JP4294191B2 - 球状シリカ粉末の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、球状シリカ粉末の製造方法及び製造装置に関する。より詳細には、分散性・流動性・充填性等に優れ、各種樹脂組成物に使用される充填材として良質な球状シリカ粉末を工業的規模で安定して製造する方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
純度の高いシリカを高温で溶融し、冷却したものは非晶質網目構造を持ち、低膨脹性で耐熱衝撃性があり、しかも熱伝導率が低いため、耐熱材料として古くから用いられている。また、その粉末も化学的に安定で、高い絶縁性を持ち、高周波誘電体損失も低いことから、特に半導体封止材用フィラーとして賞用されている。
【0003】
半導体封止材用フィラーとして従来は、破砕状シリカ粉末が使用されていたが、近年の表面実装方式の採用、デバイスの高性能化、更にはチップの大型化とパッケージの薄型化が進むのに伴い、封止材の半田耐熱性改善の要求が高まる中、高充填でき、かつ流動性に優れる球状シリカ粉末が使用されるようになった。
【0004】
しかしながら、封止材中に占めるフィラーの比率を単に高めていった場合、成形時の流動性は低下し、チップを搭載したダイが変位したり金ワイヤーの流れや切断を伴う等、様々な成形性悪化を招く問題がある。
【0005】
そこで、フィラーの高充填下で封止時の成形性を損なわせぬよう封止材の流動性を改善する技術として、例えば、ロジンラムラー線図で表示した直線の勾配を0.6〜0.95とし粒度分布を広げる方法(特開平6―80863号公報)、ワーデルの球形度で0.7〜1.0とし粒子の球形度をより高くする方法(特開平3―66151号公報)、更には封止材の流動性をより高めるため、平均粒子径が0.1〜1μm程度の球状微小粉末を少量添加配合する方法(特開平5―239321号公報)等が提案され実用化に至っている。
【0006】
このような球状シリカ粉末の製造方法としては、例えば、金属アルコラートを特定の条件でゾルゲル法により析出させ球状化する方法、二酸化珪素(石英粉、珪石粉等)を高温火炎中で溶融又は軟化により球状化する方法、金属シリコン微粒子を火炎中に投じて酸化反応させながら球状化する方法等があるが、粒子径の異なる粒子群を同時に幅広く多量に生産できることから二酸化珪素の火炎球状化法が現在主流である。
【0007】
火炎球状化法としては、炉頂にバーナーを備えた縦型炉を使用した技術が主体である。例えば、実公平6―39785号公報には、溶融効率改善による生産性向上を図るため、球状化バーナーにより形成された高温火炎を包囲させる筒体を炉体の上部に設けた縦型炉の使用が記載されている。
【0008】
また、特開平10―85577号公報には、特殊構造のバーナーを炉体上部に設置し、バーナーや炉内からの塊状物の発生を抑える目的で、溶融粉体が炉内壁に付着しないよう接線方向下向きに空気を導入する遮断空気導入孔の設けられた縦型炉の使用が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実公平6―39785号公報に記載された構造の縦型炉を用いることによって、火炎温度をより高温に維持させることは可能であるも、火炎包囲筒内壁への塊状溶融物(インゴット状)の発生は不可避であり、これが成長することによって筒内閉塞を招いたり、塊状溶融物が落下して炉体下部を閉塞させたりする等、即操業停止を余儀なくされる事態を伴い、低燃費操業が可能な反面、生産性に問題が残る。
【0010】
また、特開平10―85577号公報記載の縦型炉では、炉内壁に溶融粉体の付着を効果的に防止することができるが、旋回空気が火炎と干渉し合って火炎温度の大幅低下を招き、サイクロンで捕集される粉末の溶融化率が大幅に低下するばかりか、流入空気の急冷によってバッグフィルターで捕集される気相析出粒子成分主体の微小粉末の粒子径制御が困難となり、平均粒子径が0.1μmよりも著しく小さくなって、流動性に優れる良質な球状シリカ粉末を得ることができない。
【0011】
上記したように、従来の縦型炉を使用した球状シリカ粉末の製造方法では、流動性・分散性に優れる良質な球状シリカ粉末を安定して大量生産することが困難であり、新たな技術の開発が待たれていた。
【0012】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記問題を払拭し、流動性に優れる溶融化率の高い球状粉末と、気相成長で得られたフュームド粒子主体で構成される球状微小粉末とを効率よく長期間安定して製造することのできる球状シリカ粉末の製造方法及び製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
即ち、本発明は、可燃ガスと助燃ガスとによって形成された高温火炎中にシリカ質原料粉末を噴射し加熱処理した後、分級を行い、所望粒子径の球状シリカ粉末を捕集する製造方法において、上記高温火炎の末端部よりも上部位置から、高温火炎と隔離させて冷却ガスを供給し、冷却ガス量が可燃ガス量の10〜150体積倍量であって、しかも冷却ガスに旋回流を与えて炉内に供給し、平均粒子径0.1〜60μmの球状シリカ粉末を捕集することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法である。
【0014】
また、本発明は、縦型炉(6)の炉体上部にバーナー(2)が設置され、炉体下部に捕集装置が接続されてなる球状シリカ粉末の製造装置において、上記バーナーによって形成された高温火炎(3)を囲周する隔壁(4)を設け、しかもその隔壁と上記炉体との間に冷却ガスを供給できるように、冷却ガス供給口(5)を炉体側壁に設けてなることを特徴とする球状シリカ粉末の製造装置である。特に、旋回流を与えて冷却ガスを供給できるように、冷却ガス供給口(5)が設けられてなることが好ましい。
【0015】
更に、本発明は、上記球状シリカ粉末の製造装置を用いて、シリカ質原料を加熱処理した後、分級を行い、所望粒子径の球状シリカ粉末を捕集することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して更に詳しく本発明について説明する。
【0017】
図1は、本発明の製造方法又は製造装置の一例を示す概略図であり、図2はその縦型炉(6)の概略平面図である。図3は、従来例の一例を示す概略図である。いずれも、原料フィーダー(1)と縦型炉(6)と捕集装置(9、10等)とを基本構成としている。また、その捕集装置のいずれもは、高温火炎(3)の高温排ガス中で溶融した球状シリカ粉末とこれに混在する気相析出した微小球状粉末(フュームド粉末成分)とを、ブロワ(11)による吸引で分級するための、例えばサイクロン(9)と、サイクロンでは捕集できなかった微小球状粉末を回収するバッグフィルター(10)とにより構成されている。(12)は吸引ガス量制御ダンパ、(13)はガス排気口、(14)は粉体抜き取り装置である。
【0018】
本発明の大きな特徴は、縦型炉(6)の構造、特に炉体本体の上部構造にあって、隔壁(4)と冷却ガス吸引口(5)とを備えていることである。
【0019】
隔壁は、特に高温火炎の末端付近の乱れをなくするために、少なくとも高温火炎(3)の末端部から高温火炎の任意位置までの間にわたって、しかも高温火炎を囲周して設けることが必要である。好ましくは、高温火炎の中央付近から末端部までの間、特に好ましくは高温火炎の長さ全体にわたって設けることである。図1には、高温火炎の長さ全体にわたって設けられた例が示されている。高温火炎の末端部から更に下部方法への隔壁は、設けても設けなくてもよい。
【0020】
隔壁と炉体の材質は、耐火材貼り、金属製等、特に制限はないが、炉体自体を高温火炎の冷却器として機能させる場合には、例えばSUS304系、316系等のステンレスなどの金属製であることが好ましく、適切な冷媒で冷却保護できる構造であることが特に好ましい。隔壁は、炉体に螺合・溶接等によって設置される。
【0021】
炉体の形状は、直胴型であってもよいが、炉内壁への粉付着抑制効果を十分に確保するために、旋回流の下向きの速度ベクトルを消滅させないよう勾配60〜85°のコーン型であることが好ましい。
【0022】
冷却ガス吸引口は、上記隔壁の設けられた炉体側壁に、螺合・溶接等によって設けられる。これによって、冷却ガスは、高温火炎の末端部よりも上部位置から、高温火炎と隔離させて供給されることになる。好ましくは、冷却ガスが炉内壁を旋回して流れるように、冷却ガス吸引口の開口部を炉体内壁に対して40〜90°なる法線角度を設けて設置することである。開口部の形状は、矩形、円形、多角形、楕円等のいずれであってもよい。
【0023】
従来は、図3に示されるように、隔壁を設けないで、高温火炎の末端部よりも下部位置から冷却ガスが供給されていたので、炉内壁に溶融粉が付着成長し、これが落下・成長を繰り返すことによって歩留まりが小さくなり、場合によっては成長した粉体層が塊状物となって落下して即操業停止を余儀なくされる事態に陥った。特に、冷却ガスに旋回流を与えて炉内に供給する場合では、旋回流が上昇し高温火炎と干渉して火炎のネジレを伴った。このような状態下では、逆に溶融粉の溶融率及び球形度が低下するばかりか、フュームド粒子も肥大せず、流動性助長効果に優れる良質な微小球状シリカ粉末を得ることができなかった。
【0024】
これに対し、本発明のように隔壁を設け、炉内壁と隔壁との間から冷却ガスを好ましくは旋回流を与えて供給することによって、冷却ガスと高温火炎とが干渉するのを緩和することができ、上記従来の問題を解消することができる。冷却ガスとしては、空気、酸素、アルゴン、窒素等が使用される。
【0025】
冷却ガス量は、可燃ガス量の10〜150体積倍量が好ましく、その量は炉体下部に設けられた2次冷却ガス取込バルブ(8)の開度を調整することによって調節することができる。冷却ガス量が可燃ガス量の150体積倍量よりも多いと、冷却ガスの一部が隔壁近傍を上昇し炉頂部で反転下降することにより、高温火炎と干渉するようになり、溶融粉の溶融率と球形度の低下が起こりやすくなり、更にはフュームド粒子の気相成長が十分に進行せず、0.1μmよりも細かい粒子が多くなる。一方、10体積倍量よりも少ないと、上記問題は緩和され、また0.1μmより大きなフュームド粒子を多く捕集することができるようになるが、隔壁を含む炉内壁全域において、溶融粉の付着成長が増大する傾向を示すようになる。
【0026】
本発明で使用されるバーナーは、可燃ガスと助燃ガスが予混合されて供給される方式のものや、これらを別々に供給してバーナー先端で燃焼させる二流体ノズル方式等が好ましく、その本数は1又は2以上である。
【0027】
高温火炎形成用可燃ガスとしては、アセチレン、プロパン、ブタン等の炭化水素、又はこれらの混合ガスを用いることができる。また、助燃ガスとしては、90%以上、特に99%以上の酸素を含むガスが使用される。
【0028】
本発明に用いるシリカ質原料は、シリカ質であれば特に制限はない。また、その形状は、球状、不定形状、エッジを摩砕した角取り状等いずれであってもよく、更にはこれらの混合粉であってもよい。また、その結晶構造についても制限はなく、結晶質、非晶質又はそれらの混合物が使用される。
【0029】
シリカ質原料粉末の平均粒子径としては、0.5〜60μmであればよい。フュームド粒子主体で構成されるバッグフィルター捕集粉末を高収率で取得する場合は、細かい方がよく、好ましくは0.5〜25μm、より好ましくは0.5〜10μmである。
【0030】
シリカ質原料粉末を搬送させるキャリアガスとしては、上記助燃ガスと同様なガスが用いられ、原料粉末1に対する混合比率を0.1〜3.0kg/Nm3とすることが望ましい。
【0031】
本発明で使用される捕集装置について説明すると、捕集機としては、重沈室、サイクロン、回転翼を有する分級機、バッグフィルター等の適宜数が用いられる。捕集機の操作条件を変えることによって、各捕集機における目的粒子の取得率を変えることができる。各分級機から取得された粉末は、そのまま製品とすることもできるし、また適宜混合して粉体特性の異なる粉末とすることもできる。この分級操作は、バッグフィルター等により一括捕集した後、別ラインで行ってもよいが、フュームド微小粉末を効率よく分離回収するには、分散性に優れる輸送工程中に織り込んで行うことが望ましい。
【0032】
本発明によって製造される球状シリカ粉末の平均粒子径は、0.1〜60μmであることが好ましい。0.1μm未満であると、流動性助長効果が乏しくなり、また60μm超であると、その用途が封止材用フィラーである場合、成型時のチップ損傷(マイクロクラック)が発生するようになる。
【0033】
通常、球状シリカ粉末は、可燃ガスと助燃ガスとの燃焼反応によって形成される高温火炎中に、原料粉末を供給し、その融点以上で溶融球状化して製造される。このような方法で得られた粉末には極めて細かい粒子サイズの気相析出成分(フュームド粒子)が含まれる。これは、高温火炎内において原料粉末の一部が蒸発することにより、気相のSiOから粒子が成長し、その後の急冷によって析出固化したものであり、溶融球状粉と共に炉体を通過する。本発明においては、炉内に取り込む冷却ガスの位置やその量を適正化することによって、安定操業に不可欠な炉内壁に溶融粉が付着するのを防止できたものであり、しかも溶融球状粉の溶融率を高いレベルに維持したままフュームド粒子の粒子径制御を可能にしたものである。更には、分級処理によって、安定してこれらの球状シリカ粉末を分離回収することができたものである。
【0034】
なお、本発明によって製造された球状シリカ粉末の分散性・流動性・充填性等の特性は、封止材に代表されるエポキシ樹脂組成物中に充填した場合のスパイラルフロー値を測定することによって評価することができる。
【0035】
【実施例】
以下、本発明を実施例、比較例をあげて更に具体的に説明する。
【0036】
実施例1〜3
図1に示される製造装置を用いた。縦型炉の炉体本体は、直径1.5m、長さ6m、コーン勾配90°(直胴型)、材質SUS316で水冷ジャケット方式である。なお、隔壁は耐火物貼りである。粒度調整された天然珪石粉末原料(平均粒子径12μm)をキャリアガス(酸素25Nm3/Hr)にてバーナーに搬送させ、可燃ガス(プロパン18Nm3/Hr)と酸素(65Nm3/Hr)で形成した高温火炎中に噴射させ、その際、2次冷却ガス(空気)開度を調整し、炉上部より旋回吸入させる冷却ガス(空気)の流量を変更することによって、種々の球状シリカ粉末をサイクロン及びバッグフィルターから捕集した。
【0037】
比較例1
図3に示される製造装置を用い、表1に示される条件で球状シリカ粉末を製造した。
【0038】
比較例2
図1に示される製造装置において、隔壁(4)の設置されていない縦型炉を用いた。
【0039】
上記で得られた球状シリカ粉末について、平均粒子径、比表面積、溶融率を測定し、樹脂組成物(封止材)を調合した場合の流動性の改善効果を、以下に従い測定した。また、製造時における炉体内壁の粉付着状況について、原料フィードを中断し、図に示す炉頂の覗き窓から観察することにより行った。それらの結果を表1に示す。
【0040】
(1)平均粒子径(D50)
レーザー回折式粒度測定器から得られる質量又は体積粒度分布曲線より求めた平均粒子径である。測定器はコールター社「モデルLS−230」型を使用した。但し、捕集粉の中で比表面積が30m2/gをこえる試作サンプルについては、SEM観察による一次粒子のサイズで代用した。
【0041】
(2)比表面積
BET法にて求められる比表面積であり、湯浅アイオニクス社「モデル4−SORB」型を使用した。
【0042】
(3)溶融率
測定は、CuKα線によるX線回折を行い、得られたピーク面積によって製品中の結晶質分を定量し、標準試料に対する残分を非晶質成分とみなし、これを溶融率と定義した。溶融率値は、結晶質原料を使用した場合に溶融程度を知る特性であるが、溶融率が高いものはよく粒子が溶けて球形度も良好であることを示す球状化程度の代用特性でもある。
【0043】
(4)流動性の改善効果
得られた球状シリカ粉末を、表2に示す割合で各材料と共にミキサーにてドライブレンドした後、これをロール表面温度100℃のミキシングロールを用いて5分間混練し冷却・粉砕してスパイラルフローの測定を行った。測定は、スパイラルフロー金型を用い、EMMI−66(Epoxy Molding Material Institute ; Society of Plastic Industry)に準拠して行った。成形温度は、175℃、成形圧力は7.5MPa、成形時間は90secである。流動性改善効果は、比較例2で示される流動性を100として改善指数を表中に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
表1から明らかなように、本発明の球状シリカ粉末が充填された封止材の流動性は、高充填域であるにも拘わらず高レベルに改善されることがわかる。
【0047】
【発明の効果】
本発明の球状シリカ粉末の製造方法及び製造装置によれば、分散性・流動性・充填性等に優れ、各種樹脂組成物に使用される充填材として良質な球状シリカ粉末を工業的規模で安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の球状シリカ粉末の製造方法又は製造装置の一例を示す概略図。
【図2】縦型炉の概略平面図。
【図3】従来の球状シリカ粉末の製造方法又は製造装置の一例を示す概略図
【符号の説明】
1 原料フィーダー
2 球状化バーナー
3 高温火炎
4 隔壁
5 冷却ガス供給管
6 縦型炉
7 2次冷却ガス供給管
8 冷却ガス供給量調整バルブ
9 サイクロン
10 バッグフィルター
11 ブロワ
12 吸引ガス量制御ダンパ
13 ガス排気口
14 粉体抜き取り装置
Claims (4)
- 可燃ガスと助燃ガスとによって形成された高温火炎中にシリカ質原料粉末を噴射し加熱処理した後、分級を行い、所望粒子径の球状シリカ粉末を捕集する製造方法において、上記高温火炎の末端部よりも上部位置から、高温火炎と隔離させて冷却ガスを供給し、冷却ガス量が可燃ガス量の10〜150体積倍量であって、しかも冷却ガスに旋回流を与えて炉内に供給し、平均粒子径0.1〜60μmの球状シリカ粉末を捕集することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法。
- 縦型炉(6)の炉体上部にバーナー(2)が設置され、炉体下部に捕集装置が接続されてなる球状シリカ粉末の製造装置において、上記バーナーによって形成された高温火炎(3)を囲周する隔壁(4)を設け、しかもその隔壁と上記炉体との間に冷却ガスを供給できるように、冷却ガス供給口(5)を炉体側壁に設けてなることを特徴とする球状シリカ粉末の製造装置。
- 旋回流を与えて冷却ガスを供給できるように、冷却ガス供給口(5)が設けられてなることを特徴とする請求項2記載の球状シリカ粉末の製造装置。
- 請求項2又は請求項3記載の球状シリカ粉末の製造装置を用いて、シリカ質原料を加熱処理した後、分級を行い、所望粒子径の球状シリカ粉末を捕集することを特徴とする球状シリカ粉末の製造方法。
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