JP4430334B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、孔版印刷装置、オフセット印刷装置、インクジェットプリンタ等の印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、各種画像形成装置においては、用紙上への画像形成後にそれを排紙トレイに向けて又は後処理装置に向けて高速で搬送する必要がある。高速高精度でトラブルなく搬送するためには、用紙の上下両面をローラで挟んで搬送するという方法が従来より行われている。
用紙搬送速度や用紙搬送経路を急激に変更させる場合には特にしっかりと所定の圧力で挟んで搬送することが必要とされる。画像形成のスピードが低速であるうちはあまり間題にならないが、画像形成スピードと用紙搬送速度が高速になってくると、画像面に当接するローラによる汚れという間題が発生してくる。
すなわち画像面の未乾燥インキがローラに転移して更にはその後の印刷用紙を汚してしまうことになる。
【0003】
画像形成装置にはその方式によって、オフセット印刷装置や電子写真複写装置、インクジェットプリンタや孔版印刷装置など多くの種類がある。それらの画像形成装置の中で、電子写真複写装置の場合には定着部にてトナーを用紙表面に固着させるので、その直後で画像面をローラで押し付けながら搬送しても、特に画像面に汚れが出たりするという不具合は発生しない。
しかしながら、オフセット印刷装置やインクジェットプリンタ、孔版印刷装置などでは、用紙表面へのインキ付着直後(印刷直後)はインキは未乾燥であるために、上記のような印刷用紙表面汚れが目立ってしまうことを避けられない。
このような画像面汚れの対策として従来、クリーニング用のローラを直接画像表面(印刷面)に押し付けて、その画像面の未乾燥インキを吸収する又は除去するといった方法が採られている。特定の液体を併用してクリーニング性能を向上させようという試みもなされている。
例えば、特開平7−132586号公報には、孔版印刷画像の余剰インキを余剰インキ除去液を用いて除去する技術が開示されている。
【0004】
画像面汚れの対策としては、他に、例えば外側にサンドペーパを貼り付けた金属ローラを用いたり、プレス加工やエッチング加工により外周面に突起を形成した薄板を丸めてローラ状にしたものを用いたりすることで、インキを付着しにくくすることが行われている。
孔版印刷装置やオフセット印刷装置における両面印刷では、例えば印刷用紙の片面に印刷画像Aを形成し、その直後においてその用紙の反対側の面に印刷画像Bを形成することになるが、この際に印刷画像Bの印刷用プレスローラには必ず印刷画像Aの未乾燥インキが転移してしまい、その次の印刷用紙上に再転移して画像を汚してしまうという問題が発生する。
このような間題に対処すべく、例えば特開2002−219849号公報には、プレスローラの外周面に微細(微小)な凹凸を設けてインキの付着量を低減する技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第2516830号公報
【特許文献2】
特開平7−132586号公報
【特許文献3】
特開平2−140564号公報
【特許文献4】
特開平1−28526号公報
【特許文献5】
特開平5−303303号公報
【特許文献6】
特開2002−219849号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
画像面汚れの対策として、クリーニング用のローラを直接画像表面に押し付けて、その画像面の未乾燥インキを吸収する又は除去するといった方式の場合には、そのクリーニングローラ自体がすぐにインキで汚れてしまいクリーニング性能が著しく低下してしまうという問題があった。すなわち耐久性能に劣っていた。このため、頻繁にクリーニングローラを新しいものと交換しなければならない煩わしさがあった。
特定の液体を併用してクリーニング性能を向上させようとする方式では、液体を扱うため液漏れのトラブルが発生しやすく、液の回収機構にコストが掛かり、あるいは汚れてしまった廃液の処理が面倒であるといったような問題があった。
画像面汚れの対策として、外側にサンドペーパを貼り付けた金属ローラを用いる方式では、ただ単に搬送するだけなら大きな間題はないが、所定以上の押圧力で押し付けながら搬送する場合には、砥粒の脱落で耐久性が早期に低下したり、相手側ローラの表面や印刷物の画像面を傷めてしまうといった問題があった。
【0007】
外周面に突起を形成した薄板を丸めたローラを用いる方式では、突起が用紙の表面によって磨耗しやすく、用紙を強く挟んで搬送することができず、また金属エッジが回転するので安全性の上でも問題があった。
外周面に微細な凹凸を設けたプレスローラを用いる方式では、インキ転移汚れ防止効果はあるものの、その能力は十分ではなく、経時的には表面にインキが付着蓄積していくので段々と画像面の汚れが目立つようになることを避けられなかった。
本発明者の実験によれば、特開2002−219849号公報の図11(B)に示されるような、球状ビーズをローラ外周面に並べて固着し微細な凹凸を形成しただけの構成では、インキ転移汚れ防止の能力が小さく不十分であることが分かった。これは球状ビーズの頂点に付着したインキが用紙の上に点状に転移する度合いの間題であることが判明した。
【0008】
そこで、本発明は、インキの転移による汚れの発生を高精度に抑制できるとともにコスト的にも満足できる印刷装置の提供を、その主な目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は各種実験や確認テスト及び検討の結果、印刷直後の画像面に接触する回転体の表面に特定のクリーニング部材を速度差を与えながら押し当てて回転させることが最も効果的であることを見出した。本発明における技術的思想はこの実験結果に基づいている。
具体的には、請求項1記載の発明では、印刷ドラムの外周面に、表面画像と裏面画像が該印刷ドラムの周方向に並んだ印刷用版を巻装し、記録媒体の一方の面に表面画像を印刷して一時ストックした後再給送して他方の面に裏面画像を印刷することが可能な構成を有し、印刷された記録媒体の印刷面側に接触して回転し、上記印刷ドラムとの間で印圧部を形成するプレスローラを備え、上記プレスローラの外周面に押圧されて接触するとともに速度差をもって回転駆動され、上記プレスローラの外周面に付着したインキをクリーニングするクリーニング部材を有している、という構成を採っている。
【0010】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の印刷装置において、上記クリーニング部材は、ローラ状の芯材の表面にクリーニング用シート材を螺旋状に巻き付けた構造を有している、という構成を採っている。
【0011】
請求項3記載の発明では、請求項記載の印刷装置において、上記クリーニング用シート材が、フェルト状の表面性状を有している、という構成を採っている。
【0012】
請求項4記載の発明では、請求項記載の印刷装置において、上記クリーニング用シート材が、ブラシ状の表面性状を有している、という構成を採っている。
【0013】
請求項5記載の発明では、請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、上記プレスローラに対する上記クリーニング部材の押圧力が400gf以下である、という構成を採っている。
【0014】
請求項6記載の発明では、請求項記載の印刷装置において、上記クリーニング部材がローラ状に形成され、上記プレスローラの回転方向と反対方向に回転するように上記クリーニング部材を間欠駆動する間欠駆動機構を有している、という構成を採っている。
【0015】
請求項7記載の発明では、請求項1乃至6のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、上記クリーニング部材はその軸方向にスライドさせることで装置本体に着脱自在に設けられ、装着方向奥側端部において駆動源との接続・遮断が上記スライド動作に連動して自動的になされる、という構成を採っている。
【0016】
請求項8記載の発明では、請求項乃至7のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、上記クリーニング部材の回転駆動系に電磁クラッチが設けられ、該クリーニング部材は両面印刷時には上記プレスローラに対して速度差をもって回転駆動され、片面印刷時には上記プレスローラと連れ回りするように制御する、という構成を採っている。
【0017】
請求項9記載の発明では、請求項1乃至8のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、両面印刷モードと片面印刷モードを有し、且つ、両面印刷モード時の通算印刷枚数から上記クリーニング部材の交換時期を求めて知らせる手段を有している、という構成を採っている。
【0018】
請求項10記載の発明では、請求項1乃至9のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、上記プレスローラはその外周面に微細な凹凸を有している、という構成を採っている。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。装置全体図としては、図1は参考例である。
まず、図1に基づいて本実施形態における印刷装置としての孔版印刷装置の構成及び印刷動作の概要を説明する。給紙装置101の昇降自在な給紙台61に積載された記録媒体としての印刷用紙100は、給紙コロ62等により最上のものから順に1枚ずつ分離されて給紙され、レジストローラ対63で一旦停止される。
印刷用紙100はレジストローラ対63でスキューを修正された後所定のタイミングで第1の印刷ドラム103と、この第1の印刷ドラム103の下方に対向配置され図示しない接離機構により第1の印刷ドラム103に対して接離する第1のプレスローラ102との印圧部(印刷部又は印圧ニップ部ともいう)へレジストローラ対63の回転により送られる。
【0038】
第1の印刷ドラム103の外周面には、図示しないスキャナにより読み取られた又は図示しない外部接続機器から送信された画像情報に基づいて図示しない製版装置により穿孔製版された孔版原紙としてのマスタ104が巻装されている。第1の印刷ドラム103の内部には図示しないインキ供給手段が設けられており、印刷用紙100を第1のプレスローラ102が第1の印刷ドラム103に押圧することによりインキがドラム開口部、マスタ穿孔部から滲み出て印刷用紙100に転移することにより印刷用紙100の表面に第1の画像(表面画像)が形成される。上記所定のタイミングとは、印刷用紙100の搬送方向の先端部の所定位置と第1の印刷ドラム103上の画像の先端とが一致するタイミングである。第1の印刷ドラム103上の使用済みのマスタ104は図示しない排版装置により廃棄される。
【0039】
表面印刷が行われた印刷用紙100は、空気の負圧作用により吸引しながら搬送するベルト吸引搬送装置105により図中左方向に搬送され、第2の印刷ドラム107と、この第2の印刷ドラム107の上方(用紙搬送経路の上方)に対向配置され図示しない接離機構により第2の印刷ドラム107に対して接離する第2のプレスローラ106との印圧部へ進入する。
第2の印刷ドラム107の外周面には、図示しないスキャナにより読み取られた又は図示しない外部接続機器から送信された画像情報に基づいて図示しない製版装置により穿孔製版された孔版原紙としてのマスタ108が巻装されている。第2の印刷ドラム107の内部には図示しないインキ供給手段が設けられており、印刷用紙100を第2のプレスローラ106が第2の印刷ドラム107に押圧することによりインキがドラム開口部、マスタ穿孔部から滲み出て印刷用紙100に転移することにより印刷用紙100の裏面に第2の画像(裏面画像)が形成される。両面に画像を形成された印刷用紙100は排出されて排紙トレイ109に積載される。第2の印刷ドラム107上の使用済みのマスタ108は図示しない排版装置により廃棄される。
【0040】
第2のプレスローラ106は、表面画像が印刷された印刷用紙100の印刷面側に接触して回転する回転体である。第1の印刷ドラム103の印圧部を出た印刷用紙100はインキが乾燥しない時間(例えば3秒以内)で第2の印刷ドラム107の印圧部へ進入し、第2のプレスローラ106に接触する。
印刷用紙100の表面画像のインキは未乾燥であるため、第2のプレスローラ106の表面(外周面)に転移する。第2のプレスローラ106がインキで汚れた状態で次の印刷用紙100が進入すると、第2のプレスローラ106のインキが次の印刷用紙100の表面に付着し、表面画像を汚してしまう。
これを防止すべく、第2のプレスローラ106の外周面に微細(微小)な凹凸を形成している。微細な凹凸の形成方法は、例えば特開2002−219849号公報に記載された手法等を採用できる。
しかしながら、上述したように、第2のプレスローラ106の外周面に微細な凹凸を形成するだけではインキ汚れの抑制は不十分であるため、本実施形態では更に、第2のプレスローラ106に付着したインキをクリーニングするクリーニング部材としてのクリーニングローラ110、111を設けている。
【0041】
クリーニングローラ110、111は、図2に矢印で示すように、第2のプレスローラ106の中心に向けて所定の押圧力で付勢され、外周面に接触している。
また、クリーニングローラ110、111は、第2のプレスローラ106と速度差をもって回転駆動される。図3に示すように、第2のプレスローラ106の直径は60mm、クリーニングローラ110の直径は20mmで、第2のプレスローラ106の回転軸には歯車112が、クリーニングローラ110の回転軸には歯車112に噛み合う歯車113が取り付けられている。
歯車112はモジュール1で歯数20、歯車113はモジュール1で歯数60である。従って、駆動減速比は1:3となり、クリーニングローラ110の外周面の速度比は1/9となる。本実施形態では第2のプレスローラ106との周速差が1/5以下好ましくは1/10以下になるようにクリーニングローラ110を同じ方向(非カウンタ方向)で低速に駆動する方法を採っている。クリーニングローラ111についても同様である。
【0042】
図4に基づいて、クリーニングローラ110の構造を詳細に説明する。クリーニングローラ110は、円筒状の紙製の芯材121と、この芯材121の両端部に圧入された金属製の回転軸122A、122Bと、フェルト状の表面性状を有するクリーニング用シート材124を有している。
芯材121の外径は20mmである。回転軸122Aは、先端にテーパ面を有する圧入部122aと、芯材121の端面に当接する鍔部122bと、軸部122cを有している。他方の回転軸122Bも同様の構成を有している。
クリーニング用シート材124は合成樹脂繊維又は天然繊維により幅30mm、厚さ2〜3mmの細幅に形成されており、芯材121の表面(外周面)に螺旋状に巻き付けられて接着されている。すなわち、クリーニングローラ110の外周面は多孔質材で形成されている。クリーニングローラ111も同様の構造を有している。クリーニング用シート材(フェルト)124の材質としては、綿、羊毛、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等を用いることができる。
【0043】
クリーニングローラ110、111は上記のように構成されているので、両端部の金属製の回転軸122A、122Bを抜き取れば、容易に廃棄焼却することができる。すなわち、リサイクルにおける分別処理が容易となる。
クリーニングローラ110、111は汚れがひどくなってクリーニング機能が低下した場合交換を要する消耗品であるので、安価、軽量、取り扱いやすさが求められるが、その点で紙製の芯材121は望ましい。
クリーニング用シート材124は螺旋状に巻き付けられているので、剥がれにくく、回転方向全周及び軸方向全体に亘って均一な接着力及びクリーニング機能を得ることができる。
【0044】
本実施形態では第2のプレスローラ106の外周面に2つのクリーニングローラ110、111を周方向に間隔をおいて並列に配置したが、図5に示すように、1つのクリーニングローラ110を設けてもよく(第2の実施形態)、図6に示すように、第2のプレスローラ106に対して1つのクリーニングローラ110を設けるとともに、クリーニングローラ110上のインキを除去するようにクリーニングローラ111を直列に設ける構成としてもよい(第3の実施形態)。この場合、クリーニングローラ111はクリーニングローラ110の中心に向けて押圧される。
クリーニングローラを第2のプレスローラ106に対して速度差を有するように駆動する方式としては、上記の他に、クリーニングローラを反対方向(カウンタ方向)に低速で回転駆動する方法と、クリーニングローラを反対方向に低速で間欠回転駆動する方法がある。
【0045】
図7は、1つのクリーニングローラを反対方向(カウンタ方向)に低速で回転駆動する方法における駆動構成を示している(第4の実施形態)。第2のプレスローラ106の直径は60mm、クリーニングローラ110の直径は20mmで、第2のプレスローラ106の回転軸には歯車112が、クリーニングローラ110の回転軸には歯車114が取り付けられている。また、歯車112に噛み合うアイドル歯車115が設けられているとともに、歯車114に噛み合ってアイドル歯車115と同期回転するアイドル歯車64が設けられている。アイドル歯車115は歯数60で、アイドル歯車64は歯数20である。アイドル歯車115、64は2段ギアとして一体に形成されている。
駆動減速比は1:6となり、クリーニングローラ110は第2のプレスローラ106と反対方向に1/6の回転数で駆動される。従って外周面同士の速度比は非常に大きいものになる。
【0046】
図8は、1つのクリーニングローラを反対方向に低速で間欠回転駆動する方法における駆動構成を示している(第5の実施形態)。第2のプレスローラ106の一方の回転軸116Aには円柱状の偏心軸部117が取り付けられている。一方、クリーニングローラ110の一方の回転軸122Aには一方向クラッチ(ワンウェイクラッチ)119を介してU字状溝120aを有するアーム120が取り付けられている。偏心軸部117、一方向クラッチ119、アーム120により間欠駆動機構が構成されている。
第2のプレスローラ106が何れかの方向に回転すれば、偏心軸部117も回転するので、必然的にアーム120は矢印D1方向に往復揺動動作を行うことになる。一方向クラッチ119の規制によりクリーニングローラ110は間欠的に第2のプレスローラ106の1回転に1回ずつ片側方向に駆動されることになる。
もちろんこの場合クリーニングローラ110の他方の回転軸122B(図9参照)にも一方向クラッチを装着する必要がある。その場合、クリーニングローラ110の回転方向は、矢印D2方向になるように一方向クラッチの組付を設定する。
【0047】
この駆動方式によれば、第2のプレスローラ106とクリーニングローラ110間の軸間ピッチが変動してもクリーニングローラ110の間欠回転駆動には何の影響はないという特徴がある。更には、歯車のように片側駆動でクリーニングローラ110の押圧力が軸方向左右でバランスがずれるという心配もない。更には第2のプレスローラ106の回転方向がどちらであってもクリーニングローラ110の間欠回転駆動には何の影響もないという特徴がある。
上述したクリーニングローラの各駆動構成は、図2、図5、図6で示したクリーニングローラの配置タイプのいずれにも適用できる。
【0048】
図9に基づいて、図8で示した1つのクリーニングローラを反対方向に低速で間欠回転駆動する方法における具体的構成及びクリーニングローラの着脱構成を示す(第6の実施形態)。
第2のプレスローラ106は一方の回転軸116Bを装置本体の前側板125に軸受126を介し、且つ、他方の回転軸116Aを後側板127に軸受128を介して回転自在に支持されている。第2のプレスローラ106の回転軸116Aには駆動力伝達用の歯付きのタイミングプ−リ130がピン118で一体に固定されており、該タイミングプ−リ130に偏心軸部117が一体に形成されている。
アーム120は、後側板127に形成された開口部127aを移動可能に設けられた軸受131に回転自在に保持されており、且つ、スプリング132によって下向きに(第2のプレスローラ106側へ)付勢されている。アーム120にはクリーニングローラ110の一方の回転軸122Aが支持される一方向クラッチ119が圧入されている。アーム120の一方向クラッチ119の設置部位には、回転軸122Aを案内しやすくするためのテーパ面を有するガイド部120bが形成されており、回転軸122Aの先端部も一方向クラッチ119内に嵌合しやすいように先細り状に形成されている。他方の回転軸122Bも同様の形状を有している。
【0049】
前側板125にはクリーニングローラ110を挿入するための開口部125aが設けられているとともに、ガイドピン134とネジ穴125bが設けられている。クリーニングローラ110を矢印C方向に挿入した後、一方向クラッチ119が圧入保持されたスライド部材137がスプリング138によって下向きに付勢されたクリーニングローラ押え部材139を取り付ける。
クリーニングローラ押え部材139の穴139aをガイドピン134に係合し、手回し用ネジ140をネジ穴125bにねじ込むことにより取り付けが完了する。これにより、クリーニングローラ110の回転軸122Bは一方向クラッチ119により一方向のみ回転可能に保持される。図9において符号139bは、スライド部材137の移動用の開口部を示す。スプリング132、138の付勢力により第2のプレスローラ106に対するクリーニングローラ110の所定の押圧力(接触圧)が得られる。
【0050】
このような構造にすれば、第2のプレスローラ106の表面に所定の押圧力で接触しながら間欠的に回転駆動されるクリーニングローラ110を簡単に着脱でき、その着脱動作はクリーニングローラ110の回転軸方向(軸線方向)にスライドさせるだけなので、非常に簡単で狭いスペースで実現できることになる。
次に、第2のプレスローラ106に対するクリーニングローラ110の押圧力について説明する。実験の結果、第2のプレスローラ106はその表面に微細な凹凸を有しているので過度に強く押せば、クリーニングローラ110の表面が長時間の使用中に剥離したり破損したりするということが分かった。
また、クリーニングローラ110を軸線方向にスライドさせて挿入する場合、スプリング132、138のバネ圧が強すぎると挿入しにくいことが分かった。クリーニングローラ110の押圧力(押付け力)と、クリーニングローラ110の表面の耐久性、挿入作業性との関係の実験結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0004430334
【0052】
表1から、クリーニングローラ110によるクリーニング性能は、押圧力を強くしても向上するわけではなく、400gf程度で十分であることが分かる。
図10にクリーニングローラ110の変形例(第7の実施形態)を示す。本実施形態におけるクリーニングローラ65は、円筒状の紙製の芯材121の外周面に幅30mmで厚さが0.2〜1mmのクリーニング用シート材151を螺旋状に且つ多層に巻き付けて接着している。
図10では最外層のクリーニング用シート材151aを一部剥がした状態を示しており、その下面側には反対方向(逆方向)に螺旋状に巻き付けられた第2層のクリーニング用シート材151bが見えている。クリーニング用シート材151の重ね巻き数は5層〜10層程度である。その接着力もユーザが自分で剥がせる程度に比較的弱く設定されている。具体的には剥離力で1000gf以下である。
螺旋巻き方向を各層毎に互い違いにしたので、下の層まで一緒に剥がれてしまう心配がなく、厚さ方向も均一化されて外形寸法が安定し、巻き付け接着部の強度も確保される。
【0053】
次に、図11乃至図15に基づいて第8の実施形態を説明する。
まず、図11に基づいて本実施形態における両面印刷が可能な孔版印刷装置の構成及び印刷動作の概要を説明する。スキャナ、製版・給版、排版の機構、主要な機能については従来からの製版・印刷一体型孔版印刷装置と同様なので特に必要がない限り説明を省略する。
印刷ドラム1は矢印方向(時計回り方向)に回転駆動される。印刷ドラム1の外周面には製版装置2により穿孔製版されたマスタ3が先端部をクランパ4によってクランプされて巻装されている。
製版されたマスタ(印刷用版)3には、表面印刷用の第1の画像5(以下、「表面画像5」という)と、裏面印刷用の第2の画像6(以下、「裏面画像6」という)が印刷ドラム1の回転方向(周方向)に順に並んで形成されている。
これらマスタ3上の画像の元となるデジタル画像データは、原稿をスキャナ7で読み取って作成され、又はコンピュータ上で作成される。原稿のセットは図示しない自動原稿送り装置やオペレータによるコンタクトガラスヘの原稿セット操作により行なわれる。
【0054】
デジタル画像データの作成は、コンピュータ上に作成されたデジタル原稿を出力したものでも良い。これらデジタル画像データが製版装置2に送られ、マスタ3の製版が行なわれる。
昇降自在な給紙台8には印刷用紙9が積載されている。印刷用紙9は表面画像5と裏面画像6の大きさに適応した用紙サイズとなっている。つまり片面印刷時の最大印刷サイズが例えばA3サイズである場合は、両面印刷の場合の最大印刷サイズは大よそA4サイズとなり、最大通紙用紙(印刷用紙9)もA4サイズになる。通紙方向は短手方向に通紙することになる。
印刷用紙9は給紙コロ10aで送り出され、分離コロ10bと分離パット11で1枚ずつに分離され、レジストローラ対12へ送られる。レジストローラ対12でスキューを修正された後、印刷用紙9は印刷ドラム1に対して所定の位相タイミングにて印刷ドラム1とプレスローラ13の間の印圧部に向けて送り出される。
【0055】
印圧部で表面画像5を印刷された印刷用紙9Aは、上向きになっている切替爪14により、図中左下の方向に案内、ガイドされ、再給紙トレイ15に向かって排出される。再給紙トレイ15にはベルト式の吸引搬送装置が設置されている。ベルト式吸引搬送装置は2本のローラ16a、16bと、その間に掛け渡された複数本の無端ベルト17と、比較的弱い吸着力を発生する吸引ファン18を有している。
ベルト式の吸引搬送装置の上面から若干の隙間を置いてその上方には、すれ違いガイド板19が設けられており、このすれ違いガイド板19は図示しない専用の駆動装置によって用紙搬送と略平行に高速で往復移動できるようになっている。
印圧部で表面画像5を印刷された印刷用紙9Aは、その先端部が図の左方向に移動し始めたすれ違いガイド板19の上に落下し、すれ違いガイド板19によって印刷済み印刷用紙9Bの上面との接触を阻害されたまま、図の左方向に案内搬送される。
一方、すでに再給紙トレイ15上にあってベルト式吸引搬送装置により右方向に搬送された再給紙トレイ15上の印刷用紙9Bは、一旦先端をストッパ20に突き当てられて停止する。その後、再給紙コロ21が上昇して所定のタイミングで印刷用紙9Bをプレスローラ13外周に押し付け、印刷用紙9Bはプレスローラ13の外周面に沿って搬送される。プレスローラ13は印刷ドラム1の周速と同じ周速にて回転駆動され、再給紙コロ21により押し当てられた印刷用紙9Bは搬送力を受け、ガイドローラ66によりガイド・搬送されながら印圧部へ向けて搬送される。
【0056】
印刷ドラム1に対して所定のタイミングで印圧部に送られた印刷用紙9Bは、印刷用紙9Aの後端に続けて印圧部に送り込まれる。こうして再給紙され印圧部に入ってきた印刷用紙9Bは反転されており、印刷面が下面に、非印刷面が上面になっている。今度はその上面すなわち非印刷面に裏面画像6を印刷される。これによって両面印刷が行われる。
このとき、用紙下面になった表面画像5の未乾燥インキが印圧ニップ部において、プレスローラ13の表面に転移してプレスローラ13の表面を汚してしまうことになる。プレスローラ13は、表面画像5が印刷された印刷用紙9Bの印刷面側に接触して回転する回転体である。
印圧部を抜け両面印刷済みとなった印刷用紙9は、下向きに切り替わっている切替爪14により、左の方向に案内・ガイドされ、2本のローラ22a、22bと、その間に掛け渡された複数本の無端ベルト23と、吸着力を発生する吸引ファン24から構成されているベルト式吸引搬送装置71により搬送されて、排紙トレイ25に向けて排出される。こうして両面印刷された印刷用紙9は、排紙トレイ25上に順次積載される。
【0057】
図12は、プレスローラ13上でインキ汚れが発生する様子を表した図である。印刷用紙9の表面に形成された表面画像5のインキが未乾燥状態にあるために、印圧ニップ部においてそのインキはプレスローラ13の外周面に表面画像インキ5aとして転移する。すなわち、印刷用紙9の表面に形成された表面画像5の未乾燥状態インキ5aは、印圧ニップ部において押圧力が作用することでプレスローラ13の外周面に鏡像状態で転移する。これと同時に、印刷用紙9の裏面には裏面画像6が印刷される。
プレスローラ13の外周面に付着したインキ5aが次の工程で、新しく給紙された印刷用紙9Cに表面画像5を印刷する場合に、その裏面に転移して裏面を汚してしまうという間題が発生する。また、それでもなおプレスローラ13の外周面に残っているインキ5aが、再給紙される印刷用紙9Bの表面にも転移して該表面を汚してしまうという問題もある。
【0058】
こうして一度プレスローラ13の外周面に転移したインキ5aが、その後の工程で印刷用紙の表面や裏面に再転移して画像面を汚してしまう問題が非常に大きい問題として認識される。
この転写汚れを防止すべく、本実施形態では、プレスローラ13は、基体としてのアルミニウム製金属中空パイプの外周に厚さ5〜10mm程度のシリコンゴム等の弾性体ゴム層を形成し、最外周には表面に微細凹凸が形成された一定幅の長尺シートを螺旋状に巻き付けて接着した構造を有している。プレスローラ13をこのような構造とすれば、かなりの転写汚れ防止機能を得ることができるが、表面に微細凹凸シートを巻き付けただけではまだ不十分であり、転写汚れを完全に防止することはできない。
そこでプレスローラ13を上記のような構造とすることに加え、表面性状がブラシ状のクリーニングローラ27と、表面性状がフェルト状のクリーニングローラ28が設けられている。符号29はクリーニングローラ27、28を覆うカバーを示す。
【0059】
プレスローラ13は図の矢印方向に回転駆動され、それに対して逆らう方向にクリーニングローラ27が回転駆動され、さらにその下流でクリーニングローラ28が同様にプレスローラ13の回転方向に逆らう方向に間欠回転駆動される。間欠回転駆動は上述した間欠駆動機構によりなされる。
クリーニングローラ27は、微細で短い毛が植え付けられたブラシ状の細長いシートを、上記実施形態で説明したのと同様に、紙製の芯材の外周面に螺旋状に巻き付けて接着した構造を有している。ブラシの材質は、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維等が用いられる。クリーニングローラ27の表面性状としては、ブラシ状の繊維の他に、図17に示すようにループ状ないしパイル状の繊維によるクリーニング用シート材70を用いてもよい。
クリーニングローラ28は、紙製の芯材の外周面に所定の幅と厚さの合成樹脂繊維又は天然繊維から製造されたフェルトを螺旋状に巻き付けて接着した構造を有している。
【0060】
図示しないが、クリーニングローラ28は図9で示したのと同様の構造で支持されてその軸線方向に容易に着脱可能となっている。
図13は、クリーニンクローラ27の駆動系と支持構造を示す図である。プレスローラ13の一方の回転軸は前側板30に図示しない軸受を介して回転可能に支持され、他方の回転軸33は後側板31に軸受32を介して回転可能に支持されている。プレスローラ13の回転軸33には駆動力伝達用の第1歯車34がピン67により固定されている。
第1歯車34と噛み合うように第2歯車35が、軸受36と37で支持されて回転可能に設けられた軸68にピン69で固定されている。軸受37は後側板31に固定されており、軸68の中央部には電磁クラッチ38が取り付けられている。電磁クラッチ38の外面には第3歯車39が設けられており、電磁クラッチ38がオンすることで第2歯車35の駆動力が第3歯車39に伝達されるようになっている。
【0061】
後側板31には、軸受40を介して第4歯車41が回転可能に支持されており、第4歯車41は第3歯車39に噛み合っている。第4歯車41はその一部に一方向クラッチ42を有しており、さらにクリーニングローラ27の回転軸27Aを案内するためのテーパ面を有するガイド部41aを有している。
クリーニングローラ27を図の矢印方向にスライド挿入するだけで駆動源との接続がなされる。この場合、クリーニングローラ27の回転は連続回転になる。前側板30にはクリーニングローラ27を挿入するための開口部30aが設けられているとともに、ガイドピン43とネジ穴30bが設けられている。
クリーニングローラ27を図の矢印方向に挿入した後、一方向クラッチ42が圧入保持されたクリーニングローラ押え部材46を取り付けることになる。クリーニングローラ押え部材46の穴46aをガイドピン43に係合し、手回しネジ47をネジ穴30bにねじ込むことで固定される。
このような構造にすれば、プレスローラ13に対して所定の位置に接触しながら連続的に回転駆動されるクリーニングローラ27を簡単に着脱でき、その着脱方向はクリーニングローラ27の軸線方向にスライドするだけなので、非常に簡単で狭いスペースで実現できることになる。
【0062】
両面印刷モード時には表面画像5の未乾燥インキによってプレスローラ13の外周面が汚れるのでそれをクリーニングすべく、電磁クラッチ38をオンにしてクリーニングローラ27をプレスローラ13の回転方向に逆らう方向に回転駆動する。
片面印刷モード時には表面画像5の未乾燥インキによってプレスローラ13の外周面が汚れるといった心配はないので、電磁クラッチ38をオフにして第2歯車35と第3歯車39の駆動連結を解除する。そうすればクリーニングローラ27と第4歯車41とは、プレスローラ13に対して連れ回り回転するようになる。又は回転駆動されずに停止したままになる。
片面印刷時にクリーニングローラ27を逆転駆動しないことで、プレスローラ13とクリーニングローラ27の耐久性を向上させることができるとともに、騒音の発生やインキの飛散を防止することもできる。駆動系の耐久性も向上でき、駆動負荷低減にもなる。片面印刷時にクリーニングローラを逆転駆動しない制御は上記各実施形態においても同様に実施できる。
【0063】
図14は、本実施形態における両面印刷が可能な孔版印刷装置の操作パネル50の一部を示している。符号51はプリント枚数表示部、52は製版スタートキー、53はプリントスタートキー、54はストップキー、55はテンキー、56は片面印刷モード指定キー、57は片面印刷モード表示LED、58は両面印刷モード指定キー、59は両面印刷モード表示LED、60は液晶表示部をそれぞれ示している。
図示しない制御装置(例えば孔版印刷装置のメインコントローラ)は、両面印刷モードが指定された場合にのみその印刷枚数をカウントして累積加算していくカウンタを有しており、そのカウンタの数値が所定値に達したときは、クリーニングローラ27、28の交換を促す表示を液晶表示部60に表示する。
例えば「クリーニングローラの交換時期です」という旨の表示をする。上記制御装置と液晶表示部60により、クリーニング部材の交換時期を求めて知らせる手段が構成されている。
片面印刷時にはプレスローラ13もクリーニングローラ27、28も基本的にはインキで汚れることはない。両面印刷時にのみクリーニングローラ27、28は汚れるので、上記のように表示するようにすればクリーニングローラ27、28の汚れ寿命をより正確に把握することができるようになる。すなわち、クリーニング機能が低下したクリーニングローラ27、28の使用続行による画質低下を早期に防止できる。
クリーニングローラ27、28の交換時期をより正確に判断できるので、ランニングコストを節約できる。
【0064】
図15のフローチャートに基づいてクリーニングローラ交換に係る制御動作を説明する。
プリント動作(印刷動作)がスタートすると(S1)、上記制御装置は両面印刷モードかどうかをチェックし(S2)、両面印刷モードの場合にはカウンタにより印刷枚数をカウントしてメモリの現在の値に加算していく(S3)。
次にメモリの数値が10万(実験により求められた値)を超えたかどうかをチェックし(S4)、超えた場合には印刷終了後、クリーニングローラの交換が必要である旨を液晶表示部60に表示(警告)する(S5)。次に、クリーニングローラが交換されたかどうかをチェックする(S6)。クリーニングローラが交換されたかどうかはクリーニングローラの着脱動作に伴ってオン・オフする図示しないセンサの信号により判断される。クリーニングローラが交換された場合には、メモリの値をゼロにクリアする(S7)。
【0065】
片面印刷時にはプレスローラ13もクリーニングローラ27、28も基本的にはインキで汚れることはない。両面印刷時にのみクリーニングローラ27、28は汚れるがそのクリーニングローラ27、28の汚れ度合いは、基本的に表面画像5によって決定される。
しかも表面画像5のベタ画像の割合(ベタ画像率)が大きく影響を与えることが分かっている。そこで、クリーニングローラ27、28の汚れ寿命をより正確に把握して表示するためには、表面画像5のベタの割合を考慮して計算する必要がある。
製版時の画像処理制御部において表面画像5のベタの割合を検知し、それが一定の値以上の場合にはクリーニングローラ27、28の交換時期を早める方向に計算値を補正することで、より正確に判断して表示できる。こうしてベタ画像の割合を検知できれば、ベタの度合いが大きいほど汚れは大になるので、クリーニングローラ27、28の寿命をより正確に計算することができる。このことは上記各実施形態においても同様である。
【0066】
次に、図16に基づいて第9の実施形態を説明する。本実施形態では第1の実施形態で示した構成において、第2のプレスローラ106に対するクリーニングローラの交換性を向上させることを目的としている。
第2のプレスローラ106の上方(印刷用紙100の搬送経路の上方)にクリーニングローラ80が配置されている。クリーニングローラ80は第2のプレスローラ106の上方に回動自在なアームユニット160に回転可能に支持されている。アームユニット160は支軸161の周りに回動可能に支持され、重り162の重量を利用して下方に付勢されている。
本実施形態におけるクリーニングローラ80は軟質ゴムからなり、第2のプレスローラ106に押し付けられて矢印方向に連れ回りするようになっている。
クリーニングローラ80の外周面に対して第2クリーニングローラ163がスプリング164によって押し付けられながら図示しない駆動機構によって図の矢印方向に所定の速度差をもって駆動される。第2クリーニングローラ163はフェルトや発泡吸収体等の材質からなる。
【0067】
軟質ゴムのクリーニングローラ80に一度転移したインキは第2クリーニングローラ163により拭取り清掃される。
第2クリーニングローラ163は軸受165で回転可能に支持されており、軸受165はアームユニット160に設けられた長穴160aの中を移動(スライド)可能となっている。スプリング164の付勢力によってクリーニングローラ80に対する第2クリーニングローラ163の押圧力が設定されている。
本実施形態では、第1の実施形態で示したクリーニングローラ110は第2クリーニングローラ163に相当し、クリーニングローラ80を介して間接的に第2のプレスローラ106に接触しているといえる。
上記各実施形態における印刷装置は、後処理装置が付設された場合の全体構成の概念を含むものである。従って、印刷装置本体で印刷された印刷用紙が直ちに後処理装置に送られて後処理装置内の回転体がインキで汚れる場合への適用を含む。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、インキの転移による汚れの発生を高精度に抑制できる。
【0070】
本発明によれば、クリーニング用シート材が剥がれにくく、軸方向全体に亘って均一なクリーニング機能を得ることができる。
【0071】
本発明によれば、安価な構成で軸方向全体に亘って均一なクリーニング機能を得ることができるとともに、プレスローラ表面からのインキの拭き取り性を向上させることができる。
【0077】
本発明によれば、良好なクリーニング機能を長期に亘って維持することができる。
【0078】
本発明によれば、大きな周速差で且つ小さな駆動力で駆動できるので、常に良好なクリーニング性能を維持できる。
【0080】
本発明によれば、駆動系の構成を気にすることなくクリーニング部材の交換を容易且つ迅速に行うことができる。
【0083】
本発明によれば、プレスローラとクリーニング部材の耐久性を向上させることができるとともに、騒音の発生やインキの飛散を防止することができる。また、駆動系の耐久性を向上できるとともに駆動負荷の低減を実現できる。
【0085】
本発明によれば、クリーニング部材の汚れ寿命を正確に把握することができ、ランニングコストを低減できる。
【0089】
本発明によれば、プレスローラ自体のインキ付着抑制機能も得られるので、インキの転移による汚れの発生をより高精度に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における印刷装置としての孔版印刷装置の概要正面図である。
【図2】回転体に対するクリーニングローラの設置状態及び押圧状態を示す概略図である。
【図3】クリーニングローラの駆動構成を示す図である。
【図4】クリーニングローラの一部断面表示の概要側面図である。
【図5】回転体に対するクリーニングローラの他の設置例を示す図である。
【図6】回転体に対するクリーニングローラの更に他の設置例を示す図である。
【図7】クリーニングローラの他の駆動構成例を示す図である。
【図8】クリーニングローラの間欠駆動構成例の概要正面図である。
【図9】クリーニングローラの間欠駆動構成例の概要側面図である。
【図10】クリーニングローラの他例における一部断面表示の概要側面図である。
【図11】第8の実施形態における印刷装置としての孔版印刷装置の概要正面図である。
【図12】第8の実施形態におけるインキ転移状態を示す要部拡大正面図である。
【図13】第8の実施形態におけるクリーニングローラの支持構成を示す概要側面図である。
【図14】第8の実施形態における操作パネルの要部平面図である。
【図15】第8の実施形態におけるクリーニングローラの交換制御動作のフローチャートである。
【図16】第9の実施形態におけるクリーニングローラの支持構成を示す要部正面図である。
【図17】クリーニング用シート材の他例の要部断面図である。
【符号の説明】
3 印刷用版としてのマスタ
9、100 記録媒体としての印刷用紙
13 回転体としてのプレスローラ
27、28、110、111 クリーニング部材としてのクリーニングローラ
38 電磁クラッチ
42、119 一方向クラッチ
103 第1の印刷ドラム
106 回転体としての第2のプレスローラ
107 第2の印刷ドラム
117 偏心軸部
120 アーム
120a U字状溝
121 芯材
124、151a、151b クリーニング用シート材
160 アームユニット

Claims (10)

  1. 印刷ドラムの外周面に、表面画像と裏面画像が該印刷ドラムの周方向に並んだ印刷用版を巻装し、記録媒体の一方の面に表面画像を印刷して一時ストックした後再給送して他方の面に裏面画像を印刷することが可能な構成を有し、
    印刷された記録媒体の印刷面側に接触して回転し、上記印刷ドラムとの間で印圧部を形成するプレスローラを備え、
    上記プレスローラの外周面に押圧されて接触するとともに速度差をもって回転駆動され、上記プレスローラの外周面に付着したインキをクリーニングするクリーニング部材を有していることを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置において、
    上記クリーニング部材は、ローラ状の芯材の表面にクリーニング用シート材を螺旋状に巻き付けた構造を有していることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項記載の印刷装置において、
    上記クリーニング用シート材が、フェルト状の表面性状を有していることを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項記載の印刷装置において、
    上記クリーニング用シート材が、ブラシ状の表面性状を有していることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1乃至4のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、
    上記プレスローラに対する上記クリーニング部材の押圧力が400gf以下であることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項記載の印刷装置において、
    上記クリーニング部材がローラ状に形成され、上記プレスローラの回転方向と反対方向に回転するように上記クリーニング部材を間欠駆動する間欠駆動機構を有していることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1乃至6のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、
    上記クリーニング部材はその軸方向にスライドさせることで装置本体に着脱自在に設けられ、装着方向奥側端部において駆動源との接続・遮断が上記スライド動作に連動して自動的になされることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項乃至7のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、
    上記クリーニング部材の回転駆動系に電磁クラッチが設けられ、該クリーニング部材は両面印刷時には上記プレスローラに対して速度差をもって回転駆動され、片面印刷時には上記プレスローラと連れ回りするように制御することを特徴とする印刷装置。
  9. 請求項1乃至8のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、
    両面印刷モードと片面印刷モードを有し、且つ、両面印刷モード時の通算印刷枚数から上記クリーニング部材の交換時期を求めて知らせる手段を有していることを特徴とする印刷装置。
  10. 請求項1乃至9のうちの何れか1つに記載の印刷装置において、
    上記プレスローラはその外周面に微細な凹凸を有していることを特徴とする印刷装置。
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