JP4433294B2 - 照明装置および散光式警光灯 - Google Patents
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例えば、従来の第1の照明装置として、多数のLEDを円筒形の支持部材の外周面に分散配置するものがある。複数のLEDが上下方向に沿って列をなし、多数列のLEDが、周方向に所定間隔ごとに全周にわたって配置されている。縦一列または隣接する複数列のLEDのみを点灯させ、点灯させた列を順に右もしくは左へ数列ずつずらしていくことにより光が回転しているように見えるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
従来の第2の照明装置では、スリップリング機構に摩耗等が生じ易く、耐久性が低い。従って、LEDの長寿命であるメリットの一部しか享受できなかった。
そこで、この発明の目的は、LEDの利用効率が高く、しかも耐久性が高く簡素な構造の照明装置を提供することである。また、この発明の他の目的は、そのような照明装置を用いた散光式警光灯を提供することである。
また、LEDと電動モータを反射面に対して同側の固定部に配置したので、LEDおよび電動モータへの給電のための給電部材を同側にまとめて簡素化でき、ひいては照明装置の構造を簡素化できる。また、LEDが固定部に固定されるので、給電部材は固定されて摩耗等を生じる虞がなく、耐久性を高くできる。
図1は、本発明の照明装置を有する散光式警光灯の一部断面正面図である。
散光式警光灯1は、車両のルーフ2(図1に一点鎖線で一部を図示)に設置されて、周囲の全方向に向けて光信号を放光する。散光式警光灯1は、一方向に長い直線状の外形を有し、その長手方向を車両の左右方向Xに沿わせた状態で、複数、例えば、2つの取付部材3を介してルーフ2に固定される。ここで、車両の左右方向Xは、車両の進行方向(前後方向Yともいう。)と直交する方向であり、車両の幅方向でもある。
散光式警光灯1は、複数、例えば4つの照明装置4と、複数の照明装置4を共通に支持する基台5と、この基台5に取り付けられて基台5の上部および照明装置4を覆う透光性のグローブ6とを備えている。
図2は、照明装置の正面図である。図3は、照明装置の平面図である。図4は、照明装置の側面図である。先ず、図2および図3を参照する。
照明装置4は、基台5に固定されている第1の固定部7と、第1の固定部7の上方に配置される第2の固定部8と、第1および第2の固定部7,8の側方に配置される第3の固定部9とを有している。
照明装置4は、LED11からの光であってレンズ12を透過した光を反射するための反射面13と、反射面13を担持し第2の固定部8に所定の回動中心軸線14の周りに回動可能に支持される可動部15と、可動部15を回動自在に支持するために第2の固定部8に固定された受け部としての支持軸16とを有している。支持軸16の軸線は、平面視で照明装置4の略中心位置に配置されて上下方向に沿って延びていて、上述の所定の回動中心軸線14に相当する。
各LED11は、電線等の給電部材19を介して駆動回路20に接続されている。また、電動モータ17は、電線等の給電部材21を介して駆動回路22に接続されている。
電動モータ17を駆動することにより、反射面13を所定の回動中心軸線14の周りに回動させて、LED11からの光信号の照射方向D(図4参照)を所定の回動中心軸線14の周りに変遷させながら、光信号を周囲の全周にわたって照射することができ、回転光からなる光信号を得る。
図3および図4を参照して、第2の固定部8は、上下方向に沿って延びる複数の柱部材23と、複数の柱部材23の上端部に複数の接続部24を介して取り付けられた単一の天板25とを含む。柱部材23は第1の固定部7の周囲に配置され、柱部材23の下端部が基台5にねじ止めにより固定(図示せず)されている。柱部材23の上端が、接続部24にねじ止め固定(図示せず)されている。天板25は矩形に形成され、矩形の四隅から4つの接続部24がそれぞれ対応する柱部材23に向けて延設されている。4つの接続部24と天板25とは一体に形成され、全体として平面視でH字形形状をなしている。第2の固定部8は、可動部15を支持している。
第3の固定部9は、電動モータ17および伝達機構18の一部を支持している。
筒部27の内周は、軸受26を圧入状態で保持し、支持軸16の軸方向および径方向について軸受26を係止している。筒部27と円板部28とは一体に形成されている。
反射面13は、傾斜板部30の下面に、アルミニウム蒸着により平面状に形成されている。反射面13は、下方から上下方向に沿う光を受けて、所定の回動中心軸線14と交差する方向、具体的には、直交する方向である水平方向(照射方向Dに相当する。)に向けて反射する。
光源ユニット10のレンズ12は、LED11から所定の角度範囲内に発せられた光を、焦点12aを通る光軸12bと平行な平行光にするために設けられている。
各LED11は、放射状に光を発し、発光方向のうちでも光が最も強い方向が設定されている。各LED11は、上述の光が最も強い方向を上下方向Zに沿わせて、光が上方に向いて発せられるようにして、配置されている。また、LED11からの光をレンズ12に透過させることにより、レンズ12を透過した光は、上述の光が最も強い方向に沿う概ね平行光になっている。
電動モータ17は、第3の固定部9に、揺動自在に支持されている。すなわち、第3の固定部9には、一対の支軸31を介して、支軸31の軸線31aの周りに揺動可能な揺動支持部32が支持されている。支軸31は、所定の回動中心軸線14と直交する方向と平行な方向である前後方向に沿って延びている。揺動支持部32に、電動モータ17のモータハウジング17bが一体移動可能に固定され、電動モータ17の出力軸17aが上方へ延びている。揺動支持部32と第3の固定部9との間には、引張コイルばね33が介在している。引張コイルばね33は、出力軸17aが所定の回動中心軸線14側に変位するような揺動方向に揺動支持部32を付勢する付勢手段として機能する。
本実施形態では、従動ロータとしての円板部28は、駆動ローラ35の外周35aに摩擦係合することにより駆動される外周28aを有している。
このように本実施形態によれば、LED11からの光をレンズ12を透過させて、反射面13で反射して光信号を得ることができる。反射面13を電動モータ17により回動させることにより、光信号の照射方向Dを変遷させることができる。これにより、LED11からの光信号を周囲の広い範囲、例えば、周囲の全方向に向けて発することができるので、照明装置4全体としてLED11の利用効率を高めることができる。例えば、周囲の広い範囲へ向けての光信号を高い視認性で少数、例えば少なくとも一つのLED11により得ることもできる。
また、受け部としての支持軸16が、反射面13を挟んでLED11とは反対側に配置されるので、反射面13およびLED11のレイアウトが受け部による規制を受けずに済み、反射面13およびLED11をスペース効率よくレイアウトすることが可能となり、照明装置4を小型化することができる。例えばLED11を所定の回動中心軸線14が通る位置に配置することが可能となり、LED11を回動中心軸線14からずれた位置のみに配置する場合に比べてスペース効率を高くできる。
また、電動モータ17に、ステッピングモータ等のブラシレスモータを使用することによりメンテナンスフリーの照明装置4、ひいては散光式警光灯1を実現できる。
また、電動モータ17が揺動可能に支持されることにより、所定の回動中心軸線14に対する延設軸34の傾斜角度を調節可能とされている。これに加えて、第3の固定部9を取り付けるための固定部としてのねじ孔(図示せず)を選択可能に複数カ所に設け、電動モータ17を所定の回動中心軸線14からの距離を調節可能に基台5に固定できるようにする場合には、LED11の大きさや数に応じて電動モータ17の取付位置を異ならせることが可能となる。これにより、例えば、より多数のLED11を用いる場合には、電動モータ17を、所定の回動中心軸線14から遠ざかる方向にずらして基台5に固定できる。さらに、斜めの延設軸34により、LED11からの光を遮ることなく、電動モータ17からの回転力を従動ロータに伝えることができる。
例えば、基台5は、直接に車両に取り付けられてもよい。また、基台5は、複数の部材により構成され、複数の部材のうちの少なくとも一つが、複数の照明装置4を共通に支持する金属部材を含んでいてもよい。また、基台5および第1の固定部7の上述の金属部材としては、アルミニウムの他、鉄等を利用してもよい。
また、少なくとも一つのレンズ12を廃止することも考えられる。また、複数の光源ユニット10が設けられていたが、少なくとも一つが設けられてもよい。
図6は、可動部15、第2の固定部8の変形例を示す断面図である。
伝達機構18の延設軸34は、電動モータ17の出力軸17aと別体に形成されて、一体回動可能に出力軸17aと連結されてもよい。
また、上記付勢手段としての引張コイルばね33は、その一端を第3の固定部9と係合させ、他端を揺動支持部32および電動モータ17の少なくとも一方と係合させて、揺動支持部32および電動モータ17を、円板部28に対して上記揺動方向に付勢してあればよい。また、上記付勢手段として引張コイルばね33が用いられているが、これには限定されない。例えば、付勢手段としてねじりコイルばね(図示せず)、板ばね等のばね部品を用いてもよい。これらのばね部品の一端を第2の固定部8に係合させ、ばね部品の他端を揺動支持部32および電動モータ17の少なくとも一方に係合させることにより、揺動支持部32を円板部28に対して上記揺動方向に付勢することができる。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2 ルーフ(車両)
4 照明装置
5 基台
6 グローブ
7 第1の固定部
8 第2の固定部
9 第3の固定部
11 発光ダイオード
13 反射面
14 所定の回動中心軸線
15 可動部
16 支持軸(受け部)
17 電動モータ
17a (電動モータの)出力軸
18,18A 伝達機構
28 円板部(従動ロータ)
28a 外周
34 延設軸
35 駆動ローラ
35a 外周
36,37 熱伝導部材
39 受け座(受け部)
40 従動ロータ
40a 外周
D 光信号の照射方向(交差する方向)
Claims (2)
- 光信号の照射方向を所定の回動中心軸線の周りに変遷させながら、光信号を周囲に照射する照明装置であって、
固定部と、
この固定部に固定される少なくとも一つの発光ダイオードと、
この発光ダイオードからの光を上記所定の回動中心軸線と交差する方向に向けて反射する反射面を担持し上記所定の回動中心軸線の周りに回動可能に支持される可動部と、
上記所定の回動中心軸線に沿う方向について、上記発光ダイオードに対して上記反射面を挟んだ反対側に配置され、上記可動部を上記所定の回動中心軸線の周りに回動自在に支持するために上記固定部に設けられた受け部と、
上記所定の回動中心軸線に沿う方向について、上記反射面に対して上記発光ダイオードと同じ側に配置され上記可動部を回動させるための電動モータと、
上記電動モータの出力軸から同軸上に延設されて上記出力軸と一体回動可能であって、上記所定の回動中心軸線に対して斜め方向に延びている延設軸、この延設軸と一体回動可能に設けられた小径の駆動ローラ、およびこの駆動ローラの外周に摩擦係合することにより駆動される外周を有して上記可動部と一体回転可能な大径の従動ロータを含む伝達機構とを備えていることを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載の複数の照明装置と、この複数の照明装置を共通に支持する金属部材を含み車両に取付可能な基台と、この基台に取り付けられて照明装置を覆う透光性のグローブとを備え、上記各照明装置の上記固定部は、上記基台に直接にまたは熱伝導部材を介して間接的に熱伝導可能に取り付けられていることを特徴とする散光式警光灯。
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