JP4431946B2 - 単結晶セラミックス粒子の製造方法 - Google Patents
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セラミックス粒子を磁器コンデンサ用の材料として使用する場合、誘電率が高く、損失の小さいものが望まれる。また磁性フェライト材料として使用する場合は、損失が小さく、透磁率がフラットに高周波域まで伸びているものが望まれる。これら特性はセラミックス粒子の形状、粒径、純度、反応性等の物性に依存する。例えば、セラミックス粒子が多結晶や不定形の粒子であると、局部的異常粒成長を起こし、あるいは組成の不均一を生じやすくなり、磁気的特性や電気的特性の劣化を招くことになる。したがってセラミックス粒子は結晶粒界や不純物を有せず、単相であり、また単結晶であることが好ましい。また、さらに優れた特性を得るため、セラミックス粒子は2種類以上の金属と酸素の化合物であることが好ましい。
しかし、前記した共沈法で得られるセラミックス粒子は粒径が微細すぎて樹脂材料に対する分散性、充填性を確保することができない。また、前記した液相法により得られたセラミックス粒子は、粉砕により得られるものであるため粒子の形態が不定形となり、樹脂材料に対する分散性、充填性を確保することができない。また前記特許文献2に記載の単結晶のチタン酸バリウムは粒径が大きいので、高い充填性を得ることが難しい。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、単結晶セラミックス粒子を低コストで大量に製造することのできる単結晶セラミックス粒子の製造方法を提供することを目的としている。
このような知見に基づき、本出願人は、原料粉体をキャリアガスとともに加熱処理領域に供給し、加熱処理領域に供給された原料粉体に最終的に作製したいセラミックスの融点未満であってかつ当該融点−200℃以上の温度の加熱処理を施し、この加熱処理で得られた生成物を冷却する単結晶セラミックス粒子の製造方法を既に提案している(特願2003−94311号)。
生産性を上げるには、単位時間当りに投入する原料粉体の量を増やすことも考えられるが、キャリアガスの中に浮遊する粒子の数がある限界を超えると、粒子どうしが接触した際に凝集し、粒子が巨大化したり、炉内に落下してしまうことがある。このため、単位時間当りに投入する原料粉体の量、つまり濃度を上げるにも限界がある。
これらの要因から、電気炉を用いて加熱処理を行った場合には、現状では1時間当り数グラムの単結晶セラミックス粒子を得るのが限界であり、単結晶セラミックス粒子を低コストで大量に製造しようとするのは依然として障害があるのが実状である。
溶融凝固工程では、バーナで発生する燃焼炎中に原料粉体をキャリアガスとともに供給することで原料粉体の一部を溶融するのが好ましく、燃焼炎温度T1を、原料粉体の融点Tmに対し、0.75≦T1/Tm≦1.20とする。
一方、熱処理工程では、熱処理温度T2を、前記原料粉体の融点Tmに対し、0.45≦T2/Tm≦0.75とする。
なお、溶融凝固工程では、バーナに限らず、電気炉等の加熱炉を用いることも可能である。その場合も、加熱溶融領域を非常に短時間で通り抜け、原料粉体の少なくとも一部を溶融し、凝固させればよいので、昇温、溶融、冷却、単結晶化までを行う場合に比較すれば、処理をより短時間で行うことが可能である。
本発明による単結晶セラミックス粒子の製造工程概略の一例を図1に基づき説明する。図1に示すように、本発明の製造方法は、原料を粉砕して原料粉体を得る。次いで、原料粉体をバーナで溶融して球状化し、球状粉体を得た後、この球状粉体を熱処理する。なお、ここでは原料粉体に粉砕粉を用いる例を示すが、本発明はこれに限定されるものではなく、原料を顆粒化し、これを原料粉体とする場合等をも含む。
本実施の形態では、上記のようにして生成された原料粉体に対し、その流動性を高めるための処理剤や添加剤を添加した後、この原料粉体を球状化処理装置に供給し、バーナの燃焼炎中に投入することで、球状粉体を得る。また、燃焼炎を生じさせるバーナに、原料粉体の凝集を解砕するための機構を設ける構成とすることが望ましい。
原料粉体に処理剤を添加する場合、用いる処理剤としては、分散材、表面処理材として用いられる高級脂肪酸、もしくはその誘導体、高級炭化水素、高級アルコール等のワックス類、およびシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤等があるが、この中でも、カップリング剤が好ましく、特にシランカップリング剤が好適である。
シランカップリング剤としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、具体的にはGE東芝シリコーン株式会社製のTSL−8113(商品名)が好適である。ここで、添加剤の原料粉体に対する添加量は、粉体の比表面積にもよるが、平均粒径1〜5μmの粉体では、0.5重量%以上、さらには0.5重量%以上1.5重量%以下とするのが好ましい。
図2に示すように、球状化処理装置10は、チャンバ20、チャンバ20の上部に設けられたバーナ30を有する。チャンバ20の下部には、回収容器41とサイクロン42とから構成される処理粉体回収手段と、ガス排出手段50が設けられている。
チャンバ20の上部は開口しており、この開口部に蓋体21が設けられている。この蓋体21は、チャンバ20の中央部に臨む位置にバーナ30を備えている。
燃焼炎Fを得るための燃焼ガスは、特に制限されない。LPG、水素、アセチレン等公知の燃焼ガスを用いることができる。
0.75 ≦ T1/Tm ≦ 1.20
となるようにする。温度T1が低すぎると、粒子を溶融させることができない。また温度T1が高すぎると、粒子間の融合や粒子の蒸発が発生するほか、粒子内の結晶構造が完全に壊され、その後の熱処理工程で単結晶が得られにくくなる。
このようにして燃焼炎Fを通過した原料粉体100aは、処理粉体100bとなる。なお、化学的・物理的修飾とは、原料粉体100aの物質形態、純度、粒子サイズ、粒子構造、形状もしくは表面性状を変化させることを意味する。
0.75 ≦ T1/Tm ≦ 1.20
とすることで実現できる。
また、燃焼炎F中における原料粉体100aの飛行速度が、5〜50m/secとなるよう、キャリアガスの供給量等を調整するのが好ましい。飛行速度が低い(5m/secを下回る)と、原料粉体100aが凝集しやすく、また生産性が低くなり、飛行速度が高い(50m/secを上回る)と、原料粉体100aの不完全溶融が生じやすいからである。
チャンバ20内を落下した処理粉体100bは、回収容器41の底部に堆積し、またその一部はガスとともにサイクロン42に送り込まれる。
サイクロン42では、処理粉体100bが混在したガスの気体(ガス)と固体(処理粉体100b)とを上下に分離する。ガスと分離された処理粉体100bはサイクロン42の底部に堆積する。
これら回収容器41およびサイクロン42の底部に堆積した処理粉体100bを回収することで、球状粉体(凝固物粒子、粒子)100cを得ることができるのである。
また、サイクロン42の上部にはバグフィルタ等のフィルタ装置52が接続され、サイクロン42から排出されるガスに残存する球状粉体100cを、フィルタ本体52aで回収し、ガスのみを、排風機53を介して、排出管54から排出するようになっている。
ここで、図4はバーナ30の断面図である。また、図5(a)は図4のA−A断面図、図5(b)は図4のB−B断面図、図5(c)は図4のC−C断面図である。以下、原料粉体100aの流れを基準として、図4の紙面左側をバーナ30の上流側、紙面右側をバーナ30の下流側という。
図4および図5に示すように、バーナ30は、略円筒状のアウターケース80内に、アウターケース80と同心円上に配置された原料粉体供給管(流路)60を有し、さらに、原料粉体供給管60の外周を取り囲むようにして所定本数の酸素供給管70が配列されている。
そして、酸素供給系統32から供給された支燃ガスとしての酸素は、チャンバ32a内に供給され、酸素供給管70内に流入し、バーナ30の下流側の開口から噴出するようになっている。また、燃焼ガス供給系統33から供給されたLPG等の燃焼ガスは、チャンバ33aに供給され、アウターケース80の内側で、かつ酸素供給管70の外側の空間を通り、バーナ30の下流側の開口から噴出するようになっている。
これにより、バーナ30の下流側では、LPG等の燃焼ガスと酸素等の支燃ガスとが噴出し、これに着火することで燃焼炎Fが発生するようになっている。
原料粉体供給管60は、原料粉体供給管60の外径よりも所定寸法大きな内径を有した外筒62内に、同心状に設けられている。ここで、原料粉体供給管60のスリット61よりも下流側にて、原料粉体供給管60と外筒62との隙間には、円筒状のスリーブ63が設けられ、このスリーブ63に支持される形で、原料粉体供給管60は外筒62の中心部に位置している。
ここで、凝集解砕用ガスGとしては、上述したキャリアガスと同様のもの、つまり空気、酸化性ガス、不活性ガス等を用いることができる。また、燃焼ガスとして挙げたLPG、水素、アセチレン等を凝集解砕用ガスGとして用いてもよい。
ここで、凝集解砕用ガスGは、原料粉体供給管60の軸線に対し5〜85°の角度で噴射することが望ましい。その角度が5°未満の場合には、凝集解砕用ガスGによって与えられる原料粉体100aに対する衝撃が小さく、原料粉体100aから構成される凝集粒子を十分に解砕することが困難であり、また噴射角度が85°を超えると、原料粉体100aが原料粉体供給管60やテーパ面64の内壁に付着しやすいからである。
凝集解砕用ガスGの噴射角度を5〜85°とするには、テーパ面64の、原料粉体供給管60の軸線に対して交差する角度θで5〜85°とすれば良い。
また、凝集解砕用ガスGのより望ましい噴射角度は15〜75°、さらに望ましくは20〜60°である。
また、フィーダ内に収容されている間に原料粉体100aが自然凝集してしまった場合も、原料粉体供給管60の外周側からその内部に凝集解砕用ガスGを噴射することで、原料粉体100aの凝集を解砕することができる。
0.45 ≦ T2/Tm ≦ 0.75
とする。T2/Tmが0.45を下回ると熱処理効果が得られず、0.75を上回ると粒子間の融着や凝集がひどくなる。
また、熱処理の雰囲気は、酸素含有量20%以上とするのが好ましい。
本実施の形態では、得られたセラミックス粒子を、平均粒径0.1〜50μm、単結晶でありかつ球形とすることができる。ここで「球形」とは、表面が平滑な完全な球形のほか、極めて真球に近い多面体を含む。具体的には、Wulffモデルで表されるような安定な結晶面で囲まれた等方的な対称性を有し、かつ球形度が1に近い多面体粒子も含まれる。ここで「球形度」とは、Wadellの実用球形度、すなわち粒子の投射面積に等しい円の直径の粒子の投射像に外接する最小円の直径の比である。本実施の形態では、球形度が0.85以上で、しかも平均粒径0.1〜30μmであることのが好ましい。
また本実施の形態に記載の方法で単結晶セラミックス粒子を形成すると、従来の方法で使用されている酸や有機溶媒を使用しないので、有害ガス等の発生もなく、また比較的安価な設備によって大量に製造することができる。
以上の考え方は、単結晶セラミックス粒子が磁性体材料から構成される場合にも適用することができる。つまり、相対的に融点の低い磁性体材料中に、相対的に融点の高い磁性体材料からなる単結晶セラミックス粒子が分散、保持された複合磁性材料を得ることができる。
この原料粉体100aを、1.5%のTSL8113シランカップリング剤で表面処理した後、球状化処理装置10にて溶融球状化した。このときの条件は、燃焼ガス(LPG)の流量を15 l(リットル)/min、支燃ガス(O2)の流量を75 l(リットル)/min、キャリアガス(N2)の流量を70 l(リットル)/min、原料粉体100aの供給量は1.8kg/hrとした。
球状化させた球状粉体100cを球状化処理装置10から回収し、加熱炉にて熱処理(アニーリング)した。このとき、融点Tmが2080℃である球状粉体100cに対し、熱処理温度T2を、1000℃、1150℃、1200℃の3通り、熱処理時間については4hrとした。
熱処理前後の球状粉体100cについて、粒子の形態変化をSEM(走査電子顕微鏡)で確認した。
図6(a)は、熱処理前の球状粉体100c、(b)は熱処理温度T2=1000℃、図7(a)は熱処理温度T2=1150℃、(b)は熱処理温度T2=1200℃で熱処理が施された球状粉体100cである。
その結果、図6(b)、図7(a)、(b)に示すように、粒径1〜2μm程度の極めて真球状に近い粉体であること、およびこれら粉体に凝集がないことが確認された。さらに平均粒径を測定したところ約1.2μmであり、また球形度は約0.98であることが判明した。また、熱処理温度T2が高いほど、ファセットが見える粒子の割合が多く、また粒子表面のファセットも明確となる傾向が確認された。図6(b)の熱処理温度T2=1000℃では、数パーセント程度の粒子において、うっすらとファセットが確認されたのみであったが、図7(a)、(b)の熱処理温度T2=1150℃以上の粒子では、ほとんどの粒子からファセット模様が確認された。ただし、熱処理温度T2=1150℃以上の粒子では、熱処理後に粒子間のネックグロースが進行しているため、解砕処理する必要がある。そこで粒度分布を確認したところ、図7(a)の熱処理温度T2=1150℃の粒子では、4hrの解砕が必要であり、図7(b)の熱処理温度T2=1200℃の粒子では、6hrの解砕処理が必要であった。
<熱処理前の球状粉体>
図8(a)に示すように、ファセット・結晶面の方向の断面に沿ってFIB(集束イオンビーム加工観察装置)で粒子を削り、粒子の薄片を切り出した。これをTEM(透過電子顕微鏡)で解析した。図8(b)が、その観察像(写真)である。この図8(b)に示すように、観察像から、粒子内に試料の微小な湾曲や傾き、そして試料作成時に発生した歪等によるドメインのような電子線の回折コントラスト模様が観察されたが、粒界が認められなかった。
さらに、粒子より切り出した薄片をTEMでさらに拡大して解析したところ、図9に示すように、粒子の表層部101が非晶質であり、それより内方の部分102が結晶質であることが認められた。
そこで、その薄片を、EDS(エネルギー分散形分析装置)で組成分析し、またSADP(制限視野電子回折)で撮影した。
EDSでは、図8(b)に示す点a、点b、点c、点d、点eの計5点について組成分析を行った。図10(a)、(b)、(c)、図11(d)、(e)は、その分析結果を示すものである。その結果、図10(b)に示した、粒子の中心部に位置する点bと、図10(a)、(c)、図11(d)、(e)に示した、粒子の表層部に位置する点a、c、d、eとでは、組成に差が認められなかった。
また、図12(a)と図12(b)は、SADPで入射方向を互いに異ならせて粒子全体を制限視野に入れた制限視野電子線回折パターンであるが、これらは、入射方向が異なっても単一なパターンを示している。
これら、EDS、SADPでの分析・回折結果から、観察対象の、熱処理前の球状粉体100c、つまり溶融後の粒子は、粒子の表層部101が非晶質であり、それより内方の部分102が単一核の結晶質であると認められる。
図13(a)に示すように、ファセット・結晶面の方向の断面に沿ってFIBで粒子を削り、粒子の薄片を切り出した。これをTEMで解析した。図13(b)が、その観察像(写真)である。この図13(b)に示すように、観察像から、粒子内に試料の微小な湾曲や傾き、そして試料作成時に発生した歪等によるドメインのような電子線の回折コントラスト模様が観察されたが、粒界が認められなかった。
そこで、その薄片を、EDSで組成分析し、またSADPで撮影した。
EDSでは、図13(b)に示す点f、点g、点h、点i、点jの計5点について組成分析を行った。図14(f)、(g)、(h)、図15(i)、(j)は、その分析結果を示すものである。その結果、図14(g)に示した、粒子の中心部に位置する点gと、図14(f)、(h)、図15(i)、(j)に示した、粒子の表層部に位置する点f、h、i、jとでは、組成に差が認められなかった。
また、図16(a)と図16(b)は、SADPで入射方向を互いに異ならせて粒子全体を制限視野に入れた制限視野電子線回折パターンであるが、これらは、入射方向が異なっても単一なパターンを示している。
これら、EDS、SADPでの分析・回折結果から、観察対象の粒子は単結晶だと認められる。
図17(a)に示すように、ファセット・結晶面の方向の断面に沿ってFIBで粒子を削り、粒子の薄片を切り出した。これをTEMで解析した。図17(b)が、その観察像(写真)である。この図17(b)に示すように、観察像から、粒子内に試料の微小な湾曲や傾き、そして試料作成時に発生した歪等によるドメインのような電子線の回折コントラスト模様が観察されたが、粒界が認められなかった。
そこで、その薄片を、EDSで組成分析し、またSADPで撮影した。
EDSでは、図17(b)に示す点a、点b、点c、点dの計4点について組成分析を行った。図18(a)、(b)、(c)、(d)は、その分析結果を示すものである。その結果、図18(a)に示した、粒子の中心部に位置する点aと、図18(b)、(c)、(d)に示した、粒子の表層部に位置する点b、c、dとでは、組成に差が認められなかった。
また、図19(a)と図19(b)は、SADPで入射方向を互いに異ならせて粒子全体を制限視野に入れた制限視野電子線回折パターンであるが、これらは、入射方向が異なっても単一なパターンを示している。
これら、EDS、SADPでの分析・回折結果から、観察対象の粒子は単結晶だと認められる。
なお、図20は、SADPに基づいての面指数付の結果を示す。
原料粉体100aとして、
実施例:平均粒径1.2μm、最大粒径5μmのCa0.65Sr0.35Ti0.95Zr0.05O3破砕粉(融点Tmは2080℃)を用意した。
比較例1:BaNd2Ti4O12(融点Tmは1550℃)を用意した。
比較例2:Ba5Bi0.8Nd6Ti8Si0.3O21.8(融点Tmは1450℃)を用意した。
球状化させた球状粉体100cを球状化処理装置10から回収し、加熱炉にて熱処理(アニーリング)した。このとき、融点Tmが2100℃である実施例の球状粉体100cは、熱処理温度T2=を1200℃×4hrとし、融点Tmが1550℃である比較例1の球状粉体100cは、熱処理温度T2を1150℃×4hr、融点Tmが1450℃である比較例2の球状粉体100cは、熱処理温度T2を1100℃×4hrとした。
図21、図22は、その結果を示すものである。
図21は、熱処理前の球状粉体100cを示すものであり、(a)実施例、(b)は比較例1、(c)は比較例2である。図22は、熱処理後の球状粉体100cを示すものであり、(a)実施例、(b)は比較例1、(c)は比較例2である。
なお、表1に、実施例、比較例1、比較例2のそれぞれについて、
条件(1):0.75≦T1/Tm≦1.20
条件(2):0.45≦T2/Tm≦0.75
の上限値、下限値を示した。
0.75≦T1/Tm≦1.20
0.45≦T2/Tm≦0.75
ともに満たす条件に設定することが必要であることが確認された、と言える。
Claims (2)
- 原料粉体の一部を溶融した後、凝固させることで、その中心部に結晶質部分を残し、その外周部に非晶質部分が形成された凝固物粒子を得る溶融凝固工程と、
前記凝固物粒子を熱処理し、前記凝固物粒子の前記結晶質部分の結晶を成長させ、単結晶セラミックス粒子を得る熱処理工程と、
を備え、
前記溶融凝固工程では、バーナで発生する燃焼炎中に前記原料粉体をキャリアガスとともに供給することで当該原料粉体の一部を溶融し、燃焼炎温度T1を、前記原料粉体の融点Tmに対し、
0.75≦T1/Tm≦1.20
とし、
前記熱処理工程では、熱処理温度T2を、
0.45≦T2/Tm≦0.75
とすることを特徴とする単結晶セラミックス粒子の製造方法。 - 前記溶融凝固工程では、バーナで発生する燃焼炎中に前記原料粉体をキャリアガスとともに供給することで当該原料粉体の一部を溶融し、かつ前記原料粉体の搬送速度を5〜50m/secとすることを特徴とする請求項1に記載の単結晶セラミックス粒子の製造方法。
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