JP3496699B2 - 磁石式交流発電機 - Google Patents

磁石式交流発電機

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JP3496699B2
JP3496699B2 JP25243995A JP25243995A JP3496699B2 JP 3496699 B2 JP3496699 B2 JP 3496699B2 JP 25243995 A JP25243995 A JP 25243995A JP 25243995 A JP25243995 A JP 25243995A JP 3496699 B2 JP3496699 B2 JP 3496699B2
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昭一 田中
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Kokusan Denki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】車両に搭載される内燃機関に
取り付けるのに好適な磁石式交流発電機に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】磁石式交流発電機は、磁石回転子と、該
磁石回転子の回転に伴って生じる磁束の変化に応じて交
流電圧を誘起する発電コイルを有する固定子とにより構
成される。
【0003】磁石式交流発電機においては、カップ状の
フライホイールの内周に磁石界磁を取り付けたフライホ
イール磁石回転子を用いて該磁石回転子を固定子の外側
で回転させる回転子外転形の構成をとる場合と、固定子
の内側で磁石回転子を回転させる回転子内転形の構成を
とる場合とがある。大きな慣性モーメントを必要とする
内燃機関に取り付ける磁石発電機においては、多くの場
合回転子外転形の構成がとられ、レース用の車両に搭載
される内燃機関のように、慣性モーメントが極力小さい
ことが必要とされる内燃機関に取り付けられる磁石発電
機においては、回転子内転形の構成がとられることが多
い。
【0004】図5及び図6は従来の磁石式交流発電機の
一例として、回転子内転形の磁石式交流発電機を示した
もので、図5はその正面図、図6は図5のC−C線断面
図である。これらの図において1は磁石回転子、2は固
定子鉄心3に発電コイルW1〜W6 を巻装してなる固定
子である。
【0005】磁石回転子1は、全体がほぼ正六角形柱状
を呈するように形成されたヨークを兼ねる鉄製のボス部
材1aと、ボス部材1aの外周に形成された6個の平坦
面にそれぞれ一方の磁極面が当接された6個の永久磁石
1bと各永久磁石の他方の磁極面に当接された磁極片1
cとをアルミニュウムからなるモールド部1d内に埋め
込んで一体化したものからなっており、6個の磁石1b
のそれぞれの他方の磁極面にそれぞれ当接された6個の
磁極片1cが磁石回転子の磁極を構成している。ボス部
材1aにはテーパ孔1a1と、該テーパ孔の小径側の端部
に隣接する大径孔1a2とが設けられ、テーパ孔1a1に
は、機関の回転軸4の先端部寄りに設けられたテーパ部
4aが嵌合されている。回転軸4の先端に設けられたネ
ジ部にナット5が螺合され、該ナット5の締付けにより
磁石回転子1が機関の回転軸に取り付けられている。
【0006】固定子鉄心3は、環状の継鉄部3aの内周
部から径方向の内側に6個の突極部3b1〜3b6を突出さ
せた構造を有し、鉄心の突極部3b1〜3b6にそれぞれ発
電コイルW1 〜W6 が巻回されている。固定子鉄心の突
極部3b1〜3b6のそれぞれの先端に設けられた磁極部p
1 〜P6 が磁石回転子1の磁極にギャップを介して対向
させられている。固定子鉄心3は内燃機関のケース等に
設けられた固定子取付け部に図示しないボルトにより固
定されている。発電コイルW1 〜W6 は渡り線により互
いに直列に接続されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図5及び図6に示した
従来の磁石式交流発電機において、6極以上の多極の固
定子が用いられる場合には、固定子鉄心相互間の間隔が
狭くなるため、発電コイルを巻回するスペースを充分と
ることができなくなって、発電コイルの巻数が制限され
るという問題があった。
【0008】また従来の磁石発電機で用いられていたよ
うな多極の固定子鉄心に発電コイルを巻回する際には、
固定子鉄心の突極部相互間の隙間を通して各突極部の回
りを旋回する巻線ノズルを備えた巻線機を用いる必要が
あるが、固定子鉄心の極数が多い場合には、巻線ノズル
が通過する突極部相互間の隙間が狭くなるため、コイル
導体の線径が制限され、巻線抵抗が増大するという問題
があった。
【0009】更に従来の磁石式交流発電機では、一連の
発電コイルを直列に接続するために極間を渡る渡り線を
設ける必要があったが、渡り線は、コイル導体の線径が
小さい場合に断線の原因となり易いという問題があっ
た。
【0010】本発明の目的は、極間のスペースが小さい
多極の固定子鉄心を用いる場合でも従来より多くの巻数
を有する発電コイルを巻装することができるようにした
磁石式交流発電機を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、渡り線を設けること
なく複数の発電コイルを直列に接続することができるよ
うにした磁石式交流発電機を提供することにある。
【0012】本発明の更に他の目的は多極の固定子鉄心
に発電コイルを容易に巻装することができるようにした
磁石式交流発電機を提供することにある。
【0013】本発明の更に他の目的は、多極の固定子鉄
心を用いて、しかも発電コイルを構成するコイル導体の
線径が制限されることがない磁石式交流発電機を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる磁石式交
流発電機は、複数の磁極を有する磁石回転子と、非磁性
材料からなる固定台板と磁石回転子の周方向に並べて配
置されて固定台板に固定された複数の単位鉄心と複数の
単位鉄心の少なくとも1つに巻装された発電コイルと複
数の単位鉄心を相互に磁気結合する磁気結合部材とを備
えた固定子とにより構成される。各単位鉄心は、磁石回
転子の軸線と平行に延びるコイル巻装部と該コイル巻装
部と平行に延びるように設けられて磁石回転子の磁極に
対向するように配置された磁極部と該コイル巻装部及び
磁極部をそれぞれの一端側で連結する連結部とを有する
ほぼU字形の形状に形成されて、連結部が固定台板に対
して固定される。発電コイルはボビンに巻回されてい
て、該ボビンが単位鉄心のコイル巻装部に嵌装される。
磁気結合部材は、複数の単位鉄心のコイル巻装部の他端
側に取り付けられる。
【0015】本発明において、「ほぼU字形の形状」と
は、互いにほぼ平行に伸びる2つの部分と、該2つの部
分を一端側で相互に連結する連結部とを有していて、実
質的にUの字の形(またはコの字の形)を呈する形状で
あればよく、厳密にローマ字のUの字の形を呈している
ことを意味しない。例えば、互いに平行に伸びる2つの
部分と連結部との間の角部に丸みが形成されているか否
かは問わない。また互いに平行に伸びる2つの部分の長
さは必ずしも等しくなくてもよい。
【0016】上記磁石回転子は、通常、等角度間隔で配
置された2n(nは1以上の整数)個の磁極を有するよ
うに構成される。この場合、固定台板は非磁性材料によ
り環状に形成して、該固定台板に、放射方向に伸びる2
n個の鉄心位置決め溝を等角度間隔で設けておき、該環
状の固定台板を磁石回転子の軸線方向の一端側に該磁石
回転子と軸線を共有した状態で配置する。また単位鉄心
も2n個設けて、該2n個の単位鉄心の連結部をそれぞ
れ固定台板の2n個の鉄心位置決め溝内に嵌合させた状
態で固定台板に対して固定し、少なくとも1つの単位鉄
心のコイル巻装部に発電コイルが巻回されたボビンを嵌
装する。磁気結合部材は、2n個の単位鉄心のコイル巻
装部の他端をそれぞれ嵌合させる2n個の鉄心嵌合部を
有する環状の磁性部材により構成し、該2n個の鉄心嵌
合部にそれぞれ2n個の単位鉄心のコイル巻装部の他端
を嵌合させた状態で配置して、該磁気結合部材を固定台
板に対して着脱可能に固定する。
【0017】単位鉄心は固定台板に直接固定してもよ
く、固定台板に他の部材を介して間接的に固定してもよ
い。
【0018】上記磁気結合部材に設ける鉄心嵌合部は、
単位鉄心のコイル巻装部の他端を嵌合させる孔や、切り
欠きにより構成することができる。
【0019】本発明において、磁気結合部材は、固定台
板に直接固定してもよく、固定台板に間接的に固定して
もよい。例えば、磁気結合部材を固定台板に設けた取付
け部に直接ネジなどにより締結するようにしてもよく、
磁気結合部材と単位鉄心のコイル巻装部とを適宜の手段
により結合することによって該磁気結合部材を固定台板
に対して固定するようにしてもよい。
【0020】本発明においては、各発電コイルが巻回さ
れたボビンにコイルの巻き始め及び巻き終りがそれぞれ
接続された巻き始め側端子及び巻き終り側端子を取り付
けておくのが好ましい。
【0021】発電コイルを巻回するボビンとしては、中
空のコイル巻回用胴部と該胴部の軸線方向の両端にそれ
ぞれ設けられたつば部とを有する一般的なものを用いる
ことができる。
【0022】本発明において、ボビンを単位鉄心のコイ
ル巻装部に嵌装するとは、単位鉄心のコイル巻装部をボ
ビンのコイル巻回用胴部の内側に嵌合させた状態で、ボ
ビンをコイル巻装部に取り付けることを意味する。
【0023】本発明において、「非磁性材料」とは、鉄
等の強磁性材料以外の材料(アルミニウムや樹脂等)を
意味する。
【0024】上記のように、互いに平行に伸びるコイル
巻装部及び磁極部と該コイル巻装部及び磁極部を一端側
で連結する連結部とを有するU字形の単位鉄心を複数個
設けて、各単位鉄心のコイル巻装部に発電コイルが巻か
れたボビンを嵌装するようにすると、予め発電コイルを
巻いたボビンを単位鉄心のコイル巻装部に嵌装するだけ
で単位鉄心に発電コイルを取り付けることができるた
め、固定子の極数が多く、発電コイルが狭い間隔を隔て
て設けられる場合でも、発電コイルの巻装作業を簡単に
することができる。
【0025】また上記のように構成すると、各発電コイ
ルの巻装と、磁気結合部材の取付けとを全て固定子の軸
線方向の同じ側から行うことができるため、固定子の組
立てを容易にすることができる。
【0026】更に上記のように構成すると、発電コイル
を予めボビンに巻回しておくことができるため、発電コ
イルの外径寸法を固定子の寸法により決まる許容範囲の
ぎりぎりまで増大させることができ、発電コイルの巻数
を従来よりも増大させることができる。
【0027】また上記のように構成すると、発電コイル
を単位鉄心に取り付ける前に予めボビンに巻回しておく
ことができるため、コイル導体の線径を自由に選択する
ことができ、狭い間隔を隔てて設けられた突極部にコイ
ルを巻回していた従来の磁石式交流発電機のように、コ
イル導体の線径が制限されることがない。
【0028】更に上記のように構成すると、複数の発電
コイル相互間の接続は、該複数の発電コイルをそれぞれ
巻回したボビンを所定の単位鉄心のコイル巻装部に嵌装
した後に、充分な線径を有するリード線を用いて行えば
よいため、断線の原因となるおそれがある渡り線を省略
することができる。
【0029】特に、各ボビンに発電コイルの巻き始め及
び巻き終りがそれぞれ接続された巻き始め側端子及び巻
き終り側端子を取り付けておくと、複数の発電コイル相
互間の接続を容易に行わせることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は本発明に係わる
磁石式交流発電機の一構成例を示したもので、図1は同
発電機の磁石回転子の一部を切り欠いて示した正面図、
図2は図1のA−A線断面図である。また図3は図1の
発電機で用いている固定台板の正面図、図4は図3のB
−O−B線断面図である。
【0031】本発明は、一般に2n極(nは1以上の整
数)の磁石式交流発電機に適用できるが、図1ないし図
4に示した例では、発電機の極数を8(n=4)として
いる。
【0032】図1及び図2において、11は磁石回転
子、12は固定子である。図示の磁石回転子11は、全
体がほぼ正八角柱状を呈するように形成された回転子ヨ
ークを兼ねる鉄製のボス部材13と、等角度間隔で放射
状に配置されてボス部材13の外周に形成された8個の
平坦面にそれぞれ一方の磁極面が当接された8個の永久
磁石14と、等角度間隔で配置されて各永久磁石の他方
の磁極面に当接された磁極片15とをアルミニュウムか
らなるモールド部16内に埋め込んで一体化したものか
らなっている。各磁極片15はその外周面が磁石回転子
11の外周面と同一の円筒面上に位置するように形成さ
れ、等角度間隔で配置された8個の磁極片15により、
磁石回転子の8個の磁極が構成されている。8個の磁石
14,14,…は、磁石回転子11の周方向に交互に極
性が異なる磁極が並ぶように、交互に極性を異ならせて
回転子の径方向に着磁されている。
【0033】ボス部材13の軸心部には回転軸取付け孔
13aが設けられ、該回転軸取付け孔13aに図示しな
い内燃機関の回転軸(通常はクランク軸)を嵌合させた
状態で磁石回転子11が機関に取り付けられるようにな
っている。
【0034】なおボス部材13の軸心部に設ける孔13
aは、図5に示した従来の磁石式交流発電機と同様に、
テーパ孔としてもよい。
【0035】固定子12は、アルミニウム等の非磁性材
料からなる固定台板20と、鉄等の強磁性材料からなる
8個の単位鉄心C1 〜C8 と、絶縁材料からなるボビン
B1〜B8 にそれぞれ巻回された発電コイルW1 〜W8
と、鉄などの強磁性材料からなる磁気結合部材(固定子
ヨーク)23とからなっている。
【0036】固定台板20は環状に形成されていて、図
3及び図4に示したように八角形の各角部に丸みを付し
た輪郭形状を有している。固定台板20の一面には放射
方向に伸びる突起20a1〜20a8が等角度間隔で設けら
れ、これらの突起20a1〜20a8の径方向の外端部には
それぞれ軸線方向に突出した角柱状のコイル位置決め台
20b1〜20b8が突設されている。突起20a1〜20a8
及びコイル位置決め台20b1〜20b8の幅方向の中央部
を放射方向に伸びるようにして、8個の鉄心位置決め溝
20c1〜20c8が等角度間隔で設けられている。鉄心位
置決め溝20c1〜20c8のそれぞれの底部には、ネジ孔
20d1〜20d8が形成されている。固定台板20にはま
た、突出部20b2,20b3間、20b4,20b5間、20
b6,20b7間及び20b8,20b1間にそれぞれ位置させ
て、4個の円柱状の支柱20e1〜20e4が設けられ、
これらの支柱の軸心部にはネジ孔20f1〜20f4が設け
られている。支柱20e1〜20e4の高さは、後記する単
位鉄心に巻装される発電コイルのボビンの高さにほぼ等
しいか、または該ボビンの高さより僅かに低く(支柱の
先端とボビンの端部とがほぼ同じ高さに位置するよう
に)設定されている。固定台板20の内周寄りの位置に
は、複数の取付け孔20g,20g,…が形成されてい
る。
【0037】固定台板20は、磁石回転子11の軸線方
向の一端側に、該磁石回転子と軸線を共有した状態で配
置されて、取付け孔20gを貫通させた図示しないボル
トにより、内燃機関のケース等に設けられた固定子取付
け部に固定される。
【0038】単位鉄心C1 〜C8 のそれぞれは、磁石回
転子11の軸線と平行に延びるように設けられて該磁石
回転子の磁極に対向するように配置された磁極部Caと
該磁極部Caと平行に延びるように設けられたコイル巻
装部Cbと該磁極部Ca及びコイル巻装部Cbをそれぞ
れの一端側で連結する連結部Ccとを有するU字形の形
状に形成され、連結部Ccには取付け孔Cdが形成され
ている。図1に見られるように、コイル巻装部Cbは横
断面が矩形状を呈するように形成されている。また、磁
極部Caはその横断面が円弧状を呈するように形成され
て、磁石回転子11の外周面に所定のギャップを介して
対向させられている。
【0039】単位鉄心C1 〜C8 は、それぞれの磁極部
Caを径方向の内側に位置させ、コイル巻装部Cbを径
方向の外側に位置させた状態で、かつそれぞれの連結部
Ccを固定台板20の8個の鉄心位置決め溝20c1〜2
0c8(図3参照)内に嵌合させた状態で配置されてい
る。そして、鉄心位置決め溝20c1〜20c8内にそれぞ
れ嵌合された8個の単位鉄心C1 〜C8 の連結部が、そ
れぞれの取付け孔Cdを通してネジ孔20d1〜20d8に
ねじ込まれたネジ24により固定台板20に固定されて
いる。
【0040】発電コイルW1 〜W8 のそれぞれは、予め
ボビンB1 〜B8 に巻回されている。各ボビンは、絶縁
性樹脂の成形品からなっていて、コイル巻回用胴部Ba
と該胴部Baの軸線方向の両端にそれぞれ形成されたつ
ば部Bb及びBcとを有する周知のもので、該ボビンの
胴部Baに各発電コイルが巻回されている。各ボビンの
胴部Baの内側には、単位鉄心のコイル巻装部Cbを嵌
合させるための断面矩形状の孔が、該胴部の軸線方向の
全体に亘るように形成されている。
【0041】各発電コイルを巻回したボビンのつば部B
b及びBcにはそれぞれ巻き始め側端子26及び巻き終
り側端子27がそれぞれの突出方向を異ならせた状態で
取り付けられ、これらの端子26及び27にそれぞれの
ボビンに巻かれた発電コイルの巻き始め及び巻き終りが
半田付けなどにより接続されている。
【0042】図示の例では、発電コイルW1 ,W3 ,W
5 及びW7 が同じ方向に巻回され、発電コイルW2 ,W
4 ,W6 及びW8 は発電コイルW1 ,W3 ,W5 及びW
7 と逆方向に巻回されている。
【0043】なお端子26及び27はボビンB1 〜B8
を成形する際に各ボビンのつば部内に鋳込むようにして
もよく、ボビンを成形した後に接着などによりつば部B
b及びBcに固定するようにしてもよい。また図示の例
では、ボビンのつば部Bb及びBcにそれぞれ巻き始め
側端子26及び巻き終り側端子27を取り付けている
が、つば部Bb及びBcにそれぞれ巻き終り側端子及び
巻き始め側端子を取り付けるようにしてもよく、ボビン
の片側のつば部に両端子26及び27の双方を取り付け
るようにしてもよい。
【0044】図示の例では、予めボビンB1 〜B8 に巻
回された8個の発電コイルW1 〜W8 が設けられて、こ
れらの発電コイルのボビンB1 〜B8 がそれぞれ,鉄心
位置決め溝20c1〜20c8により位置決めされた8個の
単位鉄心C1 〜C8 のコイル巻装部Cbに嵌装され、単
位鉄心C1 〜C8 のコイル巻装部にそれぞれ嵌装された
ボビンB1 〜B8 の一方のつば部Bbが固定台板のコイ
ル位置決め台20b1〜20b8に当接されている。
【0045】磁気結合部材23は、単位鉄心C1 〜C8
のコイル巻装部にそれぞれ対応する8個の孔23a1〜2
3a8を有する環状の磁性部材からなっている。孔23a1
〜23a8は単位鉄心のコイル巻装部Cbを嵌合させ得る
ように矩形状に形成され、磁気結合部材23は、その8
個の孔23a1〜23a8にそれぞれ単位鉄心C1 〜C8の
他端を嵌合させた状態で、ボビンB1 〜B8 の軸線方向
の他端に当接されている。磁気結合部材23にはまた、
固定台板20に設けられた支柱20e1〜20e4にそれぞ
れ設けられたネジ孔20f1〜20f4に整合する取付け孔
23b1〜23b4が設けられ、これらの取付け孔23b1〜
23b4を貫通させたネジがネジ孔20f1〜20f4に螺合
されて、磁気結合部材23が固定台板20に対して締結
されている。前述のように、支柱20e1〜20e4の高さ
は、単位鉄心C1 〜C8 にそれぞれ嵌装されたボビンB
1 〜B8 の高さにほぼ等しいか、またはボビンB1 〜B
8の高さより僅かに低く設定されている。そのため、磁
気結合部材23はボビンB1 〜B8 の端部に当接した状
態で固定台板20に締結され、ボビンB1 〜B8 が磁気
結合部材23と固定台板20との間に挟持された状態で
保持される。
【0046】発電コイルW1 〜W8 をそれぞれの極性を
合わせて直列に接続するように、隣り合う発電コイルの
ボビンに設けられた端子26,27がリード線30によ
り接続されている。図示の例では、端子26,27が固
定子の外側に突出するように設けられているため、リー
ド線30の接続を容易にすることができる。発電コイル
W1 〜W8 の直列回路の両端に接続されたリード線31
及び32が出力線として外部に導出されている。
【0047】上記の磁石式交流発電機においては、磁石
回転子11の磁極(磁極片15)が固定子の単位鉄心C
1 〜C8 の磁極部Caに対向した際に、磁石回転子11
の各永久磁石から該磁石に対向している単位鉄心と磁気
結合部材23と隣接の単位鉄心及び永久磁石とボス部材
13とを通して磁束が流れる。例えば、図1において、
単位鉄心C1 の磁極部Caに対向している磁石回転子の
磁極がN極であるとすると、図示のように磁束φ1 及び
φ2 が流れる。磁石回転子11が回転すると、発電コイ
ルW1 〜W8 にそれぞれ鎖交する磁束が変化するため、
これらの発電コイルに交流電圧が誘起し、発電コイルW
1 〜W8 の直列回路の両端からリード線31及び32を
通して交流出力が取り出される。この交流出力は内燃機
関用点火装置等の内燃機関の電装品を駆動するために用
いられる。
【0048】上記の例では、発電コイルW1 〜W8 を直
列に接続したが、発電コイルの直列回路を複数個構成し
て、それぞれの発電コイルの直列回路から出力線を導出
したり、単一の発電コイルの両端から出力線を導出した
り、所定の相数の交流出力を得るように発電コイルW1
〜W8 を多相結線したりすることもできる。
【0049】上記の例では、単位鉄心C1 〜C8 の全て
に発電コイルを巻装しているが、全ての単位鉄心に発電
コイルを巻装すると出力が過剰になる場合には、一部の
単位鉄心に発電コイルを巻装しないようにしてもよい。
【0050】上記の実施形態では、磁石回転子11及び
固定子12を8極に構成したが、本発明は、一般に磁石
回転子及び固定子を2n極(nは1以上の整数)に構成
する場合に広く適用することができる。
【0051】即ち、本発明に係わる磁石式交流発電機
は、等角度間隔で配置された2n(nは1以上の整数)
個の磁極を有する磁石回転子と、非磁性材料からなって
いて放射方向に伸びる2n個の鉄心位置決め溝を等角度
間隔で有し、磁石回転子の軸線方向の一端側に該磁石回
転子と軸線を共有した状態で配置された環状の固定台板
と、磁石回転子の軸線と平行に延びるように設けられて
磁石回転子の磁極に対向するように配置された磁極部と
該磁極部と平行に延びるように設けられたコイル巻装部
と該磁極部及びコイル巻装部をそれぞれの一端側で連結
する連結部とを有するほぼU字形の形状に形成されて固
定台板の2n個の鉄心位置決め溝内にそれぞれの連結部
を嵌合させた状態で該固定台板に対して固定された2n
個の単位鉄心と、2n個の単位鉄心の少なくとも1つの
コイル巻装部に巻装された発電コイルと、2n個の単位
鉄心を相互に磁気結合する磁気結合部材とにより構成で
きる。
【0052】上記発電コイルとしては、ボビンに予め巻
回されたものを用いて、該ボビンを単位鉄心のコイル巻
装部に嵌装する。
【0053】磁気結合部材としては、2n個の単位鉄心
のコイル巻装部の他端をそれぞれ嵌合させる2n個の鉄
心嵌合部を有する環状の磁性部材を用い、該2n個の鉄
心嵌合部にそれぞれ2n個の単位鉄心のコイル巻装部の
他端を嵌合させた状態で該磁性部材を固定台板に対して
固定する。
【0054】上記の例では、各単位鉄心を固定台板に設
けた溝内に嵌合させてネジ24により該固定台板に対し
て固定しているが、各単位鉄心を固定台板に設けた鉄心
位置決め溝内に軽圧入状態で嵌合させて位置決めし、各
単位鉄心に発電コイルを巻回したボビンを嵌装した後
に、磁気結合部材の鉄心嵌合部を各単位鉄心のコイル巻
装部の他端に嵌合させて、該磁気結合部材を固定台板に
締結することにより、単位鉄心を間接的に固定台板に対
して固定する構造を採用することもできる。
【0055】上記の例では、磁石回転子を固定子の内側
で回転させる回転子内転形の構成をとったが、磁石回転
子を固定子の外側で回転させる回転子外転形の構成をと
る場合にも本発明を適用することができる。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、互いに
平行に伸びるコイル巻装部及び磁極部と該コイル巻装部
及び磁極部を一端側で連結する連結部とを有するほぼU
字形の単位鉄心を複数個設けて、各単位鉄心のコイル巻
装部に発電コイルが巻かれたボビンを嵌装するようにし
たので、予め発電コイルを巻いたボビンを単位鉄心のコ
イル巻装部に嵌装するだけで単位鉄心に発電コイルを取
り付けることができ、固定子の極数が多く、発電コイル
が狭い間隔を隔てて設けられる場合でも、発電コイルの
巻装作業を容易にすることができる利点がある。
【0057】また本発明によれば、各発電コイルの巻装
と、磁気結合部材の取付けとを全て固定子の軸線方向の
同じ側から行うことができるため、固定子の組立てを容
易にすることができる。
【0058】更に本発明によれば、予めボビンに巻かれ
た発電コイルを用いることができるため、発電コイルの
外径寸法を固定子の寸法により決まる許容範囲のぎりぎ
りまで増大させることができ、発電コイルの巻数を従来
よりも多くすることができる。
【0059】また本発明によれば、発電コイルを単位鉄
心に取り付ける前に予めボビンに巻回しておくことがで
きるため、コイル導体の線径を自由に選択することがで
き、狭い間隔を隔てて設けられた突極部にコイルを巻回
していた従来の磁石式交流発電機のように、コイル導体
の線径が制限されることがない。
【0060】更に本発明によれば、複数の発電コイルを
それぞれ巻回したボビンを所定の単位鉄心のコイル巻装
部に嵌装した後に、充分な線径を有するリード線を用い
て複数の発電コイル相互間の接続を行うことができるた
め、断線の原因となるおそれがある発電コイル間の渡り
線を省略することができる利点がある。
【0061】特に本発明において、各ボビンに発電コイ
ルの巻き始め及び巻き終りがそれぞれ接続された巻き始
め側端子及び巻き終り側端子を取り付けた場合には、該
端子にリード線を半田付けなどにより接続することによ
って複数の発電コイル相互間を接続することができるた
め、発電コイル相互間の接続を容易にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した磁石式交流発電機の一構成例
を、磁石回転子の一部を切り欠いて示した正面図であ
る。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1の発電機で用いている固定台板の正面図で
ある。
【図4】図3のB−O−B線断面図である。
【図5】従来の磁石式交流発電機の一例を示した正面図
である。
【図6】図5のC−C線断面図である。
【符号の説明】
11 磁石回転子 12 固定子 13 ボス部材 14 永久磁石 15 磁極片 16 モールド部 20 固定台板 20c1〜20c8 鉄心位置決め溝 23 磁気結合部材 C1 〜C8 単位鉄心 Ca 磁極部 Cb コイル巻装部 Cc 連結部 B1 〜B8 ボビン W1 〜W8 発電コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 21/14 H02K 3/46

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の磁極を有する磁石回転子と、 非磁性材料からなる固定台板と前記磁石回転子の周方向
    に並べて配置されて前記固定台板に固定された複数の単
    位鉄心と前記複数の単位鉄心の少なくとも1つに巻装さ
    れた発電コイルと前記複数の単位鉄心を相互に磁気結合
    する磁気結合部材とを備えた固定子とを具備し、 各単位鉄心は、前記磁石回転子の軸線と平行に延びるコ
    イル巻装部と該コイル巻装部と平行に延びるように設け
    られて前記磁石回転子の磁極に対向するように配置され
    た磁極部と該コイル巻装部及び磁極部をそれぞれの一端
    側で連結する連結部とを有するほぼU字形の形状に形成
    されて、前記連結部が前記固定台板に対して固定され、 前記発電コイルは、ボビンに巻回されて該ボビンが前記
    単位鉄心のコイル巻装部に嵌装され、 前記磁気結合部材は、前記複数の単位鉄心のコイル巻装
    部の他端側に取り付けられていることを特徴とする磁石
    式交流発電機。
  2. 【請求項2】 等角度間隔で配置された2n(nは1以
    上の整数)個の磁極を有する磁石回転子と、 放射方向に伸びる2n個の鉄心位置決め溝を等角度間隔
    で有し、非磁性材料からなっていて前記磁石回転子の軸
    線方向の一端側に該磁石回転子と軸線を共有した状態で
    配置された環状の固定台板と、 前記磁石回転子の軸線と平行に延びるように設けられて
    前記磁石回転子の磁極に対向するように配置された磁極
    部と該磁極部と平行に延びるように設けられたコイル巻
    装部と該磁極部及びコイル巻装部をそれぞれの一端側で
    連結する連結部とを有するほぼU字形の形状に形成され
    て前記固定台板の2n個の鉄心位置決め溝内にそれぞれ
    の連結部を嵌合させた状態で該固定台板に対して固定さ
    れた2n個の単位鉄心と、 前記2n個の単位鉄心の少なくとも1つのコイル巻装部
    に巻装された発電コイルと、 前記2n個の単位鉄心を相互に磁気結合する磁気結合部
    材とを具備し、 前記発電コイルは、ボビンに巻回されて該ボビンが前記
    単位鉄心のコイル巻装部に嵌装され、 前記磁気結合部材は、前記2n個の単位鉄心のコイル巻
    装部の他端をそれぞれ嵌合させる2n個の鉄心嵌合部を
    有する環状の磁性部材からなっていて、該2n個の鉄心
    嵌合部にそれぞれ前記2n個の単位鉄心のコイル巻装部
    の他端を嵌合させた状態で前記固定台板に対して固定さ
    れていることを特徴とする磁石式交流発電機。
  3. 【請求項3】 各発電コイルが巻回されたボビンにコイ
    ルの巻き始め及び巻き終りがそれぞれ接続された巻き始
    め側端子及び巻き終り側端子が取り付けられていること
    を特徴とする請求項1または2に記載の磁石式交流発電
    機。
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