JP4429478B2 - 力検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は力検出装置に関し、特に、コンピュータゲーム用や小型電子機器用の入力装置などに用いるのに適した力検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な力検出装置としては、ピエゾ抵抗素子、圧電素子、容量素子などを利用した種々のタイプのものが普及している。これらの力検出装置は、マン・マシンインターフェイスとして、様々な装置に対する操作量検出装置としても利用することが可能である。たとえば、コンピュータゲーム用の入力装置や、携帯電話などの小型電子機器用の入力装置としては、種々の力検出装置が利用されている。特に、容量素子を利用した力検出装置は、構造が単純であり、安価に供給することができるというメリットを有するため、コストダウンが要求される電子機器の入力装置として様々な分野で利用されている。
【0003】
容量素子を利用した一般的な力検出装置は、固定部材側に形成された固定電極と、変位部材側に形成された変位電極と、によって容量素子を構成し、これら一対の電極間隔の変化を容量素子の静電容量値として検出するものである。変位部材側に力が作用したときに、この作用した力の大きさに応じて変位が生じるようにすれば、作用した力の大きさを静電容量値の変化として検出することができる。しかも、検出に必要な構成要素は、固定部材および変位部材と、これらの対向面に形成される一対の電極と、この一対の電極によって構成される容量素子の静電容量値を測定する回路と、を用意しておけばよいので、構造は非常に単純になり、コストダウンを図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の静電容量式の力検出装置には、十分な測定精度を確保することが困難であるという問題点がある。一般に、静電容量は、様々な外乱による影響を受けやすく、精度の高い検出を行うためには、電極面積をできるだけ広くするか、電極間隔をできるだけ狭くして、静電容量の絶対量を多くするようにしなければならない。しかしながら、電極面積を広くすれば、装置の小型化を図ることができなくなる。また、電極間隔を狭くするには、機械的な構造部分の寸法精度を向上させる必要があり、コストダウンを図ることができなくなる。
【0005】
そこで、本発明は、小型で安価で、かつ、測定精度の高い静電容量式の力検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1) 本発明の第1の態様は、XYZ三次元座標系において、所定の作用点に作用した外力またはこの外力と同等の押圧力を検出する力検出装置において、
座標系におけるXY平面に沿った上面を有する主基板と、
主基板の上面のほぼ中心位置に座標系の原点を定義したときに、主基板のX軸正領域上に形成された第1の電極と、主基板のX軸負領域上に形成された第2の電極と、原点近傍に形成された一対のスイッチ動作用電極と、
第1の電極および第2の電極の上面を覆う絶縁層と、
主基板の原点上方に配置された作用部と、第1の電極および第2の電極の周囲を取り巻く位置において主基板に固定された固定部と、作用部と固定部との間を接続する、作用部の厚みおよび固定部の厚みよりも小さな厚みをもった可撓性膜によって構成された可撓部と、を有する変位生成体と、
作用部の底面に形成され、弾性変形を生じる導電性材料からなり、下面に多数の凹凸構造からなる粗面もしくは凹凸面が形成された弾性導電層と、
作用した力を電気信号として検出する検出回路と、
を設け、
絶縁層を挟んで、第1の電極と弾性導電層とにより第1の容量素子が、第2の電極と弾性導電層とにより第2の容量素子が、それぞれ形成されるようにし、検出回路は、第1の容量素子の静電容量値と第2の容量素子の静電容量値との差に基づいて、作用部内の作用点に作用した外力のX軸方向成分または当該外力と同等の変位を作用部に生じさせる押圧力を検出する機能を有し、
検出対象となる力が作用していない状態においては、可撓部がドームの一部を構成する形状をなし、絶縁層の上面と弾性導電層の粗面もしくは凹凸面とが所定間隔をあけて非接触状態となる第1の状態を維持し、
所定以上の大きさをもった下方への力成分が作用している状態においては、可撓部が一部分で折れ曲がるように変形し、絶縁層の上面と弾性導電層の粗面もしくは凹凸面とが接触状態となる第2の状態となり、
第2の状態では、上記接触状態が、粗面もしくは凹凸面の凹凸構造の変形に起因して、作用した力に応じて変化し、
検出回路は、一対のスイッチ動作用電極間の電気的状態を検出することにより、第1の状態と第2の状態とを認識し、第2の状態になったときに力の検出を行うようにしたものである。
【0012】
(2) 本発明の第2の態様は、上述の第1の態様に係る力検出装置において、
主基板のY軸正領域上に形成された第3の電極と、主基板のY軸負領域上に形成された第4の電極と、これらの電極の上面を覆う絶縁層と、を更に設け、
絶縁層を挟んで、第3の電極と弾性導電層とにより第3の容量素子が、第4の電極と弾性導電層とにより第4の容量素子が、それぞれ形成されるようにし、
検出回路が、第2の状態になったときに、第3の容量素子の静電容量値と第4の容量素子の静電容量値との差に基づいて、作用部内の作用点に作用した外力のY軸方向成分または当該外力と同等の変位を作用部に生じさせる押圧力を更に検出するようにしたものである。
【0013】
(3) 本発明の第3の態様は、上述の第1または第2の態様に係る力検出装置において、
主基板の上面に形成された第5の電極と、この電極の上面を覆う絶縁層と、を更に設け、
絶縁層を挟んで、第5の電極と弾性導電層とにより第5の容量素子が形成されるようにし、
検出回路が、第2の状態になったときに、第5の容量素子の静電容量値に基づいて、作用部内の作用点に作用した外力のZ軸方向成分または当該外力と同等の変位を作用部に生じさせる押圧力を更に検出するようにしたものである。
【0014】
(4) 本発明の第4の態様は、上述の第1〜第3の態様に係る力検出装置において、
第2の状態になったときに、弾性導電層とスイッチ動作用電極とが接触した状態となるようにし、検出回路とスイッチ動作用電極との配線を利用して、検出回路と弾性導電層との配線を形成するようにしたものである。
【0015】
(5) 本発明の第5の態様は、上述の第1〜第4の態様に係る力検出装置において、
可撓部の内側端が作用部の側面に連なり、可撓部の外側端が固定部の側面に連なる構造をなすようにし、
固定部の下面には突起部を形成し、主基板の上面には孔部を形成し、突起部を孔部に嵌合することにより、変位形成体の位置決めがなされるようにしたものである。
【0018】
(6) 本発明の第6の態様は、上述の第1〜第5の態様に係る力検出装置において、
作用部の上面に複数の指標を配置し、個々の指標位置に加えられた押圧力によって作用部が主基板に対して変位を生じるように構成し、どの指標位置にどれだけの押圧力が加えられたかを検出できるようにしたものである。
【0019】
(7) 本発明の第7の態様は、上述の第1〜第6の態様に係る力検出装置において、
少なくとも作用部と弾性導電層とを同一の材料による一体構造としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。
【0021】
§1.基本的な実施形態
はじめに、本発明の基本的な実施形態を述べる。図1は、この基本的な実施形態に係る力検出装置の側断面図である。この装置の主たる構成要素は、固定部材10と変位部材20である。固定部材10は、平板状の電極11と、この電極の上面を覆う絶縁層12によって構成されている。一方、変位部材20は、作用部21と弾性導電層22によって構成されている。弾性導電層22は、変位部材20の底部を構成しており、弾性変形を生じる導電性材料(たとえば、導電性ゴム)からなる。しかも、この弾性導電層22の下面には、多数の凹凸構造からなる粗面(いわゆる梨地面)が形成されている。
【0022】
変位部材20は、固定部材10の上方に配置されているが、固定部材10とは別体となっており、上下方向に変位可能である。ここでは、基本原理を示すために、固定部材10の上面に変位部材20を載置しただけの構造からなる力検出装置を示すが、実用上は、§2で述べる実施形態のように、両者を可撓性をもった構造体によって連結するのが好ましい。固定部材10側の電極11と、変位部材20側の弾性導電層22とは、いずれも導電性材料から構成された層である。したがって、絶縁層12を挟んで、電極11の上面と弾性導電層22の下面(粗面)により容量素子が形成されることになる。
【0023】
いま、図2に示すように、作用部21の上面に、下方向を向いた力Fが加わった場合を考えると、弾性導電層22は弾性変形を生じる材料から構成されているため、力Fに基づいて加わる押圧力により、上下方向に潰れて変形することになる。このとき、弾性導電層22の下面を構成する粗面には、凹凸構造による多数の空隙部が形成されているため、この空隙部を埋めるような変形が起こることになる。ここで、検出対象となる力が何ら加えられていない図1の状態(変位部材20を固定部材10の上に載置した場合、変位部材20の自重による力が加わることになるが、これは検出対象となる力ではない)と、変位部材20の上面から下方への力Fが加えられた図2の状態とを比べると、弾性導電層22の下面と絶縁層12の上面との間の接触状態が変わり、電極11と弾性導電層22とによって構成された容量素子の静電容量値に変化することになる。
【0024】
ここで、図1に示すように、検出対象となる力が加えられていないときの接触状態を初期接触状態と呼ぶことにすると、この初期接触状態では、弾性導電層22の下面の凹凸構造により多数の空隙部が確保されている。容量素子の電極間隔は、電極11の上面と弾性導電層22の下面との間隔ということになるが、弾性導電層22の下面は凹凸構造をもった粗面であるため、個々の部分ごとに電極間隔は異なる。したがって、この初期接触状態における容量素子の静電容量値は、両者の平均的な間隔によって定まることになる。ところが、図2に示すように、力Fが加えられて弾性導電層22が上下に潰れた接触状態になると、空隙部を埋めるように弾性導電層22が充填されることになるので、平均的な電極間隔は小さくなり、電極の面積も若干広くなる。このため、図2に示す接触状態における容量素子の静電容量値は、図1に示す初期接触状態におけるものよりも大きくなる。
【0025】
結局、変位部材20を下方に変位させる力Fが作用すると、弾性導電層22の下面に形成された粗面が、絶縁層12の上面に押圧されて凹凸構造が変形し、この凹凸構造の変形状態を容量素子の静電容量値として検出できることになる。しかも、弾性導電層22の変形の程度は、力Fの大きさが所定の範囲内をとる間は、力Fが大きくなればなるほど大きくなる。したがって、力Fの大きさと、容量素子の静電容量値との間には、線形関係は得られないかもしれないが、力Fが大きくなれば静電容量値も大きくなる一価の関係が得られることになる(両者の関係は、弾性導電層22の材質や、凹凸構造の形状などによって定まり、現在のところ、理論的な解析は行っていない)。そこで、この両者の関係を予め求めておけば、電極11と弾性導電層22との間の静電容量値を測定することにより、作用部21の上面に加えられた下方向の力Fの大きさを検出することができる。これが、本発明の基本原理である。
【0026】
もちろん、力Fの大きさが所定のしきい値を越えると、弾性導電層22の変形がそれ以上は生じなくなり、力Fの大きさを検出することはできなくなる。したがって、このしきい値までの力の検出しか行うことはできないが、このしきい値は、弾性導電層22の材質、厚み、凹凸構造の形状などによって支配される値であるため、用途に応じて、所望の検出範囲に適合するような弾性導電層22を設計するようにすれば、実用上は問題は生じない。
【0027】
なお、実用上の設計を行う上では、絶縁層12の厚みと弾性導電層22の粗面の表面粗さ(凹凸構造の大きさ)との関係にも留意する必要がある。たとえば、絶縁層12の厚みが1mm程度であるのに対し、粗面を構成する凹凸構造の凹部と凸部との高低差が1μm程度しかなかったとすると、容量素子の電極間隔は、検出のフルレンジにおいて1000〜1001μm程度の差しか生じなくなり、十分な精度の検出は期待できない。結局、実用上、十分な精度の力検出装置を実現するためには、粗面の凹凸構造の変形に基づいて生じる静電容量値の変化が有意に検出できるように、絶縁層12の厚みと弾性導電層22の粗面の表面粗さ(凹凸構造の大きさ)との関係を設定する必要がある。
【0028】
逆言すれば、絶縁層12の厚みと弾性導電層22の粗面の表面粗さとの関係を適切に設定し(たとえば、絶縁層12の厚みと弾性導電層22の凹凸高低差とを同程度に設定する)、設定どおりの厚みと粗さを有する構造体を製造することができれば、単純な構造であっても、十分に高精度な検出結果が得られる力検出装置を実現することが可能になる。近年、成膜技術、印刷技術、金型技術はかなり進歩しており、設定どおりの厚みや粗さを有する構造体を量産することは比較的容易にできるようになってきている。したがって、本発明を利用すれば、小型で安価で、かつ、測定精度の高い静電容量式の力検出装置を量産することが可能になる。すなわち、所定の設計寸法どおりの固定部材10および変位部材20を用意することができれば、図1に示すように、固定部材10の上に変位部材20を載置するだけで、高精度の力検出装置が製造できることになる。細かな位置合わせ作業や、精度の高い位置決めを行うための部材などは、一切必要ない。また、弾性導電層22の大きさ(層面の広さ)と電極11の大きさ(層面の広さ)を同一にせずに、図の例のように一方が他方より大きくなるように設計しておけば、平面的な位置ずれに基づく検出値への影響を少なくすることができる。結局、この力検出装置の検出精度は、絶縁層12および弾性導電層22の寸法精度に依存して定まることになる。
【0029】
なお、図1に示す実施形態では、検出対象となる力が作用していない状態においては、絶縁層12の上面と弾性導電層22の粗面とが初期接触状態を維持するようにし、検出対象となる力が作用している状態においては、粗面の凹凸構造の変形に起因して、絶縁層12の上面と粗面との接触状態が、作用した力に応じて変化するようにしているが、検出対象となる力が作用していない状態において、必ずしも初期接触状態が維持されるようにする必要はない。たとえば、検出対象となる力が作用していない状態においては、絶縁層12の上面と弾性導電層22の粗面とが所定間隔をあけて非接触状態を維持するようにしてもよい。この場合、変位部材20は固定部材10の上方の離れた位置に配置されることになるので、変位部材20を固定部材10に対して浮いた状態に支持する支持部材を用意する必要がある。
【0030】
後に§3で述べる実施形態では、可撓性をもった支持部材によって変位部材20を浮いた状態で支持できるようにしている。この場合、変位部材20に対して、所定以上の大きさをもった下方への力成分が作用すると、可撓性をもった支持部材が撓み、弾性導電層22の粗面が絶縁層12の上面に接触する状態となる。しかも、このときの接触状態は、粗面の凹凸構造の変形に起因して、作用した力に応じて変化することになる。詳細は§3において述べる。
【0031】
§2.実用的な実施形態(その1)
図3は、本発明の第1の実用的な実施形態に係る力検出装置の基本構成を示す側断面図である。§1で述べた基本的な実施形態は、図の下方への力Fのみを検出する一次元力検出装置であったが、ここで述べる実施形態は、XYZ三次元座標系において、所定の作用点に作用した外力を各座標軸方向成分ごとに検出することができる三次元力検出装置である。
【0032】
ここに示す力検出装置の主要な構成要素は、主基板110と、変位生成体120と、弾性導電層130と、固定部材140と、5枚の電極E1〜E5と、絶縁層I1〜I5である。主基板110は、この力検出装置の支持層となる基板であり、この実施形態では、セラミック基板、ガラス基板あるいはガラスエポキシ基板などの絶縁基板を主基板110として用いているが、ポリイミドフィルムなどのフィルム材料を主基板110として用いることも可能であるし(本発明における「基板」とは、このようなフィルムまでも含む広い概念で用いている。)、金属などの導電性基板を主基板110として用いることも可能である。ただし、主基板110の上面には複数の電極を形成するため、導電性基板を主基板110として用いた場合には、上面に絶縁膜を形成する必要がある。ここでは、説明の便宜上、この主基板110の上面の中心位置に原点Oを定義し、図における右方向にX軸、上方向にZ軸、紙面に対して垂直な方向にY軸をそれぞれとることにより、XYZ三次元座標系を定義することにする。主基板110の上面は、この座標系におけるXY平面に沿った面ということになる。
【0033】
変位生成体120は、この主基板110の上に配置された部材であり、図示のとおり、中心部分の作用部121と、その周囲に形成された可撓部122と、更にその周囲に形成された固定部123と、の3つの部分から構成されている。図4に、この変位生成体120の上面図を示す。作用部121は、中央の円柱状の部分であり、§1で述べた力検出装置における作用部21に相当する部分である。ここでは、この作用部121の上面中心位置に作用点Pを定義し、この作用点Pに加えられた力を検出する例について、以下の説明を行うことにする。可撓部122は、作用部121を周囲から支持する円環状の部分であり、図3の側断面図に示されているように、肉厚が非常に薄くなっており可撓性を有している。固定部123は、可撓部122の更に外側の部分であり、変位生成体120を主基板110に固定する機能を有している。固定部123の下面には、4か所に突起部124が形成されており、この突起部124を主基板110側の貫通孔111に嵌合することにより、変位生成体120の位置決めを行うことができる。
【0034】
この実施形態では、絶縁性のシリコンゴムあるいは絶縁性のエラストマーを一体成型することにより変位生成体120を形成している。したがって、変位生成体120は弾性変形する性質を有しており、特に、作用部121と固定部123との間に形成され、肉厚が薄くなった可撓部122は、弾性変形によって容易に撓む構造となっており、この可撓部122が撓むことにより、作用部121はある程度の自由度をもって、主基板110に対して変位を生じることができる。もっとも、変位生成体120は、可撓部122がある程度の可撓性をもつのであれば、どのような材質で形成してもかまわない。
【0035】
図5は、主基板110の上面図である。4か所に形成された貫通孔111は、上述したように、変位生成体120の位置決めを行うためのものである。主基板110の上面には、5枚の電極E1〜E5(§1で述べた力検出装置における電極11に相当)が形成されており、これらの電極は、それぞれ絶縁層I1〜I5(§1で述べた力検出装置における絶縁層12に相当)によって覆われた状態となっている。電極E1〜E4は、図に破線で示されているとおり、扇形をした平板状の電極であり、第1の電極E1はX軸正領域上に、第2の電極E2はX軸負領域上に、第3の電極E3はY軸正領域上に、第4の電極E4はY軸負領域上に、それぞれ形成されている。いずれも、X軸もしくはY軸に対して線対称となる形状を有し、線対称となる位置に配置されている。一方、第5の電極E5は、円盤状の電極であり、中心が原点Oの位置にくるように配置されている。これらの電極は、導電性材料であれば、どのような材質で構成してもかまわないが、銅やアルミニウムなどの金属を用いれば、プリント基板で利用されている印刷手法を用いて容易に形成することができる。
【0036】
絶縁層I1〜I5は、これらの各電極E1〜E5の上面を覆うようにして形成されている。ここでは、半導体デバイスに一般的に利用されているレジストによって絶縁層I1〜I5を形成しているが、絶縁性材料であれば、どのような材質を用いてもかまわない。また、ここに示す例では、個々の電極E1〜E5のそれぞれについて、別個に絶縁層I1〜I5を形成しているが、全電極E1〜E5を覆う領域に単一の絶縁層を形成するようにしてもよい。
【0037】
図3に示すように、円柱状の作用部121は、ちょうどこれら5枚の電極E1〜E5の上方に配置されていることになる。作用部121の円形底面は、ちょうど、5枚の電極E1〜E5の外輪郭線にほぼ等しい大きさを有している。この作用部121の円形底面には、弾性導電層130(§1で述べた力検出装置における弾性導電層22に相当)が形成されている。この弾性導電層130は、5枚の電極E1〜E5に対向する共通電極E0として機能することになる。すなわち、各絶縁層I1〜I5を挟んで、第1の電極E1と共通電極E0とによって第1の容量素子C1が形成され、第2の電極E2と共通電極E0とによって第2の容量素子C2が形成され、第3の電極E3と共通電極E0とによって第3の容量素子C3が形成され、第4の電極E4と共通電極E0とによって第4の容量素子C4が形成され、第5の電極E5と共通電極E0とによって第5の容量素子C5が形成される。
【0038】
しかも、この作用部121の底面に形成された円盤状の弾性導電層130は、弾性変形を生じる導電性材料からなり、下面に多数の凹凸構造からなる粗面が形成されている。具体的には、導電性シリコンゴムや導電性のエラストマーなどによって、弾性導電層130を構成することができる。また、弾性導電層130の下面に形成する粗面の構造については、§1で述べたとおりである。ここで、作用部121に対して、検出対象となる力が作用していない状態においては、絶縁層I1〜I5の上面と弾性導電層130の下面(粗面)とが、図3に示すとおり初期接触状態を維持しているが、作用部121に対して、検出対象となる力が作用すると、粗面の凹凸構造の変形に起因して、個々の絶縁層I1〜I5の上面と弾性導電層130の粗面との接触状態が、作用した力に応じて変化することになる。
【0039】
図6は、図3に示す力検出装置の上面図であり、この図6に示す装置をX軸に沿って切断した断面が図3に示されていることになる。上述したように、主基板110の上に変位生成体120が載置されており、固定部123はその周囲において固定部材140によって主基板110に固定されている。ここでは、この力検出装置が、コンピュータゲームや小型電子機器用の入力操作用装置として用いられる場合を例にとって、この力検出装置の動作を説明する。この場合、操作者は、作用部121の上面を指で操作することにより、種々の操作入力を行うことになる。
【0040】
まず、操作者が、作用部121をX軸正方向に倒す操作を行ったとしよう。この場合、作用点Pを下方へと押し込む力−Fzとともに、X軸正方向へ移動させる力+Fxが加わることになる。すなわち、図3において、作用部121に対して図の右下方向への押圧力が加わることになる。その結果、弾性導電層130の各部に加わる押圧力に差が生じることになる。具体的には、弾性導電層130のうち、絶縁層I1の上面に接触している部分は、絶縁層I2の上面に接触している部分に比べて強い押圧力を受けることになる。したがって、第1の容量素子C1の静電容量値は、第2の容量素子C2の静電容量値よりも大きくなり、結局、両者の差が、作用点Pに作用した力のX軸方向成分の大きさを示すことになる。
【0041】
逆に、操作者が、作用部121をX軸負方向に倒す操作を行うと、作用点Pを下方へと押し込む力−Fzとともに、X軸負方向へ移動させる力−Fxが加わることになる。この場合は、弾性導電層130のうち、絶縁層I2の上面に接触している部分が、絶縁層I1の上面に接触している部分に比べて強い押圧力を受けることになり、第2の容量素子C2の静電容量値が、第1の容量素子C1の静電容量値よりも大きくなる。したがって、第1の容量素子C1の静電容量値から第2の容量素子C2の静電容量値を減じる演算を行うようにすれば、この演算結果の符号が、作用点Pについて、X軸方向に作用した力の向き(X軸正方向か負方向か)を示し、この演算結果の絶対値が、X軸方向に作用した力の大きさを示すことになる。
【0042】
このような検出原理は、Y軸方向に作用した力についても全く同様である。すなわち、第3の容量素子C3の静電容量値から第4の容量素子C4の静電容量値を減じる演算を行うようにすれば、この演算結果の符号が、作用点Pについて、Y軸方向に作用した力の向き(Y軸正方向か負方向か)を示し、この演算結果の絶対値が、Y軸方向に作用した力の大きさを示すことになる。一方、Z軸方向に作用した力は、第5の容量素子C5の静電容量値に基づいて求めることができる。これは、§1で述べた基本的実施形態と同様である。
【0043】
もっとも、ここに示す実施形態の場合、Z軸負方向の力(図3における下方向の力)の検出については、§1で述べた原理に基づいて行うことができるが、Z軸正方向の力(図3における上方向の力)が作用した場合には(操作者が作用部121を持ち上げるような操作を行った場合ということになるので、実用上は、このような力を検出する必要が生じるケースは少ない)、弾性導電層130が絶縁層I1〜I5から浮き上がった状態となるので、「弾性導電層130の粗面の凹凸構造の変化に基づいて生じる静電容量値の変化を検出する」という原理による検出はできなくなる。ただ、弾性導電層130と電極E5との距離に変化が生じることには変わりないので、Z軸正方向の力が作用した場合に、これを第5の容量素子C5の静電容量値に基づいて検出することは可能である。
【0044】
図7は、図3に示す力検出装置を用いて、作用点Pに加えられた力の各座標軸方向成分を検出するための検出回路の一例を示す回路図である。図の左端に示すC1〜C5は、上述した第1〜第5の容量素子C1〜C5を示しており、これらの容量素子は、第1〜第5の電極E1〜E5と共通電極E0(弾性導電層130)とによって構成されている。この検出回路では、各容量素子C1〜C5の静電容量値を、CV変換回路151〜155を用いて電圧値V1〜V5に変換し、更に、差動増幅器161,162を用いて、(V1−V2)なる差を求める演算および(V3−V4)なる差を求める演算を行っている。その結果、出力端子Txには、第1の容量素子C1の静電容量値から第2の容量素子C2の静電容量値を減じた演算結果、すなわち、作用点Pに加えられた力のX軸方向を示す値が得られ、出力端子Tyには、第3の容量素子C3の静電容量値から第4の容量素子C4の静電容量値を減じた演算結果、すなわち、作用点Pに加えられた力のY軸方向を示す値が得られ、出力端子Tzには、第5の容量素子C5の静電容量値、すなわち、作用点Pに加えられた力のZ軸方向を示す値が得られる。
【0045】
§3.実用的な実施形態(その2)
図8は、本発明の第2の実用的な実施形態に係る力検出装置の基本構成を示す側断面図である。ここで述べる実施形態は、§2で述べた実施形態の変形例に相当するものであり、XYZ三次元座標系において、所定の作用点に作用した外力を各座標軸方向成分ごとに検出する三次元力検出装置としての機能に、押しボタンスイッチのON/OFF状態の検出を行う機能を付加したものである。
【0046】
この力検出装置の主要な構成要素は、§2で述べた装置とほぼ同様である。すなわち、主基板210と、変位生成体220と、弾性導電層230と、固定部材240と、5枚の電極E1〜E5と、絶縁層Iである。この他に、2枚のスイッチ動作用電極E6,E7が付加されている。ここで、主基板210は、ガラス基板あるいはガラスエポキシ基板などの絶縁基板からなる基板であり、ここでも、この主基板210の上面の中心位置に原点Oを定義し、図示のように、XYZ三次元座標系を定義する。
【0047】
変位生成体220は、絶縁性のシリコンゴムあるいは絶縁性のエラストマーを一体成型することにより形成された部材であり、§2の実施形態における変位生成体120とほぼ同じ構成を有する。すなわち、円柱状の作用部221と、その周囲に形成された可撓部222と、更にその周囲に形成された固定部223と、の3つの部分から構成されており、各部の機能も、変位生成体120と同じである。固定部223の下面には突起部224が形成されており、主基板210に形成された貫通孔211に嵌合させることにより位置決めがなされる。また、作用部221の下面には、円盤状の弾性導電層230が形成されており、この弾性導電層230が、導電性シリコンゴムや導電性のエラストマーなど、弾性変形を生じる導電性材料からなり、下面に多数の凹凸構造からなる粗面が形成されている点も§2の実施形態と同様である。
【0048】
ただ、可撓部222の形状は、§2の実施形態とは若干異なっている。すなわち、図3に示す可撓部122は、XY平面に平行な円環状であったのに対し、図8に示す可撓部222は、円形ドームの一部をなす形状となっている。可撓部222がこのような形状を有しているため、検出対象となる力が作用していない状態では、図8に示すように、作用部221は主基板210の上方に浮いたような状態となっている。作用部221の上面に、所定の大きさをもった下方への力−Fzが加えられると、図9に示すように、可撓部222が変形し、作用部221が下方へと変位することになる。
【0049】
図10は、主基板210の上面図である。4か所に形成された貫通孔211は、上述したように、変位生成体220の位置決めを行うためのものである。主基板210の上面には、5枚の電極E1〜E5と、2枚のスイッチ動作用電極E6,E7とが形成されている。図10に示す5枚の電極E1〜E5は、図5に示す5枚の電極E1〜E5と形状は若干異なっているが、全く同一の機能を果たす電極である。これに対して、2枚のスイッチ動作用電極E6,E7は、この実施形態に特有の付加機能のために設けられた電極である。絶縁層Iは、5枚の電極E1〜E5の上面を覆うための共通の絶縁層である。ただし、スイッチ動作用電極E6,E7の表面は絶縁層Iに覆われることなしに露出している。図8に示すように、スイッチ動作用電極E6,E7の上面は、絶縁層Iの上面と同位置になるように設定されている。したがって、図9に示すように、作用部221に対して下方への力−Fzが加えられ、弾性導電層230の粗面が絶縁層Iの上面に接触する状態になると、スイッチ動作用電極E6,E7の上面も弾性導電層230の粗面に接触した状態になる。
【0050】
この図8に示す力検出装置における力検出動作は、図3に示す力検出装置と全く同様である。すなわち、5枚の電極E1〜E5と、弾性導電層230(共通電極E0として機能する)とによって、それぞれ容量素子C1〜C5が形成され、これら容量素子C1〜C5に、たとえば、図7に示すような検出回路を付加すれば、XYZ三次元座標系において加えられた力の各座標軸方向成分を検出することができる。
【0051】
この図8に示す力検出装置の特徴は、更に、スイッチのON/OFF状態の検出機能を付加した点にある。すなわち、図8に示すように、検出対象となる力が作用していない状態においては、絶縁層Iおよびスイッチ動作用電極E6,E7の上面と弾性導電層230の粗面とが所定間隔をあけて非接触状態を維持している。このときのスイッチの状態はOFFである。一方、作用部221の上面に対し、下方向の力−Fzを加えてゆくと、この力−Fzの大きさが所定以上の大きさになったときに、図9に示すように、可撓部222が一部分で折れ曲がるように変形し、作用部221が下方へと変位する。その結果、弾性導電層230の粗面が、絶縁層Iおよびスイッチ動作用電極E6,E7の上面に接触した状態になる。このときのスイッチの状態はONである。
【0052】
結局、この力検出装置に付加的に設けられたスイッチの機能は、図8の状態ではOFFであるが、図9のように、作用部221を押しボタンのように押し込むことによりONとなる。このON/OFF状態は、弾性導電層230(共通電極E0)とスイッチ動作用電極E6,E7とが電気的に接触したか否かにより検出することができる。このように、スイッチのON/OFF状態は、主基板210側に設けられたスイッチ動作用電極と、作用部221側に設けられた弾性導電層230との物理的な接触の有無を電気的に検出することにより認識する。したがって、原理的には、主基板210側のスイッチ動作用電極は、1つだけあれば十分である。ただ、この実施形態のように、スイッチ動作用電極を、物理的に分離された一対の電極E6,E7によって構成しておけば、これら一対の電極E6,E7間の導通状態を電気的に検出することにより、ON/OFF状態の検出を行うことができるようになるメリットが得られる。すなわち、この実施形態の場合、スイッチのON/OFFを検出するための配線は、主基板210側についてのみ行えばよいことになる。
【0053】
この力検出装置における本来の力検出の機能は、図9に示すように、スイッチがON状態になった後に行われる(もちろん、図8に示すように作用部221が主基板210の上方に浮いたような状態となっている場合でも、容量素子C1〜C5の静電容量値に基づく力検出は可能であるが、測定される静電容量値がかなり小さいため、本来の精度をもった力検出はできない。)。したがって、操作者の操作としては、まず、作用部221を下方へと押し込む操作をしてスイッチをON状態とする。上述したように、図8に示すスイッチOFF状態から、図9に示すスイッチON状態へと移行するためには、作用部221の上面に対してある程度の大きさの力を加えて、可撓部222の変形を誘発させる必要がある。しかも弾性導電層230の粗面が絶縁層Iおよびスイッチ動作用電極E6,E7の上面に到達した瞬間に、操作者の指先には大きな抵抗力が伝わる。このため、ON状態への移行操作時には、操作者の指先に独特のクリック感が伝わることになり、操作者は、触覚を通じて、スイッチがON状態になったことを確実に認識することができる。
【0054】
こうして、スイッチがON状態となったら、このON状態を維持したまま、更に、所定の座標軸方向への力を加えるようにすれば、§2で述べた力検出装置と同様に、加えられた力を各座標軸方向成分ごとに検出することができる。このように、この力検出装置では、力検出動作が行われるときには、必ずスイッチがON状態となっているので、弾性導電層230に対する配線を行う必要がない。すなわち、力検出動作が行われる際には、図9に示すように、弾性導電層230はスイッチ動作用電極E6,E7に接触した状態となるので、このスイッチ動作用電極E6,E7の配線を、そのまま弾性導電層230(共通電極E0)への配線として利用することができる。別言すれば、配線は、主基板210側に対してのみ行えば十分であり、変位生成体220に対する配線は一切不要になる。これは、製造プロセスを単純化する上で大きなメリットである。なお、ここでは、図が繁雑になるのを避けるため、配線についての図示は省略している(もちろん、図3に示す実施形態の場合も、主基板110側に弾性導電層130に接触する配線用電極を設けることにより、変位生成体120に対する配線は不要になる。)。
【0055】
図11は、この実施形態に係る力検出装置の上面図である。主基板210上に変位生成体220が配置され、その周囲が固定部材240によって固定されている点は、§2で述べた力検出装置と同様である。ただ、この実施形態では、作用部221の上面に複数の指標M1〜M5が描かれており、操作者は、いずれかの指標の位置に対して押圧力を加えることにより、必要な操作入力を行うことができる。操作者がいずれかの指標位置に対して押圧力を加えると、この指標位置に加えられた押圧力によって作用部221が主基板210に対して変位を生じることになるが、その変位の態様は、押圧力が加えられた指標位置に応じて異なる。具体的には、図11において、指標M1の位置に対して押圧力を加えると、作用点PにX軸正方向の力成分+Fxを含む外力が作用したのと同等の変位が生じることになる。同様に、指標M2,M3,M4,M5の位置に対して押圧力を加えると、それぞれ作用点Pに、X軸負方向の力成分−Fx,Y軸正方向の力成分+Fy,Y軸負方向の力成分−Fy,Z軸負方向の力成分−Fzを含む外力が作用したのと同等の変位が生じることになる。
【0056】
したがって、図7に示す検出回路を用いれば、出力端子Txの出力電圧に基づいて、指標M1,M2に対する押圧力を検出することができ(出力電圧が正なら指標M1への押圧力を示し、負なら指標M2への押圧力を示す)、出力端子Tyの出力電圧に基づいて、指標M3,M4に対する押圧力を検出することができ(出力電圧が正なら指標M3への押圧力を示し、負なら指標M4への押圧力を示す)、出力端子Tzの出力電圧に基づいて、指標M5に対する押圧力を検出することができる。このように、どの指標位置にどれだけの押圧力が加えられたかを検出することができる。もちろん、作用点Pに作用した外力の各座標軸方向成分を検出することと、各指標M1〜M5に加えられた押圧力を検出することとは、物理現象を説明する上での把握の仕方が異なるだけであり、実際に起こっている物理現象は同じものである。したがって、操作者がこの力検出装置に対して操作入力を行う上では、特定の指標位置に対する押圧操作を行ったのか、作用点Pを特定の方向へ移動させる力を加えたのか、ということを意識する必要はなく、上下左右のいずれかの方向への指示を与えた、という漠然とした意識で操作を行えば十分である。もちろん、§2で述べた力検出装置にも、同じような指標を描くことができる。
【0057】
§4.弾性導電層の凹凸構造
最後に、本発明に用いられる変位部材の底面に形成される弾性導電層の凹凸構造の変形例を示しておく。図12(a) は、この変形例に係る変位部材20の底面図であり、弾性導電層22の下面が示されている。図12(b) は、この変位部材20を切断線A−Aに沿って切った側断面図である。図12(a) の底面図に示されているように、弾性導電層22の下面には、多数の同心円状凸部が形成されている。各凸部は、いわゆる土手のように、中心点を幾重にも取り巻くように配置されており、その断面は、図12(b) に示すように三角形状をしている。ちょうど、図12(b) に示すような平面図形を、その左右の中心位置を軸として回転して得られる回転体が、変位部材20の形状となっている。なお、図12(a) では、図示の便宜上、同心円状凸部の峰筋部分を実線で示し、谷筋部分を破線で示して区別してある。
【0058】
図13(a) は、また別な変形例に係る変位部材20の底面図であり、弾性導電層22の下面が示されている。図13(b) は、この変位部材20を切断線A−Aに沿って切った側断面図であり、作用部21の下面は円錐状をなしている。図13(a) の底面図に示されているように、弾性導電層22は、8個の錐状凸部23を作用部21の円錐面上に放射状に配置してなる。図13(c) は、この錐状凸部23の斜視図である。図示のとおり、錐状凸部23は、ほぼ三角錐の形状をしており、図の奥に描かれた頂点Oが、図13(a) における中心点に配置されることになる。なお、図13(a) では、図示の便宜上、この錐状凸部23からなる凹凸構造の峰筋部分(図13(c) の23aの部分)を実線で示し、谷筋部分(図13(c) の23bの部分)を破線で示して区別してある。
【0059】
図14(a) は、更に別な変形例に係る変位部材20の底面図であり、弾性導電層22の下面が示されている。図14(b) は、この変位部材20を切断線A−Aに沿って切った側断面図である。図14(a) の底面図に示されているように、弾性導電層22は、10個の錐状凸部24を互いに隣接して配置することにより構成される。図14(c) は、この錐状凸部24の斜視図である。図示のとおり、錐状凸部24は、ほぼ四角錐の形状(いわゆるピラミッド形)をしており、四方に隣接するピラミッド同士の底辺が互いに接触するように配置されている。
【0060】
以上、弾性導電層の下面に形成する凹凸構造のいくつかの例を示したが、もちろん、この凹凸構造はどのような形状のものでもかまわない。また、これまでの説明では、この凹凸構造をもった面を「粗面」と呼んできたが、本発明において弾性導電層の下面に形成する凹凸構造は、「凹凸面」と呼ぶことができる面であれば、必ずしもザラザラとした感触をもった面(比較的凹凸構造が小さな面)である必要はなく、デコボコとした感触をもった面(比較的凹凸構造が大きな面)であってもかまわない。要するに、弾性導電層の下面は、押圧力によって凹凸構造が変化する性質を有していれば、ザラザラした感触のいわゆる「粗面あるいは梨地面」でもよいし、デコボコした感触の「凹凸面」であってもよい。実際、これまでに述べてきた実施形態やその変形例の場合、凹凸構造を構成する凹部と凸部との段差は0.2〜0.5mm程度であり、たとえば、図14(c) に示すピラミッド形の錐状凸部24の場合、底辺が1mm程度、高さが0.5mm程度であるが、検出対象となる押圧力によって凹凸構造が変化し、静電容量値の変化が生じるような構造であれば、凹部と凸部との段差をより大きく設定した「凹凸面」にしてもかまわない。
【0061】
以上、本発明を図示するいくつかの実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、この他にも種々の形態で実施可能である。たとえば、§2および§3に示す実施形態は、三次元座標系における3つの座標軸方向成分の力(もしくは、これらの座標軸方向を示す指標に対する押圧力)を検出する三次元力検出装置としての機能を有しているが、二次元力検出装置あるいは一次元力検出装置としての機能で十分な場合には、一部の電極は不要になる。具体的に言えば、X軸方向に関する力検出には、電極E1,E2があれば十分であり、Y軸方向に関する力検出には、電極E3,E4があれば十分であり、Z軸方向に関する力検出には、電極E5があれば十分である。また、上述の実施形態で述べた各部の材料は、あくまでも一例を示したものであり、これらと同等の機能を果たす材料であれば、もちろん、他の材料を代用してもかまわない。たとえば、上述の実施形態では、作用部と弾性導電層とを別な材料によって構成しているが、両者を同一材料(たとえば導電性ゴム)によって構成して一体構造とすることもできる。もちろん、作用部、可撓部、固定部、弾性導電層をすべて同一材料で構成し、一体形成してもよい。また、図3あるいは図8に示す実施形態では、弾性導電層130,230の直径と、電極E1〜E4の外周部の直径とを、ほぼ同じ寸法にしているが、製造プロセスにおいて発生するXY平面に沿った方向に関する位置ずれに対する対策という意味では、前者を後者より大きく設計しておくのが好ましい。更に、ヒステリシスや零点温度特性を考慮すると、図3のような接触式の構造よりも、図8のように非接触式の構造の方が、容量素子を構成する一対の電極間隔が離れているために優れている。したがって、基本的には図3のような構造をもった製品を設計する場合であっても、ヒステリシスや零点温度特性が問題となる場合には、絶縁層と弾性導電層との間を若干空けるような構造にするとよい。
【0062】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、小型で安価で、かつ、測定精度の高い静電容量式の力検出装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な実施形態に係る力検出装置の構成を示す側断面図である。
【図2】図1に示す力検出装置に力Fが加わったときの状態を示す側断面図である。
【図3】本発明の実用的な実施形態に係る力検出装置の構成を示す側断面図である。
【図4】図3に示す力検出装置における変位生成体120の上面図である。
【図5】図3に示す力検出装置における主基板110の上面図である。
【図6】図3に示す力検出装置全体の上面図であり、この装置をX軸に沿って切断した断面が図3に相当する。
【図7】図3に示す力検出装置に利用される検出回路の一例を示す回路図である。
【図8】本発明の別な実用的実施形態に係る力検出装置の構成を示す側断面図である。
【図9】図8に示す力検出装置に力−Fzが加わったときの状態を示す側断面図である。
【図10】図8に示す力検出装置における主基板210の上面図である。
【図11】図8に示す力検出装置全体の上面図であり、この装置をX軸に沿って切断した断面が図8に相当する。
【図12】本発明に用いられる弾性導電層の凹凸構造の第1の変形例を示す図であり、図(a) は底面図、図(b) は側断面図である。
【図13】本発明に用いられる弾性導電層の凹凸構造の第2の変形例を示す図であり、図(a) は底面図、図(b) は側断面図、図(c) は単一の錐状凸部23の斜視図である。
【図14】本発明に用いられる弾性導電層の凹凸構造の第3の変形例を示す図であり、図(a) は底面図、図(b) は側断面図、図(c) は単一の錐状凸部24の斜視図である。
【符号の説明】
10…固定部材
11…電極
12…絶縁層
20…変位部材
21…作用部
22…弾性導電層
23…錐状凸部
23a…峰筋部分
23b…谷筋部分
24…錐状凸部
110…主基板
111…貫通孔
120…変位生成体
121…作用部
122…可撓部
123…固定部
124…突起部
130…弾性導電層(共通電極E0)
140…固定部材
151〜155…CV変換回路
161,162…差動増幅器
210…主基板
211…貫通孔
220…変位生成体
221…作用部
222…可撓部
223…固定部
224…突起部
230…弾性導電層(共通電極E0)
240…固定部材
C1〜C5…容量素子
E0…共通電極(弾性導電層)
E1〜E5…電極
E5,E6…スイッチ動作用電極
I,I1〜I5…絶縁層
M1〜M5…指標
O…座標系の原点
P…作用点
Tx,Ty,Tz…出力端子

Claims (7)

  1. XYZ三次元座標系において、所定の作用点に作用した外力またはこの外力と同等の押圧力を検出する力検出装置であって、
    前記座標系におけるXY平面に沿った上面を有する主基板と、
    前記主基板の上面のほぼ中心位置に前記座標系の原点を定義したときに、前記主基板のX軸正領域上に形成された第1の電極と、前記主基板のX軸負領域上に形成された第2の電極と、前記原点近傍に形成された一対のスイッチ動作用電極と、
    前記第1の電極および前記第2の電極の上面を覆う絶縁層と、
    前記主基板の前記原点の上方に配置された作用部と、前記第1の電極および前記第2の電極の周囲を取り巻く位置において前記主基板に固定された固定部と、前記作用部と前記固定部との間を接続する、前記作用部の厚みおよび前記固定部の厚みよりも小さな厚みをもった可撓性膜によって構成された可撓部と、を有する変位生成体と、
    前記作用部の底面に形成され、弾性変形を生じる導電性材料からなり、下面に多数の凹凸構造からなる粗面もしくは凹凸面が形成された弾性導電層と、
    作用した力を電気信号として検出する検出回路と、
    を備え、
    前記絶縁層を挟んで、前記第1の電極と前記弾性導電層とにより第1の容量素子が、前記第2の電極と前記弾性導電層とにより第2の容量素子が、それぞれ形成されるようにし、前記検出回路は、前記第1の容量素子の静電容量値と前記第2の容量素子の静電容量値との差に基づいて、前記作用部内の作用点に作用した外力のX軸方向成分または当該外力と同等の変位を前記作用部に生じさせる押圧力を検出する機能を有し、
    検出対象となる力が作用していない状態においては、前記可撓部がドームの一部を構成する形状をなし、前記絶縁層の上面と前記弾性導電層の粗面もしくは凹凸面とが所定間隔をあけて非接触状態となる第1の状態を維持し、
    所定以上の大きさをもった下方への力成分が作用している状態においては、前記可撓部が一部分で折れ曲がるように変形し、前記絶縁層の上面と前記弾性導電層の粗面もしくは凹凸面とが接触状態となる第2の状態となり、
    前記第2の状態では、前記接触状態が、粗面もしくは凹凸面の凹凸構造の変形に起因して、作用した力に応じて変化し、
    前記検出回路は、前記一対のスイッチ動作用電極間の電気的状態を検出することにより、前記第1の状態と前記第2の状態とを認識し、前記第2の状態になったときに力の検出を行うことを特徴とする力検出装置。
  2. 請求項1に記載の力検出装置において、
    主基板のY軸正領域上に形成された第3の電極と、主基板のY軸負領域上に形成された第4の電極と、これらの電極の上面を覆う絶縁層と、を更に有し、
    絶縁層を挟んで、前記第3の電極と弾性導電層とにより第3の容量素子が、前記第4の電極と弾性導電層とにより第4の容量素子が、それぞれ形成されるようにし、
    検出回路が、第2の状態になったときに、前記第3の容量素子の静電容量値と前記第4の容量素子の静電容量値との差に基づいて、作用部内の作用点に作用した外力のY軸方向成分または当該外力と同等の変位を前記作用部に生じさせる押圧力を更に検出することを特徴とする力検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の力検出装置において、
    主基板の上面に形成された第5の電極と、この電極の上面を覆う絶縁層と、を更に有し、
    絶縁層を挟んで、前記第5の電極と弾性導電層とにより第5の容量素子が形成されるようにし、
    検出回路が、第2の状態になったときに、前記第5の容量素子の静電容量値に基づいて、作用部内の作用点に作用した外力のZ軸方向成分または当該外力と同等の変位を前記作用部に生じさせる押圧力を更に検出することを特徴とする力検出装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の力検出装置において、
    第2の状態になったときに、弾性導電層とスイッチ動作用電極とが接触した状態となるようにし、検出回路とスイッチ動作用電極との配線を利用して、検出回路と弾性導電層との配線を形成することを特徴とする力検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の力検出装置において、
    可撓部の内側端が作用部の側面に連なり、可撓部の外側端が固定部の側面に連なる構造をなし、
    固定部の下面には突起部が形成されており、主基板の上面には孔部が形成されており、前記突起部を前記孔部に嵌合することにより、変位形成体の位置決めがなされていることを特徴とする力検出装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の力検出装置において、
    作用部の上面に複数の指標を配置し、個々の指標位置に加えられた押圧力によって作用部が主基板に対して変位を生じるように構成し、どの指標位置にどれだけの押圧力が加えられたかを検出できるようにしたことを特徴とする力検出装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の力検出装置において、
    少なくとも作用部と弾性導電層とを同一の材料による一体構造としたことを特徴とする力検出装置。
JP2000147853A 2000-05-19 2000-05-19 力検出装置 Expired - Lifetime JP4429478B2 (ja)

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