JP4432115B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過電流保護機能を備えたスイッチング電源装置に関する。
従来、例えば出力短絡などに伴う出力過電流から電源又は負荷を保護する過電流保護回路を備えたスイッチング電源装置がある。過電流保護回路では、出力電流が予め設定したOCP点(過電流保護の動作点)に達すると、定電流垂下特性やスイッチバック特性(フの字特性)などで出力電圧及び出力電流を制御する。過電流保護回路のOCP点は、スイッチング電源の定格仕様に応じて設定されるが、入力電圧の大小により変化することが知られている。
例えば、特許文献1に開示されるスイッチング電源装置では、予め設定したOCP点が入力電圧の変動に比例して変動することによるスイッチング素子の破壊という課題を解決するため、入力電圧の差による動作点の差を補正して、OCP点ができるだけ一定になるように構成されている。
ところで、これらのスイッチング電源装置において、AC200V入力系では出力電流Io2が大きくなり、AC100V入力系では出力電流Io1が小さくなる様な仕様のものがある。このような2入力系のスイッチング電源装置では、通常であれば、OCP点は、どちらかの出力電流の大きい方に設定される。
特開平7−7943号公報
しかし、前述のような入力条件等によって出力電流等の定格が変わるスイッチング電源装置において、上記特許文献1のようにOCP点が一定になるものでは、200V系の負荷に合わせOCP点を決める必要がある。しかし、AC100V系の仕様に対しては、定格電流に対しOCP動作点が遠くなり、スイッチング電源装置の保護としてはそれに合わせて、使用デバイスの耐量を上げる必要がある。そのため、耐量が低い安価なデバイスを使用するには、入力条件等に合わせて過電流等の条件も変化させる必要がある。
一方、OCP点が入力電圧の変動に比例して変動するものでは、スイッチング電源の定格仕様に対して適切にOCP点を設定することができず、当該過電流保護動作が安定しないという問題がある。すなわち、入力電圧が一時的に高くなると、それに比例してOCP点が過度に高くなってしまい、安全な領域で過電流保護回路が機能せず、使用デバイスが破壊される虞がある。反対に、入力電圧が一時的に低くなると、それに比例してOCP点が過度に低くなってしまい、負荷変動による出力電流の僅かな増加でも過電流保護回路が機能し、スイッチング電源装置の出力が安定して得られなくなる虞がある。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、入力電圧に応じて、過電流保護の動作点を所望の範囲内で推移させることが可能なスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
本発明における請求項1のスイッチング電源装置では、入力電圧に応じて過電流保護の動作点を高低させる動作点可変手段と、第1の基準値からの前記動作点の下降を抑制する下限手段と、第2の基準値からの前記動作点の上昇を抑制する上限手段と、前記入力電圧が前記第1の基準値よりも低い時及び/又は前記第2の基準値よりも高い時、前記動作点を前記入力電圧に応じて変化させるよう構成した限界値調整手段と、を備え、前記動作点可変手段は、前記入力電圧が前記第1の基準値から前記第2の基準値の間の区間において、前記動作点の設定電圧を入力電圧に比例して増減させるものであり、前記下限手段は第1の基準値を有する定電圧を生成して前記設定電圧とするものであり、前記上限手段は前記設定電圧の第2の基準値からの上昇を抑制する定電圧素子である
このようにすると、過電流保護の動作点を一定値ではなく変化させることができるため、低入力電圧時に、過負荷状態での過大な負荷電流が制限され、使用部品に対するストレスを緩和できる。また、OCP点を所望の範囲内で変動させることができるため、入力電圧が大きく増減しても、OCP点が過度に変動することがなく、安全動作領域内で過電流保護を機能させることができると共に、スイッチング電源装置の出力を安定させることができる。
また、動作点可変手段により増減される動作点の設定電圧が、下限側においては、動作点可変手段が設定電圧を第1の基準値より低くしても、下限手段により第1の基準値を有する定電圧が設定電圧として供給され、上限側においては、定電圧素子により第2の基準値にクランプされるため、簡単な構成で過電流保護の動作点を所望の範囲内で変化させることができる。
また、過電流保護の動作点を、第1の基準値から第2の基準値までの範囲外においても一定値ではなく変化させることができるため、入力条件等に合わせて過電流等の条件をきめ細かく変化させることができ、動作点が前記範囲外となるような入力条件等でも使用部品に対するストレスを緩和できる。
本発明の請求項1によると、最悪条件で選定していた使用部品を、適正条件で選定することができ、小型化が可能となる。
また、簡単な構成で過電流保護の動作点を所望の範囲内で変化させることができる。
また、入力条件等に応じて変化する使用部品の選定条件を緩和させることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるスイッチング電源装置の好ましい各実施例を説明する。
図1は本実施例におけるスイッチング電源装置の回路図を模式的に示したものである。同図において、2は例えば商用電源などの交流入力電源であり、スイッチング電源装置1の一対の入力端子3,4に接続されている。5はダイオードブリッジであり、PFC回路6に接続される。一対の入力端子3,4を介して交流入力電源2から供給される入力電圧Vinは、ダイオードブリッジ5で全波整流され、PFC回路6で力率改善されることで、直流電圧に変換される。7は入力側と出力側とを絶縁するトランスで、一次巻線7aの一端にはPFC回路6が接続され、他端にはMOS型FETからなるスイッチング素子10のドレインが接続される。スイッチング素子10のソースは、例えばカレントトランスなどの電流検出回路13を介してダイオードブリッジ5と接続され、ゲートはスイッチング素子10のオン・オフ動作(スイッチング動作)を制御する例えばPWM制御ICなどのスイッチング制御回路11と接続される。
ダイオードブリッジ5,PFC回路6により変換された直流電圧ライン間には、OCP点可変回路12が挿入されており、このOCP点可変回路12が過電流保護の動作点を設定する設定電圧をスイッチング制御回路11に出力する。なお、本実施例では、電流検出回路13を一次側に設けて、一次側の過電流を検出しているが、二次側に設けて負荷電流を直接検出してもよい。
また、トランス7の二次側である二次巻線7bには、整流平滑回路15や一対の出力端子16,17が設けられ、該一対の出力端子16,17から出力電圧が取り出される。その他、出力電圧を安定化させる帰還ループとして、出力電圧検出回路18が設けられ、出力電圧検出回路18から出力電圧のフィードバック信号がスイッチング制御回路11に送られる。スイッチング制御回路11では、該フィードバック信号に基づき、スイッチング素子10のゲートへ入力するパルスを周知のPWM制御(パルス幅制御)することで、出力電圧の安定化を図るようにしている。
図2は、OCP点可変回路12の詳細を示す回路図である。ダイオードブリッジ5の直流電圧ラインの正極側5aのPFC回路6後段には、入力電圧Vinの実効値検出用の抵抗20,21が接続されており、一方、ダイオードブリッジ5の直流電圧ラインの負極側5bは接地され、接地ラインが形成される。抵抗20と抵抗21との接続点と接地ラインとの間には、入力電圧Vinのピーク値検出用のコンデンサ22が接続される。コンデンサ22の前段に抵抗20を設けているのは、コンデンサ22の耐圧を低くできるためである。
また、コンデンサ22と並列接続となるように、前記抵抗21と、抵抗27,28とからなる直列回路が接続されるが、これら抵抗21,27,28の抵抗値は、V1<V2(V1は第1の基準電圧、V2は第2の基準電圧である)の関係にある時、入力電圧Vinが0V<Vin<V1までは、後述するツェナーダイオード24のツェナー電圧Vz1が、入力電圧Vin(コンデンサ22の両端間電圧)を抵抗21,27,28により分圧した電圧である抵抗28の両端間に発生する分圧電圧Vdより高くなるように、抵抗21,27,28の分圧比が決められている。また、V2≦Vinでは、抵抗28ひいては抵抗27,28の両端間電圧が後述するツェナーダイオード26のツェナー電圧Vz2にクランプされるように抵抗21,27,28の値が決められている。
上限手段としてのツェナーダイオード26は、カソードが抵抗21と抵抗27との接続点側、アノードが接地ライン側となるよう接続される。抵抗27と抵抗28との接続点には、ダイオード25のカソードが接続され、ダイオード25のアノードには、抵抗23の一端と下限手段としてのツェナーダイオード24のカソードが接続される。抵抗23の他端には、ツェナーダイオード24のツェナー電圧Vz1より高い所定の電源電圧Vccが印加され、ツェナーダイオード24のアノードは接地される。すなわち、ツェナーダイオード24のアノードには、常にツェナー電圧Vz1が印加されることとなる。また、抵抗27と抵抗28との接続点には、オペアンプ30の非反転入力端子が接続され、オペアンプ30の出力端子は、スイッチング制御回路11に接続されている。オペアンプ30の反転入力端子は、当該出力端子に直接接続されており、ゲインが1となるよう負帰還がかけられている。すなわち、オペアンプ30は、出力バッファとして機能している。
次に、本実施例におけるスイッチング電源装置の作用について、図1及び図2を参照しながら説明する。
トランス7の一次巻線7aに接続されたスイッチング素子10は、ゲートにスイッチング制御回路11からパルス波形が入力されることで、スイッチング動作を行う。すなわちスイッチング素子10のゲートにHレベルが入力されるとターンオンし、Lレベルが入力されるとターンオフする。スイッチング素子10がオン・オフ動作すると、一次巻線7aに直流電圧が断続的に印加され、トランス7の二次巻線7bに電圧が誘起され、整流平滑15により整流平滑されることで出力電圧となる。このとき、スイッチング制御回路11は、出力電圧検出回路18から送られるフィードバック信号に基づき周知のPWM制御を行ないながらパルスを出力する。すなわち、出力電圧を安定させるためスイッチング素子10のゲートに入力するパルスの導通幅を増減させながら、周期的にパルスを出力する。また、スイッチング制御回路11は、電流検出回路13により検出された一次側電流を監視すると共に、OCP点可変回路12から出力される設定電圧Vrefを基にOCP点を設定する。
ここで、図3を参照しながらOCP点可変回路12の作用について詳述する。なお、ダイオード25の順方向降下電圧は説明の都合上考慮していない。
入力電圧VinをAC0Vから次第に上昇させると、オペアンプ30の非反転入力端子には、抵抗28の両端間に発生する分圧電圧Vdが入力されるが、AC0V<Vin<V1の区間においては、分圧電圧Vdよりツェナー電圧Vz1が高くなる様に抵抗20,21,27,28を設定すると、この間はツェナー電圧Vz1で決まる電圧がオペアンプ30の出力電圧である設定電圧Vrefとなる。すなわち、このツェナー電圧Vz1が設定電圧VrefひいてはOCP動作点の下限を規定する第1の基準値を決定する。
V1≦Vin<V2の区間においては、分圧電圧Vdがツェナー電圧Vz1を上回る様に上記抵抗20,21,27,28を設定することで、この分圧電圧Vdが設定電圧Vrefとなる。この区間では、設定電圧Vrefは分圧電圧Vdひいては入力電圧Vinに比例して増減する。従って、入力電圧Vinに比例して分圧電圧Vdを増減させる抵抗21,27,28が本実施例における動作点可変手段に相当する。
入力電圧Vinが第2の基準電圧V2に達すると、抵抗27,28の直列抵抗電圧がツェナーダイオード26のツェナー電圧Vz2より高くなる様に設定されている為、当該直列抵抗電圧はツェナーダイオード26によりツェナー電圧Vz2の電圧値でクランプされる。従って、V2≦Vinの区間では、ツェナー電圧Vz2を抵抗27,28で分圧したものが分圧電圧Vdとなり、この電圧で設定電圧Vrefが決まる。すなわち、このツェナー電圧Vz2が設定電圧VrefひいてはOCP動作点の上限を規定する第2の基準値を決定する。
そして、例えば出力短絡などの負荷急変により過電流が発生し、1次側電流が設定電圧Vrefにより設定されたOCP点に達すると、スイッチング制御回路11は、例えば定電流垂下特性やスイッチバック特性などの周知の制御方法で出力電圧及び出力電流を制御する。OCP点は、OCP点可変回路12により入力電圧Vinに応じて変化されるため、例えばAC100V,AC200Vを定格とする2入力系のスイッチング電源装置においても、低入力電圧時に、過負荷状態での過大な負荷電流が制限され、使用部品に対するストレスを緩和できる。また、OCP点可変回路12にツェナーダイオード24,26という簡単な構成を設けるだけで、OCP点の変動を所望の範囲内に制限することができるため、入力電圧Vinが大きく増減しても、OCP点が過度に変動することがなく、安全動作領域内で過電流保護を機能させることができると共に、スイッチング電源装置1の出力を安定させることができる。
以上のように本実施例のスイッチング電源装置1では、入力電圧Vinに応じて過電流保護の動作点を高低させる動作点可変手段としての抵抗21,27,28と、第1の基準値に相当するツェナー電圧Vz1からの前記動作点の下降を抑制する下限手段としてのツェナーダイオード24と、第2の基準値に相当するツェナー電圧Vz2からの前記動作点の上昇を抑制する上限手段としてのツェナーダイオード26とを備えている。
このようにすると、過電流保護の動作点を一定値ではなく変化させることができるため、低入力電圧時に、過負荷状態での過大な負荷電流が制限され、使用部品に対するストレス、また特に前段にPFC等のアクティブフィルタ等を使用している場合にも、PFCの部品ストレスを緩和でき、また、OCP点を所望の範囲内で変動させることができるため、入力電圧Vinが大きく増減しても、OCP点が過度に変動することがなく、安全動作領域内で過電流保護を機能させることができると共に、スイッチング電源装置1の出力を安定させることができる。以上より、最悪条件で選定していた部品を、適正条件で選定することができ、小型化が可能となる。また、安全動作領域内で過電流保護を機能させることができると共に、スイッチング電源装置1の出力を安定させることができる。
また本実施例のスイッチング電源装置1では、前記動作点可変手段は前記動作点の設定電圧Vrefを入力電圧Vinに応じて増減させる抵抗21,27,28であり、前記下限手段は定電圧であるツェナー電圧Vz1を生成して前記設定電圧Vrefとするツェナーダイオード24であり、前記上限手段は前記設定電圧Vrefのツェナー電圧Vz2からの上昇を抑制する定電圧素子としてのツェナーダイオード26である。
このようにすると、抵抗21,27,28により増減される動作点の設定電圧Vrefが、下限側においては、抵抗21,27,28が設定電圧Vrefをツェナー電圧Vz1より低くしても、ツェナーダイオード24によりツェナー電圧Vz1が設定電圧Vrefとして供給され、上限側においては、ツェナーダイオード26によりツェナー電圧Vz2にクランプされるため、簡単な構成で過電流保護の動作点を所望の範囲内で変化させることができる。従って、簡単な構成で過電流保護の動作点を所望の範囲内で変化させることができる。
以下、図4乃至図6を参照しながら、本発明におけるスイッチング電源の好ましい第2実施例を説明する。なお、第1実施例と同一箇所には同一符号を付し、共通する部分の説明は重複するため極力省略する。
本実施例では、図4に示すように、可変抵抗35と抵抗値調整手段36とからなる限界値調整手段40が設けられている。すなわち、可変抵抗35がダイオード25のカソード(又は抵抗27)と抵抗28(又はオペアンプ30の非反転入力端子)との間に挿入されると共に、抵抗値調整手段36がダイオードブリッジ5,PFC回路6により変換された直流電圧ライン間に接続されており、抵抗値調整手段36により可変抵抗35の抵抗値を入力電圧Vinに応じて変化させるよう構成している。限界値調整手段40の具体的構成としては、例えば、可変抵抗35をバイポーラトランジスタとし、抵抗値調整手段36にはオペアンプや抵抗などを用いて、入力電圧Vinに応じて前記トランジスタのベース電圧を調整して、抵抗28に流れ込む電流を制御するよう構成すればよい。
また、抵抗21,27,28,及び可変抵抗35の抵抗値は、V1<V2(V1は第1の基準電圧、V2は第2の基準電圧である)の関係にある時、入力電圧Vinが0V<Vin<V1までは、ツェナーダイオード24のツェナー電圧Vz1が、入力電圧Vin(コンデンサ22の両端間電圧)を、抵抗21,27と、抵抗28と可変抵抗35の合成抵抗とにより分圧した電圧である、抵抗28と可変抵抗35の直列回路の両端間に発生する電圧Vd2より高くなるように、抵抗21,27,28,及び可変抵抗35の分圧比が決められている。また、V2≦Vinでは、抵抗28ひいては抵抗27,28と可変抵抗35の直列回路の両端間電圧がツェナーダイオード26のツェナー電圧Vz2にクランプされるように抵抗21,27,28,及び可変抵抗35の値が決められている。
次に、本実施例におけるスイッチング電源装置の作用について説明する。
トランス7の一次巻線7aに接続されたスイッチング素子10は、ゲートにスイッチング制御回路11からパルス波形が入力されることで、スイッチング動作を行う。スイッチング素子10がオン・オフ動作すると、一次巻線7aに直流電圧が断続的に印加され、トランス7の二次巻線7bに電圧が誘起され、整流平滑15により整流平滑されることで出力電圧となる。このとき、スイッチング制御回路11は、出力電圧検出回路18から送られるフィードバック信号に基づき周知のPWM制御を行ないながらパルスを出力する。また、スイッチング制御回路11は、電流検出回路13により検出された一次側電流を監視すると共に、OCP点可変回路12から出力される設定電圧Vrefを基にOCP点を設定する。
ここで、図5及び図6を参照しながらOCP点可変回路12の作用について詳述する。図5は、入力電圧Vinに対するダイオードブリッジ5,PFC回路6により変換された直流電圧を示すグラフである。図6は、入力電圧Vinに対する各種電圧を示すグラフであり、50はツェナー電圧Vz1、51は電圧Vd2、52は分圧電圧Vd(又は設定電圧Vref)をそれぞれ示している。
入力電圧VinをAC0Vから次第に上昇させると、オペアンプ30の非反転入力端子には、電圧Vd2を可変抵抗35と抵抗28とにより分圧した電圧である分圧電圧Vdが入力される。AC0V<Vin<V1の区間においては、電圧Vd2よりツェナー電圧Vz1が高くなるので、この間はツェナー電圧Vz1がそのまま電圧Vd2となる。オペアンプ30の出力電圧である設定電圧Vrefは、分圧電圧Vdにより決定されるため、可変抵抗35の抵抗値を変化させることにより、当該分圧比に従って分圧電圧Vdひいては設定電圧Vrefを変化させることができる。とりわけ、本実施例では、低電圧時に定格電流に対しOCP動作点が遠くなりすぎないように、入力電圧Vinの減少に従い設定電圧Vrefが減少するように可変抵抗35の抵抗値を変化させている。なお、入力電圧Vinの増減に応じて設定電圧Vrefを増減させる方向は特に限定されるものではなく、例えば、入力電圧Vinに減少に従い設定電圧Vrefを増加させるように可変抵抗35の抵抗値を変化させてもよい。
V1≦Vin<V2の区間においては、電圧Vd2がツェナー電圧Vz1を上回り、電圧Vd2を分圧した分圧電圧Vdが設定電圧Vrefとなる。この区間では、設定電圧Vrefは分圧電圧Vdひいては入力電圧Vinに比例して増減する。従って、入力電圧Vinに比例して分圧電圧Vdを増減させる抵抗21,27,28(可変抵抗35の抵抗分も含む)が本実施例における動作点可変手段に相当する。入力電圧Vinが第2の基準電圧V2に達すると、抵抗27,28と可変抵抗35の直列抵抗電圧がツェナーダイオード26のツェナー電圧Vz2より高くなるため、当該直列抵抗電圧はツェナーダイオード26によりツェナー電圧Vz2の電圧値でクランプされる。従って、V2≦Vinの区間では、ツェナー電圧Vz2を抵抗27と可変抵抗35の合成抵抗と、抵抗28とで分圧したものが分圧電圧Vdとなり、この電圧で設定電圧Vrefが決まる。ここでも、AC0V<Vin<V1の区間と同様に、可変抵抗35の抵抗値を変化させることにより、当該分圧比に従って分圧電圧Vdひいては設定電圧Vrefを変化させることができる。
本実施例では限界値調整手段40を設けることにより、設定電圧Vrefが、設定電圧VrefひいてはOCP点の下限値を規定するツェナー電圧Vz1や、上限値を規定するツェナー電圧Vz2により固定された状態(一定値)となっても、限界値調整手段40によりOCP点の下限値や上限値を調整することが可能となる。とりわけ、本実施例においては、ツェナーダイオード24により規定される設定電圧VrefひいてはOCP点の下限値や上限値を、入力電圧Vinに応じて調整するよう構成することで、OCP点を、ツェナー電圧Vz1からツェナー電圧Vz2までの範囲外においても一定値ではなく変化させることができるため、入力条件等に合わせて過電流等の条件をきめ細かく変化させることができ、OCP点が前記範囲外となるような入力条件等でも使用部品に対するストレスを緩和できる。入力条件等に応じて変化する使用部品の選定条件を緩和させることができる。
そして、例えば出力短絡などの負荷急変により過電流が発生し、1次側電流が設定電圧Vrefにより設定されたOCP点に達すると、スイッチング制御回路11は、例えば定電流垂下特性やスイッチバック特性などの周知の制御方法で出力電圧及び出力電流を制御する。
以上のように本実施例のスイッチング電源装置1では、ツェナーダイオード24及び/又はツェナーダイオード26により規定されるOCP点の下限値及び/又は上限値を入力電圧Vinに応じて調整する限界値調整手段40を備えている。
このようにすると、OCP点を、ツェナー電圧Vz1からツェナー電圧Vz2までの範囲外においても一定値ではなく変化させることができるため、入力条件等に合わせて過電流等の条件をきめ細かく変化させることができ、OCP点が前記範囲外となるような入力条件等でも使用部品に対するストレスを緩和できる。従って、入力条件等に応じて変化する使用部品の選定条件を緩和させることができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。オペアンプ30の出力段にフィルタをつけて瞬間的な変動を抑制したり、減算器などで波形を反転させたりするなどして波形整形してもよい。また、OCP点可変回路12を1つのIC(集積回路)などで構成してもよい。
本発明の第1実施例におけるスイッチング電源の概要構成を示すブロック図である。 同上、スイッチング電源が備えるOCP点可変回路の構成を示す回路図である。 同上、入力電圧Vinに対する設定電圧Vrefの変化を示す波形図である。 本発明の第2実施例におけるスイッチング電源が備えるOCP点可変回路の構成を示す回路図である。 同上、入力電圧Vinの変化を示す波形図である。 同上、入力電圧Vinに対する各点の電圧変化を示す波形図である。
1 スイッチング電源装置
21 抵抗(動作点可変手段)
24 ツェナーダイオード(下限手段)
26 ツェナーダイオード(上限手段)
27,28 抵抗(動作点可変手段)
40 限界値調整手段

Claims (1)

  1. 入力電圧に応じて過電流保護の動作点を高低させる動作点可変手段と、
    第1の基準値からの前記動作点の下降を抑制する下限手段と、
    第2の基準値からの前記動作点の上昇を抑制する上限手段と
    前記入力電圧が前記第1の基準値よりも低い時及び/又は前記第2の基準値よりも高い時、前記動作点を前記入力電圧に応じて変化させるよう構成した限界値調整手段と、を備え、
    前記動作点可変手段は、前記入力電圧が前記第1の基準値から前記第2の基準値の間の区間において、前記動作点の設定電圧を入力電圧に比例して増減させるものであり、
    前記下限手段は第1の基準値を有する定電圧を生成して前記設定電圧とするものであり、
    前記上限手段は前記設定電圧の第2の基準値からの上昇を抑制する定電圧素子であることを特徴とするスイッチング電源装置。
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