JP4438957B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Description
このような希薄燃焼式のエンジンによるリーン空燃比の運転(以下リーン運転という)ではNOxの排出が増加するため、一般には排気通路にNOx触媒が設けられる。当該NOx触媒は、リーン運転時には触媒層に添加されたアルカリ金属またはアルカリ土類金属である吸蔵剤が排気中のNOxを吸蔵し、当該吸蔵したNOxを理論空燃比運転(以下ストイキ運転という)時またはリッチ空燃比運転(以下リッチ運転という)時に放出還元(NOxパージ)する。
また、NOx触媒の排気下流側に三元触媒が設けられていると、NOx触媒から飛散した吸蔵剤が当該三元触媒に付着し当該三元触媒の排気浄化性能も低下させてしまうという問題もある。なお、これは、第1に電子供与性の高いアルカリ金属またはアルカリ土類金属である吸蔵剤が電子を放出することにより、三元触媒の貴金属の酸化能力を低下させるためと、第2に、移動しやすい吸蔵剤が三元触媒の表面を覆ってしまうためと考えられている。
また、上記特許文献1では、三元性能を奏する貴金属と酸性酸化物を添加した触媒層を担体に担持させる構成もあるが、三元性能を奏する貴金属の白金(Pt)やロジウム(Rh)等は、酸性酸化物によりその機能が低下するという問題もある。
請求項2の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1において、前記三元触媒の触媒層上層には白金(Pt)が添加されることを特徴としている。
請求項3の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1または2において、前記NOx触媒に前記吸蔵剤の飛散を抑制する機能を有する酸性酸化物が添加されていることを特徴としている。
請求項4の内燃機関の排気浄化装置では、請求項3において、前記三元触媒の下層に含まれる酸性酸化物は、前記NOx触媒に含まれる酸性酸化物よりも酸性度が強いことを特徴としている。
請求項5の内燃機関の排気浄化装置では、請求項1乃至4にいずれかにおいて、前記NOx触媒及び前記三元触媒の担体はメタル担体であることを特徴としている。
つまり、NOx触媒及び三元触媒の担体を、高い熱伝導性及び低い熱容量を有し吸蔵剤が侵入不可能なメタル担体とする。
つまり前記NOx触媒に吸蔵剤としてカリウム(K)を比較的多い添加量である20g/L添加する。
これにより、吸蔵剤による三元触媒の排気浄化性能低下を良好に防止することができ、耐久によるNOxの浄化性能の低下を抑制することができる。
請求項2の内燃機関の排気浄化装置によれば、ロジウム(Rh)と同様に、白金(Pt)も酸性酸化物が添加されている触媒層下層とは別の触媒層上層に添加されることで、酸性酸化物による白金(Pt)への悪影響を防止し、白金(Pt)が有するリーン運転時における高いHC浄化性能を十分に発揮することができることで、吸蔵剤による三元触媒の排気浄化性能低下をより良好に防止することができる。
これにより、NOx触媒における吸蔵剤の飛散によるNOx浄化性能の低下を防止することができる。
これにより、NOx触媒及び三元触媒の排気浄化性能をそれぞれ良好に維持することができる。
請求項6の内燃機関の排気浄化装置によれば、吸蔵剤として有効なカリウム(K)を比較的多くNOx触媒に添加することで、NOxの吸蔵量を増加することができることから、NOx浄化性能を向上させることができる。
図1乃至3を参照すると、図1には本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図が示されており、図2には本発明に係る内燃機関の排気浄化装置のNOx触媒の部分拡大断面図が示されており、図3には本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の三元触媒の部分拡大断面図が示されている。以下、同図に基づき説明する。
また、燃焼室2には、エンジン1の略上下方向に延びる吸気ポート8と、エンジン1の略幅方向に延びる排気ポート10とが連通している。
吸気ポート8には燃焼室2と吸気ポート8との連通と遮断を行う吸気弁12が設けられ、排気ポート10には燃焼室2と排気ポート10との連通と遮断を行う排気弁14が設けられている。
排気マニホールド18は排気管20と接続されており、当該排気管20には排気浄化装置30が設けられている。
ここで、排気浄化装置30について詳しく説明する。
図2に示すように、NOx触媒40は、波板と平板により形成される多数のセルからなるメタル担体42の表面に、触媒層44が担持されている。
当該触媒層44には、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属が含まれ(例えばPt、Pdは、0.1〜10.0g/L、Rhは、0.1〜1.0g/L)、NOxを吸蔵する機能を有する吸蔵剤としてカリウム(K)が比較的多く(20g/L以上、例えばここではK=25g/Lとする)添加されている。なお、当該吸蔵剤は、カリウム(K)の他にも、ナトリウム(Na)、バリウム(Ba)等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属であっても構わない。
当該触媒層下層46にはセリア(CeO2)が添加されている。当該セリア(CeO2)は高いO2ストレージ機能を有しており、このO2ストレージ機能によって触媒層下層46は白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)の貴金属による三元機能が高められる。
このように構成されたNOx触媒40は、主として、エンジン1のリーン空燃比運転(リーン運転)中の酸素濃度が高い雰囲気ではNOxを吸蔵し、理論空燃比運転(ストイキ運転)中またはリッチ空燃比運転(リッチ運転)中のCOやHC等の還元剤が多く存在する雰囲気ではNOxを放出還元する機能を有している。
当該三元触媒50は、図3に示すように、NOx触媒40と同様に、担体52はメタル担体であり、当該担体52に触媒層54が下層56と上層58の2層に構成され担持されている。
当該白金(Pt)やロジウム(Rh)は、酸性酸化物であるアルカリトラップ剤(ゼオライト)により機能が低下してしまうため、アルカリトラップ剤が添加されている層とは別の層に添加されており、ロジウム(Rh)が有する上記NOx触媒40のNOxパージ中、即ちストイキ運転中またはリッチ運転中の酸素濃度低下雰囲気での高いHC浄化性能と、白金(Pt)が有するリーン運転時における高いHC浄化性能を十分に発揮するため、触媒層上層58に添加されている。
このように構成された三元触媒50は、COやHCを酸化し、NOxを還元する機能を有している。
以下このように構成された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の作用について説明する。
このときエンジン1がリーン運転であれば、排気中に多く含まれているNOxはNOx触媒40の触媒層44に添加されている吸蔵剤(カリウム)により硝酸塩の形で吸蔵される。また、NOx触媒40には排気中のSOxの硫黄成分(S)が吸蔵剤(カリウム)に吸着しようとするが、触媒層上層48に添加されているチタニア(TiO2)の作用により硫黄成分(S)の吸着は抑制される。
なお、NOx触媒40及び三元触媒50の担体42、52は高い熱伝導及び低い熱容量を有するメタル担体であるため、触媒温度は上昇しやすく早期に活性化する。
このようにして、当該排気浄化装置30により筒内噴射型のエンジン1における排気浄化は行われるが、NOx触媒40の温度が上昇すると、当該NOx触媒40に添加されている吸蔵剤(カリウム)も活性し始める。
また、たとえNOx触媒40から吸蔵剤(カリウム)が飛散しても、当該NOx触媒40の排気下流側に設けられている三元触媒50の触媒層下層56に添加されたアルカリトラップ剤(ゼオライト)により、飛散した吸蔵剤(カリウム)を当該三元触媒50の触媒層下層56に捕捉することができる。当該三元触媒50の触媒層下層56に添加されているアルカリトラップ剤(ゼオライト)は、上記NOx触媒40に添加されているアルカリ安定剤(ゼオライト)よりも酸性度が高く、捕捉した吸蔵剤(カリウム)の活性は十分に抑制され当該触媒層下層56に固定される。また、三元触媒50の担体52もメタル担体であることから、捕捉した吸蔵剤(カリウム)が担体52内へ侵入することもない。
ここで、図4及び図5を参照すると、本実施例と、担体がコージライト担体であるNOx触媒及び三元触媒の従来例1と、担体がメタル担体であるNOx触媒及び三元触媒の従来例2におけるNOx浄化率及びHC浄化率がそれぞれ示されている。
一方、担体がメタル担体である従来例2では、吸蔵剤の担体内への侵入が防止されるため図4に示すように高温下であってもNOxの浄化性能は維持されるが、その分吸蔵剤の飛散が増加し三元触媒の浄化性能を低下させるため図5に示すようにHCの浄化率が大幅に低下してしまう。
さらに、当該触媒層下層56に固定された吸蔵剤(カリウム)もNOxを吸蔵することから、排気浄化装置30が耐久していくと当該三元触媒50にもNOx浄化性能が発揮されてくる。
以上のように、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置では、吸蔵剤(カリウム)による三元触媒50の排気浄化性能低下を良好に防止することができ、耐久によるNOx浄化性能の低下も抑制することができる。
例えば、上記実施形態では、吸蔵剤がカリウム(K)の一種であったが、これに限られるものではなく、複数のアルカリ金属またはアルカリ土類金属を用いても構わない。
また、上記実施形態では、酸性酸化剤がゼオライトの一種であったが、これに限られるものではなく、複数の酸性酸化物を用いても構わない。さらに、酸性酸化物は、酸性の複合酸化物も包括する。
10 排気ポート
18 排気マニホールド
20 排気管
30 排気浄化装置
40 NOx触媒
42、52 担体
44、54 触媒層
46、56 下層
48、58 上層
50 三元触媒
Claims (6)
- 内燃機関の排気通路に設けられ、触媒層にアルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも1つが吸蔵剤として添加されたNOx触媒と、
該NOx触媒の排気下流側に設けられ、触媒層が上層と下層の2層からなり、該触媒層上層には少なくともロジウム(Rh)が添加され、触媒層下層には少なくとも前記NOx触媒から飛散した吸蔵剤を捕捉する機能を有する酸性酸化物が添加された三元触媒とを備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記三元触媒の触媒層上層には白金(Pt)が添加されることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記NOx触媒に前記吸蔵剤の飛散を抑制する機能を有する酸性酸化物が添加されていることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記三元触媒の下層に含まれる酸性酸化物は、前記NOx触媒に含まれる酸性酸化物よりも酸性度が強いことを特徴とする請求項3記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記NOx触媒及び前記三元触媒の担体はメタル担体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記NOx触媒に添加される吸蔵剤はカリウム(K)であり、該カリウム(K)はNOx触媒の容量に対して20g/L以上前記NOx触媒に添加されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の内燃機関の排気浄化装置。
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