JP4427242B2 - 摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法 - Google Patents

摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4427242B2
JP4427242B2 JP2002311250A JP2002311250A JP4427242B2 JP 4427242 B2 JP4427242 B2 JP 4427242B2 JP 2002311250 A JP2002311250 A JP 2002311250A JP 2002311250 A JP2002311250 A JP 2002311250A JP 4427242 B2 JP4427242 B2 JP 4427242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
plate
joining
double skin
face plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002311250A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004141946A (ja
Inventor
慶訓 加藤
児玉  克
泰之 藤谷
幸雄 道下
悦己 広本
裕二郎 渡部
広明 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002311250A priority Critical patent/JP4427242B2/ja
Publication of JP2004141946A publication Critical patent/JP2004141946A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4427242B2 publication Critical patent/JP4427242B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
  • Panels For Use In Building Construction (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)をシングルパネル(平板)と引き抜き若しくは押し出し型材若しくはシングルパネルと間隔保持材を用いて製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鉄道車両等の構造体において、特開平2−246863号(特許文献1)において車両の左右の側構体、床構体、屋根構体等を長手方向に延在する長尺のダブルスキンパネルを長手方向にのみ接合するだけで、前記側構体、床構体、屋根構体等が形成され、作業性の向上とともに、溶接ひずみの発生が少なくなり、歪取り、仕上げ作業の削減を図った技術が開示されている。
【0003】
しかしながらダブルスキンパネルは、二面中空パネルであり、これをダイスを用いた引き抜き成形押し出し成形で形成すると、そのダイスが前記ダブルスキンパネルの雌型でなければならず、結果として中空部とその外側の2つのダイスを必要とし、ダイス材とともに、その引き抜き(押し出し)工程に大きな力を必要とし、成形コストが極めて大になる。
【0004】
本発明はこのような成形コストのかかるダブルスキンパネルを成形コストの安いシングルパネルと押し出し型材若しくはシングルパネルと間隔保持材を用いて摩擦攪拌接合により、簡易に製造する発明を提案することを検討した。
【0005】
摩擦攪拌による固相接合方法として長尺材同士の新規な接合方法が特表平7−505090号公報(特許文献2)に開示されており、かかる接合方法は、加工物より実質的に硬い材質からなる回転ツ−ルを加工物の接合部に挿入し、回転ツ−ルを回転させながら移動することにより、回転ツ−ルと加工物との間に生じる摩擦熱による塑性流動によって加工物を接合する接合方法で、かかる摩擦攪拌接合法は、接合部材を固相状態で、回転ツ−ルを回転させながら移動させつつ軟化させた固相部分を一体化しながら接合できるために、熱歪みがなく接合方向に対して実質的に無限に長い長尺材でもその長手方向に連続的に固相接合できる利点がある。さらに、回転ツ−ルと接合部材との摩擦熱による金属の塑性流動を利用した固相接合のため、接合部を溶融させることなく接合できる。また、加熱温度が低いため、接合後の変形が少ない。さらに、接合部は溶融されないため、欠陥が少ない、などの多くの利点がある。
【0006】
次に摩擦撹拌接合に使用される回転工具について説明する。摩擦撹拌接合は前記特許文献2に開示されているように、ブローブ型とボビンツール型の回転工具が存在し、プローブ回転型工具は図9(A)に符合20にて示すように、ショルダ部21とこのショルダ部21に備えられたプローブ22とを備えており、このショルダ部21は円形ショルダ面を有している。そして、複数の型材を突き合わせ、若しくは嵌合された状態の接合線34上面より、前記回転工具を回転させて、プローブ22を被加工物の接合線に設けた不図示の孔に侵入させるとともに、複数の型材の接合線34上で摺接回転する円形ショルダ面21によって被加工物に摩擦熱が付与されるとともに、プローブ22周囲が塑性流動化し、この状態で回転工具20を接合線34に沿って移動させることにより、接合線34周囲が塑性流動化しながら接合線に沿って2つの素材が圧力を受けながら撹拌混練され、プローブ22の後方側に移行する。この結果塑性流動した素材は後方側で摩擦熱を失って急速に冷却固化するので両パネル板は素材同士が混じり合って完全に一体化した状態で接合される。
【0007】
しかしながらかかる接合方法では接合時に摩擦熱を発生させるために、回転工具を接合線側に押しつける必要があり、従ってこの反力に対処するために、裏当金が使用されている。この裏当金は被加工物の面板の裏面に密着させて設置するものであり、大きな加圧力を必要とする。
【0008】
そこでこのような裏当て金を設けずに、工具の押しつけ力を支える支柱をダブルスキンパネル端部に設けた技術が特許第3070735号公報(特許文献3)として存在する。
図9(A)は側構体を構成するダブルスキンパネルの自由端部の接合部を示すものである。ダブルスキンパネル50、50は2つの面板51、52とこれを接続する間隔保持用リブ53からなる。
一方のダブルスキンパネル50の端部の近くには面板51と面板52とを接合する垂直な支柱54がある。又ダブルスキンパネル50の接合部位には、厚肉部(突出部)56を有し回転工具20の回転体側に所定の幅で所定高さで突出している。
【0009】
そしてかかるダブルスキンパネル50同士の接続は、ブローブ型の2つの回転工具20を回転させながら、夫々のブローブ21をダブルスキンパネル50接合部上の厚肉部56上の接合線34に挿入する。そして、2つのダブルスキンパネル50の接合部の長手方向に沿って回転工具20を水平移動させることにより摩擦攪拌接合が可能となる。
【0010】
さらに、かかる摩擦攪拌接合を利用して、鉄道車両等の大型構造物に用いられる長尺のダブルスキンパネルからなる中空型材を複数平行に配設したものを突き合わせ接合して摩擦撹拌接合による広幅の二面構造体(パネル)を形成する技術も特許第3152420号公報(特許文献4)に開示されている。
【0011】
しかしかかる技術はいずれもダブルスキンパネルから屋根や床等の構体を製造するのに用いられる技術で、ダブルスキンパネルそれ自体を製造する技術ではない。
しかもダブルスキンパネルから屋根や床等の構体を製造するには裏当てを設けない場合でも、工具の押しつけ力を支える支柱をダブルスキンパネル端部に設けたりしなければならず、スキン端部近くに支柱を設けるとことは、ダブルスキンのレイアウトデザインに大きな制約を受けることになる。
【0012】
そして単に支柱や裏当て部材を用いないという工夫として本出願人は特願2002−204765(特許文献5:非公知)、図9(B)に示すように、ボビンツール10と呼ばれる回転工具を用いてダブルスキンパネルを接合してもよい。
かかる工具は接合する金属板の表裏両面を挟持するようにピン軸11を介して間隔(可変または固定)を設けた一対のショルダ10A、10Bが設けられているので、接合面の両面において摩擦発熱させることが出来、裏面側の接合不良が生じないのみならず、上下一対のショルダ10A、10B間で互いの反力を受けるので、裏当金や前記した支柱は不要になる。
しかしながらかかる構体の製造方法でもダブルスキン自体の製造費用の低減につながらないのみならず、ダブルスキンの形状がダイスに依存し、自由な形状が形成できなというデザイン的及び強度的な問題は解消し得ない。(このような目的は先願技術の検討事項ではない。)
【0013】
【先行技術文献】
【特許文献1】
特開平2−246863号
【特許文献2】
特表平7−505090号公報
【特許文献3】
特許第3070735号公報
【特許文献4】
特許第3152420号公報
【特許文献5】
特願2002−204765(非公知)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者はダブルスキン自体を摩擦攪拌接合で製造できないかと検討した。
先ず第1の課題は、ダブルスキンパネルを摩擦接合すると、その接合部の熱歪みにより応力が低下する恐れがあり、これらを解消する必要がある。
第2の課題は、摩擦接合を行うと接合前に2つの部材の突き合せ部の端面の間に隙間(ギャップ)がある場合には、接合部に凹み等の欠陥が発生する。このため、強度低下を生じ、特に車両等の大型構造物においてはダブルスキンパネルが長尺になることによって、前記ギャップの管理は困難になり、凹みが大きくなり、また、欠陥が発生しやすくなる。かかる欠点も解消する必要がある。
第3の課題は、ダブルスキンパネルを製造する材料を安価な平板材若しくは押し出し、引き抜き型材とする点である。
【0015】
本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の側構体、床構体、屋根構体等の広幅パネル体の製造に用いるダブルスキンパネルをボビンツール若しくはブローブツールを用いて摩擦攪拌接合にて製造する際に該摩擦攪拌接合の円滑化とその接合部の強度低下や表面形状に凹凸が生じることのないダブルスキンパネルとその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上面板と下面板とからなる平行な一対の面板部と該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されてなる引き抜き若しくは押し出し型部材同士を接合して形成したダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルは、前記面板が延在するパネル幅方向に位置する、前記型部材の接合自由端同士を当接させて、前記一対の面板部と前記間隔保持部との間で中空空間を形成し、該中空空間上に位置する前記接合自由端同士の当接部を、ボビン型工具にて摩擦攪拌接合して接合部位が形成されていると共に、
前記上面板と下面板夫々に位置する接合部位がパネル厚み方向に一致することなく、前記パネル幅方向にずらして設けられており、且つ該上面板と底面板夫々に設けた隣接接合部位の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離に設定されていることを特徴とする。
又請求項2記載の発明は、上面板と下面板とからなる平行な一対の面板部と該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されてなる引き抜き若しくは押し出し型部材と、該型部材と面板部を形成する平板部材とを接合して形成したダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルは、前記面板が延在するパネル幅方向に位置する、前記型部材の1の面板側の接合自由端と平板部材の接合自由端同士、及び前記型部材の他の面板側の接合自由端同士を当接させて、前記一対の面板部と前記間隔保持部との間で中空空間を形成し、該中空空間上に位置する前記接合自由端同士の当接部を、ボビン型工具にて摩擦攪拌接合して接合部位が形成されていると共に、
前記上面板と下面板夫々に位置する接合部位がパネル厚み方向に一致することなく、前記パネル幅方向にずらして設けられており、且つ該上面板と底面板夫々に設けた隣接接合部位の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離に設定されていることを特徴とする。
【0017】
かかる発明によれば、ダブルスキンパネルそれ自体を引き抜き若しくは押し出し成形するのではなく、前もって平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材を成形するだけでよいために、押し出し型材の場合にダイスは中空部のないものとなるので、中空部があるものに比較してたとえば1/4以下と大幅に低減できる。(請求項2記載の発明の効果)
又平板と型材を自由に組み合わせて形成できるために、ダブルスキンの形状がフレキシブルになる。更に表面部は摩擦攪拌接合にて形成できるために、ダブルスキンパネルの表面形状がきれいになる。(請求項2記載の発明の効果)
特にアルミ若しくはアルミ合金鋼において、押し出し型材でダブルスキンパネルを製造できる材質は、6000系に限られる。その理由は中空押し出し型材は、熱間圧接工程を含むものであるために、Mgを1%以上含有しているアルミ合金材は熱間圧接が困難で、航空機等に用いる高強度の2000系、5000系、7000系を用いての中空押し出し材の成形が困難であった。
本発明は中空押し出し工程を用いずに高強度の2000系、5000系、7000系を用いて精度のよい中空ダブルスキンが得られるとともに、単純な形状の押し出し材を組み合わせて高強度のアルミ材でも「中空材」を作り出すことが可能であるとともに、「より薄肉の中空材」が容易に得られることや「寸法的制約がなくなる。」等の効果を有する。(請求項1記載の発明の効果)
【0018】
又本発明は、前記ダブルスキンパネルが、立設リブを有する型材を交互に組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されていることを特徴とし、具体的には前記リブを有する型材がT、若しくは下駄歯状の垂直リブであれば、平板部材を用いることなく、同一種類の型材を上下に反転させて対称形状の二面中空パネルの製造が可能となる。(請求項1記載の発明の効果)
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
かかる発明によれば、接合部位が中空空間上に位置しているために、ボビンツールの利用が可能となる。
【0024】
【0025】
そして請求項1記載の発明においては、前記型部材の一部が、コの字型、L字型、I型、H型である型部材を組み合わせて、前記中空空間を形成することが出来る。
請求項2記載の発明においては、前記型部材の一部が、コの字型、L字型、I型、H型である型部材と面板部を形成する平板部材とを接合して組み合わせて、前記中空空間形成することが出来る。
【0026】
そしてこのような構成は、前記間隔保持部材の一部が、コの字型、L字型、I型、H型の間隔保持部材を組み合わせて中空間隔保持材を形成する事や、又前記間隔保持部材の少なくとも一部が、Vの字型、U字型、W型、若しくはこれらが連接されているトラス構造であるように構成する事も出来る。
【0027】
本第2発明は、上面板と下面板とからなる平行な一対の面板部と該両面板間を間隔保持する間隔保持部とが形成されてなる引き抜き若しくは押し出し型部材同士を接合して、二面中空パネルからなるダブルスキンパネルを製造する方法であって、
前記面板が延在するパネル幅方向に位置する、前記型部材の接合自由端同士を当接させて、前記一対の面板部と前記間隔保持部との間で中空空間を形成し、該中空空間上に位置する前記接合自由端同士の当接部を、ボビン型工具にて摩擦攪拌接合して接合部位を形成すると共に、
前記上面板と下面板夫々に位置する接合部位がパネル厚み方向に一致することなく、前記パネル幅方向にずらして設けられており、且つ該上面板と底面板夫々に設けた隣接接合部位の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離に設定していることを特徴とする。
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
かかる発明によれば、接合位置の下側が中空空間で形成されている為に、ボビンツールの利用が可能であり、そして前記接合部位に表裏両面側にショルダ面より摩擦熱が入熱されるボビンツールにより摩擦攪拌接合がなされるとともに、裏面側入熱量を表面側入熱量より大にしながら摩擦攪拌接合がなされることにより、前記接合部位のギャップ部に背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成し、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない為に、形成されるダブルスキンパネルの表面がきれいな状態となる。
【0032】
【0033】
【0034】
かかる発明によれば、パネル自由端の継ぎ手の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、上面及び底面板の継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
本発明の特徴を順を追って説明する。
図1及び図2は応力集中の問題である。
図2は本発明の比較例で、比較技術の原理にかかる一対の平板、若しくは平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて該ダブルスキンパネルを製造する際に生じる圧力分布を示すもので、(A)は接合位置を、(B)は圧力分布状態を示す。
特に図2(A)は上面板1Aと底面板1Bとからなる一対の平板部材7を用いて不図示の間隔部材を介して摩擦攪拌接合をした場合の、比較例を示し、摩擦攪拌接合にて一対の平板1A、1Bより摩擦攪拌接合を行う場合、二重平板構造における接合部位2は、上面板1A、底面板1Bとも厚み方向において同じ位置にある。
そしてこのような構成で部材断面方向(厚み方向)に曲げが発生すると、接合部位2は熱的影響により母材部(平板1A、1B)より機械的特性が低下している為に、圧縮及び引っ張りの最大応力が上面板1Aと底面板1Bの両接合継ぎ手部に発生することになる。(図2(B)参照)
この結果、上面板と底面板の両接合継ぎ手部の圧縮応力側では座屈、引っ張り応力側では破断の恐れがある。
【0036】
そこで本発明においては、図1(本発明の参考例)に示すように、上面板1A、底面板1Bの夫々の接合部位2の接合位置を板延在方向(幅)にずらすことで、上下の接合部位2に集中する座屈や破断の恐れを回避するものである。
図1(B)のように二重平板構造における接合部位2や、又図3に示すように、ダブルスキンパネルの接合自由端4、4が、上面板1Aと下面板1Bとの間でパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれている上下の接合部位2、2の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、二重平板構造における接合部位2やダブルスキンパネル1、1の自由端4側の上面板1A及び底面板1Bの継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【0037】
図3はかかる工夫を凝らしたダブルスキンパネル1、1同士の接合方法で、摩擦攪拌接合で軟化攪拌したスキンパネル端部の接合部幅(W)がパネル厚さ方向で重ならないようにダブルスキンパネルの端面同士の接合位置を左右に位置をずらして設定する。
A>W
(A:ダブルスキンパネルの端面同士の上下の位置ずらし量
W:スキンパネル端部の接合部幅
【0038】
そして接合部幅(W)は回転工具のショルダ直径よりかに小さく、僅かに(ボビンツールの場合は上、下のショルダ直径が異なる場合があるが、この場合は小さい方のショルダ直径が接合部幅(W)より僅かに大きくなることは明らかである。
従って前記式は
A≧R>W
R:(小さい方の)回転工具のショルダ直径
と構成するのが好ましい。
【0039】
これはダブルスキン製造の際にも又ダブルスキン1、1同士を接合する際にも適用できることは前記したとおりである。
たとえば図5(本発明の参考例)から図6において、前記ダブルスキンパネルの面板が、平板部材7と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材3A〜3Eの選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位2が摩擦攪拌接合により形成され、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれている。
【0040】
次に図4に示す表面形状の問題に移る。
前記したように接合前に2つの部材の接合部位2の端面の間に隙間(ギャップ)がある場合には、接合部位2に凹部12等の欠陥が発生する。このため、強度低下を生じ、特に車両等の大型構造物においてはダブルスキンパネルが長尺になることによって、前記ギャップの管理は困難になり、この結果摩擦攪拌接合の接合部位の凹みが大きくなり、また、欠陥の発生は極めて重要な問題である。
このため図9(A)に示すように、パネル表面側に突出する厚肉部56を設けて凹み分の補償を図っている。しかしこのような形成では、しかも接合後において厚肉部56の残部が発生し、表面平坦化用の削成作業を必要とする。
そこで本出願人が出願した、前記特願2002−204765(特許文献5:非公知)において、母材となる金属板の表裏両面を挟持するように、ピン軸11を介して間隔(可変)を設けた一対のショルダ10A、10B間を可変、即ち、図4に示すように、前記下側ショルダ10Bのピン軸11を上側ショルダーに貫通させて接合面の少なくとも表裏いずれかの一面に対して押圧、接触される回転工具を構成し、裏面側ショルダ10Bの押し付け力Pを表面側ショルダー10Aの押し付け力Pより大にする、または裏面側ショルダ10Bの回転速度を表面側ショルダー10Aの回転速度より大にするのがよい。
【0041】
また図10に示すごとく裏面側ショルダ10B内にヒータ47を内蔵し、摩擦攪拌接合初期に裏面側ショルダ10B面が摩擦攪拌接合の温度域である400℃〜560℃に先に到達させ、ダブルスキンパネルの裏面側のみ先に軟化させ、前記突き合わせ接合部のギャップ部に軟化されたアルミ母材が先に進入するように構成してもよい。この場合ヒータ47、裏面側ショルダ10Bの温度を検出する温度センサ48、摩擦攪拌接合の温度域付近に達した時点で前記ヒータのオフを行うヒータ制御回路46が必要となる。
【0042】
従って本実施例によれば、図4に示すように、裏面側に位置するL字型材3Cの水平壁3C背面には凹部12が形成されるが、パネル表面として機能する上面板1Aの表面形状は凹部がなくきれいにする事が出来る。
【0043】
次なる問題は、ダブルスキンパネルを形成するアルミ材が安価に入手若しくは製造できなければならない。
そこで本発明は、図5(本発明の参考例)に示すように平板部材7と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型材3A〜3Dを適宜選択的に組み合わせて所定の長さにして摩擦攪拌接合し、ダブルスキン構造にすることを提案する。
【0044】
図5は、前記ダブルスキンパネルが、垂直リブを有する型材3A〜3Dを交互に組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部1Aと底面板部1B)と、該両面板1A、1B間を間隔保持する間隔保持部6が形成され、摩擦攪拌接合がブローブ21を有する回転工具20により行われるものである。
具体的には図5(A)は、前記リブを有する型材がT字状のリブ付きの型材3Aと、L字型の型材3Cの組み合わせにて構成されている。
【0045】
かかる実施例によれば、平板部材を用いることなく、T字状のリブ付きの型材3Aを上下に反転させてパネルを形成するとともに、そのパネル角部にL字型の型材3Cを配設している。
かかる実施例によれば間隔保持部6は対称形状の二面中空パネルであるが、リブ付きの型材3Aを上下に反転させているために、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずらすこともでき、応力集中が接合位置に生じない。
又摩擦攪拌接合による前記上面板1Aと下面板1Bの接合位置には、必ずリブとしての垂直壁が存在するために、この垂直壁若しくは水平壁を、ブローブ型工具押圧の際の受圧力として利用してブローブ型工具にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。
【0046】
図5(B)及び(C)は、前記リブを有する型材が2つ歯若しくは3つ歯状のリブ付きの下駄歯状型材3B、3Dと、L字型の型材3Cの組み合わせにて構成されている。
かかる実施例おいても、平板部材を用いることなく、下駄歯状のリブ付きの型材3B、3Dを上下に反転させてパネルを形成することができるとともに、間隔保持部6は上下対称形状であるが、リブ付きの駄歯状型材3B、3Dを上下に反転させているために、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずらすことができ、応力集中が接合位置に生じない。
【0047】
図6は、前記ダブルスキンパネルが、平板部材7と立設リブを有する型材3E…を交互に組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部1Aと底面板部1B)と、該両面板1A、1B間を間隔保持する間隔保持部6が形成され、摩擦攪拌接合がボビンツール(若しくはボビンツール10とブローブ型回転工具20の組み合わせ)により行われるものである。
【0048】
具体的には図6(A)は、先端がI型状の垂直リブ03Eを有する略逆T字状のリブ付きの型材3Eと、平板部材7の組み合わせにて構成されている。
かかる実施例によれば、平板部材7と逆T字状のリブ付きの型材の先端I型部を連接させて上面板部1Aを形成し、底面板部1Bは逆T字状のリブ付きの型材の水平壁を連接させて構成している。
従ってかかる実施例によれば間隔保持部6は対称形状の二面中空パネルであるが、前記接合部位2が、間隔保持部6を形成するリブ状型材の一部の間に位置する中空空間に位置する接合部位2であるために、ボビンツール10にて摩擦攪拌接合が行われることが可能であるとともに、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずらすことができ、応力集中が接合位置に生じない。
【0049】
図6(B)(本発明の参考例)は、先端がI型状の垂直リブを有する略逆T字状のリブ付きの型材3Fと、平板部材7の組み合わせにて構成されている点は図6(A)と同様であるが、逆T字状のリブ付きの型材の先端I型部03Fが狭いために、その部分においてボビンツール10にて摩擦攪拌接合が行われることなく、このリブ垂直壁03Fを、ブローブ型工具押圧の際の受圧力として利用してブローブ型工具20にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。
【0050】
図6(C)(本発明の参考例)は、前記面板が上面板1Aと底面板1Bを形成する一対の平板部材7であり、間隔保持部材6が、Vの字型、U字型、W型、若しくはこれらが連接されているトラス構造である。この場合トラス構造壁(実施例は横くの字型)の頂部05を水平壁として形成することにより、背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成する事が可能である。
【0051】
かかる実施例によれば、接合位置の下側が中空空間で形成されている為に、ボビンツール10の利用が可能であり、該ボビンツール10にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。即ち、間隔保持部6は対称形状の二面中空パネルであるが、前記接合部位2が、間隔保持部を形成するリブ状型材の一部の間に位置する中空空間に位置する接合部位2であるために、ボビンツール10にて摩擦攪拌接合が行われることが可能であるとともに、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれているので応力集中が接合位置2に生じない。
【0052】
図6(D)は、先端がI型状の垂直リブを有する略逆T字状のリブ付きの型材3Eを上下に反転させてパネルを形成している。
従ってかかる実施例においても、間隔保持部6は対称形状の二面中空パネルであるが、前記接合部位2が、間隔保持部6を形成するリブ状型材の先端I部03Eの間に位置する中空空間に位置する接合部位2であるために、ボビンツール10にて摩擦攪拌接合が行われることが可能であるとともに、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずらすことができ、応力集中が接合位置2に生じない。
【0053】
図7(本発明の参考例)及び図8(本発明の参考例)は、前記面板が上面板1Aと底面板1Bを形成する一対の平板部材7であり、間隔保持部材6の一部がコの字型、L字型、I型、H型のように垂直壁と水平壁の組み合わせであるものを示す。
図7(A)及び図8(A)は、間隔保持部材6がコの字型材5Aの例を示す。
かかる実施例によれば、接合位置にコの字状水平壁05Aが位置するために、該接合部位2が背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成されることとなり、ボビンツール10を用いて前記接合部位2を摩擦攪拌することにより、図4に示すように、背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成する事が可能となり、裏面側に凹部12が形成され、表面側に凹部が形成されない、表面がきれいな状態とのダブルスキンパネルとなる。
【0054】
図7(B)及び図8(B)は、間隔保持部材6がIの字型材5Bの例を(本発明の参考例)示す。
かかる実施例によれば、摩擦攪拌接合による接合位置には、必ずI型型材5Bの垂直壁05Bが存在するために、この垂直壁05Bを、ブローブ型工具20押圧の際の受圧力として利用して摩擦攪拌接合円滑に行われる。
【0055】
図7(C)及び図8(C)は、間隔保持部材6がLの字型材05Cを組み合わせて「ロ」の字型の間隔保持部材6を構成した例(本発明の参考例)を示す。
かかる実施例によれば、Lの字型材05Cを組み合わせて「ロ」の字型の間隔保持部材6を構成するわけであるが、その接合はパネル内部であるために、溶接を用いても摩擦攪拌接合による接合でもよい。
従って本実施例においても中空部のない型材05Cを効果的に組み合わせて厚みのある中空部を有する間隔保持部6を形成し、この結果接合部位2が背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成されている為に、ボビンツール10を用い手前記接合部位2を摩擦攪拌することにより、背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成することにより、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない、形成されるダブルスキンパネルの表面がきれいな状態となる。
【0056】
図7(D)は、前記ダブルスキンパネルが、垂直リブを有する型材3Gと平板部材7Cを組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部1Aと底面板部1B)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部6が形成され、前記垂直リブ3Gと平面部材7Cとの接合部位2に面板背面01Cとリブ頂部03G間に凹凸部を嵌合してギャップ間隔の規制と位置保持を行っている。
これにより型材若しくは平板と組合せてなる接合位置で精度よくギャップ間隔の規制と位置保持が行われるために、車両構造体のような長尺ものについても、万力等を用いてギャップ縮幅の制御を行う必要がなく、接合前の段取り作業が簡易化する。
【0057】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、ダブルスキンパネルそれ自体を引き抜き若しくは押し出し成形するのではなく、前もって平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材を成形するだけでよいために、押し出し型材の場合にダイスは中空部のないものとなるので、中空部があるものに比較して大幅に低減できる。
又平板と型材を自由に組み合わせて形成できるために、ダブルスキンの形状がフレキシブルになる。更に表面部は摩擦攪拌接合にて形成できるために、ダブルスキンパネルの表面形状がきれいになる。
更に本発明によれば、型材同士を組合せてなる接合位置で精度よくギャップ間隔の規制と位置保持が行うことにより車両構造体のような長尺ものについても、万力等を用いてギャップ縮幅の制御を行う必要がなく、接合前の段取り作業が簡易化する。
【0058】
【0059】
更に本発明によれば、継ぎ手の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、上面及び底面板の継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【0060】
又本発明は、接合位置の下側が中空空間で形成することにより、ボビンツールの利用が可能であり、そして前記接合部位に表裏両面側にショルダ面より摩擦熱が入熱されるボビンツールにより摩擦攪拌接合がなされるとともに、裏面側入熱量を表面側入熱量より大にしながら摩擦攪拌接合がなされることにより、前記接合部位のギャップ部に背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成し、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない為に、形成されるダブルスキンパネルの表面がきれいな状態となるとともに、前記接合部位の背面側に向かう厚み部が、面板と間隔保持部を形成する型材の水平壁により形成することにより、厚み部の形成が容易である。
【0061】
更に本発明は前記ダブルスキンパネルの接合自由端が、上面板と下面板との間でパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれている、具体的には前記左右のずれ量が上面板と底面板夫々の自由端位置間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離だけ面板延在方向に左右にずらしている為に、パネル自由端の継ぎ手の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、上面及び底面板の継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明(本発明の参考例)の原理にかかる一対の平板1A、1B、若しくは平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて該ダブルスキンパネルを製造する際に生じる圧力分布の問題を解決せんとするもので、(A)は接合位置を、(B)は圧力分布状態を示す。
である。
【図2】 比較技術の原理にかかる一対の平板、若しくは平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて該ダブルスキンパネルを製造する際に生じる圧力分布の問題を解決せんとするもので、(A)は接合位置を、(B)は圧力分布状態を示す。
である。
【図3】 製造したダブルスキンパネルの接合自由端を接合する為の概略図を示す。
【図4】 表面が平滑な接合状態を作るための接合状態を示す。
【図5】 平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて該ダブルスキンパネルを製造する際の、接合前の状態の種々の事例を示す。
【図6】 平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて製造したダブルスキンパネルの種々の事例を示す。((B)と(C)は本発明の参考例)
【図7】 上下一対の平板とその間に介在させた間隔保持部材との組み合わせでダブルスキンパネルを製造する方法を示す。(本発明の参考例)
【図8】 図7の上下一対の平板と間隔保持部材で形成されたダブルスキンパネルの種々の例を示す。(本発明の参考例)
【図9】 (A)はブローブを用いてダブルスキンパネル同士を接合する方法を示す従来技術である。(B)はボビンツールを用いてダブルスキンパネル同士を接合する方法を示す比較技術である。
【図10】 ボビンツールを用いてダブルスキンパネルを接合するために、裏面側ショルダにヒータを内蔵した摩擦攪拌接合装置を示す全体概略図である。
【符号の説明】
1 ダブルスキンパネル
2 接合部位
3A〜3F 型材
4 自由端
6 間隔保持部
7 平板部材
10 ボビンツール
10A 表面側ショルダ
10B 裏面側ショルダ
20 ブローブ型回転工具

Claims (10)

  1. 上面板と下面板とからなる平行な一対の面板部と該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されてなる引き抜き若しくは押し出し型部材同士を接合して形成したダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルは、前記面板が延在するパネル幅方向に位置する、前記型部材の接合自由端同士を当接させて、前記一対の面板部と前記間隔保持部との間で中空空間を形成し、該中空空間上に位置する前記接合自由端同士の当接部を、ボビン型工具にて摩擦攪拌接合して接合部位が形成されていると共に、
    前記上面板と下面板夫々に位置する接合部位がパネル厚み方向に一致することなく、前記パネル幅方向にずらして設けられており、且つ該上面板と底面板夫々に設けた隣接接合部位の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離に設定されていることを特徴とするダブルスキンパネル。
  2. 上面板と下面板とからなる平行な一対の面板部と該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されてなる引き抜き若しくは押し出し型部材と、該型部材と面板部を形成する平板部材とを接合して形成したダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルは、前記面板が延在するパネル幅方向に位置する、前記型部材の1の面板側の接合自由端と平板部材の接合自由端同士、及び前記型部材の他の面板側の接合自由端同士を当接させて、前記一対の面板部と前記間隔保持部との間で中空空間を形成し、該中空空間上に位置する前記接合自由端同士の当接部を、ボビン型工具にて摩擦攪拌接合して接合部位が形成されていると共に、
    前記上面板と下面板夫々に位置する接合部位がパネル厚み方向に一致することなく、前記パネル幅方向にずらして設けられており、且つ該上面板と底面板夫々に設けた隣接接合部位の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離に設定されていることを特徴とするダブルスキンパネル。
  3. 前記型部材の一部が、コの字型、L字型、I型、H型である型部材を組み合わせて、前記中空空間を形成していることを特徴とする請求項1記載のダブルスキンパネル。
  4. 前記型部材の一部が、コの字型、L字型、I型、H型である型部材と面板部を形成する平板部材とを接合して組み合わせて、前記中空空間を形成していることを特徴とする請求項記載のダブルスキンパネル。
  5. 前記回転工具がボビンツールである場合に、回転工具のショルダ直径Rが下側ショルダ直径であることを特徴とする請求項1若しくは2記載のダブルスキンパネル。
  6. 前記接合部位のギャップ部に、面板裏面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成し、面板裏面側に凹部が形成され、面板表面側に凹部が形成されない構成である請求項1若しくは2記載のダブルスキンパネル。
  7. 前記接合部位の面板裏面側に向かう厚み部が、面板と間隔保持部を形成する型材の水平壁により形成されていることを特徴とする請求項1又は2若しくは4記載のダブルスキンパネル。
  8. 前記接合部位に、面板表裏両面側にショルダ面より摩擦熱が入熱されるボビンツールにより摩擦攪拌接合がなされるとともに、面板裏面側入熱量を面板表面側入熱量より大にしながら摩擦攪拌接合がなされて形成されたことを特徴とする請求項1若しくは2記載のダブルスキンパネル。
  9. 上面板と下面板とからなる平行な一対の面板部と該両面板間を間隔保持する間隔保持部とが形成されてなる引き抜き若しくは押し出し型部材同士を接合して、二面中空パネルからなるダブルスキンパネルを製造する方法であって、
    前記面板が延在するパネル幅方向に位置する、前記型部材の接合自由端同士を当接させて、前記一対の面板部と前記間隔保持部との間で中空空間を形成し、該中空空間上に位置する前記接合自由端同士の当接部を、ボビン型工具にて摩擦攪拌接合して接合部位を形成すると共に、
    前記上面板と下面板夫々に位置する接合部位がパネル厚み方向に一致することなく、前記パネル幅方向にずらして設けられており、且つ該上面板と底面板夫々に設けた隣接接合部位の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離に設定していることを特徴とするダブルスキンパネルの製造方法。
  10. 上面板と下面板とからなる平行な一対の面板部と該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されてなる引き抜き若しくは押し出し型部材と、該型部材と面板部を形成する平板部材とを接合して、二面中空パネルからなるダブルスキンパネルを製造する方法であって、
    前記面板が延在するパネル幅方向に位置する、前記型部材の1の面板側の接合自由端と平板部材の接合自由端同士、及び前記型部材の他の面板側の接合自由端同士を当接させて、前記一対の面板部と前記間隔保持部との間で中空空間を形成し、該中空空間上に位置する前記接合自由端同士の当接部を、ボビン型工具にて摩擦攪拌接合して接合部位を形成すると共に、
    前記上面板と下面板夫々に位置する接合部位がパネル厚み方向に一致することなく、前記パネル幅方向にずらして設けられており、且つ該上面板と底面板夫々に設けた隣接接合部位の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離に設定していることを特徴とするダブルスキンパネルの製造方法。
JP2002311250A 2002-10-25 2002-10-25 摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法 Expired - Lifetime JP4427242B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002311250A JP4427242B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002311250A JP4427242B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004141946A JP2004141946A (ja) 2004-05-20
JP4427242B2 true JP4427242B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=32456535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002311250A Expired - Lifetime JP4427242B2 (ja) 2002-10-25 2002-10-25 摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4427242B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4509648B2 (ja) * 2004-05-21 2010-07-21 住友軽金属工業株式会社 摩擦撹拌接合方法
DE102005038857B4 (de) * 2005-08-17 2010-03-18 Airbus Deutschland Gmbh Doppelschalig aufgebauter Mittelkasten
JP2010101065A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Hitachi Metals Techno Ltd フリーアクセスフロア用パネル
JP4964932B2 (ja) * 2009-10-15 2012-07-04 日本車輌製造株式会社 ダブルスキンパネルの接合方法および構造体の製造方法
JP6140442B2 (ja) * 2012-12-28 2017-05-31 株式会社Uacj Al接合製品の製造方法
JP6153160B2 (ja) * 2013-05-28 2017-06-28 公益財団法人鉄道総合技術研究所 アルミニウム合金とその製造方法、接合材とその製造方法、鉄道車両の構体及び交通輸送手段の構体
CN108349041A (zh) * 2015-11-09 2018-07-31 日本轻金属株式会社 中空结构物的制造方法和接合方法
WO2017081973A1 (ja) * 2015-11-09 2017-05-18 日本軽金属株式会社 中空構造物の製造方法及び接合方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004141946A (ja) 2004-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3307330B2 (ja) 厚肉の被接合材の摩擦攪拌接合方法及び接合構造
KR19990007397A (ko) 마찰교반 접합법 및 마찰교반 접합장치
JP4427242B2 (ja) 摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法
JP2001239375A (ja) 摩擦攪拌接合方法
JPH11277255A (ja) 摩擦攪拌接合方法およびその装置
JP4298784B1 (ja) 摩擦攪拌接合による鉄道車両用構体の製造方法
JP2000237881A (ja) パネル構造体の製造方法及びパネル構造体
JP5090132B2 (ja) 接合製品の製造方法及び接合構造
JP2004042115A (ja) ダブルスキンパネル及び該ダブルスキンパネルの摩擦攪拌接合方法
JP4427273B2 (ja) 構造体の製造方法とその装置
CN115815779A (zh) 铝型材液冷板搅拌摩擦焊焊接方法
WO2012046458A1 (ja) 車体フレームの製造方法
JP4782169B2 (ja) 二面構造体及びその製造方法
JPH1052771A (ja) 摩擦溶接方法及び溶接構造体
JP3449928B2 (ja) 押出形材の接合方法、及び接合用押出形材
JP2003326377A (ja) 摩擦攪拌接合型材及びその製造方法
JPH1147957A (ja) 摩擦攪拌接合方法
JP3459211B2 (ja) 摩擦攪拌接合用形材
JP4191441B2 (ja) 車両構造体を含む複数構体からなる構造体及びその製造方法
JP4146165B2 (ja) 構造物とその製造方法
WO2001062430A1 (en) Method and apparatus for joining workpieces
JP6059649B2 (ja) 両面摩擦撹拌接合方法及び両面摩擦撹拌接合装置
JP2001096377A (ja) 摩擦溶接方法及び溶接構造体
JP2008207255A (ja) 摩擦攪拌接合型材の製造方法
JP4402062B2 (ja) 摩擦攪拌接合方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091127

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4427242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term