JP4438916B2 - 電池用格子の製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉛蓄電池等に使用する極板の格子の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から鉛蓄電池の極板として、網状の格子に活物質を保持させたものが用いられている。網状の格子を形成する代表的な方法としては、鋳造による方法と、エキスパンダによる方法とがある。エキスパンダは、鉛シートに機械加工を施すことによりマス目を形成する装置であり、この鉛シートに多数の切り込みを入れて両側から引っ張ることによりこの切り込みを開いてマス目を形成するロータリ方式のものと、この鉛シートを間欠移動させながら上刃によって切り込みを入れ押し広げることにより順にマス目を形成するレシプロ方式のものとがある。
【0003】
上記レシプロ方式のエキスパンダは、図6に示すように、1点鎖線で示す長尺な鉛シート1を下刃金具2上で図示矢印Vで示す方向に間欠的に移動させながら、多数の上刃3を取り付けた上刃取付金具4を上下動させることにより、この鉛シート1にマス目を形成する電池用格子の製造装置である。上刃取付金具4は、端部から順に図示矢印V方向に沿って階段状となる側面4aを有する金具であり、実際には図示よりも下方の鉛シート1のすぐ上に配置されて、高速プレスにより繰り返し上下動を行うようになっている。上刃3は、下端に1枚の刃3aを形成した工具であり、上刃取付金具4の各段の側面4aにボルトによって1個ずつ取り付け固定される。なお、図6では、図面を簡単にするために、上刃取付金具4の側面4aを6段のみとし、これらの側面4aにそれぞれ上刃3を取り付けた図を示しているが、実際には、もっと多数の段の側面4aにそれぞれ上刃3が取り付けられている。
【0004】
下刃金具2は、上刃取付金具4と同様に、端部から順に図示矢印V方向に沿って階段状となる側面2aが形成された盤状の金型であり、平坦な上面の上を鉛シート1が間欠移動することになる。鉛シート1は、鉛合金を所定の厚さと幅に圧延して長尺な帯状としたものであり、コイル状に巻回されたものを図示しないコイラから引き出して、下刃金具2上を間欠的に搬送するようになっている。
【0005】
上記エキスパンダは、鉛シート1を間欠的に搬送しながら、高速プレスによって上刃取付金具4を上下動させることにより、階段状に配置された各上刃3の刃先をこの鉛シート1の両端部から斜め前方の中央部に至るV字形の各部にそれぞれ切り込ませて下方に押し下げる動作を繰り返す。従って、鉛シート1は、V字形の各部がそれぞれ上刃3の刃先によって切り込まれ下方に向かう開口部となって広がると共に、これらの開口部が鉛シート1の間欠移動に伴って順に隣接した位置に設けられることになり、図7に示すように、この鉛シート1の両側の展開部に長六角形(ダイアモンド形)の開口部を有するマス目1aが網状に多数形成されることになる。つまり、各段の上刃3は、最も内側のものを除けば、刃先が内側から外側に水平に平行移動したように同じ高さに形成されているので、この刃先が鉛シート1に切り込みを入れてマス目1aの桟として分離した部分を下方に押し下げることにより、このマス目1aの長六角形の半分の開口部を形成する。例えば、図8に示す鉛シート1の場合には、上刃取付金具4の1回の上下動に伴って、各段の上刃3によりハッチングAで示すマス目1aの図示下半分が形成され、次の1回の上下動によってハッチングBで示すマス目1aの下半分が形成され、さらに次の1回の上下動によってハッチングCで示すマス目1aの下半分が形成される。また、これらの各マス目1aは、後の上刃取付金具4の上下動によって右上と左上に隣接するマス目1aの下半分が形成されることにより上半分も形成されることになり、これによって長六角形の開口部が形作られる。なお、実際の鉛シート1は、両側の展開部が各上刃3によって下方に押し下げられて折れ曲がることになるが、図7では、この折れ曲がった展開部を起こして平らにした状態を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記エキスパンダは、鉛シート1をマス目1aの1ピッチ分ずつ間欠移動させていたので、例えばマス目1aの1ピッチが20mmであり、高速プレスのプレス回転数が900SPMであったとすると、毎分18m(=20mm×900SPM)のラインスピードでしか製造されないことになる。しかも、このラインスピードを高速化しようとしても、プレス回転数を高めるには限度がある。また、ファインメッシュのマス目1aのように1ピッチが10mmの格子を製造しようとすると、同じプレス回転数では、ラインスピードが毎分9mにしかならず、大幅な生産効率の減少となる。
【0007】
そこで、従来から上記各段に取り付ける上刃3を図9に示すような2枚の刃3a,3bを有する2枚刃にして、鉛シート1を2ピッチ分ずつ間欠移動させるエキスパンダの使用が検討されている。この場合、図10に示すように、上刃取付金具4の1回の上下動に伴い、最も外側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングA11,A12で示す2箇所のマス目1aの図示下半分が形成されると共に、1段内側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングA21,A22で示す2箇所のマス目1aの下半分が形成され、もう1段内側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングA31,A32で示す2箇所のマス目1aの下半分が形成され、以下同様に、各段の上刃3の2枚の刃3a,3bによって2箇所ずつのマス目1aの下半分が形成される。また、次の1回の上下動に伴い、鉛シート1が図示右側に2ピッチ分移動するので、最も外側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングB11,B12で示す2箇所のマス目1aの下半分が形成されると共に、1段内側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングB21,B22で示す2箇所のマス目1aの下半分が形成され、もう1段内側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングB31,B32で示す2箇所のマス目1aの下半分が形成され、以下同様に、各段の上刃3の2枚の刃3a,3bによって2箇所ずつのマス目1aの下半分が形成される。さらに、その次の1回の上下動に伴い、鉛シート1が再び図示右側に2ピッチ分移動するので、最も外側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングC11,C12で示す2箇所のマス目1aの下半分が形成されると共に、1段内側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングC21,C22で示す2箇所のマス目1aの下半分が形成され、もう1段内側の上刃3の2枚の刃3a,3bによってハッチングC31,C32で示す2箇所のマス目1aの下半分が形成され、以下同様に、各段の上刃3の2枚の刃3a,3bによって2箇所ずつのマス目1aの下半分が形成される。そして、これらの各マス目1aは、上刃取付金具4が後の2回の上下動に伴って、右上と左上に隣接するマス目1aの下半分を形成することにより、上半分も形成されて長六角形の開口部が形作られる。また、上刃取付金具4の上下動がさらに繰り返されることにより、これら長六角形のマス目1aが網状に多数形成されることになる。
【0008】
上記のような2枚刃の上刃3を用いると、マス目1aの1ピッチが20mmであり、高速プレスのプレス回転数が900SPMであったとしても、鉛シート1をマス目1aの2ピッチ分ずつ間欠移動させるので、ラインスピードが毎分36m(=20mm×2ピッチ×900SPM)となり、1ピッチ分ずつ間欠移動する場合に比べて2倍のラインスピードで製造できるようになる。
【0009】
ところが、実際にエキスパンダでこのような2枚刃の上刃3を用いて製造を行うと、隣接する2箇所のマス目1aが同時に形成されるために、このマス目1aの長六角形の形状に歪みが生じるという問題が生じていた。即ち、例えば図10に示した鉛シート1の場合、外側から3段目の上刃3の2枚の刃3a,3bがハッチングC31,C32で示す2箇所のマス目1aの下半分を同時に形成すると、これらの間の外側のハッチングB22で下半分を示すマス目1aの上半分も同時に形成されるのに対して、ハッチングB21で下半分を示すマス目1aは、今回と次回の2回に分けて上半分が形成されることになる。このため、これらハッチングB21,B22で下半分を示す2箇所のマス目1aの長六角形状の形成過程が異なるために、これらの間のハッチングA12で下半分を示す最も外側のマス目1aとの間の桟1bに異常なストレスが加わりくねり変形が生じることがある。そして、このようなくねり変形が生じると、周囲のマス目1aの形状が歪むことになり、最も外側のマス目1aの端を結ぶボトムボーダーが真っ直ぐにならず、鉛シート1の展開部の幅が不均一になり、格子形状に切り出した場合の寸法誤差が大きくなるという問題が発生する。
【0010】
なお、この問題は、エキスパンダの上刃3を2枚刃にした場合に限らず、3枚刃以上にして鉛シート1を3ピッチ以上で間欠移動させるようにした場合も同様である。
【0011】
本発明は、かかる事情に対処するためになされたものであり、中間の段の上刃の複数の刃をそれぞれ楔状にすることにより、金属シートのマス目の形状が歪むのを防止することができる電池用格子の製造装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、間欠移動する金属シート上で、端部から順にこの金属シートの進行方向に沿って階段状に配置された複数の上刃を上下動させることにより、この金属シートに切り込みを入れて押し広げマス目を網状に形成する電池用格子の製造装置において、階段状に配置された各段の上刃が、金属シートの進行方向に沿って並んだ2枚以上の刃を備えると共に、この階段状の中間の段のいずれか1又は2以上に配置された上刃における2枚以上の刃の刃先が内側から外側にかけて斜め上方に傾斜した楔状に形成されたことを特徴とする。
【0013】
請求項1の発明によれば、中間の段の上刃の刃先が楔状となっているので、これらの刃先が金属シートにマス目を形成する際に、切り込みによってマス目の桟となる部分を下方に押し下げるのではなく、外側に押し広げるようにすることができる。従来の上刃は、最も内側のものを除けば、刃先が内側から外側に水平に平行移動したように同じ高さに形成されているので、各段でこれらの刃先が金属シートに切り込みを入れた際に、マス目の桟となる部分を一律に下方に押し下げていた。しかし、本発明では、中間のいずれかの段において、上刃の楔状の刃の刃先がマス目の桟となる部分を外側に押し広げるので、これによって既に形成されている外側のマス目の桟に異常なストレスが加わるのを防止することができ、マス目形状に歪みが生じるのを防止することができる。なお、階段状の中間の段とは、最も端部に近い外側の段と最も内側の段を除いた段を意味する。最も外側の段の上刃は、通常は刃の刃先が楔状にはならないが、最も内側の段の上刃は、刃の刃先が楔状になる場合とならない場合とがある。
【0014】
請求項2の発明は、前記各段の上刃が、2枚以上の刃を一体的に形成したものであることを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明によれば、各段の上刃が2枚以上の刃を一体的に形成しているので、この上刃の作製時に機械加工によって精度よく刃先を揃えることができ、この上刃のセッティング時の調整を容易にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
図1〜図5は本発明の一実施形態を示すものであって、図1は下刃金具と2枚刃の上刃を取り付けた上刃取付金具とからなるエキスパンダの斜視図、図2は外側から3段目の上刃の斜視図、図3は外側から2段目の上刃が下降して鉛シートにマス目を形成する様子を示すための縦断面図、図4は外側から3段目の上刃が下降して鉛シートにマス目を形成する様子を示すための縦断面図、図5は鉛シートの片側の展開部を示す平面図である。なお、図6〜図10に示した従来例と同様の機能を有する構成部材には同じ番号を付記する。
【0018】
本実施形態は、鉛シート1を2ピッチ分ずつ間欠移動させることによりラインスピードを2倍にしたエキスパンダについて説明する。このエキスパンダは、図1に示すように、1点鎖線で示す鉛シート1を下刃金具2上で間欠的に2ピッチ分ずつ図示矢印V方向に移動させながら、多数の上刃3を取り付けた上刃取付金具4を上下動させることにより、この鉛シート1にマス目を形成する電池用格子の製造装置である。上刃取付金具4は、図6に示した1ピッチの場合のものと同様の構成の金具であるが、階段状の各段の側面4aの幅が広くなっている。即ち、図6に示した上刃取付金具4では、各段の側面4aの幅が、図5に示すマス目1aの1.5ピッチ分となっているが、本実施形態では、各段の側面4aの幅がこのマス目1aの2.5ピッチ分となる。そして、この上刃取付金具4は、図6の場合と同様に、実際には鉛シート1のすぐ上に配置され、高速プレスによって繰り返し上下動を行うようになっている。
【0019】
上刃3は、図9に示した従来例と同様に、下端に2枚の刃3a,3bを形成した工具であり、図1に示すように、上刃取付金具4の各段の側面4aにボルトによって1個ずつ取り付け固定される。なお、図1でも、図面を簡単にするために、上刃取付金具4の側面4aを6段として、この上刃取付金具4の両側にそれぞれ6個ずつの上刃3を取り付けた図を示しているが、実際には、もっと段数の多い側面4aにそれぞれ多数の上刃3が取り付けられている。
【0020】
各上刃3の下端に形成された2枚の刃3a,3bは、それぞれ同一形状の刃先を有するものが、鉛シート1の送り方向(矢印V方向)に沿ってマス目1aの1ピッチ分だけずれて、わずかな隙間を開けて並べて配置されている。これらの刃3a,3bの刃先の形状は、図9に示したように、矢印V方向の中央部が水平面となり、その両側がそれぞれ上向きの傾斜面となる逆台形状に形成されていて、これにより図5に示す鉛シート1のマス目1aの図示下半分の形状を形成できるようにしている。また、最も外側の段の上刃3の刃3a,3bは、図9に示した刃先の形状における逆台形状の水平面の部分が広く形成され、図5に示す鉛シート1の最も外側のマス目1aの図示下半分の浅い逆台形状が形成できるようになっている。ただし、これらの刃3a,3bの刃先の逆台形状が、図9のように、内側から外側に水平に平行移動したように同じ高さに形成されているのは、外側から3段目の上刃3と最も内側の段の上刃3を除いたものに限られる。外側から3段目の上刃3の刃3a,3bは、図2に示すように、内側の刃先だけを残して、外側の刃先部分を斜め上方に向けて傾斜した傾斜面3cで切断した楔状に形成されている。また、最も内側の段の上刃3の刃3a,3bは、刃先の逆台形状を外側に向かって斜め上方に平行移動させた形状に形成されている。
【0021】
下刃金具2も、図6に示した1ピッチの場合のものと同様の構成の金型であるが、上刃取付金具4の場合と同様に、階段状の各段の側面2aの幅が広くなっている。また、鉛シート1は、従来例で示したものを使用し、下刃金具2上をマス目1aの2ピッチ分ずつ間欠的に搬送するようになっている。
【0022】
上記構成のエキスパンダも、従来例と同様に、鉛シート1を間欠的に移動させながら、高速プレスによって上刃取付金具4を上下動させることにより、階段状に配置された各上刃3の刃先をこの鉛シート1にそれぞれ切り込ませて下方に押し下げる動作を繰り返す。この際、図3に示すように、外側から2段目の上刃3の例えば刃3aは、刃先が水平であるため、鉛シート1の縁部に切り込みを入れてマス目1aの桟1bとなる部分を真下に押し下げることになる。そして、これは、刃3bでも同じであり、外側から2段目だけに限らず、外側から3段目と最も内側の段以外の全ての段の上刃3で共通である。このために、各段の上刃3の2枚の刃3a,3bが同時に隣接するマス目1aを形成すると、これよりも外側で既に形成されていたマス目1aの桟1bに異常なストレスを加えるおそれがある。
【0023】
しかし、本実施形態では、図4に示すように、外側から3段目の上刃3が、例えば刃3aの刃先によって鉛シート1に切り込みを入れると、傾斜面3cがマス目1aの桟1bとなる部分を、真下だけでなく外側にも押し広げるようになっている。このため、これよりも外側に既に形成されていたマス目1aの桟1bに加わるストレスが軽減されて、これらのマス目1aの形状に歪みが生じるのを防止することができる。
【0024】
なお、最も内側の段の上刃3も、刃3a,3bの刃先が傾斜しているので、鉛シート1に切り込みを入れると、マス目1aの桟1bとなる部分を外側に押し広げることになる。これは、形成されるマス目1aが長六角形ではなく逆台形状のままになるため、このマス目1aの桟1bと鉛シート1の中央部との間の接続部に無用なストレスが加わらないようにするためである。
【0025】
上記のようにして各段の上刃3が図10で示した従来例と同様の順序でマス目1aを順に形成することにより、図5に示すようなマス目1aが網状に多数形成される。しかも、本実施形態のエキスパンダによれば、2枚刃の上刃3を用いた場合に生じるマス目1aの形状の歪みの発生をなくすことができるので、図5に示すように、鉛シート1の展開部の幅を一定にして、鉛蓄電池の格子の寸法精度を高めることができるようになる。
【0026】
なお、上記実施形態では、工具鋼によって一体的に作製された上刃3の下端に2枚の刃3a,3bを形成する場合について示したが、1枚の刃3aだけを形成した上刃3を上刃取付金具4の各段の側面4aに2個ずつ取り付けるようにすることもできる。ただし、この場合には、各段の2個の上刃3は、刃3aの刃先の高さを個別に調整して取り付ける必要があり、この取り付け調整が面倒なものになる可能性がある。
【0027】
また、上記実施形態では、2枚の刃3a,3bを備えた上刃3について説明したが、この上刃3を3枚刃以上にすると共に、鉛シート1の間欠移動をマス目1aの3ピッチ分以上にした場合にも、同様に実施可能である。
【0028】
また、上記実施形態では、外側から3段目の上刃3の刃3a,3bを楔状にする場合について説明したが、最も外側と最も内側の段を除けば、中間のいずれの段の上刃3の刃3a,3bを楔状にしてもよく、複数段の上刃3の刃3a,3bをそれぞれ楔状にすることもできる。さらに、上記実施形態では、上刃3の刃3a,3bの外側に傾斜面3cを形成することにより楔状としたが、最も内側の段の上刃3と同様に、刃3a,3bの刃先の逆台形状が外側に向けて斜め上方に平行移動したような形状とすることにより楔状とすることもできる。
【0029】
また、上記実施形態では、鉛シート1の両側に展開部を形成する場合について説明したが、上刃取付金具4の片側にのみ階段状の側面4aを形成し、ここに上刃3を取り付けることにより、鉛シート1に片側の展開部だけを形成することもできる。
【0030】
また、上記実施形態では、鉛シート1のマス目1aの形状が長六角形(ダイアモンド形)である場合について説明したが、このマス目形状は特に限定されない。しかも、端部を除いたマス目1aの形状が全て同じである必要もない。例えば、本実施形態では、各段の上刃3について、刃先の形状が同じ2枚の刃3a,3bを用いる場合について示したが、これらの刃先の形状の異なるようにすれば、隣接するマス目1aの形状が異なるようになる。このようにマス目1aの形状が異なる場合、刃の枚数ピッチ分ごとに同じパターンのマス目形状の変化が繰り返されることになる。もっとも、このマス目形状の変化は、歪みによるものとは異なるので、これによって格子の寸法精度が低下するようなおそれは生じない。
【0031】
また、上記実施形態では、鉛シート1を加工する場合について説明したが、鉛合金以外の金属シートを加工する場合にも同様に実施可能であり、鉛蓄電池に用いる鉛合金製の格子に限らず、他の種類の電池に用いる金属製の格子を形成する場合にも同様に実施可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の電池用格子の製造装置によれば、中間の段の上刃の刃先が金属シートに切り込みを入れて外側に押し広げるようになるので、これより外側に形成されていたマス目の形状に歪みが生じるのを防止することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであって、下刃金具と2枚刃の上刃を取り付けた上刃取付金具とからなるエキスパンダの斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態を示すものであって、外側から3段目の上刃の斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態を示すものであって、外側から2段目の上刃が下降して鉛シートにマス目を形成する様子を示すための縦断面図である。
【図4】本発明の一実施形態を示すものであって、外側から3段目の上刃が下降して鉛シートにマス目を形成する様子を示すための縦断面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示すものであって、鉛シートの片側の展開部を示す平面図である。
【図6】従来例を示すものであって、下刃金具と1枚刃の上刃を取り付けた上刃取付金具とからなるエキスパンダの斜視図である。
【図7】従来例を示すものであって、両側の展開部にマス目が網状に形成された鉛シートの平面図である。
【図8】従来例を示すものであって、1枚刃によりマス目を形成する順序を示すための鉛シートの展開部の平面図である。
【図9】従来例を示すものであって、2枚刃の上刃の斜視図である。
【図10】従来例を示すものであって、2枚刃によりマス目を形成する順序を示すための鉛シートの展開部の平面図である。
【符号の説明】
1 鉛シート
1a マス目
3 上刃
3a 刃
3b 刃
3c 傾斜面
4 上刃取付金具
4a 側面

Claims (2)

  1. 間欠移動する金属シート上で、端部から順にこの金属シートの進行方向に沿って階段状に配置された複数の上刃を上下動させることにより、この金属シートに切り込みを入れて押し広げマス目を網状に形成する電池用格子の製造装置において、
    階段状に配置された各段の上刃が、金属シートの進行方向に沿って並んだ2枚以上の刃を備えると共に、
    この階段状の中間の段のいずれか1又は2以上に配置された上刃における2枚以上の刃の刃先が内側から外側にかけて斜め上方に傾斜した楔状に形成されたことを特徴とする電池用格子の製造装置。
  2. 前記各段の上刃が、2枚以上の刃を一体的に形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の電池用格子の製造装置。
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