JP2805608B2 - 水上滑走艇の排気装置 - Google Patents

水上滑走艇の排気装置

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JP2805608B2
JP2805608B2 JP8117251A JP11725196A JP2805608B2 JP 2805608 B2 JP2805608 B2 JP 2805608B2 JP 8117251 A JP8117251 A JP 8117251A JP 11725196 A JP11725196 A JP 11725196A JP 2805608 B2 JP2805608 B2 JP 2805608B2
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水上滑走艇用エンジンの
排気装置に関するもので、とくに水上滑走艇に搭載する
多気筒を備えた4サイクルエンジンの排気装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】水上滑走艇は水上を滑走する乗り物で、
推進手段としてはウォータジェットポンプやスクリュー
が使用されるが、その駆動用のエンジンは、吸気系・排
気系の装置とともに船底ハルやフードまたはシート等、
いわゆる船体外板にて囲まれた空間のうちに搭載されて
いる。この種のエンジンには従来、2サイクルエンジン
が使用されていたが、最近、騒音や環境改善の観点か
ら、水上滑走艇に関しても4サイクルエンジンの使用可
能性が検討され始めている。
【0003】とくに水上滑走艇は高速性指向が強く、搭
載されるエンジンは高速性能が要求される反面、通常の
小型船舶と同様に低速性能も要求される。このように、
高速性能と低速性能とが要求される4サイクルエンジン
の排気装置にあっては、従来より、4気筒用の4本の排
気管のうち2本ずつ排気管を集合させ、最終的に1本の
共通の排気管にし、最初に2本ずつ集合させた各1本の
排気管の2つの接続口の隔壁に溝を設け、この溝に仕切
り板を回転可能に装填して仕切り板を180°ずつ回転
させることにより、溝内で仕切り板を出し入れし、高速
型と低速型とに適宜変更することが可能な排気装置が提
案されている(特公平6−76779号・実開平4−1
37223号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の排気装置は、4輪自動車や2輪自動車などの自
動車用4サイクルエンジンを対象としたもので、水上滑
走艇に搭載するエンジンではなかった。このため、下記
のような課題が生じる。すなわち、イ )4サイクルエンジンを密閉された限られた空間(エン
ジンルーム)内に搭載するため、排気管に設ける可変バ
ルブの回転軸部や軸受部が、排気ガスによる高熱にさら
され、バルブの歪みや軸受部の固着等の不都合が生じる
おそれがある。このため、バルブやその回転軸および軸
受に、耐熱性に富む高価な材料が必要になる。
【0005】ロ)推進性能面から2サイクルのものと比べ
て燃焼頻度が少ないので出力を同等にするには気筒数や
排気量を増さねばならない。また、水上滑走艇は高速性
指向が強く、搭載される4サイクルエンジンは高速性能
が要求される反面、通常の小型船舶と同様に低速性能も
要求されるから、低速域・高速域を問わず、エンジンの
性能を最大限に発揮させる必要がある。
【0006】ハ)エンジンルーム内の狭くて制約されたス
ペースに複数本の排気管を配置する場合、エンジンルー
ム内および排気管の温度上昇を抑えるために、全ての排
気管を冷却する必要がある、また、水上を滑走する水上
滑走艇は、外部水を導入できるから、外部水を利用した
冷却を行うのが有利である。
【0007】本発明の目的は、以上のような課題を解決
できる、水上滑走艇の4サイクルエンジンの排気装置を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の、船体外板にて囲まれた空間内に搭載され
る水上滑走艇の駆動用エンジンにおける排気装置は、多
気筒を備えた4サイクルエンジンを使用し、各気筒の排
気ポートに接続される各排気管を2本ずつ集合させて最
終的に隔壁で分離した2本の排気路を有する1本の排気
管に構成するとともに、それらの排気路間の前記隔壁に
相互に連通する開口を設け、該開口にこれを開閉する可
変バルブを配設し、前記可変バルブの回転軸部又は該回
転軸の軸受部に、前記エンジンの冷却水を流通させて冷
却するように構成している。
【0009】本発明にかかる排気装置によれば、エンジ
ンの高回転域では可変バルブを特定方向に回転して隔壁
の開口を開けて2本の排気路を連通することにより、そ
の開口を介して2本に分離された排気路が口径の大きな
1本の排気路に変更され、各排気管の集合部までの実質
的な管長が短くなりかつ開口径が(排気路2本分の口径
に)拡大するので、高回転域での各排気管の脈動が有効
に作用し、排気慣性効果が生じて、出力が向上する。一
方、エンジンの低回転域では可変バルブを反対方向に回
転して隔壁の開口を閉じることにより、2本に分離され
た排気路がそれぞれ元の排気管の長さまで延長され、各
排気管の集合部までの実質的な管長が長くなりかつ開口
径が(元の排気路1本分の口径に)に戻るので、低回転
域での各排気管の脈動が有効に作用し、排気慣性効果が
生じて、出力が向上する。しかも、エンジンの冷却水が
前記可変バルブの回転軸部又は該回転軸の軸受部を流通
して冷却するから、バルブの歪みや軸受部の固着等の不
都合が生じず、また、バルブやその回転軸および軸受に
耐熱性に富む高価な材料を用いる必要もない。
【0010】
【0011】
【0012】請求項記載のように、最終的に1本にし
た前記排気管を筒体状のサイレンサー内に挿入し、前記
4サイクルエンジンの各気筒の排気ポートに接続される
各排気管を一体形成して排気管全体の周囲を筺状のウォ
ータジャケットハウジングで取り囲み、該ウォータジャ
ケットハウジング内に流通させる冷却水を前記サイレン
サー内に流入させて前記可変バルブの回転軸部又は該回
転軸の軸受部を冷却するようにするのが好ましい。
【0013】請求項記載の排気装置によれば、水上滑
走艇の周辺の外部水(たとえば海水や湖水)を排気管周
囲のウォータジャケットハウジング内に導入して流通さ
せることにより、全ての排気管を冷却したのち、ウォー
タジャケットハウジング内の冷却水をサイレンサー内に
流入させることができる。このとき、冷却水の一部が可
変バルブの回転軸部やその軸受部にかかり、これらを冷
却する。この結果、排気管や可変バルブや排気ガスなど
が冷却され、エンジンルーム内および排気管などの温度
上昇が抑えられる。また複数の排気管を鋳造等により一
体成形しているから、自動車用エンジンの排気装置のよ
うに板金にて形成された全ての排気管が独立分離したも
のに比べて、少なくとも隣接する排気管の間のスペース
をなくし、また、隣接する排気管の管壁を共通にするこ
ともでき、コンパクトにまとまり、4サイクルエンジン
が排気装置などとともにエンジンルーム内に無理なく収
まる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水上滑走艇の排気
装置についてその実施の形態を図面に基づいて説明す
る。
【0015】図1〜図4に本発明の一実施例を示す。こ
の例は水上滑走艇とこれに搭載される4サイクルエンジ
ンの排気装置に関するもので、図1は船体内部を透視し
て示す水上滑走艇の全体概要側面図、図2は図1の水上
滑走艇のエンジンおよび排気装置を示す概要平面図、図
3は図1の船体およびエンジンなどを後方から見た縦断
面図である。図4(a)は本実施例にかかる排気装置を側
方より見た、その特徴部分を断面で表す側方視断面図、
図4(b)は排気装置の特徴部分を断面で表す上方視断面
図である。
【0016】水上滑走艇1はレジャーを主目的とする水
上の乗り物で、図1に示すように、船底ハル2の上にフ
ード3やシート4、ハンドル5などを取り付けて一人〜
三人が搭乗できるようになっている。推進手段としては
船体の下部後方にウォータジェットポンプ7を備えてお
り、それにて加圧し噴出するウォータジェットにより推
進力を得て水面上を滑走する。ウォータジェットを形成
するためのポンプ7はエンジン6により駆動されるが、
そのエンジン6は、船体の前後方向のほぼ中央で船底ハ
ル2やフード3・シート4などに囲まれた船体内の空間
(エンジンルーム)8内に搭載されている。エンジン6
の出力は弾性継手を介して駆動軸9へ伝えられ、その駆
動軸9がポンプ7(のインペラ)を回転させる。
【0017】エンジン6としては、図1・図2に示すよ
うに4サイクル・直列4気筒のものを搭載している。こ
のエンジン6は、運転時の振動が船体に直接伝わらない
ように、図3に示すように船底ハル2の上にダンパー1
1を介して支持パイプ12を架設し、この支持パイプ1
2(長手方向に複数本配置する)にエンジン6を取り付
けている。エンジン6の上部にはシリンダヘッド6aが
あり、それより下にシリンダ6bやクランクケース6c
・オイルパン6dが備わっている。シリンダヘッド6a
のうちには吸気ポート6eと排気ポート6fがあり、各
ポート6e・6fを開閉するバルブとともに、カムやタ
イミングチェーンなどの動弁機構6gが組み込まれ、点
火プラグ6hも取り付けられている。吸気ポート6eの
上流側には吸気サイレンサー13やキャブレター14な
どからなる吸気装置が接続され、排気ポート6fの下流
側には排気管(排気マニホールド)15やサイレンサー
(消音器)16、水マフラ17などの排気装置10が接
続されている。また、シリンダ6bの内側には、クラン
ク軸6jに連結されたピストン6kが上下に摺動可能な
ように配置されており、クランク軸6jは、軸受を介し
てクランクケース6cにより支えられている。そしてク
ランクケース6cの最低部分には、オイルを溜めるオイ
ルパン6dが密に取り付けてあり、その窪みになった下
部に円筒状のストレーナ6mが配置され、それが給油ポ
ンプ(図示せず)に接続されている。なお、クランク軸
6jには発電機やスタータなどが接続されている。
【0018】水上滑走艇1のエンジンルーム8内には、
以上のように大型で重量もある4サイクルエンジン6
を、図1のとおり推進用の機関として搭載している。ま
ず、4サイクルエンジン6と吸気サイレンサー13やキ
ャブレター14などの吸気装置を船体内に図3のように
配置するものとしている。すなわち、4気筒のエンジン
6をいわゆる縦置き(クランク軸6jを船体の前後方向
に向け、シリンダ6bをそれに沿って並べる)としてそ
のクランク軸6jを船体幅の中央に位置させるととも
に、当該エンジン6の全シリンダ6bを船体の右側(進
行方向右側)へ傾斜させ、その反傾斜側である船体左側
に吸気装置を配置している。また排気装置7のうちサイ
レンサー16や水マフラ17などは、図2のように船体
内のうちエンジン6の位置よりも後方に配置している。
【0019】このようなレイアウトとすることにより、
すなわち上記のようにエンジン6を船体右側に傾斜させ
たレイアウトとしたことにより、エンジンルーム8内に
おいてエンジン6の右側に、図3のように船体の幅方向
には狭いが長さ方向には長いスペースが生じる。そこ
で、このスペースに、エンジン6の各排気ポート6fに
接続される排気管15を配置している。
【0020】エンジン6の4気筒の各排気ポート6fに
接続される4本の排気管15は、それぞれ対応する排気
ポート6fから船体の前方にいったん延ばした後、ゆる
やかに屈曲させて徐々に後方に変更した後にエンジン6
と平行に直線状に延ばすことにより、全ての排気管15
の長さをほぼ等しくするとともに、各排気管15の終端
部分を左右2本ずつ徐々に集合して上下2本の排気管1
5’に形成し、鋳造により一体成形している。2本の排
気管15’の後端周囲には外向きのフランジ15aを突
設し、上下の中央で隔壁18dにより分離して上下2本
の半円形排気路18c・18cを有する1本の円筒形の
排気管(以下、排気パイプという)18の一端周囲に突
設した外向きのフランジ18aと突き合わせ、ボルト1
8bにより接続している。
【0021】排気パイプ18の隔壁18dの基端寄り
に、上下の排気路18c・18cに相互に連通する開口
18eを形成し、この開口18eに対応する円板状の可
変バルブ19を、回転軸20により回動自在に軸支し、
排気パイプ18から外方に突出する回転軸20の両端部
を軸受21により回動自在に支持している。回転軸20
の一端にはプーリ22を一体回転可能に取着し、このプ
ーリ22に巻掛けたワイヤー23により可変バルブ19
を回転させて開口18eを開閉可能に構成している。
【0022】図4に示すように、一体成形された排気管
15の周囲を筺状のウォータジャケットハウジング24
により取り囲み、外部水をウォータジャケットハウジン
グ24に導入するように、図示を省略した導入管が接続
されている。また、ウォータジャケットハウジング24
内の下部には予熱室24aが形成され、オイルクーラか
らの冷却水が予熱室24aに導入され、予熱したのちエ
ンジン6のシリンダ6bのウォータジャケットへ送られ
る。ウォータジャケットハウジング24の後面下部に排
気筒25が一体に延設され、この排気筒25の後端開口
の内周面がフランジ15aの外周面に固着されている。
排気筒25の後端開口に相対向して前端を開口した円筒
形のサイレンサー16の入口16aが配置され、蛇腹状
の弾性リング26によりサイレンサー16が接続されて
いる。フランジ15aには、図3のように長穴15bが
円周方向に間隔をあけて複数個(ここでは6個)穿設さ
れ、ウォータジャケットハウジング24内の冷却水が長
穴15bからサイレンサー16内に流入する。また、入
口16aからサイレンサー16内に向けて漸次口径を縮
小した截頭円錘台状の耐熱弾性体からなるガイド筒27
が装着され、このガイド筒27に案内され、冷却水が図
4のように軸受21に導かれてこれを冷却する。
【0023】サイレンサー16の後端面は後方へ向け凸
状の半球面16bに形成され、排気パイプ18がサイレ
ンサー16内の中心部に挿入されている。サイレンサー
16は、図2のようにその前端部の下部に一端が接続さ
れた接続パイプ17aにより、その左側に隣接して固設
された水マフラ17の前端に接続されている。
【0024】サイレンサー16内には、ウオータジャケ
ットハウジング24内の冷却水が長穴15b(図3)を
通って流入するとともに、排気ガスが排気パイプ18か
ら流入する。サイレンサー16内に流入した冷却水と排
気ガスは、接続パイプ17aから水マフラ17へ送られ
る。図示は省略するが、水マフラ17内は複数の部屋に
仕切られ、その後端部内に挿入された排気出口管17b
により、排気ガスとともに冷却水が排出される。
【0025】可変バルブ19を開閉操作するワイヤー2
3の両端が、サイレンサー16から外方へ導き出され、
それぞれワイヤーカバー23aで覆われている。また凸
状の半球面16bは二重壁から形成され、ウォータジャ
ケットハウジング24内の冷却水の一部が二重壁間のウ
ォータジャケット16c内に導かれたのち、サイレンサ
ー16内に流入するように構成されている。
【0026】さて、上記した例では、排気管15および
ウオータジャケットハウジング24はエンジン6の振動
に伴って一体的に振動することになる。一方、サイレン
サー16は水マフラ17とともに船底ハル2上に直接に
固設している。しかし、エンジン6の運転時の振動は、
弾性リング26で遮断されるためにサイレンサー16に
は伝わらない。また排気管15の振動時に、排気管15
がサイレンサー16と干渉しないように図3の如く、入
口16aの内径を排気管15の外径よりもかなり大きく
している。
【0027】上記した本例の排気装置10を備えた水上
滑走艇1では、4サイクルエンジン6の各気筒からの排
気ガスが、それぞれ対応する排気管15を通り、排気パ
イプ18よりサイレンサー16内に排出される。同時に
各排気管15は内部を通る高温の排気ガスにより加熱さ
れるが、外部導入水がウオータジャケットハウジング2
4内を流通して排気管15を冷却したのち、サイレンサ
ー16内に流入する。この結果、排気管15および排気
ガスの温度上昇が抑えられる。また各排気管15は、長
さが十分に得られ排気干渉が起こらないだけでなく、全
ての長さがほぼ同一であるから、各気筒の出力に差異が
なく安定した出力が得られる。
【0028】次に、図5は排気装置10の第2実施例を
示すもので、可変バルブ19とその回転軸20の軸受2
1の冷却構造が上記実施例と異なっている。本実施例で
は、可変バルブ19の開口時に排気ガスの流れの抵抗に
なりにくくしている。すなわち、可変バルブ19の回転
軸20を排気ガスの流れと平行に配置し、排気ガス流れ
と直角方向に配置したラック31を、回転軸20の一方
の周囲に形成したピニオン32に噛合させ、サイレンサ
ー16の外部に枢支したL形リンク33および操作杆3
4を介し、プッシュプルケーブル35によりラック31
を軸方向に移動させることによって、可変バルブ19を
開閉する。回転軸20の両端部に直交させて中空管36
をそれぞれ配設し、各中空管36の両端を開口させると
ともにガイド36aを取り付け、サイレンサー16内に
流入する冷却水を基端側の中空管36の一端開口から流
通させたのち、先端側の中空管36の一端開口から他端
開口へ冷却水を流通させることにより回転軸20を冷却
する。その他の構成については、上記実施例と共通する
ので、共通の部材には同一の符号を用いて図示し、説明
を省略する。
【0029】図6は排気装置10の第3実施例を示すも
ので、開口18eおよび可変バルブ19の形状とその回
転軸20の向きが異なっている。本実施例も第2実施例
と同様に、可変バルブ19の開口時に排気ガスの流れの
抵抗になりにくくしている。すなわち、隔壁18dに半
円形状の開口18eを形成し、開口18eに対応する半
円形状の可変バルブ19を、隔壁18dに直交する方向
の回転軸20により回転させて開閉する。回転軸20の
回転動作や回転軸20の軸受21の冷却構造については
第1実施例と共通するので、共通の部材には同一の符号
を用いて図示し、説明を省略する。
【0030】図7は排気装置10の第4実施例を示すも
ので、基本構造は第1実施例と共通しているが、回転軸
20を冷却する構造を備えている点が異なっている。す
なわち、回転軸20をやや太めの中空構造にし、一方の
軸受21に冷却水の流入口21aを形成する。この流入
口21aに連通する開口20aを円周方向に90°の間
隔をあけて複数形成し、回転軸20の開口20a側の端
部を閉塞し、反対側端部は開口させる。これにより、ガ
イド筒27で案内され一方の軸受21に導かれる冷却水
の一部が、流入口21aおよび開口20aを通って回転
軸20内に流入し、回転軸20内を流通して反対側の開
口から流出する。このようにして回転軸20が冷却され
るのと同時に、両側の軸受21もサイレンサー16内に
流入する冷却水で冷却される。なお、可変バルブ19が
閉じた状態だけでなく、開放された状態でも、同様に回
転軸20内を冷却水が流通し、回転軸20とともに軸受
21も冷却される。また、第1実施例と共通する部材に
は同一の符号を用いて図示し、説明を省略する。
【0031】上記に本発明の実施例を示したが、本発明
の排気装置10は、例えば水上滑走艇1に搭載される4
サイクルエンジンが複数の気筒を備えたエンジンであれ
ば、4気筒以外(ただし2気筒、6気筒などの偶数気
筒)でも同様に実施できる。
【0032】また、エンジンの高回転域と低回転域とで
の可変バルブ19の開閉動作は、ライダーが操作レバー
等により手動で行ってもよいが、あらかじめ開閉動作す
るエンジンの回転数を設定しておき、制御装置によりモ
ーター等を介して自動的に行うようにすることもでき
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の水上滑走艇の排気装置には、次のような効果が
ある。
【0034】1) エンジンの高回転域では可変バルブを
開放し、各排気管の集合部までの実質的な管長を短くし
かつ開口径を拡大して出力を向上できるとともに、エン
ジンの低回転域では可変バルブを閉鎖し、各排気管の集
合部までの実質的な管長を長くしかつ開口径を小さくし
て出力を向上することができるので、4サイクルエンジ
ンの性能が十分に発揮される。
【0035】2) エンジンの冷却水により可変バルブの
回転軸部やその軸受部を冷却するから、バルブの歪みや
軸受部の固着等の不都合が生じず、また、バルブやその
回転軸および軸受に耐熱性に富む高価な材料を用いる必
要もない。
【0036】
【0037】また、請求項2記載の排気装置では、さら
につぎのような効果もある。 3) 排気管全体が冷却水で冷却されるから、高温の排気
ガスにより晒される排気管の温度上昇が十分に抑えら
れ、4サイクルエンジンの設置される船体内の空間の温
度上昇が抑えられると同時に、可変バルブやその軸受部
なども冷却され、可変バルブの開閉操作が円滑に行われ
る。また複数の排気管を鋳造等により一体成形している
から、自動車用エンジンの排気装置のように板金にて形
成された全ての排気管が独立分離したものに比べて、小
型化が図られ、ウォータジャケットハウジングの大きさ
も削減され、船底ハルやフード・シートなどで囲まれた
制限された空間内に、4サイクルエンジンがその排気装
置などとともに無理なく配置される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる排気装置を備えた、船
体内部を透視して示す水上滑走艇の全体概要側面図であ
る。
【図2】図1の水上滑走艇のエンジンおよび排気装置を
示す概要平面図である。
【図3】図1の船体およびエンジンなどを後方から見
た、図1におけるA−A断面図である。
【図4】図4(a)は第1実施例にかかる排気装置を側方
より見た、その特徴部分を断面で表す側方視断面図、図
4(b)は排気装置の特徴部分を断面で表す上方視断面図
である。
【図5】本発明の排気装置の第2実施例を示すもので、
図5(a)はその特徴部分を拡大して表す側方視断面図、
図5(b)はその特徴部分を拡大して表す上方視断面図で
ある。
【図6】本発明の排気装置の第3実施例を示すもので、
図6(a)はその特徴部分を拡大して表す側方視断面図、
図6(b)はその特徴部分を拡大して表す上方視断面図で
ある。
【図7】本発明の排気装置の第4実施例を示すもので、
図7(a)はその特徴部分を拡大して表す側方視断面図、
図7(b)はその特徴部分を拡大して表す上方視断面図、
図7(c)は図7(b)のc−c断面図である。
【符号の説明】
1 水上滑走艇 6 4サイクルエンジン 8 エンジンルーム 10 排気装置 15 排気管 16 サイレンサー 18 排気パイプ(排気管) 18c排気路 18d隔壁 18e開口 19 可変バルブ 20 回転軸 21 軸受 24 ウォータジャケットハウジング 26 弾性リング 27 ガイド筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 9/10 B63H 21/26 E (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02B 27/06 F01N 7/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体外板にて囲まれた空間内に搭載され
    る水上滑走艇の駆動用エンジンにおける排気装置であっ
    て、 多気筒を備えた4サイクルエンジンを使用し、各気筒の
    排気ポートに接続される各排気管を2本ずつ集合させて
    最終的に隔壁で分離した2本の排気路を有する1本の排
    気管に構成するとともに、それらの排気路間の前記隔壁
    に相互に連通する開口を設け、該開口にこれを開閉する
    可変バルブを配設し、前記可変バルブの回転軸部又は該回転軸の軸受部に、前
    記エンジンの冷却水を流通させて冷却するように構成し
    ことを特徴とする水上滑走艇の排気装置。
  2. 【請求項2】 最終的に1本にした前記排気管を筒体状
    のサイレンサー内に挿入し、前記4サイクルエンジンの
    各気筒の排気ポートに接続される各排気管を一体形成し
    て排気管全体の周囲を筺状のウォータジャケットハウジ
    ングで取り囲み、該ウォータジャケットハウジング内を
    流通させた冷却水を、前記サイレンサー内に流入させて
    前記可変バルブの回転軸部又は該回転軸の軸受部を冷却
    するようにした請求項1に記載の水上滑走艇の排気装
    置。
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