JP4434853B2 - ミスト発生装置および空気調和機 - Google Patents
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Description
この特許文献2に開示されているような空気清浄機では、殺菌作用や脱臭作用を有する液体を貯水部に収容して、その液体を用いて生成したミストを機外に排出することによって、雑菌を殺菌したり、臭いを脱臭したりすることができる。
また、この発明は、専用の液体を用意することなく、殺菌機能や脱臭機能を達成することができるミスト発生装置および空気調和機を提供することを他の目的とする。
この構成によれば、雰囲気情報に応じて、ミストが発生させられて装置外に放出される。たとえば、装置周囲の大気が汚れているという雰囲気情報に応じてミストを装置外に放出するようにすれば、雰囲気に応じた適切な運転を行うことができ、無駄な運転動作を省くことができる。
この構成によれば、検知された装置周囲の温度および湿度に応じて、ミストが発生させられて装置外に放出される。一般的に、カビ菌やウィルスが活動しやすい雰囲気は、温度および湿度によって定まる。すなわち、装置周囲の空気がカビ菌やウィルスが活動しやすい温度および湿度となった場合に、ミストを発生させて装置外に放出することで適切(効率的)な運転を行うことができる。
この構成によれば、装置周囲のものの動きに応じて、ミストが発生させられて装置外に放出される。たとえば、床に落ちている(床に積もった)塵埃は、人が動くことにより空気に流れが生じ、この空気の流れによって塵埃が舞い上がり、空気が汚れる。すなわち、装置周囲にものの動きが生じた場合に、ミストを発生させて装置外に放出することで適切(効率的)な運転を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、上記情報検知手段は、装置周囲に所定のガスが存在することを検知するガス検知手段(3B)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のミスト発生装置(12)である。
この構成によれば、装置周囲に所定のガスが存在することに応じて、ミストが発生させられて装置外に放出される。よって、ガスの存在に応じた適切(効率的)な運転を行うことができる。
この構成によれば、装置周囲に所定量以上の塵埃が浮遊していることに応じて、ミストが発生させられて装置外に放出される。よって、塵埃が浮遊することに応じた適切な(効率的)な運転を行うことができる。
この構成によれば、請求項1〜6のいずれかに記載のミスト発生装置と同様の効果を奏する空気調和機を提供することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係る空気清浄機1の外観構成を示す斜視図である。また、図2は、図1に示す矢印A−Aに沿って見た概略断面図であり、図3は、図1に示す矢印B−Bに沿って見た概略断面図である。図1における右奥側を後方、左手前側を前方として説明する。
他方(たとえば、左側)の筒部10内の上端部には、ミストを発生するためのミスト発生装置12が配置されている。ハウジング2内の下部には、ハウジング2内の空気(フィルタ6を通過した後の空気)を吸い込むためのエアポンプ13が配置されていて、ミスト発生装置12は、このエアポンプ13から吸い込んだ空気を用いてミストを発生させることができるようになっている。ミスト発生装置12から発生したミストは、左側の筒部10の上端面に形成された噴霧口14から上方に向かって機外に放出される。
図4〜図6を参照して、ミスト発生装置12には、上端面に開口を有し、規定量(たとえば、160cc程度)の水を貯めることができる貯水タンク15と、この貯水タンク15の上端面の開口を塞ぐための蓋16とが備えられている。蓋16の下面には、複数の通水孔17A,17B,17Cが形成された樹脂製で中空状の挿入部材17が取り付けられている。
(陽極側)
4H2O−4e-→4H++O2↑+2H2O
2Cl-→Cl2+2e-
H2O+Cl2⇔HClO+H++Cl-
(陰極側)
4H2O+4e-→2H2↑+4OH-
(電極板間)
H++OH-→H2O
上記のような電気化学反応により、殺菌作用や脱臭作用を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。また、水位検知用電極36と、1対の電極板35のうちの一方とに通電が行われ、そのときの通電状態によって、貯水タンク15内の水が所定水位(水位検知用電極36の下端の水位)未満であるか否かが検知され得る。
また、貯水タンク15が透明な部材によって形成されるとともに、左側の筒部10の一部(前面側)に形成された開口31に透明カバー32が取り付けられており、透明カバー32を介して貯水タンク15内の水に発生している泡を視認することができる。さらに、貯水タンク15の下方には、上方に向かって光を照射する発光素子33(たとえば、青色LEDなどのLED素子)が配置されており、発光素子33を発光させることにより、貯水タンク15内の水を明るく照らし出すこともできる。
人感センサ3A、ガス検知センサ3B、塵埃検知センサ3C、温度・湿度検知センサ10B、モータ5およびエアポンプ13は、制御部60に接続されている。制御部60は、CPUやROMなどを含むマイクロコンピュータを中心に構成されており、後述するように、人感センサ3A、ガス検知センサ3B、塵埃検知センサ3Cおよび温度・湿度検知センサ10Bから入力された信号に応答して、モータ5およびエアポンプ13の動作を制御する。
ガス検知センサ3Bは、たとえば、ガスにより生じるセンサの電気抵抗の変化を読取ることで、ガスの存在を検知するものである。ガスとは、メタンやエタンなどのいわゆる還元性ガスであり、たとえば、タバコの煙や殺虫剤の存在を検知することもできる。
温度・湿度検知センサ10Bは、たとえば、サーミスタなどを備えており、空気中の温度および相対湿度を検知する。
たとえば、温度・湿度検知センサ10Bを例に挙げて説明する。
図8は、カビ菌およびウィルスの活動しやすい空気の状態を説明するための図であり、カビ菌が一般的に活動しやすい範囲が領域61で示されており、ウィルスが一般的に活動しやすい範囲が領域62で示されている。
このような、カビ菌およびウィルスが活動する状態において、ミストを機外に放出させることが望ましい。よって、空気清浄機1は、温度・湿度検知センサ10Bの検知に応じて以下のように制御される。
まず、温度・湿度検知センサ10Bにより検知された機外の温度が、12℃以下であるか否かが判断される。そして、温度が12℃以下であれば(ステップS1でYES)、一対の電極板35に通電されて電解水が生成されるとともに、生成された電解水に対してエアポンプ13から空気供給路20を介して空気が送り込まれ、泡が発生させられることにより、殺菌作用や脱臭作用を有するミストが発生させられる(ステップS2)。そして、噴霧口14から機外へと放出されるミストが、排気口9から放出される風により機外に放出させられる。
一方、機外の温度が25℃より大きく、かつ、湿度が25%より大きく65%以下である場合には(ステップS5でNO)、一対の電極板35への通電が停止されて、電解水の生成が停止されるとともに、エアポンプ13からの空気の供給も停止される。そして、機外へのミストの放出が停止される(ステップS6)。同様にして、機外の温度が25℃以下であり、かつ、湿度が35%より大きく65%以下である場合にも(ステップS4でNO)、機外へのミストの放出が停止される。
また、他のセンサについては、検知があったことに応じて、ミストが放出される。すなわち、人感センサ3A、ガス検知センサ3Bおよび塵埃検知センサ3Cについては、それぞれの検知があったことに応じて、一対の電極板35に通電されて電解水が生成されるとともに、生成された電解水に対してエアポンプ13から空気が送り込まれてミストが発生させられ、機外へと放出させられる。これにより、機外の雰囲気に応じた適切な運転が可能である。
また、電極35への通電を行って貯水タンク15に貯められた水(たとえば、水道水)を電気分解することにより、殺菌作用や脱臭作用を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成し、電解水に対して泡を発生させることにより、殺菌作用や脱臭作用を有するミストを発生させることができる。そして、このミストを機外に放出することで、専用の液体を用意することなく殺菌機能や脱臭機能を達成することができる。
図10は、この発明の他の実施形態にかかる制御部60の制御手順を示すフローチャートである。
たとえば、温度・湿度検知センサ10Bの検知においては、図8に示すような、機外の温度および湿度を示す図において、カビ菌およびウィルスが活動する範囲を4つの領域に区分する。そして、最もカビ菌およびウィルスが活動しやすい領域をレベル4の領域とし、次にカビ菌およびウィルスが活動しやすい領域をレベル3の領域とし、次にカビ菌およびウィルスが活動しやすい領域をレベル2の領域とし、カビ菌およびウィルスの活動がそれほど活動しない領域をレベル1の領域とする。そして、温度・湿度検知センサ10Bの検知内容がいずれのレベルの領域に含まれるものであるかによって、検知内容をレベル1〜4に分ける。
そして、空気清浄機1の運転中においては、まず、制御部60において、各センサの検知内容のうち、レベル4の検知が存在するか否かが判断される。そして、いずれかのセンサにおいて、レベル4の検知が存在すれば(ステップT1でYES)、一対の電極板35に印加される電圧が上げられ、濃度の高い(次亜塩素酸や活性酸素を多量に含む)電解水が生成されるとともに、エアポンプ13から送られる空気の量が増やされて、次亜塩素酸や活性酸素を多く含むミストが大量に発生させられ、機外へと放出させられる(ミスト発生量が「強」とされる)。また、モータ5の回転数が上げられることで、排気口9から機外に放出される風の勢いが増す(風量が「強」にされる)(ステップT2)。これにより、より殺菌効果や脱臭効果の高いミストが遠方まで拡散する。
また、いずれのセンサの検知内容においてもレベル3の検知が存在しない場合には(ステップT3でNO)、次いで、レベル2の検知が存在するか否かが判断される。レベル2の検知が存在する場合には(T5でYES)、排気口9からの風の風量が「弱」とされ、さらに、ミスト発生量が「弱」とされる(ステップT6)。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
3B ガス検知センサ
3C 塵埃検知センサ
4 ファン
9 排気口
10B 温度・湿度検知センサ
12 ミスト発生装置
13 エアポンプ
15 貯水タンク
18 泡発生室
20 空気供給路
21 供給口
35 電極板
Claims (7)
- ミストを放出するためのミスト発生装置であって、
水を貯めることのできる貯水部と、
上記貯水部に貯められた水を電気分解して電解水を生成するための電極と、
装置周囲の雰囲気情報を検知する情報検知手段と、
上記情報検知手段によって検知された雰囲気情報に応じて制御される、上記貯水部の電解水中に空気を送り込んで泡を発生させるための泡発生機構と、
上記泡発生機構によって発生された泡が大気中に解放される際に弾けることによって発生したミストを装置外へ放出するためのミスト放出手段と、
泡を発生させるために電解水中に送り込まれる空気に含まれる塵埃を捕獲するフィルタと、を備えることを特徴とするミスト発生装置。 - 上記情報検知手段は、
装置周囲の温度を検知する温度検知手段と、
装置周囲の湿度を検知する湿度検知手段と、を含むことを特徴とする請求項1に記載のミスト発生装置。 - 上記情報検知手段は、装置周囲のものの動きを検知する動作検知手段を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のミスト発生装置。
- 上記情報検知手段は、装置周囲に所定のガスが存在することを検知するガス検知手段を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のミスト発生装置。
- 上記情報検知手段は、装置周囲に所定量以上の塵埃が浮遊していることを検知する塵埃検知手段を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のミスト発生装置。
- 上記ミスト放出手段は、発生したミストを装置外へ放出するための風供給手段を含み、
検知した雰囲気情報に応じて、上記泡発生機構による泡の発生量および上記風供給手段による風の強弱を調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のミスト発生装置。 - 機外の空気を取り込み、所定の処理を施して機外に排出することにより空気調和を行なう空気調和機であって、請求項1〜6のいずれかに記載のミスト発生装置を備え、空気調和機に取り込まれる空気を前記フィルタに通して、その空気に含まれる塵埃を捕獲するようにしたことを特徴とする空気調和機。
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