JP4432325B2 - 内燃機関用多極磁石発電機及びこの磁石発電機を用いたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置 - Google Patents
内燃機関用多極磁石発電機及びこの磁石発電機を用いたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関に取り付ける多極の磁石発電機及びこの磁石発電機を用いたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、コンデンサ放電式の内燃機関用点火装置は、点火コイルと、点火コイルの一次側に設けられて点火電源コイルの出力により一方の極性に充電される点火用コンデンサと、トリガされた際に点火用コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルを通して放電させるように設けられたサイリスタと、機関の点火時期にサイリスタにトリガ信号を与えるトリガ信号供給回路とを備えていて、点火用コンデンサの電荷をサイリスタと点火コイルの一次コイルとを通して放電させることにより、点火コイルの二次コイルに点火用の高電圧を誘起させて点火動作を行わせるようになっている。点火電源コイルとしては、内燃機関により駆動される磁石発電機に設けられた発電コイルが多く用いられる。
【0003】
サイリスタにトリガ信号を与えるトリガ信号供給回路は、機関の用途に応じて適宜の構成をとる。点火時期を各種の制御条件に対して制御する必要がある内燃機関においては、トリガ信号供給回路にマイクロコンピュータが設けられて、該マイクロコンピュータにより各種の制御条件に対して点火時期が演算され、演算された点火時期が検出されたときにサイリスタにトリガ信号が供給される。
【0004】
これに対し、点火時期を特に制御することを要しない簡易な内燃機関においては、内燃機関の点火時期に相当するクランク角位置でパルス信号を発生するパルサを設けて、該パルサがパルス信号を発生したときにサイリスタにトリガ信号を与えるようにトリガ信号供給回路が構成される。
【0005】
近年、内燃機関により駆動される磁石発電機に接続される負荷が増加する傾向にあるため、磁石発電機としては、例えば特許文献1に示されているように、多極の磁石回転子と、多極の電機子鉄心とを備えたものが多く用いられるようになっている。
【0006】
コンデンサ放電式の点火装置においては、点火用コンデンサを二百数十ボルトまで充電する必要があるため、磁石発電機に設ける点火電源コイルとしては、細い導体を用いて多くの巻数を有するように巻かれたものが用いられていたが、最近では、太い導体を用いて比較的少ない巻数だけ巻かれた発電コイルを点火電源コイルとして用いて、該点火電源コイルの誘起電圧を昇圧回路(チョッパ回路)を用いて昇圧することにより点火用コンデンサを充電する電圧を得ることも行われている。点火電源コイルとして巻数が少ないものを用いると、該点火電源コイルが磁石発電機内で占めるスペースが小さくなり、他の負荷を駆動するために用いる電機子コイルを配置するためのスペースが犠牲になることがないため、点火装置以外に供給する電力を増やすことができる。
【0007】
磁石発電機内に設けた点火電源コイルの出力で点火用コンデンサを充電するようにしたコンデンサ放電式の点火装置においては、点火電源コイルが出力する正の半サイクルの電圧で点火用コンデンサを充電し、サイリスタにトリガ信号が与えられたときに該サイリスタを導通させて点火用コンデンサを放電させるようにしているが、点火電源コイルが正の半サイクルの電圧を発生しているときにサイリスタをトリガすると、点火電源コイルがサイリスタを通して短絡される。
【0008】
細い導体を用いて巻かれた多くの巻数を有するコイルを点火電源コイルとして用いる場合には、点火電源コイルのインピーダンスが高く、該コイルを短絡した際に流れる電流が小さいため、点火電源コイルが正の半サイクルの電圧を出力する期間にサイリスタをトリガしても問題は生じない。
【0009】
これに対し、巻数が少ない発電コイルを点火電源コイルとして用いる場合には、点火電源コイルのインピーダンスが小さいため、点火電源コイルが正の半サイクルの電圧を出力している期間にサイリスタがトリガされると、大きな短絡電流が流れて、点火電源コイルで大きな発熱が生じ、コイルが焼損するおそれがある。点火電源コイルの焼損を防ぐためには、サイリスタをトリガするタイミング(点火時期)を点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を出力する期間に設定する必要がある。
【0010】
ところが、多極の磁石発電機に点火装置以外の他の負荷を駆動する電機子コイルとともに点火電源コイルを設けた場合には、点火電源コイル以外のコイルに負荷電流が流れたときに生じる電機子反作用により点火電源コイルの出力電圧の位相が変動するため、点火時期を点火電源コイルの出力の負の半サイクルの期間に設定するように発電機を構成した場合でも、点火時期が点火電源コイルの出力の正の半サイクルの期間に入ることがあり、点火電源コイルがサイリスタにより短絡されることがある。
【0011】
磁石発電機の電機子反作用が点火電源コイルの出力に影響を与えるのを防ぐため、特許文献1に示された磁石発電機では、多極の電機子鉄心の、点火電源コイルを巻く歯部の両側の歯部に電機子コイルを巻回しないようにしている。
【0012】
【特許文献1】
実公昭56−15911号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に示されたように、点火電源コイルを巻く歯部の両側の歯部に電機子コイルを巻回しないようにした場合には、点火装置以外の負荷を駆動するために用いる電機子コイルの数が減少するため、点火装置以外の負荷に供給する電力の増大を図ることが要請された場合に、その要請に十分に応えられないという問題があった。
【0014】
本発明の目的は、点火電源コイルをコンデンサ放電式内燃機関用点火装置の点火コンデンサ充電用の電源コイルとして用いた場合に、点火装置以外の負荷に供給する電力を犠牲にすることなく、点火電源コイルが点火時期に短絡されるおそれをなくすことができるようにした内燃機関用多極磁石発電機を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、点火電源コイルが点火時期に短絡されて焼損するおそれをなくしたコンデンサ放電式内燃機関用多極点火装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内燃機関のクランク軸にキーにより位置決めされて取り付けられるカップ状の鉄製フライホイールと該フライホイールの周壁部の内周に取り付けられた多数の永久磁石とを有する多極の磁石回転子と、放射状に配置された多数の歯部を有する多極の電機子鉄心と内燃機関用点火装置に電源電圧を与えるために該電機子鉄心の1つの歯部に巻回された点火電源コイル及び点火装置以外の負荷に電力を供給するために他の歯部に巻回された電機子コイルとを有して各歯部の先端の磁極部が磁石回転子の磁極に対向させられる固定子と、フライホイールの周壁部の外周に設けられた円弧状のリラクタと、リラクタの回転方向の前端側エッジを検出したとき及び後端側エッジを検出したときに極性が異なる1対のパルス信号を発生するパルサとを備えた内燃機関用多極磁石発電機を対象とする。
【0017】
本発明が対象とする磁石発電機においては、点火電源コイルが出力する正の半サイクルの電圧が、点火用コンデンサとトリガされたときに導通して該点火用コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルを通して放電させるサイリスタとを有するコンデンサ放電式内燃機関用点火装置の点火用コンデンサを充電するための電圧として用いられ、パルサが発生する一方の極性のパルス信号がコンデンサ放電式内燃機関用点火装置のサイリスタをトリガするための信号として用いられる。
【0018】
本発明においては、パルサが一方の極性のパルス信号を発生するときに電機子鉄心の点火電源コイルが巻かれた歯部の先端の磁極部の中心部が、磁石回転子の隣り合う2つの特定の磁極間の磁気的中立位置を含む一定の角度範囲の領域に対向した状態にあるように、リラクタの位置に対する永久磁石の位置が設定される(リラクタと永久磁石との位置関係が設定される)とともに、内燃機関の正回転時にパルサが一方の極性のパルスを発生するときに点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を発生するように点火電源コイルの巻方向が設定される。また電機子コイルに負荷電流が流れたときに生じる電機子反作用により点火電源コイルの出力電圧の位相が変動したときでもパルサが一方の極性のパルスを発生したときに点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を出力しているように、磁石回転子の磁極間隔及び角度範囲が設定される。
【0019】
上記のように磁石発電機を構成すると、点火装置以外の負荷を駆動する電機子コイルに流れる電流により生じる電機子反作用により点火電源コイルの出力電圧の位相が変動したときに、点火電源コイルの出力電圧の正の半サイクルの期間にパルサが一方の極性のパルスを発生してサイリスタがトリガされる状態が生じるのを防ぐことができるため、点火電源コイルとして、巻数が少ないものを用いる場合に、該点火電源コイルがサイリスタにより短絡されて焼損するおそれをなくすことができる。
【0020】
上記の構成では、パルサが一方の極性のパルス信号を発生するときに電機子鉄心の点火電源コイルが巻かれた歯部の先端の磁極部の中心部が、磁石回転子の隣り合う2つの特定の磁極間の磁気的中立位置を含む一定の角度範囲の領域に対向した状態にあるように、前記リラクタの位置に対する前記永久磁石の位置が設定されるとしたが、点火電源コイルが正の半サイクルの電圧を出力している期間にサイリスタがトリガされるのを確実に防ぐためには、パルサが一方の極性のパルス信号を発生するときに電機子鉄心の点火電源コイルが巻かれた歯部の先端の磁極部の中心が、磁石回転子の隣り合う2つの特定の磁極間の磁気的中立位置に対向した状態になるようにリラクタの位置に対する永久磁石の位置を設定するのが好ましい。
【0021】
本発明はまた、内燃機関のクランク軸にキーにより位置決めされて取り付けられるカップ状の鉄製フライホイールと該フライホイールの周壁部の内周に取り付けられた多数の永久磁石とを有する多極の磁石回転子と、放射状に配置された多数の歯部を有する多極の電機子鉄心と内燃機関用点火装置に電源電圧を与えるために該電機子鉄心の1つの歯部に巻回された点火電源コイル及び点火装置以外の負荷に電力を供給するために他の歯部に巻回された電機子コイルとを有して各歯部の先端の磁極部が磁石回転子の磁極に対向させられる固定子と、フライホイールの周壁部の外周に設けられた円弧状のリラクタと、リラクタの回転方向の前端側エッジを検出したとき及び後端側エッジを検出したときに極性が異なる1対のパルス信号を発生するパルサとを備えた磁石発電機と、点火コイルと、該点火コイルの一次側に設けられて点火電源コイルの正の半サイクルの出力電圧を昇圧する昇圧回路と、該昇圧回路の出力により一方の極性に充電される点火用コンデンサと、トリガ信号が与えられたときに導通して点火用コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルを通して放電させるように設けられた放電用サイリスタと、フライホイールの周壁部の外周に設けられた円弧状のリラクタと、リラクタの回転方向の前端側エッジを検出したとき及び後端側エッジを検出したときに極性が異なる1対のパルス信号を発生するパルサと、パルサが一方の極性のパルス信号を発生したときに放電用サイリスタにトリガ信号を与えるトリガ信号供給回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置に適用される。
【0022】
本発明に係わる点火装置においては、パルサが一方の極性のパルス信号を発生するときに電機子鉄心の点火電源コイルが巻かれた歯部の先端の磁極部の中心部が、磁石回転子の隣り合う2つの特定の磁極間の磁気的中立位置を含む一定の角度範囲の領域に対向した状態にあるように前記リラクタの位置に対する前記永久磁石の位置が設定されるとともに、内燃機関の正回転時にパルサが一方の極性のパルスを発生するときに点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を発生するように点火電源コイルの巻方向が設定される。また電機子鉄心の点火電源コイルが巻かれた歯部に隣接する他の歯部に巻かれた電機子コイルに負荷電流が流れたときに生じる電機子反作用により点火電源コイルの出力電圧の位相が変動したときでもパルサが一方の極性のパルスを発生したときに点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を出力しているように磁石回転子の磁極間隔及び前記角度範囲が設定される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1及び図2は、本発明に係わる磁石発電機の構成例を示したもので、図1はフライホイールの開口部側(背面側)から見た同磁石発電機の背面図、図2は図1のII−II線断面図である。これらの図において、1は多極の磁石回転子、2は多極の固定子、3はパルサであり、これらにより磁石発電機が構成されている。
【0024】
更に詳細に説明すると、磁石回転子1は、周壁部4aと底壁部4bとを有するカップ状に形成された鉄製のフライホイール4と、フライホイール4の周壁部4aの内周に等角度間隔で配置されて、接着などにより該フライホイールに固定された16個の永久磁石M1ないしM16とを備えている。永久磁石M1ないしM16は、フライホイールの周方向にN極とS極とが交互に並ぶように交互に着磁方向を異ならせて径方向着磁され、これらの永久磁石により16極の磁石界磁が構成されている。フライホイール4の底壁部の中央部にはボス部材5がリベット止めされ、このボス部材5の軸心部に設けられたテーパ孔5aに図示しない内燃機関のクランク軸の先端に設けられたテーパ部が嵌合される。そして、クランク軸の先端の軸心部に設けられたネジ孔に図示しないボルトが螺合されるか、またはクランク軸の先端部の外周に形成されたネジ部にナットが螺合され、これらボルトまたはナットが締め付けられることにより、フライホイール4がクランク軸に締結される。磁石回転子1を位置決めするため、ボス部材5のテーパ孔の一部にキー溝5bが設けられ、このキー溝5bと図示しない機関のクランク軸のテーパ部に設けられたキー溝とにキーを挿入することにより、磁石回転子1をクランク軸に対して位置決めするようになっている。
【0025】
なお図2において、5cは、フライホイールをクランク軸に締結するために用いるボルトの頭部またはナットを収容するためにボス部の端部の内側に形成された凹部である。また4cは、フライホイールの内側に冷却風を導入するためにフライホイールの底壁部を貫通させて設けられた多数の通風孔である。
【0026】
固定子2は、珪素鋼板の積層体からなっていて、環状の継鉄部Yの外周部から多数の歯部T1ないしT24を放射状に突出させた構造を有する電機子鉄心6と、電機子鉄心6の歯部T1に巻回された点火電源コイルW1、及び他の歯部T2ないしT24にそれぞれ巻回された電機子コイルW2ないしW24とを有し、歯部T1ないしT24のそれぞれの先端に形成された磁極部が磁石回転子1の磁極に所定のギャップを介して対向させられる。電機子鉄心6は、磁石回転子1の内側に該磁石回転子と軸線を共有した状態で配置されて、機関のケースに設けられた固定子取付部に固定される。
【0027】
またフライホイールの周壁部4aの一部を径方向の外側に打ち出すことにより、フライホイールの周方向に延びる円弧状の突起からなるリラクタ4dが該周壁部の外周に形成され、リラクタ4dの回転方向の前端側エッジを検出したとき及び後端側エッジを検出したときに極性が異なる1対のパルス信号を発生するパルサ3が、フライホイールの周壁部4aの外側に配置されている。パルサ3は、リラクタ4dに対向する磁極部を先端に有する鉄心と、該鉄心に巻回された信号コイルと、該鉄心に磁気結合された永久磁石とを備えた周知のもので、リラクタ4dの回転方向の前端側エッジがパルサの鉄心の磁極部との対向を開始する際、及びリラクタ4dの回転方向の後端側エッジがパルサの鉄心の磁極部との対向を終了する際にそれぞれ鉄心中で生じる磁束の変化により、信号コイルに極性が異なるパルス信号を誘起させる。パルサ3は、機関のケースやカバーなどに設けられた取付部に固定される。
【0028】
図1及び図2に示した磁石発電機により駆動される点火装置の構成例、及び磁石発電機から点火装置以外の負荷に電力を供給する回路の構成例を図3に示した。図3において、10は点火コイル、11はコンデンサ放電式の点火ユニット、12は図示しない内燃機関の気筒に設けられた点火プラグである。この例では、点火コイル10の一次コイル10a及び二次コイル10bの一端が接地され、一次コイル10aの他端に点火用コンデンサCiの一端が接続されている。点火用コンデンサCiの他端はカソードを該コンデンサCi側に向けた充電用ダイオードD1とイグニッションスイッチSWとを通して点火電源コイルW1の一端に接続され、点火電源コイルW1の他端は接地されている。また点火用コンデンサCiとダイオードD1との接続点と接地間に、サイリスタThがそのカソードを接地側に向けた状態で接続され、サイリスタThの両端にダイオードD2が逆並列接続されている。点火電源コイルW1の両端には昇圧回路(チョッパ回路)13が接続され、この昇圧回路により点火電源コイルW1の出力を断続させることにより、該点火電源コイルW1の出力電圧を昇圧するようになっている。
【0029】
Wsはパルサ3に設けられた信号コイルで、この信号コイルの出力は波形整形回路14を通してサイリスタThのゲートに与えられている。
【0030】
また図3に示した例では、歯部T2に巻回された電機子コイルW2がバッテリ充電用コイルとして用いられ、電機子コイルW2の出力が電圧調整機能を有する整流回路15を通して図示しないバッテリに印加されている。更に、歯部T4ないしT24にそれぞれ巻回された電機子コイルW4ないしW24が3相結線されて、3相の発電コイルWu,Wv及びWwが構成され、これらの発電コイルがスター結線されている。発電コイルWuないしWwの出力はインバータユニット16を通して図示しない負荷に供給されている。また歯部T3に巻回された電機子コイルW3がインバータユニット16の制御部に電源電圧を与えるために用いられている。インバータユニット16は、発電コイルWuないしWwから与えられる3相交流出力を整流する整流回路と、該整流回路から得られる直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、インバータ回路から所定の波形の交流電圧を出力させるようにインバータ回路を構成するスイッチ素子を制御する制御部とを備えたもので、内燃機関の回転速度の変動に伴って周波数が変化する発電コイルWuないしWwの交流出力を一定の周波数の交流出力に変換する。
【0031】
図1及び図2に示した発電機においては、点火電源コイルW1に鎖交する磁束φがクランク角θに対して図4(A)に示すように変化し、この磁束の変化により、点火電源コイルW1に図4(B)に示すような交流電圧Veが誘起する。
【0032】
またパルサ3は、リラクタ4dの前端側エッジ及び後端側エッジをそれぞれ検出したときに、信号コイルWsから図4(D)に示すような極性が異なるパルス信号Vp1及びVp2を発生する。図示の例では、内燃機関の点火時期にパルサがリラクタの後端側エッジを検出して正極性のパルス信号Vp2を発生するようにリラクタ4dを設ける位置とパルサの取付位置とが設定され、パルス信号Vp2が発生したときに波形整形回路14を通してサイリスタThにトリガ信号が与えられるようになっている。
【0033】
図3に示した点火装置において、点火電源コイルW1が正の半サイクルの電圧Veを出力すると、昇圧回路により昇圧された点火電源コイルW1の出力で、ダイオードD1と点火コイルの一次コイル10aとを通して点火用コンデンサCiが図示の極性に充電される。これによりコンデンサCiの両端の電圧Vcが図4(C)に示すように上昇していく。機関の点火時期にパルサ3が正極性のパルス信号Vp2を発生すると、サイリスタThにトリガ信号が与えられるため、サイリスタThが導通し、点火用コンデンサCiの電荷がサイリスタThと点火コイルの一次コイル10aとを通して放電する。これにより点火コイルの二次コイル10bに点火用高電圧が発生し、この高電圧が点火プラグ12に印加されるため、該点火プラグで火花放電が生じて機関が点火される。
【0034】
上記の発電機において、点火電源コイルW1以外の電機子コイルに流れる負荷電流により生じる電機子反作用により、点火電源コイルW1に誘起する負の半サイクルの電圧の立上りが遅れると、点火電源コイルW1が正の半サイクルの電圧を発生している間にパルス信号Vp2が発生してサイリスタThがトリガされるため、点火電源コイルW1がダイオードD1とサイリスタThとを通して短絡され、点火電源コイルW1に短絡電流が流れる。
【0035】
図示のように、点火電源コイルW1の出力を昇圧回路13により昇圧して得た電圧で点火用コンデンサCiを充電する構成をとる場合には、点火電源コイルW1として導体径が大きく、巻数が少ないものが用いられるため、点火電源コイルW1の正の半サイクルの電圧が短絡されると、点火電源コイルを通して大きな短絡電流が流れ、点火電源コイルが焼損するおそれがある。またダイオードD1及びサイリスタThがこの短絡電流に耐えるためには、これらの素子として電流容量が大きい高価なものを用いる必要があり、好ましくない。
【0036】
上記のように点火電源コイルが短絡される状態が生じるのを防ぐため、本発明においては、パルサ3がサイリスタをトリガする一方の極性のパルス信号Vp2を発生するときに、図5に示したように、電機子鉄心6の点火電源コイルW1が巻かれた歯部T1の先端の磁極部の中心部Oが、磁石回転子1の隣り合う2つの特定の磁極(図示の例では磁石M2及びM3の磁極)間の磁気的中立位置を含む一定の角度範囲αの領域に対向した状態にあるように磁石回転子1の各永久磁石のリラクタに対する位置が設定されるとともに、内燃機関の正回転時にパルサ3がサイリスタをトリガするパルスVp2を発生するときに点火電源コイルW1が負の半サイクルの電圧を発生するように点火電源コイルW1の巻方向が設定される。
【0037】
ここで、機関を正面から見て磁石回転子1が右回転(図1のように同磁石回転子をフライホイール4の開口部側から見た場合には左回転)するものとし、パルサ3がリラクタの後端側エッジを検出するときに歯部T1よりも遅れ側にある磁石回転子の磁石M2の磁極がS極であるときには、歯部T1に巻回する点火電源コイルW1を磁石回転子側から見て右巻とする。図5においてa及びbはそれぞれ点火電源コイルの巻始め及び巻終わりを示している。
【0038】
本発明においてはまた、電機子コイルW2ないしW24に負荷電流が流れたときに生じる電機子反作用により点火電源コイルW1の出力電圧の位相が変動したときでもパルサ3がサイリスタをトリガするパルスVp2を発生したときに点火電源コイルW1が負の半サイクルの電圧を出力しているように、磁石回転子1の磁極間隔及び角度範囲αが設定される。
【0039】
上記のように磁石発電機を構成すると、点火電源コイル以外の電機子コイルを流れる負荷電流により生じる電機子反作用により点火電源コイルの出力電圧の位相が変動した場合でも、点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を出力している期間にサイリスタをトリガすることができるため、点火電源コイルがサイリスタThを通して短絡される状態が生じるのを防ぐことができる。
【0040】
上記の例では、パルサ3がリラクタ4dの回転方向の後端側エッジを検出したときに発生するパルスVp2でサイリスタThをトリガするようにしているが、パルサ3がリラクタ4dの回転方向の前端側エッジを検出したときに発生するパルスVp1でサイリスタをトリガするようにしてもよい。
【0041】
上記の例では、パルサ3が出力する正極性のパルス信号によりサイリスタThをトリガするようにしているが、波形整形回路14で信号の極性を反転するようにしておくことにより、パルサが出力する負極性のパルス信号によりサイリスタThをトリガすることもできる。即ち、サイリスタThをトリガするために用いる「一方の極性のパルス信号」は、正極性のパルス信号でもよく、負極性のパルス信号でもよい。
【0042】
上記の例では、パルサ3が一方の極性のパルス信号を発生するときに電機子鉄心6の点火電源コイルが巻かれた歯部T1の先端の磁極部の中心部が、磁石回転子1の隣り合う2つの特定の磁石M2,M3の磁極間の磁気的中立位置を含む一定の角度範囲αの領域に対向した状態にあるように、前記リラクタの位置に対する前記永久磁石の位置が設定されるとしたが、点火電源コイルW1が正の半サイクルの電圧を出力している期間にサイリスタThがトリガされるのを確実に防ぐためには、パルサ3が一方の極性のパルス信号を発生するときに電機子鉄心の点火電源コイルが巻かれた歯部の先端の磁極部の中心が、磁石回転子の隣り合う2つの特定の磁石M2,M3の磁極間の磁気的中立位置に正確に対向した状態になるように磁石回転子の各磁石のリラクタに対する位置を設定するのが好ましい。
【0043】
上記の実施形態では、磁石回転子が16極に構成され、固定子が24極に構成されているが、磁石回転子及び固定子の極数は上記の例に限定されない。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、点火装置以外の負荷を駆動する電機子コイルに流れる電流により生じる電機子反作用により点火電源コイルの出力電圧の位相が変動したときに、点火用コンデンサを放電させるサイリスタが点火電源コイルの出力電圧の正の半サイクルの期間にトリガされる状態が生じるのを防ぐことができるため、点火電源コイルに大きな短絡電流が流れて該点火電源コイルが焼損するおそれをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる磁石発電機の一実施形態を示す背面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1に示した発電機を用いて駆動するコンデンサ放電式点火装置の回路構成例と、発電機の出力を点火装置以外の負荷に供給する回路の構成例とを示した回路図である。
【図4】図1に示した磁石発電機の点火電源コイルに鎖交する磁束の波形と点火電源コイルに誘起する電圧の波形と、点火装置の点火用コンデンサの両端の電圧波形と、パルサが発生するパルス信号の波形とを機関のクランク角に対して示した波形図である。
【図5】図1に示した磁石発電機の点火電源コイルが巻かれた歯部と磁石回転子の磁石との位置関係を示した説明図である。
【符号の説明】
1…磁石回転子、2…固定子、3…パルサ、4…フライホイール、4a…周壁部、5…ボス部材、6…電機子鉄心、T1ないしT24…歯部、W1…点火電源コイル、W2ないしW24…電機子コイル、M1ないしM16…磁石回転子の磁石。
Claims (2)
- 内燃機関のクランク軸にキーにより位置決めされて取り付けられるカップ状の鉄製フライホイールと該フライホイールの周壁部の内周に取り付けられた多数の永久磁石とを有する多極の磁石回転子と、放射状に配置された多数の歯部を有する多極の電機子鉄心と内燃機関用点火装置に電源電圧を与えるために該電機子鉄心の1つの歯部に巻回された点火電源コイル及び前記点火装置以外の負荷に電力を供給するために他の歯部に巻回された電機子コイルとを有して各歯部の先端の磁極部が前記磁石回転子の磁極に対向させられる固定子と、前記フライホイールの周壁部の外周に設けられた円弧状のリラクタと、前記リラクタの回転方向の前端側エッジを検出したとき及び後端側エッジを検出したときに極性が異なる1対のパルス信号を発生するパルサとを備えていて、前記点火電源コイルが出力する正の半サイクルの電圧が、点火用コンデンサと該点火用コンデンサの電荷を点火コイルの一次コイルを通して放電させるサイリスタとを有するコンデンサ放電式内燃機関用点火装置の前記点火用コンデンサを充電するための電圧として用いられ、前記パルサが発生する一方の極性のパルス信号が前記コンデンサ放電式内燃機関用点火装置のサイリスタをトリガするための信号として用いられる内燃機関用多極磁石発電機において、
前記パルサが前記一方の極性のパルス信号を発生するときに前記電機子鉄心の点火電源コイルが巻かれた歯部の先端の磁極部の中心部が、前記磁石回転子の隣り合う2つの特定の磁極間の磁気的中立位置を含む一定の角度範囲の領域に対向した状態にあるように前記リラクタの位置に対する前記永久磁石の位置が設定されるとともに、前記内燃機関の正回転時に前記パルサが前記一方の極性のパルスを発生するときに前記点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を発生するように前記点火電源コイルの巻方向が設定され、
前記電機子コイルに負荷電流が流れたときに生じる電機子反作用により前記点火電源コイルの出力電圧の位相が変動したときでも前記パルサが前記一方の極性のパルスを発生したときに前記点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を出力しているように前記磁石回転子の磁極間隔及び前記角度範囲が設定されていること、
を特徴とする内燃機関用多極磁石発電機。 - 内燃機関のクランク軸にキーにより位置決めされて取り付けられるカップ状の鉄製フライホイールと該フライホイールの周壁部の内周に取り付けられた多数の永久磁石とを有する多極の磁石回転子と、放射状に配置された多数の歯部を有する多極の電機子鉄心と内燃機関用点火装置に電源電圧を与えるために該電機子鉄心の1つの歯部に巻回された点火電源コイル及び前記点火装置以外の負荷に電力を供給するために他の歯部に巻回された電機子コイルとを有して各歯部の先端の磁極部が前記磁石回転子の磁極に対向させられる固定子と、前記フライホイールの周壁部の外周に設けられた円弧状のリラクタと、前記リラクタの回転方向の前端側エッジを検出したとき及び後端側エッジを検出したときに極性が異なる1対のパルス信号を発生するパルサとを備えた磁石発電機と、点火コイルと、前記点火コイルの一次側に設けられて前記点火電源コイルの正の半サイクルの出力電圧を昇圧する昇圧回路と、該昇圧回路の出力により一方の極性に充電される点火用コンデンサと、トリガ信号が与えられたときに導通して前記点火用コンデンサの電荷を前記点火コイルの一次コイルを通して放電させるように設けられた放電用サイリスタと、前記フライホイールの周壁部の外周に設けられた円弧状のリラクタと、前記リラクタの回転方向の前端側エッジを検出したとき及び後端側エッジを検出したときに極性が異なる1対のパルス信号を発生するパルサと、前記パルサが一方の極性のパルス信号を発生したときに前記放電用サイリスタにトリガ信号を与えるトリガ信号供給回路とを備えたコンデンサ放電式内燃機関用点火装置において、
前記パルサが前記一方の極性のパルス信号を発生するときに前記電機子鉄心の点火電源コイルが巻かれた歯部の先端の磁極部の中心部が、前記磁石回転子の隣り合う2つの特定の磁極間の磁気的中立位置を含む一定の角度範囲の領域に対向した状態にあるように前記リラクタの位置に対する前記永久磁石の位置が設定されるとともに、前記内燃機関の正回転時に前記パルサが前記一方の極性のパルスを発生するときに前記点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を発生するように前記点火電源コイルの巻方向が設定され、
前記電機子鉄心の前記点火電源コイルが巻かれた歯部に隣接する他の歯部に巻かれた電機子コイルに負荷電流が流れたときに生じる電機子反作用により前記点火電源コイルの出力電圧の位相が変動したときでも前記パルサが前記一方の極性のパルスを発生したときに前記点火電源コイルが負の半サイクルの電圧を出力しているように前記磁石回転子の磁極間隔及び前記角度範囲が設定されていること、
を特徴とするコンデンサ放電式内燃機関用点火装置。
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