JP4437625B2 - 車高検出装置のカバー構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車高検出装置のカバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
エアサスペンション装置を備えた車両において、サイドメンバに対するアクスルの高さ位置、すなわち車高を検出するための車高検出装置として、サイドメンバ側とアクスル側とをリンク機構によって連結し、リンク機構を構成する部材の角度をセンサによって検出する装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、係る車高検出装置は、一般に車体下部の車輪(タイヤ)の近傍に配置されており、このため、走行中にタイヤから跳ね上げられた雪やシャーベット等がセンサに付着して、センサが作動不良を起こすおそれがあった。また、リンク機構の回転部分に雪が付着して凍りついたしまうと、リンク機構の破損を招くおそれがあった。
【0004】
係る不都合を回避するため、リンク機構及びセンサ、すなわち車高検出装置を全体的に覆うカバーを設けることも可能である。しかし、アクスル側の一端がサイドメンバ側の他端に対して上下に移動するリンク機構の全体を覆うためには、大型のカバーが必要となる。このため、レイアウト上の理由等から装置全体をカバーで覆うことが難しい場合もあった。
【0005】
本発明は上記の実情に鑑みてなされたものであって、タイヤから跳ね上げられた雪等が車高検出装置に付着するのを防止し、且つ全体として小型化が可能な車高検出装置のカバー構造の提供を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明が適用される車両は、車幅方向両側で車体前後方向に沿って配置されたシャシフレームと、シャシフレームの下方で車幅方向に沿って配置されたアクスルと、シャシフレームとアクスルとの間に配置されたエアスプリングと、アクスルよりも車体後方で車幅方向に沿って配置されシャシフレームを連結するクロスメンバと、車高検出装置と、を備える。車高検出装置は、ロッドとレバーとからなるリンク機構と、ハイトセンサと、を備える。ロッドは、アクスルに対して回転自在に連結された下端を有し、車高標準時に下端から略鉛直上方へ延びている。レバーは、ロッドの上端に回転自在に連結された一端を有し、車高標準時に一端から車幅方向内側へ略水平に延びている。ハイトセンサは、クロスメンバに対して固定され、レバーの他端を回転自在に支持し、車高の変更に伴って回転するレバーの位置(例えば角度)を検出する。
【0007】
本発明に係るカバー構造は、固定カバーと可動カバーと弾性カバーとを備えている。固定カバーは、上カバー部と第1前カバー部と内カバー部とを有し、クロスメンバに対して固定されている。可動カバーは、ロッド支持部と外カバー部と第2前カバー部とを有し、アクスルに対して固定されている。弾性カバーは、固定カバーから下方へ延びている。
【0008】
固定カバーの最下端は、クロスメンバの最下縁とほぼ同じ地上高以上の高さに位置する。
【0009】
上カバー部は、ハイトセンサとレバーとロッドとを上方から覆う。第1前カバー部は、レバーの車幅方向内側部分とハイトセンサとを車体前方から覆う。内カバー部は、ハイトセンサを車幅方向内側から覆う。
【0010】
ロッド支持部は、ロッドの下端を回転自在に支持する。外カバー部は、ロッドを車幅方向外側から覆うと共に、車高全下げ時に上カバー部の下面と近接する上縁を有する。第2前カバー部は、少なくとも車高標準時から車高全下げ時までの間において、第1前カバー部よりも車幅方向外側へ延びるレバーの車幅方向外側部分とロッドとを車体前方から覆う。
【0011】
弾性カバーは、車高標準時から車高全上げ時までの間において、ロッド及びレバーのうち車体前方から視て相互に離間する第1前カバー部と第2前カバー部との間を横断する部分を車体前方から覆う。
【0012】
上記車高検出装置では、車両が車高標準状態から車高全下げ状態へ移行すると、これに伴って、ロッド支持部が略鉛直上方へ移動し、レバーが他端を中心として上方へ回転し、ロッドが車幅方向内側へ傾く。一方、車両が車高標準状態から車高全上げ状態へ移行すると、これに伴って、ロッド支持部が略鉛直下方へ移動し、レバーが他端を中心として下方へ回転し、ロッドが車幅方向内側へ傾く。ハイトセンサは、車高の変更に伴って回転するレバーの位置、例えば角度を検出する。
【0013】
車両走行中において、路面に積もった雪や氷やシャーベットは、タイヤによって斜め後方に跳ね上げられるため、車高検出装置と同じ側に配置されたタイヤから跳ね上げられた雪等の多くは車高検出装置に向かって飛ぶ。これに対し、例えば車高標準時には、車高検出装置の前側と車幅方向外側とは、それぞれ第1及び第2前カバー部と外カバー部とによって覆われる。このため、跳ね上げられて車高検出装置に向かって飛んでくる雪等と車高検出装置との接触は、第1及び第2前カバー部と外カバー部とによって遮られる。また、車高検出装置の最も車幅方向内側に位置するハイトセンサの車幅方向内側は、内カバー部によって覆われている。このため、同じ側のタイヤや反対側のタイヤから跳ね上げられ車体下部の構造物等に反射して最終的に車幅方向内側から車高検出装置に向かって飛んでくる雪等とハイトセンサとの接触は、内カバー部によって遮られる。従って、車高検出装置への雪等の付着が的確に防止される。
【0014】
車高全下げ時には、クロスメンバに対して固定されたハイトセンサが路面に最も近付き、跳ね上げられた雪等が車高検出装置に向かって多く飛び易い状態となる。これに対し、係る車高全下げ時には、外カバー部の上縁が上カバー部の下面と近接しているため、車高検出装置の車幅方向外側がほぼ完全に覆われる。また、車高標準時と同様に、車高検出装置の前側は第1及び第2前カバー部によって、ハイトセンサの車幅方向内側は内カバー部によってそれぞれ覆われる。すなわち、跳ね上げられた雪等が車高検出装置に向かって多く飛び易い車高全下げ時に、車高検出装置の前側と車幅方向内側と車幅方向外側とがほぼ完全に近い状態で覆われるため、車高検出装置への雪等の付着が確実に防止される。
【0015】
車高全上げ時には、ロッドが車幅方向内側に傾き、レバーが他端を中心として下方へ傾くため、レバー及びロッドの少なくとも一方に第1前カバー部と第2前カバー部との間を横断する部分が生じるが、この横断部分の前側は弾性カバーによって覆われている。従って、車高検出装置の前側は、第1及び第2前カバー部と弾性カバーとによって覆われた状態となる。また、タイヤからの跳ね上げを受け易い車高検出装置の下部の車幅方向外側は外カバー部によって、ハイトセンサの車幅方向内側は内カバー部によってそれぞれ覆われる。このため、車高検出装置への雪等の付着が的確に防止される。
【0016】
また、車高全下げ時には、固定カバーの最下端は、クロスメンバの最下縁とほぼ同じ地上高以上の高さに位置し、クロスメンバから下方へ突出するのは弾性カバーのみであり、車高全下げ時の走行中において、路面上の障害物と弾性カバーとが干渉したときは弾性カバーが弾性変形するため、両者の干渉が車両走行上の障害となることはない。
【0017】
従って、走行中にタイヤから跳ね上げられた雪やシャーベット等のセンサへの付着に起因するセンサの作動不良の発生が確実に防止される。また、リンク機構の回転部分であるロッドの上端とレバーの一端との連結部分やロッドの下端に雪等が付着して凍りつくことに起因するリンク機構の破損が確実に防止される。
【0018】
さらに、上記構造は、アクスルと共に上下に移動する可動カバーと、クロスメンバに対して固定された固定カバーと、クロスメンバの最下縁よりも下方に延びる弾性カバーという3つのカバーによって、移動するロッド及びレバーを的確に覆うものであるため、車高検出装置全体を1つの大型のカバーによって覆う場合に比べて、全体として小型化することができ、省スペース化を図ることができる。
【0019】
また、上記構成において、車高全下げ時の可動カバーの最下端を、前記クロスメンバの最下縁とほぼ同じ地上高以上の高さに設定することにより、地上高を稼ぐことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は本実施形態に係る車高検出装置のカバー構造が適用された車両の下部構造を示す斜視図、図2は車高検出装置及びカバー構造の分解斜視図、図3は車高標準時の車高検出装置及びカバー構造を示す斜視図、図4は図3を車体後方から視た背面図、図5は車高全上げ時の車高検出装置及びカバー構造を示す斜視図、図6は図5を車体後方から視た背面図、図7は車高全下げ時の車高検出装置及びカバー構造を示す斜視図、図8は図7を車体後方から視た背面図である。なお、以下の説明において、前後方向は車体の前後方向であり、左右方向は車体前方に向いた状態での左右方向である。また、図中矢印Ftは、車体前方を表している。
【0022】
図1に示すように、大型自動車の車体前方下部には、車幅方向左右両側で車体前後方向に沿って延びるシャシフレームとしての左右一対のサイドメンバ1,2と、左右のサイドメンバ1,2の下方で車幅方向に沿って延びるフロントアクスル3とが設けられている。各サイドメンバ1,2は、車幅方向内側へ開口するように配置された横向きの略U状断面を有し、側壁4とその上下端から延びる上壁5及び底壁6とを備える。フロントアクスル3は、略I状断面を有する。サイドメンバ1,2よりも車幅方向外側へ張り出たフロントアクスル3の両端部7には、それぞれナックル(図示外)を介して前輪40(図4に示す)が連結されている。
【0023】
左側のサイドメンバ1の鉛直下方のフロントアクスル3の上壁8上には、サイドメンバ1と略平行に配置されフロントアクスル3から車体前後方向へ延びるスプリングシート9が取り付けられている。スプリングシート9は、フロントアクスル3と重なり合うオーバーラップ部11でボルト12及びナット13によってフロントアクスル3に締結固定されている。スプリングシート9の前端上部にはトルクロッド14の後端が、前端下部にはスタビライザー15のアーム39の後端がそれぞれ連結されている。スプリングシート9の後端22には、後述するラテラルロッド16の一端(左端)16aが回転自在に連結されている。
【0024】
右側のサイドメンバ2の鉛直下方のフロントアクスル3の上壁8上にも、左側と同様にスプリングシート10が取り付けられている。右側のスプリングシート10は、ラテラルロッド16に連結される後端を有さないことを除いて、左側のスプリングシート9と概ね同様に構成されている。
【0025】
左右両側において、スプリングシート9,10のオーバーラップ部11とサイドメンバ1,2との間には、それぞれエアスプリング17,18が設けられている。
【0026】
エアスプリング17,18は、トッププレート19とピストン20とエアベローズ21とを備えている。ピストン20は、図示外のエアスプリング支持ブラケットを介して、スプリングシート9,10のオーバーラップ部11に固定されている。エアスプリング支持ブラケットは、スプリングシート9,10をフロントアクスル3に固定するためのボルト12及びナット13によって、スプリングシート9,10に締結固定されている。トッププレート19は、サイドメンバ1,2の側壁4の外面に締結固定されている。エアベローズ21は、上開口及び下開口(共に図示外)を有する略筒状の可撓性膜によって形成されている。エアベローズ21の上開口及び下開口は、トッププレート19及びピストン20にそれぞれ密着状態で嵌合され、係る状態で、トッププレート19とピストン20とエアベローズ21の内面とが空気室(図示外)を区画する。このエアベローズ21は、上開口及び下開口の周縁部が空気室内の空気圧のみによってトッププレート19及びピストン20にそれぞれ密着状態で固定されるいわゆるセルフシールタイプであり、空気室内の空気を抜くことにより、エアベローズ21がトッププレート19及びピストン20に対して手作業によって着脱可能となる。ピストン20又はトッププレート19の少なくとも一方には、空気室に対する空気の供給及び排出を行うための給排気口(図示外)が設けられている。
【0027】
フロントアクスル3の後方には、フロントアクスル3の車幅方向の移動を規制するためのラテラルロッド16が車幅方向に沿って配置されている。ラテラルロッド16の一端(左端)16aは、フロントアクスル3の左端部に締結固定されたスプリングシート9の後端22に回転自在に連結されている。ラテラルロッド16の他端(右端)は、ラテラルロッドブラケット23の下端部に回転自在に連結されている。
【0028】
ラテラルロッドブラケット23は、右側のサイドメンバ2の側壁4の外面に沿って延びる縦壁部24と、サイドメンバ2の底壁6の下面と面接触する横壁部25とを有する。ラテラルロッドブラケット23の縦壁部24は、横壁部25の上面がサイドメンバ2の底壁6の下面と面接触し、縦壁部24の内面がサイドメンバ2の側壁4の外面と面接触した状態で、複数のボルト26及びナット(図示外)によって、サイドメンバ2の側壁4に締結固定されている。また、横壁部25とサイドメンバ2の底壁6とは、面接触しているだけで締結固定はされていない。
【0029】
ラテラルロッド16の後方には、ラテラルロッド16に作用する荷重を左側のサイドメンバ1へ分散させてサイドメンバ2の横方向の剛性を強化するクロスメンバ29が、車幅方向に沿って配置されている。クロスメンバ29は、中央部分が低く両端部分が斜め外側上方へ延びる略U字板形状を有し、車幅方向に沿って強い剛性を発揮し得るように、その表面が車体前後方向と略直交するように配置されている。クロスメンバ29の一端(右端)29bは、ボルト36及びナット(図示外)により、ラテラルロッドブラケット23の後端鉛直面上に締結固定されている。クロスメンバ29の他端(左端)29aは、ボルト37及びナット38によって、クロスメンバブラケット30の前端鉛直面上に締結固定されている。クロスメンバブラケット30は、左側のサイドメンバ1に締結固定されている。
【0030】
左側のエアスプリング17の後方には、車高検出装置41とこれを覆うカバー構造とが設けられている。車高検出装置41は、ロッド42とレバー43とからなるリンク機構とハイトセンサ44とを備え、カバー構造は、固定カバー45と可動カバー46と弾性カバー47とを備えている。
【0031】
図2に示すように、可動カバー46は、第2前カバー部としての前壁48と、前壁48の外側縁から略直角に曲折されて車体後方へ延びる外カバー部としての側壁49と、側壁49の後端縁の下部から略直角に曲折されて車幅方向内側へ延びるロッド支持部としての後壁50と、を有している。前壁48は、スプリングシート9の後端面22aにボルト51によって締結固定されている。後壁50には、ボルト挿通孔50aが形成されている。
【0032】
ロッド42の下端42a及び上端42bには、それぞれベアリング機構が内蔵され、その外面からスタッドボルト52,54が突設されている。下端42aのスタッドボルト52がボルト挿通孔50aを挿通しナット53で締め付けられることにより、ロッド42の下端42aが可動カバー46の後壁50にベアリング機構を介して回転自在に連結される。
【0033】
レバー43の外端(一端)43aには、ボルト挿通孔56が形成されている。ロッド42の上端42bのスタッドボルト54がボルト挿通孔56を挿通しナット55で締め付けられることにより、ロッド42の上端42bがレバー43の外端43aにベアリング機構を介して回転自在に連結される。
【0034】
ハイトセンサ44は、ボルト57及びナット58により、クロスメンバ29の後面に締結固定されている。ハイトセンサ44は、レバー43の内端(他端)43bを回転自在に支持し、車高の変更に伴って回転するレバー43の角度を検出する。
【0035】
固定カバー45は、第1前カバー部としての前板59と、前板59の内側縁から略直角に曲折されて車体後方へ延びる内カバー部としての側板60と、側板60の上端縁から曲折されて車幅方向外側へ延びる上カバー部としての上板61と、を有している。上板61は、側板60の上端縁から斜め上方へ延びる傾斜部61aと、傾斜部61aの外端縁から略水平に延びる水平部61bと、水平部61bの外端縁から湾曲して下方へ僅かに延びる湾曲部61cと、を有している。前板59の外側縁は、上板61の水平部61bの中間位置から略鉛直下方へ延びている。前板59の上端縁は、上板61の傾斜部61a及び水平部61bの下面に沿った形状を有し、傾斜部61a及び水平部61bの下面前端縁に溶着されている。前板59は、ハイトセンサ44を固定するためのボルト57及びナット58により、クロスメンバ29の後面上に締結固定されている。固定カバー45がクロスメンバ29に固定された状態で、前板59及び側板60の下縁59a,60aは、共にクロスメンバ29の中央部分の下縁(最下縁)29cとほぼ同じ地上高に位置する。
【0036】
弾性カバー47は、略矩形状のゴムシートにより構成され、固定カバー45の前板59及び側板60の下縁59a,60aからそれぞれ下方へ延びる前部62及び側部63を有している。前部62及び側部63の上端部は、固定カバー45の前板59及び側板60の下端部にそれぞれ締結固定されている。
【0037】
図3に示すように、車高標準時には、ロッド42は、その下端42aから略鉛直上方へ延び、レバー43は、ロッド42の上端42bに回転自在に連結された一端43aから車幅方向内側へ略水平に延びている。図6に示すように、車高全上げ時には、ロッド42が車幅方向内側に傾き、レバー43が内端43bを中心として下方へ傾く。図8に示すように、車高全下げ時には、ロッド42が車幅方向内側に傾き、レバー43が内端43bを中心として上方へ傾く。固定カバー45の上板61の傾斜部61aの傾きは、この車高全下げ時のレバー43とほぼ平行に設定されている。
【0038】
図4,図6及び図8に示すように、固定カバー45の上板61は、ハイトセンサ44とレバー43とロッド42とを上方から覆い、前板59は、レバー43の車幅方向内側部分とハイトセンサ44とを車体前方から覆い、側板60は、ハイトセンサ44を車幅方向内側から覆う。
【0039】
図8に示すように、可動カバー46の最下端となる前壁48及び側壁49の下縁48a,49aは、車高全下げ時にクロスメンバ29の中央部分の下縁29cとほぼ同じ地上高以上の高さ(本実施形態では、下縁29cよりも高い地上高さ)に位置する。
【0040】
図4,図6,及び図8に示すように、可動カバー46の側壁49は、ロッド42を車幅方向外側から覆う。図8に示すように、可動カバー46の前壁48及び側壁49の上縁48b,49bは、車高全下げ時に固定カバー45の上板61の水平部61bの下面に近接する。図4及び図8に示すように、前壁48は、車高標準時から車高全下げ時までの間において、ロッド42と固定カバー45の前板59よりも車幅方向外側へ延びるレバー43の車幅方向外側部分とを車体前方から覆う。
【0041】
図6に示すように、車高標準状態から車高全上げ状態へ移行する際には、ロッド42が車幅方向内側に傾き、レバー43が内端43bを中心として下方へ傾く。車高全上げ状態に近付き、ロッド42及びレバー43の傾きが大きくなると、ロッド42及びレバー43のうち両者の連結部(ロッド42の上端42b及びレバー43の外端43a)を含む部分は、車体前方から視て相互に離間した前板59と前壁48との間を横断した状態となり、この横断部分は、弾性カバー47の前部62及び側部63によって車体前方及び車体内側からそれぞれ覆われる。
【0042】
このような車高検出装置41では、車両が車高標準状態(図3及び図4に示す)から車高全下げ状態(図7及び図8に示す)へ移行すると、これに伴って、可動カバー46の後壁50及びロッド42の下端42aが略鉛直上方へ移動し、レバー43が内端43bを中心として上方へ回転し、ロッド42が車幅方向内側へ傾く。一方、車両が車高標準状態(図3及び図4に示す)から車高全上げ状態(図5及び図6に示す)へ移行すると、これに伴って、可動カバー46の後壁50及びロッド42の下端42aが略鉛直下方へ移動し、レバー43が内端43bを中心として下方へ回転し、ロッド42が車幅方向内側へ傾く。ハイトセンサ44は、車高の変更に伴って回転するレバー43の角度を検出する。
【0043】
車両走行中において、路面に積もった雪や氷やシャーベットは、タイヤ40によって斜め後方(図4の矢印80の方向)に跳ね上げられるため、車高検出装置41と同じ側に配置されたタイヤ40から跳ね上げられた雪等の多くは車高検出装置41に向かって飛ぶ。これに対し、例えば車高標準時には、図3及び図4に示すように、車高検出装置41の前側と車幅方向外側とは、それぞれ前壁48及び前板59と側壁49とによって覆われる。このため、跳ね上げられて車高検出装置41に向かって飛んでくる雪等と車高検出装置41との接触は、前壁48及び前板59と側壁49とによって遮られる。また、車高検出装置41の最も車幅方向内側に位置するハイトセンサ44の車幅方向内側は、側板60によって覆われている。このため、同じ側のタイヤ40や反対側のタイヤ(図示外)から跳ね上げられ車体下部の構造物等に反射して最終的に車幅方向内側から車高検出装置41に向かって飛んでくる雪等とハイトセンサ44との接触は、側板60によって遮られる。従って、車高検出装置41への雪等の付着が的確に防止される。
【0044】
車高全上げ時には、ロッド42とレバー43のうち両者の連結部を含む部分が、車体前方から視て相互に離間する前壁48と前板59との間を横断するが、この横断部分の前側及び車幅方向内側は弾性カバー47の前部62及び側部63によって覆われる。従って、車高検出装置41の前側は、前壁48と前部62と前板59とによって覆われた状態となる。また、タイヤ40(図4に示す)からの跳ね上げを受け易い車高検出装置41の下部に位置するロッド42は外壁49によって車幅方向外側から覆われ、さらにハイトセンサ44は側板60によって車幅方向内側から覆われる。このため、車高検出装置41への雪等の付着が的確に防止される。
【0045】
車高全下げ時には、クロスメンバ29及びこれに固定されたハイトセンサ44が路面に最も近付き、跳ね上げられた雪等が車高検出装置41に向かって多く飛び易い状態となる。これに対し、係る車高全下げ時には、図8に示すように、可動カバー46の側壁49の上縁49bが固定カバー45の上板61の水平部61bの下面と近接しているため、車高検出装置41の車幅方向外側がほぼ完全に覆われる。また、車高標準時と同様に、車高検出装置41の前側は前壁48及び前板59によって、ハイトセンサ44の車幅方向内側は側板60によってそれぞれ覆われる。すなわち、跳ね上げられた雪等が車高検出装置41に向かって多く飛び易い車高全下げ時に、車高検出装置41の前側と車幅方向内側と車幅方向外側とがほぼ完全に近い状態で覆われるため、車高検出装置41への雪等の付着が確実に防止される。
【0046】
また、車高全下げ時には、図8に示すように、固定カバー45の最下端となる前板59及び側板60の下縁59a,60aと可動カバー46の最下端となる前壁48及び側壁49の下縁48a,49aとは、共にクロスメンバ29の中央部分の下縁29cとほぼ同じ地上高以上の高さに位置し、クロスメンバ29よりも下方へ突出するのは弾性カバー47のみであり、車高全下げ時の走行中において、路面上の障害物と弾性カバー47とが干渉したときは弾性カバー47が弾性変形するため、両者の干渉が車両走行上の障害となることはない。
【0047】
このように、本実施形態によれば、走行中にタイヤ40から跳ね上げられた雪やシャーベット等のハイトセンサ44への付着に起因するハイトセンサ44の作動不良の発生が確実に防止される。また、リンク機構の回転部分であるロッド42の上端42bとレバー43の外端43aとの連結部分やロッド42の下端42aと後壁50との連結部分に雪等が付着して凍りつくことに起因するリンク機構の破損が確実に防止される。
【0048】
また、上記カバー構造は、フロントアクスル3と共に上下に移動する可動カバー46と、クロスメンバ29に対して固定された固定カバー45と、クロスメンバ29の最下縁よりも下方に延びる弾性カバー47という3つのカバーによって、移動するロッド42及びレバー43を的確に覆うものであるため、車高検出装置41全体を1つの大型のカバーによって覆う場合に比べて、全体として小型化することができ、省スペース化を図ることができる。
【0049】
さらに、車高全下げ時の可動カバー46の最下端を、クロスメンバ29の最下縁29cとほぼ同じ地上高以上の高さに設定しているので、地上高を稼ぐことができる。
【0050】
なお、本実施形態では、フロントアクスル3の車高検出装置のカバー構造について説明したが、リアアクスルの車高検出装置に対しても同様のカバー構造が適用可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、走行中にタイヤから跳ね上げられた雪やシャーベット等のセンサへの付着に起因するセンサの作動不良の発生が確実に防止される。また、リンク機構の回転部分に雪等が付着して凍りつくことに起因するリンク機構の破損が確実に防止される。
【0052】
また、アクスルと共に上下に移動する可動カバーと、クロスメンバに対して固定された固定カバーと、クロスメンバの最下縁よりも下方に延びる弾性カバーという3つのカバーによって、移動するロッド及びレバーを的確に覆うものであるため、車高検出装置全体を1つの大型のカバーによって覆う場合に比べて、全体として小型化することができ、省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る車高検出装置のカバー構造が適用された車両の下部構造を示す斜視図である。
【図2】車高検出装置及びカバー構造の分解斜視図である。
【図3】車高標準時の車高検出装置及びカバー構造を示す斜視図である。
【図4】図3を車体後方から視た背面図である。
【図5】車高全上げ時の車高検出装置及びカバー構造を示す斜視図である。
【図6】図5を車体後方から視た背面図である。
【図7】車高全下げ時の車高検出装置及びカバー構造を示す斜視図である。
【図8】図7を車体後方から視た背面図である。
【符号の説明】
1 サイドメンバ
2 サイドメンバ
3 フロントアクスル(アクスル)
9 スプリングシート
10 スプリングシート
16 ラテラルロッド
17 エアスプリング
18 エアスプリング
23 ラテラルロッドブラケット
29 クロスメンバ
29c クロスメンバの中央部分の下縁(クロスメンバの最下縁)
41 車高検出装置
42 ロッド
42a ロッドの下端
42b ロッドの上端
43 レバー
43a レバーの外端(一端)
43b レバーの内端(他端)
44 ハイトセンサ
45 固定カバー
46 可動カバー
47 弾性カバー
48 前壁(第2前カバー部)
49 側壁(外カバー部)
50 後壁(ロッド支持部)
59 前板(第1前カバー部)
60 側板(内カバー部)
61 上板(上カバー部)

Claims (1)

  1. 車幅方向両側で車体前後方向に沿って配置されたシャシフレームと、前記シャシフレームの下方で車幅方向に沿って配置されたアクスルと、前記シャシフレームと前記アクスルとの間に配置されたエアスプリングと、前記アクスルよりも車体後方で車幅方向に沿って配置され前記シャシフレームを連結するクロスメンバと、を備えた車両に設けられ、前記アクスルに対して回転自在に連結された下端を有し車高標準時に前記下端から略鉛直上方へ延びるロッドと、前記ロッドの上端に回転自在に連結された一端を有し車高標準時に前記一端から車幅方向内側へ略水平に延びるレバーと、前記クロスメンバに対して固定され前記レバーの他端を回転自在に支持し車高の変更に伴って回転する前記レバーの位置を検出するハイトセンサと、を備えた車高検出装置のカバー構造であって、
    上カバー部と第1前カバー部と内カバー部とを有し前記クロスメンバに対して固定される固定カバーと、ロッド支持部と外カバー部と第2前カバー部とを有し前記アクスルに対して固定される可動カバーと、前記固定カバーから下方へ延びる弾性カバーと、を備え、
    前記固定カバーの最下端は、前記クロスメンバの最下縁とほぼ同じ地上高以上の高さに位置し、
    前記上カバー部は、前記ハイトセンサと前記レバーと前記ロッドとを上方から覆い、
    前記第1前カバー部は、前記レバーの車幅方向内側部分と前記ハイトセンサとを車体前方から覆い、
    前記内カバー部は、前記ハイトセンサを車幅方向内側から覆い、
    前記ロッド支持部は、前記ロッドの下端を回転自在に支持し、
    前記外カバー部は、前記ロッドを車幅方向外側から覆うと共に、車高全下げ時に前記上カバー部の下面と近接する上縁を有し、
    前記第2前カバー部は、少なくとも車高標準時から車高全下げ時までの間において、前記第1前カバー部よりも車幅方向外側へ延びる前記レバーの車幅方向外側部分と前記ロッドとを車体前方から覆い、
    前記弾性カバーは、車高標準時から車高全上げ時までの間において、前記ロッド及び前記レバーのうち車体前方から視て相互に離間した前記第1前カバー部と前記第2前カバー部との間を横断する部分を車体前方から覆うことを特徴とする車高検出装置のカバー構造。
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