JP4424526B2 - 船舶推進機の吸気装置 - Google Patents

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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、吸気通路の長さを可変として船舶推進機の吸気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
船舶推進機である船外機には、従来、特開平9−88623号公報で示されたものがある。
【0003】
上記公報のものによれば、船外機は、船体の後方に位置し前上方に向って往、復回動自在となるようこの船体の後部に枢支されるケースと、このケースの上方に配設される上記内燃機関とを備え、また、この内燃機関は、上記ケースの上端部に支持されるクランクケースと、このクランクケースから上記船体の後方に向って突出するシリンダとを備えている。
【0004】
また、上記シリンダから延出する吸気管が上記クランクケースの一側面に沿って前方に延出し、その延出端部に吸気サイレンサが取り付けられ、上記吸気管内と吸気サイレンサ内の各吸気通路を通して大気側の空気が上記内燃機関のシリンダ内に吸入されるようになっている。
【0005】
上記内燃機関を駆動させれば、上記吸気サイレンサと吸気管内の各吸気通路を順次通って大気側の空気がシリンダ内に吸入され、ここで燃料の燃焼に供され、この燃焼により生じた内燃機関の駆動力により、船舶が推進させられるようになっている。
【0006】
ここで、内燃機関では、吸気通路を長く設定すると高トルクの駆動状態が得られ、短く設定すると高出力の駆動状態が得られることが知られている。そこで、船舶の推進時において、上記内燃機関の各種駆動状態が任意に選択できるようにするため、従来、次のようなものが提案されている。
【0007】
即ち、上記吸気管の中途部に、この中途部内を大気側に向って開放させる開口が形成され、この開口を開閉自在とするバタフライ弁が設けられている。
【0008】
そして、上記バタフライ弁の閉弁動作により上記開口を閉じれば、上記吸気管の吸気通路の全長にわたり空気が流れることとなって、上記吸気通路の長さが長く設定されることとなり、一方、上記バタフライ弁の開弁動作により上記開口を開けると、この開口を通し大気側の空気が吸気通路に吸入されることとなり、このため、この場合の実質的な吸気通路は上記吸気管の中途部の開口から内燃機関に至るまでとなって、その長さが短く設定されることとなる。つまり、上記バタフライ弁の閉、開弁動作によって上記吸気通路の長さが任意に可変とされ、これにより、内燃機関の各種駆動状態が任意に選択できるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の技術では、上記したようにバタフライ弁を開弁動作させて開口を開放させると、この開口を通り大気側の空気が上記吸気通路に吸入されるが、この際、上記開弁状態のバタフライ弁は上記開口内に存在したままに残される。
【0010】
このため、上記開口を通る空気の円滑な流動は上記バラフライ弁によって邪魔されることから、これを補填する分、上記開口を大きくすると共にバタフライ弁を大きくする必要が生じ、これは、この吸気装置を大形化させる原因となって好ましくない。
【0011】
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、船体推進用の駆動源である内燃機関に空気を吸入させる吸気管の吸気通路の長さを可変として、内燃機関の各種駆動状態が任意に選択できるようにし、かつ、このようにした場合でも、吸気装置が大形にならないようにすることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の船舶推進機の吸気装置は、次の如くである。
【0013】
請求項1の発明は、船体3推進用の駆動源である内燃機関11から延出する吸気管34を備え、この吸気管34内の吸気通路35を通して大気側の空気12が上記内燃機関11に吸入されるようにした船舶推進機の吸気装置において、
【0014】
上記吸気管34の上流側部分40と下流側部分41との間における中途部分42を上記上、下流側部分40,41から分離し、上記中途部分42を船舶1の静止側部材に往、復回動A,B自在に枢支し、上記中途部分42の往回動で、上記下流側部分41の吸気通路35の上流端開口41aが大気側に開放されるようにし
【0015】
記船体3の後方に位置して前上方に向って往、復回動自在となるようこの船体3の後部に枢支されるケース8と、このケース8の上方に配設される上記内燃機関11とを備え、この内燃機関11が上記ケース8の上端部に支持されるクランクケース21と、このクランクケース21から上記船体3の後方に向って突出するシリンダ23とを備え、このシリンダ23から延出する上記吸気管34が上記クランクケース21の一側面に沿って前方に延出し、その延出端部に吸気サイレンサ37を取り付け、
【0016】
上記クランクケース21を基準としてその一側方に上記中途部分42を配設し、上記クランクケース21の他側方に上記吸気サイレンサ37を配設したものである。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、上記中途部分42が回動する際の回動中心となる仮想軸心48が、上記中途部分42を貫通するようにしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面により説明する。
【0019】
(本発明との比較例)
【0020】
図1〜5により、まず、本発明との比較例につき説明する。
【0021】
図において、符号1は船舶で、水2に浮かべられている。また、矢印Frは、上記船舶1の進行方向の前方を示している。
【0022】
上記船舶1は水2に浮く船体3と、この船体3の後部に支持される船舶推進機4とを備えている。この船舶推進機4は、上記船体3の後端部に取り付けられるクランプブラケット6と、このクランプブラケット6を介し上記船体3に対し回動自在に支持される船外機7とを備えている。
【0023】
上記船外機7はこの船外機7の下部を構成して上記船体3の後方近傍に位置するケース8を備え、このケース8は上下方向に長く延びてその上部が上記クランプブラケット6の枢支軸6aにより前上方に向って往、復回動自在となるよう船体3の後部に枢支され、上記ケース8の下部は上記水2面下に没入させられている。
【0024】
上記船外機7は、上記ケース8の下端部に支承されるプロペラ10と、上記ケース8の上端部の上方に配設されてこの上端部に支持され上記プロペラ10を駆動する船体3推進用の駆動源である内燃機関11と、大気側の空気12を燃料13と共に上記内燃機関11に導入させて吸入可能とさせる吸気装置14と、上記空気12と燃料13とによる混合気が上記内燃機関11で燃焼した後に、この内燃機関11から排出される排気16を上記船体3の外部に導出させる排気装置17と、上記ケース8の内部に収容され上記内燃機関11に上記プロペラ10を連動連結させる動力伝達手段18と、上記内燃機関11、吸気装置14、および排気装置17をその上方から開閉自在に覆うカウリング19とを備え、このカウリング19にはその内外を連通させる空気導入口20が形成されている。
【0025】
上記内燃機関11は4サイクル多シリンダ(4シリンダ)内燃機関である。この内燃機関11は、上記ケース8の上端部である上面に支持されるクランクケース21と、このクランクケース21に支承される軸心22aが縦向きのクランク軸22と、上記クランクケース21から船体3の前後方向での後方に向って突出し上下方向で互いに並設される複数(4つ)のシリンダ23と、これら各シリンダ23内に嵌入されるピストン24と、上記クランク軸22と各ピストン24とを互いに連動連結させる連接棒25とを備え、上記シリンダ23の突出端部内でピストン24により閉じられた空間が燃焼室26とされている。
【0026】
上記各シリンダ23にはその外部から上記燃焼室26に連通する吸気通路28が形成されると共に、この吸気通路28を開閉自在とする吸気弁29が設けられている。また、上記各シリンダ23には上記燃焼室26からその外部に連通する排気通路30が形成されると共に、この排気通路30を開閉自在とする排気弁31が設けられている。上記吸気弁29と排気弁31とは上記クランク軸22に連動連結されて、適宜、開閉弁動作させられる。
【0027】
前記吸気装置14は上記内燃機関11の各シリンダ23からそれぞれ延出する樹脂製の吸気管34を備え、これら吸気管34は上記内燃機関11に支持されている。上記各吸気管34は、上記クランクケース21とシリンダ23群の各一側面に沿って前方に延出すると共に、これら一側面の外側方近傍に配設され、かつ、上下方向で互いに並設されている。上記吸気管34の内孔が吸気通路35とされ、この吸気通路35は大気側であるカウリング19内を上記吸気通路28を通し各シリンダ23内の燃焼室26に連通させ、上記吸気管34は円形状のパイプとされ、その吸気通路35はその長手方向の各部断面が円形状とされている。
【0028】
上記吸気管34の延出端部には上記各シリンダ23に共用される樹脂製の吸気サイレンサ37が取り付けられ、この吸気サイレンサ37にはその内外を連通させる空気導入口38が形成されている。また、上記吸気サイレンサ37の内部も、上記空気導入口38を通し大気側を上記吸気管34の吸気通路35に連通させる吸気通路39とされている。そして、上記吸気サイレンサ37と吸気管34の各吸気通路39,35は大気側の空気12を内燃機関11の各シリンダ23内に吸入可能とさせる。
【0029】
上記各シリンダ23に対応する各吸気管34は、それぞれその長手方向でその延出端部側を構成する上流側部分40と、上記シリンダ23側を構成する下流側部分41と、上記上流側部分40と下流側部分41との間を構成する中途部分42とに分割させられており、つまり、上記上流側部分40と下流側部分41とから上記中途部分42が分離させられている。上記下流側部分41の長手方向の中途部にスロットル弁44が介設され、このスロットル弁44は上記下流側部分41における吸気通路35の開度(スロットル開度)を調整自在とする。
【0030】
上記各吸気管34の各中途部分42は前後方向で互いにほぼ同じところに位置させられ、かつ、上下方向で互いに並設され、これら中途部分42は連結部材47により互いに一体的に結合させられている。上記各中途部分42をそれぞれ上下方向で貫通してほぼ鉛直方向に延びる仮想の軸心48上で、上記中途部分42群の上、下面にそれぞれ枢支軸49が突設されている。これら枢支軸49により上記各中途部分42が船舶1の静止側部材である内燃機関11側に枢支され、上記各中途部分42は上記軸心48を回動中心として一体的に往回動A(図1中二点鎖線)、復回動B(図1中実線)自在とされている。
【0031】
上記枢支軸49を介し上記各中途部分42を往、復回動A,B可能とさせるアクチュエータ51はソレノイドやサーボモータなどで構成され、上記各中途部分42を往回動Aさせれば、上記下流側部分41の吸気通路35の上流端開口41aが大気側に開放されるようになっている。
【0032】
上記吸気サイレンサ37は、上記各吸気管34の上流側部分40、上記上、下流側部分40,41と中途部分42との間の各隙間53、および上記中途部分42の回動軌跡を全体的に密閉状に覆うよう形成され、上記吸気サイレンサ37の各部断面は、上記吸気通路35の各部断面よりも十分に大きくされている。また、上記吸気サイレンサ37は、上記上、下流側部分41,42に互いに一体成形され、上記各中途部分42は上記吸気サイレンサ37の一部分に枢支され、つまり、この吸気サイレンサ37の一部分を介し前記したように内燃機関11側に枢支されている。
【0033】
図1中実線で示すように、上記各中途部分42が復回動Bした上記吸気管34の元の状態で、内燃機関11が駆動すると、上記吸気サイレンサ37と吸気管34内の各吸気通路39,35を通って大気側である上記カウリング19内の空気12が内燃機関11の各シリンダ23内に吸入され、ここで燃料13の燃焼に供給される。
【0034】
上記の場合、吸気管34の吸気通路35の全長にわたり空気12が流れることとなって、上記吸気通路35の長さが長く設定されることとなり、これにより、内燃機関11に高トルクの駆動状態が得られる。
【0035】
また、上記の場合、吸気管34の吸気通路35の中途部は、上記各隙間53を通し大気側である上記吸気サイレンサ37内の吸気通路39に開放されるが、上記各隙間53の面積は小さくされており、このため、大気側の空気12のほとんどは上記吸気管34の吸気通路35を流れる。また、上記各隙間53は上記吸気サイレンサ37に覆われているため、上記各隙間53を通して漏出する吸気騒音が吸気装置14の外部にまで達することは、上記吸気サイレンサ37により防止される。
【0036】
一方、図1中二点鎖線で示すように、上記各中途部分42を往回動Aさせると、上記下流側部分41の吸気通路35の上流端開口41aが大気側である上記吸気サイレンサ37内の吸気通路39に開放される。
【0037】
このため、上記上流端開口41aを通し大気側の空気12が上記下流側部分41の吸気通路35に吸入されることから、この場合の実質的な吸気通路35は上記上流端開口41aから内燃機関11のシリンダ23に至るまでとなって、その長さが短く設定されることとなり、これにより、内燃機関11に高出力の駆動状態が得られる。
【0038】
よって、上記各中途部分42を往、復回動A,Bさせることにより、船体3推進用の駆動源である内燃機関11に空気12を吸入させる吸気管34の吸気通路35の長さが可変とされ、もって、内燃機関11の各種駆動状態が任意に選択できることとなる。
【0039】
そして、上記したように、中途部分42を往回動Aさせて上記下流側部分41の上流端開口41aを開放させたとき、これら上流端開口41aを通り大気側の空気12が上記下流側部分41の吸気通路35に吸入されるが、この際、上記中途部分42は、上記下流側部分41の上流端開口41aから外方に離れて存在する。
【0040】
このため、上記上流端開口41aを通る空気12の円滑な流動が上記中途部分42によって邪魔されるということは防止され、よって、従来の技術のように開弁動作したバタフライ弁が空気12の流動を邪魔する場合に比べて、上記上流端開口41aの面積はより小さくて足り、その分、吸気装置14が大形になることが防止される。
【0041】
また、前記したように、中途部分42が回動する際の回動中心となる仮想軸心48が、上記中途部分42を貫通するようにしてある。
【0042】
このため、上記中途部分42を軸心48回りに往回動Aさせても、この中途部分42の回動軌跡は、上記中途部分42を復回動Bさせた元の占有空間の少なくとも一部分を含むこととなって、この元の占有空間から大きく突出するということは防止される。
【0043】
よって、上記中途部分42を往、復回動A,Bさせて、吸気管34の吸気通路35の長さを可変にさせる場合でも、吸気装置14が大形になることは防止される。
【0044】
以下の各図は、本発明の実施の形態を示している。この実施の形態は、前記本発明との比較例と構成、作用効果において多くの点で共通している。そこで、これら共通するものについては、図面に共通の符号を付してその重複した説明を省略し、異なる点につき主に説明する。また、これら本発明との比較例と本発明の実施の形態における各部分の構成を、本発明の課題、作用効果に照らして種々組み合せてもよい。
【0045】
(実施の形態)
【0046】
図6,7は、実施の形態を示している。
【0047】
これによれば、上記吸気サイレンサ37と上流側部分40との間にスロットル弁44が介設されている。上記上流側部分40の上流端部にはサージタンク56が形成されている。上記吸気管34の上、下流側部分40,41と中途部分42との間の各隙間53、および上記中途部分42の回動軌跡を全体的に密閉状に覆うと共に、上記上流側部分40と下流側部分41とに一体成形される他のサイレンサ57が設けられ、この他のサイレンサ57には、これの内外を連通させる不図示の空気導入口が形成されて、この他のサイレンサ57と吸気管34との間の空間は大気側とされている。
【0048】
上記クランクケース21を基準としてその一側方に上記中途部分42を配設し、上記クランクケース21の他側方に上記吸気サイレンサ37を配設している。
【0049】
また、上記船外機7の幅方向ほぼ中央、かつ、上記クランク軸22の軸心22aを通り、鉛直方向に延びる仮想鉛直面59を基準として、上記中途部分42と吸気サイレンサ37とが左右に振り分けられている。
【0050】
ここで、上記中途部分42は往、復回動A,Bするものであって、この回動軌跡を含めた占有空間は大きいものである。また、上記吸気サイレンサ37はその機能上容積を大きくする必要があって、外形が大きいものである。
【0051】
そこで、上記したように中途部分42と吸気サイレンサ37の配設をする場合に、これら42,37を船体3の前後方向で、上記クランクケース21の前端部近傍に位置させると共に、上記クランクケース21を基準としたその両側方の空間に左右振り分け配置したのであり、このため、上記クランクケース21の両側方の空間がバランスよく利用されて吸気装置14の構成部品がコンパクトに配設され、よって、この吸気装置14が大形になることが防止される。
【0052】
また、上記したように中途部分42と吸気サイレンサ37を左右振り分け配置した場合、これら42,37の間に位置する上記下流側部分41は、上記クランクケース21の前方近傍に位置して船体3の幅方向に延びることとなる。そして、上記下流側部分41は、単に空気12をシリンダ23側に流動させるものであって、上記吸気サイレンサ37や中途部分42に比べて断面積が小さいものである。
【0053】
よって、上記クランクケース21の前方に位置する上記吸気装置14の部分である上記下流側部分41が前方に向って、つまり、船体3側に向って大きく突出するということは防止される。このため、上記船外機7の収納時など、これを前上方に向って往回動させたとき、上記吸気装置14の部分により船体3上の作業空間が狭められるということは防止される。
【0054】
【発明の効果】
本発明による効果は、次の如くである。
【0055】
請求項1の発明は、船体推進用の駆動源である内燃機関から延出する吸気管を備え、この吸気管内の吸気通路を通して大気側の空気が上記内燃機関に吸入されるようにした船舶推進機の吸気装置において、
【0056】
上記吸気管の上流側部分と下流側部分との間における中途部分を上記上、下流側部分から分離し、上記中途部分を船舶の静止側部材に往、復回動自在に枢支し、上記中途部分の往回動で、上記下流側部分の吸気通路の上流端開口が大気側に開放されるようにしている。
【0057】
このため、上記中途部分が復回動した上記吸気管の元の状態で、内燃機関が駆動すると、上記吸気管内の吸気通路を通って大気側の空気が内燃機関に吸入され、ここで燃料の燃焼に供給される。
【0058】
上記の場合、吸気管の吸気通路の全長にわたり空気が流れることとなって、上記吸気通路の長さが長く設定されることとなり、これにより、内燃機関に高トルクの駆動状態が得られる。
【0059】
一方、上記各中途部分を往回動させると、上記下流側部分の吸気通路の上流端開口が大気側に開放される。
【0060】
このため、上記上流端開口を通し大気側の空気が上記下流側部分の吸気通路に吸入されることから、この場合の実質的な吸気通路は上記上流端開口から内燃機関に至るまでとなって、その長さが短く設定されることとなり、これにより、内燃機関に高出力の駆動状態が得られる。
【0061】
よって、上記各中途部分を往、復回動させることにより、船体推進用の駆動源である内燃機関に空気を吸入させる吸気管の吸気通路の長さが可変とされ、もって、内燃機関の各種駆動状態が任意に選択できることとなる。
【0062】
そして、上記したように、中途部分を往回動させて上記下流側部分の上流端開口を開放させたとき、これら上流端開口を通り大気側の空気が上記下流側部分の吸気通路に吸入されるが、この際、上記中途部分は、上記下流側部分の上流端開口から外方に離れて存在する。
【0063】
このため、上記上流端開口を通る空気の円滑な流動が上記中途部分によって邪魔されるということは防止され、よって、従来の技術のように開弁動作したバタフライ弁が空気の流動を邪魔する場合に比べて、上記上流端開口の面積はより小さくて足り、その分、吸気装置が大形になることが防止される。
【0064】
また、上記船体の後方に位置して前上方に向って往、復回動自在となるようこの船体の後部に枢支されるケースと、このケースの上方に配設される上記内燃機関とを備え、この内燃機関が上記ケースの上端部に支持されるクランクケースと、このクランクケースから上記船体の後方に向って突出するシリンダとを備え、このシリンダから延出する上記吸気管が上記クランクケースの一側面に沿って前方に延出し、その延出端部に吸気サイレンサを取り付け、
【0065】
上記クランクケースを基準としてその一側方に上記中途部分を配設し、上記クランクケースの他側方に上記吸気サイレンサを配設してある。
【0066】
ここで、上記中途部分は往、復回動するものであって、この回動軌跡を含めた占有空間は大きいものである。また、上記吸気サイレンサはその機能上容積を大きくする必要があって、外形が大きいものである。
【0067】
そこで、上記したように中途部分と吸気サイレンサの配設をする場合に、これらを上記クランクケースを基準としたその両側方の空間に左右振り分け配置したのであり、このため、上記クランクケースの両側方の空間がバランスよく利用されて吸気装置の構成部品がコンパクトに配設され、よって、この吸気装置が大形になることが防止される。
【0068】
また、上記したように中途部分と吸気サイレンサとを左右振り分け配置した場合、これらの間に位置する上記下流側部分は、上記クランクケースの前方に位置して船体の幅方向に延びることとなる。そして、上記下流側部分は、単に空気をシリンダ側に流動させるものであって、上記吸気サイレンサや中途部分に比べて断面積が小さいものである。
【0069】
よって、上記クランクケースの前方に位置する上記吸気装置の部分である上記下流側部分が前方に向って、つまり、船体側に向って大きく突出するということは防止される。このため、上記船外機の収納時など、これを前上方に向って往回動させたとき、上記吸気装置の部分により船体上の作業空間が狭められるということは防止される。
【0070】
請求項2の発明は、上記中途部分が回動する際の回動中心となる仮想軸心が、上記中途部分を貫通するようにしてある。
【0071】
このため、上記中途部分を軸心回りに往回動させても、この中途部分の回動軌跡は、上記中途部分を復回動させた元の占有空間の少なくとも一部分を含むこととなって、この元の占有空間から大きく突出するということは防止される。
【0072】
よって、上記中途部分を往、復回動させて、吸気管の吸気通路の長さを可変にさせる場合でも、吸気装置が大形になることは防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明との比較例で、図3の部分拡大断面図である。
【図2】 本発明との比較例で、船外機の全体側面図である。
【図3】 本発明との比較例で、船外機の内燃機関周りの平面図である。
【図4】 本発明との比較例で、図2の部分拡大部分断面図である。
【図5】 本発明との比較例で、図4の5‐5線矢視断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態で、図3に相当する図である。
【図7】 本発明の実施の形態で、図6の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 船舶
2 水
3 船体
4 船舶推進機
7 船外機
11 内燃機関
12 空気
13 燃料
14 吸気装置
21 クランクケース
22 クランク軸
22a 軸心
23 シリンダ
34 吸気管
35 吸気通路
37 吸気サイレンサ
40 上流側部分
41 下流側部分
41a 上流端開口
42 中途部分
48 軸心
49 枢支軸
A 往回動
B 復回動

Claims (2)

  1. 船体推進用の駆動源である内燃機関から延出する吸気管を備え、この吸気管内の吸気通路を通して大気側の空気が上記内燃機関に吸入されるようにした船舶推進機の吸気装置において、
    上記吸気管の上流側部分と下流側部分との間における中途部分を上記上、下流側部分から分離し、上記中途部分を船舶の静止側部材に往、復回動自在に枢支し、上記中途部分の往回動で、上記下流側部分の吸気通路の上流端開口が大気側に開放されるようにし
    記船体の後方に位置し前上方に向って往、復回動自在となるようこの船体の後部に枢支されるケースと、このケースの上方に配設される上記内燃機関とを備え、この内燃機関が上記ケースの上端部に支持されるクランクケースと、このクランクケースから上記船体の後方に向って突出するシリンダとを備え、このシリンダから延出する上記吸気管が上記クランクケースの一側面に沿って前方に延出し、その延出端部に吸気サイレンサを取り付け、
    上記クランクケースを基準としてその一側方に上記中途部分を配設し、上記クランクケースの他側方に上記吸気サイレンサを配設した船舶推進機の吸気装置。
  2. 上記中途部分が回動する際の回動中心となる仮想軸心が、上記中途部分を貫通するようにした請求項1に記載の船舶推進機の吸気装置。
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