JP4426071B2 - ブレーキ機構及びこれを用いた車椅子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車椅子等に装着されるブレーキ機構と、このブレーキ機構を備えた車椅子とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
身体障害者、高齢者等が利用する車椅子には、そのフレームの側方に、駐車時の車輪の回転を防止するためのブレーキ機構(駐車ブレーキ)が設けられている。この駐車ブレーキは、操作レバーとスイングレバーとがいわゆるトグルジョイント機構によって連結されたものである。この駐車ブレーキでは、操作レバーが後方に引かれることによりスイングレバーが移動し、このスイングレバーに連続して形成された当接部が車輪に当接する。この当接によって、車輪の回転が阻止される。逆に、操作レバーが前方に押されることによって当接部が車輪から離れ、車輪の回転が自在となる。すなわち、この駐車ブレーキでは、操作レバーが後方に引かれた場合にブレーキがかかり、操作レバーが前方に押された場合にブレーキが解除される(後方制動)。これとは逆に、操作レバーが前方に押された場合にブレーキがかかり、操作レバーが後方に引かれた場合にブレーキが解除される駐車ブレーキもある(前方制動)。このような、前方又は後方のいずれか一方に操作レバーが操作された場合にブレーキがかかる駐車ブレーキは、例えば実公昭57−1938号公報、実開昭59−41417号公報、実公昭53−31551号公報等に開示されている。
【0003】
ところが、障害の内容により、操作レバーを前方に押すことはできても後方に引くことができない身体障害者や、逆に操作レバーを後方に引くことはできても前方に押すことができない身体障害者もいる。従って、身体障害者毎に、その障害に応じて、後方制動及び前方制動のいずれかの駐車ブレーキが選定される必要がある。また、痴呆症の高齢者等の場合は、自らが使用する車椅子の駐車ブレーキの制動方向が認識できないこともある。
【0004】
この不都合を解消した駐車ブレーキとして、実公平3−45705号公報に開示された、いわゆる前後制動式ブレーキが挙げられる。図5は、この前後制動式ブレーキ101が示された正面図である。この前後制動式ブレーキ101は、軸ピン103によって基台105に回動可能に軸支されたスイングレバー107を備えている。また、この前後制動式ブレーキ101は、軸ピン109によって基台105に回動可能に軸支された第一ジョイントプレート111と、軸ピン113によってスイングレバー107に回動可能に軸支された第二ジョイントプレート115とを備えている。第一ジョイントプレート111には、操作レバー117が連結されている。第一ジョイントプレート111にはピン状の第一係合部119及び第二係合部121が設けられている。第二ジョイントプレート115には、切り欠き状の第一被係合部123及び第二被係合部125が形成されている。
【0005】
図5には、操作レバー117が前方(この図において右方向)に押された状態が示されている。この状態では、第二係合部121と第二被係合部125とが係合している。すなわち、第二係合部121によって第二ジョイントプレート115及びスイングレバー107が後方(この図において左方向)に押され、当接部127が車輪129に当接してブレーキがかかっている。操作レバー117がニュートラル位置、すなわち操作レバー117がほぼ鉛直に起立する位置に動かされると、第一ジョイントプレート111は軸ピン109を支点として反時計回りに回動し、第二ジョイントプレート115は軸ピン113を支点として時計回りに回動する。そして、第一係合部119と第一被係合部123とが係合する。この状態では、当接部127が車輪129から離れ、ブレーキは解除されている。さらに、操作レバー117が後方に引かれると、第一係合部119が第二ジョイントプレート115及びスイングレバー107を後方に押し、当接部127が車輪129に当接してブレーキがかかる。
【0006】
このように、この前後制動式ブレーキ101では、操作レバー117が前方へ押されたときでも後方へ引かれたときでもブレーキがかかるので、便利である。しかしながら、この前後制動式ブレーキ101では、操作レバー117が前方へ押された状態からニュートラル位置へ戻されるときに、第一係合部119と第一被係合部123とが衝突する。また、操作レバー117が後方へ引かれた状態からニュートラル位置へ戻されるときに、第二係合部121と第二被係合部125とが衝突する。従って、第一係合部119、第一被係合部123、第二係合部121及び第二被係合部125が相当精度良く形成されないと、衝突の衝撃等によって操作レバー117の操作が円滑には行われにくいという問題がある。同様に、操作レバーの円滑な操作が行われにくい前後制動式ブレーキとして、実開昭63−100027号公報に開示されたもの等が挙げられる。
【0007】
特開平8−294514号公報には、ジョイントプレートに代えて一対のアームがスイングレバーに取り付けられた前後制動式ブレーキが開示されている。この前後制動式ブレーキでは、アームに形成された勘合溝がピンと摺動してガイドの役割を果たすので、操作レバーの操作が円滑となる。しかしながら、この前後制動式ブレーキでは、アームのうち勘合溝の残余部分の幅が少ないので強度が不十分であり、操作の繰り返しによってアームが破損するおそれがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、操作レバーの移動が円滑であり、しかも強度に優れる前後制動式のブレーキ機構の提供をその目的とするものである。また、他の発明は、このブレーキ機構が装着された車椅子の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するためになされた発明は、
基台と、この基台に回動可能に軸支されるとともに上側ガイド穴及び下側ガイド穴を備えている回動プレートと、この回動プレートから延びる操作レバーと、回動プレートの対向位置にて基台に回動可能に軸支されているスイングレバーと、このスイングレバーに連続して形成されている当接部と、その一端側でスイングレバーに回動可能に軸支されるとともに他端側にピンが突設されている上側アーム及び下側アームとを備えており、
上側アームのピンは上側ガイド穴に摺動可能に係着されており、下側アームのピンは下側ガイド穴に摺動可能に係着されており、
上側ガイド穴は長穴状であり、回動プレートからスイングレバーに向かう方向に延びており、
下側ガイド穴は長穴状であり、回動プレートからスイングレバーに向かう方向に延びており、
上側ガイド穴と下側ガイド穴との間隔はスイングレバーに近づく向きに徐々に狭くされており、
ニュートラル位置から前方位置及び後方位置への操作レバーの操作により回動プレートが上側アーム又は下側アームを介してスイングレバーを押し、当接部が車輪に当接する位置までスイングレバーが移動するように構成されたブレーキ機構、
である。
【0010】
このブレーキ機構では、ニュートラル位置から前方位置への操作レバーの操作であっても、また、ニュートラル位置から後方位置への操作レバーの操作であっても、回動プレートが上側アーム又は下側アームを介してスイングレバーを押すので、操作レバーの移動方向にかかわらずブレーキがかかる。また、このブレーキ機構では、操作レバーの操作時に上側アーム及び下側アームのピンがそれぞれ上側ガイド穴及び下側ガイド穴と摺動するので、操作レバーの移動が円滑に行われる。さらにこのブレーキ機構は、上側ガイド穴及び下側ガイド穴が回動プレートに形成されているので細幅となる部材が存在せず、強度に優れるものである。
【0011】
好ましくは、操作レバーと回動プレートとは一体的に形成される。これにより、ブレーキ機構の部品数が少なくなり、また、スイングレバーと回動プレートとの固定手段が不要となり、しかも両者の連結の手間が省かれるので、ブレーキ機構の製造コストが低減され、省資源にも寄与しうる。
【0012】
上側ガイド穴と下側ガイド穴とは、そのスイングレバー寄りの端部にて互いに連続するように形成されてもよい。これにより、回動プレートの構成が簡略化され、ブレーキ機構の製作が容易となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、適宜図面が参照されつつ、本発明の実施形態が説明される。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態にかかる車椅子1が示された右側面図である。この車椅子1は、既知の車椅子と同様に、ハンドグリップ3、背パイプ5、肘掛け7、フレーム9、大車輪11、ハンドリム13、前輪15及びフットレスト17を備えている。また、図示は省略されているが、この車椅子1は、背シート、座シート、レッグレスト、スカートガード、安全ベルト、介助ブレーキ等を備えている。もちろん、車椅子1がこれらの部材全てを備える必要はなく、用途等に応じて部材が省略されてもよい。また、必要に応じて、他の部材が追加されてもよい。フレーム9には、大車輪11のやや前方に位置するように、ブレーキ機構19が取り付けられている。
【0015】
図2(a)はこのブレーキ機構19が示された斜視図であり、図2(b)はその分解斜視図である。これらの図において略右側が車椅子1の前側であり、略左側が車椅子1の後側である。これらの図から明らかなように、このブレーキ機構19は、基台21と、回動プレート23と、操作レバー25と、スイングレバー27と、当接部29と、上側アーム31と、下側アーム33と、バネ35とを備えている。
【0016】
回動プレート23は板状であり、その一端近傍において軸ピン37によって基台21に回動可能に軸支されている。この回動プレート23には、長穴状の上側ガイド穴39及び下側ガイド穴41が形成されている。上側ガイド穴39及び下側ガイド穴41は、例えば打ち抜き等によって形成されている。回動プレート23のうち上側ガイド穴39及び下側ガイド穴41以外の部分は、いずれの部位であっても比較的幅太である。従って、この回動プレート23は、強度に優れるものである。
【0017】
操作レバー25は、回動プレート23から略上方に延びている。この操作レバー25と回動プレート23とは、例えば金属板が打ち抜かれることによって、一体的に形成されている。もちろん、回動プレート23と操作レバー25とが別部材で形成されてこれらが連結されてもよいが、部品数が少ないこと、連結手段が不要であること、組立の手間が省かれること、強度に優れること等の観点から、このブレーキ機構19のように両者が一体形成されるのが好ましい。
【0018】
スイングレバー27は、その上端近傍において軸ボルト43によって基台21に回動可能に軸支されている。スイングレバー27は、回動プレート23と対向するように、回動プレート23の前端に近接して基台21に取り付けられている。スイングレバー27は、概ね「逆くの字」状である。
【0019】
当接部29は、スイングレバー27の下端に、スイングレバー27と連続して設けられている。当接部29は、スイングレバー27から起立している。この当接部29は、後に詳説されるように、大車輪11と当接する部材である。当接部29はスイングレバー27とは別に形成されてもよいが、部品数の低減等の目的で、当接部29とスイングレバー27とが一体的に形成されるのが好ましい。
【0020】
上側アーム31は、その後端近傍において軸ボルト45によってスイングレバー27に回動可能に軸支されている。上側アーム31の前端近傍には、ピンとしてのボルト47が突設されている。このボルト47は、上側ガイド穴39に通されている。ボルト47の外径は上側ガイド穴39の幅よりも若干小さめであり、これによってボルト47と上側ガイド穴39とが摺動可能とされている。ボルト47の先端にはナット49によってワッシャー51が取り付けられている。このワッシャー51の外径は上側ガイド穴39の幅よりも大きい。このワッシャー51によって、ボルト47の上側ガイド穴39からの脱抜が防止される。このように、上側アーム31のボルト47は上側ガイド穴39と摺動可能に係着されている。
【0021】
下側アーム33は、その後端近傍において上側アーム31と同じ軸ボルト45によってスイングレバー27に回動可能に軸支されている。下側アーム33の構造は上側アーム31とほぼ同等である。すなわち、下側アーム33の前端近傍にはピンとしてのボルト53が突設されており、このボルト53の先端にはナット55によってワッシャー57が取り付けられている。そして、このボルト53は下側ガイド穴41と摺動可能に係着されている。このブレーキ機構19では上側アーム31と下側アーム33とが同一の軸ボルト45によってスイングレバー27に軸支されているが、上側アーム31及び下側アーム33がそれぞれ別部材でスイングレバー27に軸支されてもよい。
【0022】
バネ35の前端は基台21に固定されており、後端はスイングレバー27に固定されている。このバネ35は引張バネであり、スイングレバー27を前方位置へと付勢する。この付勢によって、後に詳説されるニュートラル位置への操作レバー25の操作が容易となる。このブレーキ機構19では付勢手段として引張バネが用いられているが、例えばねじりバネ等が用いられてもよい。
【0023】
図3(a)から図3(c)は、図2(a)及び図2(b)のブレーキ機構19が大車輪11の一部とともに示された正面図である。これらの図において右側が車椅子1の前側であり、左側が車椅子1の後側である。
【0024】
図3(a)には、操作レバー25が鉛直方向に起立している状態が示されている。この状態では、当接部29は大車輪11から離れている(すなわちニュートラル)。この図からも明らかなように、上側アーム31のピン47は上側ガイド穴39のほぼ前端に位置している。また、下側アーム33のピン53も、下側ガイド穴41のほぼ前端に位置している。
【0025】
図3(b)には、操作レバー25が前方に押された状態が示されている。図3(a)に示された状態から図3(b)に示された状態までの操作レバー25の操作によって、回動プレート23が軸ピン37を中心として時計回りに回動する。この回動によって、下側アーム33のピン53が下側ガイド穴41の前端内周面で後方に押される。すると、下側アーム33がスイングレバー27を後方に押し、スイングレバー27が軸ボルト43を中心として時計回りに回動する。これにより当接部29が後方へ移動し、大車輪11と当接する。この当接によって大車輪11の回転が阻止され、ブレーキがかかった状態となる。
【0026】
図3(b)では、下側アーム33のピン53は、軸ピン37と軸ボルト45とを結ぶ直線よりも、若干上方に位置している。すなわち、回動プレート23は、死点(軸ピン37、ピン53及び軸ボルト45が直線上に並ぶ状態)を若干通過するまで、時計回りに回動している。これにより、操作レバー25がニュートラル位置に戻ってしまうことが阻止され、ブレーキの予期せぬ解除が防止される。
【0027】
図3(b)では上側アーム31のピン47は上側ガイド穴39の後端内周面と当接している。この当接により、操作レバー25の前方へのさらなる移動が阻止される。すなわち、上側ガイド穴39の後端内周面は、ストッパーとして機能している。
【0028】
ブレーキが解除されるには、図3(b)に示された状態から図3(a)に示された状態まで、操作レバー25が操作される。この操作はバネ35の付勢方向への操作なので、身体障害者等にはさほどの力が要求されない。
【0029】
図3(c)には、操作レバー25が後方に引かれた状態が示されている。図3(a)に示された状態から図3(c)に示された状態までの操作レバー25の操作によって、回動プレート23が軸ピン37を中心として反時計回りに回動する。この回動によって、上側アーム31のピン47が上側ガイド穴39の前端内周面で後方に押される。すると、上側アーム31がスイングレバー27を後方に押し、スイングレバー27が軸ボルト43を中心として時計回りに回動する。これにより当接部29が後方へ移動し、大車輪11と当接する。この当接によって大車輪11の回転が阻止され、ブレーキがかかった状態となる。
【0030】
図3(c)では、上側アーム31のピン47は、軸ピン37と軸ボルト45とを結ぶ直線よりも、若干下方に位置している。すなわち、回動プレート23は、死点(軸ピン37、ピン47及び軸ボルト45が直線上に並ぶ状態)を若干通過するまで、反時計回りに回動している。これにより、操作レバー25がニュートラル位置に戻ってしまうことが阻止され、ブレーキの予期せぬ解除が防止される。
【0031】
なお、図3(c)では下側アーム33のピン53は下側ガイド穴41の後端内周面と当接している。この当接により、操作レバー25の後方へのさらなる移動が阻止される。すなわち、下側ガイド穴41の後端内周面は、ストッパーとして機能している。
【0032】
ブレーキが解除されるには、図3(c)に示された状態から図3(a)に示された状態まで、操作レバー25が操作される。この操作はバネ35の付勢方向への操作なので、身体障害者等にはさほどの力が要求されない。
【0033】
このように、このブレーキ機構19では、操作レバー25の前方への操作でも後方への操作でもブレーキがかかる。従って、車椅子1に装着される駐車ブレーキの種類が障害の内容に応じて選択される必要がない。また、操作方向を認識できない痴呆症の高齢者等にとっても便利である。さらに、スイングレバー27の移動は上側ガイド穴39及び下側ガイド穴41とピン47、53との摺動によって達成されるので、前述の実公平3−45705号公報に開示された前後制動式ブレーキのような部材間の衝突が無く、操作が円滑である。
【0034】
ブレーキ機構19の各部材の材質は特には制限されないが、例えばステンレススチール、アルミニウム合金等の、耐食性に優れた材料が好ましい。また、例えば操作レバー25のグリップ部59(図2(a)参照)等の、強度がさほど要求されない部分には、合成樹脂が用いられてもよい。
【0035】
図4は、本発明の他の実施形態にかかるブレーキ機構71の回動プレート73が、操作レバー75の一部とともに示された正面図である。図示はされていないが、このブレーキ機構71も、図2及び図3に示されたブレーキ機構19と同様のスイングレバー27、上側アーム31、下側アーム33等を備えている。スイングレバー27は、回動プレート73の左側(すなわち後方)に位置している。
【0036】
回動プレート73には、上側ガイド穴77、下側ガイド穴79及び連通穴81が形成されている。連通穴81は略「く」の字状であり、上側ガイド穴77及び下側ガイド穴79の左端と連結している。すなわち、上側ガイド穴77と下側ガイド穴79とは、連通穴81を介して連続した穴である。
【0037】
このブレーキ機構71でも、操作レバー75が前方に押されることによって回動プレート73が時計回りに回動し、下側ガイド穴79の前端内周面が下側アーム33のピン53(図2(b)参照)を後方に押す。これによって、スイングレバー27が回動してブレーキがかかる。また、操作レバー75が後方に引かれることによって回動プレート73が反時計回りに回動し、上側ガイド穴77の前端内周面が上側アーム31のピン47(図2(b)参照)を後方に押す。これによってもスイングレバー27が回動し、ブレーキがかかる。すなわち、このブレーキ機構71も、いわゆる前後制動式のものである。
【0038】
このブレーキ機構71では上側ガイド穴77と下側ガイド穴79とが連続しているので、上側ガイド穴77及び下側ガイド穴79の後端にさほどの寸法精度が要求されない。また、上側ガイド穴77及び下側ガイド穴79を打ち抜くための型の構造が単純化される。従って、ブレーキ機構71の製作が容易且つ低コストとなる。なお、このブレーキ機構71では上側ガイド穴77及び下側ガイド穴79の後端がストッパーとしては機能し得ないので、別途ストップ機能が設けられる必要は生じる。
【0039】
以上、通常の車椅子に適用される場合が一例とされて本発明のブレーキ機構が説明されたが、このブレーキ機構は、例えば6輪式の車椅子、折り畳み式の車椅子、身体障害者用歩行器等にも適用されうる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明されたように、本発明のブレーキ機構は、前後制動式でありながら操作が円滑に行われるものであり、しかも強度に優れるものである。このブレーキ機構が装着された車椅子は、福祉の向上に寄与しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる車椅子が示された右側面図である。
【図2】図2(a)は図1の車椅子に装着されたブレーキ機構が示された斜視図であり、図2(b)はその分解斜視図である。
【図3】図3(a)から(c)は、図2のブレーキ機構が示された正面図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施形態にかかるブレーキ機構の回動プレートが、操作レバーの一部とともに示された正面図である。
【図5】図5は、従来の前後制動式ブレーキが示された正面図である。
【符号の説明】
1・・・車椅子
19、71・・・ブレーキ機構
21・・・基台
23、73・・・回動プレート
25、75・・・操作レバー
27・・・スイングレバー
29・・・当接部
31・・・上側アーム
33・・・下側アーム
35・・・バネ
39、77・・・上側ガイド穴
41、79・・・下側ガイド穴
81・・・連通穴
Claims (4)
- 基台と、この基台に回動可能に軸支されるとともに上側ガイド穴及び下側ガイド穴を備えている回動プレートと、この回動プレートから延びる操作レバーと、回動プレートの対向位置にて基台に回動可能に軸支されているスイングレバーと、このスイングレバーに連続して形成されている当接部と、その一端側でスイングレバーに回動可能に軸支されるとともに他端側にピンが突設されている上側アーム及び下側アームとを備えており、
上側アームのピンは上側ガイド穴に摺動可能に係着されており、下側アームのピンは下側ガイド穴に摺動可能に係着されており、
上側ガイド穴が長穴状であり、回動プレートからスイングレバーに向かう方向に延びており、
下側ガイド穴が長穴状であり、回動プレートからスイングレバーに向かう方向に延びており、
上側ガイド穴と下側ガイド穴との間隔がスイングレバーに近づく向きに徐々に狭くされており、
ニュートラル位置から前方位置及び後方位置への操作レバーの操作により回動プレートが上側アーム又は下側アームを介してスイングレバーを押し、当接部が車輪に当接する位置までスイングレバーが移動するように構成されたブレーキ機構。 - 上記操作レバーと回動プレートとが一体的に形成されている請求項1に記載のブレーキ機構。
- 上記上側ガイド穴と下側ガイド穴とが、そのスイングレバー寄りの端部にて互いに連続するように形成されている請求項1又は請求項2に記載のブレーキ機構。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のブレーキ機構が装着された車椅子。
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