JP5305563B2 - 空気除菌装置 - Google Patents
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Description
図1において、符号1は、可搬式の床置き式空気除菌装置を示す。この空気除菌装置1は、箱形の筐体2を備え、この筐体2は、略枠状に形成されたフレーム20(図2参照)と、このフレーム20に取り付けられる前パネル2A、背面パネル2B、左右一対の側面パネル2C、天パネル2D及び左右一対の脚部2Eとを有し、天パネル2Dの両側には、操作蓋2F及び開閉蓋2Gが開閉自在に配置されている。
中央の室Aには、下方から順に、吸込パネル3、送風ファン7の支持板8、水受け皿9、気液接触部材5及び吹出パネル4が配設されている。また、一端側の室Bには、水受け皿9に連接される支持皿10と、支持皿10に貯留される水(電解水)を汲み出す循環ポンプ13と、この循環ポンプ13の吐出側に接続された電解槽31とが配設されており、他端側の室Cには、電解槽31を含むこの空気除菌装置1全体を制御する制御部100を構成する制御基板(図示せず)等が配設されている。以下、各部材を詳述する。
図3に示すように、送風ファン7の送風口7Aは、背面パネル2B寄りに設けられ、支持板8には、この送風口7Aを避けて略上方に延出する支持フレーム8Aが設けられ、この支持フレーム8Aには、気液接触部材5が、その背面を送風口7Aに向けて斜めに取り付けられると共に、水受け皿9が、この気液接触部材5の下縁部の直下に取り付けられている。吹出パネル4は、上記部屋Aの上方全体を覆うように配設され、送風ファン7から送風されて気液接触部材5を通過した空気を整流する整流フィンが間隔を空けて設けられている。
送風ファン7は、シロッコファンをケース内部に備えるものであり、制御部100の制御下においてインバータ等を介して、吹き出し風量(風速)を多段階に変更可能に構成されている。具体的には、風速「強」(例えば、平均風量:8m3/min)、風速「弱」(例えば、平均風速:5m3/min)、及び、「間欠」(例えば、平均風量:3m3/min)の3段階に変更可能となっている。本構成では、この間欠運転は、風速弱での間欠運転に設定されており、送風ファン7は、工場出荷時には間欠運転するように設定されている。この送風ファン7の間欠運転については後述する。
より具体的には、フレーム部Fは、気液接触部材5の両端枠を構成する左右一対一対の枠部材5Dと、左右一方の枠部材5Dの上部を貫通して他方の枠部材5Dに先端が固定される電解水供給管17と、この電解水供給管17を覆うように左右一対の枠部材5Dの上端部間に配設されて気液接触部材5の上枠を構成するカバー5Gとを備え、このカバー5Gは、電解水供給管17の下方に配置される第1分流シート5Cを支持している。また、上記エレメント部Eは、左右一対の枠部材5D間に配置され、このエレメント部Eの上面には、複数枚の第2分流シート5Eが配置されている。
上記波板部材5A、平板部材5B、第1分流シート5C及び第2分流シート5Eは、液体の浸透性を有する繊維素材であって、電解水による劣化が少ない素材、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等)、PET(ポリエチレン・テレフタレート)樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、PFA、ETFE等)又はセラミックス系材料等の素材が使用され、本構成では、PET樹脂が使用されている。
さらに、多数の散水孔からの当該孔径に対応する総散水量は、循環ポンプ13の吐出量よりも少なく設定されている。このため、電解水供給管17内の電解水圧力が高められ、電解水が末端の散水孔にまでくまなく供給され、これによっても、気液接触部材5の長手方向の隅々にまで電解水を均等に浸透させることができる。
ここで、活性酸素種とは、通常の酸素よりも高い酸化活性を持つ分子と、その関連物質のことであり、スーパーオキシドアニオン、一重項酸素、ヒドロキシルラジカル、或いは過酸化水素といった、いわゆる狭義の活性酸素に、オゾン、次亜ハロゲン酸等といった、いわゆる広義の活性酸素を含めたものとする。この電解槽31は、図2に示すように、気液接触部材5に接近して配置されるため、電解槽31内の電解水をただちに気液接触部材5に供給できるように構成されている。
4H++4e-+(4OH-)→2H2+(4OH-)
の反応が起こり、アノード電極では、
2H2O→4H++O2+4e-
の反応が起こると同時に、
水に含まれる塩素イオン(水道水に予め添加されているもの)が、
2Cl-→Cl2+2e-
のように反応し、さらにこのCl2は水と反応し、
Cl2+H2O→HClO+HCl
となる。
この制御部100には、操作パネル101と、報知パネル102と、電解槽フロートスイッチ(以下、電解槽FS)103と、水受け皿フロートスイッチ(以下、水受け皿FS)104と、インバータ回路105とが接続されている。
操作パネル101は、操作蓋2Dを開くと露出する位置に設けられ、本構成では、運転開始ボタンや風量変更ボタン等の各種操作子と表示パネルとを備えたリモコンユニットが適用され、ユーザからの各種指示を制御部100に通知する他、各種情報を表示可能となっている。報知パネル102は、前パネル2Aに設けられ、図1に示すように、運転中か否かを示す運転ランプ102A、給水タンク11の給水要求を報知する給水ランプ102B等を備えている。
電解槽FS103は、電解槽31に所定水位以上の水が有るか否かを検出する水位センサであり、水受け皿FS104は、支持皿10に所定水位以上の水が有るか否かを検出する水位センサであり、制御部100は、電解槽FS103及び水受け皿FS104の検出結果に基づいて報知パネル102の給水ランプ102Bを点灯制御する。
インバータ回路105には、送風ファン7が接続されており、ユーザの風量変更指示により、この送風ファン7へ供給される電源周波数を変更し、当該送風ファン7の吹き出し風量を変更する。
図7は、送風ファン7の間欠運転モード時の動作手順を示すフローチャートであり、図8は、間欠運転モード時の各部の動作タイミングを示すタイミングチャートである。
制御部100は、図7に示すように、ユーザの指示に基づき運転を開始(以下、運転オン)すると(ステップS1)、内部カウンタにより運転時間tのカウントを開始(t=t0)するとともに(ステップS2)、循環ポンプ13の運転を開始する(ステップS3)。この循環ポンプ13は、空気除菌装置1の運転が停止されるまで運転を継続する。
一方、この判別において、運転開始から上記遅延時間T1が経過している(t=t1)場合には、電解槽31に収容された電極32、33に通電することにより、水道水の電気分解を開始(ステップS5)するとともに、送風ファン7の運転を開始する(ステップS6)。本構成では、間欠運転モード時には、送風ファン7は風速弱で間欠運転される。
具体的には、制御部100は、図8に示すように、送風ファン7の運転時間(本実施形態では9.5分)T5と停止時間(本実施形態では7分)T6とからなる間欠運転周期T7を繰り返して実行されるようになっている。本構成では、間欠運転周期T7は、上記電解周期T4の1/2の長さに設定されており、送風ファン7が停止する場合には、電解槽31が停止の状態にあると共に、送風ファン7が運転する場合には、電解槽31が運転もしくは停止の状態にあるようになっている。また、本構成では、電解時間T2と、送風ファン7の運転時間T5との間には相関関係があり、この電解時間T2をX分とした場合、当該運転時間T5は(X+6.5)分に設定される。
また、本構成では、間欠運転モードが実行中に、送風ファン7が停止している場合には、運転ランプ102Aを点滅させることにより報知するようになっている。
また、本実施形態では、送風ファン7の間欠運転において、送風ファン7が停止する場合には、電解槽31が停止の状態にあると共に、送風ファン7が運転する場合には、電解槽31が運転もしくは停止の状態にあるため、電解槽31が電気分解処理を実行する場合には、常に送風ファン7が運転している状態にある。従って、電気分解によって生成された次亜塩素酸は、すぐに気液接触部材5にて室内空気と接触可能であるため、この次亜塩素酸が空気中のウィルス等の抑制以外に用いられることがなく、電気分解処理を効率的に行うことができる。
例えば、上記実施形態では、送風ファン7を間欠運転する場合について説明したが、これに限るものではなく、送風ファン7の風量を基準風量(風速弱に相当)と、この基準風量よりも低い風量とで交互に切り替えて運転するような構成としても良い。この構成によっても、送風ファンを基準風量よりも低い風量で運転することにより、この送風ファンの電力使用量を削減し、省エネルギー化を図ることができる。この構成では、制御部100が省エネ運転手段として機能する。この構成において、風速(風量)の切り替えを基準風量と当該基準風量よりも低い風量との間でリニア制御する構成としても良い。この構成によれば、風量切替時の音の変化が押さえられるため、静音性を実現できるとともに、ユーザが風量変化に違和感を覚えることが防止される。
この送風機7のリニア制御は、間欠運転時の風量切替の際に行ってもよく、これによっても、風量切替時の音の変化が押さえられるため、静音性を実現できるとともに、ユーザが風量変化に違和感を覚えることが防止される。
また、例えば、空気除菌装置1に空気の汚れを検出する汚れ検出器を搭載し、この汚れ検出器が、上述した間欠運転中に空気の汚れ等を検出した場合には、この間欠運転を一時中断して、通常の除菌運転を強制的に行なう構成としても良い。また、通常の除菌運転中に、所定時間、空気の汚れ等が検出されない場合には、この通常の除菌運転を一時中断して、間欠運転を強制的に行う構成としても良い。
このとき、アノード電極では、
2H2O→4H++O2+4e-
の反応と同時に、
3H2O→O3+6H++6e-
2H2O→O3+4H++4e-
の反応が起こりオゾン(O3)が生成される。またカソード電極では、
4H++4e-+(4OH-)→2H2+(4OH-)
O2 -+e-+2H+→H2O2
のように、電極反応により生成したO2 -と溶液中のH+とが結合して、過酸化水素(H2O2)が生成される。
2 筐体
5 気液接触部材
7 送風ファン
9 水受け皿
10 支持皿
11 給水タンク
13 循環ポンプ
31 電解槽(電解手段)
32、33 電極
100 制御部(運転手段、省エネ運転手段)
Claims (5)
- 水を電気分解して電解水を生成する電解手段と、この電解手段が生成した電解水が滴下される気液接触部材と、この気液接触部材に室内の空気を送風する送風ファンとを備えた空気除菌装置において、
前記電解手段を電解時間と待機時間とからなる電解周期で運転させるとともに、前記送風ファンを運転時間と停止時間とからなる間欠運転周期で間欠運転させる運転手段を備え、
この運転手段は、前記電解手段及び前記送風ファンの運転開始から当該電解手段の最初の電解周期が終了した時点で、前記送風ファンの前記間欠運転を行い、運転開始から前記電解周期と前記間欠運転周期の運転時間とからなる所定時間の間、送風ファンを連続運転させることを特徴とする空気除菌装置。 - 前記所定時間が本装置の設置空間を清浄するのに十分な時間であることを特徴とする請求項1に記載の空気除菌装置。
- 前記間欠運転が風速弱の間欠運転であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気除菌装置。
- 前記送風ファンの間欠運転において、前記送風ファンが停止する場合には、前記電解手段が停止の状態にあると共に、前記送風ファンが運転する場合には、前記電解手段が運転もしくは停止の状態にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の空気除菌装置。
- 前記風速弱の間欠運転は、リニアに行って風量の変化を滑らかに行わせることを特徴とする請求項3に記載の空気除菌装置。
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