JP4425185B2 - フッ化金属単結晶のアニール方法 - Google Patents
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Description
所定の形状に整えたディスクについて、蛍光灯照明(約1000ルクス)の下で目視により観察し、ディスク面内に濁りや曇りが認められるか否かを判定した。蛍光灯照明の下では濁りや曇りが観察されないものについては、さらに暗室内において、ハロゲン光源(SCHOTT社製MegaLight100:ランプ12V100W最大出力)をディスク表面に密着させ、各方向から照射して目視観察を行った。評価基準は以下の通りである。
S:高輝度ハロゲンランプ照明によっても確認できない。
A:高輝度ハロゲンランプ照明によってはじめて確認できる。
B:蛍光灯照明下(約1000ルクス)で観察される。
濁り及び曇りの程度の評価結果がB又はCであったものについて、同じくハロゲン光源を密着させた状態で観察される濁り及び曇りの範囲が、該ディスクの面積に対して何%の範囲に存在するかを評価した。評価基準は以下の通りである。なお濁り及び曇りの程度の評価結果がSであったものについては、この評価結果はSとした。
S:全く観測されない(程度評価でS)
A:ディスク面積の5%以下の範囲において観察される。
B:ディスク面積の5〜20%の範囲において観察される。
C:ディスク面積の20%以上の範囲において観察される。
D:ディスク面積の50%以上の範囲において観察される。
(3)複屈折;
単結晶体の複屈折(SBR)は、ディスク状の単結晶を自動複屈折分布測定装置(Hinds instruments, Inc.製 EXICOR 450AT; 光源633nm)に設置し、測定された複屈折の最小自乗平均として算出した。
単結晶を10段に収納可能な収納容器を有するアニール炉(内部容積が1000L)内の収納容器3段目に、直径160mm、厚さ30mmの(100)フッ化カルシウム単結晶及び2gのフッ化亜鉛を配置した。なおこのフッ化カルシウム単結晶は、結晶成長終了後、室温までの降温を40℃/hrで行ったものであり、曇りや濁りは確認できなかった。炉内を10−3〜10−4Paとなる程度に真空排気しつつ1100℃まで40℃/hrで昇温した。ついで真空排気を継続しながら1300℃に到達するまで3.3℃/hrで昇温した。この温度で5時間保持した後、排気系を遮断して真空排気を終了し、代りに四フッ化炭素ガスの導入を0.5L/minの速度で開始した。さらにその温度で2時間保持後、1250℃までは0.6℃/hr、1250〜1100℃では0.8℃/hr、1110〜800℃では1℃/hr、800〜500℃では3℃/hr、その後は10℃/hrで室温付近まで降温した。なお、1250℃への降温中、炉内が常圧に達した時点で四フッ化炭素ガスの導入を終了し、ガス導入系を遮断してアニール炉を外部から閉鎖した。このようにしてアニールした単結晶のアニール前後の物性評価結果を表1に示す。
実施例1をアニールすると同時に、直径170mm、厚さ50mmの(100)フッ化カルシウム単結晶(実施例2)、及び直径160mm、厚さ50mmの(100)フッ化カルシウム単結晶(実施例3)、及び各々の単結晶に対して各2gのフッ化亜鉛も同じアニール炉内に配置してアニールした。なお、これら単結晶は結晶成長終了後、室温までの降温を15℃/hrで行ったものであり、曇りや濁りが存在するものであった。アニール前後の物性評価結果を表1に示す。
実施例1で用いたのと同じアニール炉内に、直系220mm、厚さ50mmの(100)フッ化カルシウム単結晶及び2gのフッ化亜鉛を配置した。炉内を10−3〜10−4Paとなる程度に真空排気しつつ800℃まで40℃/hrで昇温した。この温度で5時間保持した後、排気系を遮断して真空排気を終了し、代りに四フッ化炭素ガスの導入を2L/minの速度で開始した。四フッ化炭素ガスの導入を続けながら1300℃に到達するまで40℃/hrで昇温した。さらに1300℃で10時間保持後、1250℃までは0.6℃/hr、1250〜1100℃では0.8℃/hr、1110〜800℃では1℃/hr、800〜500℃では3℃/hr、その後は10℃/hrで室温付近まで降温した。なお、1300℃への昇温中、炉内が常圧に達した時点で四フッ化炭素ガスの導入を終了し、ガス導入系を遮断してアニール炉を外部と密閉した。このようにしてアニールした単結晶のアニール前後の物性評価結果を表1に示す。
実施例1で用いたのと同じアニール炉内に、直径260mm、厚さ50mmの(111)フッ化カルシウム単結晶と2gのフッ化亜鉛を配置した。炉内を10−3〜10−4Paとなる程度に真空排気しつつ1100℃まで40℃/hrで昇温した。ついで真空排気を継続しながら1300℃に到達するまで3.3℃/hrで昇温した。この温度で5時間保持した後、排気系を遮断して真空排気を終了し、代りに四フッ化炭素ガスの導入を0.5L/minの速度で開始した。さらにその温度で2時間保持後、1200℃までは1℃/hr、1200〜1100℃では1.5℃/hr、1100〜800℃では3℃/hr、800〜500℃では5℃/hr、その後は12℃/hrで室温付近まで降温した。なお、1200℃への降温中、炉内が常圧に達した時点で四フッ化炭素ガスの導入を終了し、ガス導入系を遮断してアニール炉を外部から閉鎖した。このようにしてアニールした単結晶のアニール前後の物性評価結果を表1に示す。
実施例1で用いたのと同じアニール炉内に、直径240mm、厚さ55mmの(111)フッ化カルシウム単結晶と2gのフッ化亜鉛を配置した。炉内を10−3〜10−4Paとなる程度に真空排気しつつ800℃まで40℃/hrで昇温した。この温度で5時間保持した後、排気系を遮断して真空排気を終了し、代りに四フッ化炭素ガスの導入を2L/minの速度で開始した。四フッ化炭素ガスの導入を続けながら1300℃に到達するまで40℃/hrで昇温した。さらに1300℃で10時間保持後、1200℃までは1℃/hr、1200〜1100℃では1.5℃/hr、1100〜800℃では3℃/hr、800〜500℃では5℃/hr、その後は12℃/hrで室温付近まで降温した。なお、1300℃への昇温中、炉内が常圧に達した時点で四フッ化炭素ガスの導入を終了し、ガス導入系を遮断してアニール炉を外部と密閉した。このようにしてアニールした単結晶のアニール前後の物性評価結果を表1に示す。
比較例1でアニールすることにより曇り及び濁りが増大した単結晶について、実施例1と同じ条件で再アニールを行った。結果を表2に示す。
比較例2でアニールすることにより曇り及び濁りが増大した単結晶について、実施例4と同じ条件で再アニールを行った。結果を表2に示す。
四フッ化炭素を導入する際の温度及びアニール最高温度を1350℃とした以外は実施例1と同様にしてアニールを行った。アニール前後の物性評価結果を表2に示す。
Claims (4)
- 気密化可能なアニール炉を用いて、融点がXmelt℃であるフッ化金属単結晶をフッ素系ガス雰囲気下にアニールする方法であって、該フッ素系ガスのアニール炉内への導入を(Xmelt−300)℃以上の温度で行うことを特徴とする前記フッ化金属単結晶のアニール方法。
- 少なくとも、(Xmelt−400)℃まで昇温した後、フッ素系ガスをアニール炉に導入するまでの間は、該アニール炉内を真空排気された状態にしておくことを特徴とする請求項1記載のアニール方法。
- アニール炉の内部容積をY(L)としたとき、Y/Zが500(min)以上となる導入速度Z(L/min)でフッ素系ガスをアニール炉内に導入する請求項1又は2記載のアニール方法。
- 気密化可能なアニール炉を用いて、フッ化カルシウム単結晶をフッ素系ガス雰囲気下にアニールする方法であって、該フッ素系ガスのアニール炉内への導入を1120℃以上の温度で行うことを特徴とするフッ化カルシウム単結晶のアニール方法。
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