JP4424813B2 - 内視鏡用送水装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スコープを用いて胃などの人体の臓器内を観察、処置する間、内部を洗浄するためにスコープへ水を送る内視鏡用送水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内視鏡のスコープ内部には、患部洗浄用水を通すための専用の送水用チャネルが設けられており、送水用チャンネルは、スコープの遠位端(先端)から近接端(操作部側)まで渡っている。スコープの近接端には、チューブを介して送水装置が接続可能であり、検査、処置などを行う場合、患部などに付着した粘液・血液を洗浄するために送水器具が使用される。
【0003】
送水器具は、生理食塩水などを入れた注射器と、その注射器の口に一端を繋がれた注水チューブとから成り、注水チューブの他端を前述の送水用チャンネルの注水口に繋いで注射器を操作することにより、注射器内の水がスコープへ供給される。そして、スコープの遠位端から体腔内に向けて水が噴射することによって、目標部位が洗浄される。しかし、このような送水器具では、オペレータが内視鏡操作と並行して送水操作を行わなければならず、煩雑な作業となっていた。そこで、簡単な操作で自動的に送水用チャンネルへの注水が行われる送水装置があれば、便利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
送水装置として、タンク内に貯留されている水をスコープへ送るポンプが内部に設けられ、オペレータがスイッチを操作すると、ポンプが作動することによって、タンク内の水が送水装置からスコープへ送られる、といった構成が考えられる。このような送水装置を使用して送水する場合、オペレータは、送水装置に接続されたフットスイッチなどのスイッチを押下することによって、送水を実行する。スイッチに関しては、スイッチを押下している間は体腔内への送水が続けられるが、一旦スイッチを離すと送水が停止するような構成が考えられる。この場合、通常、スイッチを押下し続けない限りポンプは作動しないので、必要以上に送水が続けられる恐れもなく、オペレータの意思通りに体腔内へ送水することができる。
【0005】
しかしながら、手術などでスコープを使用する場合に機器の故障によって事故が起こらないように、光源装置やプロセッサにおいては、様々な安全対策が講じられていることを考慮すれば、上述するような送水装置に対しても、オペレータが安心して送水動作を行えるように、より一層の安全対策を講じる必要がある。
【0006】
そこで、本発明は、送水時における患者の安全が十分確保された内視鏡用送水装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡用送水装置は、体腔内の所定の部位へ水を噴出するための水を通す送水管路が形成されたスコープが着脱可能に接続されるとともに、送水管路へ水を送るポンプと、送水管路への送水を実行するための送水スイッチと、送水スイッチに従ってポンプを作動させるモータと、送水スイッチが送水実行不可能な異常状態であるか否かを検出するスイッチ異常検出手段と、送水スイッチが異常状態である場合、モータの駆動を駆動可能な状態を維持しながら禁止するモータ駆動禁止手段と、モータの駆動が送水スイッチに従わない異常状態であるか否かを検出するモータ異常検出手段と、モータの駆動が異常状態である場合、モータの駆動を駆動不可能な状態となるように強制終了させるモータ駆動終了手段とを備えたことを特徴とする。このような内視鏡用送水装置により、送水スイッチが異常状態になれば、その状態が続く間モータの駆動が禁止されるため、誤ってモータが作動して送水する恐れがなく、送水スイッチが正常状態になれば再びモータを駆動させることができる。また、モータの駆動が異常状態になれば、モータの駆動が強制終了されてモータが駆動不可能となる。そのため、オペレータの意に反して送水が続いたり、一度停止した後再びモータが誤作動して送水してしまう恐れがない。したがって、送水時に患者の安全が十分確保される。
【0008】
送水スイッチは、送水を実行しない送水待機状態および送水を実行する送水実行状態どちらか一方を選択し、オペレータの操作に従って、送水待機状態から送水実行状態、もしくは送水実行状態から送水待機状態へ選択的に切り替えることが望ましい。この場合、送水に関しては、送水スイッチの切替を検出してモータを駆動、停止させることにより、送水管路へ送水する送水動作を制御する送水動作制御手段をさらに有することが望ましく、送水動作制御手段は、送水スイッチによって送水待機状態から送水実行状態へ切り替えられると、モータを駆動させることによって送水し、送水スイッチによって送水実行状態から送水待機状態へ切り替えられると、モータの駆動を停止させて送水を終了させることが望ましい。これにより、オペレータの操作によって、送水が実行開始および終了される。
【0009】
スイッチ異常検出手段は、送水スイッチによって送水待機状態あるいは送水実行状態どちらか一方が選択された状態ではない場合、送水スイッチが異常状態であると判断することが望ましい。そして、送水装置は、送水スイッチが異常状態であることをオペレータに示すためのスイッチ異常告知ランプをさらに有していることが望ましく、モータ駆動禁止手段は、送水スイッチが異常状態である場合にスイッチ異常告知ランプを点灯させることが望ましい。これにより、オペレータが送水スイッチの異常を確認することができる。さらに、スイッチ異常検出手段は、送水スイッチの異常状態検出後において送水スイッチによって送水待機状態が選択されている場合、送水スイッチの異常状態が解消されたと判断することが望ましく、そして、モータ駆動禁止手段は、送水スイッチの異常状態が解消されるまで、モータを駆動させないことが望ましい。このように、送水スイッチの異常状態が続く間はモータを駆動させず、異常状態が解消されれば送水実行可能となるため、送水装置全体を停止させることなく、送水スイッチを正常状態に復帰させることができる。さらに、モータ駆動禁止手段は、送水スイッチの異常状態が解消されるまで、送水動作制御手段による送水スイッチの切替検出を実行させないことが望ましい。これにより、誤って送水スイッチの切替に応じて送水が実行され、モータが駆動してしまう恐れがない。
【0010】
送水装置は、好ましくは、モータが駆動しているか否かを検出するモータ駆動検出手段をさらに有する。この場合、モータ異常検出手段は、送水スイッチによって送水待機状態が選択されているにもかかわらずモータ駆動検出手段によってモータが駆動していることが検出された場合、モータが異常状態であると判断するか、あるいは、送水スイッチによって送水実行状態が選択されているにもかかわらずモータ駆動検出手段によってモータが駆動していないことが検出された場合、モータが異常状態であると判断することが望ましい。さらには、モータ異常検出手段は、送水スイッチによって送水待機状態あるいは送水実行状態どちらか一方が選択された状態ではないにもかかわらずモータ駆動検出手段によってモータが駆動していることが検出された場合、モータが異常状態であると判断することが望ましい。これによって、モータがオペレータの意に反して駆動あるいは停止していることが検出される。
【0011】
好ましくは、送水装置は、モータが異常状態であることをオペレータに表示するためのモータ異常告知ランプをさらに有し、モータ駆動終了手段は、モータの駆動が異常状態である間、モータ異常告知ランプを点灯させることが望ましい。これにより、オペレータがモータの異常状態を確認することができる。そして、モータ駆動終了手段は、モータの駆動が異常状態になると、モータの駆動を停止させるとともに、モータが再駆動できないように送水装置全体の動作を実行不可能にすることが望ましい。これによって、オペレータは、送水装置の電源をOFFにしてモータを修理する以外の選択の余地がなくなり、誤ったオペレータの操作で再びモータが駆動する恐れがない。
【0012】
好ましくは、送水スイッチは、2つの接点と1つの極を有する1回路2接点(単極双投接点)スイッチであり、このスイッチでは、極と接続された接点からは送水実行状態に応じた第1の信号が出力され、極と接続されない接点からは第1の信号とは異なる送水待機状態に応じた第2の信号が出力される。この場合、送水動作制御手段は、パルス信号幅を制御した駆動信号をモータへ送るPWM(パルス幅変調)駆動方式によってモータを駆動させるモータ駆動回路を有しており、第1の信号が2つの接点のうちの第1の接点から出力されるとともに第2の信号が他方の第2の接点から出力されている場合、モータを駆動させず、逆に、第2の信号が第1の接点から出力されるとともに第1の信号が第2の接点から出力される場合、モータを駆動させることが望ましい。これにより、オペレータの操作に従って第1の接点から第2の接点へ接続が切り替えられると、送水が実行開始され、その後、第2の接点から第1の接点へ再び接続が切り替えられると、送水が終了される。また、PWM駆動方式のため、モータを適切に駆動することができる。
【0013】
1回路2接点スイッチが適用される場合、スイッチ異常検出手段は、第1の接点からの信号と第2の接点から送られてくる信号が両方とも第1の信号もしくは第2の信号である場合、送水スイッチが異常状態であると判断することが望ましい。送水スイッチが未接続状態などを含む異常状態である場合、このように同じ信号が両接点か出力されるため、送水スイッチの異常状態が検出される。そして、スイッチ異常検出手段は、送水スイッチの異常検出後において、第1の信号が第1の接点から出力されるとともに第2の信号が第2の接点から出力される状態である場合、送水スイッチの異常が解消されたと判断することが望ましい。そして、モータ駆動禁止手段は、送水スイッチが異常状態である場合、送水スイッチの異常状態が解消されるまで、モータを駆動させるための駆動信号をOFFに設定することが望ましい。これにより、送水スイッチが異常状態の間、オペレータがスイッチを修理している最中に誤ってモータが駆動される心配がない。そして、送水スイッチによって待機状態が選択されている状態に復帰されれれば、送水動作が実行可能となる。
【0014】
送水動作制御手段によってモータへ送られる駆動信号に応じたモータ電圧とモータが駆動しているか否かの判断基準となる基準電圧とを比較する比較器を有する回路であって、モータ電圧が基準電圧を超えている場合にはモータが駆動していることを示す駆動状態検出信号を出力し、モータ電圧が基準電圧よりも低い場合にはモータが駆動されていないことを示す停止状態検出信号を出力するモータ駆動検出回路を有することが望ましい。
【0015】
この場合、モータ異常検出手段は、第2の信号が第1の接点から出力されるとともに第1の信号が第2の接点から出力されているにも関わらず、停止状態検出信号がモータ駆動検出回路から出力されている場合、モータの駆動が異常状態であると判断することが望ましい。また、モータ異常検出手段は、第1の信号が第1の接点から出力されるとともに第2の信号が第2の接点から出力されているにも関わらず、駆動状態検出信号がモータ駆動検出回路から出力されている場合、モータの駆動が異常状態であると判断することが望ましい。さらには、モータ異常検出手段は、第1の接点および第2の接点から両方とも第1の信号もしくは第2の信号が出力されているにも関わらず、駆動状態検出信号がモータ駆動検出回路から出力される場合、モータの駆動が異常状態であると判断することが望ましい。このように、モータ異常検出手段は、送水スイッチが送水待機状態から送水実行状態へ切り替えられたときのみモータが駆動している場合、モータの駆動が正常状態であると判断し、それ以外をモータの駆動の異常状態と判断する。
【0016】
さらに、モータ駆動終了手段は、モータが異常状態になると、モータを駆動させるための駆動信号をOFFに設定するとともに、送水装置全体の動作を続行不能となるように送水装置全体の制御を停止させることが望ましい。これにより、オペレータがあらゆる操作をしても送水装置が作動しない状態が維持され、再びモータが誤作動する恐れがない。
【0017】
送水スイッチは、好ましくは、オペレータの足によって操作されるフットスイッチであるか、あるいは、送水装置のパネル面に設けられたスイッチであるか、あるいは、スコープの操作部付近に設けられたスイッチである。
【0018】
本発明の内視鏡用送水装置は、体腔内の所定の部位へ水を噴出するための水を通す送水管路が形成されたスコープが着脱可能に接続されるとともに、送水管路へ水を送るポンプと、送水管路への送水を実行するための送水スイッチと、送水スイッチに従ってポンプを作動させるモータと、送水スイッチが送水実行不可能な異常状態であるか否かを検出するスイッチ異常検出手段と、送水スイッチが異常状態である場合、モータの駆動を駆動可能な状態を維持しながら禁止するモータ駆動禁止手段とを備えたことを特徴とする。あるいは、本発明の内視鏡用送水装置は、体腔内の所定の部位へ水を噴出するための水を通す送水管路が形成されるスコープが着脱可能に接続されるとともに、送水管路へ水を送るポンプと、送水管路への送水を実行するための送水スイッチと、送水スイッチに従ってポンプを作動させるモータと、モータの駆動が送水スイッチに従わない異常状態であるか否かを検出するモータ異常検出手段と、モータの駆動が異常状態である場合、モータの駆動を駆動不可能な状態となるように強制終了させるモータ駆動終了手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下では、図面を参照して、本発明の実施形態である内視鏡用送水装置について説明する。
【0020】
図1は、実施形態である内視鏡用送水装置をスコープとともに概略的に示した図である。この送水装置は、電子内視鏡装置あるいはファイバースコープを使用して手術や検査などを行う時、胃など体腔内の所定の部位を洗浄するために使用される。ここでは、電子内視鏡装置が用いられている。
【0021】
ビデオスコープ10は、スコープ接続用チューブ52を介して送水装置20と着脱可能に接続されており、また、接続部12を通してプロセッサ(図示せず)と着脱可能に接続されている。スコープ接続用チューブ52は、可塑性のチューブであり、送水口用口金52Aおよび装置用口金52Bをそれぞれ両端に備えている。送水口用口金52Aは、ビデオスコープ10の送水口11に取り付け可能であり、また、装置用口金52Bは、送水装置20の流出口23Aに取り付け可能である。ビデオスコープ10内には、水を通すための送水チャンネル(送水管路)13が全体に渡って形成されており、送水口11から入った水は、送水チャンネル13を通って送水ノズル14から流出される。なお、送水チャンネル13は、通常、副送水チャンネルと呼ばれており、ビデオスコープ10の先端に設けられた対物レンズに付着するものを除去するなどの目的でビデオスコープ10内に設けられる送水管路とは別にスコープ内に独自に設けられている。
【0022】
タンク40は、ビデオスコープ10、すなわち体内へ送る水を貯留するためのタンクであり、タンク用チューブ50を介して送水装置20と接続されている。タンク用チューブ50は、送水装置20と接続するための装置用口金50Aを一端に有しており、装置用口金50Aは、送水装置20の入水口23Bに取り付け可能である。
【0023】
送水装置20内部には、タンク40内にある水をビデオスコープ10へ送るための回転ポンプ21が設けられており、モータ(図示せず)の駆動によって回転ポンプが作動する。また、送水装置20内部には、入水口23Bから流入する水を流出口23Aへ送るための送水チューブ25が設けられており、その一部は、回転ポンプ21の周囲に沿って配置されている。
【0024】
フットスイッチ(送水スイッチ)30は、回転ポンプ21の作動、停止、すなわち送水を実行するためのスイッチであり、コードMを介して送水装置20と着脱可能に接続されている。オペレータがフットスイッチ30を踏むと、回転ポンプ21が作動する。回転ポンプ21の構成は、図2に示すように、従来から使用される薬液などを供給するチューブポンプと実質的に等しい構成であり、回転ポンプ21は、回転軸を中心として周方向に沿って互いに90度の等間隔に設けられた4つの円板状の押圧部材(図示せず)25Aを有している。送水チューブ25は、回転ポンプ21周りにU字状に巻きつけられており、送水チューブ25の押圧部材25Aと接する部分は、押圧部材25Aにより径方向外側へ押しつけられる。回転ポンプ21が回転すると、押圧部材25Aは、流出口23A方向へ向かって周上を移動する。そして、押圧部材25Aによってチューブの径が細くなっている送水チューブ25の位置も、押圧部材25Aの移動に伴って、流出口23A方向へ移動する。これにより、タンク40内にある水は、回転ポンプ21の回転によって吸い上げられ、タンク用チューブ50を介して送水装置20内へ流入する。
【0025】
送水装置20内に流入した水は、送水チューブ25内を通り、送水装置20の流出口23Aから流出する。送水装置25から流出した水は、スコープ接続用チューブ52を介してビデオスコープ10の送水口11へ流入する。送水チャンネル13を通った水は、送水ノズル14から体腔内の所定の部位へ噴出し、これにより、粘液などの付着した所定部位が洗浄される。このように、ビデオスコープ10の送水チャンネル13、スコープ接続用チューブ52、送水チューブ25、タンク用チューブ50とが連通していることにより、回転ポンプ21が作動すると、タンク40内の水が体内へ送られる。なお、フットスイッチ30が押下され続けている間は、送水を実行する送水実行状態が維持される。
【0026】
オペレータがフットスイッチ30を離すと、回転ポンプ21は停止する。フットスイッチ30が押下されていない間は、送水を実行しない送水待機状態が維持される。したがって、送水装置20が使用されている間(電源がON状態の間)、フットスイッチ30によって送水待機状態もしくは送水実行状態どちらか一方が選択されており、オペレータの操作に従って送水待機態から送水実行状態あるいは送水実行状態から送水待機状態へ切り替えられる。
【0027】
送水量可変スイッチ24は、送水装置20のパネルP上に設けられており、体腔内へ送る送水量(水圧)を変えるスイッチである。オペレータの操作により、必要に応じてビデオスコープのタイプ(全長)や送水チャンネルの径の違いに応じて設定値が調整される。電源スイッチ22は、送水装置20の電源をON/OFF状態にするスイッチであり、ON状態になると、体腔内への送水が可能となる。モータ異常告知ランプ27は、回転ポンプ21を作動させるためのモータの駆動が異常な状態であることをオペレータに知らせるダイオードランプであり、モータの駆動が異常な状態になると、発光ダイオード(LED)が点灯される。スイッチ異常告知ランプ26は、フットスイッチ30が異常な状態であることをオペレータに知らせるダイオードランプであり、フットスイッチ30が異常な状態になると、LEDが点灯される。
【0028】
図3は、送水装置20のブロック図である。送水装置20全体の動作は、制御回路31内のCPU32によって制御される。なお、送水装置20内の各回路は、電源回路(図示せず)によって電源が供給されている。
【0029】
フットスイッチ30が押下されると、フットスイッチ30から送水動作の実行開始に関する信号が出力され、制御回路31のI/Oポート(図示せず)へ送られる。CPU32では、フットスイッチ30からの信号に基づいて、モータ35を駆動させるための制御信号がモータドライバ(モータ駆動回路)33へ送られる。モータドライバ33は、モータ35に駆動信号を送ることによってモータ35を駆動させる回路であり、CPU32から送られてくる制御信号に基づいて、駆動信号が出力される。モータ35が駆動信号に応じて所定量回転すると、回転ポンプ21がモータ35の回転に連動して回転する。
【0030】
モータ駆動検出回路(モータ駆動検出手段)34は、モータ35の駆動状態を検出するための回路であり、ここでは、モータドライバ33において出力される駆動信号に基づいて、モータ35の駆動状態が検出される。モータ35の駆動状態が検出されると、モータの駆動状態に関する信号がCPU32へ送られる。
【0031】
CPU32では、後述するように、フットスイッチ30からの信号およびモータ駆動検出回路34からの信号に基づいて、フットスイッチ30およびモータ35の駆動の状態がモニタリングされている。フットスイッチ30が異常状態である場合、モータ35が駆動しないように、制御信号がCPU32からモータドライバ33へ送られる。これにより、フットスイッチ30の異常状態が解消されるまで、モータ35の駆動が禁止される。また、スイッチ異常告知ランプ26が点灯するように制御信号がスイッチ異常告知ランプ26へ送られる。一方、モータ35の駆動が異常状態である場合、モータ35の駆動を強制終了させるように、制御信号がモータドライバ33へ送られる。また、モータ異常告知ランプ27が点灯するように、制御信号がモータ異常告知ランプ27へ送られる。
【0032】
送水量切替スイッチ22が操作されると、送水量を調整するための信号がCPU32からモータドライバ33へ送られる。これにより、モータ35の回転速度などが調整される。
【0033】
図4は、モータドライバ33およびモータ駆動検出回路34の電気回路図である。
【0034】
本実施形態では、モータ35に対する駆動制御方式として、駆動信号であるパルス信号のON/OFFのタイミングを制御するPWM(Pulse Width Modulation)駆動方式(パルス幅変調駆動方式)が適用されており、パルス信号の幅を調整した駆動信号をモータ35へ送ることにより、モータ35の回転を制御する。ただし、モータ35は、直流型モータである。モータドライバ33には、4つのスイッチング素子33A、33B、33C、33Dが設けられ、モータ35を伴っていわゆるブリッジ型の回路が構成されている。また、モータドライバ33には、モータ35へ流れる駆動信号を制御するデコーダDが設けられており、CPU32から出力されたモータ35の駆動に関する制御信号に基づいて、4つのスイッチング素子33A〜Dを制御する。制御信号がデコーダDに入力されると、その制御信号に基づいてスイッチング素子33A〜Dが制御される。これにより、パルス状の駆動信号がモータ35へ送られる。
【0035】
モータ35へ流れる駆動信号は、モータ駆動検出回路34の電流検出抵抗34R1に流れ、これにより、駆動信号が電圧値として検出される。電圧値は、オペアンプ34APによって増幅された後、抵抗34R2およびコンデンサ34Cによって積分される。これにより、パルス信号である駆動信号が、モータ35の駆動状態を示す電圧(モータ電圧)に変換される。そして、積分された電圧は、比較器34CPにおいて基準電圧と比較される。基準電圧は、モータ32が駆動しているか否かを判別するための基準となる電圧であり、あらかじめ定められている。
【0036】
積分電圧が基準電圧を超える場合、モータ35が駆動状態であることを示すロー(Low)レベルの信号(駆動状態検出信号)が、比較器34CPからCPU32へ出力される。一方、積分電圧が基準電圧を超えない場合、モータ35が駆動されていないことを示すハイ(High)レベルの信号(停止状態検出信号)が、CPU32へ出力される。
【0037】
図5は、フットスイッチ30の回路図である。図5および以下に示す表1を参照して、フットスイッチの異常状態について説明する。
【0038】
【表1】
Figure 0004424813
【0039】
図5に示すように、フットスイッチ30は、1回路2接点(単極双投接点(SPDT))型のスイッチ回路であり、極COMは、オペレータ30の操作に従って、接点NO(第2の接点)もしくは接点NC(第1の接点)のどちらか一方に接続される。接点NCが極COMと接続される場合、フットスイッチ30からの信号が入力される制御回路31のI/OポートAには、ロー(Low)レベルの信号(第1の信号)が入力される。逆に、接点NCが極COMと接続されていない場合、I/OポートAには、ハイ(High)レベルの信号(第2の信号)が入力される。接点NOに関しても、接点NCと同じように、極COMと接続されているときにはローレベル、接続されていないときにはハイレベルの信号がI/OポートBに入力される。
【0040】
表1に示すように、極COMと接点NCが接続されている場合、オペレータはフットスイッチ30を押下しておらず、ローレベルの信号がI/OポートAへ、ハイレベルの信号がI/OポートBへ入力される。フットスイッチ30が押下されると、フットスイッチ30の切替により、接点NOと極COMが接続される。その結果、今度は、ローレベルの信号がI/OポートBへ送られ、ハイレベルの信号がI/OポートAへ送られる。さらに、フットスイッチ30が踏まれた状態から放されると、再び接点NCと接点COMが接続され、ローレベルの信号がI/OポートA、ハイレベルの信号がI/OポートBへ送られる。このように、フットスイッチ30が正常な状態、すなわち、フットスイッチ30によって送水待機状態および送水実行状態どちらか一方が選択されている場合、I/OポートA、Bに対し、一方のポートにハイレベルの信号が送られると同時に、もう一方のポートにローレベルの信号が送られる。
【0041】
一方、I/OポートA、B両方に対して、同じレベルの信号が送られる場合、フットスイッチ30が異常状態であることを示す。ここで、フットスイッチ30の異常状態には、フットスイッチ30が送水装置20に接続されていない状態や、フットスイッチ30が接触不良になった状態なども含み、送水待機状態もしくは送水実行状態どちらか一方が選択された状態になっていない状態にある。例えば、フットスイッチ30が送水装置20に確実に接続されいない場合、ハイレベルの信号が、I/OポートA、B両方に送られる。また、ローレベルの信号がI/OポートA、B両方に送られた場合も、フットスイッチ30の異常状態とみなされる。
【0042】
このように、単極双投型のフットスイッチ30の状態については、フットスイッチ30から制御回路31のI/OポートA、Bへ送られてくる信号のレベルに基づいて、フットスイッチ30が正常もしくは異常であるかが判断される。
【0043】
一方、モータ35の駆動の異常状態は、次の表2に示すように判断される。
【0044】
【表2】
Figure 0004424813
【0045】
フットスイッチ30が押下される、すなわち極COMと接点NOが接続されると、モータ35を駆動するための制御信号がモータドライバ33へ送られ、これにより、モータ35が駆動される。前述したように、モータ35が駆動すると、モータ駆動検出回路34からは、ローレベルの信号が出力される。フットスイッチ30が押下された状態から放されると、極COMと接点NCが接続され、モータ35の駆動を停止させる制御信号がモータドライバ33へ送られる。モータ35が駆動されないため、モータ駆動検出回路34からは、ハイレベルの信号が出力される。そして、オペレータによってフットスイッチ30が押下されない状態、すなわち送水待機状態の間は、ハイレベルの信号がモータ駆動検出回路34から出力される。
【0046】
したがって、極COMと接点NOが接続された場合、すなわちフットスイッチ30が押下された場合にローレベルの信号(以下では、検出信号という)がモータ駆動検出回路34から出力される場合、モータ35の駆動は正常な状態にある。また、極COMと接点NCが接続された場合、すなわち、フットスイッチ30が押下された状態から放されて送水待機状態が選択された場合にハイレベルの検出信号がモータ駆動検出回路34から出力される場合も、同様に、モータ35の駆動が正常な状態であると判断する。
【0047】
一方、極COMと接点NCが接続されている、すなわち送水待機状態が選択されているにもかかわらずローレベルの検出信号がモータ駆動検出回路34から出力された場合、モータ35の駆動が異常状態であると判断する。例えば、送水を停止するためにフットスイッチ30を放して極COMと接点NCが接続されているにもかかわらずモータ35が駆動している状態に相当する。また、フットスイッチ30が押下されずに極COMと接点NOが接続されている、すなわち送水実行状態が選択されたにもかかわらずハイレベルの検出信号がモータ駆動検出回路34から出力された場合も、モータ35の駆動が異常状態であると判断する。
【0048】
さらに、フットスイッチ30が異常状態である場合、すなわちローレベルの信号もしくはハイレベルの信号がI/OポートA、B両方に送られている場合にモータ35が駆動されていることを示すローレベルの検出信号がモータ駆動検出回路34から出力された場合、モータ35の駆動およびフットスイッチ30がともに異常状態であると判断される。
【0049】
このように、モータ35の駆動状態については、フットスイッチ30からI/OポートA、Bへ送られる信号のレベルとモータ駆動検出回路34から出力される信号のレベルに基づいて、モータ35の駆動が異常な状態であるか否かが判断される。
【0050】
図6は、送水動作処理を示すメインルーチンである。この送水動作処理は、電源がON状態になると開始される。
【0051】
ステップ101では、後述する送水動作処理の禁止に関する送水動作変数mが禁止を示す「0」であるか否かが判定される。送水動作変数mは、図6に示された送水動作処理をそのまま進めていくか否かを定める変数であり、送水動作変数mが「0」である場合、送水動作変数mが「1」になるまで繰り返しステップ101が実行される。一方、送水動作変数mが「1」である場合、ステップ102に移る。
【0052】
ステップ102では、フットスイッチ30が押下されたか否かが判定される。すなわち、極COMと接点NOが接続されたか否かが判定される。フットスイッチ30が押下されていると判断されると、ステップ103に移る。ステップ103では、モータ35があらかじめ定められた正方向に回転するように、駆動信号がモータ35へ送られる。これにより、回転ポンプ21は、ビデオスコープ10へ送水するように回転し、スコープ10の先端から水が噴射する。フットスイッチ30が押下されていないと判断された場合、ステップ101に戻る。
【0053】
ステップ104では、フットスイッチ30が押下された状態から放されたか(開放されたか)否かが判定される。すなわち、極COMと接点NCが接続されたか否かが判定される。フットスイッチ30が放されたと判断されると、ステップ105に移る。ステップ105では、回生ブレーキによって、モータ35が制動される。すなわち、モータ35に電流(パルス信号)が流れないようにスイッチング素子33A〜D(図4参照)が制御されるとともに、モータ35の回転エネルギーが電気的エネルギーに変換される。このような回生制動により、モータ35が停止する。
【0054】
ステップ106では、モータ35の駆動を停止させるため、モータ35へ送られる駆動信号がOFFに設定される。ステップ106が実行されると、ステップ101に戻る。モータ35が異常な状態にならない限り、この送水動作のルーチンは、電源がOFF状態になるまで実行し続けられる。
【0055】
図7は、フットスイッチ30およびモータ35の駆動の状態をモニタリングし、異常状態の場合にはモータを特別に制御する動作を示す割り込みルーチンである。この割り込みルーチンは、1/10秒間隔で実行されるルーチンであり、図6のルーチンに割り込んで処理される。
【0056】
ステップ201では、フットスイッチ30の状態が読み出される。すなわち、I/OポートA、Bに送られる信号のレベルがそれぞれ検出される。ステップ202では、モータ駆動検出回路34から出力されるモータ35の駆動状態を示す信号のレベルが検出される。
【0057】
ステップ203では、フットスイッチ30の状態およびモータ35の駆動状態に応じてフラグが設定される。すなわち、フットスイッチ30の状態は、表1に示す2つのI/OポートA、Bの信号レベルに基づいて判断され、また、モータ35の駆動の状態は、表2に示すように、2つのI/OポートA、Bの状態に対するモータ駆動検出回路34から出力される検出信号のレベルに基づいて判断される。そして、フットスイッチ30およびモータ35の駆動が異常な状態である場合、それぞれフラグがセットされる。このフラグのセットに基づいて、フットスイッチ30もしくはモータ35の駆動が異常状態である、あるいは両方とも異常状態であるか否かが判断される。
【0058】
ステップ204では、フットスイッチ30が異常状態であるか否かが判定される。フットスイッチ30が異常状態ではないと判断されると、ステップ205に移る。ステップ205では、スイッチ異常告知ランプ26が点灯している場合にはランプ26が消灯され、また、スイッチ異常告知ランプ26が点灯していなければそのままの状態が維持される。そして、ステップ206では、図5に示した送水動作変数mが送水動作を実行可能とするように「1」に設定される。ステップ206が実行されると、ステップ210へ移る。
【0059】
一方、ステップ204において、フットスイッチ30がフラグの設定によって異常状態であると判断されると、ステップ207へ移る。ステップ207では、オペレータにフットスイッチ30が異常状態であること知らせるため、スイッチ異常告知ランプ11が点灯される。そして、ステップ208では、モータ35の駆動を禁止するための制御信号がモータドライバ33へ送られる。これにより、モータドライバ33では、モータ35を回転させるための駆動信号がOFFに設定される。ステップ208が実行されると、ステップ209に移り、図5に示した送水動作を実行できないようにするため、送水実行変数mが「0」に設定される。ステップ209が実行されると、ステップ210へ進む。ステップ210では、モータ35の駆動が異常状態であるか否かが判定される。
【0060】
ステップ210において、モータ35の駆動が異常状態ではないと判断された場合、この割り込みルーチンは終了し、メインルーチンへ戻る。モータ35の駆動が異常状態でなくフットスイッチ30のみが異常状態である間、ステップ207〜209が繰り返し実行され、モータ35への駆動信号は、OFFのまま維持される。そして、このフットスイッチ30が異常状態である間にフットスイッチ30を修理(例えば、フットスイッチ30を送水装置20へ確実に接続)することによってフットスイッチ30が正常な状態に戻った場合、ステップ205〜206が実行され、図5の送水動作が実行可能となる。ただし、ステップ204では、極COMと接点NCが接続されてローレベルの信号がI/OポートAに入力され、ハイレベルの信号がI/Oポートに入力されたことを検出した場合、すなわち、送水待機状態(フットスイッチ30が押下されていない状態)が選択されている場合、フットスイッチ30が異常状態から正常な状態に戻ったと判断される。
【0061】
一方、ステップ210において、モータ35の駆動がフラグの設定によって異常状態であると判断されると、ステップ211へ進む。ステップ211では、オペレータにモータ35の駆動が異常状態であることを知らせるため、モータ異常告知ランプ27が点灯される。そして、ステップ211では、モータ35の駆動を強制終了させるための制御信号がモータドライバ33へ送られる。これにより、モータ35への駆動信号がOFFに設定され、モータ35が停止する。さらに、ステップ212が実行された後、このルーチンは無限ループ状態となるため、CPU32による送水装置20全体の制御を続けることができなくなる。すなわち、送水装置20の電源がOFF状態にならない限り、送水装置20全体の動作が実行不可能となる。ステップ212が実行されると、モータ35およびその制御回路を修理するため、電源がオペレータによってOFFにされる。
【0062】
このように本実施形態によれば、表1および表2に示すように、フットスイッチ30からI/OポートA、Bへ送られる信号レベルおよびモータ駆動検出回路34から出力される検出信号レベルに基づいて、フットスイッチ30およびモータ35の駆動が異常状態であるか否かが判断される。フットスイッチ30およびモータ35の駆動が異常時状態である場合、それぞれフラグが設定される。
【0063】
フットスイッチ30がフラグの設定によって異常状態であると判断されると、スイッチ異常告知ランプ26が点灯されて(ステップ207)、モータ35への駆動信号がOFFに設定される(ステップ208)。さらに、図5のメインルーチンの送水動作処理、具体的には、フットスイッチ30のON検出を実行させないようにするため、送水動作変数mが「0」に設定され(ステップ209)、フットスイッチが30が正常な状態になる、すなわち変数mが「1」に設定されるまで送水動作は実行できない(ステップ101)。これにより、オペレータがフットスイッチ30の異常状態に気付くとともに、モータ35が突然駆動されることがなく、また、オペレータの意に反する送水動作が実行開始される恐れがない。
【0064】
また、フットスイッチ30のみ異常な状態でモータ35の駆動は異常状態でない場合、フットスイッチ30が異常状態から正常状態へ回復するまでの間(例えば、フットスイッチ30を送水装置20へ接続し直す間)、ステップ207〜209が繰り返し実行され、フットスイッチ30が正常な状態(開放状態)になると、ステップ205〜206が実行される。すなわち、フットスイッチ30が異常状態である間、モータ35の駆動が再開可能な状態を維持しながらモータ35の駆動が禁止される。これにより、フットスイッチ30修理している間、送水装置20の電源をOFFに設定しなくても、オペレータの意に反してモータ35が駆動されることがない。従って、オペレータは、安心してフットスイッチ30の状態を点検もしくは交換することができる。
【0065】
モータ35の駆動がフットスイッチ30から出力される信号に従わず、異常状態であると判断された場合、モータ異常告知ランプ27が点灯される。(ステップ211)。そして、モータ35の駆動が強制的に停止させされるとともに(ステップ212)、図6の無限ループ状態で示すように、送水装置20全体の動作が実行不可能となる。すなわち、モータ35が駆動不可能となるように、モータ35の駆動が強制的に終了させられる。これにより、オペレータがモータ35の駆動の異常状態に気付くとともに、モータ35の制御不可能な駆動により送水が実行され続けられる恐れがない。さらに、送水装置20全体の動作も停止されることによって、一度停止させられたモータ35が誤って再び駆動することがない。したがって、オペレータは、慌てることなく修理などの送水装置20に対する処理を実行することができる。
【0066】
本実施形態では、フットスイッチ30の回路形式として、1回路2接点(単極双投接点)型のスイッチ回路が適用されているが、他の形式(双極双投接点など)のスイッチを用いていもよい。この場合、スイッチによる送水が実行できない状態を異常状態として検出する。
【0067】
また、本実施形態では、スイッチの種類として、オペレータが足で操作するフットスイッチ30が適用されているが、代わりに、図7に示すように、オペレータが指で操作できるように、送水装置20のパネル上に送水スイッチ30Aを配置してもよい。
【0068】
さらには、図8に示すように、ビデオスコープ10の近接端側にある操作部(図示せず)付近に送水スイッチ30Bを設けることも可能である。これにより、オペレータは、ビデオスコープ10の先端部を操作しながら、送水動作を容易に実行することができる。この場合、送水スイッチ30Bは、コードM1を介して送水装置20と接続される。
【0069】
本実施形態では、直流型のモータ35をPWM駆動方式によって駆動させているが、その他のタイプのモータおよび駆動方式の構成であってもよい。この場合、送水用のスイッチに従わずにモータが駆動される状態を異常状態として検出する。また、ビデオスコープ10を用いた電子内視鏡装置の代わりに、ファイバースコープを送水装置20へ接続させてもよい。さらに、回転ポンプ21以外の種類のポンプを適用させてもよい。
【0070】
本実施形態では、フットスイッチ30の異常状態およびモータ35の駆動の異常状態両方を検出しているが、フットスイッチ30の異常状態のみ検出し、異常状態の時にはモータ35の駆動を禁止させる、あるいは、モータ35の駆動の異常状態のみ検出して異常状態の時にはモータ35の駆動を強制終了させる構成にしてもよい。
【0071】
【本発明の効果】
このように本発明の送水装置によれば、送水時における患者の安全が十分確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である送水装置の概略的図である。
【図2】回転ポンプを示した概略的断面図である。
【図3】送水装置のブロック図である。
【図4】モータドライバおよびモータ駆動検出回路の回路図である。
【図5】フットスイッチの回路図である。
【図6】送水動作を示すメインルーチンである。
【図7】フットスイッチおよびモータのの状態をモニタリングする動作を示す割り込みルーチンである。
【図8】パネルにスイッチを設けた場合の送水装置の概略図である。
【図9】スコープにスイッチを設けた場合の送水装置の概略図である。
【符号の説明】
10 ビデオスコープ(スコープ)
13 送水チャンネル(送水管路)
20 送水装置
21 回転ポンプ(ポンプ)
26 スイッチ異常告知ランプ
27 モータ異常告知ランプ
30 フットスイッチ(送水スイッチ)
31 制御回路
32 CPU
33 モータドライバ(モータ駆動回路)
34 モータ駆動検出回路(モータ駆動検出手段)
35 モータ
40 タンク
NO 接点(第2の接点)
NC 接点(第1の接点)
COM 極

Claims (21)

  1. 体腔内の所定の部位へ水を噴出するための水を通す送水管路が形成されたスコープが着脱可能に接続されるとともに、
    前記送水管路へ水を送るポンプと、
    前記送水管路への送水を実行するためにオペレータによって操作され、オペレータの操作に従い、送水を実行しない送水待機状態および送水を実行する送水実行状態どちらか一方へ選択的に切り替わる送水スイッチと、
    前記送水スイッチの送水待機状態、送水実行状態の切替を検出して前記ポンプを作動させるモータを駆動、停止させることにより、前記送水管路へ送水する送水動作を制御する送水動作制御手段と、
    前記モータが駆動しているか否かを検出するモータ駆動検出手段と、
    前記送水スイッチの状態が送水待機状態あるいは送水実行状態どちらか一方に切り替わっていない状態を、前記送水スイッチの異常状態として検出するスイッチ異常検出手段と、
    前記送水スイッチが異常状態である場合、前記モータを駆動させないモータ駆動禁止手段と、
    前記送水スイッチによって送水待機状態に切り替わっているにもかかわらず前記モータが駆動している状態を、前記モータの駆動の異常状態として検出するモータ異常検出手段と、
    前記モータの駆動が異常状態である場合、前記モータの駆動を停止させ、そして、前記モータが再駆動できないように前記送水装置全体の動作を実行不可能にして強制終了させるモータ駆動終了手段と
    を備えたことを特徴とする内視鏡用送水装置。
  2. 前記送水スイッチが異常状態であることをオペレータに示すためのスイッチ異常告知ランプをさらに有し、前記モータ駆動禁止手段が、前記送水スイッチが異常状態である間、前記スイッチ異常告知ランプを点灯させることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用送水装置。
  3. 前記スイッチ異常検出手段が、前記送水スイッチの異常状態検出後において前記送水スイッチによって送水待機状態が選択されている場合、前記送水スイッチの異常状態が解消されたと判断することを特徴とする特徴とする請求項に記載の内視鏡用送水装置。
  4. 前記モータ駆動禁止手段が、前記送水スイッチの異常状態が解消されるまで、前記モータを駆動させないことを特徴とする請求項に記載の内視鏡用送水装置。
  5. 前記モータ駆動禁止手段が、前記送水スイッチの異常状態が解消されるまで、前記送水動作制御手段による前記送水スイッチの切替検出を実行させないことを特徴とする請求項に記載の内視鏡用送水装置。
  6. 前記モータ異常検出手段が、前記送水スイッチによって送水実行状態に切り替わっているにもかかわらず前記モータが駆動していない状態を、前記モータの駆動の異常状態として検出し、
    前記モータ駆動終了手段が、前記送水スイッチによって送水実行状態に切り替わっているにもかかわらず前記モータが駆動していない場合、前記モータをそのまま駆動させないようにし、そして、前記モータが再駆動できないように前記送水装置全体の動作を実行不可能にして強制終了させることを特徴とする請求項記載の内視鏡用送水装置。
  7. 前記モータ異常検出手段が、前記送水スイッチによって送水待機状態あるいは送水実行状態どちらか一方に切り替わった状態ではないにもかかわらず前記モータが駆動している状態を、前記モータの駆動の異常状態として検出することを特徴とする請求項に記載の内視鏡用送水装置。
  8. 前記モータが異常状態であることをオペレータに表示するためのモータ異常告知ランプをさらに有し、前記モータ駆動終了手段が、前記モータの駆動が異常状態である間、前記モータ異常告知ランプを点灯させることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用送水装置。
  9. 前記送水スイッチが、2つの接点と1つの極を有する1回路2接点(単極双投接点)スイッチであり、前記極と接続された接点からは送水実行状態に応じた第1の信号が出力され、前記極と接続されない接点からは第1の信号とは異なる送水待機状態に応じた第2の信号が出力されることを特徴とする請求項に記載の内視鏡用送水装置。
  10. 前記送水動作制御手段が、パルス信号幅を制御した駆動信号を前記モータへ送るPWM(パルス幅変調)駆動方式により前記モータを駆動させるモータ駆動回路を有しており、前記第1の信号が2つの接点のうちの第1の接点から出力されるとともに前記第2の信号が他方の第2の接点から出力されている場合、前記モータを駆動させず、逆に、前記第2の信号が前記第1の接点から出力されるとともに前記第1の信号が前記第2の接点から出力される場合、前記モータを駆動させることを特徴とする請求項に記載の内視鏡用送水装置。
  11. 前記スイッチ異常検出手段が、前記第1の接点からの信号と前記第2の接点から送られてくる信号が両方とも前記第1の信号もしくは第2の信号である場合、前記送水スイッチが異常状態であると判断することを特徴とする請求項に記載の内視鏡用送水装置。
  12. 前記スイッチ異常検出手段が、前記送水スイッチの異常検出後において、前記第1の信号が前記第1の接点から出力されるとともに前記第2の信号が前記第2の接点から出力される状態である場合、前記送水スイッチの異常状態が解消されたと判断することを特徴とする請求項11に記載の内視鏡用送水装置。
  13. 前記モータ駆動禁止手段が、前記送水スイッチが異常状態である場合、前記送水スイッチの異常状態が解消されるまで、前記モータを駆動させるための駆動信号をOFFに設定することを特徴とする請求項12に記載の内視鏡用送水装置。
  14. 前記モータ駆動検出手段が、前記送水動作制御手段によって前記モータへ送られる駆動信号に応じたモータ電圧と前記モータが駆動しているか否かの判断基準となる基準電圧とを比較する比較器を有する回路であって、前記モータ電圧が前記基準電圧を超えている場合には前記モータが駆動していることを示す駆動状態検出信号を出力し、前記モータ電圧が前記基準電圧よりも低い場合には前記モータが駆動されていないことを示す停止状態検出信号を出力するモータ駆動検出回路を有することを特徴とする請求項10に記載の内視鏡用送水装置。
  15. 前記モータ異常検出手段が、前記第2の信号が前記第1の接点から出力されるとともに前記第1の信号が前記第2の接点から出力されているにも関わらず、前記停止状態検出信号が前記モータ駆動検出回路から出力されている場合、前記モータの駆動が異常状態であると判断し、
    前記モータ駆動終了手段が、前記第2の信号が前記第1の接点から出力されるとともに前記第1の信号が前記第2の接点から出力されているにも関わらず、前記停止状態検出信号が前記モータ駆動検出回路から出力されている場合、前記モータをそのまま駆動させないようにし、そして、前記モータが再駆動できないように前記送水装置全体の動作を実行不可能にして強制終了させることを特徴とする請求項14に記載の内視鏡用送水装置。
  16. 前記モータ異常検出手段が、前記第1の信号が前記第1の接点から出力されるとともに前記第2の信号が前記第2の接点から出力されているにも関わらず、前記駆動状態検出信号が前記モータ駆動検出回路から出力されている場合、前記モータの駆動が異常状態であると判断することを特徴とする請求項14に記載の内視鏡用送水装置。
  17. 前記モータ異常検出手段が、前記第1の接点および前記第2の接点から両方とも前記第1の信号もしくは前記第2の信号が出力されているにも関わらず、前記駆動状態検出信号が前記モータ駆動検出回路から出力される場合、前記モータの駆動が異常状態であると判断することを特徴とする請求項14に記載の内視鏡用送水装置。
  18. 前記モータ駆動終了手段が、前記モータを駆動させるための駆動信号をOFFに設定するとともに、前記送水装置全体の動作を続行不能となるように前記送水装置全体の制御を停止させることを特徴とする請求項10に記載の内視鏡用送水装置。
  19. 前記送水スイッチが、オペレータの足によって操作されるフットスイッチであることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用送水装置。
  20. 前記送水スイッチが、前記送水装置のパネル面に設けられたスイッチであることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用送水装置。
  21. 前記送水スイッチが、前記スコープの操作部付近に設けられたスイッチであることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用送水装置。
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