JP4438578B2 - 排気ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関から排出される排気ガスの浄化装置に関し、特に排気通路の上流側から三元触媒及びNOx触媒を備えた排気ガス浄化装置に関するものである。
従来より、エンジン(内燃機関)から排出される排ガス成分を低減する技術として、理論空燃比近傍においてHC,CO,NOxの3つの成分を同時に浄化できるようにした三元触媒が実用化されている。
一方、理論空燃比よりもリーンな空燃比で運転を行うリーンバーンエンジンも実用化されているが、このようなリーンバーンエンジンにおいて、リーンな空燃比で運転を行うとNOxが多く発生するため、三元触媒だけではNOxを浄化しきれない。このため、酸化雰囲気下でNOxを浄化できるようにした吸蔵型NOx触媒(又は単にNOx触媒という)が開発されている。
このようなNOx吸蔵触媒では、酸化雰囲気(リーン)では排気中のNOxが吸蔵(トラップ)され、酸素濃度が低下すると排ガス中の未燃HCやCOが還元剤として作用し、吸蔵されたNOxが無害なN2 へと還元されて大気へと排出される。
そして、このNOx吸蔵触媒を三元触媒の下流側に配設することで、三元触媒で浄化し切れなかったNOxがNOx吸蔵触媒で吸蔵されNOxの排出量を抑制できる。
ところで、リーンな空燃比での運転が続くとNOx吸蔵触媒はこれ以上NOxを吸蔵できない飽和状態となってNOx浄化効率が低下するため、一般にタイミングを見計らって空燃比を一時的に強制的にリッチにする制御(NOxパージ制御又はリッチスパイク制御という)を実行する必要がある。そして、このようなNOxパージ制御により、排気中の酸素濃度を低下させてNOx吸蔵触媒から放出させ、これにより再びNOxを吸蔵しうる状態にNOx吸蔵触媒を再生するのである。
しかしながら、上述のように排気通路の上流側に三元触媒が配設されていると、NOxパージ時に還元剤として機能するHCやCOが三元触媒で浄化されてしまうため、NOx吸蔵触媒に効率よく還元剤を供給することができない。
そこで、例えば三元触媒をバイパスするバイパス通路を設けるとともに、排気通路のメイン通路とバイパス通路との分岐部に切換弁を設け、NOxパージ時に三元触媒をバイパスさせるようにした技術が知られている。
特許第20050551号公報
ところで、冷態始動時にエンジンから排出されるTHC(Total HC)は、エンジンの各モード運転により生じるTHC総排出量に対してかなりの割合を占めており、THC低減のためには冷態始動時の対策が重要であることが知られている。このため、排気通路を遮断する遮断弁を設け、冷態始動時に遮断弁を駆動して排気流量を制限することで排圧を上昇させ、排気ポートから燃焼室へ排ガスを逆流させて再燃焼させたり、或いは排気管で排ガス中の未燃燃料成分と酸素(O2 )との反応を促進したりする現象を生起させて、THC排出量の低減が図られている。
しかしながら、上述したようなNOxパージ時にバイパス通路に切り換える切換弁と、冷態始動時に排気通路を遮断する遮断弁との2つの弁を排気通路に設けると構造が複雑となるという課題があるほか、2つの弁の切り換え制御ロジックも複雑となるという課題がある。また、排気通路に2つも弁を設けるとこれらの弁が流路抵抗となり排気効率が低下するという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、簡素な構成でNOxパージ時に三元触媒をバイパスさせるとともに、冷態始動時のHC排出量を低減できるようにした、排気ガス浄化装置を提供することを目的とする。
本発明の排気ガス浄化装置は、内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒と、該NOx触媒の上流であって該排気通路の主通路に配設された三元触媒と、該三元触媒をバイパスして該三元触媒の上流と該NOx触媒の上流とを接続するバイパス通路と、該主通路と該バイパス通路とへの排気ガスの流入状態を切り換える切換弁と、該切換弁の作動を制御する制御手段とを有し、該制御手段は、該内燃機関の冷態始動時には該主通路及び該バイパス通路を遮断して該排気通路内の排気ガスの圧力を上昇させるとともに、該NOx触媒のNOxパージ時には該主通路を遮断して該バイパス通路に排気ガスを流入させるように切換弁を制御され、該切換弁は、互いに略直交する2つの壁部と該2つの壁部の交差部に設けられた回動中心軸とを備えるとともに、該回動中心軸が排気ガスの流れ方向に対して直交するように配設され、該冷態始動時には該2つの壁部により該主通路及び該バイパス通路が遮断される第1のモードと、該冷態始動時以外であって且つ該NOxパージ時以外の通常運転時には、該回動中心軸回りに該切換弁を回転させることにより、該主通路が開放されるとともに一方の壁部により該バイパスが遮断される第2のモードと、該NOxパージ時には、該回動中心軸回りに該切換弁を回転させることにより、該バイパス通路が開放されるとともに他方の壁部により該主通路が遮断される第3のモードとを備えていることを特徴としている(請求項1)。
請求項1に係る本発明の排気ガス浄化装置によれば、冷態始動時には主通路及びバイパス通路を遮断して排気通路内の排気ガスの圧力を上昇させることでHCの排出量を抑制でき、また、NOxパージ時には主通路を遮断してバイパス通路に排気ガスを流入させることで、排気ガス中の還元成分を三元触媒に通さずに直接NOx触媒に供給でき、NOx浄化効率が向上する。また、本発明によれば、上述したような冷態始動時における主通路及びバイパス通路の遮断と、NOxパージ時における主通路の遮断及びバイパス通路の開放とを1つの切換弁で実現することができる。
さらに、簡素な構成で冷態始動時の第1のモードと通常運転時の第2のモードとNOxパージ時の第3のモードとの3つのモードを切り換えることができる。
以下、図面により、本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化装置について説明すると、図1〜図4はいずれもその構成及び作用について説明する図である。
まず、本発明が適用される内燃機関(以下、エンジンともいう)について説明すると、本エンジン2は、リーン空燃比で運転しうる希薄燃焼内燃機関(リーンバーンエンジン)として構成されている。
また、エンジン2の排気ポート(図示省略)には排気マニホールド4の一端が接続されるとともに、排気マニホールド4の他端には排気管6が接続されており、また、排気管6にはその下流側において図示しないマフラーが接続されている。そして、これら排気マニホールド4及び排気管6により排気通路8が構成されている。
また、排気管6の比較的エンジン2に近接した位置、即ち、排気管6の比較的上流側には三元触媒(上流側三元触媒又は第1の三元触媒)10が設けられるとともに、この三元触媒10よりも下流側には、排気浄化触媒装置16が設けられている。
ここで、排気浄化触媒装置16は、吸蔵型NOx触媒(NOx触媒)12と、三元触媒(下流側三元触媒又は第2の三元触媒)14とを備えて構成されており、上流側からこの順に配設されている。また、吸蔵型NOx触媒12は希薄燃焼(リーンバーン)時に発生するNOxを吸蔵して排ガスを浄化するものであって、三元触媒10,14は排気空燃比が理論空燃比近傍のときに排気ガス中の有害物質(HC,CO,NOx)を浄化する機能を有している。
特に下流側の三元触媒14は、吸蔵型NOx触媒12から吸蔵されたNOxが放出された際に、吸蔵型NOx触媒12自身で還元しきれなかったNOxを還元する役目も有している。
この吸蔵型NOx触媒12は、上述したように酸化雰囲気(リーン空燃比)においてNOxを一旦吸蔵する機能(NOx低減機能)以外にも、主としてHC,CO(還元剤として機能する)の存在する還元雰囲気中(リッチ空燃比)においてNOxを放出してNOxをN2 (窒素)等に還元させる還元機能を有している。なお、詳しくは、吸蔵型NOx触媒12は、貴金属として白金(Pt)、ロジウム(Rh)等を有した触媒として構成されており、吸蔵材としてはバリウム(Ba)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属が採用されている。
ところで、図1に示すように、排気通路8は、三元触媒10が配設されたメイン通路(主通路)30と、三元触媒10をバイパスするバイパス通路32とを備えている。すなわち、排気通路8は、上流側三元触媒10の配設位置よりも上流側において2つの通路30,32に分岐して形成されており、これらの通路30,32は三元触媒10の下流側であって且つNOx触媒12の上流側で合流している。
また、このメイン通路30とバイパス通路32との分岐部において図示するような切換弁34が設けられている。この切換弁34は、図示するように略L字形状の弁であって、後述するECU(制御手段)20からの制御信号に基づきその作動状態が切り換え制御されるようになっている。また、図示するように、この切換弁34の上流側とメイン通路30との間には切換弁34をバイパスして排気ガスをメイン通路30に逃がす第2のバイパス通路36が設けられ、また、この第2のバイパス通路36上には排気が設定圧以上となると開くリリーフ弁(調圧弁)38が介装されている。
また、上述した切換弁34の作動を制御するために、入出力装置,記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等),中央処理装置(CPU),タイマカウンタ等を有する制御手段としてのECU(電子コントロールユニット)20が設けられており、このECU20によりエンジン2を含めた本実施形態の排気浄化装置の総合的な制御が行われる。
また、ECU20の入力側には、各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力されるようになっている。一方、ECU20の出力側には、切換弁34以外にも図示しない点火プラグや燃料噴射弁等が接続されており、各種センサ類からの検出情報に基づき演算された制御信号が、これら切換弁34,点火コイル及び燃料噴射弁等にそれぞれ出力されるようになっている。
具体的には、ECU20には、キースイッチ40やエンジン2の水温を検出する水温センサ(水温検出手段)42が接続されており、キースイッチ40からの情報に基づいてエンジンの運転状態が判定されるようになっている。
また、ECU20では、図示しないアクセル開度センサからのアクセル開度情報APSと図示しないエンジン回転数センサからのエンジン回転速度情報Neとに基づいてエンジン負荷に対応する目標筒内圧、即ち、目標平均有効圧Peを求め、更に、この目標平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じて図示しないマップから燃料噴射モードを設定する機能(運転モード設定手段)22をそなえている。
そして、運転モード設定手段22により、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとに応じて、空燃比を極めてリーンにして運転するリーン燃焼運転モード(単に、リーン運転モードともいう)や、空燃比を理論空燃比(ストイキ)にして運転するストイキ燃焼運転モード(ストイキモード)や、空燃比をリッチにして運転するリッチ燃焼運転モード(リッチ運転モード)のいずれかを設定するようになっている。
また、キースイッチ40及び水温センサ42からの情報に基づいてエンジン2が冷態始動時であるか温態始動時であるかを判定する機能(冷態始動判定手段)29を有しており、この冷態始動判定手段29によりエンジン2の冷態始動が判定されると、図示しない燃料噴射弁に対して2段燃焼を指示するとともに、切換弁34に作動制御信号を出力して排気通路8を遮蔽するようになっている。なお、切換弁34の作用については後で詳述する。
ここで、2段燃焼とは、冷態始動時において排気ガスを昇温させることを目的とするものであって、エンジン2の膨張行程時において燃料を追加噴射するモードである。そして、このように膨張行程時において燃料を追加噴射することにより膨張行程から排気行程にかけて追加された燃料が燃焼し、このときの高温の排気ガスが排気ポートに排出されることにより排気系の早期の昇温を図ることができる。
ところで、吸蔵型NOx触媒12では、リーンモードにおけるリーン燃焼運転時のような酸素濃度過剰雰囲気で、排気中のNOxが硝酸塩として吸蔵されて排気の浄化が行われる。一方、酸素濃度が低下した雰囲気では、吸蔵型NOx触媒12に吸蔵された硝酸塩と排気中のHC,COとが反応して炭酸塩が生成されると共にNOxが放出され、N2 等の無害な物質に還元される。
また、吸蔵型NOx触媒12へのNOxの吸蔵が進んでNOx飽和状態になると、NOxの吸蔵ができなくなるため、飽和状態に近づいたら、排気空燃比を理論空燃比またはリッチ空燃比として(これをリッチスパイクという)、吸蔵型NOx触媒12雰囲気を酸素濃度の低下した状態とし、吸蔵型NOx触媒12に吸蔵したNOxを放出する制御(NOxパージ制御、或いはNOx放出制御)を行なうようになっている。
このため、ECU20には、NOxパージ制御を行なう機能(NOxパージ制御手段)24が設けられている。また、NOxパージ制御手段24では、NOxパージが必要か否かを判定するために、吸蔵型NOx触媒12のNOx吸蔵状態が飽和状態領域(飽和状態の所定比率まで達した領域)に達したか否かを判定する機能(NOxパージ開始判定手段又はNOx吸蔵状態判定手段)26と、NOxパージ制御開始後にNOxパージ制御の終了を判定する機能(NOxパージ終了判定手段)28とが設けられている。
そして、NOxパージ制御手段24では、NOxパージ開始判定手段26でNOx吸蔵状態が飽和状態領域に達したと判定されると、NOxパージが必要であると判定し、運転モード設定手段22で運転モードとしてリッチスパイクモードを選択させるようになっている。また、NOxパージ終了判定手段26により、NOxパージ制御の終了が判定されると、運転モード設定手段22により負荷とエンジン回転数とに応じた運転モードに切り換えられるようになっている。
なお、NOx吸蔵状態の判定手法及びNOxパージ制御の終了判定手法については公知の種々の手法が適用可能であるが、本実施形態では、運転モード設定手段22の設定によりリーンモードが設定されている際に、その継続時間をカウントして、継続時間が予め設定された所定時間t1に達したら、吸蔵型NOx触媒12のNOx吸蔵状態が飽和状態領域に達したものと判定するようになっている。
つまり、リーンモードが継続して実施されると、その継続時間に応じてNOx吸蔵量が増加するので、リーンモードの継続時間からNOx吸蔵量を推定することができる。そこで、NOxパージ開始判定手段26では、リーンモードの継続時間に基づいてNOx吸蔵状態を推定するとともに、NOxパージ制御を開始するべきタイミングと判定するようになっている。
また、NOxパージ終了判定手段28では、NOxパージ制御が開始されてから所定時間t2経過すると、NOxパージ制御の終了タイミングと判定するようになっている。
次に、排気通路のメイン通路30とバイパス通路32との分岐部に設けられた切換弁34の作動態様について説明すると、この切換弁34は、メイン通路30及びバイパス通路32をともに閉塞する(即ち、排気通路8を遮蔽する)第1のモード(図1参照)と、バイパス通路32のみを閉塞しメイン通路30を開放する第2のモード(図2参照)と、メイン通路30のみを閉塞しバイパス通路32を開放する第3のモード(図3参照)とを備えている。
このうち、第1のモードは上述したようにエンジン2の冷態始動が判定された時にのみ実行されるモードである。すなわち、ECU20の冷態始動判定手段29によりエンジン2の冷態始動が判定されると、このECU20では切換弁34に作動制御信号を出力して切換弁34が第1のモードに切り換えられるようになっている。
そして、このように排気通路8を閉塞することで排気通路8内の排気圧力を上昇させて排ガス温度の上昇を図り、始動直後のHCの排出量が抑制されるようになっている。
また、上述した追加燃料噴射による2段燃焼との相乗効果により、更なる排ガス温度上昇の促進を図ることができる。なお、排気圧がリリーフ弁36の設定圧よりも高くなるとリリーフ弁36が開いて、第2のバイパス通路36を介して排気ガスが下流側に排出されるようになっている。
また、第2のモードは、通常運転時(又は通常運転状態)に実行されるモードであって、ECU20によりエンジン2が通常運転状態であると判定されると、ECU20により切換弁34が図2に示す第2のモードに切り換えられるようになっている。そして、このようなモードでエンジン2を運転することにより、エンジン2から排出される排ガスは、上流側の三元触媒10,NOx触媒12及び下流側の三元触媒14により浄化され、排ガス中の有害成分が浄化される。
すなわち、なお、通常運転状態とは、冷態始動時ではなく、且つNOxパージ制御ではない運転状態をいう。
したがって、具体的には、冷態始動判定手段29によりエンジン2が冷態始動時ではないと判定され、且つNOxパージ制御手段24によりNOxパージ制御中ではないと判定されると、エンジン2は通常運転時であると判定され、第2のモードに切り換えられるようになっている。
また、第3のモードはNOxパージ制御時に実行されるモードであって、このようなNOxパージ時には、図3に示すように、切換弁34が第3のモードに切り換えられるようになっている。つまり、ECU20のNOxパージ制御手段24によりNOxパージ制御中であると判定されると、メイン通路30が閉塞されるとともにバイパス通路32が開放されるようになっている。
このようにNOxパージ時に切換弁34を第3のモードに切り換えるのは、主に以下の理由による。即ち、NOxパージ中に排ガスが三元触媒10を通過すると、排ガス中の還元成分(HC,CO)が三元触媒10で消費されてしまい、NOx触媒12に還元成分を十分に供給できなくなる。また、還元剤をNOx触媒12に十分に供給しようとすると、燃費の悪化を招いてしまう。
そこで、NOxパージ時には、切換弁34を図3に示す第3のモードに切り換えてバイパス通路32を開放することにより、排ガスを直接NOx触媒12に導いて還元成分を効率よくNOx触媒12に供給するようにしているのである。
ところで、本実施形態に係る切換弁34は、図1〜図3に示すような側面視で略L字形状に形成された弁であって、このような形状の弁を用いることにより、メイン通路30及びバイパス通路32をともに閉塞する第1のモードと、バイパス通路32のみを閉塞しメイン通路30を開放する第2のモードと、メイン通路30のみを閉塞しバイパス通路32を開放する第3のモードとの3つの作動モードを1つの切換弁34で実現することが可能となる。
つまり、図1に示すように、この切換弁34では互いに略直交する2つの壁部34a,34bを備えて構成されており、これらの壁部34a,34bの交差部に回動中心軸34cが設けられている。また、この回動中心軸34cは、排気ガスの流れ方向に対して略直交するように設定されている。また、この回動中心軸34cは図示しないステッパモータに接続されており、このステッパモータはECU20からの制御信号に基づいて作動するように構成されている。また、切換弁34は、図1に示す状態(第1モード)から90度毎の位相で回動するように構成されている。
そして、このような切換弁34を用いることにより、切換弁34を図1に示す状態から図中時計回りに180度の位相だけ回転させることで、第1のモードから第2のモードに切り換えることができ、また、さらに90度だけ時計回りに回転させることで第3のモードに切り換えることができる。また、この第3モードから90度だけ時計回りに回転させることで第1のモードに切り換えることができ、第3のモードから反時計回りに90度回転させることにより第2のモードに切り換えることができる。
つまり、冷態始動時に切換弁34を第1のモードに設定したのち、温態運転となると、切換弁34を時計回りに180度回転させることで、メイン通路30のみを開く第2のモード(図2参照)に切り換えることができる。一方、この状態からNOxパージが開始されると、さらに切換弁34を時計回りに90度回転させることでバイパス通路32を開きながらメイン通路30を閉じて図2に示す第2モードから図3に示す第3のモードに切り換えることができる。また、NOxパージが終了すると、切換弁34を反時計回りに90度回転させることでバイパス通路32を閉じながらメイン通路を開いて図3に示す第3のモードから図2に示す第2のモードに切り換えることができる。
また、第2のモードから第1のモードを経て第3のモードに切り換えたり、第3のモードから第1のモードを経て第2のモードに切り換えることも可能である。
なお、モードの切り換えの際、排気通路を閉塞する第1のモードを介在しないように制御することが好ましい。
本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化装置は上述のように構成されているので、図4のフローチャートを用いてその作用について説明すると以下のようになる。
まず、ステップS1において、キースイッチ40からの情報に基づいてイグニッションON(エンジンスタート)か否かが判定され、イグニッションONと判定されるとステップS2に進む。また、そうでなければリターンして、以降イグニッションONが判定されるまでこのループを繰り返す。
ステップS2では、水温センサ42の情報に基づいて冷態か温態かが判定され、冷態であればステップS3に進み、温態であればステップS5に進む。なお、ここでは、水温センサ42で得られるエンジン水温が所定温度(例えば70℃)未満であると、冷態であると判定される。
そして、ステップS3に進んだ場合には、排気通路8が全閉となるように、切換弁34が第1のモードに切り換え制御される。つまり、ステップS3に進んだ場合には、エンジン2は冷態始動時又は冷態運転時であるので、排ガス中にHCが比較的多く含まれることが考えられるので、排気通路8を閉塞することで排ガス温度の上昇を図るとともに、HCの排出量が抑制される。なお、このときには、エンジン2内において追加燃料噴射による2段燃焼も実行される。
次に、ステップS4で排気通路8を全閉にしてから所定時間経過したか否かが判定され、所定時間が経過するまでは排気通路8の全閉状態を保持する(つまり切換弁34を第1のモードに保持する)。そして、所定時間が経過すると、ステップS5に進み、切換弁34を第2のモードに切り換えて、排気通路8のメイン通路30のみを開放する。
これにより、高温となった排ガスが三元触媒10に供給されて、冷態始動直後であっても早期に三元触媒10が活性化し、これにより冷態始動時におけるHCの排出量が大幅に低減される。
次に、ステップS6に進み、NOxパージ制御が開始されたか否かが判定される。そして、NOxパージ制御が開始されるまでは、ステップS5及びステップS6のルーチンを繰り返し、第2のモードが保持される。
一方、NOxパージ制御の開始が判定されると、ステップS7に進み、切換弁34を第2のモードから第3のモードに切り換えて、排気通路8のメイン通路30を閉塞するとともにバイパス通路32を開放する。つまり、NOxパージ制御中には空燃比がリッチに設定され、排ガス中の還元成分としてのHC,COの割合が高められているが、排ガスが上流側三元触媒10に流入するとこの還元成分としてのHCが三元触媒10で酸化されてしまう。そこで、切換弁34を第3のモードに切り換えることで、エンジン2から排出される排ガスが上流側三元触媒10をバイパスして直接NOx触媒12に流入するので、還元成分を効率よくNOx触媒12に供給でき、NOxパージを効率よく実行することができる。
次に、ステップS8に進み、NOxパージが終了したか否かを判定する。なお、ここでは例えば予め設定された時間t2を経過したか否かを判定し、NOxパージ制御開始から設定時間t2を経過するとNOxパージが終了したものと判定している。
そして、NOxパージが終了したと判定されるまでステップS7,ステップS8を繰り返し、NOxパージが終了すると、リターンする。
以上詳述したように、本発明の一実施形態に係る排気ガスの浄化装置によれば、冷態始動時における排気通路8の遮断(メイン通路30及びバイパス通路32の遮断)と、NOxパージ時におけるメイン通路30の遮断及びバイパス通路32の開放とを1つの切換弁34で実現することができる。したがって、これらの機能を2つの弁で実現した場合に対して、構造が簡素化されるのでコストの低下及び軽量化を図ることができるほか、制御ロジックも簡素化できるという利点がある。
また、冷態始動時にはメイン通路30及びバイパス通路32を遮断して排気通路8内の排気ガスの圧力を上昇させることでHCの排出量を抑制でき、また、NOxパージ時にはメイン通路30を遮断してバイパス通路32に排気ガスを流入させることで、排気ガス中の還元成分を三元触媒10に通さずに直接NOx触媒12に供給でき、NOx浄化効率が向上する利点がある。
また、上述したような直交する壁部34a,34bを有する切換弁34を用いることにより冷態始動時(第1のモード)、通常運転時(第2のモード)及びNOxパージ時(第3のモード)を簡単に切り換えることができる利点がある。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態ではメイン通路30とバイパス通路32との分岐部に切換弁34を設けた場合について説明したが、メイン通路30とバイパス通路32との下流側合流部に切換弁を設けても良い。この場合、冷態始動時の第1モードにて排気圧力を上昇させたとき、切換弁の上流に位置する三元触媒10の早期活性化を行うことができ、一層排気ガスの浄化に有利となる。また、このときには追加燃料噴射による2段燃焼を実行すれば、三元触媒10の早期活性化がより一層促進される。
また、上述の実施形態では、冷態始動時に切換弁34を第1のモードにした後、所定時間経過すると第2モードに移行するように構成されているが(ステップS4参照)、排気通路内の圧力を検出して、この排気圧力に基づいて第2モードに移行するように構成してもよい。また、エンジンの運転状態を考慮して第2モードに移行するようにしても良い。例えばアクセルの踏み込みが検出された場合や走行レンジへの切り換えが検出された時点で第2モードに切り換えるように構成してもよい。
本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化装置の全体構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る排気ガス浄化装置の作用について説明するフローチャートである。
符号の説明
2 エンジン(内燃機関)
8 排気通路
10 上流側三元触媒(三元触媒)
12 NOx吸蔵触媒(NOx触媒)
14 下流側三元触媒
20 ECU(制御手段)
30 メイン通路(主通路)
32 バイパス通路
34 切換弁
34a,34b 壁部
34c 回動中心軸

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられたNOx触媒と、
    該NOx触媒の上流であって該排気通路の主通路に配設された三元触媒と、
    該三元触媒をバイパスして該三元触媒の上流と該NOx触媒の上流とを接続するバイパス通路と、
    該主通路と該バイパス通路とへの排気ガスの流入状態を切り換える切換弁と、
    該切換弁の作動を制御する制御手段とを有し、
    該制御手段は、
    該内燃機関の冷態始動時には該主通路及び該バイパス通路を遮断して該排気通路内の排気ガスの圧力を上昇させるとともに、該NOx触媒のNOxパージ時には該主通路を遮断して該バイパス通路に排気ガスを流入させるように切換弁を制御し、
    該切換弁は、
    互いに略直交する2つの壁部と該2つの壁部の交差部に設けられた回動中心軸とを備えるとともに、該回動中心軸が排気ガスの流れ方向に対して直交するように配設され、
    該冷態始動時には、該2つの壁部により該主通路及び該バイパス通路が遮断される第1のモードと、
    該冷態始動時以外であって且つ該NOxパージ時以外の通常運転時には、該回動中心軸回りに該切換弁を回転させることにより、該主通路が開放されるとともに一方の壁部により該バイパスが遮断される第2のモードと、
    該NOxパージ時には、該回動中心軸回りに該切換弁を回転させることにより、該バイパス通路が開放されるとともに他方の壁部により該主通路が遮断される第3のモードとを備えている
    ことを特徴とする、排気ガス浄化装置
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