JP4428149B2 - ポリイミド前駆体を含有するコーティング膜及びポリイミドコーティング膜の製造方法 - Google Patents

ポリイミド前駆体を含有するコーティング膜及びポリイミドコーティング膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はポリイミド前駆体を含有するコーティング膜及びポリイミドコーティング膜の製造方法に関するものである。
従来、半導体などの各種電子部品の表面保護膜や層間絶縁膜にはポリイミド系樹脂が用いられている。ポリイミド系コーティング膜組成物は一般式(V)で示され、
Figure 0004428149
(式中、Wは4価の有機基を有し、Rは2価の有機基を示す)で表わされる繰り返し単位を有する。ポジプロセスのパターニングの形成方法としては、(1)ポリイミド系コーティング膜組成物を塗布、プリベーク処理をする工程。(2)フォトレジストを塗布、フォトレジストのプリベーク、露光を行う工程。(3)アルカリ系水溶液またはアルカリ現像液で現像、パターン形成を行った後、水でリンス洗浄をする工程。(4)有機溶剤でフォトレジストをはく離する工程。(5)最後にイミド化を完了するために150〜400℃の高温でファイナルキュアを行う工程から構成されていることが知られている。
ところが、一般式(I)、(II)、(III)または(IV)で示されるジアミンを原料の少なくとも一部として用いて得られるポリイミド系コーティング膜組成物は、長鎖ジアミンの影響によって酸濃度が低くなるため、ウェットエッチングが困難であった。またウエットエッチングを行っても良好なパターン形成を得るためには長時間のアルカリ現像をする必要があった。この時水洗浄だけでは、アルカリ成分が充分に除去できず残存してしまうため、レジスト剥離性、機械的強度、基板との密着性に課題があった。ポジプロセスでは、ポリアミド酸のプリベーク膜をアルカリ系水溶液またはアルカリ現像液で現像、水洗浄をする工程が存在するが、アルカリが残存するとプリベーク膜中のアミド結合が加水分解により低分子量化されるため、大きく影響していると推定される。
本発明は次の発明に関する。
<1> ポリイミド前駆体を含有してなる樹脂組成物を基板上に塗布、加熱してなるコーティング膜に、フォトレジストを塗布、乾燥、露光、アルカリ現像してパターン形成した後、前記のコーティング膜中に残存するアルカリ溶液の溶質を、水洗浄、酸性水溶液による中和洗浄及び水洗浄の各工程を経ることによって除去し、次いでフォトレジストを除去することを特徴とするコーティング膜の製造方法。
<2> <1>に記載のコーティング膜の製造方法において、酸性水溶液での中和洗浄を35℃以上の温度条件で使用することを特徴とするコーティング膜の製造方法。
<3> <1>に記載のコーティング膜の製造方法において、アルカリ現像、水洗浄及び酸性水溶液での中和洗浄の順で行う各工程をすべて35℃以上の温度条件で使用することを特徴とするコーティング膜の製造方法。
<4> 前記のポリイミド前駆体が、少なくとも下記化学式(I),(II),(III)または(IV)で示されるジアミンを原料の少なくとも一部として用いて得られるものであることを特徴とする<1>、<2>または<3>に記載のコーティング膜の製造方法
Figure 0004428149

<5> <1>、<2>、<3>または<4>に記載の製造方法により得られるコーティング膜をファイナルキュアすることを特徴とするポリイミドコーティング膜の製造方法
本発明のコーティング膜の製造方法は、従来ウェットエッチングが難しいとされていた非感光性ポリイミドにおけるパターニング性を向上させ、かつフォトレジストの剥離性、膜剥がれなどがない為、信頼性の高い各種センサーの保護膜、液晶用カラーフィルタ保護膜、や半導体用絶縁膜としての適用ができる。
本発明では、上記一般式(I)、(II)、(III)または(IV)で示される長鎖ジアミンを原料の少なくとも一部として用いて得られるポリイミド系コーティング膜組成物に対するエッチング性が、現像温度を高めることによって向上したこと、アルカリ現像後に、酸性水溶液を用いてプリベーク膜中に残存しているアルカリ成分を中和するとレジスト剥離性やクラック防止に効果があることが分かった。特にこの際35℃以上の温度で中和及び洗浄を洗浄すると時間を短縮できることが分かった。例えば、この一般式(I)、(II)、(III)または(IV)で示されるポリイミド系コーティング膜組成物が長鎖ジアミンの影響で光透過性が良好であるためウエットエッチングでパターニング化されることにより、各種センサーの保護膜、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ保護膜や半導体用表面保護膜としての適用が拡大される。
本発明のポリイミド系コーティング膜組成物は、ポリイミド及びポリイミド系前駆体を含むものである。このポリイミド系前駆体はテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下で反応させて得られ、主にポリアミド酸からなるが、一部イミド化していてもよく、混合物であってもよい。
本発明に用いられる、一般式(I)、(II)、(III)または(IV)のジアミン化合物としては、
2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(2−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(2−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、ビス〔{(トリフルオロメチル)アミノフェノキシ}フェニル〕ヘキサフルオロプロパン、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、ビス{4−(2−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4’−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)ビフェニル、1,4’−ビス(2−アミノフェノキシフェニル)ビフェニル、などが挙げられ、2種類以上を混合して用いてもよい。
また本発明に用いられる他のジアミンの例としては、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフエニルエーテル、3,3’−ジアミノジフエニルエーテル、p−フエニレンジアミン、m−フエニレンジアミン、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)−3,5−ジトリフルオロメチルフェニル}ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス{4−(4−アミノ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4−(2,3,5,6−テトラフルオロフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(4−フルオロフェノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−ヘキサノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、4−(1H,1H,2H,2H−パーフルオロ−1−ドデカノキシ)−1,3−ジアミノベンゼン、(2,5−)ジアミノベンゾトリフルオライド、ビス(トリフルオロメチル)フェニレンジアミン、ジアミノテトラ(トリフルオロメチル)ベンゼン、ジアミノ(ペンタフルオロエチル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パーフルオロヘキシル)ベンゼン、2,5−ジアミノ(パーフルオロブチル)ベンゼン、p−ビス(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン、ビス(アミノフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトフルオロ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジフルオロ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ−p−テルフェニル、3,3’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジイソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフエニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトライソプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジブロモ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラメトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラエトキシ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルスルフィドなどが挙げられ、2種類以上を混合して用いてもよい。また接着性付与のためにシリコン系ジアミンを使用してもよい。シリコン系ジアミンとしては、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,1−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,1−テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)−1,1,1−テトラメチルジシロキサンなどがある。シリコン系ジアミンを使用するときは、これらは、ジアミンの総量に対して、0.1〜10モル%使用するのが好ましい。
本発明において用いられるテトラカルボン酸二無水物は、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-ペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4-シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5-シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ(2,2,2)オクタ-7-エン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、3,4-ジカルボキシ−1,2,3,4-テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシルフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、オクチルコハク酸二無水物、ドデシルコハク酸二無水物、オクチルマロン酸二無水物、ジメチレンビストリメリテート酸二無水物、トリメチレンビストリメリテート酸二無水物、テトラメチレンビストリメリテート酸二無水物、ペンタメチレンビストリメリテート酸二無水物、ヘキサメチレンビストリメリテート酸二無水物、オクタメチレンビストリメリテート酸二無水物、デカメチレンビストリメリテート酸二無水物、ドデカメチレンビストリメリテート酸二無水物、ヘキサデカメチレンビストリメリテート酸二無水物、メチレン-1,2-ビス(1,3-ジヒドロ−1,3-ジオキソ-5-イソベンゾフラニル)ジエーテル、プロピレン-1,3-ビス(1,3-ジヒドロ−1,3-ジオキソ-5-イソベンゾフラニル)ジエーテル、1,3-シクロヘキサンビストリメリテート酸二無水物、1,4-シクロヘキサンビストリメリテート酸二無水物、1,2-シクロヘキサンビストリメリテート酸二無水物などが挙げられ、単独または2種類以上を併用して使用することができる。
本発明においては、上記のジアミン化合物のモル数の総和と、酸二無水物のモル数の比を0.8〜1.2の範囲、好ましくは1.0にして反応させる。
不活性溶媒としては、前記の単量体の全てを溶解する必要はないが、生成するポリアミド酸を溶解するものが好ましく、例えば、N-メチル−2−ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、γ-ブチロラクトン、ε-カプロラクトン、γ-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,4-ジオキサン、シクロヘキサノンなどが挙げられ、これらは2種以上を併用してもよい。
ワニスとして使用される濃度は1〜20重量%の範囲とされ、好ましくは3〜15重量%の範囲とされる。濃度が1重量%未満である場合には、塗布後の膜厚が薄くなってしまい、良好な膜が得られない場合があり、20重量%を超える場合には、粘度が高くなってしまうため塗布特性が劣るものとなる。
基板への濡れ性を良くするための溶媒を、反応前または反応終了後に添加することもできる。これらの溶媒としては例えば、エチルセロソロブ、エチルセロソロブアセテート、ブチルセロソロブ、ブチルセロソロブアセテート、キシレン、トルエン、1−エトキシ−2−アセトキシプロパン、ジイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトンなどが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、ガラスとの密着性を向上させるために、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤を添加することができる。上記カップリング剤としては例えば、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリプロポキシシラン、γ-アミノプロピルトリブトキシシラン、γ-アミノエチルトリエトキシシラン、γ-アミノエチルトリメトキシシラン、γ-アミノエチルトリプロポキシシラン、γ-アミノエチルトリブトキシシラン、γ-アミノブチルトリエトキシシラン、γ-アミノブチルトリメトキシシラン、γ-アミノブチルトリプロポキシシラン、γ-アミノブチルトリブトキシシラン、などが挙げられ、また上記チタンカップリング剤としては、例えば、γ-アミノプロピルトリエトキシチタン、γ-アミノプロピルトリメトキシチタン、γ-アミノプロピルトリプロポキシチタン、γ-アミノプロピルトリブトキシチタン、γ-アミノエチルトリエトキシチタン、γ-アミノエチルトリメトキシチタン、γ-アミノエチルトリプロポキシチタン、γ-アミノエチルトリブトキシチタン、γ-アミノブチルトリエトキシチタン、γ-アミノブチルトリメトキシチタン、γ-アミノブチルトリプロポキシチタン、γ-アミノブチルトリブトキシチタン、などが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。このときの使用量は、樹脂分の0.5重量%以上5重量%以下が好ましい。
本発明のポリイミド系コーティング膜組成物は、加熱乾燥、脱水閉環してポリイミド膜を形成する。そのプリベーク温度としては90〜200℃、好ましくは100〜180℃、さらに好ましくは、110〜150℃の範囲で任意に選択することができる。またプリベーク時間は通常30秒〜1時間、好ましくは1分〜5分間とされる。形成されるプリベーク膜の膜厚は、通常0.01〜30μmであり、好ましくは0.1〜20μmである。その後、フォトレジストを塗布、フォトレジストのプリベーク、露光を行う工程。アルカリ系水溶液またはアルカリ現像液で現像、パターン形成を行った後、水でリンス洗浄をする工程。有機溶剤でフォトレジストを剥離する工程を経て製造される。
ここでフォトレジストの現像液と前記非感光性ポリイミド膜の現像液はアルカリ性水溶液である。また前記アルカリ性水溶液はTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液や2-ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液、KOH水溶液、などが使用される。アルカリ現像時間としては、20秒から5分間、好ましくは30秒から2分間とされ、長時間になると下地金属配線の腐食に影響を与える。温度は20℃以上の温度が好ましく、35℃以上で現像するとエッチング性能が良くなることが分かった。
アルカリ現像後の中和洗浄に用いられる酸性物質としては、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、α―ケトグルタル酸、マロン酸、ピロリチン酸、コハク酸、ピルビン酸、フマル酸、塩酸、硫酸硝酸等が挙げられこれらは2種以上を併用してもよい。このときの使用濃度は、樹脂分の0.5重量%以上5重量%以下が好ましい。35℃以上の温度で中和洗浄をすると一層効果があることが分かった。中和洗浄時間としては、10秒から10分間洗浄し、好ましくは30秒から5分間、ディップ法、シャワー法、パドル法等で中和洗浄する。
前記フォトレジスト剥離液は、n-ブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、アセトン、ジエチルケトンなどを用いてディップ法、シャワー法、パドル法等で剥離する。剥離時間としては15秒から20分間、好ましくは30秒から2分間とされる。
最後にイミド化を完了するために150〜450℃の高温でファイナルキュアを行う。そのファイナルキュア温度は250〜400℃でされるのが好ましい。ファイナルキュア時間は通常5分間〜4時間、好ましくは10分〜2時間とされる。高透過性を得るためには窒素雰囲気下でキュアを行うのが好ましい。
以下実施例によって本発明を具体的に説明するが、本説明はこれらに制限されない。
合成例1
ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン389.24 g(0.9 mol)1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,1−テトラフェニルジシロキサン24.85 g(0.1 mol)、とN-メチルー2−ピドリドンに溶解させた後、を3,3’, 4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物294.22 g(1.0 mol)を樹脂分濃度が18%になるように加え、室温中5時間攪拌し、粘度が3 Pa.sとなるように粘度調整を行い、ポリイミド前駆体ワニス(A)を得た。
実施例1
前記合成例1から得たポリアミド酸ワニス(A)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で115℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いて、ディップ法で23℃、5分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、イオン交換水で23℃、1分間洗浄した。その後プリベーク膜を2%酢酸水溶液を用いてディップ法で23℃、2分間中和洗浄、イオン交換水で23℃、4分間洗浄した。更にn-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜にはクラックや膜はがれが入ることなく良好なパターニングが得られた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
実施例2
前記合成例1から得たポリアミド酸ワニス(A)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で115℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、10%水酸化カリウム(KOH)水溶液を用いて、ディップ法で23℃、5分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、イオン交換水で1分間洗浄した。その後プリベーク膜を23℃、2%酢酸水溶液を用いてディップ法で2分間中和洗浄、23℃、イオン交換水で4分間洗浄した。更にn-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜にはクラックや膜はがれが入ることなく良好なパターニングが得られた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
合成例2
2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}ヘキサフルオロプロパン462.98 g(0.9 mol)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,1−テトラフェニルジシロキサン24.52 g(0.1 mol)をN-メチルー2−ピドリドンに溶解させた後、ピロメリット酸二無水物109.06 g(0.5 mol)、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物161.11 g(0.5mol)を樹脂分濃度が18%になるように加え、室温中5時間攪拌し、粘度が3 Pa.sとなるように粘度調整を行い、ポリイミド前駆体ワニス(B)を得た。
実施例3
前記合成例2から得たポリアミド酸ワニス(B)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で115℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、2.38%TMAH水溶液を用いて、ディップ法で30℃、3分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、30℃、イオン交換水で1分間洗浄した。その後プリベーク膜を2%酢酸水溶液を用いてディップ法で30℃、1.5分間中和洗浄、イオン交換水で23℃、3分間洗浄した。更にn-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜にはクラックや膜はがれが入ることなく良好なパターニングが得られた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
実施例4
前記合成例2から得たポリアミド酸ワニス(B)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で115℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、10%KOH水溶液を用いて、30℃でディップ法で2分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、イオン交換水で30℃、2分間洗浄した。その後プリベーク膜を1%硫酸水溶液を用いてディップ法で30℃、1.5分間中和洗浄、イオン交換水で23℃、3分間洗浄した。更にn-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜にはクラックや膜はがれが入ることなく良好なパターニングが得られた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
合成例3
2,2−ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン369.47 g(0.9 mol)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−1,1,1−テトラフェニルジシロキサン24.85 g(0.1 mol)、N-メチルー2−ピドリドンに溶解させた後、ピロメリット酸二無水物 152.68 g(0.7 mol)、ジメチレンビストリメリテート酸二無水物123.09 g(0.3mol)を樹脂分濃度が18%になるように加え、室温中5時間攪拌し、粘度が3 Pa.sとなるように粘度調整を行い、ポリイミド前駆体ワニス(C)を得た。
実施例5
前記合成例3から得たポリアミド酸ワニス(C)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で120℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、2.38%TMAH水溶液を用いて、ディップ法で35℃1.5分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、35℃のイオン交換水で1.5分間洗浄した。その後プリベーク膜を35℃の2%酢酸水溶液を用いてディップ法で1分間中和洗浄、イオン交換水で23℃、2分間洗浄した。更にn-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜にはクラックや膜はがれが入ることなく良好なパターニングが得られた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
実施例6
前記合成例3から得たポリアミド酸ワニス(C)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で120℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、10%KOH水溶液を用いて、ディップ法で35℃1.5分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、イオン交換水で35℃1.5分間洗浄した。その後プリベーク膜を1%硫酸水溶液を用いてディップ法で35℃、1分間中和洗浄、イオン交換水で23℃、2分間洗浄した。更にn-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜にはクラックや膜はがれが入ることなく良好なパターニングが得られた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
比較例1
前記合成例1から得たポリアミド酸ワニス(A)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で115℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、2.38%TMAH水溶液を用いて、ディップ法で23℃5分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、イオン交換水で23℃4分間洗浄した。n-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜では、パターニングされたプリベーク膜の開口部に残渣は無かったがパターニングの角部にクラックの発生が認められた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
比較例2
前記合成例2から得たポリアミド酸ワニス(B)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で115℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、10%KOH水溶液を用いて、ディップ法で23℃3分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、イオン交換水で23℃、3分間洗浄した。n-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜上にはフォトレジストの残渣が残り、パターニングの角部にクラックの発生が認められた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
比較例3
前記合成例2から得たポリアミド酸ワニス(B)をシリコン基板上にスピナー塗布し、ホットプレート上で120℃2分間プリベークを行った。プリベーク膜の膜厚は5μmであった。この後ポジ型フォトレジスト(東京応化工業(株)製“OFPR-5000”)をスピナー塗布し、ホットプレート上で90℃90秒間プリベークを行った。キャノン(株)製露光機PLA-601Fを用いてフォトマスクを介して露光した後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を用いて、ディップ法で23℃1.5分間現像及びプリベーク膜のエッチングを行った後、イオン交換水で23℃、2分間洗浄した。n-ブチルアセテートを用いてフォトレジストを剥離した。パターニングされたプリベーク膜上にはフォトレジストの残渣が残り、パターニングの角部にクラックの発生が認められた。その後窒素雰囲気下で200℃30分間350℃60分間ファイナルキュアを行い、3μmのポリイミド膜を得た。フォトレジスト剥離後のプリベーク膜の表面状態及び得られたポリイミドファイナルキュア膜をプレッシャークッカーテストで121℃/2気圧下で1000時間密着性評価結果をまとめて表1に示す。
Figure 0004428149
**:<PCT剥離試験評価評価>
接着性試験方法;碁盤目試験
(100/100;1mm2の100個の碁盤目が、テープで剥離試験後全て剥離せず、100個残存していることを示す)

Claims (5)

  1. ポリイミド前駆体を含有してなる樹脂組成物を基板上に塗布、加熱してなるコーティング膜に、フォトレジストを塗布、乾燥、露光、アルカリ現像してパターン形成した後、前記のコーティング膜中に残存するアルカリ溶液の溶質を、水洗浄、酸性水溶液による中和洗浄及び水洗浄の各工程を経ることによって除去し、次いでフォトレジストを除去することを特徴とするコーティング膜の製造方法。
  2. 請求項1に記載のコーティング膜の製造方法において、酸性水溶液での中和洗浄を35℃以上の温度条件で使用することを特徴とするコーティング膜の製造方法
  3. 請求項1に記載のコーティング膜の製造方法において、アルカリ現像、水洗浄及び酸性水溶液での中和洗浄の順で行う各工程をすべて35℃以上の温度条件で使用することを特徴とするコーティング膜の製造方法
  4. 前記のポリイミド前駆体が、少なくとも下記化学式(I),(II),(III)または(IV)で示されるジアミンを原料の少なくとも一部として用いて得られるものであることを特徴とする請求項1、2または3に記載のコーティング膜の製造方法
    Figure 0004428149
  5. 請求項1、2、3または4に記載の製造方法により得られるコーティング膜をファイナルキュアすることを特徴とするポリイミドコーティング膜の製造方法
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