JP4432048B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明の遊技機は、遊技媒体を用いて遊技をすることが可能な遊技機において、遊技を進行させる中で、遊技者による一連の操作を反映した作動を行う作動装置と、前記作動装置の作動状況を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記作動装置が作動を行っているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記作動装置手段が作動を行っていないと判断された場合、遊技者による操作がなされていないことを教示する教示手段と、前記教示手段による教示が行われた後、遊技者による操作が行われたことで前記判断手段により前記作動装置が作動を行っていると判断された場合であっても、前記教示手段により行われている教示を堅持(または保持、固持、維持、留置)させておく教示堅持手段とを備えている。
解決手段2は、前記検出手段が前記作動装置が遊技者による一連の操作に従った作動を行っている状況と、遊技者による一連の操作が途切れたため、既に前記作動装置が遊技者からの次の操作がなされないままの状態で作動を行っている状況のいずれをも検出可能であることを特徴とする解決手段1に記載の遊技機である。
解決手段3は、前記判断手段が前記検出手段により検出された同一の作動状況が所定時間にわたって持続している場合、前記作動装置が作動を行っていないと判断することを特徴とする解決手段1または2に記載の遊技機である。
解決手段4は、前記判断手段が前記検出手段により検出された作動状況の内容が所定時間を経過する前に別の内容に変化した場合、前記作動装置が作動を行っていると判断することを特徴とする解決手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段5は、遊技機外部に向けて光を発することで所定の発光を行う発光手段をさらに備え、前記教示手段は、前記発光手段による発光の制御を行うことで前記教示を行うことを特徴とする解決手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段6は、前記教示手段により前記発光の制御が行われた後に前記判断手段により前記作動装置が作動を行っていると判断された場合、前記教示手段による前記発光の制御を継続させる発光制御継続手段をさらに備えたことを特徴とする解決手段5に記載の遊技機である。
たとえ元の遊技者が当該遊技機での遊技を再開したとしても従業員等による解除操作がなされるまで継続される。このことにより元の遊技者に離席等の不在時間が長いことに対する注意喚起に加えて、新たな遊技者が遊技しづらい状態を作り出すことができる。
解決手段7は、前記発光制御継続手段による発光の制御が継続された場合、その発光の制御を抑制する発光制御抑制手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の遊技機。
解決手段8は、遊技機外部に向けて表示を行うことで所定の演出表示を行う演出表示手段をさらに備え、前記教示手段は、前記演出表示手段による演出表示を行うことで前記教示を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段9は、前記教示手段により前記演出表示が行われた後に前記判断手段により前記作動装置が作動を行っていると判断された場合、前記教示手段による前記演出表示を継続させる演出表示継続手段をさらに備えたことを特徴とする解決手段8に記載の遊技機である。
解決手段10は、前記演出表示継続手段による演出表示が継続された場合、その演出表示を抑制する演出表示抑制手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8または9に記載の遊技機である。
解決手段11は、遊技機外部に向けて音を発することで所定の発音を行う発音手段をさらに備え、前記教示手段は、前記発音手段による発音動作を行うことで前記教示を行うことを特徴とする解決手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段12は、前記教示手段により前記発音動作が行われた後に前記判断手段により前記作動装置が作動を行っていると判断された場合、前記教示手段による前記発音動作を継続させる発音動作継続手段をさらに備えたことを特徴とする解決手段11に記載の遊技機である。
解決手段13は、前記発音動作継続手段による発音動作が継続された場合その発音動作を抑制する発音動作抑制手段をさらに備えたことを特徴とする請求項11または12に記載の遊技機である。
解決手段14は、前記検出手段が遊技媒体の出し入れを可能に載置する受け部とこの受け部に載置された載置物を検出する質量センサとを有し、前記判断手段は、前記質量センサにより検出された質量が規定値以下である場合に前記判断を実行することを特徴とする解決手段1乃至13のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段15は、前記判断手段が前記質量センサにより検出された質量がない状態で、遊技価値のベットとクレジットの貯留数の合計が規定値以下となっている場合に前記判断を実行することを特徴とする解決手段1乃至14のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段16は、1回のゲームごとに所定数の遊技価値を掛けた状態で掛け数を決定する掛け数決定手段と、前記掛け数を決定した状態で遊技者の始動操作を受け付ける始動操作手段と、周方向に図柄が付された複数個の回転体を回転させて図柄の表示を変動させる一方、前記回転体の回転を停止させて複数の図柄を組み合わせて表示する図柄表示装置と、前記回転体を停止させるべく遊技者による停止操作を受け付ける停止操作手段と、前記始動操作手段にて前記始動操作が受け付けられると前記回転体の回転を開始し、この回転中に前記停止操作手段にて前記停止操作が受け付けられると、その受け付け順に前記回転体を停止させる回転体駆動手段と、前記回転体駆動手段により全ての前記回転体が停止されると、そのときの図柄の組み合わせ態様に基づき、必要に応じて規定数の遊技価値を遊技者に与えて1回のゲームを終了とする遊技機において、前記判断手段は、前記検出手段により前記回転体が回転を行っていることが検出された場合、前記回転体が回転中であって、前記停止操作がなされない状況が所定時間にわたって継続している場合、前記作動装置が作動を行っていないと判断することを特徴とする解決手段1乃至15のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段17は、前記判断手段により前記作動装置が作動を行っていないと判断された場合、前記回転体の回転を維持する回転維持手段をさらに備えたことを特徴とする解決手段16に記載の遊技機である。
解決手段18は、前記判断手段により前記作動装置が作動を行っていないと判断された場合、前記回転体の回転を低減させる回転低減手段をさらに備えたことを特徴とする解決手段16または17に記載の遊技機である。
解決手段19は、前記検出手段が前記図柄表示装置がその回転が開始してから、前記作動装置による作動が行われていないと前記判断手段により判断された場合、前記リールの回転に伴いその回転数を検出するものであり、前記判断手段は、前記検出手段により検出された回転数が規定回数に達した場合、前記作動装置が作動を行っていないと判断することを特徴とする解決手段16乃至18のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段20は、前記判断手段が前記検出手段により検出された回転数が規定回数に達する前に前記作動装置が作動を行っていると判断することを特徴とする解決手段16乃至19のいずれかに記載の遊技機である。
解決手段21は、遊技者による遊技の実行(ゲームの実行)に必要な電力を供給する電源装置と、前記電源装置から電力の供給を受けて作動し、周方向に図柄を表示した複数個の回転体を回転させて図柄を変動させる一方、前記回転体の回転を停止させて複数の図柄を組み合わせて表示することが可能な図柄表示装置と、停止状態にある前記回転体を回転させて前記図柄表示装置を始動させるための始動操作を受け付け可能な始動操作手段とを備えた遊技機において、遊技価値の掛け数を決定した状態で遊技者による前記始動操作が受け付けられると前記回転体を駆動してその回転を開始させ、この後、前記電源装置から前記図柄表示装置への給電中に遊技者による複数回の前記停止操作が受け付けられるまでの間は前記回転体を駆動し続ける駆動手段と、前記駆動手段による前記回転体の駆動状況を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記駆動手段が前記回転体の駆動を行っている状態が所定時間にわたって継続しているか否かを判断する判断手段と。前記判断手段により、前記駆動手段が前記回転体の駆動を行っている状態が所定時間にわたって継続していると判断された場合、遊技者による遊技の実行が途絶えていることを教示する教示手段と前記教示手段による前記教示が行われた後に、前記判断手段により前記駆動手段による前記回転体の駆動が停止されたと判断された場合、前記教示手段により行われた教示を維持する教示維持手段とを備えたことを特徴とする遊技機である。
図1は、一実施形態の回胴式遊技機であるスロットマシン1を示している。図1のスロットマシン1は、遊技媒体として例えばメダル、コイン等を用いるタイプのものである。なお、その他にも回胴式遊技機には遊技球を用いるタイプ(いわゆる「パロット機」)のものもあり、こちらのタイプも実施形態として好適である。また本発明の実施にあたり、いずれのタイプを適用しても本質的な差違は生じない。
図2は、スロットマシン1に装備されている各種の機構要素や電子機器類、操作部材等の構成を概略的に示している。スロットマシン1はその遊技の進行を統括的に制御するためのメイン制御基板50を有しており、このメイン制御基板50にはCPUをはじめROM、RAM、インタフェース等(全ては図示されていない)が実装されている。
(前述の通り、メダルの払出しを伴わない図柄の組み合わせが表示された場合には、メダルの払出し動作は行われない)。
次に、スロットマシン1におけるゲーム処理の流れについて説明する。以下のゲーム処理は、メイン制御基板50のCPUにて実行される制御プログラム上の処理手順に沿って進行する。
図3は、スロットマシン1における基本的な1ゲーム(回胴遊技)の処理手順を一通り示している。1回のゲームは、まず始動処理(ステップS10)から始まる。この始動処理はリール10a,10b,10cの回転を開始させるための処理であり、ここではメダルの投入またはベットボタン18,20,22の操作を受け付けたり、始動レバー24の操作を契機とした乱数抽選を行ったりする処理が行われる。なお、始動処理(ステップS10)の詳細については、さらに別のフローチャートを用いて詳しく後述する。
図4は、上記の始動処理の内容を具体的に示している。ここでは先ず、メダルの投入またはベットボタン18,20,22の操作が待ち受けられる(ステップS101)。遊技者がベット操作またはメダル投入をしないうちは(No)、始動レバー24が有効化されないため、ステップS104の判断が否定(No)されて待ち受け状態(ステップS101)がループされ続ける。ベット操作またはメダル投入があると、これを受けて受付処理(ステップS102)が行われ、ベット数に応じた有効ラインランプの点灯が行われる。また受付処理(ステップS102)では、メイン制御基板50からメダル投入コマンドまたはベットコマンドがサブ制御基板56に送信される。
また、落選の場合は、いずれの当選役(小役、特別小役等)も揃えることのできないハズレフラグがONにされる。当選・落選したフラグ(いわゆる、成立フラグ)は、該当するフラグがONになっている時に該当図柄を揃えることではじめて特典が得られるものである。各々の特典については、判定処理にて別のフローチャートを用いて後述する。
図5は、一例としてテーブル方式によるリール停止処理の内容を示している。リール制御については公知の技術を適用できるため、ここでは処理の流れを概略的に説明する。
図6は、判定処理の内容を具体的に示している。上記のリール停止処理によって全てのリール10a,10b,10cが停止されると、メイン制御基板50はそのとき表示されている出目を確認する処理を行う(ステップS301)
本実施形態のスロットマシン1において、ビッグボーナス図柄(例えば「7−7−7」)またはレギュラーボーナス図柄(例えば「BAR−BAR−BAR」)で図柄の組み合わせが表示された場合、次回のゲームからそれぞれ「ビッグボーナスゲーム」、「レギュラーボーナスゲーム」と称する特別遊技状態に移行する。これらビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームには複数回のゲーム機会が含まれており、この間に集中してメダル等の払出しの可能性があるため、遊技者にとっては通常よりも有利な状態であるといえる。
図7は、ビッグボーナス遊技処理の内容を具体的に示している。ここでは先ず、初期化処理が行われるとともに、小役ゲーム用に乱数抽選の当り値テーブルが変更される(ステップS401)。ここで変更された当り値テーブルは通常よりも小役の当り値を多く保有しており、それだけビッグボーナスゲーム中は小役の当選確率が高い状態にあるといえる。
(1)ステップS406で、小役ゲームカウンタのカウント数が30回に達したこと。
(2)ステップS411で、JACゲームカウンタのカウント数が3回に達したこと。
図8は、RB/JACゲーム遊技処理の内容を具体的に示している。ここでは先ず、初期化処理としてRB当選フラグがOFFにされるとともに、RB/JACゲーム用に乱数抽選の当り値テーブルが変更される(ステップS501)。ここで変更された当り値テーブルは通常よりもJAC図柄の当り値を多く保有しており、それだけJAC図柄の組み合わせが表示される確率が高い状態にあるといえる。
ここで本発明の構成要素を成す遊技機の稼動状態を判別する手段、つまり遊技機が本来であれば稼動しているべき時間に無用に占有されたまま放置されているか(放置台であるか)を判別する手段について説明する。
図9は、遊技機を放置台と判別する処理(判別処理)について具体的に示している。この判別処理は、前述したメイン制御基板で行われる処理とは別に、サブ制御基盤56において実行される処理であり、サブ制御基板56は、メイン制御基板から送信されるコマンドに基づいて判別処理を実行することができる。具体的には、まずメイン制御基板が判定処理を終了すると、その旨を表すコマンド(判定処理終了コマンド)をサブ制御基板56に送信する。このコマンドを受け取ると、サブ制御基板56内のCPUは図9の判別処理を開始する。
ステップS608の表示態様維持処理では、それまでに行われている処理を維持させる。具体的には、点滅処理により行われているランプ部や表示部の点滅制御および液晶表示部42に表示される離席時間やメッセージの表示を引き続き継続させるとともに、離席時間を更新して表示させる処理を行なう。これにより当該遊技機は、ランプ等の制御により周囲にアピールできることに加え、遊技者が離席等で不在となっている時間を随時更新しながら表示させることが可能となり、従業員等がその放置時間を容易に把握することができる。そのため経過した時間を表示から判断し、空き台として新たな遊技者に開放することも可能となる。また元の遊技者にとっても、当該遊技機が他の周囲の遊技機とは明らかに異なる挙動をしていることに気づきやすくなり、急いで戻ってくることも期待できる。
ステップS609の表示態様抑制処理では、それまでに行われている処理を抑制させる。具体的には、点滅処理により行われているランプ部や表示部の制御および液晶表示部42の表示を抑制する。この時点で遊技者による遊技もしくは遊技意思が確認できる(遊技者による何らかの操作があったと検出されたため、遊技者が当該遊技機で遊技開始可能状態にあると判断されるため)状態となっているので、前記点滅制御を停止もしくは目立たなくし、計測タイマをリセットし、それまでの経過時間を表示させ、その後は離席時間の更新を行なわない(つまり、計測タイマを停止させる)内容とすればそれまで離席していた時間は表示として残るが、点滅制御が抑えられるので、遊技者が遊技を再開もしくは開始しやすい状況を作り出すことが可能となる。しかし、本発明の最重要課題である遊技機の占有を巡るトラブル回避に鑑みれば、点滅制御はそのままもしくは周囲には明らかに違いが分かる態様程度として継続し、計測タイマをリセットし(この後、計測タイマを停止させる)、それまでの経過時間の表示として残す内容とすれば、遊技者が遊技を再開もしくは開始しようとした際に、従業員等に解除操作をしてもらわないと周囲からひと際目立ってしまい、落ち着いて遊技できなくなり、当該遊技機を横取りしようとしている遊技者にとっては遊技しづらい状態を作り出すことが可能となる。
図10は条件判別処理を具体的に示している。条件判別処理においては、受け皿38の下部(メダルの載置、取り出し等に支障のない位置)に設置された質量センサ70からの信号により、受け皿38上にある質量が、0グラムであるかが判断される(ステップS701)。0グラム以外(No)の場合は、ステップS702で予め決めておいた規定値M1以下であるか判断され、規定値を超える(No)場合は処理は終了となる。ステップS702で受け皿上の質量が規定値M1以下である(Yes)と判断されるとステップS704へ進み、計測タイマがスタートされ、処理は終了となる。
図11は点滅処理について具体的に示している。点滅処理においては、サブ制御基板56内のCPUにより教示手段たる、表示部16,32,34およびランプ部41,45,46,48の各部を点滅させる制御が行なわれる。ステップS802では、各部の点滅制御が開始されるとともに、ステップS802において表示処理が行われる。この表示処理は、液晶表示部42に計測タイマが計測している時間を表示させるものである。つまりこのときに表示される時間は規定時間M3が離席時間として表示される(例えば規定時間M3を10分と決めていた場合は、離席時間10分と表示される)。なお、ここではじめて計測タイマで計測していた時間(規定時間M3到達後)が表示される内容としているが、これを条件判別処理が開始された時点から表示させる内容(例えば、規定時間M3を減算させていく、10分から徐々に減っていく、カウントダウンさせる等)とすれば、当該遊技機で遊技を希望する元の遊技者以外の遊技者は、カウントダウンされる時間を目安にタイムアップしてから遊技することができるので、当該遊技機を横取りするような行為を回避することもできる。またこの表示に加えて、メッセージ等を表示させてもよい(例えば、「現在離席中です」等)。これによりランプ等の教示手段により周囲にアピールすることに加えて、元の遊技者に離席等で不在となっている時間が相対的に他の遊技者に比して長いことを意識させることもできる。また新たな遊技者が当該遊技機で遊技を開始しようとした場合、従業員等による解除操作等を依頼して遊技を開始しないとランプ等が点滅したままの状態で明らかに周囲の他の遊技機と挙動が異なるため、目立ってしまい落ち着いて遊技できないといった状況を作ることにもなる。そのため当該遊技機を横取りしようと考えている悪意を持った遊技者による遊技を回避させることもできる。
前記の計測タイマーの規定時間M3については、通常のゲーム遊技の間隔よりも長く設定する(例えば、10分程度)ことができる。ここで、10分としたのは、遊技者が遊技機から離れる時間として適度な時間だからである。適度とした理由としては、基本的に遊技者がそれまで遊技していた遊技機から離席することは、その間(離席してから、遊技を再開するまで)の遊技機の稼動を下げる原因となるため望ましいことではないが、トイレや気分転換などで一時的に離席することはホールおよび遊技者間においては暗黙の了解となっているためである。その所要時間として概ね10分程度が標準的だからである。これより短い時間にすると、単に離席しただけ(例えば、飲食物を購入のために離席にした)のときにも放置台として判別されてしまうこともあり、ホールや遊技者に混乱をもたらす虞がある。またこれ以上長い時間遊技者が遊技機から離席する時であって、まだ遊技をする意思がある場合は、食事休憩等をする旨をホールの従業員に申告し許可を得た上で「食事休憩中」等と書かれた表示板を遊技機にセットしてもらう必要がある(いわゆる、食事休憩、例えば30分〜40分程度)。その手続きを経て遊技者は遊技機を占有したまま離席することができる。つまり「食事休憩中」の表示板等の表示が遊技機にセットされることにより「今は離席中であるが、自分がこのあとも遊技します」という意思表示を明確に周囲に示すことができるのである。よって、もしこの手続き(すなわち、「食事休憩」等の手続き)を経ることなく、遊技機に何らかの物を置いたまま遊技者が不在となる場合(つまり、遊技者が従業員に無断で食事休憩のため離席する)を想定して規定時間M3を先ほどの30〜40分とすれば、その間遊技機の稼動は止まる。その結果、規定期間M3経過後、放置台と判別されたとしても、その判別に至るまでの時間が長ければ長いほど稼動を下げてしまうことは否めないことである。なお本発明では、元の遊技者が不在になる時間の上限として10分としたが、これに限定されることはなく、ホールごとに放置台と判断するに相当な時間の基準を独自に設けることもできる。
図12は、液晶表示部42に表示される内容を示している。(a)は表示処理が行われた後の液晶表示部の表示である。この表示は絶えず更新されていくため、遊技者が当該遊技機を放置している時間が周囲からも容易に確認できる。(b)は、表示抑制処理が行われた後の液晶表示部の表示である。この処理が行われるのは遊技者により当該遊技機の遊技が開始された場合となるため、それまでの放置が続いた時間を離席だった時間として図のようにあまり目立たないところに表示させた状態としておくと、遊技者にも目障りなものにならず、遊技に支障をきたすこともなく、また表示を継続させておくことも可能となる。また従業員等により前記点滅処理の解除がなされた場合も離席時間の表示は引き続き行なわれる。これは上記解除操作により点滅演出中フラグがOFF(=0)にされるため、再度放置台と判別することが可能となるため、再度放置台として判別された場合に、前回の履歴として離席だった時間を今回の表示とあわせて表示させることを可能としている(例えば、1回目離席だった時間12分、2回目離席時間10分等)。以上の表示は、ゲーム進行には支障ないように液晶表示部の下端に表示されることとしているが、これに限定されることはない。
ホールにとって、遊技機の稼働している時間を減らすことを防止するうえで、放置台を判別して遊技者に遊技機を放置することは好ましいことではないという意識を持たせ、放置時間を減少させるよう促すこと、または放置が相当時間続いた結果、空き台として開放し新たな遊技者を誘導することは最重要課題である。ただ、いくら稼動時間を減らすためとはいえ、新たな遊技者を誘導することばかりになってしまうと、悪意を持った遊技者に遊技機を横取りされるようなことが横行してしまい、元の遊技者や周囲の遊技者、またホールにとって望ましくないこととなる。本発明によれば、遊技機の放置状況がランプや液晶表示等の教示手段により周囲に報知された状態が引き続き確認できる形態となっているため、上記のような遊技機の占有を巡る遊技者間の無用なトラブルを回避させることを可能としている。
この変形例は、前記実施形態と判別処理の内容等については同じものであるため特に図示はしない。相違点は二つあり、一つ目の相違点はメイン制御基板からサブ制御基板56に始動が終了したとのコマンド(始動処理終了コマンド)が送信されたのを受けて、サブ制御基板56内のCPUが判別処理を開始するところである。始動処理終了コマンドを受け取った後の処理については、前記実施形態と同じであるため、説明は省略する。
また、計測カウンタの代わりに、回転数カウンタを使用してリール回転数が上限値(例えば、50〜75回転程度、つまり時間にして40〜60秒程度)に達した時に、前記同様の判断をするものとしてもよい。この変形例においては、計測タイマーを用いる場合も、回転数カウンタを用いる場合も、規定時間の上限が本実施例では10分程度としたのに比べて短くなっている。これは、リールが回転し続けることで、リールを回転させるリールモータが発熱し、負荷が長時間かかり故障を生じやすくなることを防ぐためである。
この変形例は、始動処理後、すなわちリールが回転中という状態においても放置された遊技機を判別することを可能としている。リールが回転したままの状態の遊技機は、前記実施形態の放置台として判別されるリールが回転していない遊技機に比べ、あたかも前遊技者が遊技する意思を持って占有したまま離席していると、周囲に判断されがちである。そのため、ホール従業員や周囲の遊技者もその遊技機については、放置された遊技機として空き台として開放してもよいか否か、つまり、この場合は占有している様に見えるだけで実は元の遊技者が遊技する意思もなく放棄していった遊技機なのか否かを確認すること自体がされていない。その結果、元の遊技者の呼び出し確認を行うなどの行為が何もなされないままで置かれる時間が長くなり、結果として稼働を下げてしまう原因となっていた。それ故、従業員や周囲の遊技者にも遊技機が点滅等していて他の遊技機とは明らかに異なっている状態を見れば、リールが回転中であっても、放置された台であると判断でき、遊技を希望する者は、そのままの状態で遊技することは非常に周囲に目立つこととなるため、従業員に解除操作等をしてもらったうえで遊技を開始することとなる。そのため当該遊技機をあわよくば横取りして遊技しようとしている悪意を持った遊技者が遊技しずらくなり、遊技機の占有を巡る遊技者間の無用なトラブルを回避することが可能となる。
前記の実施形態および変形例では、一度放置台と判別された遊技機は遊技者による遊技が再開されても点滅処理はそのまま継続される。これは従業員等により解除操作が行われるまでこの教示を継続して行なうことで、当該遊技機を他の放置台と判別されていない遊技機と明らかに異なることを周囲に知らせることが可能となっている。一度行なわれて継続中の点滅処理によるランプ等の点滅制御を時間経過ごとに変化させる内容としてもよい。例えば、1回目に点滅処理が開始された後、10分経過するごとにランプ等の点滅の間隔を短くしていく、または点滅する光の度合いを弱くしていく等、液晶表示部に経過時間を表示させるのみでなく、遊技機の外観からも周囲に当該遊技機の状態がわかるようにすると従業員等が当該遊技機の監視をしやすくなる。そのため不正に当該遊技機の遊技を開始しようとする悪意を持った遊技者の行為を回避させることが可能となる。
10 リール装置
24 始動レバー
26,28,30 停止ボタン
34 表示部
42 液晶表示器
41,45,46,48 ランプ部
50 メイン制御基板
56 サブ制御基板
70 質量センサ
Claims (3)
- 遊技媒体を用いて遊技をすることが可能な遊技機において、
遊技を進行させる中で、遊技者による一連の操作を反映した作動を行う作動装置と、
前記作動装置の作動状況を検出する作動状況検出手段と、
前記遊技媒体を滞留可能な受け皿と、
前記受け皿に載置された載置物の質量を検出可能な質量センサと、
前記質量センサによって、前記載置物の質量が検出され、前記載置物の質量が第1閾値以下の場合に、前記載置物が前記受け皿に載置されてからの載置期間を検出可能な期間検出手段と、
前記期間検出手段によって検出された前記載置期間が第2閾値より長い第1の条件を満たす場合に、前記遊技機が放置台であることを教示する教示手段と、
前記教示手段による教示が行われた後、前記遊技者による操作が行われたことで前記作動状況検出手段により前記作動装置の作動が検出された場合であっても、前記教示手段により行われている教示を堅持させておく教示堅持手段と、
を備えた、遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機であって、
音を発する音発生手段と、
光を発する光発生手段と、
前記遊技機外部に向けて表示を行うことで、演出表示を行うことが可能な演出表示手段と、
を備え、
前記教示手段は、
前記第1の条件を満たす場合に、前記音発生手段による前記音、若しくは、前記光発生手段による前記光のどちらか一方を少なくとも用いて、前記遊技機が放置台であることを教示し、
前記遊技機は、さらに、
前記教示堅持手段によって堅持されている前記教示を、解除可能な解除手段と、
前記解除手段によって前記教示が解除された場合に、前記演出表示手段に、前記載置期間を教示し、その教示をその後も継続させる教示継続手段と、
を備える、遊技機。 - 請求項1または請求項2に記載の遊技機であって、
前記遊技機は、
1回のゲームごとに所定数の前記遊技媒体をベット可能なベット手段と、
前記遊技媒体をクレジット可能なクレジット手段と、
を備えるスロットマシーンであり、
前記期間検出手段は、
前記質量センサによって、前記載置物が検出されなかった場合であって、前記ベット手段によるベット数と前記クレジット手段によるクレジット数の合計数が第3閾値以下となってからの経過期間を検出可能であり、
前記教示手段は、
前記期間検出手段によって検出された前記経過期間が第4閾値より長い第2の条件を満たす場合に、前記遊技機が放置台であることを教示する、
遊技機。
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