JP2004141946A - 摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法 - Google Patents

摩擦攪拌接合により製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】幅パネル体の製造に用いるダブルスキンパネルをボビンツール若しくはブローブツールを用いて摩擦攪拌接合にて製造する際に該摩擦攪拌接合の円滑化とその接合部の強度低下や表面形状に凹凸が生じることのないダブルスキンパネルを提供することを目的とする。
【解決手段】前記ダブルスキンパネル1が、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位2が摩擦攪拌接合により形成され特に背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成して、前記接合部位(ギャップ部を有する場合と有さない場合のいずれも)に背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)をシングルパネル(平板)と引き抜き若しくは押し出し型材若しくはシングルパネルと間隔保持材を用いて製造されるダブルスキンパネル及び該パネルを用いた広幅パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鉄道車両等の構造体において、特開平2−246863号(特許文献1)において車両の左右の側構体、床構体、屋根構体等を長手方向に延在する長尺のダブルスキンパネルを長手方向にのみ接合するだけで、前記側構体、床構体、屋根構体等が形成され、作業性の向上とともに、溶接ひずみの発生が少なくなり、歪取り、仕上げ作業の削減を図った技術が開示されている。
【0003】
しかしながらダブルスキンパネルは、二面中空パネルであり、これをダイスを用いた引き抜き成形押し出し成形で形成すると、そのダイスが前記ダブルスキンパネルの雌型でなければならず、結果として中空部とその外側の2つのダイスを必要とし、ダイス材とともに、その引き抜き(押し出し)工程に大きな力を必要とし、成形コストが極めて大になる。
【0004】
本発明はこのような成形コストのかかるダブルスキンパネルを成形コストの安いシングルパネルと押し出し型材若しくはシングルパネルと間隔保持材を用いて摩擦攪拌接合により、簡易に製造する発明を提案することを検討した。
【0005】
摩擦攪拌による固相接合方法として長尺材同士の新規な接合方法が特表平7−505090号公報(特許文献2)に開示されており、かかる接合方法は、加工物より実質的に硬い材質からなる回転ツ−ルを加工物の接合部に挿入し、回転ツ−ルを回転させながら移動することにより、回転ツ−ルと加工物との間に生じる摩擦熱による塑性流動によって加工物を接合する接合方法で、かかる摩擦攪拌接合法は、接合部材を固相状態で、回転ツ−ルを回転させながら移動させつつ軟化させた固相部分を一体化しながら接合できるために、熱歪みがなく接合方向に対して実質的に無限に長い長尺材でもその長手方向に連続的に固相接合できる利点がある。さらに、回転ツ−ルと接合部材との摩擦熱による金属の塑性流動を利用した固相接合のため、接合部を溶融させることなく接合できる。また、加熱温度が低いため、接合後の変形が少ない。さらに、接合部は溶融されないため、欠陥が少ない、などの多くの利点がある。
【0006】
次に摩擦撹拌接合に使用される回転工具について説明する。摩擦撹拌接合は前記特許文献2に開示されているように、ブローブ型とボビンツール型の回転工具が存在し、プローブ回転型工具は図9(A)に符合20にて示すように、ショルダ部21とこのショルダ部21に備えられたプローブ22とを備えており、このショルダ部21は円形ショルダ面を有している。そして、複数の型材を突き合わせ、若しくは嵌合された状態の接合線34上面より、前記回転工具を回転させて、プローブ22を被加工物の接合線に設けた不図示の孔に侵入させるとともに、複数の型材の接合線34上で摺接回転する円形ショルダ面21によって被加工物に摩擦熱が付与されるとともに、プローブ22周囲が塑性流動化し、この状態で回転工具20を接合線34に沿って移動させることにより、接合線34周囲が塑性流動化しながら接合線に沿って2つの素材が圧力を受けながら撹拌混練され、プローブ22の後方側に移行する。この結果塑性流動した素材は後方側で摩擦熱を失って急速に冷却固化するので両パネル板は素材同士が混じり合って完全に一体化した状態で接合される。
【0007】
しかしながらかかる接合方法では接合時に摩擦熱を発生させるために、回転工具を接合線側に押しつける必要があり、従ってこの反力に対処するために、裏当金が使用されている。この裏当金は被加工物の面板の裏面に密着させて設置するものであり、大きな加圧力を必要とする。
【0008】
そこでこのような裏当て金を設けずに、工具の押しつけ力を支える支柱をダブルスキンパネル端部に設けた技術が特許第3070735号公報(特許文献3)として存在する。
図9(A)は側構体を構成するダブルスキンパネルの自由端部の接合部を示すものである。ダブルスキンパネル50、50は2つの面板51、52とこれを接続する間隔保持用リブ53からなる。
一方のダブルスキンパネル50の端部の近くには面板51と面板52とを接合する垂直な支柱54がある。又ダブルスキンパネル50の接合部位には、厚肉部(突出部)56を有し回転工具20の回転体側に所定の幅で所定高さで突出している。
【0009】
そしてかかるダブルスキンパネル50同士の接続は、ブローブ型の2つの回転工具20を回転させながら、夫々のブローブ21をダブルスキンパネル50接合部上の厚肉部56上の接合線34に挿入する。そして、2つのダブルスキンパネル50の接合部の長手方向に沿って回転工具20を水平移動させることにより摩擦攪拌接合が可能となる。
【0010】
さらに、かかる摩擦攪拌接合を利用して、鉄道車両等の大型構造物に用いられる長尺のダブルスキンパネルからなる中空型材を複数平行に配設したものを突き合わせ接合して摩擦撹拌接合による広幅の二面構造体(パネル)を形成する技術も特許第3152420号公報(特許文献4)に開示されている。
【0011】
しかしかかる技術はいずれもダブルスキンパネルから屋根や床等の構体を製造するのに用いられる技術で、ダブルスキンパネルそれ自体を製造する技術ではない。
しかもダブルスキンパネルから屋根や床等の構体を製造するには裏当てを設けない場合でも、工具の押しつけ力を支える支柱をダブルスキンパネル端部に設けたりしなければならず、スキン端部近くに支柱を設けるとことは、ダブルスキンのレイアウトデザインに大きな制約を受けることになる。
【0012】
そして単に支柱や裏当て部材を用いないという工夫として本出願人は特願2002−204765(特許文献5:非公知)、図9(B)に示すように、ボビンツール10と呼ばれる回転工具を用いてダブルスキンパネルを接合してもよい。
かかる工具は接合する金属板の表裏両面を挟持するようにピン軸11を介して間隔(可変または固定)を設けた一対のショルダ10A、10Bが設けられているので、接合面の両面において摩擦発熱させることが出来、裏面側の接合不良が生じないのみならず、上下一対のショルダ10A、10B間で互いの反力を受けるので、裏当金や前記した支柱は不要になる。
しかしながらかかる構体の製造方法でもダブルスキン自体の製造費用の低減につながらないのみならず、ダブルスキンの形状がダイスに依存し、自由な形状が形成できなというデザイン的及び強度的な問題は解消し得ない。(このような目的は先願技術の検討事項ではない。)
【0013】
【先行技術文献】
【特許文献1】
特開平2−246863号
【特許文献2】
特表平7−505090号公報
【特許文献3】
特許第3070735号公報
【特許文献4】
特許第3152420号公報
【特許文献5】
特願2002−204765(非公知)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者はダブルスキン自体を摩擦攪拌接合で製造できないかと検討した。
先ず第1の課題は、ダブルスキンパネルを摩擦接合すると、その接合部の熱歪みにより応力が低下する恐れがあり、これらを解消する必要がある。
第2の課題は、摩擦接合を行うと接合前に2つの部材の突き合せ部の端面の間に隙間(ギャップ)がある場合には、接合部に凹み等の欠陥が発生する。このため、強度低下を生じ、特に車両等の大型構造物においてはダブルスキンパネルが長尺になることによって、前記ギャップの管理は困難になり、凹みが大きくなり、また、欠陥が発生しやすくなる。かかる欠点も解消する必要がある。
第3の課題は、ダブルスキンパネルを製造する材料を安価な平板材若しくは押し出し、引き抜き型材とする点である。
【0015】
本発明はかかる従来技術の欠点に鑑み、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の側構体、床構体、屋根構体等の広幅パネル体の製造に用いるダブルスキンパネルをボビンツール若しくはブローブツールを用いて摩擦攪拌接合にて製造する際に該摩擦攪拌接合の円滑化とその接合部の強度低下や表面形状に凹凸が生じることのないダブルスキンパネルとその製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本第一発明は、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルが、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が摩擦攪拌接合により形成されていることを特徴とする。
【0017】
かかる発明によれば、ダブルスキンパネルそれ自体を引き抜き若しくは押し出し成形するのではなく、前もって平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材を成形するだけでよいために、押し出し型材の場合にダイスは中空部のないものとなるので、中空部があるものに比較してたとえば1/4以下と大幅に低減できる。
又平板と型材を自由に組み合わせて形成できるために、ダブルスキンの形状がフレキシブルになる。更に表面部は摩擦攪拌接合にて形成できるために、ダブルスキンパネルの表面形状がきれいになる。
特にアルミ若しくはアルミ合金鋼において、押し出し型材でダブルスキンパネルを製造できる材質は、6000系に限られる。その理由は中空押し出し型材は、熱間圧接工程を含むものであるために、Mgを1%以上含有しているアルミ合金材は熱間圧接が困難で、航空機等に用いる高強度の2000系、5000系、7000系を用いての中空押し出し材の成形が困難であった。
本発明は中空押し出し工程を用いずに高強度の2000系、5000系、7000系を用いて精度のよい中空ダブルスキンが得られるとともに、単純な形状の押し出し材を組み合わせて高強度のアルミ材でも「中空材」を作り出すことが可能であるとともに、「より薄肉の中空材」が容易に得られることや「寸法的制約がなくなる。」等の効果を有する。
【0018】
又本発明は、前記ダブルスキンパネルが、立設リブを有する型材を交互に組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されていることを特徴とし、具体的には前記リブを有する型材がT、若しくは下駄歯状の垂直リブであれば、平板部材を用いることなく、同一種類の型材を上下に反転させて対称形状の二面中空パネルの製造が可能となる。
【0019】
更に前記ダブルスキンパネルが、平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部からなり、前記型材の一部で面板部と間隔保持部が形成してもよく、又前記ダブルスキンパネルが、立設リブを有する型材と平板を組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されていてもよい、これによりダブルスキンの形状が一層フレキシブルになる。
【0020】
更に本発明は、前記ダブルスキンパネルが、立設リブを有する型材と平板を組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成され、前記立設リブと面板との接合部位に面板背面とリブ頂部間を嵌合してギャップ間隔の規制と位置保持を行うのがよい。これにより型材若しくは平板と組合せてなる接合位置で精度よくギャップ間隔の規制と位置保持が行われるために、これにより車両構造体のような長尺ものについても、万力等を用いてギャップ縮幅の制御を行う必要がなく、接合前の段取り作業が簡易化する。
【0021】
更に本発明は、前記型材が面板形成面より立設する一または複数のリブを有する型材であり、前記リブが、摩擦攪拌接合の接合部位と対面して形成されていることを特徴とする。
この結果、ブローブ型工具を用いて摩擦攪拌接合を行う場合に、前記リブがブローブの押し付け力を受ける押し付け支柱となって特別な裏当てが不要になる。
【0022】
請求項8記載の発明は、かかる点をクレーム化したもので、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルが、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が摩擦攪拌接合により形成され、前記接合部位の下面に位置する記型材の一部をリブ状にしてブローブ型工具押圧の際の受圧力として利用してブローブ型工具にて摩擦攪拌接合が行われていることを特徴とする。
【0023】
請求項9記載の発明は、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルが、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が摩擦攪拌接合により形成され、前記接合部位が、間隔保持部を形成するリブ状型材の一部の間に位置する中空空間に位置し、該中空空間上に位置する接合部位がボビン型工具にて摩擦攪拌接合が行われていることを特徴とする。
かかる発明によれば、接合部位が中空空間上に位置しているために、ボビンツールの利用が可能となる。
【0024】
請求項10記載の発明は、車前記ダブルスキンパネルが、面板を形成する平板部材と間隔保持部を形成する中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の組み合わせで形成されていることを特徴とする。
本発明は、表裏一対の面板が平板部材で形成されているために、表面がきれいであり、又その内部(中空部)に位置する間隔保持部を、中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の組み合わせで形成したために、機能役割が明瞭になり、且つ間隔保持部のフレキシブル化が可能となる。
【0025】
具体的には前記面板が上面板と底面板を形成する一対の平板部材であり、間隔保持部材の一部がコの字型、L字型、I型、H型のように垂直壁と水平壁の組み合わせであることを特徴とする。
かかる発明によれば、摩擦攪拌接合による接合位置には、必ず垂直壁若しくは水平壁が存在するために、この垂直壁若しくは水平壁を、ブローブ型工具で押して摩擦攪拌接合する場合は、その受圧力として利用してブローブ型工具にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。
又水平壁の場合は、背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成されている為に、前記接合部位(ギャップ部を有する場合と有さない場合のいずれも)に背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成することにより、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない、形成されるダブルスキンパネルの表面がきれいな状態となる。
【0026】
そしてこのような構成は、前記間隔保持部材の一部が、コの字型、L字型、I型、H型の間隔保持部材を組み合わせて中空間隔保持材を形成する事や、又前記面板が上面板と底面板を形成する一対の平板部材であり、間隔保持部材の少なくとも一部が、Vの字型、U字型、W型、若しくはこれらが連接されているトラス構造であるように構成する事も出来る。(後者の場合は水平壁及び垂直壁いずれも形成されないが、その頂部を水平壁状に形成することにより、ブローブ型工具押圧の際の受圧力として利用する事が出来、ブローブ型工具にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。
【0027】
又本発明は、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルの面板が、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が摩擦攪拌接合により形成され、前記上面板と下面板の夫々の接合位置がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれていることを特徴とする。
【0028】
この場合、特に前記左右のずれ量が上面板と底面板夫々に設けた隣接接合位置の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離だけ面板延在方向に左右にずらしているのがよい。
【0029】
かかる発明によれば、継ぎ手の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、上面及び底面板の継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【0030】
又本発明は、車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルの面板が、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が他の非接合部位に対し、背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成されている。
【0031】
かかる発明によれば、接合位置の下側が中空空間で形成されている為に、ボビンツールの利用が可能であり、そして前記接合部位に表裏両面側にショルダ面より摩擦熱が入熱されるボビンツールにより摩擦攪拌接合がなされるとともに、裏面側入熱量を表面側入熱量より大にしながら摩擦攪拌接合がなされることにより、前記接合部位のギャップ部に背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成し、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない為に、形成されるダブルスキンパネルの表面がきれいな状態となる
【0032】
そして前記接合部位の背面側に向かう厚み部が、面板と間隔保持部を形成する型材の水平壁により形成することにより、厚み部の形成が容易である。
【0033】
第二発明は前記請求項1〜20より選択された一記載のダブルスキンパネルを用いた広幅パネルの製造方法において、
前記ダブルスキンパネルの接合自由端が、上面板と下面板との間でパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれている、具体的には前記左右のずれ量が上面板と底面板夫々の自由端位置間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離だけ面板延在方向に左右にずらしていることを特徴とする。
【0034】
かかる発明によれば、パネル自由端の継ぎ手の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、上面及び底面板の継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載される構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
本発明の特徴を順を追って説明する。
図1及び図2は応力集中の問題である。
図2は本発明の比較例で、比較技術の原理にかかる一対の平板、若しくは平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて該ダブルスキンパネルを製造する際に生じる圧力分布を示すもので、(A)は接合位置を、(B)は圧力分布状態を示す。
特に図2(A)は上面板1Aと底面板1Bとからなる一対の平板部材7を用いて不図示の間隔部材を介して摩擦攪拌接合をした場合の、比較例を示し、摩擦攪拌接合にて一対の平板1A、1Bより摩擦攪拌接合を行う場合、二重平板構造における接合部位2は、上面板1A、底面板1Bとも厚み方向において同じ位置にある。
そしてこのような構成で部材断面方向(厚み方向)に曲げが発生すると、接合部位2は熱的影響により母材部(平板1A、1B)より機械的特性が低下している為に、圧縮及び引っ張りの最大応力が上面板1Aと底面板1Bの両接合継ぎ手部に発生することになる。(図2(B)参照)
この結果、上面板と底面板の両接合継ぎ手部の圧縮応力側では座屈、引っ張り応力側では破断の恐れがある。
【0036】
そこで本発明においては、図1に示すように、上面板1A、底面板1Bの夫々の接合部位2の接合位置を板延在方向(幅)にずらすことで、上下の接合部位2に集中する座屈や破断の恐れを回避するものである。
図1(B)のように二重平板構造における接合部位2や、又図3に示すように、ダブルスキンパネルの接合自由端4、4が、上面板1Aと下面板1Bとの間でパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれている上下の接合部位2、2の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、二重平板構造における接合部位2やダブルスキンパネル1、1の自由端4側の上面板1A及び底面板1Bの継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【0037】
図3はかかる工夫を凝らしたダブルスキンパネル1、1同士の接合方法で、摩擦攪拌接合で軟化攪拌したスキンパネル端部の接合部幅(W)がパネル厚さ方向で重ならないようにダブルスキンパネルの端面同士の接合位置を左右に位置をずらして設定する。
A>W
(A:ダブルスキンパネルの端面同士の上下の位置ずらし量
W:スキンパネル端部の接合部幅
【0038】
そして接合部幅(W)は回転工具のショルダ直径よりかに小さく、僅かに(ボビンツールの場合は上、下のショルダ直径が異なる場合があるが、この場合は小さい方のショルダ直径が接合部幅(W)より僅かに大きくなることは明らかである。
従って前記式は
A≧R>W
R:(小さい方の)回転工具のショルダ直径
と構成するのが好ましい。
【0039】
これはダブルスキン製造の際にも又ダブルスキン1、1同士を接合する際にも適用できることは前記したとおりである。
たとえば図5から図6において、前記ダブルスキンパネルの面板が、平板部材7と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材3A〜3Eの選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位2が摩擦攪拌接合により形成され、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれている。
【0040】
次に図4に示す表面形状の問題に移る。
前記したように接合前に2つの部材の接合部位2の端面の間に隙間(ギャップ)がある場合には、接合部位2に凹部12等の欠陥が発生する。このため、強度低下を生じ、特に車両等の大型構造物においてはダブルスキンパネルが長尺になることによって、前記ギャップの管理は困難になり、この結果摩擦攪拌接合の接合部位の凹みが大きくなり、また、欠陥の発生は極めて重要な問題である。
このため図9(A)に示すように、パネル表面側に突出する厚肉部56を設けて凹み分の補償を図っている。しかしこのような形成では、しかも接合後において厚肉部56の残部が発生し、表面平坦化用の削成作業を必要とする。
そこで本出願人が出願した、前記特願2002−204765(特許文献5:非公知)において、母材となる金属板の表裏両面を挟持するように、ピン軸11を介して間隔(可変)を設けた一対のショルダ10A、10B間を可変、即ち、図4に示すように、前記下側ショルダ10Bのピン軸11を上側ショルダーに貫通させて接合面の少なくとも表裏いずれかの一面に対して押圧、接触される回転工具を構成し、裏面側ショルダ10Bの押し付け力Pを表面側ショルダー10Aの押し付け力Pより大にする、または裏面側ショルダ10Bの回転速度を表面側ショルダー10Aの回転速度より大にするのがよい。
【0041】
また図10に示すごとく裏面側ショルダ10B内にヒータ47を内蔵し、摩擦攪拌接合初期に裏面側ショルダ10B面が摩擦攪拌接合の温度域である400℃〜560℃に先に到達させ、ダブルスキンパネルの裏面側のみ先に軟化させ、前記突き合わせ接合部のギャップ部に軟化されたアルミ母材が先に進入するように構成してもよい。この場合ヒータ47、裏面側ショルダ10Bの温度を検出する温度センサ48、摩擦攪拌接合の温度域付近に達した時点で前記ヒータのオフを行うヒータ制御回路46が必要となる。
【0042】
従って本実施例によれば、図4に示すように、裏面側に位置するL字型材3Cの水平壁3C背面には凹部12が形成されるが、パネル表面として機能する上面板1Aの表面形状は凹部がなくきれいにする事が出来る。
【0043】
次なる問題は、ダブルスキンパネルを形成するアルミ材が安価に入手若しくは製造できなければならない。
そこで本発明は、図5に示すように平板部材7と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型材3A〜3Dを適宜選択的に組み合わせて所定の長さにして摩擦攪拌接合し、ダブルスキン構造にすることを提案する。
【0044】
図5は、前記ダブルスキンパネルが、垂直リブを有する型材3A〜3Dを交互に組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部1Aと底面板部1B)と、該両面板1A、1B間を間隔保持する間隔保持部6が形成され、摩擦攪拌接合がブローブ21を有する回転工具20により行われるものである。
具体的には図5(A)は、前記リブを有する型材がT字状のリブ付きの型材3Aと、L字型の型材3Cの組み合わせにて構成されている。
【0045】
かかる実施例によれば、平板部材を用いることなく、T字状のリブ付きの型材3Aを上下に反転させてパネルを形成するとともに、そのパネル角部にL字型の型材3Cを配設している。
かかる実施例によれば間隔保持部6は対称形状の二面中空パネルであるが、リブ付きの型材3Aを上下に反転させているために、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずらすこともでき、応力集中が接合位置に生じない。
又摩擦攪拌接合による前記上面板1Aと下面板1Bの接合位置には、必ずリブとしての垂直壁が存在するために、この垂直壁若しくは水平壁を、ブローブ型工具押圧の際の受圧力として利用してブローブ型工具にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。
【0046】
図5(B)及び(C)は、前記リブを有する型材が2つ歯若しくは3つ歯状のリブ付きの下駄歯状型材3B、3Dと、L字型の型材3Cの組み合わせにて構成されている。
かかる実施例おいても、平板部材を用いることなく、下駄歯状のリブ付きの型材3B、3Dを上下に反転させてパネルを形成することができるとともに、間隔保持部6は上下対称形状であるが、リブ付きの駄歯状型材3B、3Dを上下に反転させているために、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずらすことができ、応力集中が接合位置に生じない。
【0047】
図6は、前記ダブルスキンパネルが、平板部材7と立設リブを有する型材3E…を交互に組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部1Aと底面板部1B)と、該両面板1A、1B間を間隔保持する間隔保持部6が形成され、摩擦攪拌接合がボビンツール(若しくはボビンツール10とブローブ型回転工具20の組み合わせ)により行われるものである。
【0048】
具体的には図6(A)は、先端がI型状の垂直リブ03Eを有する略逆T字状のリブ付きの型材3Eと、平板部材7の組み合わせにて構成されている。
かかる実施例によれば、平板部材7と逆T字状のリブ付きの型材の先端I型部を連接させて上面板部1Aを形成し、底面板部1Bは逆T字状のリブ付きの型材の水平壁を連接させて構成している。
従ってかかる実施例によれば間隔保持部6は対称形状の二面中空パネルであるが、前記接合部位2が、間隔保持部6を形成するリブ状型材の一部の間に位置する中空空間に位置する接合部位2であるために、ボビンツール10にて摩擦攪拌接合が行われることが可能であるとともに、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずらすことができ、応力集中が接合位置に生じない。
【0049】
図6(B)は、先端がI型状の垂直リブを有する略逆T字状のリブ付きの型材3Fと、平板部材7の組み合わせにて構成されている点は図6(A)と同様であるが、逆T字状のリブ付きの型材の先端I型部03Fが狭いために、その部分においてボビンツール10にて摩擦攪拌接合が行われることなく、このリブ垂直壁03Fを、ブローブ型工具押圧の際の受圧力として利用してブローブ型工具20にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。
【0050】
図6(C)は、前記面板が上面板1Aと底面板1Bを形成する一対の平板部材7であり、間隔保持部材6が、Vの字型、U字型、W型、若しくはこれらが連接されているトラス構造である。この場合トラス構造壁(実施例は横くの字型)の頂部05を水平壁として形成することにより、背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成する事が可能である。
【0051】
かかる実施例によれば、接合位置の下側が中空空間で形成されている為に、ボビンツール10の利用が可能であり、該ボビンツール10にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。即ち、間隔保持部6は対称形状の二面中空パネルであるが、前記接合部位2が、間隔保持部を形成するリブ状型材の一部の間に位置する中空空間に位置する接合部位2であるために、ボビンツール10にて摩擦攪拌接合が行われることが可能であるとともに、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれているので応力集中が接合位置2に生じない。
【0052】
図6(D)は、先端がI型状の垂直リブを有する略逆T字状のリブ付きの型材3Eをを上下に反転させてパネルを形成している。
従ってかかる実施例においても、間隔保持部6は対称形状の二面中空パネルであるが、前記接合部位2が、間隔保持部6を形成するリブ状型材の先端I部03Eの間に位置する中空空間に位置する接合部位2であるために、ボビンツール10にて摩擦攪拌接合が行われることが可能であるとともに、前記上面板1Aと下面板1Bの夫々の接合位置2がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずらすことができ、応力集中が接合位置2に生じない。
【0053】
図7及び図8は、前記面板が上面板1Aと底面板1Bを形成する一対の平板部材7であり、間隔保持部材6の一部がコの字型、L字型、I型、H型のように垂直壁と水平壁の組み合わせであるものを示す。
図7(A)及び図8(A)は、間隔保持部材6がコの字型材5Aの例を示す。
かかる実施例によれば、接合位置にコの字状水平壁05Aが位置するために、該接合部位2が背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成されることとなり、ボビンツール10を用いて前記接合部位2を摩擦攪拌することにより、図4に示すように、背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成する事が可能となり、裏面側に凹部12が形成され、表面側に凹部が形成されない、表面がきれいな状態とのダブルスキンパネルとなる。
【0054】
図7(B)及び図8(B)は、間隔保持部材6がIの字型材5Bの例を示す。かかる実施例によれば、摩擦攪拌接合による接合位置には、必ずI型型材5Bの垂直壁05Bが存在するために、この垂直壁05Bを、ブローブ型工具20押圧の際の受圧力として利用して摩擦攪拌接合円滑に行われる。
【0055】
図7(C)及び図8(C)は、間隔保持部材6がLの字型材05Cを組み合わせて「ロ」の字型の間隔保持部材6を構成した例を示す。
かかる実施例によれば、Lの字型材05Cを組み合わせて「ロ」の字型の間隔保持部材6を構成するわけであるが、その接合はパネル内部であるために、溶接を用いても摩擦攪拌接合による接合でもよい。
従って本実施例においても中空部のない型材05Cを効果的に組み合わせて厚みのある中空部を有する間隔保持部6を形成し、この結果接合部位2が背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成されている為に、ボビンツール10を用い手前記接合部位2を摩擦攪拌することにより、背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成することにより、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない、形成されるダブルスキンパネルの表面がきれいな状態となる。
【0056】
図7(D)は、前記ダブルスキンパネルが、垂直リブを有する型材3Gと平板部材7Cを組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部1Aと底面板部1B)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部6が形成され、前記垂直リブ3Gと平面部材7Cとの接合部位2に面板背面01Cとリブ頂部03G間に凹凸部を嵌合してギャップ間隔の規制と位置保持を行っている。
これにより型材若しくは平板と組合せてなる接合位置で精度よくギャップ間隔の規制と位置保持が行われるために、車両構造体のような長尺ものについても、万力等を用いてギャップ縮幅の制御を行う必要がなく、接合前の段取り作業が簡易化する。
【0057】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、ダブルスキンパネルそれ自体を引き抜き若しくは押し出し成形するのではなく、前もって平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材を成形するだけでよいために、押し出し型材の場合にダイスは中空部のないものとなるので、中空部があるものに比較して大幅に低減できる。
又平板と型材を自由に組み合わせて形成できるために、ダブルスキンの形状がフレキシブルになる。更に表面部は摩擦攪拌接合にて形成できるために、ダブルスキンパネルの表面形状がきれいになる。
更に本発明によれば、型材若しくは平板と組合せてなる接合位置で精度よくギャップ間隔の規制と位置保持が行うことにより車両構造体のような長尺ものについても、万力等を用いてギャップ縮幅の制御を行う必要がなく、接合前の段取り作業が簡易化する。
【0058】
更に本発明は、ブローブ型工具を用いて摩擦攪拌接合を行う場合に、前記リブがブローブの押し付け力を受ける押し付け支柱となって特別な裏当てが不要になる。
【0059】
更に本発明によれば、摩擦攪拌接合による接合位置に、垂直壁若しくは水平壁が存在する油に構成してこの垂直壁若しくは水平壁を、ブローブ型工具押圧の際の受圧力として利用してブローブ型工具にて摩擦攪拌接合円滑に行われる。
又水平壁の場合は、背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成されている為に、前記接合部位のギャップ部に背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成することにより、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない、形成されるダブルスキンパネルの表面がきれいな状態となる。
又本発明は継ぎ手の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、上面及び底面板の継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【0060】
又本発明は、接合位置の下側が中空空間で形成することにより、ボビンツールの利用が可能であり、そして前記接合部位に表裏両面側にショルダ面より摩擦熱が入熱されるボビンツールにより摩擦攪拌接合がなされるとともに、裏面側入熱量を表面側入熱量より大にしながら摩擦攪拌接合がなされることにより、前記接合部位のギャップ部に背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成し、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない為に、形成されるダブルスキンパネルの表面がきれいな状態となるとともに、前記接合部位の背面側に向かう厚み部が、面板と間隔保持部を形成する型材の水平壁により形成することにより、厚み部の形成が容易である。
【0061】
第二発明は前記ダブルスキンパネルの接合自由端が、上面板と下面板との間でパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれている、具体的には前記左右のずれ量が上面板と底面板夫々の自由端位置間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離だけ面板延在方向に左右にずらしている為に、パネル自由端の継ぎ手の位置を左右(板延在方向)にずらすことで、上面及び底面板の継ぎ手部に同時に最大応力がかかることはなくなり、構造上の欠陥が低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理にかかる一対の平板1A、1B、若しくは平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて該ダブルスキンパネルを製造する際に生じる圧力分布の問題を解決せんとするもので、(A)は接合位置を、(B)は圧力分布状態を示す。
である。
【図2】比較技術の原理にかかる一対の平板、若しくは平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて該ダブルスキンパネルを製造する際に生じる圧力分布の問題を解決せんとするもので、(A)は接合位置を、(B)は圧力分布状態を示す。
である。
【図3】製造したダブルスキンパネルの端部同士を接合する為の概略図を示す。
【図4】表面が平滑な接合状態を作るための接合状態を示す。
【図5】平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて該ダブルスキンパネルを製造する際の、接合前の状態の種々の事例を示す。
【図6】平板と押し出し若しくは引き抜き型材を用いて製造したダブルスキンパネルの種々の事例を示す。
【図7】上下一対の平板とその間に介在させた間隔保持部材との組み合わせでダブルスキンパネルを製造する方法を示す。
【図8】図7の上下一対の平板と間隔保持部材で形成されたダブルスキンパネルの種々の例を示す。
【図9】(A)はブローブを用いてダブルスキンパネル同士を接合する方法を示す従来技術である。(B)はボビンツールを用いてダブルスキンパネル同士を接合する方法を示す比較技術である。
【図10】ボビンツールを用いてダブルスキンパネルを接合するために、裏面側ショルダにヒータを内蔵した摩擦攪拌接合装置を示す全体概略図である。
【符号の説明】
1 ダブルスキンパネル
2 接合部位
3A〜3F 型材
4 自由端
6 間隔保持部
7 平板部材
10 ボビンツール
10A 表面側ショルダ
10B 裏面側ショルダ
20 ブローブ型回転工具

Claims (22)

  1. 車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルが、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が摩擦攪拌接合により形成されていることを特徴とするダブルスキンパネル。
  2. 前記ダブルスキンパネルが、平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部からなり、前記型材の一部で面板部と間隔保持部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のダブルスキンパネル。
  3. 前記ダブルスキンパネルが、立設リブを有する型材を交互に組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のダブルスキンパネル。
  4. 前記ダブルスキンパネルが、立設リブを有する型材と平板を組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のダブルスキンパネル。
  5. 前記リブを有する型材がT、若しくは下駄歯状の垂直リブであることを特徴とする請求項3もしくは4記載のダブルスキンパネル。
  6. 前記ダブルスキンパネルが、立設リブを有する型材と平板を組み合わせて平行な一対の面板部(上面板部と底面板部)と、該両面板間を間隔保持する間隔保持部が形成され、前記立設リブと面板との接合部位に面板背面とリブ頂部間を嵌合してギャップ間隔の規制と位置保持を行っていることを特徴とする請求項1記載のダブルスキンパネル。
  7. 前記型材が面板形成面より立設する一または複数のリブを有する型材であり、前記リブが、摩擦攪拌接合の接合部位と対面して形成されていることを特徴とする請求項1記載のダブルスキンパネル。
  8. 車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルが、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が摩擦攪拌接合により形成され、前記接合部位の下面に位置する記型材の一部をリブ状にしてブローブ型工具押圧の際の受圧力として利用してブローブ型工具にて摩擦攪拌接合が行われていることを特徴とするダブルスキンパネル。
  9. 車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルが、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が摩擦攪拌接合により形成され、前記接合部位が、間隔保持部を形成するリブ状型材の一部の間に位置する中空空間に位置し、該中空空間上に位置する接合部位がボビン型工具にて摩擦攪拌接合が行われていることを特徴とするダブルスキンパネル。
  10. 前記ダブルスキンパネルが、面板を形成する平板部材と間隔保持部を形成する中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の組み合わせで形成されている請求項1記載のダブルスキンパネル。
  11. 前記面板が上面板と底面板を形成する一対の平板部材であり、間隔保持部材の一部がコの字型、L字型、I型、H型のように垂直壁と水平壁の組み合わせであることを特徴とする請求項10記載のダブルスキンパネル
  12. 間隔保持部材の一部が、コの字型、L字型、I型、H型の間隔保持部材を組み合わせて中空間隔保持材を形成していることを特徴とする請求項10記載のダブルスキンパネル。
  13. 前記面板が上面板と底面板を形成する一対の平板部材であり、間隔保持部材の少なくとも一部が、Vの字型、U字型、W型、若しくはこれらが連接されているトラス構造であることを特徴とする請求項1記載のダブルスキンパネル。
  14. 車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルの面板が、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が摩擦攪拌接合により形成され、前記上面板と下面板の夫々の接合位置がパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれていることを特徴とするダブルスキンパネル。
  15. 前記左右のずれ量が上面板と底面板夫々に設けた隣接接合位置の中心間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離だけ面板延在方向に左右にずらしていることを特徴とする請求項14記載のダブルスキンパネル。
  16. 前記回転工具がボビンツールである場合に、回転工具のショルダ直径Rが下側ショルダ直径であることを特徴とする請求項15記載のダブルスキンパネル。
  17. 車両、航空機、船舶、建物等の大型構造体を製造する際の構体(広幅パネル体)の製造に用いるダブルスキンパネル(二面中空パネル)であって、前記ダブルスキンパネルの面板が、平板部材と中空部のない引き抜き若しくは押し出し型部材の選択的組み合わせで形成され、各部材間の少なくとも構体の外被となる一方の表面側に位置する接合部位が他の非接合部位に対し、背面側に向け厚みを持って形成され、その下側が中空空間で形成されていることを特徴とするダブルスキンパネル。
  18. 前記接合部位のギャップ部に背面側の厚み部より軟化された母材が先に進入するように構成し、裏面側に凹部が形成され、表面側に凹部が形成されない構成である請求項17記載のダブルスキンパネル。
  19. 前記接合部位の背面側に向かう厚み部が、面板と間隔保持部を形成する型材の水平壁により形成されていることを特徴とする請求項17記載のダブルスキンパネル。
  20. 前記接合部位に表裏両面側にショルダ面より摩擦熱が入熱されるボビンツールにより摩擦攪拌接合がなされるとともに、裏面側入熱量を表面側入熱量より大にしながら摩擦攪拌接合がなされて形成されたことを特徴とする請求項17記載のダブルスキンパネル。
  21. 請求項1〜20より選択された一記載のダブルスキンパネルを用いた広幅パネルの製造方法において、
    前記ダブルスキンパネルの接合自由端が、上面板と下面板との間でパネル厚み方向に一致することなく、面板延在方向に左右にずれていることを特徴とする広幅パネルの製造方法。
  22. 前記左右のずれ量が上面板と底面板夫々の自由端位置間距離Aが、回転工具のショルダ直径Rに対し、「A≧R」の距離だけ面板延在方向に左右にずらしていることを特徴とする請求項21記載の広幅パネルの製造方法。
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