JP2006348767A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 排気浄化装置(30)において、ケース(32)外周を覆うように保温材(34)を設け、ケース内部の排気上流側に設けられるNOx触媒(40)の担体をメタル担体(42)とし、当該メタル担体に担持される触媒層にトラップ剤を20〜40g/Lの範囲で添加する。
【選択図】 図2
Description
例えば、排気上流側に三元触媒を有するマニホールド触媒コンバータ設け、その排気下流側にNOx吸蔵触媒とHC吸着触媒とを有する床下触媒コンバータを備えた排気浄化装置が開発されている(特許文献1参照)。
しかしながら、リーン運転域拡大に伴いNOxの排出量が増加するため、極めて高いNOx浄化性能が要求されることとなり、上記特許文献1のような従来の排気浄化技術ではNOxを十分に浄化することができないという問題が生じる。
この場合、上記特許文献1のようにNOx触媒の担体にメタル担体を使用することでトラップ剤の担体内への侵入を防止することはできるが、当該メタル担体は熱容量が小さいため冷えやすく、触媒の活性化を妨げるため、HCの浄化性能を悪化させるという問題がある。
請求項2の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に設けられ、メタル担体に担持される触媒層に、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)の少なくとも1つの貴金属が添加されるとともに、NOxをトラップするトラップ剤が20〜40g/Lの範囲で添加されたNOx触媒と、該NOx触媒を収納するケースと、該ケースの外周に設けられ、内部の温度を保温する保温手段とを備えることを特徴としている。
請求項3の内燃機関の排気浄化装置によれば、排気浄化装置のケースよりも排気上流側の排気通路に保温手段を設けることで、排気浄化装置に流入してくるまでの排気の熱放出を抑制し、高温の排気を排気浄化装置に流入させることで、さらに保温性を向上させることができる。
図1を参照すると本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図が示されており、図2を参照すると本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の要部拡大断面図が示されている。以下、同図に基づき説明する。
図1に示すように、エンジン1(内燃機関)は燃焼室2に、点火を行う点火プラグ4と燃料を直接噴射可能なインジェクタ6とが臨んでいる所謂筒内噴射型のエンジンである。
吸気ポート8には燃焼室2と当該吸気ポート8との連通と遮断を行う吸気弁12が設けられ、排気ポート10には燃焼室2と当該排気ポート10との連通と遮断を行う排気弁14が設けられている。
排気マニホールド18は排気管20と接続されており、当該排気管20には排気浄化装置30が設けられている。
また、排気浄化装置30より排気上流側の排気管20aには、図2に詳しく示すように当該排気管20の外周を覆うように保温材22(保温手段)が設けられており、さらにその外周を覆うように排気管カバー24が設けられている。
詳しくは、NOx触媒40は波板と平板により形成される多数のセルからなるメタル担体42の表面に触媒層が担持されている。当該触媒層には、NOxをトラップする機能を有するトラップ剤としてカリウム(K)が添加されている。当該トラップ剤(カリウム)の添加量はNOx触媒40の容量に対して20〜40g/Lというトラップ剤(カリウム)の添加量としては比較的多い範囲内で決定されるものであり、例えば本実施形態では25g/L添加されている。なお、当該トラップ剤は、カリウム(K)の他にも、バリウム(Ba)等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属であっても構わない。
一方、三元触媒50はハニカム形状のコージライト担体52に担持されている触媒層に白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属が添加されている。そして、当該三元触媒50はCOやHCを酸化し、NOxを還元する三元機能を有している。
以下このように構成された本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の作用について説明する。
エンジン1からの排気は排気ポート10から排気マニホールド18、排気管20を経て排気浄化装置30内へと流入する。
そして、エンジン1がストイキ運転またはリッチ運転に切り換わると、排気中の酸素濃度は低下し、排気中にはCOやHC等の還元剤が多く含まれることとなる。当該排気が排気浄化装置30内へと流入すると、NOx触媒40にトラップされていた硝酸塩は放出され、当該硝酸塩は三元触媒50によってCO等と反応し窒素(N2)等に還元されてNOxは浄化される。
また、図4には、10・15モード試験における各条件でのNOx及びHCの排出量が示されており、同図に示すように、まずトラップ剤(カリウム)の添加量が従来一般的な添加量である16g/Lでは、ある程度NOxが排出されているのに対して、本実施形態のように25g/Lと比較的多くのトラップ剤(カリウム)が添加されている場合では、NOxの排出量が極めて少なくなっていることがわかる。
そこで、本実施形態のようにトラップ剤(カリウム)の添加量を25g/Lとした上で保温材を設けると、極めて少ないNOxの排出量は維持されたまま、HCの排出量が大幅に低減される。
つまり、本願のようにトラップ剤(カリウム)の添加量を比較的多く添加させることでNOx浄化性能を向上させ、触媒が高温となっても高いNOx浄化性能を維持させることが可能であり、保温材を設けることでHCの浄化性能も向上させることができる。
以上で本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態において、NOx触媒40の触媒層に白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属を添加させ、NOx触媒40においても三元機能を持たせても構わない。また、NOx触媒に三元機能を持たせた場合には、当該NOx触媒の排気下流側に三元触媒を設けないようにしてもよい。このようにNOx触媒に三元機能を持たせた場合であっても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態では燃焼室2に点火プラグ4を備えているが、本発明をディーゼルエンジンに用いても良い。
10 排気ポート
18 排気マニホールド
20 排気管
22、34 保温材(保温手段)
24 排気管カバー
30 排気浄化装置
32 ケース
36 カバー
40 NOx触媒
42 メタル担体
50 三元触媒
52 コージライト担体
Claims (3)
- 内燃機関の排気通路に設けられ、メタル担体に担持される触媒層に、NOxをトラップするトラップ剤が20〜40g/Lの範囲で添加されたNOx触媒と、
該NOx触媒の排気下流側に設けられ、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)の少なくとも1つの貴金属が添加された三元触媒と、
前記NOx触媒及び三元触媒を収納するケースと、
該ケースの外周に設けられ、内部の温度を保温する保温手段と
を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 内燃機関の排気通路に設けられ、メタル担体に担持される触媒層に、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)の少なくとも1つの貴金属が添加されるとともに、NOxをトラップするトラップ剤が20〜40g/Lの範囲で添加されたNOx触媒と、
該NOx触媒を収納するケースと、
該ケースの外周に設けられ、内部の温度を保温する保温手段と
を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - さらに前記ケースよりも排気上流側の前記排気通路に保温手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化装置。
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