JP4433329B2 - リチウム二次電池の正極およびその製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池の正極およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電池の構成要素として用いられる正極およびその製造方法に関する。
軽量で高出力能を有する種々の電池は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末その他の移動型電化製品の電源として広く利用され、益々の用途展開が見込まれている。かかる電池の一形態としてリチウム二次電池が挙げられる。その典型例であるリチウムイオン電池は、正極及び負極として、正負それぞれの集電体の上にリチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極活物質又は負極活物質を含む層(活物質層)が形成された正極及び負極を備える。また、リチウムイオン伝導性の非水電解液を備える。
上記活物質層を正極及び負極の集電体にそれぞれ形成する代表的な方法として、正負いずれかの活物質を主成分とし、該活物質を水系溶媒又は非水系溶媒に分散させてペースト又はスラリー状に調製した組成物(活物質層形成用組成物)を集電体に付与し、次いで乾燥や加熱によって活物質層中の溶媒を除去する方法が挙げられる。一般に、かかる活物質層形成用組成物は、主成分たる活物質及び溶媒の他に、一種又は二種以上の材料(典型的には導電材やバインダとも呼ばれる結着材)が添加されて調製される。
該結着材としては、ペースト又はスラリー状の活物質層形成用組成物(以下、「活物質層形成用ペースト」という。)が有機溶剤(非水系溶媒)を溶媒として調製される場合にはポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の有機溶剤可溶性ポリマーが用いられ、他方、活物質層形成用ペーストが水系溶媒を溶媒として調製される場合にはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等の水分散性ポリマーが好適に用いられる。このうち、水系溶媒を使用する活物質層形成用ペースト(以下、「活物質層形成用水系ペースト」という。)は、有機溶剤を溶媒としないため廃液等の産業廃棄物が少なくて済み、又そのための設備及び処理コストが発生しないことから総じて環境負荷が低減される利点を有する。
しかしながら、正極活物質層形成用水系ペーストを調製する場合、含有させる正極活物質の内容によっては(例えば、リチウムニッケル系複合酸化物であって、式:LiNiOで表される組成の酸化物)、当該正極活物質と水との反応性の高さに起因して当該正極活物質の表面でプロトンとリチウムイオンの交換反応が生じ、当該正極活物質層形成用水系ペーストのpHが高くなる虞がある。かかる高pHの水系ペーストを正極集電体(例えばAl箔)に付与すると、該集電体の表面に高電気抵抗性を示す化合物(例えば酸化物、水酸化物)が生成し易くなり、電池の初期内部抵抗が増大する要因となり得る。
このことに関し、特許文献1には、正極集電体の表面に結着材、導電材及び有機溶剤を含むペースト状組成物を塗布することによって当該集電体の表面に予めバリア層(導電層)を形成し、次いで該バリア層の表面に正極活物質層形成用水系ペーストによって正極活物質層を形成する方法が記載されている。即ち、かかる特許文献1に記載の技法では、集電体と活物質層との間に上記バリア層を形成することによって、上記電気抵抗性化合物の生成を防止している。また、他の従来技術として特許文献2が挙げられる。
特開2006−4739号公報 特許第3501113号公報
上記特許文献1に記載されるようなバリア層(導電層)には、正極活物質層形成用水系ペーストと集電体との直接の接触を阻止して当該集電体表面に上記の高電気抵抗性化合物の生成を防止する耐水性とともに、正極活物質層と集電体との間の電気的抵抗を過度に上昇させない導電性が求められる。例えば良好な導電性を実現するためには、かかるバリア層はできるだけ薄いほうが好ましいが、従来のバリア層(例えば特許文献1記載の導電層)を薄く形成すると耐水性が不十分となりがちである。
そこで本発明は、電池の構成要素として用いられる正極の活物質層形成に関連する上記従来の問題点を解決すべく創出されたものであり、その目的とするところは、正極活物質層形成用水系ペーストを用いて正極集電体表面に正極活物質層が形成される場合において、上記耐水性と導電性を共に高い次元で実現するバリア層(導電層)が表面に形成された集電体を備える正極を提供することである。また、他の一つの目的は、そのようなバリア層が形成された正極を好適に製造する方法を提供することである。また、他の一つの目的は、そのような正極を用いることによって良好な電池性能(例えば電池容量、充放電サイクル特性)を有するリチウム二次電池を提供することである。
上記目的を達成するべく、本発明はリチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン電池)に用いられる正極を提供する。
即ち、本発明によって提供される正極は、正極集電体と、該正極集電体上に形成されたバリア層であって、導電材と、結着材として有機溶剤に対して可溶性であり且つ水に対して不溶性である少なくとも一種の非水溶性ポリマーとを有するバリア層と、該バリア層上に積層された正極活物質層であって、正極活物質と、結着材として有機溶剤に対して不溶性であり且つ水に可溶又は分散する少なくとも一種の水性ポリマーとを有する正極活物質層とを備える。また、ここで開示される本発明の正極は、該バリア層における上記非水溶性ポリマーの含有率は、導電材と非水溶性ポリマーの合計量を100質量%としたときの該非水溶性ポリマーの含有率が55〜85質量%となるように構成されていることを特徴とする。好ましくは、バリア層の厚みは0.5μm〜3μmであり、該正極を備えるリチウム二次電池(例えば18650型リチウム二次電池)を構築したときに該電池の初期内部抵抗値が40mΩ未満であることを実現するように構成されている。
かかる構成の正極では、バリア層形成用組成物に含まれる非水溶性ポリマー(結着材)が該バリア層形成用組成物に含まれる導電材の含有割合よりも相対的に高い比率(55〜85質量%、より好ましくは60〜80質量%)で含有されている。このようにバリア層形成用組成物中に相対的に結着材が多く含まれることにより、集電体表面には結着性能に優れたバリア層が形成される。その結果、バリア層の耐水性が向上し、電気抵抗性化合物の生成をより確実に防止することができる。また、耐水性の向上によって非水電解液に対する結着材の耐膨潤性を向上させることができる。
従って、本構成の正極によると、上述の高電気抵抗性化合物の生成が適切に防止され、電池の初期内部抵抗が増大するのを未然に防止し得る。このため、ここで開示される正極を採用することによって、高品質・高性能なリチウム二次電池を製造することができる。
ここで開示される正極では、該正極を構成するバリア層の厚みが3μm以下(具体的には0.5μm〜3μm)を満たすように構成されている。このように、集電体表面に薄層のバリア層が形成された構成の正極によると、集電体とバリア層表面に積層された活物質層との間の導電性(導電パス)が向上する。その結果、導電性に優れ、より高性能な正極が提供され得る。
本発明は上記目的を実現するための他の側面として、ここで開示されるいずれかの正極を用いて構築されたリチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン電池)を提供する。かかる正極を用いてなるリチウム二次電池は、該正極を構成する集電体の表面に高結着性能を有するバリア層が積層される。その結果、上記水系ペーストを用いて正極活物質層を形成する際に集電体表面における高電気抵抗性化合物の生成が防止されるとともに上記バリア層が良好な導電パスを形成する。従って、本発明によると良好な電池性能(例えば電池容量、充放電サイクル特性)を保持する電池を構築し得る。
また、本発明は上記目的を実現するための他の側面として、リチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン電池)の正極を製造する方法を提供する。
該製造方法は、(1).導電材と、有機溶媒と、結着材として有機溶剤に対して可溶性であり且つ水に対して不溶性である少なくとも一種の非水溶性ポリマーとを有するバリア層形成用組成物を用意すること、(2).正極集電体の表面に上記用意した組成物を付与した後に140〜150℃となるまで該集電体を加熱し、該正極集電体上に厚みが3μm以下(具体的には0.5μm〜3μm)であるバリア層を形成すること、及び、(3).上記形成したバリア層の表面に、正極活物質と、水系溶媒と、結着材として有機溶剤に対して不溶性であり且つ水に可溶又は分散する少なくとも一種の水性ポリマーとを含む活物質層形成用組成物を付与し、該バリア層上に正極活物質層を形成すること、を包含する製造方法である。そして、上記バリア層形成用組成物が上記導電材と非水溶性ポリマーの合計量を100質量%としたときの該非水溶性ポリマー含有率が55〜85質量%となるように調製されることを特徴とする。
かかる製造方法では、バリア層形成用組成物に含まれる非水溶性ポリマー(結着材)を該バリア層形成用組成物に含まれる導電材の含有割合よりも相対的に高い比率(55〜85質量%、より好ましくは60〜80質量%)で含有させており、該バリア層形成用組成物を正極活物質層形成用組成物(即ち正極活物質層形成用水系ペースト)の付与に先立って集電体表面に付与する。その結果、集電体表面には結着性能に優れたバリア層が形成されるため、その後に正極活物質層形成用水系ペーストを付与しても、正極集電体の表面に高電気抵抗性化合物(例えば正極集電体を構成する金属(例えばAl)の酸化物や水酸化物)の生成が防止される。
従って、ここで開示される製造方法によると、良好な電池性能(例えば電池容量、充放電サイクル特性)を実現し得るリチウム二次電池用正極を、正極活物質層形成用水系ペーストを使用することによって好適に製造することができる。
ここで開示される製造方法では、バリア層形成用組成物を正極集電体表面に付与した後、140〜150℃となるまで該集電体を加熱する処理を包含する。
かかる態様の製造方法では、バリア層形成用組成物の有機溶媒を上記加熱処理によって速やかに除去するとともに、バリア層形成用組成物に含まれる非水溶性ポリマー(即ち結着材)の結晶化度が高められる。かかる結晶化度が高められたポリマーは、電池構築時において非水電解液に接した際にも膨潤し難く、結果、バリア層の剥離や脱落が防止されるとともに結着材の膨潤によるバリア層の抵抗増加を防止することができる。
従って、かかる構成の製造方法によると、初期抵抗の増大を防止し、耐久性にも優れたリチウム二次電池を製造するのに適する正極を好適に製造し得る。
特に好ましくは、上記活物質層形成用組成物(即ち正極活物質層形成用水系ペースト)をバリア層表面に積層した後、150℃以下の温度で乾燥することを包含する。かかる態様の製造方法によると、上記水系ペーストの水系溶媒(典型的には水)を容易に乾燥し得る。また、上記140〜150℃となるまで加熱され結晶化度が高められたバリア層の結着材の結晶度合いを好適な程度に維持することができる。その結果、集電体と活物質との間の導電性(導電パス)が良好な電池の正極を好適に製造し得る。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において特に言及している内容以外の技術的事項であって本発明の実施に必要な事項は、従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書によって開示されている技術内容と該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
ここで開示されるリチウム二次電池用正極は、上述の通り、集電体の表面にバリア層を形成し、次いで正極活物質層を積層することによって得られる正極であり、その構成要素である集電体の組成や形状に特に制限はない。導電性の良好な金属から成る導電性部材が集電体として使用可能であるが、特にリチウム二次電池用の正極集電体としてはアルミニウム(Al)製のものが好ましい。
集電体の形状は、正極及び電池の形状に応じて異なり得るため特に制限はなく、棒状、板状、シート状若しくは箔状等の種々の形態であり得る。例えば、ここで開示されるいずれかの正極を用いて構築されるリチウム二次電池の好ましい一態様として、捲回型電極体を備える電池が挙げられる。この態様において、アルミ箔等の箔状金属から成る集電体が使用される。即ち、捲回型電極体を備える電池では、Al等から成る正極用箔状集電体の表面にバリア層と正極活物質層とを積層させて得た正極シートと、金属(例えば銅)又はカーボン等から成る負極用箔状集電体の表面に適当な負極活物質を付着させて得た負極シートとを、セパレータを介して重ね合わせ、これを捲回して捲回型電極体を作製する。セパレータとしては例えば多孔質ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)シートを用いることができる。そして、この捲回型電極体を電解液(典型的には後述するような非水電解液)とともに適当な容器に収容することによってリチウム二次電池が構築される。なお、種々の形状の集電体自体の作製は、二次電池の製造分野において従来公知の方法であればよく、本発明を特徴付けるものではない。
ここで開示されるリチウム二次電池用正極に用いられる導電材は、従来この種の二次電池で用いられているものであればよく、特定の導電材に限定されない。例えばカーボン粉末やカーボンファイバー等のカーボン材料を用いることができる。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック)、グラファイト粉末、等のカーボン粉末を用いることができる。これらのうち一種又は二種以上を併用して用いてもよい。
また、ここで開示されるリチウム二次電池用正極に用いられる結着材であってバリア層に含まれる結着材は、有機溶剤に対して可溶性であり且つ水に対して不溶性である非水溶性ポリマーであることが好ましい。この種のポリマーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体(PEO−PPO)等が挙げられる。PVDF、PVDC等が好ましい。
他方、ここで開示されるリチウム二次電池用正極に用いられる結着材であって正極活物質層に含まれる結着材は、水系溶媒(典型的には水)を採用する正極活物質層形成用水系ペーストを調製するにあたって結着材として従来用いられている有機溶剤に対して不溶性であり且つ水に可溶又は分散する水性ポリマーであることが好ましい。例えば、水に溶解する親水性ポリマーとしては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)等、種々のセルロース誘導体が挙げられる。CMCの使用が好ましい。また、水に分散するポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重含体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂、酢酸ビニル共重合体、スチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)、アラビアゴム等のゴム類が挙げられる。PTFE等のフッ素系樹脂が好ましい。
次に、本発明の正極の製造方法を説明する。ここで開示される方法は、集電体の表面(形状・用途に応じて集電体の両面又は一方の面であり得る。)にバリア層形成用組成物を付与し、次いで、形成されたバリア層上に正極活物質層を積層する。
バリア層形成用組成物は、結着材として有機溶剤に対して可溶性であり且つ水に対して不溶性である少なくとも一種の非水溶性ポリマーと導電材と有機溶媒とが混合されることにより調製される組成物である。典型的には、ペースト(又はスラリー)状に調製される。かかるペースト(又はスラリー)状バリア層形成用組成物(以下「バリア層形成用ペースト」ともいう。)は、例えば、適当な導電材(例えば炭素粉末)と、結着材(例えばPVDF)を適当な質量割合で適当な有機溶剤に添加し、混合することによって調製することができる。
かかるバリア層形成用ペーストを調製するための非水系溶媒としては、従来の溶剤系活物質層形成用ペーストの調製に用いられる有機溶剤が好適に用いられ得る。例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メチルエチルケトン、トルエン、等が例示される。NMPの使用が好ましい。
結着性能に優れたバリア層を形成するため、導電材と非水溶性ポリマー(結着材)の合計量を100質量%としたときの該非水溶性ポリマーの含有率が55〜85質量%(より好ましくは60〜80質量%)となるように導電材と非水溶性ポリマーとを配合することが好ましい。非水溶性ポリマー(結着材)の含有率が55質量%(好ましくは60質量%)よりも少なすぎる場合は、上述した高電気抵抗性化合物が集電体の表面に生成するのを防止し難くなり、結果として電池の初期内部抵抗が増大するため好ましくない。他方、非水溶性ポリマー(結着材)の含有率が85質量%(好ましくは80質量%)よりも多すぎる場合は、導電材(カーボン材料等)の含有率が低下して導電性低下(即ち導電パスの減少)を招くため好ましくない。
また、これらバリア層を構成する要素と有機溶剤との配合比は特に限定されない。例えば、バリア層形成用組成物全体(典型的には、導電材+非水溶性ポリマー+有機溶剤)のうちのほぼ80〜95質量%が有機溶剤(例えばNMP)となるように調製することが好ましい。
そして、上述のようにして調製したバリア層形成用ペーストを、集電体の表面に付与することによって集電体上にバリア層を形成する。典型的には、適当な塗布装置(コーター)を使用して、集電体表面にバリア層形成用ペーストを所定の厚みで層状に塗布することができる。塗布する厚みは、バリア層における十分な導電経路(導電パス)を確保するため、3μm以下(典型的には0.5μm〜3μm、例えば1μm〜3μm程度、特に好ましくは1μm〜2μm程度)となるように塗布することが好ましい。例えば、適当な塗布装置(コーター)を用いることによって、所定の厚みの箔状集電体(例えばAl箔)の表面に3μm以下(典型的には0.5μm〜3μm、例えば1μm〜3μm程度、特に好ましくは1μm〜2μm程度)の厚みでバリア層形成用ペーストを塗布することができる。
塗布後、適当な乾燥機を用いて、最高温度が140〜150℃の範囲内となるまで該集電体を加熱することが好ましい。かかる加熱処理により、バリア層形成用組成物の有機溶剤を速やかに除去し得るとともに、バリア層形成用組成物(塗布物)に含まれる非水溶性ポリマーの結晶化度が好適な程度に高められる。こうして集電体表面に所定の厚みのバリア層を形成することができる。
上述のようにしてバリア層を形成した後、該バリア層上に正極活物質層を積層する。本発明を実施する際に用いられる活物質層形成用組成物は、正極活物質、水系溶媒(典型的には水)、及び結着材として有機溶剤に対して不溶性であり且つ水に可溶又は分散する少なくとも一種の水性ポリマーが混合されることにより調製される組成物である。典型的には、ペースト(又はスラリー)状に調製される。かかる正極活物質層形成用水系ペーストは、例えば、典型的には粉末状である少なくとも一種の適当な正極用活物質(例えばLiNiO、LiCoO、LiMn等のリチウム遷移金属複合酸化物)と、少なくとも一種の結着材(CMC、PTFE等)とを適当な質量割合で水に添加し、混合することによって調製することができる。
かかる正極活物質層形成用水系ペーストを調製するための水系溶媒としては、水または水を主体とする混合溶媒であることが好ましい。該混合溶媒を構成する水以外の溶媒としては、水と均一に混合し得る有機溶剤(低級アルコール、低級ケトン等)の一種または二種以上を適宜選択して用いることができる。例えば、該水系溶媒の凡そ80質量%以上(より好ましくは凡そ90質量%以上、さらに好ましくは凡そ95質量%以上)が水である水系溶媒の使用が好ましい。特に好ましい例として、実質的に水からなる水系溶媒(例えば水)が挙げられる。
活物質層中の正極活物質とバリア層及び集電体との間における十分な導電経路(導電パス)を確保するため、導電材を更に含有させることが好ましい。例えば、活物質と結着材の合計量を100質量%としたときの活物質の含有率が85〜99質量%、結着材の含有率が1〜15質量%となるようにこれらを配合することが好ましい。あるいは、活物質と導電材と結着材の合計量を100質量%としたときの活物質の含有率が80〜95質量%、導電材の含有率が2〜15質量%、結着材の含有率が1〜15質量%となるようにこれらを配合することが好ましい。また、これら活物質層を構成する要素と水系溶媒との配合比は特に限定されない。例えば、活物質層形成用組成物全体(典型的には、活物質+導電材+水性ポリマー+水系溶媒)のほぼ40〜60質量%が水系溶媒となるように調製することが好ましい。
そして、上述のようにして調製した正極活物質層形成用水系ペーストを、バリア層の表面に付与することによって活物質層を積層・形成することができる。上述したバリア層と同様、適当な塗布装置(コーター)を使用して、集電体のバリア層表面に活物質層形成用ペーストを所定の厚み(概ね30μm〜80μm)で層状に塗布するとよい。塗布する厚みは、特に限定されず、正極及び電池の形状や用途に応じて適宜異なり得る。最終的なバリア層と正極活物質層との厚みの比率(バリア層:正極活物質層)が、概ね1:10〜1:160となるように形成するのが好ましい。
バリア層表面に所望する厚みで正極活物質層形成用水系ペーストを塗布した後、適当な乾燥機を用いて150℃以下(例えば120〜150℃、特に好ましくは140〜150℃)の温度で活物質層形成用ペーストを乾燥することが好ましい。かかる工程によって、水系ペーストの水系溶媒(典型的には水)を容易に乾燥し得る。また、上記140〜150℃となるまで加熱され結晶化度が高められたバリア層の結着材の結晶度合いを好適な程度に維持することができる。
尚、最終的に得られた状態でのバリア層と正極活物質層との厚みの比率は、周囲条件(温度、湿度等)、或いは集電体にバリア層及び活物質層を塗布した後にプレスを行う場合は当該プレス条件、等により変化し得るが、温度や湿度等の周囲条件、プレス条件等に応じてバリア層、正極活物質層の厚みを適宜設定することによってバリア層と正極活物質層との厚みの比率を上記好適な範囲に容易に調整することができる。例えばプレス後のバリア層と正極活物質層との厚みの比率が上記範囲にあることが特に好適である。
本発明によると、ここで開示される方法により得られる正極を備えたリチウム二次電池(典型的にはリチウムイオン電池)を製造することができる。従って、本発明は、他の側面として、ここで開示される正極を作製又は用意することを特徴とするリチウム二次電池の製造方法を提供する。
なお、リチウム二次電池(例えばリチウムイオン電池)を作製する手段は、上述の正極を製造(又は用意)し且つその正極を用いること以外、従来のリチウム二次電池製造方法に準じればよく、特に説明を要する特別な処理を必要としない。
以下、本発明によって提供される正極を用いて好適に構築されるリチウム二次電池の一例を図1及び図2を参照しつつ説明する。
図示されるリチウムイオン電池10は、金属製(樹脂製又はラミネートフィルム製も好適である。)の筐体(外容器)12を備えており、この筐体12の中には、長尺シート状の正極30、セパレータ50A、負極40およびセパレータ50Bをこの順に積層、捲回し、次いで扁平形状に成形した捲回電極体が収容されてなる角型リチウムイオン電池10である。
図2に示すように、本実施形態に係る正極30は、ここに開示されるいずれかの方法を適用して製造されたものであって、長尺シート状の正極集電体32(典型的にはアルミニウム箔)を備え、該集電体32の表面には正極活物質層35が形成される。図示していないが、かかる正極活物質層35と集電体との間には、本発明に係るバリア層が形成される。なお、バリア層は正極活物質層35と略完全に重なり合うように形成されていることが好ましいが、或いは、例えば正極活物質層35よりも広範囲に(正極活物質層35が形成される範囲全体を含むように)バリア層が形成されていてもよい。
他方、負極40は、長尺シート状の負極集電体42を備える。負極集電体42としては銅等の金属から成るシート材(典型的には銅箔等の金属箔)を好ましく使用し得る。そして、該集電体42の表面には従来のリチウムイオン電池と同様の負極活物質層45が形成される。負極活物質としては、少なくとも一部にグラファイト構造(層状構造)を含む炭素材料(例えば天然黒鉛)を好適に使用することができる。このような負極活物質を結着材(正極側の活物質層におけるポリマー材料と同様のもの等を使用することができる。)および必要に応じて用いられる導電材(正極側の活物質層と同様のもの等を使用することができる。)と混合して調製した負極活物質層形成用組成物を負極集電体42の両面に塗布する。次いで該塗布物を乾燥させることにより、集電体42の所望する部位に負極活物質層45を形成することができる(図2)。
また、シート状正負極30,40と重ね合わせて使用されるセパレータ50A,50Bとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂から成る多孔質フィルムを好適に使用し得る。
図2に示すように、正極30および負極40の長手方向に沿う一方の端部には上記活物質層35,45の存在しない部分(活物質層非形成部分)を形成しておく。そして、正負極30,40を二枚のセパレータ50A,50Bとともに重ね合わせる際には、両活物質層35,45が重ね合わさると同時に正極の活物質層非形成部分と負極の活物質層非形成部分とが長手方向に沿う一方の端部と他方の端部に別々に配置されるように、正負極30,40をややずらして重ね合わせる。この状態で計四枚のシート30,40,50A,50Bを捲回し、次いで得られた捲回体を側面方向から押しつぶして拉げさせることによって扁平形状の捲回電極体が得られる。
次いで、得られた捲回電極体を筐体12に収容するとともに、上記正極および負極の活物質層非形成部分を、一部が筐体12の外部に配置される外部接続用正極端子14および外部接続用負極端子16の各々と電気的に接続する。そして、適当なリチウムイオン電池用電解液を筐体12内に配置(注液)し、筐体12の開口部を当該筐体とそれに対応する蓋部材13との溶接等により封止して、リチウムイオン電池10の構築(組み立て)が完成する。なお、筐体12の封止プロセスや電解液の配置(注液)プロセスは、従来のリチウムイオン電池の製造で行われている手法と同様でよく、本発明を特徴付けるものではない。
なお、リチウムイオン電池用電解液としては、非水系溶媒と該溶媒に添加され溶解しているリチウム塩(支持塩)とを含む非水電解液を好適に用いることができる。
非水系溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性の溶媒を用いることができる。プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等の、一般に非水系電池(リチウムイオン電池等)の電解液等に使用し得るものとして知られている非水系溶媒から選択される一種または二種以上を用いることができる。
また、電解液に含有させる支持塩としては、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiI等から選択される一種または二種以上のリチウム化合物(リチウム塩)を用いることができる。なお、電解液における支持塩の濃度は、従来のリチウムイオン電池で使用される電解液と同様でよく、特に制限はない。適当なリチウム化合物(支持塩)を0.1〜5mol/L程度の濃度で含有する電解液を使用することができる。
以下、本発明に関するいくつかの実験例につき説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
<実施例1:リチウムイオン電池の製造(1)>
以下のようにして円筒形標準タイプである18650型のリチウムイオン電池を製造した。
導電材であるアセチレンブラック、及び、結着材であるPVDFを有機溶剤(NMP)と混合し、本実施例に係るバリア層形成用ペーストを調製した。このペースト状組成物に含まれる各材料(NMP以外)の凡その質量比は、アセチレンブラックが40質量%、PVDFが60質量%である。
また、正極活物質であるニッケル酸リチウム(LiNiO)粉末、導電材であるアセチレンブラック、並びに、結着材であるCMCをイオン交換水と混合し、本実施例に係る正極活物質層形成用水系ペーストを調製した。このペースト状組成物に含まれる各材料(水以外)の凡その質量比は、ニッケル酸リチウムが87質量%、アセチレンブラックが10質量%、CMCが3質量%である。
上記バリア層形成用ペーストを、正極集電体としての厚み約15μmの長尺状アルミニウム箔の両面に塗布(付着)し、次いで150℃まで昇温し、約180分間その温度を保持してペースト塗布物を熱処理(乾燥)した。この処理により、アルミニウム箔からなる正極集電体の両面に片面あたり約2μmの厚さのバリア層を形成した。
次いで、上記活物質層形成用水系ペーストを、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に塗布(付着)し、次いで150℃まで昇温し、約2分間その温度を保持してペースト塗布物を乾燥した。この処理により、アルミニウム箔集電体表面のバリア層上に正極活物質層を形成した。次いで正極集電体をロールプレスして、本実施例に係る正極シートを作製した。ロールプレス後の正極活物質層片側の厚みは65μmとした。
他方、負極活物質用のカーボン材料として黒鉛粉末を使用し、結着材としてCMC及びスチレンブタジエンブロック共重合体(SBR)を使用して負極活物質層形成用組成物を調製した。即ち、前記負極活物質及び結着材をイオン交換水と混合し、ペースト状の負極活物質層形成用組成物を調製した。この組成物に含まれる各材料(水以外)の凡その質量比は、前記カーボン材料が95質量%、CMCが2.5質量%、SBRが2.5質量%である。
上記調製したペースト状の負極活物質層形成用組成物を、負極集電体としての厚み約10μmの長尺状銅箔の両面に塗布(付着)し、次いで乾燥した。この処理により、銅箔集電体表面のバリア層上に負極活物質層を形成した。次いで負極集電体をロールプレスして、本実施例に係る負極シートを作製した。ロールプレス後の負極活物質層片側の厚みは60μmとした。
これら作製した正極シート及び負極シートを2枚のセパレータ(ここでは多孔質ポリエチレンシートを用いた。)とともに積層し、この積層シートを捲回して捲回型電極構造体を作製した。この電極構造体を電解液とともに容器に収容して、直径18mm、高さ650mm(即ち18650型)の円筒型リチウムイオン電池を作製した。電解液としては従来のリチウムイオン電池に用いられる電解液を特に制限なく用いることができるが、ここではエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との3:7(体積比)混合溶媒に1mol/LのLiPFを溶解させた組成の非水電解液を用いた。
<実施例2:リチウムイオン電池の製造(2)>
本実施例では、導電材であるアセチレンブラック、及び、結着材であるPVDFを有機溶剤(NMP)と混合し、バリア層形成用ペーストを調製した。このペースト状組成物に含まれる各材料(NMP以外)の凡その質量比は、アセチレンブラックが30質量%、PVDFが70質量%である。
本実施例では、上記調製したバリア層形成用ペーストを使用する以外は実施例1と同様に処理することによってバリア層を形成した。その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを用いて実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本実施例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<実施例3:リチウムイオン電池の製造(3)>
本実施例では、導電材であるアセチレンブラック、及び、結着材であるPVDFを有機溶剤(NMP)と混合し、バリア層形成用ペーストを調製した。このペースト状組成物に含まれる各材料(NMP以外)の凡その質量比は、アセチレンブラックが20質量%、PVDFが80質量%である。
本実施例では、上記調製したバリア層形成用ペーストを使用する以外は実施例1と同様に処理することによってバリア層を形成した。その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを用いて実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本実施例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<実施例4:リチウムイオン電池の製造(4)>
本実施例では、実施例2で調製したバリア層形成用ペーストを使用した。そして、ペースト塗布物の熱処理(乾燥)温度を140℃に設定した以外は、実施例1と同様に処理することによって、上記集電体の両面にバリア層を形成した。
その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを用いて実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本実施例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<実施例5:リチウムイオン電池の製造(5)>
本実施例では、実施例2で調製したバリア層形成用ペーストを使用した。そして、実施例1と同様に処理することによって、上記集電体の両面にバリア層を形成した。
その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを使用し、ペースト塗布物の乾燥温度を140℃に設定した以外は、実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本実施例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<比較例1:リチウムイオン電池の製造(6)>
本比較例では、集電体表面にバリア層を形成させず、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを用いて実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面に正極活物質層が形成された本比較例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<比較例2:リチウムイオン電池の製造(7)>
本比較例では、導電材であるアセチレンブラック、及び、結着材であるPVDFを有機溶剤(NMP)と混合し、バリア層形成用ペーストを調製した。このペースト状組成物に含まれる各材料(NMP以外)の凡その質量比は、アセチレンブラックが50質量%、PVDFが50質量%である。
本比較例では、上記調製したバリア層形成用ペーストを使用する以外は実施例1と同様に処理することによってバリア層を形成した。その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを用いて実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本比較例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<比較例3:リチウムイオン電池の製造(8)>
本比較例では、導電材であるアセチレンブラック、及び、結着材であるPVDFを有機溶剤(NMP)と混合し、バリア層形成用ペーストを調製した。このペースト状組成物に含まれる各材料(NMP以外)の凡その質量比は、アセチレンブラックが10質量%、PVDFが90質量%である。
本比較例では、上記調製したバリア層形成用ペーストを使用する以外は実施例1と同様に処理することによってバリア層を形成した。その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを用いて実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本比較例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
実験例:リチウムイオン電池の製造(9)>
実験例では、実施例2で調製したバリア層形成用ペーストを使用した。そして、ペースト塗布物の熱処理(乾燥)温度を130℃に設定した以外は、実施例1と同様に処理することによって、上記集電体の両面にバリア層を形成した。
その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを用いて実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本実験例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<比較例5:リチウムイオン電池の製造(10)>
本比較例では、実施例2で調製したバリア層形成用ペーストを使用した。そして、ペースト塗布物の熱処理(乾燥)温度を160℃に設定した以外は、実施例1と同様に処理することによって、上記集電体の両面にバリア層を形成した。
その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを用いて実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本比較例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<比較例6:リチウムイオン電池の製造(11)>
本比較例では、実施例2で調製したバリア層形成用ペーストを使用した。そして、実施例1と同様に処理することによって、上記集電体の両面にバリア層を形成した。
その後、実施例1で使用した正極活物質層形成用水系ペーストを使用し、ペースト塗布物の乾燥温度を160℃に設定した以外は、実施例1と同様に処理することによって、アルミニウム箔集電体両面のバリア層上に正極活物質層が積層された本比較例に係る正極シートを作製した。次いで、該正極シートを用いる以外は実施例1と同様の材料及び処理によって実施例1と同形状の円筒型リチウムイオン電池を作製した。
<試験例:初期内部抵抗及び耐久性の評価>
各実施例、実験例及び比較例で得られたリチウムイオン電池について、以下に示す抵抗測定方法によって、初期内部抵抗値(以下「初期抵抗値」という。)を測定した。また、これらの二次電池に下記条件の充放電サイクル試験を行った後に同様の測定方法によって、充放電繰り返し後の内部抵抗値(以下「耐久後抵抗値」という。)の値を測定した。
[初期抵抗値の測定]
環境温度25℃において、1000mA/cmの定電流で3.75Vまで充電した後に、3.75Vで定電圧充電を行い、定電圧充電時の最終電流値が初期の電流値の1/10になるまで充電を続けた。このときの充電状態(State of charge:SOC)は満充電の約60%である。その後、以下の(a)〜(f)の順に充放電を行い、各充放電後の電圧を縦軸とし且つ充放電電流を横軸とした電流(I)−電圧(V)プロット値の一次近似直線の傾きから初期抵抗値を求めた。
(a)300mA/cmで10秒間放電する。
(b)300mA/cmで10秒間充電する。
(c)900mA/cmで10秒間放電する。
(d)900mA/cmで10秒間充電する。
(e)2700mA/cmで10秒間放電する。
(f)2700mA/cmで10秒間充電する。
[耐久後抵抗値充放電サイクル試験]
環境温度60℃において、電流密度2Cの定電流で4.1Vまで充電し、次いで同じ電流密度で3.0Vまで放電した。この充放電サイクル(即ち、2Cの定電流で4.1Vまで充電し、3.0Vまで放電するサイクルを1サイクルとした。)を500回繰り返した。なお、符号「C」は放電時間率を表す。従って、電流密度2Cとは、その電池の電池容量(Ah)に相当する電気量を0.5時間で供給し得る電流密度(A)を意味する。そして、初期抵抗値と同様、充放電後のI−Vプロット値の一次近似直線の傾きから500サイクル充放電後の抵抗値(耐久後抵抗値)を求めた。
バリア層形成用組成物における非水溶性ポリマー(即ち結着材)の含有率と初期抵抗値との関係を調べた。その結果を表1に示す。
Figure 0004433329
表1に示す結果から明らかなように、本発明に係る正極を使用したリチウムイオン電池では、正極のバリア層形成に用いた組成物に含まれる非水溶性ポリマー(結着材、ここではPVDF)の含有割合が該バリア層形成用組成物に含まれる導電材の含有割合よりも相対的に高く、且つ導電材と非水溶性ポリマーの合計量を100質量%としたときの非水溶性ポリマーの含有率が55〜85質量%の範囲内である。このため、比較例2や比較例3の電池と比較して初期抵抗値の低下(ここでは40mΩ未満)が実現された。
次に、バリア層形成用組成物(即ちバリア層形成用ペースト)を正極集電体表面に付与した後、集電体を加熱する際の熱処理温度と初期抵抗値及び耐久後抵抗値との関係について調べた。その結果を表2に示す。
Figure 0004433329
表2に示す結果から明らかなように、本発明に係るバリア層形成用組成物を正極集電体表面に付与した後、140〜150℃となるまで当該集電体を加熱して作製した正極を使用したリチウムイオン電池では、初期内部抵抗が低く(ここでは40mΩ未満)、且つ良好な充放電サイクル特性(ここでは耐久後抵抗値が40mΩ未満)が実現できることが確認された。
活物質層形成用組成物(即ち正極活物質層形成用水系ペースト)をバリア層表面に積層した後の活物質層形成用組成物の乾燥温度と初期抵抗値及び耐久後抵抗値との関係について調べた。その結果を表3に示す。
Figure 0004433329
表3に示す結果から明らかなように、本発明に係るバリア層形成用組成物を正極集電体表面に付与し、さらに当該バリア層上に活物質層形成用組成物(即ち正極活物質層形成用水系ペースト)を付与した後、150℃以下の温度(ここでは140〜150℃)で乾燥することによって、初期内部抵抗が低く(ここでは40mΩ未満)、且つ良好な充放電サイクル特性(ここでは耐久後抵抗値が40mΩ未満)が実現できることが確認された。
従って、本発明の製造方法によると高品質・高性能なリチウム二次電池を製造することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上述した捲回型の電池に限られず、種々の形状のリチウム二次電池に適用することができる。また、バリア層及び/又は正極活物質層には、本発明の目的を阻害しない範囲で上述した主要構成要素以外の付加的な構成要素(副成分)を含有させることができる。例えばバリア層に正極活物質を含有させてもよい。
一実施形態に係るリチウム二次電池を模式的に示す斜視図である。 一実施形態に係るリチウム二次電池の捲回電極体を構成する正負極シートおよびセパレータを示す模式的平面図である。
符号の説明
10・・・リチウムイオン電池(電池)
12・・・筐体
13・・・蓋部材
14・・・正極端子
16・・・負極端子
30・・・正極
32・・・正極集電体
35・・・正極活物質層
40・・・負極
42・・・負極集電体
45・・・負極活物質層
50A,50B・・・セパレータ

Claims (6)

  1. リチウム二次電池に用いられる正極であって、
    正極集電体と、
    前記正極集電体上に形成されたバリア層であって、導電材と、結着材として有機溶剤に対して可溶性であり且つ水に対して不溶性である少なくとも一種の非水溶性ポリマーとを有するバリア層と、
    前記バリア層上に積層された正極活物質層であって、正極活物質と、結着材として有機溶剤に対して不溶性であり且つ水に可溶又は分散する少なくとも一種の水性ポリマーとを有する正極活物質層とを備え、
    ここで前記バリア層における前記非水溶性ポリマーの含有率は、前記導電材と該非水溶性ポリマーの合計量を100質量%としたときの該非水溶性ポリマーの含有率が55〜85質量%であり、且つ、前記バリア層の厚みは0.5μm〜3μmであり、
    該正極を備えるリチウム二次電池を構築したときに該電池の初期内部抵抗値が40mΩ未満であることを実現する、リチウム二次電池用正極。
  2. 前記正極活物質がリチウム遷移金属複合酸化物である、請求項1に記載の正極。
  3. 請求項1又は2に記載の正極を用いて構築されたリチウム二次電池。
  4. リチウム二次電池の正極を製造する方法であって:
    導電材と、有機溶媒と、結着材として有機溶剤に対して可溶性であり且つ水に対して不溶性である少なくとも一種の非水溶性ポリマーとを有するバリア層形成用組成物を用意すること、ここで該組成物は、前記導電材と前記非水溶性ポリマーの合計量を100質量%としたときの該非水溶性ポリマー含有率が55〜85質量%となるように調製される;
    正極集電体の表面に前記用意した組成物を付与した後に140〜150℃となるまで該集電体を加熱し、該正極集電体上に厚みが0.5μm〜3μmであるバリア層を形成すること;及び
    前記形成したバリア層の表面に、正極活物質と、水系溶媒と、結着材として有機溶剤に対して不溶性であり且つ水に可溶又は分散する少なくとも一種の水性ポリマーとを含む活物質層形成用組成物を付与し、該バリア層上に正極活物質層を形成すること;
    を包含するリチウム二次電池用正極の製造方法。
  5. 前記正極活物質としてリチウム遷移金属複合酸化物を用いる、請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記活物質層形成用組成物を前記バリア層の表面に付与した後、150℃以下の温度で該付与された活物質層形成用組成物を乾燥する、請求項4又は5に記載の製造方法。
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