JP4434025B2 - フェンダ部衝撃吸収構造 - Google Patents

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Description

本発明は、フェンダパネルの上端部内側に配置された縦壁部をエネルギー吸収用のブラケットを介してボディーパネルに取り付けるフェンダ部衝撃吸収構造に関する。
従来から、歩行者保護対策の一環として、フロントフェンダパネルの内側縦壁部を、エネルギー吸収ブラケットを介してエプロンアッパメンバの頂壁部に取り付けることが提案されている(下記特許文献参照)。
例えば、下記特許文献1には、側面視で概ねハット形状をしたブラケットが開示されている。このブラケットの上面にフロントフェンダパネルの内側縦壁部を固定し、前後に配置された一対の脚部の各下端部をエプロンアッパメンバに固定している。さらに、後方側に配置された脚部の高さ方向中間部には、ブラケット内側へ屈曲された屈曲部が形成されている。
上記構成によれば、フロントフェンダパネルとフードパネルとの見切り部に衝突体が上方側から衝突した場合、ブラケットが屈曲部を起点として更に内側へ屈曲することにより、衝突時のエネルギー吸収がなされる。また、ブラケットを車両前後方向に配置しているので、ブラケットが変形する際に車両幅方向外側に膨らまず、その方向にスペースを確保する必要もなくなる。さらに、車両幅方向に対する剛性も確保でき、フロントフェンダパネルとフードパネルとの見切り部の建付け精度が向上される。
特開2003−118639号公報 特開2002−178953号公報
しかしながら、上記先行技術のブラケットによる場合、断面形状が開いておりかつ下部側で上部側を支える形状になっていないため、車両上方側から衝突荷重が作用すると、形状の稜線がそのままブラケット下方側へ下がるように塑性変形してからブラケット全体が車両前後方向に倒れ込むように塑性変形する。このため、変形後半の反力が低く、衝突時のエネルギー吸収を持続的に行うことができない。
本発明は上記事実を考慮し、変形後半も反力が持続するようなエネルギー吸収特性が得られるフェンダ部衝撃吸収構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、フェンダパネルの上端部内側に配置される縦壁部を、エネルギー吸収用のブラケットを介してボディーパネルに取り付けるフェンダ部衝撃吸収構造であって、前記ブラケットの側面視形状を当該ブラケットと前記ボディーパネルとで六角形を形作るように設定すると共に、ブラケット上下方向に沿った前記六角形の中間部よりも上側の上部と当該上部よりも下側の下部とが上下非対称でかつ左右対称に設定し、更に、前記ブラケットの周方向に沿った前記上部の辺長和と前記下部の辺長和とが等しくならないように前記ブラケットの寸法を設定し、ブラケットの上部が下部側へ変形する際に、前記六角形の頂点である節が塑性変形し、前記節は、順次連続的にブラケット上を移動するように変形が進行する、ことを特徴としている。
請求項に記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、請求項1記載の本発明において、前記縦壁部が固定される頂壁部と、前記頂壁部の両端の各々に対応して設けられて前記ボディーパネルに固定される一対の取付脚部と、を含めて前記ブラケットを構成すると共に、前記頂壁部の端部と前記取付脚部との間で曲げ剛性が変化するように前記頂壁部の端部と前記取付脚部との間の形状を設定した、ことを特徴としている。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、請求項記載の本発明において、前記頂壁部と前記取付脚部との間で前記ブラケットの板幅を変化させることで前記曲げ剛性を変化させた、ことを特徴としている。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、請求項記載の本発明において、前記頂壁部と前記取付脚部との間における前記ブラケットの板幅を、前記頂壁部の側から前記取付脚部の側へ向けて漸次増加させた、ことを特徴としている。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、請求項記載の本発明において、前記頂壁部と前記取付脚部との間における前記ブラケットの板幅を、前記頂壁部の側から前記取付脚部の側へ向けて漸次減少させた、ことを特徴としている。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、請求項記載の本発明において、前記頂壁部と前記取付脚部との間における前記ブラケットの板幅の変化を段階状とした、ことを特徴としている。
請求項1記載の本発明によれば、フェンダパネルの上端部内側に配置された縦壁部は、エネルギー吸収用のブラケットを介してボディーパネルに取り付けられる。
衝突体が車両上方側からフェンダパネルの縦壁部に衝突した場合、その際に衝突荷重は縦壁部を介してブラケットに入力された後、ボディーパネルに伝達される。この過程で、エネルギー吸収用のブラケットが車両上下方向に塑性変形する(潰れる)ことにより、衝突時のエネルギー吸収がなされる。
ここで、本発明では、上記ブラケットの側面視形状は、当該ブラケットとボディーパネルとで六角形を形作るように設定され、しかも、この六角形は、ブラケット上下方向に沿った中間部よりも上側の上部と、この上部よりも下側の下部とが上下非対称に設定され、更には、ブラケットの周方向に沿った前記上部の辺長和と前記下部の辺長和とが等しくならないように前記ブラケットの寸法が設定されるので、以下の作用が得られる。
すなわち、仮に六角形の上部と下部とが上下対称形状とされ上部の辺長和と下部の辺長和とが等しくなるように寸法設定した場合には、ブラケットの上部が下部側へ変形する(潰れる)際に、六角形の稜線部分(六角形の頂点でありかつブラケットの節となる部分)がそのまま車両下方側へ降りてくるための塑性変形をするだけで、ブラケットの変形が終了してしまう。従って、ブラケットの変形前半では稜線部分の変形による反力が得られるが、ブラケットの変形後半ではエネルギー吸収のための反力が大きく低下してしまう。
これに対し、本発明では、上記の構成を採ったので、ブラケットの上部が下部側へ変形するためには(降りてくるためには)、塑性変形部位となる節が順次連続的に移動していくような変形(即ち、しごき変形)がなされる必要がある。このしごき変形がブラケットの変形後半の反力を生む。従って、本発明によれば、ブラケットの変形後半も反力(F‐S特性のF)が持続するようなエネルギー吸収特性が得られる。
請求項記載の本発明によれば、フェンダパネルの上端部内側に配置された縦壁部が固定されるブラケットの頂壁部と、ボディーパネルに固定されるブラケットの一対の取付脚部との間では、曲げ剛性が変化するようにこの頂壁部の端部と取付脚部との間の形状が設定される。このため、ブラケットの頂壁部に荷重が付与されることで生じた頂壁部の端部と取付脚部との間の変形後半で吸収荷重の立ち上がりを変化させることができ、エネルギー吸収特性を調整できる。
請求項記載の本発明によれば、頂壁部と取付脚部との間でブラケットの板幅が変化させられており、これにより、頂壁部と取付脚部との間での曲げ剛性が変化させられている。
請求項記載の本発明によれば、頂壁部と取付脚部との間におけるブラケットの板幅が頂壁部の側から取付脚部の側へ向けて漸次増加させられており、このため、頂壁部と取付脚部との間におけるブラケットの曲げ剛性が頂壁部の側から取付脚部の側へ向けて高くなる。これにより、ブラケットの頂壁部に荷重が付与されることで生じた頂壁部の端部と取付脚部との間の変形後半で吸収荷重の立ち上がりを徐々に下げていくことができる。
請求項記載の本発明によれば、頂壁部と取付脚部との間におけるブラケットの板幅が頂壁部の側から取付脚部の側へ向けて漸次減少させられており、このため、頂壁部と取付脚部との間におけるブラケットの曲げ剛性が頂壁部の側から取付脚部の側へ向けて低くなる。これにより、ブラケットの頂壁部に荷重が付与されることで生じた頂壁部の端部と取付脚部との間の変形後半で吸収荷重の立ち上がりを徐々に上げていくことができる。
請求項記載の本発明によれば、頂壁部と取付脚部との間におけるブラケットの板幅が段階状に変化させられるため、これに応じて吸収荷重の立ち上がりを変化させることができる。
以上説明したように請求項1記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、エネルギー吸収用のブラケットは、当該ブラケットとボディーパネルとで形成される六角形の上部と下部とが上下非対称形状とされており、かつ六角形の上部の辺長和と下部の辺長和とが等しくならないように寸法設定がなされているため、衝突荷重の作用時にブラケットをしごき変形させることができ、その結果、ブラケットの変形後半も反力が持続するようなエネルギー吸収特性が得られるという優れた効果を有する。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、ブラケットの頂壁部と一対の取付脚部との間で曲げ剛性が変化するように形状が設定されるので、頂壁部の端部と取付脚部との間における変形後半で吸収荷重の立ち上がりを変化させることができ、エネルギー吸収特性を調整できる。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、頂壁部と取付脚部との間でブラケットの板幅が変化させられているので、頂壁部と取付脚部との間における曲げ剛性を変化させることができる。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、頂壁部と取付脚部との間におけるブラケットの板幅が頂壁部の側から取付脚部の側へ向けて漸次増加させられているので、頂壁部の端部と取付脚部との間における変形後半で吸収荷重の立ち上がりを徐々に下げていくことができる。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、頂壁部と取付脚部との間におけるブラケットの板幅が頂壁部の側から取付脚部の側へ向けて漸次減少させられているので、頂壁部の端部と取付脚部との間における変形後半で吸収荷重の立ち上がりを徐々に上げていくことができる。
請求項記載の本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造は、頂壁部と取付脚部との間におけるブラケットの板幅が段階状に変化させられるため、これに応じて吸収荷重の立ち上がりを変化させることができる。
以下、図1〜図12を用いて、本発明に係るフェンダ部衝撃吸収構造の幾つかの実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
図1には、本実施形態に係るフェンダ部衝撃吸収構造をエンジンルームの内側から見た側面図が示されている。また、図2には、当該フェンダ部衝撃吸収構造を車両幅方向に沿って切断した状態を車両前方側から見た縦断面図が示されている。
これらの図に示されるように、車体前部の側面にはフロントフェンダパネル10が配設されている。フロントフェンダパネル10は、前輪の上方側を覆い意匠面を構成する外側縦壁部10Aと、この外側縦壁部10Aの上端部から垂下されてエンジンルーム12側へ水平に屈曲(延出)された内側縦壁部10Bと、を含んで構成されている。
フロントフェンダパネル10の内側縦壁部10Bの下方には、エプロンアッパメンバ14が配設されている。エプロンアッパメンバ14は下向きに開放された略コ字状断面とされており、車両前後方向を長手方向として配設されている。
さらに、左右一対のフロントフェンダパネル10の内側縦壁部10Bの上端部間には、エンジンルーム12を開閉するフード16が配設されている。フード16の幅方向両端部の下縁側には弾性材料(ゴム)によって構成された図示しないシール材が配設されており、フロントフェンダパネル10の内側縦壁部10Bの垂直部10B1に弾性変形した状態で圧接されるようになっている。
上述したフロントフェンダパネル10の内側縦壁部10Bは、前後一対のエネルギー吸収ブラケット18を介してエプロンアッパメンバ14に取り付けられている。
詳細に説明すると、図3及び図4に示されるように、エネルギー吸収ブラケット18は、側面視で略Ω形状を成しており、上部26と下部28とによって構成されている。上部26は、エプロンアッパメンバ14の頂壁部14Aと平行に配置された頂壁部26Aと、この頂壁部26Aの前後端から所定の傾斜角度で「ハ」の字状に屈曲垂下された前後一対の上側傾斜部26Bとの三面で構成されている。一方、下部28は、上部26を構成する一対の上側傾斜部26Bから断面内側へ向けて所定の傾斜角度で逆「ハ」の字状に屈曲垂下された前後一対の下側傾斜部28Aと、各下側傾斜部28Aの下端部から互いに離反する方向へ屈曲された前後一対の取付脚部28Bとの四面で構成されている。従って、エネルギー吸収ブラケット18がエプロンアッパメンバ14の頂壁部14Aに組付けられた状態を側面から見ると、六角形状を成している。
上記構造のエネルギー吸収ブラケット18の一対の取付脚部28Bが、エプロンアッパメンバ14の頂壁部14Aに固定(スポット溶接)されている。また、エネルギー吸収ブラケット18の頂壁部26Aにはボルト挿通孔20(図3参照)が形成されており、更にその裏面側にはウエルドナット22(図1参照)が予め溶着されている。そして、エネルギー吸収ブラケット18の頂壁部26Aの上面に、フロントフェンダパネル10の内側縦壁部10Bの水平部10B2が載置された状態で、ボルト24が水平部10B2の上方側から挿入されて、ウエルドナット22に螺合されることにより、フロントフェンダパネル10の内側縦壁部10Bがエネルギー吸収ブラケット18を介してエプロンアッパメンバ14の頂壁部14Aに取り付けられている。なお、必ずしもウエルドナット22を使用する必要はなく、通常のナットを用いてもよい。
ここで、図4に示されるように、上述したエネルギー吸収ブラケット18は、上下非対称形状(及び左右対称形状)に形成されている。より具体的には、エネルギー吸収ブラケット18の上部26を構成する上側傾斜部26Bの長さをAとし、エネルギー吸収ブラケット18の下部28を構成する下側傾斜部28Aの長さをBとすると、A>Bに設定されている。ちなみに、上部26を構成する頂壁部26Aの長さXと一対の取付脚部28B間の距離(隙間)の長さYは同一(X=Y)に設定されている。つまり、本実施形態のエネルギー吸収ブラケット18の上部26の辺長和(=2×A+X)と下部28の辺長和(=2×B+Y)とが等しくならないように(異なるように)寸法設定がなされている。なお、本実施形態では、X=Yに寸法設定しているが、必ずしも、X=Yである必要はなく、上部26の辺長和と下部28の辺長和とが異なるように設定されていればよい。
また、上記エネルギー吸収ブラケット18は、下部28が上部26に対して窄まった形状を成している。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図2に示されるように、歩行者等の衝突体32が車両上方側からフロントフェンダパネル10とフード16との見切り部34に衝突した場合、その際の衝突荷重Fは内側縦壁部10を介してエネルギー吸収ブラケット18に入力された後、エプロンアッパメンバ14に伝達される。この過程で、エネルギー吸収ブラケット18が車両上下方向に塑性変形する(潰れる)ことにより、衝突時のエネルギー吸収がなされる。
ここで、本実施形態では、上記エネルギー吸収ブラケット18を当該エネルギー吸収ブラケット18とエプロンアッパメンバ14の頂壁部14Aとで形成される六角形の上部26と下部28とが上下非対称形状とされており、かつ六角形の上部26の辺長和と下部28の辺長和とが等しくならないように寸法設定されているので、以下の作用が得られる。
すなわち、比較例として図6に示されるように、仮に六角形の上部36と下部38とが上下対称形状とされかつ上部36の辺長和(=2×C+X)と下部38の辺長和(=2×C+Y)とが等しくなるように寸法設定(X=Y)されたエネルギー吸収ブラケット40の場合には、エネルギー吸収ブラケット40の上部36が下部38側へ変形する(潰れる)際に、六角形の稜線部分(六角形の頂点でありかつエネルギー吸収ブラケット40の節となる部分;Q点)がそのまま車両下方側へ降りてくるための塑性変形をするだけで、エネルギー吸収ブラケット40の変形が終了してしまう。従って、図7に示されるように、エネルギー吸収ブラケット40の変形前半では稜線部分の変形による反力(F)が得られるが、エネルギー吸収ブラケット40の変形後半ではエネルギー吸収のための反力(F)が充分には得られないことになる。
これに対し、本実施形態に係るフェンダ部衝撃吸収構造では、上記の構成を採ったので、図4に示されるように、エネルギー吸収ブラケット18の上部26が下部28側へ変形するためには(降りてくるためには)、塑性変形部位となる節(R点)が順次連続的に移動していくような変形(即ち、曲げ変形が上側傾斜部26Bの辺長Aの内部で連続的に発生するしごき変形)がなされる必要がある。すなわち、変形前(実線)の節R点は変形後(一点鎖線)にはr1の位置まで移動しており、変形途中(二点鎖線)の節R点は変形後にはr2の位置まで移動している。このしごき変形が、図5に示されるように、エネルギー吸収ブラケット18の変形後半での反力(F)を生む。従って、本実施形態によれば、エネルギー吸収ブラケット18の変形後半も反力(F)が持続するようなエネルギー吸収特性が得られる。
なお、最適なエネルギー吸収が実現されるように、F‐S特性のf(荷重)とs(変位)が決定される。sはエプロンアッパメンバ14の頂壁部14Aからエネルギー吸収ブラケット18の上部26の頂壁部26Aまでの距離とBの差の絶対値で決まり、fはエネルギー吸収ブラケット18の形状や板厚等により決まる。
また、本実施形態に係るフェンダ部衝撃吸収構造では、エネルギー吸収ブラケット18の下部28が上部26に対して窄まった形状を成しているので、エネルギー吸収ブラケット18とエプロンアッパメンバ14の頂壁部14Aとで形成される形状を、六角形という安定した変形をする形状にすることができる。つまり、安定した変形をする形状のエネルギー吸収ブラケットを容易に製作することができる。さらに、エネルギー吸収ブラケット18の下部28を上部26に対して窄まった形状にすると、上部26と下部28の境界部分(節R点)が変形に伴って外側へ張り出していく。従って、エネルギー吸収ブラケット18が変形途中で互いに内側に変形することによる相互干渉する現象を回避することができる。このような相互干渉を回避することにより、エネルギー吸収特性が意に反して変化するのを回避することができる。これらの結果、本実施形態によれば、エネルギー吸収ブラケット18によって、狙ったエネルギー吸収特性を容易に実現することができる。
〔実施形態の補足説明〕
上述した本実施形態では、上部26の辺長和の方が下部28の辺長和よりも大きい寸法設定のエネルギー吸収ブラケット18を用いたが、これに限らず、図8及び図9に示されるように、上部50を構成する上側傾斜部50Aの辺長Dの方が下部52の下側傾斜部52Aの辺長Eよりも短い(D<E)寸法設定のエネルギー吸収ブラケット54を用いてもよい。この場合においても、本実施形態と同様の作用・効果が得られる。
また、上述した本実施形態では、各部の板幅が同一に設定されたエネルギー吸収ブラケット18を用いたが、これに限らず、図10及び図11に示されるように、変形する部分である上部60の上側傾斜部60Aの上縁部から下部62の下側傾斜部62Aの下縁部にかけて板幅がFからG(F<G)へと徐々に増加(或いはその逆に徐々に減少)していくような構成のエネルギー吸収ブラケット64を用いてもよい。
この構成によれば、エネルギー吸収ブラケット64の下部62の板幅を上部60の板幅よりも大きく設定しているので、図11に示されるように、変形後半での荷重の立ち上がりを徐々に下げていくことができる。つまり、板幅が小さいものと大きいものとがあった場合、板幅が大きいものの方が変形させるのにより大きなエネルギーが必要となる。従って、上記の板幅の設定の仕方をすることにより、図11に示されるように、変形前半では下部62側の変形が優位となるため反力が上がり、変形後半では上部60側の変形が優位となるため反力の立ち上がりが鈍くなってくるエネルギー吸収特性が得られる。逆にいえば、エネルギー吸収ブラケット64の上部60と下部62とで板幅を調整することによって、エネルギー吸収特性を任意に調整することができる。その結果、このエネルギー吸収ブラケット64によれば、エネルギー吸収特性のチューニングを容易に行うことができる。
なお、付言すると、上記構成のように、上部60と下部62とでFからGまで板幅を徐々に増加(徐変)させる必要は必ずしもなく、例えば、階段状に変化させるようにしてもよいし、上部側だけを徐変形状にして下部側を一定幅にしてもよい。
また、上記構成のようなエネルギー吸収特性のチューニングは、エネルギー吸収ブラケットの板幅の変化以外にも、板厚の変化やビードの形成等によっても行うことができる。
さらに、上述した本実施形態では、図12(A)に示されるように、車両前後方向に沿ってエネルギー吸収ブラケット18が配置されるように構成したが、これに限らず、図12(B)に示されるように、車両幅方向に沿ってエネルギー吸収ブラケット18を配置するようにしてもよい。
また、上述した本実施形態では、側面視で略Ω形状(内部が六角形状)のエネルギー吸収ブラケット18を用いたが、これに限らず、六角形以外の多角形を採用するようにしてもよい。
本実施形態に係るフェンダ部衝撃吸収構造をエンジンルーム側から見た側面図である。 図1に示されるフェンダ部衝撃吸収構造を車両前方側から見て示す図1の2−2線に沿う縦断面図である。 図1に示されるエネルギー吸収ブラケットの斜視図である。 図1に示されるエネルギー吸収ブラケットの変形前後の様子を示す側面図である。 本実施形態に係るフェンダ部衝撃吸収構造を用いた場合のF‐S特性を示すグラフである。 図1に示されるエネルギー吸収ブラケットの効果を説明するための対比例としてのエネルギー吸収ブラケットの変形前後の様子を示す側面図である。 図6に示されるエネルギー吸収ブラケットを用いた場合のF‐S特性を示すグラフである。 第1の変形例に係るエネルギー吸収ブラケットを示す斜視図である。 図8に示されるエネルギー吸収ブラケットの変形前後の様子を示す側面図である。 第2の変形例に係るエネルギー吸収ブラケットを示す斜視図である。 図10に示されるエネルギー吸収ブラケットを用いた場合のF‐S特性を示すグラフである。 エネルギー吸収ブラケットの配置の仕方を変更した第3の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
10 フロントフェンダパネル
10B 内側縦壁部
14 エプロンアッパメンバ(ボディーパネル)
18 エネルギー吸収ブラケット
26 上部
28 下部
50 上部
52 下部
54 エネルギー吸収ブラケット
60 上部
62 下部
64 エネルギー吸収ブラケット

Claims (6)

  1. フェンダパネルの上端部内側に配置される縦壁部を、エネルギー吸収用のブラケットを介してボディーパネルに取り付けるフェンダ部衝撃吸収構造であって、
    前記ブラケットの側面視形状を当該ブラケットと前記ボディーパネルとで六角形を形作るように設定すると共に、ブラケット上下方向に沿った前記六角形の中間部よりも上側の上部と当該上部よりも下側の下部とが上下非対称でかつ左右対称に設定し、更に、前記ブラケットの周方向に沿った前記上部の辺長和と前記下部の辺長和とが等しくならないように前記ブラケットの寸法を設定し、ブラケットの上部が下部側へ変形する際に、前記六角形の頂点である節が塑性変形し、前記節は、順次連続的にブラケット上を移動するように変形が進行する、
    ことを特徴とするフェンダ部衝撃吸収構造。
  2. 前記縦壁部が固定される頂壁部と、
    前記頂壁部の両端の各々に対応して設けられて前記ボディーパネルに固定される一対の取付脚部と、
    を含めて前記ブラケットを構成すると共に、前記頂壁部の端部と前記取付脚部との間で曲げ剛性が変化するように前記頂壁部の端部と前記取付脚部との間の形状を設定した、
    ことを特徴とする請求項に記載のフェンダ部衝撃吸収構造。
  3. 前記頂壁部と前記取付脚部との間で前記ブラケットの板幅を変化させることで前記曲げ剛性を変化させた、
    ことを特徴とする請求項に記載のフェンダ部衝撃吸収構造。
  4. 前記頂壁部と前記取付脚部との間における前記ブラケットの板幅を、前記頂壁部の側から前記取付脚部の側へ向けて漸次増加させた、
    ことを特徴とする請求項に記載のフェンダ部衝撃吸収構造。
  5. 前記頂壁部と前記取付脚部との間における前記ブラケットの板幅を、前記頂壁部の側から前記取付脚部の側へ向けて漸次減少させた、
    ことを特徴とする請求項に記載のフェンダ部衝撃吸収構造。
  6. 前記頂壁部と前記取付脚部との間における前記ブラケットの板幅の変化を段階状とした、
    ことを特徴とする請求項に記載のフェンダ部衝撃吸収構造。
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