JP3785861B2 - アウタロータ形エンジン発電機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを原動機として発電するアウタロータ形エンジン発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
アウタロータ形エンジン発電機は、エンジン(内燃機関)の回転軸に取り付けられるアウタロータと、該アウタロータの内側に配置されるステータとにより構成される。
【0003】
アウタロータは、ほぼカップ状のロータヨークと、等角度間隔で配置されて該ロータヨークの周壁部の内周に固定された複数の円弧状の主磁石とにより構成される。またステータは、アウタロータの磁石界磁に対向する磁極部を有する電機子鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとにより構成され、ロータの回転に伴って電機子コイルに交流電圧を誘起する。
【0004】
エンジン発電機においては、エンジンを点火するために点火装置を設ける必要がある。エンジンを点火する点火装置としては、エンジンにより駆動される点火用マグネトと、該マグネトに設けられた点火コイルの一次電流を制御してその二次コイルに点火用の高電圧を誘起させる一次電流制御回路とを備えたものが多く用いられている。
【0005】
点火用マグネトは、ステータを構成する点火コイルと、エンジン発電機のロータを利用して構成した点火用磁石界磁とにより構成される発電機で、点火コイルの一次コイルにエンジンの回転に同期した交流電圧を誘起する。
【0006】
上記点火用マグネトを構成するために、点火コイルをアウタロータの内側に配置すると、発電機の本来の負荷を駆動する発電コイルを配置するためのスペースが少なくなるため、発電機の出力が低下するという問題が生じる。
【0007】
またアウタロータが多極に構成される場合に、点火コイルを該ロータの内側に配置すると、点火コイルの一次コイルにエンジンの1回転当たり複数サイクルの交流電圧が誘起するため、点火コイルの二次コイルに点火用の高電圧が1回転当たり複数回誘起して点火プラグに無駄火が飛ぶことになり好ましくない。
【0008】
上記のような問題が生じるのを防ぐため、アウタロータのロータヨークの周壁部の外周側に点火用磁石界磁を構成するための専用の永久磁石を取り付けて、該点火用磁石界磁を構成する永久磁石に、アウタロータの外側に配置した点火コイルの鉄心の磁極部を対向させることにより点火用マグネトを構成するようにしたものがあるが、この場合には、点火用マグネトの磁石界磁を構成するために専用の永久磁石を設ける必要があるため、磁石の数が多くなって、コストが高くなるのを避けられなかった。
【0009】
そこで、特開平10−210723号に示されているように、ロータヨークの周壁部の内周に固定された永久磁石の1つを点火用マグネトの磁石界磁を構成するための磁石として兼用するようにしたエンジン発電機が提案された。
【0010】
特開平10−210723号に示されたエンジン発電機では、ロータヨークの内周に固定された複数の円弧状の主磁石のうちの1つの磁石を点火用マグネトの磁石界磁に兼用する磁石(点火用磁石兼用主磁石と呼ぶことにする。)として、該点火用磁石兼用主磁石の4辺にそれぞれ沿って伸びる4つのスリット状の透過孔をロータヨークの周壁部に設け、該スリットを貫通して流れる点火用磁束をロータヨークの外側に配置した点火コイルに作用させることにより、その一次コイルに電圧を誘起させるようにしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、ロータヨークの周壁部の内側に取り付けられる主磁石を利用して点火用磁石界磁を構成するようにすれば、ロータヨークの外周部に点火用磁石界磁を構成するための専用の永久磁石を取り付ける必要がないため、ロータヨークに取り付ける永久磁石の数を少なくしてコストの低減を図ることができる。
【0012】
しかしながら、従来のエンジン発電機のように、ロータヨークの周壁部に形成したスリット状の透過孔を貫通した点火用磁束を点火コイルに作用させるようにした場合には、点火コイルに作用しないでロータヨークの周壁部を通して流れる漏洩磁束の量が多くなるため、点火コイルの一次コイルから十分に高い点火用の出力を取り出すことが難しいという問題があった。
【0013】
本発明の目的は、ロータヨークの内周に取り付けられた複数の永久磁石のうちの1つを点火用磁石界磁を構成するための磁石として利用して磁石の数を少なくするとともに、点火コイルに作用することなく流れる漏洩磁束の量を少なくして、点火コイルの一次コイルから十分に大きな点火用の出力を取り出すことができるようにしたアウタロータ形エンジン発電機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エンジンの回転軸に取り付けられるほぼカップ状のロータヨークの周壁部の内周に複数の円弧状の主磁石(永久磁石)を固定して磁石界磁を構成してなるアウタロータと、該アウタロータの磁石界磁に対向する磁極部を有する電機子鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとを有してアウタロータの内側に配置されるステータとを備えたアウタロータ形エンジン発電機を対象とする。
【0015】
本発明においては、ロータヨークの周方向に沿って互いにほぼ平行に伸びる2辺を有するほぼ矩形状の窓部を、ロータヨークの周壁部の一部を貫通した状態で設けて、複数の主磁石のうちの1つの外周側の磁極面を該窓部を通してロータヨークの周壁部の外周側に露呈させ、窓部を通して露呈した点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面と窓部の両側の周壁部外周面に現れる磁極とにより、ロータヨークの周方向に並ぶ点火用磁石界磁の3つの磁極を構成する。
【0016】
そして、上記点火用磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する鉄心に一次コイル及び二次コイルを巻装した点火コイルをロータヨークの外周側に配置し、該ロータヨークが回転する過程で、点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面とロータヨークの周壁部の外周面とをほぼ同じ大きさのギャップを介して点火コイルの鉄心の磁極部に直接対向させるように、上記点火用磁石界磁の機械的構成と、該点火用磁石界磁と点火コイルの鉄心との間の位置関係とを設定する。
【0017】
上記のように構成すると、点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面と、ロータヨークの周壁部の外周面とが点火コイルの鉄心の磁極部にほぼ同じ大きさのギャップを介して直接対向するため、点火用磁石兼用主磁石からロータヨークの周壁部に形成したスリットを通して流れる点火用磁束を点火コイルに作用させていた従来のアウタロータ形エンジン発電機に比べて、漏洩磁束(点火コイルに作用せずに流れるの磁束)の量を少なくして、点火コイルの一次コイルから大きな点火用出力を取り出すことができる。
【0018】
本発明の好ましい態様では、ロータヨークの周方向に沿って互いにほぼ平行に伸びる2辺を有するほぼ矩形状の窓部を、ロータヨークの周壁部の一部を貫通した状態で設けて、該窓部の2辺に沿う部分をロータヨークの径方向の外側に突出するように変形することにより磁石固定用膨出部を形成する。
【0019】
この場合、複数の主磁石のうちの1つの全体の厚み寸法を他の主磁石の厚み寸法よりも大きく設定して、厚み寸法を大きく設定した1つの主磁石を点火用磁石兼用主磁石とし、ロータヨークの軸線方向に相対する点火用磁石兼用主磁石の両端寄りの部分を磁石固定用膨出部の内側に当接させた状態で、該点火用磁石兼用主磁石をロータヨークに接着等により固定する。
【0020】
この場合も、上記窓部を通して露呈した点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面と窓部の両側の周壁部外周面に現れる磁極とにより、ロータヨークの周方向に並ぶ点火用磁石界磁の3つの磁極を構成し、点火用磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する鉄心に一次コイル及び二次コイルを巻装してなる点火コイルがロータヨークの外周側に配置する。
【0021】
そして、窓部を通して露呈した点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面をロータヨークの周壁部の外周面とほぼ同一の面上に位置させるように磁石固定用膨出部の径方向の外側への突出寸法を設定し、点火用磁石兼用主磁石の内周側の磁極面を他の主磁石の内周側の磁極面と同一の面上に位置させるように点火用磁石兼用主磁石の厚み寸法を設定する。
【0022】
またロータヨークの軸線方向に相対する窓部の2辺間の間隙内で点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面と点火コイルの鉄心の磁極部とを対向させるように、窓部の寸法及びロータヨークと点火コイルとの間の位置関係を設定する。
【0023】
本発明の他の好ましい態様では、複数の主磁石のうちの1つを、ロータヨークの軸線方向に相対する両翼部の肉厚が他の主磁石の肉厚に等しく設定されるとともに、中央寄りの部分の肉厚が両翼部の肉厚よりも厚く設定された点火用磁石兼用主磁石として、該点火用磁石兼用主磁石の両翼部を窓部の2辺に沿う部分の内側に当接させ、かつ中央寄りの部分を窓部内に配置した状態で、点火用磁石兼用主磁石をロータヨークに固定する。
【0024】
この場合も、窓部を通して露呈した点火用磁石兼用主磁石の中央寄りの部分の外周側の磁極面と窓部の両側の周壁部外周面に現れる磁極とにより、ロータヨークの周方向に並ぶ点火用磁石界磁の3つの磁極を構成し、点火用磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する鉄心に一次コイル及び二次コイルを巻装して構成した点火コイルをロータヨークの外周側に配置する。
【0025】
そして、点火用磁石兼用主磁石の中央寄りの部分の外周側の磁極面をロータヨークの周壁部の外周面とほぼ同一の面上に位置させるように点火用磁石兼用主磁石の中央寄りの部分の肉厚を設定し、点火用磁石兼用主磁石の内周側の磁極面を、他の主磁石の内周側の磁極面とほぼ同一の面上に位置させるように点火用磁石兼用主磁石の両翼部の厚み寸法を設定する。
【0026】
また、点火用磁石兼用主磁石の中央寄りの部分の外周側の磁極面と点火コイルの鉄心の磁極部とを対向させるように、ロータヨークと点火コイルとの間の位置関係を設定する。
【0027】
【発明の実施の形態】
図1及び図2(A),(B)は、本発明に係わるエンジン発電機の第1の構成例を示したもので、図1は半部の正面図、図2(A)及び(B)はそれぞれ半部の縦断面図及びアウタロータの要部の上面図である。
【0028】
これらの図において1は周壁部1aと底壁部1bとを有するほぼカップ状の形状に形成されたロータヨークで、ロータヨーク1の底壁部の中央部には、回転軸取り付け用のボス部1cが固定されている。ボス部1cの軸心部にはテーパ孔が設けられ、該テーパ孔に図示しないエンジンのクランク軸の先端に形成されたテーパ部が嵌合される。クランク軸の先端にはネジ部(雄ネジ部または雌ネジ部)が設けられ、該ネジ部に螺合されたネジ手段(ナットまたはボルト)が締め付けられて、ボス部1cがクランク軸に締結される。
【0029】
ロータヨーク1の周壁部1aの内周には複数の円弧状の主磁石M1 ,M2 ,…,Mn (nは2以上の偶数)が、それぞれの周方向をロータヨークの周方向に一致させて等角度間隔で配置され、これらの磁石が接着などの適宜の手段により周壁部1aの内周に固定されている。
【0030】
本発明においては、複数の主磁石のうちの1つの磁石M1 が点火用磁石兼用主磁石として用いられる。点火用磁石兼用主磁石M1 は、その厚み寸法が他の主磁石の厚み寸法よりも大きく設定されていて、ロータヨークの周壁部1aの磁石M1 を取り付ける部分には、該ロータヨークの周方向に沿って互いにほぼ平行に伸びる2辺A1 及びA2 を有するほぼ矩形状の窓部1Aが周壁部1aを貫通した状態で形成されている。そして、窓部1Aの2辺A1 及びA2 に沿う部分がロータヨーク1の径方向の外側に突出するように変形されて磁石固定用膨出部100が形成され、点火用磁石兼用主磁石M1 は、ロータヨーク1の軸線方向に相対するその両端m1 及びm2 寄りの部分を磁石固定用膨出部100の内側に当接させた状態でロータヨーク1に接着により固定されている。
【0031】
主磁石M1 〜Mn は、ロータヨークの周方向に交互に異なる極性の磁極が並ぶようにそれぞれの着磁方向を交互に異ならせてロータヨークの径方向に着磁され、窓部1aの両側の周壁部外周面が、磁石M1 の外周側の磁極(図示の例ではN極)と異なる極性の磁極(図示の例ではS極)に着磁されるようになっている。図1に示した発電機では、窓部1Aを通して露呈した点火用磁石兼用主磁石M1 の外周側の磁極面(図示の例ではN極)と窓部の両側の周壁部外周面に現れる磁極(図示の例ではS極)とにより、ロータヨーク1の周方向に並ぶ点火用磁石界磁の3つの磁極S,N,S極が構成されている。
【0032】
ロータヨーク1と該ロータヨークの内周に固定された磁石M1 〜Mn とにより、n極のアウタロータ2が構成されている。
【0033】
アウタロータ2の内側には、磁石M1 〜Mn により構成されたアウタロータ2の磁石界磁に対向する磁極部P1 〜Pm (mは2以上の偶数)を有する電機子鉄心3と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルL1 〜Lm とを有するステータ4が配置されている。
【0034】
またロータヨーク1の周壁部の外側には、点火用磁石界磁の磁極に対向する対の磁極部5a,5aを有するコの字形の鉄心5と、該鉄心に同心的に巻回された一次コイル及び二次コイルからなるコイル部6とを有する点火コイル7が配置され、該点火コイルの鉄心の磁極部5a,5bがロータヨーク1の外周に対向させられている。
【0035】
ステータ4及び点火コイル7は、アウタロータ2を覆うために機関のケースに取り付けられたカバー(図示せず。)に固定されている。
【0036】
図1及び図2に示した例では、窓部1Aを通して露呈した点火用磁石兼用主磁石M1 の外周側の磁極面をロータヨーク1の周壁部1aの外周面とほぼ同一の面上に位置させるように、磁石固定用膨出部100の径方向の外側への突出寸法がロータヨークの周壁部の肉厚寸法にほぼ等しく設定され、磁石M1 の外径R1 がロータヨークの周壁部の外径R2 に等しくなるようになっている。
【0037】
また点火用磁石兼用主磁石M1 の内周側の磁極面が他の主磁石M2 〜Mn の内周側の磁極面と同一の面上に位置するように、点火用磁石兼用主磁石M1 の厚み寸法が設定され、これにより磁石M1 の内径が他の磁石M2 〜Mn の内径R3 に等しく設定されている。
【0038】
そして、図2(A)に示したように、ロータヨーク1が回転する過程で、ロータヨークの軸線方向に相対する窓部1Aの2辺A1 ,A2 間の間隙内で点火用磁石兼用主磁石M1 の外周側の磁極面と点火コイルの鉄心の磁極部4aとを対向させるように、窓部1Aの寸法及びロータヨーク1と点火コイル7との間の位置関係が設定されている。
【0039】
上記の例では、アウタロータ2とステータ4とにより主の磁石発電機が構成され、磁石M1 により構成された点火用磁石界磁と点火コイル7とにより点火用マグネトが構成されている。
【0040】
上記のように構成すると、点火用磁石兼用主磁石M1 の外周側の磁極面と、ロータヨークの周壁部1aの外周面とが点火コイル7の鉄心5の磁極部5a,5aにほぼ同じ大きさのギャップgを介して直接対向するため、点火用磁石兼用主磁石M1 からロータヨーク1の周壁部に形成した狭いスリットを通して流れる点火用磁束を点火コイルに作用させていた従来のアウタロータ形エンジン発電機に比べて、漏洩磁束の量を少なくして、点火コイル7の一次コイルから大きな点火用出力を取り出すことができる。
【0041】
図3ないし図5は本発明に係わるエンジン発電機の第2の構成例を示したもので、図3は同発電機で用いるアウタロータの上面図、図4は同発電機の半部の正面図、図5は同発電機の半部の縦断面図、図6(A)及び(B)はそれぞれ同発電機で用いる点火用磁石兼用主磁石の上面図及び側面図である。
【0042】
この例においても、複数の主磁石M1 〜Mn のうちの1つの磁石M1 が点火用磁石兼用主磁石として用いられる。図6に示したように、点火用磁石兼用主磁石M1 は、その中央寄りの部分mc の肉厚d1 が、ロータヨーク1の軸線方向に相対する両翼部ma 及びmb の肉厚d2 よりも厚く設定された形状を有している。磁石M1 の両翼部ma 及びmb の肉厚d2 は、他の主磁石M2 〜Mn の肉厚に等しく設定され、中央寄りの部分mc の肉厚d1 は、ロータヨークの周壁部1aの厚み寸法分δdだけ両翼部ma ,mb の肉厚よりも厚く設定されている。
【0043】
そして、点火用磁石兼用主磁石M1 の両翼部ma ,mb が、ロータヨークの軸線方向に相対する窓部1Aの2辺A1 ,A2 に沿う部分の内側に当接され、かつ中央寄りの部分mc が窓部1A内に配置された状態で、点火用磁石兼用主磁石M1 がロータヨーク1に固定されている。
【0044】
この発電機においても、窓部1Aを通して露呈した点火用磁石兼用主磁石M1 の中央寄りの部分の外周側の磁極面と窓部1Aの両側の周壁部1aの外周面に現れる磁極とにより、ロータヨーク1の周方向に並ぶ点火用磁石界磁の3つの磁極S,N,Sが構成されている。
【0045】
また点火用磁石兼用主磁石M1 の中央寄りの部分mc の外周側の磁極面をロータヨーク1の周壁部の外周面とほぼ同一の面上に位置させるように点火用磁石兼用主磁石M1 の中央寄りの部分mc の肉厚が設定され、点火用磁石兼用主磁石M1 の内周側の磁極面を他の主磁石M2 〜Mn の内周側の磁極面とほぼ同一の面上に位置させるように、点火用磁石兼用主磁石M1 の両翼部ma ,mb の厚み寸法が設定されている。
【0046】
そして、点火用磁石界磁の磁極に対向する磁極部5a,5aを有する鉄心5に一次コイル及び二次コイルからなるコイル部6を巻装してなる点火コイル7がロータヨーク1の外側に配置され、ロータヨークが回転する過程で点火用磁石兼用主磁石M1 の中央寄りの部分mc の外周側の磁極面と点火コイルの鉄心5の磁極部5a,5aとを対向させるように、ロータヨーク1と点火コイル7との間の位置関係が設定されている。
【0047】
その他の点は、図1及び図2に示したアウタロータ形エンジン発電機と同様に構成されている。
【0048】
図3ないし図6に示した例でも、点火用磁石兼用主磁石M1 の外周側の磁極面と、ロータヨークの周壁部1aの外周面とを、点火コイル7の鉄心5の磁極部5a,5aにほぼ同じ大きさのギャップgを介して直接対向させることができるため、従来のアウタロータ形エンジン発電機に比べて、漏洩磁束の量を少なくして、点火コイル7の一次コイルから大きな点火用出力を取り出すことができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面と、ロータヨークの周壁部の外周面とを、点火コイルの鉄心の磁極部にほぼ同じ大きさのギャップを介して直接対向させることができるため、従来のアウタロータ形エンジン発電機に比べて、漏洩磁束の量を少なくして、点火コイルの一次コイルから大きな点火用出力を取り出すことができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるエンジン発電機の第1の構成例を示す半部の正面図である。
【図2】(A)は図1の発電機の半部の縦断面図である。(B)は同発電機で用いるアウタロータの要部の上面図である。
【図3】本発明に係わるエンジン発電機の第2の構成例で用いるアウタロータの上面図である。
【図4】本発明に係わるエンジン発電機の第2の構成例の半部を示す正面図である。
【図5】図4の発電機の半部の縦断面図である。
【図6】(A)及び(B)はそれぞれ図3ないし図5に示された発電機で用いる点火用磁石兼用主磁石の上面図及び側面図である。
【符号の説明】
1…ロータヨーク、1a…周壁部、1b…底壁部、1A…窓部、A1 ,A2 …ロータヨークの軸線方向に相対する窓部の2辺、100…磁石固定用膨出部、3…電機子鉄心、4…ステータ、5…鉄心、6…コイル部、7…点火コイル、M1 …点火用磁石兼用主磁石。
Claims (1)
- エンジンの回転軸に取り付けられるほぼカップ状のロータヨークの周壁部の内周に複数の円弧状の主磁石を固定して磁石界磁を構成してなるアウタロータと、前記アウタロータの磁石界磁に対向する磁極部を有する電機子鉄心と該電機子鉄心に巻回された電機子コイルとを有して前記アウタロータの内側に配置されるステータとを備えたアウタロータ形エンジン発電機において、
前記ロータヨークの周方向に沿って互いにほぼ平行に伸びる2辺を有するほぼ矩形状の窓部が前記ロータヨークの周壁部の一部を貫通した状態で設けられて、
該窓部の前記2辺に沿う部分が前記ロータヨークの径方向の外側に突出するよう
に変形されて磁石固定用膨出部が形成され、
前記複数の主磁石のうちの1つは、その厚み寸法が他の主磁石の厚み寸法よりも大きく設定された点火用磁石兼用主磁石となっていて、前記ロータヨークの軸線方向に相対する前記点火用磁石兼用主磁石の両端寄りの部分が前記磁石固定用膨出部の内側に当接された状態で前記ロータヨークに固定され、
前記窓部を通して露呈した前記点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面と前記窓部の両側の周壁部外周面に現れる磁極とにより、前記ロータヨークの周方向に並ぶ点火用磁石界磁の3つの磁極が構成され、
前記点火用磁石界磁の磁極に対向する磁極部を有する鉄心に一次コイル及び二次コイルを巻装してなる点火コイルが前記ロータヨークの外周側に配置され、
前記窓部を通して露呈した点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面を前記ロータヨークの周壁部の外周面とほぼ同一の面上に位置させるように前記磁石固定用膨出部の前記径方向の外側への突出寸法が設定され、
前記点火用磁石兼用主磁石の内周側の磁極面が他の主磁石の内周側の磁極面と同一の面上に位置するように前記点火用磁石兼用主磁石の厚み寸法が設定され、
前記ロータヨークが回転する過程で、前記ロータヨークの軸線方向に相対する前記窓部の2辺間の間隙内で前記点火用磁石兼用主磁石の外周側の磁極面と前記点火コイルの鉄心の磁極部とを対向させるように、前記窓部の寸法及び前記ロータヨークと前記点火コイルとの間の位置関係が設定されていることを特徴とするアウタロータ形エンジン発電機。
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