JP5633016B1 - 車いす用のブレーキ - Google Patents

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【課題】車いす使用者は従来よりも小さな力でブレーキ操作を行うことができる。【解決手段】操作レバー30と、タイヤ18を押圧する押圧部32Aを有するタイヤ押さえ部材32と、第1アーム34Aと第2アームとを連結するピン50の位置が変わることによって押圧部32Aがタイヤ18に対して離接する連結アーム34と、ピン50に回動自在に支持された回転体36と、操作レバーの先端部に形成された係合部38と、押圧部32Aをタイヤ18から離間する方向に付勢する付勢手段40と、を備え、係合部38の形状はha操作レバー30を握る梃子の力点Xから梃子の支点Pとなるピン42の中心までの距離をAとし、梃子の支点Pから梃子の作用点Qとなる回転体36の中心50までの距離をBとしたときに、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるように形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は車いす用のブレーキに係り、特に車いすのタイヤがゴムタイヤよりも硬い樹脂タイヤに好適なブレーキに関する。
介護用の車いすには、電動式及び自走式にかかわらず、安全性を高めるために手動式の車いす用ブレーキを設けている。この車いす用のブレーキとしては、トグルブレーキが一般的に使用されている。トグルブレーキは、操作レバーと、リンク機構と、タイヤ押さえ部材とで構成される。そして、車いすに乗った使用者又は介助者が、操作レバーをブレーキ操作方向に回動させると、リンク機構によりタイヤ押さえ部材がタイヤ側に移動してタイヤを押圧する。これにより、タイヤにブレーキがかかるブレーキ構造になっている(例えば特許文献1)。
このブレーキ操作は、単に家の中や屋外の平たんな場所において車いすが動かないように制動することに限らず、下り坂等でスピードが出過ぎないように制動する場合にも使用される。坂道におけるこのようなブレーキ操作は車いす使用者にとって大きな負担であり、車いすの暴走の危険を伴うものである。
したがって、車いす使用者は、操作レバーに大きな力をかけてブレーキ操作をしなくても、小さな力で確実にタイヤにブレーキをかけられることが重要になる。
特開2001−314452号公報
しかしながら、従来の車いす用のブレーキは、車いす使用者が操作レバーに加える力が小さな力の場合、確実にタイヤにブレーキをかけられるとはいいがたく、改良が望まれている。
ところで、今日、ノーパンクタイヤと言われている樹脂タイヤが車いす用のタイヤにも使用されるようになってきている。この樹脂タイヤは、タイヤ内に発泡ウレタン樹脂を装入したり、ゲル状樹脂を充填したりするもので、従来のタイヤ内にエアーを注入するゴムタイヤに比べて硬いという性質がある。
したがって、特に樹脂タイヤを使用した車いすの場合は、車いす使用者がタイヤ押さえ部材をタイヤに確実に押し込むためには今まで以上に大きな力が必要とされ、使用者にとって大きな負担となっている。さらに、車いすの左右のタイヤの両方に対してブレーキ操作を同時に行う場合には一層大きな力が必要とされる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、車いす使用者が従来よりも小さな力でブレーキ操作を行うことができ、特に車いすが硬い性質の樹脂タイヤを使用している場合や車いすの左右のタイヤの両方に対してブレーキ操作を同時に行う場合に好適な車いす用のブレーキを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る車いす用のブレーキは、車いすのタイヤにブレーキをかける車いす用のブレーキにおいて、前記車いすの本体フレームに設けられたブラケットに第1ピンを介して回動自在に支持された操作レバーと、前記ブラケットに第2ピンを介して基端部が回動自在に支持され、先端部に前記タイヤを押圧する押圧部を有するタイヤ押さえ部材と、前記ブラケットに第3ピンを介して一端が回動自在に支持された第1アーム、及び一端が前記タイヤ押さえ部材の先端部側に第4ピンを介して回動自在に支持されるとともに他端が前記第1アームの他端に第5ピンを介して回動自在に連結された第2アームで構成され、前記第5ピンの位置が変わることによって前記タイヤ押さえ部材の押圧部がタイヤに対して離接する連結アームと、前記第5ピンに回動自在に支持された回転体と、前記操作レバーの先端部に形成され、前記回転体に係合するとともに係合形状に倣って前記回転体が移動することによって前記第5ピンの位置を変える係合部と、前記タイヤ押さえ部材の前記押圧部を前記タイヤから離間する方向に付勢する付勢手段と、を備え、前記係合部の形状は、前記操作レバーを握る梃子の力点から梃子の支点となる前記第1ピンの中心までの距離をAとし、前記梃子の支点から梃子の作用点となる前記回転体の中心までの距離をBとしたときに、前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるように形成されていることを特徴とする。
本発明の第1の実施の形態の車いす用のブレーキによれば、第1ピンを支点として梃子の作用を行う操作レバーの先端部に係合部を形成した。また、タイヤ押さえ部材の押圧部をタイヤに対して離接するための連結アームの第5ピンに回転体を支持した。そして係合部に回転体を係合させるようにした。
即ち、操作レバーを回動させたときに、回転体が係合部の形状に倣って移動して第5ピンの位置を変えながらタイヤ押さえ部材の押圧部がタイヤに対して離接するようにした。この場合、押圧部をタイヤから離間する方向に付勢する付勢手段の付勢力によって回転体は係合部に押し付けられている。
そして、係合部の形状を、車いすの使用者が操作レバーを握る梃子の力点から第1ピンの中心軸である梃子の支点までの距離をAとし、梃子の支点から回転体の中心(第5ピンの中心と同義)である梃子の作用点までの距離をBとしたときに、操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるように形成した。即ち、操作レバーによるブレーキ操作の開始から終了に近づくにしたがって、小さい力でブレーキ操作を行えるようにした。
これにより、使用者は従来よりも小さな力でブレーキ操作を行うことができる。特に車いすがゴムタイヤよりも硬い樹脂タイヤの場合や車いすの左右のタイヤの両方に対してブレーキ操作を同時に行う場合であっても小さな力でブレーキ操作を行うことができる。
なお、梃子の支点から梃子の作用点となる回転体の中心までの距離をBとしたが、操作レバーの係合部と回転体とが接触する接触点を作用点とし、梃子の支点から接触点までの距離をBとしても同様である。
本発明の態様として、前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなる割合は、前記タイヤ押さえ部材の前記押圧部が前記タイヤに当接するまでよりも前記当接した前記押圧部を前記タイヤに押し込むときの方が大きいことが好ましい。
これによって、ブレーキ操作において最も大きな力を必要とするタイヤ押さえ部の押圧部がタイヤに当接してから押し込む際に梃子比B/Aを一層小さくできる。
本発明の態様として、前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるストロークの角度を入力角、前記操作レバーの回動に伴って回動する前記タイヤ押さえ部材のストロークを出力角としたときに、前記タイヤ押さえ部材の押圧部が前記タイヤに当接してからタイヤに押し込んでブレーキ操作が終了するまでの出力角は、タイヤ押さえ部材の全出力角の40%〜60%であることが好ましい。
厳密にはタイヤは真円ではなく多少歪んでいるので、タイヤ位置によって押圧部をタイヤに押し込む押し込み量が変わり、ブレーキ性能が変わる。
しかし、本発明の態様のように構成することで、タイヤ押さえ部の押圧部がタイヤに押し込まれる押し込み量を大きくすることができるので、タイヤに確実にブレーキをかけることができる。この場合、押圧部をタイヤに押し込む際の操作レバーのストロークが大きくなっても、押し込む際の梃子比B/Aが小さいので、使用者の負担を増大することはない。
本発明の態様として、前記係合部は、前記操作レバーの先端部に湾曲状に凹んで切り欠かれた湾曲状凹部であることが好ましい。
これは、操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるようにするための係合部の形状の一態様を示したものである。
本発明の態様として、前記係合部は、前記操作レバーの先端部に形成された湾曲状の長穴であることが好ましい。
これは、操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるようにするための係合部の形状の別態様を示したものである。
このように、係合部の形状を湾曲状の長穴にすることにより、係合部と回転体との係合が外れる危険を確実に防止できる。
本発明の態様として、前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させたときに前記操作レバーの側面が前記タイヤ押さえ部材の基端部に当接することによりブレーキ操作が終了するとともに、前記操作レバーの当接部分に湾曲状の切り欠き部が形成されていることが好ましい。
このように、操作レバーの当接部分に湾曲状の切り欠き部を形成することによって、操作レバーの回動角度を大きく確保することができるので、押圧部をタイヤに深く押し込むことができる。これにより、ブレーキ操作を確実に行うことができる。
本発明の態様として、前記第1アームは湾曲状に形成されていることが好ましい。
このように、第1アームを湾曲状に形成することで、第1アームが第1ピンに当たらないようにできるので、操作レバーの大きなストロークを確保することができる。
前記目的を達成するために、本発明に係る車いす用のブレーキは、車いすのタイヤにブレーキをかける車いす用のブレーキにおいて、前記車いすの本体フレームに設けられたブラケットに第1ピンを介して回動自在に支持された操作レバーと、前記ブラケットに第2ピンを介して基端部が回動自在に支持され、先端部に前記タイヤを押圧する押圧部を有するタイヤ押さえ部材と、前記タイヤ押さえ部材に形成された長穴と、前記操作レバーの先端部に前記長穴に係合した状態で設けられ、前記操作レバーを回動させて前記長穴に対する係合位置が変わることによって前記タイヤ押さえ部材の押圧部を前記タイヤに対して離接させる係合ピンと、を備え、前記長穴は、前記タイヤ押さえ部材における梃子の支点となる前記第2ピンの中心から前記タイヤを押圧する前記押圧部の作用点までの距離をaとし、前記梃子の支点から梃子の力点となる前記操作レバーの係合ピンの中心までの距離をbとしたときに、前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比b/aが大きくなるように形成されていることを特徴とする。
第2の実施の形態の車いす用のブレーキによれば、第1ピンを中心として回動する操作レバーの先端部に設けた係合ピンと、第2ピンを中心として回動するタイヤ押さえ部材に形成した長穴とを係合させ、操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比b/aが大きくなるようにした。
これにより、操作レバーのブレーキ操作開始段階では、タイヤ押さえ部材の支点から力点までの距離が小さく、力点から作用点までの距離が大きいので、力点に加えた小さな運動によって作用点に大きな運動を発生させることができる。したがって、操作レバーの小さな回動でタイヤ押さえ部材の押圧部をタイヤに当接させることができる。
そして、ブレーキ操作終了に近づくにしたがって、タイヤ押さえ部材の支点から力点までの距離が次第に大きくなっていき、力点から作用点までの距離が次第に小さくなっていく。これにより、力点に加えた力が作用点に大きく作用するようになるので、ブレーキ操作開始時と同じ力で操作レバーを操作しても、作用点ではブレーキ操作開示時よりも大きな力を作用させることができる。即ち、操作レバーによるブレーキ操作の開始から終了に近づくにしたがって、小さい力でブレーキ操作を行えるようにした。
また、ブレーキ操作開始段階には操作レバーの小さな回動でタイヤ押さえ部材の押圧部をタイヤに当接させることができるので、押圧部がタイヤに当接してから押し込むまでの操作レバーの回動を大きく確保することができる。これにより、タイヤに確実にブレーキをかけることができる。
したがって、第2の実施の形態の車いす用のブレーキも、使用者は従来よりも小さな力で確実にブレーキ操作を行うことができる。
第2の実施の態様の車いす用のブレーキにおいて、前記タイヤ押さえ部材は前記タイヤ側が凹んだくの字形状に形成されていることが好ましい。
これにより、ブレーキ操作開始時には操作レバーの一層小さな回動でタイヤ押さえ部材の押圧部をタイヤに当接させることができる。
本発明の態様として、前記ブレーキが前記車いすの左右両輪にそれぞれ設けられ、それぞれのブレーキは動力伝達機構により連結されていることが好ましい。
本発明の車いす用のブレーキは、小さい力でブレーキをかけることができるので、左右いずれかの操作レバーで左右両輪に対して同時にブレーキ操作しても使用者の負担が増大しない。
前記目的を達成するために、本発明に係る車いす用のブレーキは、車いすの左右両輪に設けられた第1ブレーキと第2ブレーキとのうちの何れかをブレーキ操作することによって、左右両輪に一度にブレーキをかける動力伝達機構を備えた車いす用のブレーキであって、前記動力伝達機構は、インナーワイヤの一端が、前記第1ブレーキの操作レバーに設けられてアウターワイヤの一端を保持するアウターワイヤ保持具を介して前記第1ブレーキを支持するブラケットに固定されるとともに、前記インナーワイヤの他端が、前記第2ブレーキを支持するブラケットに設けられたアウターワイヤ止め具を介してアウターワイヤ保持具に固定された第1のブレーキ用ワイヤと、インナーワイヤの一端が、前記第2ブレーキの操作レバーに設けられてアウターワイヤの一端を保持するアウターワイヤ保持具を介して前記第2ブレーキを支持するブラケットに固定されるとともに、前記インナーワイヤの他端が前記第1ブレーキを支持するブラケットに設けられたアウターワイヤ止め具を介してアウターワイヤ保持具に固定された第2のブレーキ用ワイヤと、で構成されている。
本発明の車いす用のブレーキによれば、車いすの左右両輪に設けられた第1ブレーキと第2ブレーキを上記の如く構成された動力伝達機構で連結することによって、例えば、第1ブレーキの操作レバーのブレーキ操作に伴い、アウターワイヤ保持部材がインナーワイヤに沿って第2ブレーキ側に移動することによって、第2ブレーキが第1ブレーキ側に引っ張られるので、第2ブレーキも同時にブレーキ操作される。第2ブレーキをブレーキ操作する場合は第1ブレーキも同時にブレーキ操作される。
これにより、車いすの左右両輪に設けられた第1ブレーキと第2ブレーキとのうちの何れかをブレーキ操作することによって、左右両輪に一度にブレーキをかけることができる。
本発明の車いす用のブレーキによれば、車いす使用者は従来よりも小さな力でブレーキ操作を行うことができる。したがって、特に車いすが硬い性質の樹脂タイヤである場合や車いすの左右のタイヤの両方に対してブレーキ操作を同時に行う場合に好適な車いす用のブレーキを提供することができる。
また、本発明の車いす用のブレーキによれば、車いすの左右両輪に設けられた第1ブレーキと第2ブレーキとのうちの何れかをブレーキ操作することによって、左右両輪に一度にブレーキをかけることができる。
車いす全体を示す斜視図 本発明の第1の実施の形態のブレーキを説明する説明図 車いすの左右に設けられた一対のブレーキを動力伝達機構で繋げた図 車いすの左右に設けられた一対のブレーキを一度にブレーキ操作している図 従来品のブレーキの動作機構を説明する図 発明品のブレーキの動作機構におけるブレーキ解除状態、当接状態、ブレーキ中状態の図 従来品と発明品との操作レバーとタイヤ押さえ部材とのストロークの違いを説明する説明図 従来品と発明品における入力角に対する出力角の説明図 従来品と発明品との入力角と出力角との違いを説明する説明図 本発明の第2の実施の形態のブレーキでブレーキ操作前の説明図 本発明の第2の実施の形態のブレーキでブレーキ終了時の説明図
以下添付図面に従って、本発明に係る車いす用のブレーキの好ましい実施の形態について詳述する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車いす10の全体を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る車いす10は、複数本のパイプ管によって車いす10の骨組み構造を形成する椅子状の本体フレーム12が形成される。そして、本体フレーム12の後部に左右一対の後輪14,14が設けられ、本体フレーム12の前部に左右一対の前輪16,16が設けられる。
後輪14は、ホイール14Aの中心に設けられた車軸シャフト14Bが、本体フレーム12に取り付けられた車軸支持穴12Aに嵌合されることによって本体フレーム12に回動自在に支持される。車軸支持穴12Aは車軸シャフト14Bが着脱自在に取り付け可能に形成され、縦方向に複数設けられる。これにより直径(インチ数)の異なる車輪に対応することができるようになっている。そして、ホイール14Aの外周にゴムタイヤ又は樹脂タイヤのいずれかのタイヤ18が設けられる。
前輪16は、キャスター構造に形成される。即ち、後輪14よりも小さなホイール16Aを回動自在に支持するヨーク16Bが設けられ、このヨーク16Bのシャフトが本体フレーム12に設けられた筒状の支持管12Bに嵌合される。これにより、前輪16は水平面上で全周方向に旋回することができる。なお、前輪16のホイールの外周に設けるタイヤ20はゴムタイヤでも樹脂タイヤでもよい。
また、本体フレーム12には、背もたれ、肘掛け、座部、足を置くフットレスト等が設けられるが、図1では肘掛け22,22とフットレスト24のみを図示し、背もたれと座部とは図示していない。
そして、本体フレーム12の左右の後輪14,14の近傍には、それぞれブラケット26,26(図3も参照)が設けられ、ブラケット26に後輪14を制動するブレーキ28,28がそれぞれ取り付けられる。
次に、図2によってブレーキ28の詳細を説明する。
図2に示すように、ブレーキ28は、主として、操作レバー30と、タイヤ押さえ部材32と、連結アーム34と、回転体36と、操作レバー30に形成された係合部38と、付勢手段40と、で構成される。
操作レバー30は、ブラケット26に第1ピン42を介して回動自在に支持される。操作レバー30は、使用者が手で握る握り部30Aと長板状の操作部30Bとで構成され、操作部30Bの先端部側に第1ピン42が配置される。そして、第1ピン42が配置された操作部30Bの先端部側でタイヤ18方向の側面に後で詳しく説明する湾曲状の係合部38が形成される。また、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させたときに操作部30Bの側面がタイヤ押さえ部材32の基端部に当接してブレーキ操作が終了する当接部分には、湾曲状の切り欠き部39が形成されている。
タイヤ押さえ部材32は、ブラケット26に第2ピン44を介して基端部が回動自在に支持され、先端部にタイヤ18を押圧する押圧部32Aを有する。タイヤ押さえ部材32は、先端部が直角に折曲したL字形状に形成され、折曲した部分が押圧部32Aを構成する。これにより、押圧部32Aはタイヤ18に対して水平に当接する。
連結アーム34は、ブラケット26に第3ピン46を介して一端が回動自在に支持された第1アーム34Aと、一端がタイヤ押さえ部材32の先端部側に第4ピン48を介して回動自在に支持されるとともに他端が第1アーム34Aの他端に第5ピン50を介して回動自在に連結された第2アーム34Bとによって構成される。第4ピン48の位置は、タイヤ押さえ部材32が直角に折曲する少し手前の押圧部32A近傍に設けることが好ましい。
連結アーム34をこのように構成することで、図2からわかるように、第5ピン50の位置を下方向に変化させる(移動させる)と、第2アーム34Bの姿勢が斜め方向から水平方向に変わっていき、タイヤ押さえ部材32が第2ピン44を中心として反時計方向に回動する。これにより、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接し、タイヤ18に押し込まれるので、後輪14にブレーキをかけることができる。
また、第5ピン50には回転体36が回動自在に支持され、この回転体36が操作レバー30の係合部38に係合する。これにより、操作レバー30を回動させて連結アーム34の第5ピン50の位置を変えるときに係合部38に係合する回転体36が回転するので、スムーズに第5ピン50の位置を変えることができる。
また、連結アーム34の第1アーム34Aは、湾曲形状に形成されていることが好ましい。タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18に対して離接するために、連結アーム34の第5ピン50の位置を変えると、それに応じて第1アーム34Aは第3ピン46を中心として揺動動作を行う。したがって、第1アーム34Aが真っ直ぐな棒状であると、第1アーム34Aが第1ピン42に当たってしまい、第2ピン50の位置変えを妨害する。これによって、操作レバー30のストロークが小さくなり、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18に確実に押し込みにくくなる。
しかし、第1アーム34Aを湾曲状に形成することで、第1アーム34Aが第1ピン42に当たらないようにできるので、操作レバー30の大きなストロークを確保することができる。
付勢手段40は、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18から離間する方向、即ち第2アーム34Bとタイヤ押さえ部材32とで形成されるV字を閉じる方向に付勢するものであればどのようなものでも使用できるが、例えば第2ピン44に巻回されたぜんまいバネ又はコイルバネを好適に使用できる。
上述した操作レバー30と、タイヤ押さえ部材32と、連結アーム34との関係から分かるように、本実施の形態の車いす用のブレーキ28は、操作レバー30の動作とタイヤ押さえ部材32の動作とが独立分離された構造になっている。そして、操作レバー30の係合部38と連結アーム34の第5ピン50に設けられた回転体36とが係合することで、操作レバー30からの動力がタイヤ押さえ部材32に伝達されるようになっている。
また、操作レバー30に形成された係合部38の形状は、使用者が操作レバー30を握る梃子の力点Xから梃子の支点Pとなる第1ピン42の中心までの距離をAとし、梃子の支点から梃子の作用点Qとなる回転体36の中心(第5ピン50の中心と同義)までの距離をBとしたときに、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるように形成されている。なお、梃子比B/Aについては、図6で詳しく説明する。
なお、本発明では、梃子の支点Pから梃子の作用点Qとなる回転体36の中心までの距離をBとしたが、操作レバー30の係合部38と回転体36とが接触する接触点Qを作用点とし、梃子の支点Pから接触点Qまでの距離をBとしても同様である。
また、図示しないが、操作レバー30の係合部38の別態様として、操作レバー30の先端部に湾曲状の長穴を形成してよい。係合部38を湾曲状の長穴とした場合にも、長穴の形状は、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるように形成されている。
図3及び図4は、車いす10の左右に設けた一対のブレーキ28,28を動力伝達機構52により連結し、左右いずれかの操作レバー30でブレーキ操作を行うことにより、左右の後輪14,14に一度にブレーキをかけられるように構成したものである。なお、図3は、ブレーキ28と動力伝達機構52との連結状態を見やすくするために、左右の後輪14,14のうちの一方の後輪14を省略している。
図3及び図4に示すように、動力伝達機構52は、2本のブレーキ用ワイヤ54,54を車いす10の左右に設けられた一対のブレーキ28に連結することで構成される。一対のブレーキ28のうち一方を第1ブレーキ28Aとし、他方を第2ブレーキ28Bとする。なお、図4は、車いす10の左右に設けられた一対の後輪14,14を制動する左右一対のブレーキ28A,28Bを2本のブレーキ用ワイヤ54,54で繋げた図であり、2本のブレーキ用ワイヤ54,54の途中は省略している。
ブレーキ用ワイヤ54は、ピアノ線等の鋼線で形成されたインナーワイヤ56と、インナーワイヤ56の外周カバーであるアウターワイヤ58とで構成される。そして、1本目のブレーキ用ワイヤ54のインナーワイヤ56の一端が、第1ブレーキ28Aの操作レバー略中央部に設けられ、アウターワイヤ58の一端を保持するアウターワイヤ保持具60を介して第1ブレーキ28Aを支持するブラケット26に固定ボルト62で固定される。また、インナーワイヤ56の他端が、第2ブレーキ28Bを支持するブラケット26に設けられたアウターワイヤ止め具64を介してアウターワイヤ保持具60に固定される。
同様に、2本目のブレーキ用ワイヤ54のインナーワイヤ56の一端が、第2ブレーキ28Bの操作レバー略中央部に設けられ、アウターワイヤ58の一端を保持するアウターワイヤ保持具60を介して第2ブレーキ28Bを支持するブラケット26に固定ボルト62で固定される。また、インナーワイヤ56の他端が、第1ブレーキ28Aを支持するブラケット26に設けられたアウターワイヤ止め具64を介してアウターワイヤ保持具60に固定される。
即ち、2本のブレーキ用ワイヤ54,54は、一対のブレーキ28A,28Bに対して対照的になるように連結される。
これにより、図4の(A)及び(B)に示すように、例えば第1ブレーキ28Aの操作レバー30のブレーキ操作に伴いアウターワイヤ保持部材60がインナーワイヤ56に沿って第2ブレーキ28B側に移動することによって、第2ブレーキ28Bが第1ブレーキ側に引っ張られる。第2ブレーキ28Bの操作レバー30をブレーキ操作する場合も同様である。これにより、第1ブレーキ28Aと第2ブレーキ28Bのいずれかの操作レバー30をブレーキ操作することによって、一対の後輪14,14にブレーキをかけることができる。
次に、上記の如く構成された本発明の車いす用のブレーキ28の動作機構について従来例と対比して説明する。図5は従来品の一般的な車いす用のブレーキ66であり、図6は本実施の形態の発明品のブレーキ28である。なお、従来品の車いす用のブレーキ66において、発明品と同じ部材については同符号を付して説明する。
図5に示すように、従来のブレーキ66は、操作レバー30の先端部とタイヤ押さえ部材32の先端部とをピン68を介してアーム70で連結したリンク機構に形成される。即ち、操作レバーの動作とタイヤ押さえ部材の動作とが独立分離された構造ではない点で本発明の車いす用のブレーキとは相違する。
図5にしたがって、従来例の車いす用のブレーキの動作機構について説明する。使用者は、操作レバー30の力点Xの位置を握って、操作レバー30を矢印方向に回動させる。これにより、アーム70の姿勢が斜め方向から水平方向に変わっていき、タイヤ押さえ部材32が第2ピン44を中心として反時計方向に回動する。これにより、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接し、操作レバー30を更に回動させることによって押圧部32Aがタイヤ18に押し込まれる。これにより、後輪14にブレーキをかけることができる。
かかるブレーキ操作において、従来の車いす用のブレーキ66は、ブレーキ操作の開始から押圧部32Aがタイヤ18に押し込まれてブレーキ操作が終了するまで、梃子比B/Aは常に一定で変わることはない。
次に、図6A〜図6Cにしたがって、本実施の形態の車いす用のブレーキ28の動作機構を説明する。
図6Aは、操作レバー30によりブレーキ処理を行う前の図であり、操作レバー30の湾曲状の係合部38の上部に連結アーム34の回転体36が係合している。この場合、押圧部32Aをタイヤ18から離間する方向に付勢する付勢手段40の付勢力によって回転体36が係合部38に押し付けられており、係合部38と回転体36との係合が外れることはない。このときの梃子比をB/Aとする。
次に、図6Aにおいて操作レバー30を矢印方向に回動させてブレーキ操作を行う。これにより、図6Bに示すように、操作レバー30の湾曲状の係合部38が回転体36を押し下げるようになるので、回転体36は係合部38の形状に倣って下方に移動する。したがって、第2アーム34Bの姿勢が斜め方向から水平方向に変わっていき、タイヤ押さえ部材32が第2ピン44を中心として反時計方向に回動する。これにより、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接する。このときの梃子比をB/Aとする。
次に、図6Bにおいて操作レバー30を更に矢印方向に回動させる。
操作レバー30を更に回動させることによって、図6Cに示すように、操作レバー30の湾曲状の係合部38が回転体36を更に押し下げるようになるので、回転体36は係合部38の形状に倣って更に下方に移動する。したがって、第2アーム34Bの姿勢が斜め方向から更に水平方向に変わっていき、タイヤ押さえ部材32が第2ピン44を中心として更に反時計方向に回動する。これにより、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に押し込まれるので、後輪14にブレーキをかけることができる。このときの梃子比をB/Aとする。
図6A〜図6Cの梃子比から分かるように、Aは常に一定であるが、BはB、B、Bの順に小さくなっていく。即ち、本実施の形態の車いす用のブレーキ28は、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるように形成されている。このことは、操作レバー30によるブレーキ操作の開始から終了に近づくにしたがって、小さい力でブレーキ操作を行うことができることを意味する。
これによって、ブレーキ操作において最も大きな力を必要とするタイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接してから押し込む際に梃子比B/Aが一層小さくなる。したがって、使用者は従来よりも小さな力でブレーキ操作を行うことができる。特に車いす10がゴムタイヤよりも硬い樹脂タイヤであっても小さな力でブレーキ操作を行うことができる。
次に、従来品のブレーキ66と発明品のブレーキ28とにおいて、ブレーキ操作の開始から終了までの操作レバー30及びタイヤ押さえ部材32のストロークの違いを試験した具体的な一例を説明する。
図7(A)はブレーキ解除の状態である(以下「ブレーキ解除」と言う)。図7(B)はタイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接した状態である(以下「当接」と言う)。また、図7(C)は押圧部32Aがタイヤ18に押し込まれたブレーキ中の図である(以下「ブレーキ中」と言う)。
また、操作レバー30が回動するストロークによって形成される角度を入力角と言い、操作レバー30のストロークに伴ってタイヤ押さえ部材32が回動するストロークの角度を出力角と言うことにする。
図8は、図7におけるブレーキ解除から当接までの入力角及び出力角、並びに当接からブレーキ中までの入力角及び出力角を求めるために使用した具体的数値及びそれをグラフ化したグラフである。
先ず、従来品の車いす用のブレーキ66から説明すると、図7(A)のブレーキ解除から操作レバー30を矢印方向に回動させる。これにより、図7(B)に示すように、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接する。このときの入力角は15.5°であり、出力角は14.2°である。
図7(B)の操作レバー30を更に矢印方向に回動させて、図7(C)に示すように、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18に押し込む。これにより、ブレーキ中となる。このときの入力角は34.5°であり、出力角は5.8°である。
即ち、従来品の車いす用のブレーキ66は、ブレーキ操作の開始から終了までの操作レバー30の全入力角は50°(15.5°+34.5°)であり、タイヤ押さえ部材32の全出力角は20°(14.2°+5.8°)となる。
次に、発明品の車いす用のブレーキ28について説明すると、図7(A)のブレーキ解除状態から操作レバー30を矢印方向に回動させる。これにより、図7(B)に示すように、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接する。このときの入力角は7.0°であり、出力角は9.5°である。
図7(B)の操作レバー30を更に矢印方向に回動させて、図7(C)に示すように、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18に押し込む。これにより、ブレーキ中となる。このときの入力角は55.0°であり、出力角は11.0°である。
即ち、発明品の車いす用のブレーキ28は、ブレーキ操作の開始から終了までの操作レバー30の全入力角は62°(7.0°+55.0°)であり、タイヤ押さえ部材32の全出力角は20.5°(9.5°+11.0°)となる。
ここで、発明品と従来品のストロークの違いを同じ基準で対比するために、ブレーキ解除から当接までの入力角、及び当接からブレーキ中までの入力角を、全入力角に対する百分率で示す。同様に、ブレーキ解除から当接までの出力角、及び当接からブレーキ中までの出力角を全出力角に対する百分率で示す。その結果を図9に示す。
図9の表から分かるように、従来品のブレーキ66の場合には、ブレーキ解除から当接までの入力角が全入力角の31%であるのに対して、発明品のブレーキ28の場合には11%である。その時の従来品のブレーキ66の出力角は全出力角の71%であるのに対して、発明品のブレーキ28の場合には46%である。
また、従来品のブレーキ66の場合には、当接からブレーキ中までの入力角が全入力角の69%であるのに対して、発明品のブレーキ28の場合には89%である。その時の従来品の出力角は全出力角の29%であるのに対して、発明品の場合には54%である。
即ち、発明品のブレーキ28は従来品のブレーキ66に比べて、ブレーキ解除から当接までの動作において小さな入力角で大きな出力角を得ることができる。また、当接からブレーキ中までの動作においては、発明品のブレーキ28は従来品のブレーキ66に比べて、入力角に対する出力角の割合を小さくすることができる。特に、ブレーキ操作にとって重要な当接からブレーキ中までの出力角に注目すると、従来品は全出力角の約3割しか利用できないのに対して、発明品は約5割を利用することができる。このことは、発明品のブレーキ28は従来品のブレーキ66に比べてタイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18を押し込む押し込み量を大きくできることを意味する。
タイヤ18は厳密には真円ではなく多少歪んでいるので、後輪14の回転の位置によって押圧部32Aがタイヤ18を押し込む押し込み量が変わり、ブレーキ性能(ブレーキの利き具合)が変わる。
しかし、発明品のブレーキ28であれば、タイヤ18に多少歪みがあっても、押圧部32Aをタイヤ18に押し込む押し込み量が大きいので、後輪14に確実にブレーキをかけることができる。この場合、押圧部32Aをタイヤ18に押し込む押し込み量が大きくなっても、上記したように押し込む際の梃子比B/Aが小さいので、使用者の負担を増大することはない。
また、左右の後輪14,14のタイヤ18を一度にブレーキ操作する場合にも、上記したように押し込む際の梃子比B/Aが小さいので、使用者の負担を増大することはない。
梃子比B/Aとの関係を考慮すると、当接からブレーキ中までの出力角の全出力角に対する割合としては40%〜60%の範囲が好ましい。
[第2の実施の形態]
図10は本発明の第2の実施の形態に係る車いす用のブレーキの説明図である。
なお、第2の実施の形態に係る車いす用のブレーキ72は、ブレーキ構造が第1の実施の形態と相違し、その他は第1の実施の形態と同様なので、車いす10の全体構成及び車いす10の左右に設けた一対のブレーキ72,72にブレーキ動力を伝達する動力伝達機構52の説明は省略する。また、第1の実施の形態と同じ部材には同じ符号を付して説明する。
図10に示すように、ブレーキ72は、主として、操作レバー30と、タイヤ押さえ部材32と、タイヤ押さえ部材32に形成された長穴73と、操作レバー30の先端部に設けられ、長穴73に係合する係合ピン74と、で構成される。
操作レバー30は、ブラケット26に第1ピン76を介して回動自在に支持される。操作レバー30は、使用者が手で握る握り部30Aと略直角三角形状に形成された操作部30Bとで構成される。そして、略直角三角形状に形成された操作部30Bの直角部に第1ピン76が配置され、直角部を挟んだ一方の角部に握り部30Aが締結ピン77で固定され、他方の角部(操作レバー30の先端部)に係合ピン74が操作部30Bに対して直交する方向に固定される。また、操作部30Bのタイヤ18側の側部は湾曲状に窪んでおり、これによりブレーキ操作の際に操作部30Bが後記するタイヤ押さえ部材32の第2ピン78に当たらないようになっている。
タイヤ押さえ部材32は、ブラケット26に第2ピン78を介して基端部が回動自在に支持され、先端部にタイヤ18を押圧する押圧部32Aを有する。タイヤ押さえ部材32は、先端部が直角に折曲したL字形状に形成され、折曲した部分が押圧部32Aを構成する。これにより、押圧部32Aはタイヤ18に対して略水平に当接する。
また、タイヤ押さえ部材32はタイヤ18側が凹んだくの字形状に形成されていることが好ましい。これにより、ブレーキ操作開始時には操作レバー30の一層小さな回動でタイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18に当接させることができる。
係合ピン74は、操作レバー30の先端部に長穴73に係合した状態で設けられ、操作レバー30を回動させて長穴73に対する係合位置が変わることによってタイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18に対して離接させる。
なお、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18から離間する方向に付勢する付勢手段40を設けることが好ましい。これにより、ブレーキ解除の際にタイヤ押さえ部材32をタイヤ18から離間させ易いとともに、長穴73内での係合ピン74のガタつきを防止できる。付勢手段としては、例えば第2ピン78に巻回されたぜんまいバネ又はコイルバネを好適に使用できる。
上述した操作レバー30と、タイヤ押さえ部材32と、長穴73と、係合ピン74との関係から分かるように、本実施の形態の車いす用のブレーキ72は、操作レバー30の動作とタイヤ押さえ部材32の動作とが独立分離された構造になっている。そして、操作レバー30の係合ピン74とタイヤ押さえ部材32の長穴73とが係合することで、操作レバー30からの力がタイヤ押さえ部材32に伝達されるようになっている。
また、タイヤ押さえ部材32に形成された長穴73は、タイヤ押さえ部材32における梃子の支点Pとなる第2ピン78の中心からタイヤ18を押圧する押圧部32Aの作用点Qまでの距離をaとし、梃子の支点Pから梃子の力点Xとなる操作レバー30の係合ピン74の中心までの距離をbとしたときに、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比b/aが大きくなるように形成されている.
このように、前述した第1の実施の形態の車いす用のブレーキ28は、作用点Q、支点P、力点Xの順に配置された梃子機構をブレーキ構造に利用した場合であるが、この第2の実施の形態の車いす用のブレーキ72は、作用点Q、力点X、支点Pの順に配置された梃子機構をブレーキ構造に利用したものである。そして、第2の実施の形態では、作用点Q、力点X、支点Pの順に配置された梃子機構のタイヤ押さえ部材32の力点Xに、もう一つの梃子である操作レバー30でブレーキ操作のための力を付与するようにした。
次に、図10及び図11を使用して第2の実施の形態の車いす用のブレーキ72の動作機構について説明する。
図10は、操作レバー30によりブレーキ処理を行う前の図であり、操作レバー30の係合ピン74はタイヤ押さえ部材32の長穴73の上部に係合している。このときの梃子比をb/aとする。
次に、図10において操作レバー30を矢印方向に回動させてブレーキ操作を行う。これにより、図11に示すように、操作レバー30の係合ピン74はタイヤ押さえ部材32の長穴73の下部に移動しながらタイヤ押さえ部材32をタイヤ18方向に押す。したがって、タイヤ押さえ部材32が第2ピン78を中心として反時計方向に回動する。これにより、タイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接した後、タイヤ18に押し込まれるので、後輪14にブレーキをかけることができる。このときの梃子比をb/aとする。
図10〜図11の梃子比から分かるように、aは常に一定であるが、bはb、bの順に大きくなっていく。即ち、本実施の形態の車いす用のブレーキ72は、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比b/aが大きくなるように形成されている。このことは、操作レバー30によるブレーキ操作の開始から終了に近づくにしたがって、小さい力でブレーキ操作を行うことができることを意味する。
即ち、第2の実施の形態の車いす用のブレーキ72によれば、第1ピン76を中心として回動する操作レバー30の先端部に設けた係合ピン74と、第2ピン78を中心として回動するタイヤ押さえ部材32に形成した長穴73とを係合させ、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比b/aが大きくなるようにした。
これにより、操作レバー30をブレーキ操作方向に回動させたときに、タイヤ押さえ部材32における梃子の力点Xである係合ピン74がタイヤ押さえ部材32の長穴73にガイドされてタイヤ押さえ部材32の支点P(第2ピン78)から作用点Q(押圧部32A)に次第に近づくようになる。
即ち、操作レバー30のブレーキ操作開始段階では支点Pから力点Xまでの距離が小さく、力点Xから作用点Qまでの距離が大きい。これにより、力点Xに加えた小さな運動(入力角)によって作用点Qに大きな運動(出力角)を発生させることができるので、操作レバー30の小さな回動でタイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18に当接させることができる。
そして、ブレーキ操作終了に近づくにしたがって、タイヤ押さえ部材32の支点Pから力点Xまでの距離が次第に大きくなっていき、力点Xから作用点Qまでの距離が次第に小さくなっていく。これにより、力点Xに加えた力が作用点Qにより大きく伝わることになるので、ブレーキ操作開始段階と同じ力で操作レバー30を操作しても、作用点Qではブレーキ操作開始段階よりも大きな力を作用させることができる。即ち、操作レバー30によるブレーキ操作の開始から終了に近づくにしたがって、小さい力でブレーキ操作を行えるようにした。
これによって、ブレーキ操作において最も大きな力を必要とするタイヤ押さえ部材32の押圧部32Aがタイヤ18に当接してから押し込む際に梃子比b/aが一層大きくなる。したがって、使用者は従来よりも小さな力でブレーキ操作を行うことができる。
また、ブレーキ操作開始段階には操作レバー30の小さな回動でタイヤ押さえ部材32の押圧部32Aをタイヤ18に当接させることができるので、押圧部32Aがタイヤ18に当接してから押し込むまでの操作レバー30の回動を大きく確保することができる。これにより、タイヤ18に確実にブレーキをかけることができる。
したがって、第2の実施の形態の車いす用のブレーキ72の場合にも、使用者は従来よりも小さな力でブレーキ操作を行うことができる。特に車いす10がゴムタイヤよりも硬い樹脂タイヤの場合や車いすの左右のタイヤ18の両方に対してブレーキ操作を同時に行う場合であっても小さな力でブレーキ操作を行うことができる。
10…車いす、12…本体フレーム、14…後輪、16…前輪、18…後輪のタイヤ、20…前輪のタイヤ、22…肘掛け、24…フットレスト、26…ブラケット、28…ブレーキ(第1の実施の形態)、30…操作レバー、32…タイヤ押さえ部材、34…連結アーム、36…回転体、38…係合部、39…切り欠き部、40…付勢手段、42…第1ピン、44…第2ピン、46…第3ピン、48…第4ピン、50…第5ピン、52…動力伝達機構、54…ブレーキ用ワイヤ、56…インナーワイヤ、58…アウターワイヤ、60…アウターワイヤ保持具、62…固定ボルト、64…アウターワイヤ止め具、66…従来のブレーキ、68…ピン、70…アーム、72…ブレーキ(第2の実施の形態)、73…長穴、74…係合ピン、76…第1ピン、77…締結ピン、78…第2ピン、P…支点、Q…作用点、X…力点

Claims (11)

  1. 車いすのタイヤにブレーキをかける車いす用のブレーキにおいて、
    前記車いすの本体フレームに設けられたブラケットに第1ピンを介して回動自在に支持された操作レバーと、
    前記ブラケットに第2ピンを介して基端部が回動自在に支持され、先端部に前記タイヤを押圧する押圧部を有するタイヤ押さえ部材と、
    前記ブラケットに第3ピンを介して一端が回動自在に支持された第1アーム、及び一端が前記タイヤ押さえ部材の先端部側に第4ピンを介して回動自在に支持されるとともに他端が前記第1アームの他端に第5ピンを介して回動自在に連結された第2アームで構成され、前記第5ピンの位置が変わることによって前記タイヤ押さえ部材の押圧部がタイヤに対して離接する連結アームと、
    前記第5ピンに回動自在に支持された回転体と、
    前記操作レバーの先端部に形成され、前記回転体に係合するとともに係合形状に倣って前記回転体が移動することによって前記第5ピンの位置を変える係合部と、
    前記タイヤ押さえ部材の前記押圧部を前記タイヤから離間する方向に付勢する付勢手段と、を備え、
    前記係合部の形状は、前記操作レバーを握る梃子の力点から梃子の支点となる前記第1ピンの中心までの距離をAとし、前記梃子の支点から梃子の作用点となる前記回転体の中心までの距離をBとしたときに、前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなるように形成されていることを特徴とする車いす用のブレーキ。
  2. 前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比B/Aが小さくなる割合は、前記タイヤ押さえ部材の前記押圧部が前記タイヤに当接するまでよりも前記当接した前記押圧部を前記タイヤに押し込むときの方が大きい請求項1に記載の車いす用のブレーキ。
  3. 前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるストロークの角度を入力角、前記操作レバーの回動に伴って回動する前記タイヤ押さえ部材のストロークを出力角としたときに、前記タイヤ押さえ部材の押圧部が前記タイヤに当接してからタイヤに押し込んでブレーキ操作が終了するまでの出力角は、タイヤ押さえ部材の全出力角の40%〜60%である請求項1又は2に記載の車いす用のブレーキ。
  4. 前記係合部は、前記操作レバーの先端部に湾曲状に凹んで切り欠かれた湾曲状凹部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の車いす用のブレーキ。
  5. 前記係合部は、前記操作レバーの先端部に形成された湾曲状の長穴である請求項1〜3のいずれか1項に記載の車いす用のブレーキ。
  6. 前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させたときに前記操作レバーの側面が前記タイヤ押さえ部材の基端部に当接することによりブレーキ操作が終了するとともに、前記操作レバーの当接部分に湾曲状の切り欠き部が形成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の車いす用のブレーキ。
  7. 前記第1アームは湾曲状に形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の車いす用のブレーキ。
  8. 車いすのタイヤにブレーキをかける車いす用のブレーキにおいて、
    前記車いすの本体フレームに設けられたブラケットに第1ピンを介して回動自在に支持された操作レバーと、
    前記ブラケットに第2ピンを介して基端部が回動自在に支持され、先端部に前記タイヤを押圧する押圧部を有するタイヤ押さえ部材と、
    前記タイヤ押さえ部材に形成された長穴と、
    前記操作レバーの先端部に前記長穴に係合した状態で設けられ、前記操作レバーを回動させて前記長穴に対する係合位置が変わることによって前記タイヤ押さえ部材の押圧部を前記タイヤに対して離接させる係合ピンと、を備え、
    前記長穴は、前記タイヤ押さえ部材における梃子の支点となる前記第2ピンの中心から前記タイヤを押圧する前記押圧部の作用点までの距離をaとし、前記梃子の支点から梃子の力点となる前記操作レバーの係合ピンの中心までの距離をbとしたときに、前記操作レバーをブレーキ操作方向に回動させるにしたがって梃子比b/aが大きくなるように形成されていることを特徴とする車いす用のブレーキ。
  9. 前記タイヤ押さえ部材は前記タイヤ側が凹んだくの字形状に形成されている請求項8に記載の車いす用のブレーキ。
  10. 前記ブレーキが前記車いすの左右両輪にそれぞれ設けられ、それぞれのブレーキは動力伝達機構により連結されている請求項1〜9のいずれか1項に記載の車いす用のブレーキ。
  11. 車いすの左右両輪に設けられた第1ブレーキと第2ブレーキとのうちの何れかをブレーキ操作することによって、左右両輪に一度にブレーキをかける動力伝達機構を備えた車いす用のブレーキであって、
    前記動力伝達機構は、
    インナーワイヤの一端が、前記第1ブレーキの操作レバーに設けられてアウターワイヤの一端を保持するアウターワイヤ保持具を介して前記第1ブレーキを支持するブラケットに固定されるとともに、前記インナーワイヤの他端が、前記第2ブレーキを支持するブラケットに設けられたアウターワイヤ止め具を介してアウターワイヤ保持具に固定された第1のブレーキ用ワイヤと、
    インナーワイヤの一端が、前記第2ブレーキの操作レバーに設けられてアウターワイヤの一端を保持するアウターワイヤ保持具を介して前記第2ブレーキを支持するブラケットに固定されるとともに、前記インナーワイヤの他端が前記第1ブレーキを支持するブラケットに設けられたアウターワイヤ止め具を介してアウターワイヤ保持具に固定された第2のブレーキ用ワイヤと、で構成されていることを特徴とする車いす用のブレーキ。
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