JP4431231B2 - 窒素濃度自動分析装置および方法 - Google Patents

窒素濃度自動分析装置および方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自然環境水や、工場などからの排水中で窒素濃度を自動的に分析する窒素濃度自動分析装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
河川、湖沼、海などの自然環境水や、工場から排出される工場排水中などには、窒素分が含まれている。窒素分は、環境水域において富栄養化の原因となっている。工場排水については、富栄養化防止のために、窒素濃度についての排水基準が定められている。
【0003】
水中の窒素には4つの存在形態があり、それぞれアンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素および有機性窒素である。自然環境水中の各形態の窒素は、バクテリアなどによって酸化分解され、最終的には硝酸性窒素となる。
【0004】
従来から、試料水中の窒素濃度の分析に対しては、JIS K 0102の規定が用いられている。この規定では、4つの形態の全窒素の濃度を求める方法を、総和法、紫外線吸光光度法、硫酸ヒドラジニウム還元法、銅・カドミウムカラム還元法および熱分解法として規定している。総和法では、亜硝酸イオンと硝酸イオンとに相当する窒素と、アンモニウムイオンと、有機体窒素に相当する窒素とを求めて合計する。紫外線吸光光度法では、試料を加熱分解して、窒素化合物を硝酸イオンに変え、波長220nmの紫外線に対する吸光度を測定して定量する。硫酸ヒドラジニウム還元法では、試料に酸化剤を加えて加熱分解し、窒素化合物を硝酸イオンに替えるとともに、硝酸イオンを銅を触媒として硫酸ヒドラジニウムによって還元して亜硝酸イオンとし、ナフチルエチレンジアミン吸光光度法によって定量する。銅・カドミウムカラム還元法では、試料に酸化剤を加えて加熱分解させ、窒素化合物を硝酸イオンに変えるとともに、硝酸イオンを銅・カドミウムカラムによって還元して亜硝酸イオンとし、ナフチルエチレンジアミン吸光光度法によって定量する。熱分解法では、試料中の窒素化合物を熱分解してアンモニアまたは窒素を生成され、それらを定量する。または一酸化窒素に変えた後、化学発光法によって窒素を定量する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
工場排水中の窒素濃度を分析するような場合には、正確かつ迅速に分析することができ、しかも分析装置の設置に要するスペースが小さくてすむことが重要である。従来からも、JISに規定されている方式に従って、試料水中の窒素濃度を分析する自動分析装置が用いられている。しかしながら、JISに規定する全窒素の分析を対象としているので、試料水および希釈水の計量槽、液面計、電磁弁などを要し、複雑な構成で装置が大きくなり、大きなスペースを占めてしまう。特にJISで規定されている総和法では、多くの種類の薬液を必要とし、窒素濃度が得られるまでに必要となる操作も手順が複雑であり、時間の短縮が困難である。紫外線吸光光度法、硫酸ヒドラジニウム還元法および銅・カドミウムカラム還元法では、窒素化合物の分解のために高圧条件下で一定時間加熱しなければならず、冷却に要する時間も含めれば、必要な時間はかなり大きくなり、1時間に1回程度の割合でしか窒素濃度の測定を行うことができない。
【0006】
JISで規定されている窒素濃度の分析方法のうち、紫外線吸光光度法は、比較的必要な装置の構成が簡単であるという利点がある。しかしながら、波長220nmの吸光度で硝酸イオン濃度を計測する際には、測定可能な濃度範囲が定められ、濃度範囲を超えている試料水の窒素濃度計測には、試料水の希釈を行う必要がある。試料水を希釈するには、一定量の試料を計量槽に計り取り、希釈槽に送って純水を加えて希釈する方法が採られている。このような方法では、2つの計量槽、液面計および電磁弁が必要で、複雑で大掛かりな機構を必要とする。また、その希釈倍率が数十倍から百倍程度になると、試料水の方の計り取りは微量となり、最終的な分析測定精度が悪くなってしまう。
【0007】
また、全窒素を対象として紫外線吸光光度法で分析するには、全窒素化合物を硝酸イオンに熱分解するために、酸化剤を用いる必要がある。酸化剤を用いると、酸化剤の補充のために、自動分析装置のメンテナンス周期が短くなってしまうという問題も生じる。また、酸化分解のために、高温高圧の酸化分解槽において、約30分と比較的長時間が必要となり、冷却等に要する時間も含めれば、1サイクルの分析時間が約40分となる。たとえば工場排水の完了に自動分析装置を用いる場合には、分析結果に基づくフィードバックを行うために時間がかかり、リアルタイムに近い迅速な分析が可能であることが要望されている。また、装置のうちでも特に酸化分解槽に問題が多く、酸化剤が入った状態で120℃で0.12MPaという高温高圧下で30分間保持する必要があるので、液漏れや腐食が生じやすいという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、簡単な構成で、分析精度を高くすることができ、しかも迅速な分析が可能な窒素濃度自動分析装置および方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、分析試料水中の窒素濃度を自動的に分析する装置であって、
分析試料水を定流量で採取する試料ポンプと、
希釈液を定流量で採取する希釈ポンプと、
希釈ポンプよりも希釈液の流路上流側に配置される減圧弁と、
螺旋状に巻かれて形成され、試料ポンプおよび希釈ポンプの吐出側で分析試料水と希釈液とを混合する導管と、
酸化剤液を貯留する静置された槽と、
前記試料ポンプおよび前記希釈ポンプの吐出側の希釈試料に、酸化剤液を定流量で供給する酸化剤ポンプと、
酸化剤液が混合された希釈試料を、予め定める高圧条件下で加熱分解させる加熱分解装置と、
塩酸を貯留する静置された槽と、
前記試料ポンプおよび前記希釈ポンプの吐出側の希釈試料または前記加熱分解装置によって加熱分解された希釈試料に、塩酸を定流量で供給する塩酸ポンプと、
前記塩酸ポンプによって塩酸が混合された希釈試料を、紫外線吸光光度法に従って分析し、窒素濃度を計測する紫外線検出器と、
試料ポンプおよび希釈ポンプの容量を組合せて制御し、紫外線検出器で予め定める濃度範囲内の窒素濃度が検出されるように、分析試料水の希釈倍率を調整し、該希釈倍率に基づいて、紫外線検出器から得られる窒素濃度から分析試料水の窒素濃度を算出する制御装置とを含むことを特徴とする窒素濃度自動分析装置である。
【0010】
本発明に従えば、分析試料水および希釈液は、試料ポンプおよび希釈ポンプによって、それぞれ定流量で採取される。試料ポンプおよび希釈ポンプは、組合せて制御され、たとえば適当な容量を選択することによって希釈倍率の異なる流量を設定するか、またはそれぞれ時間的に制御される。試料ポンプおよび希釈ポンプの吐出側の導管で混合された希釈試料は、紫外線吸光光度法に従って紫外線検出器が窒素濃度を計測する。制御装置は、試料ポンプおよび希釈ポンプをそれぞれ時間的に制御し、紫外線検出器で予め定める濃度範囲内の窒素濃度が検出されるように分析試料水の希釈倍率を調整し、紫外線検出器から得られる窒素濃度から分析試料水の窒素濃度を算出する。分析試料水の希釈には、減圧弁、定流量の試料ポンプおよび希釈ポンプを用いて希釈倍率を調整するので、希釈のために計量槽や希釈槽などを用いる必要はなく、しかも精度よく希釈倍率を設定して希釈試料を得ることができる。分析試料水中の窒素がほとんど硝酸イオンの形態で含まれていることが判っていれば、希釈後直ちに紫外線検出器で窒素濃度を計測することができ、酸化剤液の混合や加熱分解などを行わずに、簡単な装置で迅速に窒素濃度の計測を行うことができる。
また試料ポンプおよび希釈ポンプの吐出側には螺旋状に巻かれて導管が形成されるので、効率的な連続混合を行うことができる。したがって、分析試料水および希釈液を連続的に流しながらその一部を分析に供することができる。また希釈ポンプよりも希釈液の流路上流側には、減圧弁が配置されるので、減圧弁よりも下流側の部分が直接外部の圧力変動の影響を受けることがない。
また、塩酸を貯留する静置された槽から希釈試料に塩酸を添加して、紫外線吸光光度法による窒素濃度計測を行うので、分析試料水中に含まれる窒素がほとんど硝酸イオンの形態であることが判明しているときには、迅速に窒素濃度を計測することができ、計測結果をフィードバックして、分析試料水の窒素濃度の調整を行うようなときには、ほとんどリアルタイムで時間遅れなく濃度の調整を行うことができる。
また、酸化剤ポンプによって試料ポンプおよび希釈ポンプの吐出側で混合された希釈試料に、静置された槽からの酸化剤液を定流量で供給して混合し、加熱分解槽で、酸化剤液が混合された希釈試料を予め定める高圧条件下で加熱分解させるので、分析試料水中に硝酸イオンと異なる形態の窒素が含まれていても、加熱分解によって硝酸イオンに替えて、紫外線検出器で窒素濃度を計測することができる。また、酸化剤液は、静置された槽から酸化剤ポンプで吸出すので、外部の圧力変動が影響することがない。
【0011】
なお、分析試料水の希釈倍率は、扱う分析試料水の濃度領域に従って定まるため、高濃度範囲まで要求される環境の場合は、分析試料水および希釈液の合流点以降の流路途中に比較的容量の大きい貯留槽を設けて、それぞれのポンプの個別運転制御によって必要な希釈倍率を設定して、希釈試料を得ることができる。また、容量の異なるポンプをそれぞれ複数個設定し、これらの選択組合せによって必要な希釈倍率を設定して、希釈試料を得ることができる。これらの選択は、扱う分析試料水の濃度範囲、その水質、設定環境などに基づいて行うことができる。
【0012】
また本発明は、加熱分解装置で加熱分解された希釈試料を冷却する冷却器と、
冷却器で冷却された希釈試料から気泡を除く気泡除去機構とを、さらに含むことを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、加熱分解装置で加熱分解された希釈試料を冷却器で冷却するので、加熱分解された希釈試料を、迅速に分析することができる。また、冷却器で冷却された希釈試料から気泡除去機構で気泡を除くので、気泡によって吸光光度法による分析が阻害されることはなく、窒素濃度の計測を行うことができる
【0014】
また本発明で、前記制御装置は、前記酸化剤ポンプ、前記加熱分解装置、前記冷却器および前記気泡除去装置を制御して、前記試料ポンプおよび前記希釈ポンプの吐出側で混合された希釈試料に対して、酸化剤液の混合および加熱分解を行わない第1のルートと、酸化剤液の混合および加熱分解を行う第2のルートとに切換えて、窒素濃度の計測を行うことが可能であることを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、酸化剤液の混合および加熱分解を行わないで窒素濃度の分析を行うことができるので、たとえば分析試料中で大部分の窒素が硝酸イオンとして含まれているような場合には、迅速に窒素濃度を計測して、計測値をフィードバックすることも可能になる。分析試料水中に含まれている窒素の形態が不明であったり、硝酸イオンの形態以外の形態で含まれていることが判っているときには、第2のルートに切換えて、酸化剤液の混合および加熱分解を行い、全窒素を精度よく計測することができる。
【0016】
また本発明は、分析試料水を、定流量の試料ポンプで採取し、希釈液を、減圧弁を介して定流量の希釈ポンプで採取して、螺旋状に巻かれて形成される導管において混合し、各定流量ポンプの容量を組合せて制御して、紫外線吸光光度法による窒素濃度計測に適切な窒素濃度範囲内となるような希釈倍率の希釈試料を生成し、
塩酸を貯留する静置された槽から、前記希釈試料に塩酸ポンプによって塩酸を添加して、紫外線吸光光度法による窒素濃度計測を行う第1のルートと、
酸化剤液を貯留する静置された槽から、前記希釈試料に酸化剤ポンプによって酸化剤液を混合し、予め定める高圧条件下で加熱分解させ、冷却および気泡除去後に、塩酸を貯留する静置された槽から塩酸を塩酸ポンプによって添加して紫外線吸光光度法による窒素濃度計測を行う第2のルートとのいずれか一方を選択し、
紫外線吸光光度法によって得られる窒素濃度の計測値を、該希釈倍率に基づいて該分析試料水の窒素濃度に換算することを特徴とする窒素濃度自動分析方法である。
【0017】
本発明に従えば、分析試料水を定流量の試料ポンプで採取し、希釈液を減圧弁を介して定流量の希釈ポンプで採取して、螺旋状に巻かれて形成される導管において混合し、希釈倍率は各定流量ポンプをそれぞれ適当な容量を選択することによって希釈倍率の異なる流量を設定するか、またはそれぞれ時間的に制御して、紫外線吸光光度法による窒素濃度計測に適切な窒素濃度範囲内となるように希釈試料を生成するので、試料槽や希釈槽などを設ける必要はなく、希釈倍率を精度よく設定することができる。第1のルートでは、塩酸を貯留する静置された槽から希釈試料に塩酸を添加して、紫外線吸光光度法による窒素濃度計測を行うので、分析試料水中に含まれる窒素がほとんど硝酸イオンの形態であることが判明しているときには、迅速に窒素濃度を計測することができ、計測結果をフィードバックして、分析試料水の窒素濃度の調整を行うようなときには、ほとんどリアルタイムで時間遅れなく濃度の調整を行うことができる。また、第2のルートとして、酸化剤液を貯留する静置された槽から、希釈試料に酸化剤液を混合し、予め定める高圧条件下で加熱分解させ、冷却および気泡除去後に塩酸を添加して紫外線吸光光度法による窒素濃度計測を行うことも選択可能であるので、窒素が含まれている形態が不明であったり、硝酸イオンの形態とは異なる形態であることが判明しているときには、全窒素についての正確な濃度を、加熱分解後の冷却時間を早め、気泡を除去して、迅速に計測することが可能となる。紫外線吸光光度法による窒素濃度の計測値は、希釈倍率に基づいて分析試料水の窒素濃度に換算されるので、分析試料水中の窒素濃度を正確かつ迅速に計測することができる。
また試料ポンプおよび希釈ポンプから吐出された分析試料水および希釈液を、螺旋状に巻かれて形成された導管において混合するので、効率的な連続混合を行うことができる。したがって、分析試料水および希釈液を連続的に流しながらその一部を分析に供することができる。また希釈液は、希釈ポンプよりも流路上流側に配置される減圧弁を介して採取されるので、減圧弁よりも下流側の部分が直接外部の圧力変動の影響を受けることがない。また、塩酸および酸化剤液は、静置された槽から吸出すので、外部の圧力変動が影響することがない。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の窒素濃度自動分析装置1の概略的なライン構成を示す。分析試料水は、試料採取口1aから電磁弁2を経て採取される。電磁弁3を経て、希釈液であるイオン交換水を採取することもできる。また電磁弁4を経て、予め窒素濃度が調整されている標準液を採取することもできる。これら3つの電磁弁2,3,4は、定流量の試料ポンプ5の吸入側に接続される。試料ポンプ5の吐出側には、希釈ポンプ6の吐出側が接続される。希釈ポンプ6も定流量ポンプであり、希釈液であるイオン交換水を試料ポンプ5から吐出される分析試料水と混合して希釈するために用いる。分析試料水を希釈液で希釈した希釈試料に対しては、酸化剤ポンプ7から酸化剤液を混合することもできる。
【0019】
試料ポンプ5、希釈ポンプ6および酸化剤ポンプ7の吐出側で混合された希釈試料は、導管が螺旋状に巻かれた形で形成される試料用混合ループとしての混合ループ8を通過する間に、相互に充分に混じり合い、均一な希釈試料が得られる。混合ループ8で混合された希釈試料は、フィルタ9を通過して、夾雑物であるSSが除去される。フィルタ9の目詰まり防止のために、逆洗浄機構として逆洗ポンプ10が設けられる。フィルタ9を出た希釈試料は、冷却器11を通るので、後述する加熱分解後の希釈試料については、冷却することが可能である。また、気泡抜き機構として、気泡抜きポンプ12も設けられる。
【0020】
冷却器11を通過した希釈試料は、定流量の反応液ポンプ13で吸引される。反応液ポンプ13の吐出側は、塩酸ポンプ14の吐出側に接続される。反応液ポンプ13および塩酸ポンプ14の吐出側で、希釈試料は塩酸と混合され、塩酸用混合ループである混合ループ15を通過する間に充分に混じり合う。混合ループ15を通過した希釈試料は、紫外線(以下、「UV」と略称することがある)検出器16で、波長220nmの紫外線を用いる吸光光度法による分析で、硝酸イオンの濃度が計測される。分析液である希釈試料は100倍以上に希釈されているので、UV検出器16によって計測された硝酸イオンの濃度値は、制御装置17で演算処理され、元の分析試料水に対する窒素濃度値が得られる。
【0021】
希釈液としてのイオン交換水は、純水製造装置であるイオン交換器18によって製造され、必要時のみ定流量ポンプである希釈ポンプ6で計量されて、分析試料水を希釈する。イオン交換水は、電磁弁3が開いて、電磁弁2および電磁弁4が閉じているとき、試料ポンプ5で吸引して、分析ラインの系全体の洗浄に用いることができる。また、逆洗ポンプ10で吸引して、フィルタ9の逆洗浄に用いることもできる。
【0022】
標準液19は、分析の最終工程であるUV検出器16による分析値の校正時に使用する。電磁弁2,3を閉じ、電磁弁4を開いて試料ポンプ5を作動させれば、標準液19を分析液として、窒素濃度の計測を行うことができる。JIS K 0102には、0.1mgN/mlの窒素標準液として、1000mlにつきJIS K8548に規定する硝酸カリウム0.722gを含む水溶液と、それを5倍に希釈した水溶液とが規定されている。
【0023】
本実施形態の窒素自動分析装置1では、細管チューブの中に分析液としての希釈試料を連続的に流しながら、さらにその一部をサンプリングして分析に供することができる。これを可能にしているのは、分析試料水が希釈液や酸化剤液の添加後も偏在しないことが前提である。試料用の混合ループ8および塩酸用の混合ループ15では、細管チューブがループ状に巻かれている。直管の長さを単に長くしたものとは異なり、ループ状にすることによって、上下左右内外と全体が混合するという、極めて効率的な連続混合を行うことが可能になる。
【0024】
定流量ポンプである試料ポンプ5、希釈ポンプ6、酸化剤ポンプ7、反応液ポンプ13および塩酸ポンプ14は、流量について±2%程度の正確度を有する。分析にとって重要なのは、再現性の精度であるので、分析装置の系全体として学習しながら精度を保持するため、標準液19を使用する。標準液19による校正は、たとえば2日に1回行い、分析値の精度を保証している。
【0025】
酸化剤20は、水酸化ナトリウムとペルオキソ二硫酸カリウムとの混合溶液である。希釈試料にペルオキソ二硫酸カリウムのアルカリ性溶液を加え、約120℃に加熱すると、窒素化合物を硝酸イオンに変えるとともに、有機物を分解することができる。JIS K 0102の規定に準拠すると、酸化剤液は、水500mlに対して窒素が0.0005%以下の水酸化ナトリウムを20gの割合で溶かした後、窒素が0.0005%以下のペルオキソ二硫酸カリウムを15gの割合で溶かして生成される。
【0026】
塩酸21は、UV検出器16で硝酸イオンによる波長220nmの吸光度を計測する際に、分析液のpHを2〜3に調整するために用いられる。酸化剤20を使用したときは、塩酸21の使用量が多くなる。塩酸21は、定流量ポンプ14によって吸引され、反応液ポンプ13から吐出される希釈試料と混合される。
【0027】
前述のように、酸化剤20を用いる場合は、希釈試料を約120℃に加熱しなければならない。本実施形態の窒素自動分析装置1では、分析試料水中に含まれている窒素の形態に応じて切換え可能なように、分析ラインのルートを2種類設けている。すなわち、第1のルートであるIルートと、第2のルートであるIIルートとである。Iルートは、硝酸性窒素分析工程であり、分析試料水中に含まれる窒素がほぼ硝酸イオンの形態であるときに使用される。金属の表面処理などの排水中には、酸洗液などからの硝酸イオンが、主な窒素成分として含まれているので、Iルートが使用される。分析試料水中に含まれる窒素が硝酸イオンの形態でないとき、または形態が不明なときは、第2のルートである全窒素分析工程としてのIIルートが使用される。
【0028】
IIルートを使用するときには、ルート遮断電磁弁22をいったん閉じて、電磁弁23を開き、分析液を加熱分解器24側に流す。電磁弁25を開いておくと、分析液である希釈試料は貯水槽26に流れ込んで貯留される。貯水槽26への貯留が一定時間内に所定量に達しない場合、分析採取、送り込みに異常があると判断してアラームを出す。この状態で電磁弁25を閉じて加熱分解器24に必要量の分析液を取込む。その後電磁弁23を閉じ、加熱分解器24に取込まれた分析液を加熱分解する。加熱分解器24内は温調器で120℃に保たれている。120℃で約30分間保持した後、電磁弁23およびルート遮断電磁弁22を開き、反応ポンプ13を作動させて、加熱処理した分析液をIルートに戻してUV検出器16に送り込む。
【0029】
加熱分解器24で加熱対象となる分析液は、15ml程度であるので、採取後、約5分程度で120℃まで昇温させることができる。加熱分解時間は30分保持が必要であるので、分析液の温度を検知し、温度が120℃に達したことが検知されてから30分保持する。30分保持後に、電磁弁23を介してIルートまで戻る管路内で、加熱処理された分析液は約50℃程度まで自然に冷却される。その後、冷却器11で常温まで冷却される。冷却器11で冷却された分析液に対しては、気泡抜きポンプ12を作動させて気泡抜きを行う。
【0030】
フィルタ9は、「テフロン」などの商標で呼ばれることが多い4フッ化フルオロエチレン製のエレメントを備え、耐熱温度は約300℃である。フィルタ9のエレメントは、分析液を濾過して、分析液中のSSと呼ばれる夾雑物を捕集し、分析液中から除去する。時間の経過と共にフィルタ9のエレメントは目詰りするので、目詰りを解消するための逆洗ポンプ10を含む逆洗浄機構が設けられる。逆洗浄の際には、逆洗ポンプ10を作動させ、ルート遮断弁22、電磁弁23および電磁弁25を開き、フィルタ9を洗浄したイオン交換水を貯水槽26に導く。逆洗浄の際には、電磁弁3を開いて試料ポンプ5も作動させ、混合ループ8などをイオン交換水で洗浄し、洗浄後のイオン交換水を、貯水槽26に導く。貯水槽26には液面計が設けられ、液面が所定の高さに達すると、貯水槽26の底部の電磁弁27を開き、洗浄水を外部に排出する。
【0031】
分析試料水をイオン交換水で希釈する際に、試料ポンプ5は1.2ml/min、希釈ポンプ6は48.0ml/minの定流量で動作し、希釈試料は49.2ml/minの流量となる。酸化剤ポンプ7は、9.6ml/minの流量で動作するので、希釈試料と酸化剤液との比率は、ほぼ5:1となる。実際に分析に使用するのは、採取した分析試料水の後半の3/4付近の安定した領域である。UV検出器16の前の反応液ポンプ13の流量は6.3ml/minであり、塩酸ポンプ14の流量は1.2ml/minに設定される。このため、希釈試料は実際に分析に使用される分析液よりも多くなり、貯水槽26は、余剰液の貯留にも使用される。希釈試料中の硝酸イオン濃度が、UV検出器16で精度よく計測可能な濃度範囲、たとえば0〜3mg/lになるように、学習しながら調整する。
【0032】
分析液の希釈倍率は、扱う試料水の濃度領域を定めるため、その目的に合致させるべく自動分析装置を設計する。極めて高濃度範囲まで分析が要求される環境の場合は、その領域に対応するべく、設計することが可能である。この場合の希釈方法は、分析試料水および希釈液の合流点以降の流路途中に比較的容量の大きい貯留槽を設けて、それぞれのポンプの個別運転制御によって必要な希釈倍率となる希釈倍率調整液を得る方法、容量の異なるポンプをそれぞれ複数個設置しこれらの選択組合せによって必要な希釈倍率を得る方法、または定流量ポンプの回転数を制御して流量調整をし、必要な希釈倍率を得る方法などがある。
【0033】
これらの方法の選択は扱う分析試料水の通常の濃度範囲、その水質、設定環境などによって選択されるものである。
【0034】
なお、イオン交換器18では、外部の一般浄水栓から供給される浄水から連続的に純水を製造する。そのため、一般浄水供給側の圧力変動が窒素自動分析装置1に影響するおそれがある。減圧弁29は、直接外部の圧力変動を受けることがないように、設けられている。標準液19、酸化剤20および塩酸21は、静置の槽から試料ポンプ5、酸化剤ポンプ7および塩酸ポンプ14でそれぞれ吸出す機構であるので、外部の圧力変動を考慮する必要はない。
【0035】
制御装置17には、シーケンスコントローラ30、操作パネル31、アナログ/デジタル変換回路(以下、「A/D」と略称する)32およびデジタル/アナログ変換回路(以下、「D/A」と略称する)33などが含まれる。UV検出器16の検出値は、A/D32でデジタルデータに変換され、シーケンスコントローラ30内の演算処理で、分析試料水中の窒素濃度に変換される。操作パネル31からは、IルートとIIルートとの切換えや、洗浄の指示などの操作を行うことができる。
【0036】
図2は、図1の窒素自動分析装置1の電気的な制御のための構成を示す。シーケンスコントローラ30は、予め複雑な制御を可能にするプログラムが設定され、内部のタイマや外部のリミットスイッチなどからの入力信号に基づいて、分析の各工程を制御する。操作パネル31では、分析ルートの設定やタイマの設定のためのヒューマンインターフェースとして、キーボードや画面表示装置を備える。D/A33からは、シーケンスコントローラ30の演算結果がアナログ信号に変換され、測定値信号として導出される。貯水槽26の液面制御も、液面計からの液面信号を入力し、電磁弁28を開閉制御して行われる。
【0037】
前述のように、試料ポンプ5、希釈ポンプ6、酸化剤ポンプ7、反応液ポンプ13および塩酸ポンプ14は定流量ポンプであるので、シーケンスコントローラ30内部のタイマに基づく時間制御によって、液の計量を行うことができる。これによって、分析試料水と希釈液とをそれぞれ計量するために計量槽などを用いる必要はなく、希釈後の希釈試料を貯留する希釈槽などを用いることも不要となる。分析試料水の希釈倍率が数10倍から100倍以上に達し、分析試料水があまり少量だと採取の精度が悪化するので、希釈液の計量槽や希釈槽はかなり大きな容積を必要とし、装置の大型化を招いてしまう。本実施形態では、計量槽や希釈槽が不要であるので、装置をコンパクトに構成し、製造コストを低減したり、設置スペースなどの制約を減らすことができる。
【0038】
図3は、図1の窒素自動分析装置1の概略的な動作手順を示す。電源投入時や、操作パネル31のリセットスイッチなどの操作時に、ステップs1のリセット動作が開始される。ステップs2では、操作パネル31に設けられる工程選択スイッチの操作状態に基づいて、硝酸性窒素分析と全窒素分析、あるいは洗浄などの工程選択が行われる。ステップs3では、ポンプや弁などの動作状態が初期化される。
【0039】
ステップs4では、選択されている工程が洗浄工程であるか否かが判断される。洗浄工程でないと判断されるときは、ステップs5で電磁弁2を開き、試料ポンプ5を作動させて試料採取が行われる。ステップs5とほぼ平行して、希釈ポンプ6を作動させ、ステップs6の希釈も行われる。ステップs7では、酸化と加熱とを含む全窒素分析の工程が選択されているか否かが判断される。全窒素分析が選択されているときは、ステップs8で酸化剤ポンプ7を作動させ、酸化剤液が添加される。ステップs9では、ルート遮断電磁弁22を閉じ、酸化剤液が添加された希釈試料を、貯水槽26側に送込む。ステップs7からステップs9までは、短時間のうちに行う。
【0040】
ステップs10では、前述のように、希釈試料を加熱分解器24に採取し、所定の加熱を行う一方、UV検出器16の吸光度の零調整を行い、硝酸イオンの濃度計測を行う準備を整える。ステップs7で、酸化と加熱とを含まない硝酸性窒素分析が選択されていると判断されるときは、ステップs8からステップs10までの手順を行わない。
【0041】
ステップs7で酸化と加熱を含まないと判断されるとき、またはステップs10が終了した後、ステップs11で反応液ポンプ13および塩酸ポンプ14を作動させ、希釈試料をUV検出器16に移送し、塩酸を混合する。ステップs12では、塩酸の混合によってpHが整えられた希釈試料を分析液として、UV検出器16による吸光度測定を行う。測定値は、ステップs13の計算処理で、元の分析試料水中の窒素濃度などに換算され、ステップs14でプリントアウトされる。データとして、記録媒体などに記録して保存しておいたり、通信ネットワークなどを介して外部に転送することもできる。
【0042】
ステップs4で洗浄行程が選択されていると判断されるとき、またはステップs14が終了したとき、ステップs15では前述のような逆洗浄を行う。ステップs16では電磁弁3を開き、試料ポンプ5を作動させてライン洗浄を行う。さらに、ステップs17で再び工程選択の判断を行い、ステップs3に戻る。以下ステップs3からステップs17までの手順を繰返す。
【0043】
図4は、本発明の実施の他の形態の窒素自動分析装置41の概略的な構成を示す。本実施形態で、図1の実施形態に対応する部分には同一の参照符を付し、重複する説明は省略する。本実施形態では、図1の実施形態のように2つのルートを選択可能にするのではなく、硝酸性窒素分析のみに限って構成の簡略化を図っている。これによって、図1の酸化剤ポンプ7、冷却器11、気泡抜きポンプ12、酸化剤20、ルート遮断電磁弁22、電磁弁23,25,27,28、加熱分解器24および貯水槽26などを省略することができる。金属製造工場などでは、酸洗やめっきなどの表面処理で硝酸や硝酸塩を多く使用し、排水中に含まれる窒素は硝酸性であることが多い。そのような場合に、本実施形態の窒素自動分析装置41は、構成が簡略化されているので、設備費用の低減や、設置スペースの節約を図ることができる。さらに、加熱分解を行う必要がないので、1サイクルの分析に要する時間が約10分程度となり、全窒素分析を行う場合に比較して所要時間を約1/4に短縮することができる。また、酸化剤20を用いないので、装置のメンテナンス周期を2倍以上に延長することができる。
【0044】
【実施例】
以下に、図1の実施形態での分析結果に基づく分析精度を、JIS K 0102の規定に従った公定法での分析結果と比較して示す。次の表1は、Iルートを使用するときの結果を示す。ここで、Xは平均値、SDは標準偏差である。図4の実施形態でも、同様の結果が得られるはずである。UV検出器16では、希釈の必要がない測定範囲が0〜3mg/lである。130高希釈倍率を必要とする300mg/lのNo.2廃酸でも、充分満足することができる分析結果が得られていることが判る。
【0045】
【表1】
Figure 0004431231
【0046】
IIルートで全窒素分析を行う場合の分析結果を次の表2に公定法と比較して示す。希釈倍率は130倍であり、低濃度から高濃度まで充分満足することができる結果が得られている。
【0047】
【表2】
Figure 0004431231
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、分析試料水と希釈液とをそれぞれ定流量のポンプで採取して分析試料水を希釈するので、一定流量の分析試料水および希釈液をそれぞれ計量する計量槽、特に、計量槽中の分析試料水に対して、希釈倍率だけ大きい希釈液用の計量槽や希釈後の試料を貯留する希釈槽などを設ける必要はなく、定流量ポンプの時間制御に従って分析試料水を希釈することができる。希釈倍率は、紫外線検出器で紫外線吸光光度法に従って希釈試料の窒素濃度を計測するのに適切な濃度範囲となるように設定するので、紫外線検出器で精度が高い濃度範囲で窒素濃度を計測し、希釈倍率に基づいて元の分析試料水中の窒素濃度に換算することができる。分析試料水中で窒素が大部分硝酸イオンの形態で含まれていることが判明しているようなときには、酸化によって窒素を硝酸イオンに変化させる必要はないので、酸化剤液の混合や加熱分解などを行う必要はなく、装置の構成を簡略化し、しかも迅速な窒素濃度の計測を行うことができる。
また、試料ポンプおよび希釈ポンプの吐出側で希釈された希釈試料に酸化剤液を混合して、予め定める高温条件下で加熱分解させ、分析試料水中に含まれる窒素を全部硝酸イオンに変換して、全窒素として濃度を計測することもできる。
【0049】
また本発明によれば、加熱分解装置で加熱分解された希釈試料は、冷却器で冷却されるので、加熱分解を行ったあとの冷却に要する時間を短縮することができる。また、冷却器で冷却された希釈試料から気泡を除く気泡除去機構が含まれるので、気泡が除去された希釈試料に対して正確な紫外線吸光光度法による窒素濃度の分析を行うことができる
【0050】
また本発明によれば、希釈試料に酸化剤を混合して加熱分解を行わない第1のルートと、希釈試料に酸化剤を混合して加熱分解を行う第2のルートとのうちで、いずれか一方を選択して分析試料水の窒素濃度の計測を行うことができる。分析試料水中にほとんど硝酸イオンの形態で窒素が含まれていることが判明しているときには第1のルートを選択して迅速に窒素濃度の計測を行い、分析試料水中に含まれている窒素の形態が不明なときや、硝酸イオンでないと判明しているときには、第2のルートを選択して、窒素化合物を硝酸イオンに全部変換したあとで、窒素濃度の計測を行うことができる。
【0051】
さらに本発明によれば、分析用試料水を定流量の試料ポンプで採取し、希釈液を減圧弁を介して希釈ポンプで採取するので、計量槽や希釈槽などを設けなくても、精度よく分析用試料水を希釈し、窒素濃度の計測を行うことができる。希釈試料に対しては、静置された槽から酸化剤液を混合して高温高圧下で加熱分解するように第2のルートに切換えることもできるので、分析試料水中に硝酸イオンの形態で窒素が含まれていると判明しているときには、第1のルートを選択して迅速に窒素濃度の測定を行い、窒素の存在している形態が不明であったり、硝酸イオンとは異なる形態で含まれているときには、第2のルートを選択して、全窒素について正確な計測を行うことができる。
また試料ポンプおよび希釈ポンプから吐出された分析試料水および希釈液を、螺旋状に巻かれて形成された導管において混合するので、効率的な連続混合を行うことができる。したがって、分析試料水および希釈液を連続的に流しながらその一部を分析に供することができる。また希釈液は、希釈ポンプよりも流路上流側に配置される減圧弁を介して採取されるので、減圧弁よりも下流側の部分が直接外部の圧力変動の影響を受けることがない。また、塩酸および酸化剤液は、静置された槽から吸出すので、外部の圧力変動が影響することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の窒素自動分析装置1の概略的な構成を示す配管系統図である。
【図2】図1の窒素自動分析装置1の制御のための電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図1の窒素自動分析装置1の概略的な動作手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の他の形態の窒素自動分析装置41の概略的な構成を示す配管系統図である。
【符号の説明】
1,41 窒素自動分析装置
2,3,4,23,25,27 電磁弁
5 試料ポンプ
6 希釈ポンプ
7 酸化剤ポンプ
8,15 混合ループ
9 フィルタ
10 逆洗ポンプ
11 冷却器
12 気泡抜きポンプ
13 反応液ポンプ
14 塩酸ポンプ
16 UV検出器
17 制御装置
18 イオン交換器
19 標準液
20 酸化剤
21 塩酸
22 ルート遮断電磁弁
24 加熱分解器
26 貯水槽
30 シーケンスコントローラ
31 操作パネル

Claims (4)

  1. 分析試料水中の窒素濃度を自動的に分析する装置であって、
    分析試料水を定流量で採取する試料ポンプと、
    希釈液を定流量で採取する希釈ポンプと、
    希釈ポンプよりも希釈液の流路上流側に配置される減圧弁と、
    螺旋状に巻かれて形成され、試料ポンプおよび希釈ポンプの吐出側で分析試料水と希釈液とを混合する導管と、
    酸化剤液を貯留する静置された槽と、
    前記試料ポンプおよび前記希釈ポンプの吐出側の希釈試料に、酸化剤液を定流量で供給する酸化剤ポンプと、
    酸化剤液が混合された希釈試料を、予め定める高圧条件下で加熱分解させる加熱分解装置と、
    塩酸を貯留する静置された槽と、
    前記試料ポンプおよび前記希釈ポンプの吐出側の希釈試料または前記加熱分解装置によって加熱分解された希釈試料に、塩酸を定流量で供給する塩酸ポンプと、
    前記塩酸ポンプによって塩酸が混合された希釈試料を、紫外線吸光光度法に従って分析し、窒素濃度を計測する紫外線検出器と、
    試料ポンプおよび希釈ポンプの容量を組合せて制御し、紫外線検出器で予め定める濃度範囲内の窒素濃度が検出されるように、分析試料水の希釈倍率を調整し、該希釈倍率に基づいて、紫外線検出器から得られる窒素濃度から分析試料水の窒素濃度を算出する制御装置とを含むことを特徴とする窒素濃度自動分析装置。
  2. 熱分解装置で加熱分解された希釈試料を冷却する冷却器と、
    冷却器で冷却された希釈試料から気泡を除く気泡除去機構とを、さらに含むことを特徴とする請求項1記載の窒素濃度自動分析装置。
  3. 前記制御装置は、前記酸化剤ポンプ、前記加熱分解装置、前記冷却器および前記気泡除去装置を制御して、前記試料ポンプおよび前記希釈ポンプの吐出側で混合された希釈試料に対して、酸化剤液の混合および加熱分解を行わない第1のルートと、酸化剤液の混合および加熱分解を行う第2のルートとに切換えて、窒素濃度の計測を行うことが可能であることを特徴とする請求項2記載の窒素濃度自動分析装置。
  4. 分析試料水を、定流量の試料ポンプで採取し、希釈液を、減圧弁を介して定流量の希釈ポンプで採取して、螺旋状に巻かれて形成される導管において混合し、各定流量のポンプの容量を組合せて制御して、紫外線吸光光度法による窒素濃度計測に適切な窒素濃度範囲内となるような希釈倍率の希釈試料を生成し、
    塩酸を貯留する静置された槽から、前記希釈試料に塩酸ポンプによって塩酸を添加して、紫外線吸光光度法による窒素濃度計測を行う第1のルートと、
    酸化剤液を貯留する静置された槽から、前記希釈試料に酸化剤ポンプによって酸化剤液を混合し、予め定める高圧条件下で加熱分解させ、冷却および気泡除去後に、塩酸を貯留する静置された槽から塩酸を塩酸ポンプによって添加して紫外線吸光光度法による窒素濃度計測を行う第2のルートとのいずれか一方を選択し、
    紫外線吸光光度法によって得られる窒素濃度の計測値を、該希釈倍率に基づいて該分析試料水の窒素濃度に換算することを特徴とする窒素濃度自動分析方法。
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