JP4425439B2 - チヤイルドシート用ベルト調節器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のシート上にチャイルドシートを設置する際に利用する車両シートベルトの緩みを防止するチャイルドシート用ベルト調節器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に乳幼児を乗せる場合、乳幼児の安全を図るためにチャイルドシートが使用される。チャイルドシートの一例を図11(正面斜視図)及び図12(裏面斜視図)に示す。チャイルドシートCSは、乳幼児を収容するためのシートバックAとシートクッションBとを一体にした主部50と、該主部50と一体、又は水平方向に回転可能におよび/又はリクライニング可能に結合される基部51とを備えている。シートクッションBの前部中央には腹当て部材52が立設され、この腹当て部材52にはシートバックAの背面側から肩ベルト通し孔53,53を通して引き出される肩ベルト54,54と、シートクッションBに固定のシートベルト55,55とがそれぞれ着脱金具56,56によって着脱自在に固定されるようになっている。
【0003】
また、シートバックAの上部には、乳幼児の頭を固定するためのヘッドレスト60が上下方向に調整可能に取り付けられている。そして、ヘッドレスト60の両端には、ヘッドサポート60a,60aが固定されていて、乳幼児の頭部が左右方向にぐらつかないようになっている。
肩ベルト54は、シートバックAの背面側(図12)で板状のベルト調整金具57の一端に固定され、ベルト調整金具57の他端にはリトラクタから引き出された長さ調整ベルト58が固定されている。リトラクタは、シートバックAの下部に内装され、長さ調整ベルト58が引出し口59から引き出される。
肩ベルト通し孔53,53は左右を対として複数対(図では3対)が縦方向に設けられており、乳幼児の成長とともに、肩ベルト通し孔53の使用位置を上の方に移し、最適に肩を押さえるようにしている。
【0004】
このようなチャイルドシートCSを使用する場合は、図12に示したように基部51を自動車の座席に載置し、車両シートベルト61によって基部51を固定する。固定のしかたはいろいろあるが、1つの方法は次のとおりである。
車両シートベルト61にはタング61T(図12)が取り付けられている。このタング61Tを引くとショルダーベルト61S(ここでは、このタング61Tを境にしてショルダー側に位置する車両シートベルトの部分を「ショルダーベルト」61Sと呼び、ウエストベルト側に位置する車両シートベルトの部分を「ウエストベルト」61Wと呼ぶことにする。)が車両のリトラクタから引き出されるので、そのタング61Tを引いてショルダーベルト61Sを引き出して基部51の凹部を通して反対側へ出した後、そのタング61Tを、シート又はフロアに一端が固定のフロア固定シートベルト62の他端に取り付けられているバックル62Bに係合させることにより、車両シートベルト61によってチャイルドシートCSが座席に固定される。この後、ショルダーベルト61Sを引き戻すことによって車両シートベルト61の緩みがなくなり、チャイルドシートCSは車両シートに固定される。
そのあと、乳幼児を主部50のシートクッションBに腰掛けさせ、腹当て部材52にそれぞれ着脱金具56,56を装着することによって乳幼児はチャイルドシートCSに確実に固定される。従って、自動車が急停車した場合であっても、乳幼児の事故を未然に防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運転中に自動車の揺れ等で車両シートベルトが弛んでくることがあるので、従来より車両シートベルトのショルダーベルトとウエストベルトの重なり部分をクリップ等を用いて固定していた。
ところが、従来のようなクリップを取り付ける場合には両手を使う必要があるので、シートベルト61をリトラクタ方向に強く引き戻していた手をシートベルト61から離さなければならず、したがって取り付け終わったときには締め付け状態が弛んでいるということがよく起きた。
また、これとは別に、背丈が低い乳幼児の場合、乳幼児を拘束するための腹当て部材52(図11)の高さが乳幼児の腹の位置よりも高い位置に来てしまうこととなり不都合であった。
さらには、チャイルドシートCSの基部51が低いものである場合、フロア又は座席に一端が固定の固定シートベルト62(図12)の長さが相対的に長くなり、バックル62Bの位置が高すぎてしまう場合があった。このような場合、従来は固定シートベルト62を捻ってバックル62Bの高さを低くしてから、車両シートベルト61のタング61Tをバックル62Bに係合させるなどしていた。しかしながら、シートベルト62は元来引っ張りに強くする対策は講じられているが、捻りに対しては考慮していないのでシートベルト62を捻って使用することには問題があった。
【0006】
本発明の目的は、車両シートベルトを用いてチャイルドシートを自動車のシート上に固定する際、強い締め付け状態が維持できるチャイルドシート用ベルト調節器具を提供することにある。
さらには、乳幼児を拘束するための腹当て部材52の長さや、固定シートベルト62の長さを簡単に短くできる調節器具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1記載のチヤイルドシート用ベルト調節器具は、一端を開口した外筒体と、前記外筒体内に該外筒体内壁と所定の間隔を保ちかつ前記外筒体内でその周方向に回転可能に収納された巻取りドラムと、前記巻取りドラムの回転をロックするロック機構とを備えたチヤイルドシート用ベルト調節器具であって、前記外筒体に前記開口端から長手方向に向けてベルト挿通用ガイドスリットを形成し、前記巻取りドラムにその端部から長手方向に向けてベルト挿通用ガイドスリットを形成しかつ前記巻取りドラムにグリップを設けたことを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、一端を開口した外筒体と、前記外筒体内に該外筒体内壁と所定の間隔を保ちかつ前記外筒体内でその周方向に回転可能に収納された巻取りドラムと、前記巻取りドラムの回転をロックするロック機構とを備えたチヤイルドシート用ベルト調節器具であって、前記外筒体に前記開口端から長手方向に向けてベルト挿通用ガイドスリットを形成し、前記巻取りドラムにその端部から長手方向に向けてベルト挿通用ガイドスリットを形成しかつ前記巻取りドラムにグリップを設けたチヤイルドシート用ベルト調節器具において、前記外筒体の他端を閉塞するとともにその閉塞部位の中心に軸受け孔を形成してなる軸受け部材とかつ該軸受け部材の周囲に形成した係止溝とを設け、前記巻取りドラムの他端に前記軸受け孔に挿通される挿通軸を形成しかつ該挿通軸の他端に前記グリップを設け、前記挿通軸は前記係止溝に嵌合して係止し及び前記係止溝から外れて係止解除となす係止突起が外周囲に形成され、前記外筒体と前記巻取りドラムとの間に互いに軸方向に反発させる反発バネとを備えたことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、前記外筒体内壁および/又は前記巻取りドラムの表面に摩擦抵抗の大きくなる凹凸が形成されたことを特徴としている。
【0008】
前記構成のチャイルドシート用ベルト調節器具によれば、外筒体と巻取りドラムとに形成されたガイドスリットを連通、即ち直線状に並ぶようにしてシートベルトを差し込み、次いで巻取りドラムを反発バネに抗して一定量だけ外筒体から引出し、軸を中心にかつ回動させることによりシートベルトが巻取りドラムの外周囲に巻き回され、巻取りドラムの回転量に応じて締めつけられる。そして、巻取りドラムの引出しを解除すると反発バネの作用による巻取りドラムの自動復帰によって係止溝に係止突起が係止して巻取りドラムが外筒体に係止され、シートベルトは強く締め付けられたまま戻り不可になる。
このように、シートベルトをガイドスリットに差し込んで巻取りドラムを回動させるという簡単な作業でチャイルドシートを自動車のシートに確実に固着することができる。
また、外筒体内壁および/又は巻取りドラムの表面に摩擦抵抗の大きくなる凹凸が形成されているので、調節器具内にシートベルトを固定した状態においてシートベルトが調節器具内で滑らなくなる。
このようなベルト調節器具を腹当て部材52の下方に差し込み、巻き取りドラムを回転させて長すぎる部分をここに巻き付けて固定(ロック)することにより、腹当て部材52を簡単に短くできる。
同様に、ベルト調節器具を固定シートベルト62に差し込み、巻き取りドラムを回転させて長すぎる部分をここに巻き付けて固定(ロック)することにより、固定シートベルト62を簡単に短くできるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、図1〜図9を参照して本発明を適用したチヤイルドシート用ベルト調節器具の実施の形態を説明する。
図1はチヤイルドシート用ベルト調節器具の外筒体と巻取りドラムとが係止(ロック)している状態を示す一部切り欠き斜視図、図2はチヤイルドシート用ベルト調節器具の係止解除時の状態を示す一部切り欠き斜視図、図3は図1の一部縦断面図、図4は図2の一部縦断面図、図5は外筒体と巻取ドラムとの係止部の作用を示す断面図、図6は本発明のベルト調節器具をチャイルドシートの3カ所(C1、C2,C3)へ使用した状態を示す斜視図、図7〜図9は本発明のベルト調節器具を用いてベルトを緊締する手順を示す斜視図である。
【0010】
本発明によるベルト調節器具1は、図1〜図4に示すように、外筒体2と、巻取ドラム3と、反発バネ4とから成っている。
外筒体2は、その一端が開口された中空円筒で、この開口端から長手方向に向けて2条のガイドスリット6a,6bが設けられている。ガイドスリット6a,6bの長手方向の長さはシートベルト61の横幅以上となっている。この外筒体2の他端(図3および図4で右端)の閉塞部の中心に、図5に示すような軸受け孔7を開けることにより軸受け部材5が形成されている。この軸受け孔7の内周壁には等間隔(本実施形態では45°間隔)で後述する係止溝8(図5)が設けられている。そして、反発バネ4により巻取りドラム3が常に矢印a方向(図3)に付勢されている
一方、巻取ドラム3は円柱状に形成されており、その一端から直径幅の長手方向に切り込むガイドスリット9が開けられ、他端には、その巻取ドラム3の外径より小径の軸11と、この軸11の周方向上に前記係止溝8に係止する係止突起12と、この係止突起12より大径のストッパー13と、さらに操作用のグリップ14とがこの順で一体に形成されている。
図5において、7が外筒体2の閉塞部に開けられた軸受け孔であり、8がこの軸受け孔7の内周に放射方向に開けられた係止溝である。図では、係止溝8は45度間隔で配備されている。一方、11が巻取りドラム3と一体の軸であり、12がこの軸11の外周に放射方向に立設された係止突起である。図では、係止突起12は45度間隔で配備されている。そして、係止溝8は係止突起12よりも若干大きめに形成されているので、係止突起12は係止溝8の中に嵌挿可能となっている。
【0011】
従って、操作用グリップ14を握って反発バネ4に抗して操作者がそれを手前へ引くと軸11の係止突起12が係止溝8から外れるので(図3の状態から図4の状態になり)回動可能となる。そこでそのまま操作用グリップ14を回すと、軸11が(したがって巻取りドラム3も)回動する。そして、回動後、操作用グリップ14の握りを軸方向へ戻すと反発バネ4により巻取りドラム3が常に矢印a方向に付勢されており、軸11の係止突起12が係止溝8に重なった(位相が一致した)とき図1及び図3に示すように軸11が軸受け孔7を矢印a方向に移動して係止溝8に係止突起12が係止するとともに、ストッパー13が軸受け部材5に当接して、反発バネ4により軸11を矢印a方向へ付勢した状態に維持されるため、係止突起12が係止溝8から抜け出し不可になるので回動不可、即ち外筒体2と巻取りドラム3とが係止(ロック)状態になる。
【0012】
一方、図5に示すように係止溝8と係止突起12との位置がずれている場合は、外筒体2と巻取りドラム3とは係止(ロック)状態にないから外筒体2の中で巻取りドラム3は回動できる状態にある。
回動中に係止突起12が係止溝8に重なっても、操作者が反発バネ4に抗して操作用グリップ14をしっかり握っておれば軸11の矢印a方向への移動はなく、したがって巻取りドラム3はさらに回動が続行されるが、操作用グリップ14の握りを軸方向へ戻すと反発バネ4により巻取りドラム3が常に矢印a方向に付勢されており、回動中に係止突起12が係止溝8に重なったとき、軸11は矢印a方向に移動し、従って係止突起12は図1及び図3に示すように係止溝8に係止するとともに、反発バネ4により軸11を矢印a方向へ付勢した状態に維持されるため、係止突起12が係止溝8から抜け出し不可になり、その後は巻取りドラム3は回動不可となる。
【0013】
次に、前記ベルト調節器具1によるシートベルトの緊締手順を説明する。
以下においては、図6のショルダーベルト61Sとウエストベルト61Wの重なり部C1にベルト調節器具1を用いる場合について説明する。
▲1▼ まず、図1(および図3)の状態にあるベルト調節器具1のグリップ14を握って、外筒体2から反発バネ4に抗して巻取りドラム3を図2(および図4)のように一定量L1(図4)だけ抜き出して、係止溝8と係止突起12との係止を外し、巻取りドラム3を回動可能とする。
▲2▼ そこで、巻取りドラム3を回動させて、図1及び図3に示すようにガイドスリット6a,9,6bが一直線になるように位置合わせする。
▲3▼ このようにガイドスリット6a,9,6bが一直線になった状態でグリップ14を元に戻すと、反発バネ4によってドラム3が図3の矢印a方向に移動し、係止突起12が係止溝8に重なり、係止溝8に係止するので、その後は巻取りドラム3は回動不可となる。この状態で、外筒体2の開口端と巻取りドラム3の端面とが面一になり、ガイドスリット6a,9,6bの深さLも一致する。
▲4▼ そこで、図1に矢印方向Xで示したようにシートベルト61を外筒体2の開口端からガイドスリット6a,9,6bの奥先端まで差し込む。
▲5▼ 次に、巻取りドラム3を回転させるために再びグリップ14を握って、外筒体2から反発バネ4に抗して巻取りドラム3を図7のように抜き出してロックを解除し、巻取りドラム3をどちらか一方に、例えば図8に示すように矢印Y方向に、回動させると、隙間g(図4)内において巻取りドラム3の外側面にシートベルト61(ショルダーベルト61Sとウエストベルト61Wの重なり)が巻き着く。
▲6▼ そして、シートベルト61の緩みが無くなるまで回動し、緩みが無くなった位置でグリップ14を元の位置まで押し込むと、図9に示すように巻取りドラム3が元の位置に復帰する。この状態では、各係止溝8にそれぞれ係止突起12が係止しているので、巻取りドラム3がシートベルト61の張力によって逆開方向に回転してシートベルト61が巻き戻されるようなことはない。
以上の結果、図9に示したような巻き取り状態では、シートベルト61の張力が高く保持され、緊締が確保される。従って、チャイルドシートCSは、自動車の座席に確実に固定され、自動車が急停車した場合であってもチャイルドシートCSが前方に傾く等の事故が発生せず、乳幼児の安全性が保たれる。
【0014】
なお、本実施形態では、係止溝8及び係止突起12が45°間隔で形成されているので、最適な張り具合がその中間位置にある場合などは更に巻締めを続けるか、少し戻す等の微調節を行なえばよい。この調節幅を少なくするためには、係止溝8及び係止突起12の間隔を更に狭めればよい。
また、係止溝8と係止突起12の数を同一にする必要はなく、係止突起12の数を減らしてもよい。
【0015】
さらに、外筒体内壁や巻取りドラムの表面にサンドペーパーのような小さな凹凸を無数に形成しておくと、摩擦抵抗が大きくなり、車両シートベルトが調節装置の内部で移動しにくくなり、締め付け効果が一層向上する。
【0016】
ベルト調節器具1として組み立てた場合、図1〜図4に示すように、外筒体2内に巻取ドラム3が配設されるが、外筒体2の内径に対し巻取ドラム3の外径が小さく設定されているので、組立状態では両者の間に隙間gが形成される。この隙間gの間隔はシートベルト61の厚さや何回巻回させるかによって、適宜決めることができる。
また、ガイドスリット6a,6b,9aの隙間は前記シートベルト61を円滑に挿通させ得る程度であってよく、またそれぞれの隙間及び切り込み深さLは、図3及び図4に示すように同一寸法であってよい。
【0017】
以上は、このベルト調節器具1を図6に示したシートベルトのショルダーベルト61Sとウエストベルト61Wの重なり部C1に適用した例について説明したが、本発明のベルト調節器具1はその他、図6に示したフロア固定シートベルト62の長さを短くする部位C2や、図6に示した腹当て部材52の高さを低くする部位C3に使用して、それぞれを短くすることも可能である。
【0018】
図10は本発明の別の実施の形態に関するチャイルドシート用ベルト調節器具の斜視図である。同図において、18が本発明によるベルト調節器具で、これは半外筒体20と、巻取ドラム3と、図示しない反発バネとから成っている。巻取ドラム3および反発バネは図1〜図9で示したチャイルドシート用ベルト調節器具1が有している巻取ドラム3および反発バネ4と構造および機能は同一であるので、説明は省略する。
半外筒体20は、円筒体の長手方向一端が開口され、長手方向他端が軸受部材用の立設壁25を有し、また周方向に180度の半円筒状閉止壁20aと、周方向の残り180度の開放空間とから成り、かつ、前記開口端から長手方向に立設壁25近くまで幅Hの張り出し部たるベルトガイド21a,21bが形成され、そのベルトガイド21a,21bは立設壁25の近くで上方へ90度曲折されて曲折部22a,22bを形成し、さらにその立設壁25から90度曲折されて長手方向に開口端までベルトガイド23a,23bを形成する構造となっている。
これによってベルトガイド21aと23a,21bと23aの間に、それぞれ幅Hに及ぶ長いガイドスリット6a,6bが形成されることとなる。
したがって、前述と同じく、操作用グリップ14を握って反発バネに抗して操作用グリップ14を引くと回動可能となるので、操作用グリップ14を回して巻取ドラム3のガイドスリット9がガイドスリット6a,6bと一直線になった状態で、シートベルトを半外筒体20の開口端からガイドスリット6a,9,6bの奥先端まで差し込み、さらに、操作用グリップ14を回すことにより、シートベルトの締結が行われ、その後操作用グリップ14を元に戻すことにより、ロックが行われる。
この幅Hの張り出し部たるベルトガイド21a,21bによってシートベルトの捻れが矯正され、シートベルトが巻取ドラム3に巻回されるときには捻れなく巻回されることとなり、増し締め操作が簡易にかつ迅速に行えるようになる。
また、ベルトガイド21a,21bを用いることによって、図1の外筒体2を半外筒体とすることができるので、軽量化・材料の節約化に寄与できる。
【0019】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明のチャイルドシート用ベルト調節器具は、一端を開口した外筒体内に巻取りドラムを嵌合し、両者の間に反発バネを配設するとともに、外筒体の他方の端部に設けた軸受け部材には軸受け孔と係止溝を形成し、巻取りドラムには軸受け孔に挿通する軸と係止溝に係止する係止突起、更に反発バネに抗して巻取りドラムの位置を規制するストッパーを設け、更に外筒体と巻取りドラムにガイドスリットを設けたものであり、この巻取りドラムを回動してガイドスリットを直線状に並ぶようにしてシートベルトを差し込み、次いで巻取りドラムを反発バネに抗して一定量だけ外筒体から引出し、軸を中心にかつ回動させることによりシートベルトが巻取りドラムの外周囲に巻き回され、巻取りドラムの回転量に応じて緊締され、巻取りドラムの引出しを解除して係止溝に係止突起が係止して巻取りドラムが外筒体に係止され、シートベルトは緊締のままロックされる。
このように本発明のチャイルドシート用ベルト調節器具を用いると、シートベルトをガイドスリットに差し込んで巻取りドラムを回動させるという簡単な作業で、シートベルトは手締めの後さらに緊締されることになり、チャイルドシートを自動車のシートに確実に固着することができる。
その他、本発明のベルト調節器具を、長すぎるフロア固定シートベルトや長すぎる腹当て部材に使用して、それぞれを簡単にかつ確実に短くすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチャイルドシート用ベルト調節器具の外筒体と巻取りドラムとが係止(ロック)している状態を示す一部切り欠き斜視図である。
【図2】チヤイルドシート用ベルト調節器具の係止解除時の状態を示す一部切り欠き斜視図である。
【図3】図1の一部縦断面図である。
【図4】図2の一部縦断面図である。
【図5】外筒体の係止溝と巻取ドラムの係止突起とから成る係止部の作用を示す断面図である。
【図6】本発明のベルト調節器具をチャイルドシートの3カ所(C1、C2,C3)へ使用した状態を示す斜視図である。
【図7】本発明のベルト調節器具を用いてベルトを緊締する第1手順を示す斜視図で、ガイドスリットへのシートベルトの挿入と巻取りドラムの初期動作を示す斜視図である。
【図8】本発明のベルト調節器具を用いてベルトを緊締する第2手順を示す斜視図で、シートベルトの巻取り過程を示す斜視図である。
【図9】本発明のベルト調節器具を用いてベルトを緊締する第3手順を示す斜視図で、シートベルトの緊締状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の別の実施の形態に関するチャイルドシート用ベルト調節器具の斜視図である。
【図11】従来のチャイルドシートの構成を示す正面側の斜視図である。
【図12】従来のチャイルドシートの構成を示す背面側の斜視図である。
【符号の説明】
1 チャイルドシート用ベルト調節器具
2 外筒体
3 巻取りドラム
4 反発バネ
5 軸受け部材
6a,6b,9 ガイドスリット
8 係止溝
11 軸
12 係止突起
13 ストッパー
14 グリップ
15 係止ピン
18 別の実施の形態によるチャイルドシート用ベルト調節器具
20 半外筒体
20a 半円筒状閉止壁
21a、21b、23a、23b ベルトガイド
22a、22b 曲折部
25 立設壁
Claims (3)
- 一端を開口した外筒体と、前記外筒体内に該外筒体内壁と所定の間隔を保ちかつ前記外筒体内でその周方向に回転可能に収納された巻取りドラムと、前記巻取りドラムの回転をロックするロック機構とを備えたチヤイルドシート用ベルト調節器具であって、
前記外筒体に前記開口端から長手方向に向けてベルト挿通用ガイドスリットを形成し、前記巻取りドラムにその端部から長手方向に向けてベルト挿通用ガイドスリットを形成しかつ前記巻取りドラムにグリップを設けたことを特徴とするチヤイルドシート用ベルト調節器具。 - 一端を開口した外筒体と、前記外筒体内に該外筒体内壁と所定の間隔を保ちかつ前記外筒体内でその周方向に回転可能に収納された巻取りドラムと、前記巻取りドラムの回転をロックするロック機構とを備えたチヤイルドシート用ベルト調節器具であって、前記外筒体に前記開口端から長手方向に向けてベルト挿通用ガイドスリットを形成し、前記巻取りドラムにその端部から長手方向に向けてベルト挿通用ガイドスリットを形成しかつ前記巻取りドラムにグリップを設けたチヤイルドシート用ベルト調節器具において、
前記外筒体の他端を閉塞するとともにその閉塞部位の中心に軸受け孔を形成してなる軸受け部材とかつ該軸受け部材の周囲に形成した係止溝とを設け、
前記巻取りドラムの他端に前記軸受け孔に挿通される挿通軸を形成しかつ該挿通軸の他端に前記グリップを設け、前記挿通軸は前記係止溝に嵌合して係止し及び前記係止溝から外れて係止解除となす係止突起が外周囲に形成され、
前記外筒体と前記巻取りドラムとの間に互いに軸方向に反発させる反発バネとを備えたことを特徴とするチヤイルドシート用ベルト調節器具。 - 前記外筒体内壁および/又は前記巻取りドラムの表面に摩擦抵抗の大きくなる凹凸が形成されたことを特徴とする請求項2記載のチヤイルドシート用ベルト調節器具。
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