JP4012815B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置における定着装置に関し、さらに詳しく言えば、定着部材あるいは加圧部材のクリーニング性向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平5−113736号公報
近年、環境保護・省資源が叫ばれ、環境問題に対する取組みが益々重要な課題となっている、そのため、オフィスで使用される各種OA機器に関しても、例外無くその対応が求められている。例えば、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置においては、特に電力を多く使用する定着装置の低温度化を図ることが最も省電力効果が大きく、そのために定着の温度制御の適正・効率化及びトナーの低融点化が進められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トナーの低融点化が進むと、装置の省電力化及び用紙への定着性は向上するものの、その副作用として、地汚れトナーや微量オフセットトナーの回収を行い用紙へのトナー付着を防止するためのクリーニング部材によって除去・蓄積されたトナーが固化せずに溶融状態を保っているため、クリーニング部材のトナー保持能力が低下し、せっかく除去・蓄積したトナーが用紙に再転写されてしまうという問題が発生する。
【0004】
クリーニング部材の性能向上をはかる技術としては、クリーニングローラの周面にスパイラル状の突起あるいは溝を設けることが上記特許文献1に記載されている。
【0005】
しかし、トナーの用紙への再転写をより確実に防ぐためには、クリーニングローラにおけるクリーニング性の更なる向上が求められる。
本発明は、従来の定着装置における上述の問題を解決し、良好で安定したクリーニング性能を発揮するクリーニング部材を備えた定着装置及び画像形成装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題は、本発明により、互いに圧接される定着部材と加圧部材とを有し、両部材間に未定着画像を担持した記録媒体を通過させて定着を行う定着装置において、前記定着部材または加圧部材に接触して回転することにより定着部材または加圧部材に付着したトナーを取り込むクリーニングローラを、前記定着部材あるいは加圧部材の少なくとも一方に付設するとともに、前記クリーニングローラの周面にスパイラル状の溝が設けられ、該スパイラル状の溝は途中で螺線の向きが逆向きになっており、かつ、それぞれの螺線の向きがクリーニングローラ回転時に両端外側に向かう方向であるとともに、前記溝は、開口部から底部に向けて表面粗さが粗くなっていることにより解決される。
【0007】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、当該定着装置における最大用紙サイズに対応する領域外で前記クリーニングローラの表面にスクレーパ部材を当接させて設けたことを提案する。
【0008】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記クリーニングローラの周面に円周溝を有することを提案する。
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記円周溝が、用紙サイズに対応する位置に設けられていることを提案する。
【0009】
また、前記の課題を解決するため、本発明は、前記溝は、開口部の幅よりも底部の幅のほうが大きいことを提案する。
【0010】
また、前記の課題は、本発明により、請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置を備える画像形成装置により解決される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る定着装置の一例における要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置20おいて、定着部材としての定着ローラ21に加圧ローラ22が図示しない加圧手段により一定の加圧力で圧接されている。加圧ローラ22は、シリコーンゴム等の弾性層を有している。定着ローラ21内にはヒータ23が内蔵されている。ヒータ23は電力の供給を受けることによって発熱し、定着ローラ21を内側から加熱する。また、定着ローラ21の外周面に接触して温度センサ24が配置され、定着ローラ1の表面温度を検知する。定着温度を検知するための温度センサを、加圧ローラ22側に設けることもできる。未定着のトナー像を担持する転写紙等の記録媒体Pは、定着ローラ21と加圧ローラ22が圧接するニップ間を通紙され、その際に加熱及び加圧を受けてトナー画像が用紙P上に定着される。
【0012】
加圧ローラ22には、オフセットトナーや紙粉等を除去するためのクリーニングローラ25が圧設されている。クリーニングローラ25は、加圧ローラ22と同方向(図中反時計回り)に回転するよう図示しない駆動手段により回転駆動され、加圧ローラ22との当接部において両者はカウンタ方向に移動することになる。クリーニングローラ25の周面には後述するスパイラル(螺線)状の溝が設けられており、クリーニングローラ25が加圧ローラ22の周面から除去したオフセットトナーは、螺線状の溝によってクリーニングローラ25の端部方向に導かれ、トナーをその端部から排出させる。
【0013】
図2は、クリーニングローラの構成を示す正面図及び側面図である。
図2(b)の正面図に示すように、本例のクリーニングローラ25は、ローラ本体26の周面にスパイラル状の溝27が設けてある。その溝27は、螺線の向きが途中で逆向きとなっており、それぞれの螺線の向きは、クリーニングローラ25が図2(a)の側面図に矢印で示す方向に回転したときに、ローラ両端部にそれぞれの螺線が進行するように設けられている。本例では、ローラ軸方向の中心線Cを基準として螺線の向きが対称形になっており、クリーニングローラ25が回転したときに、回収トナーはローラ軸方向の中心から両端部に向けて徐々に押し流されていく。よって、中心線Cは回収トナーの搬送中心でもある。
【0014】
本例のクリーニングローラ25においては、その周面にスパイラル状の溝27が設けられていることからローラ表面積が増大し(同じ外径の周面が平らなローラと比べて)、クリーニング性能が向上する。また、クリーニング時に、回収トナーが溝部27に流れ込むことによりクリーニング性能が大きく、さらに、回収トナーを搬送・排出する作用も有するので、加圧ローラ22上に多大なトナーがある場合でも安定したクリーニング性能を発揮することができる。トナーが低融点トナーの場合でも、クリーニングローラのクリーニング性及びトナー保持力が大きく、回収したトナーがローラ両端部に徐々に移動されるため、加圧ローラ及び用紙へのトナー再転写を低減させることができる。そして、回収トナーがクリーニングローラの中央から両端部に搬送されることにより、回収トナーの搬送がより速やかで、加圧ローラ・用紙へのトナー再転写をより効果的に低減させることができる。
【0015】
図3は、クリーニングローラの別例を示す正面図である。
本例のクリーニングローラ25Bは、その周面に設けたスパイラル状の溝27は、最大用紙サイズ(本実施例では用紙搬送基準を中央基準とする)に相当する部分にのみ配置されており、最大用紙サイズの両外側部分26a,26aにはスパイラル状の溝27が設けられていない。そして、その26a,26aの部分に当接してスクレーパ28が配置されている。スクレーパ28はクリーニングローラ表面からトナーや紙粉等の汚れを掻き落とす部材であり、金属,マイラー(商品名)等のフィルム材,ゴムブレード,不織布などを用いることができる。スクレーパ28のローラ本体26への当接方向はカウンタ方向,非カウンタ方向のいずれでも良い。ただし、不織布の場合は、ある面積を持ってローラ本体26に摺接させるように設ける。
【0016】
本例では、クリーニングローラ25Bの両端部にスクレーパ28を当接させて配置したことにより、クリーニングローラ25Bにより回収されローラ両端部に導かれたトナーを掻き落とすことができ、回収トナーがクリーニングローラの端部に滞留しつづけることによる汚れ(トナー再転写あるいはトナー落下等)を防止することができる。スクレーパ28が最大用紙サイズの両外側部分26a,26aに位置することから、スクレーパでクリーニングローラ周面を摺接した場合でも、回収トナーの用紙への影響(再転写)を防ぐことができる。
【0017】
そして、クリーニングローラの軸方向の全体にスクレーパを当接させると、スクレーパによる負荷が増大するが、本例の場合、クリーニングローラの両端部のみにスクレーパ28が当接するため、負荷が大きくなることがない。また、長尺なスクレーパは部品精度も要求されるためコストアップにつながるが、本例におけるスクレーパ28は低コストである。さらに、ローラ全幅でトナーを掻き落とす場合と比べて、掻き落としたトナーの処理(定着装置外への排出等)が容易である。
【0018】
なお、本例のクリーニングローラ25Bでは最大用紙サイズに相当する領域のみにスパイラル状の溝27を設けたが、図2のクリーニングローラ25のように、ローラ軸方向の全域にわたってスパイラル状の溝27を設けても良い(ローラ軸方向の全域にスパイラル状の溝27を設けたクリーニングローラの両端部にスクレーパを当接させて配置しても良い)。
【0019】
図4は、クリーニングローラのさらに別の例を示す正面図である。
この図に示すように、本例のクリーニングローラ25Cは、その周面にスパイラル状の溝27に加えて円周方向の溝(以下、円周溝という)29を所定の個所に(所定の個数だけ)設けてある。これにより、クリーニングローラ25Cで回収したトナーの保持量を増大させることができる。そのため、加圧ローラ22から回収するトナーの量が多大な場合でも、スパイラル状の溝27による回収トナーをクリーニングローラ両端部へ搬送する際の一時的に回収トナーを保持する場所として円周溝29を機能させることができ、トナー回収量が多大な場合のトナー溢れを防止することができる。円周溝29は、図1で説明したクリーニングローラ25、および、図2で説明したクリーニングローラ25Bにも設けることが可能である。
【0020】
本例のクリーニングローラ25Cにおいては、円周溝29は、装置において使用する用紙サイズに応じた位置に設けてある。図4には、A3,B4,A4,B5サイズ(ここではいずれも縦通紙)に対応する位置に円周溝29を設けた様子を示してある。図では片側部分しか示していないが、ローラ軸方向の中心を基準として反対側にも、各サイズに対応する位置にそれぞれ円周溝29が設けてある。このように、円周溝29を用紙サイズに応じた位置に設けることにより、用紙端部(用紙裁断部)から出てくる紙粉を効果的にクリーニングローラに回収・保持することができ、定着部材(加圧ローラあるいは定着ローラ)におけるトナーと紙粉の混合による目詰まりや固着を防止することができる。
【0021】
ところで、上記説明した図2,3,4の各クリーニングローラ25,25B,25Cにおいては、溝27及び円周溝29は、開口部から溝底部までの幅が同じ矩形断面の溝であったが、スパイラル状の溝27あるいは円周溝29として、開口部よりも底部で溝幅が広くなった断面形状の溝を用いることができる。
【0022】
例えば、図5に示すように、開口部の溝幅Woよりも底部の溝幅Wtが大きくなっている(Wo>Wt)台形断面に溝を形成する。これにより、スパイラル状の溝27及び円周溝29における回収トナーの保持量を増大させることができる。また、トナーは冷めた状態で固化するが、溝底部よりも溝開口部の幅が狭いことにより、その固化したトナーが飛び出しにくくなり(矩形断面の場合より)、トナー落ちによる画像汚れ(地汚れ)の発生を防止することができる。
【0023】
なお、開口部の溝幅Woよりも底部の溝幅Wtを大きくする場合、溝断面が必ずしも台形(壁部が直線状)でなくとも良い。例えば、溝断面における両側の壁部が曲線状でも構わず、開口部の溝幅Woよりも底部の溝幅Wtが大きければ良い。
【0024】
さらに、スパイラル状の溝27あるいは円周溝29は、開口部から底部に行くにしたがって溝表面の粗さが大きくなるように形成すると好適である。例えば、図6に示すように、溝27の表面をブラスト処理により、開口部から底部に行くにしたがって順次溝表面が粗くなるように設ける。溝の底面にもブラスト処理を施す。このようにすることにより、各溝においては開口部に近いほうが表面性が滑らかで底部の方が粗いため、底部に近いほうが摩擦係数が高く、回収トナーの密着性が高くなり、クリーニングローラにより回収したトナーは溝の開口部から底部に流れる(移動する)ようになり、回収トナーの再転写をより効果的に防ぐことができる。
【0025】
図6では、開口部の溝幅Woよりも底部の溝幅Wtが大きい構成で説明したが、矩形断面の溝に対して、開口部から底部に行くにしたがって溝表面の粗さが大きくなるように形成する場合も同様の効果を得られる。
【0026】
なお、溝表面を粗す方法としては、ブラスト処理の他に、微小の筋を付ける(筋本数の密度に差を設ける)、あるいは溝表面をささくれ立たせるような処理をしても良い。
【0027】
また、上記説明した図2,3,4の各クリーニングローラ25,25B,25Cにおいて、加圧ローラにクリーニングローラを圧接させた場合、加圧ローラ表面の弾性層が変形することにより、加圧ローラ表面がクリーニングローラのスパイラル状の溝27あるいは円周溝29に食い込むことになる。しかし、図7に示すように、加圧ローラ表面の溝部への食い込み量(変形量)Dkよりも各溝の深さDmの方が大きくなる(Dk<Dm)ように、加圧ローラの材料及び加圧ローラとクリーニングローラの圧接力が設定されている。このため、加圧ローラとクリーニングローラを圧接させたときに、各溝に食い込んだ加圧ローラ表面が溝部の底面に接触することはなく、両者の間には隙間が存在している。これにより、回収トナーをスパイラル状の溝27あるいは円周溝29に有効に保持することができ、また、溝部に蓄積した回収トナーが加圧ローラに接触せず、トナーの再転写を防ぐことができる。図5,6で説明した溝の構成においても、Dk<Dmとなるように設定することで同様の効果を得ることができる。
【0028】
図8は、一方向に進むスパイラル状の(螺線の向きが途中で逆向きになっていない)溝127をローラ周面に設けたクリーニングローラの一例を示す斜視図である。この図に示すクリーニングローラ125は、一方向に進む1条のスパイラル状の溝127を有している。
【0029】
図9は、一方向に進むスパイラル状の溝を2条(127a,127b)有しているクリーニングローラ125Bを示す斜視図である。このクリーニングローラ125Bでは、一方向に進む2条のスパイラル状の溝127a,127bをローラ軸を基準に対称位置に(180度の位置関係で)ローラ周面に設けたものである。このクリーニングローラ125Bでは、2条のスパイラル状の溝127a,127bを有することにより、溝部に保持できる回収トナー量を増大させることができる。また、回収トナーをローラ端部に導く経路が2つになることから、回収トナーの搬送が速やかになり、回収トナーの再転写をより効果的に防ぐことができる。スパイラル状の溝の条数は2条に限らず、3条以上とすることも可能である。
【0030】
図8,9で説明したクリーニングローラ125及び125Bにおいて、図5で説明した構成、すなわち、開口部の溝幅Woよりも底部の溝幅Wtが大きい構成を採用することができる。また、図6で説明した構成、すなわち、開口部から底部に行くにしたがって溝表面の粗さが大きくなるように形成する構成を採用することができる。さらに、図7で説明した構成、すなわち、加圧ローラ表面の溝部への食い込み量(変形量)Dkよりも各溝の深さDmの方が大きくなる(Dk<Dm)ように、加圧ローラの材料及び加圧ローラとクリーニングローラの圧接力を設定する構成を採用することができる。
【0031】
次に、定着装置の別実施例について図10を参照して説明する。
この図に示す定着装置20Bは、定着部材として無端状のベルトである定着ベルト35を用いている。本例では定着ベルト35は、加熱ローラ21と支持ローラ34とに張設されている。加熱ローラ21にはヒータ23が内蔵されている。ヒータ23は電力の供給を受けることによって発熱し、加熱ローラ21を介して定着ベルト35を加熱する。加圧ローラ22が、定着ベルト35を挟んで支持ローラ34に圧接されている。その加圧ローラ22には、クリーニングローラ25が圧接されている。クリーニングローラ25は図2で説明したものと同一であり、構成及び作用効果については説明を省略する。クリーニングローラを図3で説明したクリーニングローラ25Bあるいは図4で説明したクリーニングローラ25Cとすることもできる。さらには、図9で説明したクリーニングローラ125Bとすることも可能である。各クリーニングローラにおいては、図5,6,7で説明した構成を採用することが可能である。
【0032】
図10の例では、支持ローラ34は図示しない駆動機構により回転駆動されることで定着ベルト35を回動させる。未定着のトナー画像を担持する用紙Pは、支持ローラ34と加圧ローラ22が圧接するニップ間を通紙され、その際に加熱及び加圧を受けてトナー画像が用紙P上に定着される。
【0033】
図11は、本発明に係る定着装置を備える画像形成装置の一例として、図1の定着装置20を備えたプリンタの概略構成を示す断面図である。
この図に示すように、感光体ドラム(像担持体)1の周囲には、帯電手段2,現像装置3,転写手段4,クリーニング手段5等が配設されている。帯電手段2と現像装置3の間は露光位置となっており、露光装置6からの書き込み光Lが感光体ドラム1に照射される。
【0034】
画像形成時、感光体ドラム1の表面は帯電手段2によって所定の電位に均一に帯電される。その感光体ドラム1の帯電面は照射光Lによって露光され静電潜像が形成される。その静電潜像に現像装置3からトナーが付与されてトナー像が形成される。
【0035】
一方、装置の下部位置には給紙カセット7が設けられている。給紙カセット7は中板8を備えており、図示しない押し上げ機構により中板上に載置された用紙束が給紙ローラ9に押し付けられている。給紙ローラ9の回転によってカセット内の上側から記録紙が給送され、分離パッド10によって1枚に分離されて送り出される。
【0036】
レジストローラ11で一旦停止された記録紙は、感光体ドラム1上のトナー像と同期するようにタイミングを取られて送出される。その記録紙上に、感光体ドラム1上のトナー像が転写手段4によって転写される。トナー像が転写された記録紙は上方の定着装置20へ搬送され、熱と圧力によりトナー像が記録紙上に定着される。その後、用紙は排紙ローラ対16によって装置上面に設けられた排紙トレイ17へ排出され、画像面を下にしてスタックされる。また、感光体ドラム1上に残留したトナーは、感光体ドラム1に接触したクリーニング手段5により除去され、さらに感光体ドラム1上の静電潜像が図示しない除電手段によって消去され、感光体ドラム1は初期状態に戻される。
【0037】
なお、図において装置右側面に手差しトレイ14が設けられている。符号15は手差しトレイの給紙ローラである。また、装置外装部13の上面には操作パネル12が設けられている。そして、露光装置6に隣接するケース30内には、電源回路31やエンジンドライバボード32及びコントローラボード33等の電装・制御装置が収納されている。
【0038】
定着装置20は、図1で説明したものと同じ構成であり、加圧ローラに圧接されるクリーニングローラ25を備えている。クリーニングローラ25は図2で説明したものと同一である。また、クリーニングローラを図3で説明したクリーニングローラ25Bあるいは図4で説明したクリーニングローラ25Cとすることもできる。さらには、図9で説明したクリーニングローラ125Bとすることも可能である。各クリーニングローラにおいては、図5,6,7で説明した構成を採用することが可能である。クリーニングローラの構成と作用については説明が重複するので省略する。
【0039】
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、クリーニングローラが付設される加圧ローラには、ヒータが内蔵されていても良い。また、クリーニングローラを定着ローラに対して設けることもできる。その場合、定着ローラは表層に弾性層を有しているのが好ましい。定着ローラあるいは加圧ローラの加熱方法も、ヒータ内蔵方式に限らず、任意の方式、例えば、抵抗体によりローラ芯金を直接加熱する方式、あるいは誘導加熱方式等でも良い。
【0040】
また、ベルト定着装置の定着ベルトに対して本発明によるクリーニングローラを設けることもできる。例えば、図6のベルト定着装置において、支持ローラ34に対向して定着ベルト35に圧接するようにクリーニングローラ25(25B,25C)を設けることもできる。
【0041】
加圧ローラと定着ローラ(定着ベルトを含む定着部材)の双方に対して本発明によるクリーニングローラを設けることもできる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の定着装置及び画像形成装置によれば、定着部材あるいは加圧部材の少なくとも一方に付設されたクリーニングローラは周面にスパイラル状の溝が設けられ、該スパイラル状の溝は途中で螺線の向きが逆向きになっており、かつ、それぞれの螺線の向きがクリーニングローラ回転時に両端外側に向かう方向であるので、クリーニングローラの表面積を増大させ、また、除去したトナーがスパイラル状の溝に流れ込むことにより、優れたクリーニング性能を得ることができる。さらに、トナー保持能力が高く、除去したトナーを速やかにローラ両端部に移動させることができるので、低融点トナーであってもトナーの再転写を防ぐことができる。
また、溝は開口部から底部に向けて表面粗さが粗くなっているので、溝底部で回収トナーの密着性が高くなり、回収したトナーは溝の開口部から底部に流れる(移動する)ようになり、回収トナーの再転写をより効果的に防ぐことができる。
【0043】
請求項2の構成により、定着装置における最大用紙サイズに対応する領域外でクリーニングローラの表面にスクレーパ部材を当接させて設けたので、クリーニングローラで除去したトナー及び紙粉等を掻き落とすことができる。
【0044】
請求項3の構成により、クリーニングローラの周面に円周溝を有するので、回収トナーをクリーニングローラ両端部へ搬送する際の一時的な保持場所として円周溝を機能させることができ、トナー回収量が多大な場合のトナー溢れを防止することができる。
【0045】
請求項4の構成により、円周溝が用紙サイズに対応する位置に設けられているので、用紙端部(用紙裁断部)から出てくる紙粉を効果的にクリーニングローラに回収・保持することができ、トナーと紙粉の混合による目詰まりや固着を防止することができる。
【0046】
請求項5の構成により、溝は開口部の幅よりも底部の幅のほうが大きいので、スパイラル状の溝及び円周溝における回収トナーの保持量を増大させることができる。また、固化したトナーが飛び出しにくくなり、トナー落ちによる画像汚れの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の一例における要部構成を示す断面図である。
【図2】その定着装置の加圧ローラに付設されたクリーニングローラを示す側面図及び正面図である。
【図3】クリーニングローラの別例を示す正面図である。
【図4】クリーニングローラのさらに別の例を示す部分正面図である。
【図5】スパイラル状の溝の断面形状を説明するための部分斜視図である。
【図6】溝表面のブラスト処理を示す部分斜視図である。
【図7】クリーニングローラの溝への加圧ローラの食い込みを説明するための正面図である。
【図8】一方向に進むスパイラル状の溝を設けたクリーニングローラの一例を示す斜視図である。
【図9】一方向に進むスパイラル状の溝を2条有しているクリーニングローラを示す斜視図である。
【図10】定着装置の別実施例を示す要部断面図である。
【図11】図1の定着装置を備えたプリンタの概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
20,20B 定着装置
21 定着ローラ
22 加圧ローラ
23 ヒータ
25,25B,25C クリーニングローラ
26 ローラ本体
27 スパイラル状の溝
28 スクレーパ
29 円周溝
34 支持ローラ
35 定着ベルト
125,125B クリーニングローラ
P 用紙
Claims (6)
- 互いに圧接される定着部材と加圧部材とを有し、両部材間に未定着画像を担持した記録媒体を通過させて定着を行う定着装置において、
前記定着部材または加圧部材に接触して回転することにより定着部材または加圧部材に付着したトナーを取り込むクリーニングローラを、前記定着部材あるいは加圧部材の少なくとも一方に付設するとともに、
前記クリーニングローラの周面にスパイラル状の溝が設けられ、該スパイラル状の溝は途中で螺線の向きが逆向きになっており、かつ、それぞれの螺線の向きがクリーニングローラ回転時に両端外側に向かう方向であるとともに、
前記溝は、開口部から底部に向けて表面粗さが粗くなっていることを特徴とする定着装置。 - 当該定着装置における最大用紙サイズに対応する領域外で前記クリーニングローラの表面にスクレーパ部材を当接させて設けたことを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
- 前記クリーニングローラの周面に円周溝を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記円周溝が、用紙サイズに対応する位置に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の定着装置。
- 前記溝は、開口部の幅よりも底部の幅のほうが大きいことを特徴とする、請求項1,3,4のいずれか1項に記載の定着装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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