近年、ハードディスクドライブの普及は目覚ましく、パソコンはもちろんのこと、ビデオレコーダから携帯音楽プレーヤまで、ありとあらゆる情報機器に搭載されるようになってきた。最近は5GBの容量をもつ1インチのハードディスクドライブも登場するなど、ハードディスクドライブの小型・薄型化が急速に進んでおり、将来的には携帯電話機の多くにハードディスクドライブが搭載されるものと期待されている。
図15は、従来のハードディスクドライブの構造を示す略分解斜視図である。
図15に示すように、このハードディスクドライブ70は、記録媒体であるプラッタ11と、プラッタ11を回転駆動するためのスピンドルモータ12と、先端部に磁気ヘッド13が取り付けられたアーム14と、アーム14の後端部を軸支する軸受け15と、アーム14をスライド駆動するためのボイスコイルモータ16と、各機能ブロックの制御回路を構成する第1及び第2の回路基板17,71と、これらの部品を収容し且つ電気的にシールドする金属製の筐体18と、金属製の筐体カバー19と、第2の回路基板71の露出面を覆うシールド板72とを備えている。第1の回路基板17はコネクタ20を備えており、筐体18の底面部にはコネクタ20を筐体外に引き出すための引出口18aが形成されている。これにより、第1の回路基板17と第2の回路基板71とがコネクタ20を介して接続される。第1の回路基板17にはヘッドアンプIC41が搭載されており、またアーム14の自然な動作を可能にするため、ヘッドアンプIC41とアーム14側の信号ラインとの接続にはフレキシブルプリント基板21が用いられる。
図16は、図14のハードディスクドライブ70が組み立てられた状態を示す略側面断面図である。
図16に示すように、筐体18内には、プラッタ11、スピンドルモータ12、アーム14、ボイスコイルモータ16及び第1の回路基板17が収容され、筐体18の開口は筐体カバー19でシールドされる。筐体18の底面部にはスピンドルモータ12及びアームの軸受け15を収容するための窪み(凹部)18b,18cが設けられており、スピンドルモータ12及びアームの軸受け15は対応する凹部18b,18c内にそれぞれ収容されて固定されている。
第1の回路基板17は、筐体18の内部においてプラッタ11などの部品を避けた領域に設けられている。そのため、第1の回路基板17は、単なる矩形状の基板ではなく、細長く不規則な形状を有している。このように、第1の回路基板17は、筐体18内のわずかなスペースに設けられることから、基板面積は比較的小さく、搭載できる部品点数も限られている。そこで、第1の回路基板には実装しきれない他の回路を実装するための別の回路基板として、第2の回路基板71が必要となる。
第2の回路基板71は、筐体18の底面部の外面に設けられており、その露出面はシールド板72によってシールドされている。スピンドルモータ12やボイスコイルモータの軸受け15の実装位置である筐体の凹部18b,18cをその筐体18の裏側から見た場合は凸部となるが、第2の回路基板71は、この凸部を避けた領域に設けられている。そのため、第2の回路基板71は単なる矩形状の平板ではなく、凸部に対応する部分が円形に打ち抜かれた形状を有している。第2の回路基板71はコネクタ20を介して第1の回路基板17と接続されている。
第1の回路基板17には、主にヘッドアンプIC41及びその周辺部品が実装されている。ヘッドアンプIC41はアナログ回路であって、データ記録用のリードアンプと再生用のライトドライバを内蔵しており、磁気ヘッドが読み出した信号を増幅したり、書き込み用信号の電流を増幅したりするものである。ノイズの影響を極力少なくするため、ヘッドアンプIC41はヘッドアセンブリからできるだけ近いところに設けることが好ましく、このような理由から第1の回路基板17上に実装される。
第2の回路基板71には、リードライトチャネルIC、モータドライバIC、ハードディスクコントローラIC、マイコンIC、メモリIC及びこれらの周辺部品が実装され、これらのIC間はバスラインで接続される。リードライトチャネルICは、書き込むデータをデコード変調してヘッドアンプに出力したり、逆に読み出した再生波形、つまりヘッドアンプの出力信号からデータを検出して、コード復調したりする。モータドライバICは、スピンドルモータとボイスコイルモータを制御する。ハードディスクコントローラICは、その名の通り、ハードディスクを制御する回路であり、エラー訂正回路、バッファコントロール回路、キャッシュコントロール回路、インターフェース制御回路、サーボ回路等で構成されている。マイコンICは、ハードディスクドライブ全体の制御を司り、主にヘッドの位置決め制御、インターフェース制御、周辺LSIの設定や初期化、ディフェクト管理などを行う。
図17は、上述したハードディスクドライブ10を内蔵した携帯電話機の構成を示す略外観斜視図であって、キーパッドを取り外した状態を示している。
図17に示すように、この携帯電話機80は折り畳み式であり、携帯電話機80の上部筐体51と下部筐体52とがヒンジ部53によって回動可能に連結されている。上部筐体51にはメインディスプレイ54やカメラ55が設けられている。一方、下部筐体52の内部には、メイン基板81及びアンテナ59が収容されている。また、図示されていないが、メイン基板81の下方にはバッテリパック、スピーカー等も収容されており、さらにハードディスクドライブ70も内蔵されている。そして、実際の使用時には下部筐体52の上面にキーパッド63が取り付けられる。
図18は、携帯電話機80の内部構造を示す略側面断面図である。
図18に示すように、上部筐体51内には、メインディスプレイ54と、カメラ55と、背面ディスプレイ56と、これらの駆動回路57が設けられている。一方、下部筐体52内には、メイン基板81、アンテナ59、バッテリパック60、スピーカー61、ハードディスクドライブ10、キーパッド63等が設けられている。
携帯電話機50のRF部58a、電源部58b、画像処理部58c及びベースバンド部58dはすべて下部筐体52内のメイン基板81上に構成されている。ハードディスクドライブ10はこのメイン基板81の下方に設けられている。携帯電話機80のメイン基板81とハードディスクドライブ10との間はフレキシブルプリント基板62を介して接続されている。
尚、ハードディスクドライブを搭載する無線情報端末に関する従来技術としてはその他にも種々のものがある(特許文献1及び2参照)。
特開2004−362523号公報
特開2001−285179号公報
上述のように、ハードディスクドライブの小型・薄型化に対する要求はますます高まっているが、プラッタサイズ、各種モータやメカ部の大きさについてはもはや小型化が困難なレベルにあるため、その他の方法によりハードディスクドライブのさらなる小型・薄型化を図る新たな工夫が必要とされている。
また、従来のハードディスクドライブにおいては、デジタル系ICの多くが第2の回路基板71に実装されているが、第2の回路基板71がシールドされることなく筐体の外部に露出した状態のハードディスクドライブを携帯電話機にそのまま搭載した場合には、デジタル系IC又はそれらを接続するバスラインから発生する高周波ノイズの不要輻射が携帯電話機側の無線系の回路に影響を与え、携帯電話機の通信品質を大幅に劣化させるおそれがある。特に、CDMA等の周波数拡散方式を採用する携帯電話機の受信感度への影響は大きい。
また、図15及び図16に示したように、第2の回路基板71をシールド板72でシールドしたり、携帯電話機側の無線系の回路を個別にシールドしたりすることも可能であるが、極めて小型・薄型化が図られている携帯電話機において、ノイズの影響を受けやすい個々の部品をそれぞれシールドしたのでは、携帯電話機のさらなる薄型化を図ることが困難となる。
さらに、携帯電話機50のベースバンド部58dは多数のデジタル系ICで構成されているが、ベースバンド部58dから発生するノイズは、携帯電話機のRF部58aや電源部58bに悪影響を与える。特に、CDMA(Code Division Multiple Access)等の周波数拡散方式は帯域内ノイズに弱いため、周波数拡散方式を採用する携帯電話機への影響は非常に大きい。
したがって、本発明の目的は、ハードディスクドライブを内蔵し、小型・薄型で通信品質の良好な無線情報端末を提供することにある。
本発明の上記目的は、アンテナと、前記アンテナに接続されたRF部と、前記RF部に接続されたベースバンド部と、各種データが記録されるハードディスクドライブと、前記RF部、前記ベースバンド部、及び前記ハードディスクドライブを収容する筐体を少なくとも備え、前記ハードディスクドライブは、プラッタと、前記プラッタを駆動するスピンドルモータと、先端部に磁気ヘッドが取り付けられたアームと、前記アームを駆動するボイスコイルモータと、当該ハードディスクドライブの制御回路が形成された第1の回路基板と、前記プラッタ、前記スピンドルモータ、前記アーム、前記ボイスコイルモータ及び前記第1の回路基板を収容し且つ電気的にシールドする筐体と、前記筐体の外面に設けられ且つ前記第1の回路基板と電気的に接続された第2の回路基板と、前記第2の回路基板の露出面を覆うシールド部材とを備え、前記第2の回路基板には、少なくとも前記ベースバンド部が形成されていることを特徴とする無線情報端末によって達成される。
本発明において、前記アンテナは、前記無線情報端末の前記筐体内に設けられていることが好ましい。また、本発明においては、前記ベースバンド部の無線通信方式が周波数拡散方式であることが好ましい。これらの構成を有する無線情報端末の場合、ノイズ対策なしのハードディスクドライブをそのまま搭載した場合にノイズの影響が大きいことから、本発明による効果も顕著となる。
本発明において、前記第1の回路基板は、多層基板と、前記多層基板にベアチップの状態で埋め込まれた複数のデジタル系ICと、前記デジタル系IC間を接続するバスラインと、少なくとも前記バスラインの上方及び下方をそれぞれ覆う第1及び第2のグランド層とを備えることが好ましい。これによれば、第1の回路基板の高密度実装及び最短配線を実現することができる。そのため、従来はハードディスクドライブの構成に必要のあった第2の回路基板上に無線情報端末のRF部を形成することができる。また、バスラインの上方及び下方が第1及び第2のグランド層で覆われているので、バスラインから発生するノイズが周辺の回路、特にアナログ回路に対して与える影響を十分に抑制することができる。
本発明においては、画像データを処理する画像処理部と、前記画像データを表示するディスプレイをさらに備え、前記第2の回路基板には、前記画像処理部がさらに形成されていることが好ましい。これによれば、デジタル系ICが携帯電話機のRF部に対して与える影響をさらに低減することができる。
本発明において、前記複数のデジタル系ICは、リードライトチャネルIC及びモータドライバICを含むことが好ましく、ハードディスクコントローラ、マイコン及びメモリを含んで構成されたシステムLSIをさらに含むことがより好ましい。
本発明において、前記多層基板の表面及び裏面の少なくとも一方には、電子部品が実装されていることが好ましい。前記電子部品は、受動素子のチップ部品であってもよく、ヘッドアンプICのようなアナログ系ICであってもよく、前記多層基板に埋め込まれた前記複数のデジタル系ICとは別のデジタル系ICであってもよい。
ここで、前記受動素子がチップコンデンサの場合、前記チップコンデンサの一方の端子を前記バスラインに接続し、他方の端子を前記第1又は第2のグランド層に接続することでバイパスコンデンサを構成してもよい。
本発明において、前記多層基板は、積層された複数の絶縁層と、前記複数の絶縁層の層間に設けられた配線層とを含み、前記配線層の一部が前記バスラインを構成していることが好ましい。
本発明において、前記第1のグランド層は、前記多層基板の表面に形成されており、前記第2のグランド層は、前記多層基板の裏面に形成されていることが好ましい。
本発明においては、前記デジタル系ICと前記バスラインとが導電性突起物を介して実質的に直接接続されていることが好ましい。
本発明においては、前記バスラインを構成するすべての信号ラインが同一の配線層に設けられていることが好ましいが、前記バスラインを構成する信号ラインの一部であって、少なくとも他の信号ラインと交差する部分が、前記配線層とは異なる層に設けられていてもよい。
本発明においては、前記複数の絶縁層のうち、前記バスラインの上面に接する絶縁層又は下面に接する絶縁層の少なくとも一方が強磁性材料を含んで構成されていることが好ましい。
本発明においては、前記デジタル系ICを含むデジタル回路領域と前記デジタル回路と同層に設けられたアナログ回路領域との間の領域に設けられたシールド部材をさらに備えることが好ましく、前記シールド部材は、前記第1及び第2のグランド層間を接続するビアホール電極であることがより好ましい。
本発明において、前記第1及び第2のグランド層は、前記デジタル系ICを含むデジタル回路領域を覆うデジタル側グランド領域と、前記デジタル回路と同層に設けられたアナログ回路領域を覆うアナログ側グランド領域とに分離して形成されていることが好ましい。
本発明においては、前記多層基板に埋め込まれた前記デジタルICの裏面に接続されたサーマルビアをさらに備えることが好ましい。
本発明においては、前記第2の回路基板に設けられた外部インターフェースと、前記外部インターフェースとの接続ライン上に設けられたフィルタ回路とをさらに備えることが好ましい。
本発明によれば、ハードディスクドライブの筐体内に設けられる第1の回路基板に多層基板を用い、多層基板内にデジタル系ICのいくつかをベアチップの状態で埋め込むことにより、高密度実装を実現することができる。これにより、従来はハードディスクドライブの構成に必要のあった第2の回路基板上に無線情報端末のRF部又は画像処理部を実装することができる。また、デジタル系IC間を接続するバスラインの最短配線が実現されるので、バスラインから発生する高周波ノイズを低減することができる。また、バスラインの上方及び下方を第1及び第2のグランド層で覆うことにより、バスラインから発生するノイズが周辺の回路、特にアナログ回路に対して与える影響を十分に抑制することができる。したがって、ハードディスクドライブを内蔵する小型・薄型で通信品質の良好な無線情報端末を提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態に係るハードディスクドライブの構造を概略的に示す分解斜視図である。
図1に示すように、このハードディスクドライブ10は、記録媒体であるプラッタ11と、プラッタ11を回転駆動するためのスピンドルモータ12と、先端部に磁気ヘッド13が取り付けられたアーム14と、アーム14の後端部を軸支する軸受け15と、アーム14をスライド駆動するためのボイスコイルモータ16と、各機能ブロックの制御回路を構成する第1の回路基板17と、これらの部品を収容し且つ電気的にシールドする金属製の筐体18と、金属製の筐体カバー19と、筐体18の外側に設けられる第2の回路基板22と、第2の回路基板22の露出面を覆うシールド部材(シールド板)23とを備えている。第1の回路基板17はコネクタ20を備えており、筐体18の底面部にはコネクタ20を筐体外に引き出すための引出口18aが形成されている。第1の回路基板17にはヘッドアンプIC41が搭載されており、またアーム14の自然な動作を可能にするため、ヘッドアンプIC41とアーム14側の信号ラインとの接続にはフレキシブルプリント基板21が用いられる。
第2の回路基板22には、ハードディスクドライブ10の外部インターフェースとなるフレキシブルプリント基板24が接続されている。ここに、「外部インターフェース」とは、ハードディスクドライブ10内の回路と外部の回路とを接続するンターフェースである。本実施形態においては、図示していないが、外部インターフェースとの接続ライン上にフィルタ回路が設けられていることが好ましい。第1の回路基板17や第2の回路基板22を筐体18やシールド板23でシールドしたとしても、外部インターフェースとの接続ラインにノイズが重畳した場合には、筐体18等によるせっかくのシールド構造が無駄となるが、外部インターフェースとの接続ライン上にフィルタ回路を設けることで、シールド効果を最大限に発揮することができるからである。
図2は、図1のハードディスクドライブ10が組み立てられた状態を示す略側面断面図である。
図2に示すように、筐体18内には、プラッタ11、スピンドルモータ12、アーム14、ボイスコイルモータ16及び第1の回路基板17が収容され、筐体18の開口は筐体カバー19でシールドされる。筐体18の底面部にはスピンドルモータ12及びアームの軸受け15を収容するための窪み(凹部)18b,18cが設けられており、スピンドルモータ12及びアームの軸受け15は対応する凹部18b,18c内にそれぞれ収容されて固定されている。
図示のように、第2の回路基板22は、筐体18の底面部の外面に設けられており、その露出面はシールド板23によってシールドされている。スピンドルモータ12やボイスコイルモータの軸受け15の実装位置である筐体の凹部18b,18cをその筐体18の裏側から見た場合は凸部となるが、第2の回路基板22は、この凸部を避けた領域に設けられている。そのため、第2の回路基板22は単なる矩形状の平板ではなく、凸部に対応する部分が円形に打ち抜かれた形状を有している。詳細は後述するが、本実施形態の第2の回路基板22は、ハードディスクドライブに必要な回路ではなく、このハードディスクドライブが搭載される携帯電話機の一部を構成するものである。よって、このハードディスクドライブは第2の回路基板22なしでも動作することができる。
図3は、ハードディスクドライブ10の構造を示す略平面図である。
図3に示すように、第1の回路基板17は、筐体18の内部においてプラッタ11などの部品を避けた領域に設けられている。そのため、第1の回路基板17は、単なる矩形状の基板ではなく、細長く不規則な形状を有している。このように、第1の回路基板17は、筐体18内のわずかなスペースに設けられることから、基板面積は比較的小さい。しかし、本実施形態においては、第1の回路基板17として多層基板を用い、これに実装すべきデジタル系ICをベアチップの状態で基板内に埋め込むことにより、第1の回路基板17のみで必要な回路構成を実現している。つまり、第1の回路基板17には、ヘッドアンプIC41のみならず、ハードディスクドライブの構成に必要なIC及びこれらの周辺部品がすべて実装されている。
図4は、ハードディスクドライブ10の回路構成を示すブロック図である。
図4に示すように、ハードディスクドライブ10の回路は大きく4つの回路ブロックに分けられる。信号処理やモータを制御するアナログ回路31、マイコン、エラー訂正や各種制御を行うロジック回路32、モータを駆動するパワー回路33、そして、データバッファやプログラムで使用するメモリ34である。そして、これらの回路ブロックは、ヘッドアンプIC41、リードライトチャネルIC42、モータドライバIC43、ハードディスクコントローラIC44、マイコンIC45、メモリIC46及びこれらの周辺部品によって実現されている。
このうち、アナログ回路31は、ヘッドアンプIC41,リードライトチャネルIC42の一部、モータドライバIC43の一部によって構成され、ロジック回路32は、リードライトチャネルIC42の一部、モータドライバIC43の一部、ハードディスクコントローラIC44,マイコンIC45によって構成され、パワー回路33はモータドライバIC43の一部によって構成され、メモリ34はメモリIC46によって構成される。リードライトチャネルIC42やモータドライバIC43は一部にアナログ回路を含んでいるが、その大部分はデジタル系の回路である。よって、これらのICのうち純粋なアナログ系ICはヘッドアンプIC41のみであり、その他のIC(リードライトチャネルIC42、モータドライバIC43、ハードディスクコントローラIC44、マイコンIC45及びメモリIC46)はデジタル系ICに位置づけられる。
ヘッドアンプIC41は、データ記録用のリードアンプと再生用のライトドライバを内蔵しており、磁気ヘッド13が読み出した信号を増幅したり、書き込み用信号の電流を増幅したりするものである。ノイズの影響を極力少なくするため、ヘッドアンプIC41はヘッドアセンブリからできるだけ近いところに設けることが好ましく、このような理由から第1の回路基板17上に実装されている。
リードライトチャネルIC42は、書き込むデータをデコード変調してヘッドアンプに出力したり、逆に読み出した再生波形、つまりヘッドアンプの出力信号からデータを検出して、コード復調したりする。上述の通り、リードライトチャネルIC42は一部にアナログ回路を含んでいるが、その大部分はデジタル回路である。モータドライバIC43は、スピンドルモータとボイスコイルモータを制御する。モータドライバIC43も一部にアナログ回路を含んでいるが、その大部分はデジタル回路である。ハードディスクコントローラIC44は、その名の通り、ハードディスクを制御する回路であり、エラー訂正回路、バッファコントロール回路、キャッシュコントロール回路、インターフェース制御回路、サーボ回路等で構成されている。マイコンIC45は、ハードディスクドライブ全体の制御を司り、主にヘッドの位置決め制御、インターフェース制御、周辺LSIの設定や初期化、ディフェクト管理などを行う。
図5は、第1の回路基板17の構造を概略的に示す部分断面図である。
図5に示すように、第1の回路基板17には多層基板100が用いられる。本実施形態の多層基板100は例えば4層構造であり、1層目(外層)の導電層が主に第1のグランド層101aとして、2層目(内層)が主に配線層101bとして、3層目(内層)が主に電源層101cとして、4層目(外層)が主に第2のグランド層101dとしてそれぞれ構成されている。各導電層101a乃至101dの層間には第1乃至第3の絶縁層102a,102b,102cがそれぞれ設けられ、必要に応じて絶縁層102a乃至102cを貫通するビアホール電極103が設けられている。
第1の回路基板17に実装されるデジタル系ICのいくつかは、ベアチップの状態で多層基板100内に埋め込まれている。本実施形態においては、例えば図示のように、リードライトチャネルIC42とモータドライバIC43が基板内に埋め込まれている。それ以外のデジタル系ICは図示されていないが多層基板100の表面に実装される。また多層基板100の表面には、図示のように、R,L,C等の受動素子又はその他の素子のチップ部品104も実装されている。さらに、基板内に埋め込まれたデジタル系IC42,43の直下にはサーマルビア105が設けられ、サーマルビア105が第2のグランド層101dに接続されることにより放熱経路が確保される。
配線層101bの一部は、リードライトチャネルIC42及びモータドライバIC43間を接続するバスライン101Xを構成している。バスライン101Xは例えば5Vや3.3Vといった比較的高電圧のデジタル信号を100MHzといった高速クロックで伝送する信号ラインである。バスライン101Xから発生する高調波ノイズは、例えば携帯電話機に対してであればその受信感度を下げるなど、無線系のアナログ回路に対して悪影響を与え、バスラインが長くなればなるほどその影響は大きくなる。しかし、本実施形態によれば、デジタル系ICがベアチップの状態で埋め込まれることでバスライン101Xの最短配線が実現されるとともに、第1及び第2のグランド層101a,101dが多層基板101の外層(表面)に形成されており、バスライン101Xの上下がグランド層でシールドされていることから、バスライン101Xから発生するノイズがその周辺の回路、特にアナログ回路に対して与える影響を十分に抑制することができる。なお、シールド効果を高めるには、第1及び第2のグランド層101a,101dがバスライン101Xの周囲をできるだけ広範囲に覆っていることが好ましい。
図6は、上述した第1の回路基板17の層構成を示す略平面図であって、図6(a)は基板表面(第1のグランド層101a)の構成を示す平面図であり、図6(b)は内層(配線層101b)の構成を示す略平面断面図である。
図6(a)に示すように、第1の回路基板17の表面には多数の電子部品が実装されており、ヘッドアンプIC41、ハードディスクコントローラIC44、マイコンIC45及びメモリIC46も基板表面に実装されている。第1の回路基板17の表面の大部分は第1のグランド層101a、つまりグランド面を構成しているが、部分的にはこれらの電子部品を実装するためのランドパターンを構成している。これらの電子部品間の電気的な接続は、ビアホール電極103及び配線層101bを経由して行われる。一方、図6(b)に示すように、第1の回路基板17の内層にはリードライトチャネルIC42及びモータドライバIC43が設けられている。配線層101bの大部分は、基板表面に実装された部品間を接続する配線として構成されているが、第1の配線層101bの一部は、図示のように、リードライトチャネルIC42及びモータドライバIC43との間を接続するためのバスライン101Xとして構成されている。
ここで、図5に示したように、ICチップ42,43のパッド電極とバスライン101Xとの接続は、ビアホール電極を介して接続されるのではなく、バンプなどの導電性突起物106を介して、つまり実質的に直接接続されている。これは、バスライン101Xがビアホール電極で構成されることによりそのインピーダンス制御が困難となり、ノイズが発生しやすくなるという問題を解消するためである。また、リードライトチャネルIC42やモータドライバIC43はアナログ回路とデジタル回路の両方を混載しているが、例えばリードライトチャネルIC42のパッド電極に接続される信号ラインがビアホール電極で構成されている場合、それぞれの信号ラインを構成するビアホール電極が互いの近傍にて平行に配線されてしまい、デジタル信号ラインからアナログ信号ラインへの干渉が問題となる。しかし、これらの半導体ICのパッド電極とバスラインとを実質的に直接接続すれば、バスラインのインピーダンス制御も容易であり、近接する信号ライン同士が平行にならないように配線したりシールド手段を配置したりすることでアナログ−デジタル間の干渉を最小限に抑えることが可能となる。
また、本実施形態においては、リードライトチャネルIC及びモータドライバICが互いに横並びに配置されており、これらのICの端子間がバスライン101Xで直接接続されている。例えばICチップを縦方向に積み重ねた場合には、半導体IC間を接続するためにバスラインの一部として層間接続手段であるビアホール電極を必要とするため、バスラインの形成領域として多くのスペースが必要となり、バスラインのインピーダンス制御も難しくなってしまう。また、バスラインの配線距離も長くなるため高調波ノイズの影響も大きくなる。しかし、本実施形態によれば、ビアホール電極をバスラインの一部として用いる必要がないため、図5及び図6に示したように、バスライン101Xを最短距離で配線することができ、バスライン101Xから発生するノイズを低減することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、ハードディスクドライブの筐体内に設けられる第1の回路基板17に多層基板100を用い、多層基板100内にデジタル系ICのいくつかをベアチップの状態で埋め込むことにより、高密度実装を実現することができる。これにより、従来は筐体の外側に設ける必要のあった第2の回路基板を不要にすることができる。また、デジタル系IC間を接続するバスライ101Xの最短配線が実現されるので、バスライン101Xから発生する高周波ノイズを低減することができる。この場合、バスライン等のノイズの発生源となる回路も、またノイズに弱い回路も、すべての回路が一枚の回路基板上に構成されることになるが、バスライン101Xの上方及び下方を第1及び第2のグランド層101a,101dで覆うことにより、バスライン101Xから発生するノイズが周辺の回路、特にアナログ回路に対して与える影響を十分に抑制することができる。
なお、バスライン101Xは、他の導電層を経由することなく一層で構成されていることが好ましいが、例えば、バスライン101X中のある信号ラインを他の信号ラインと交差させなければ効率良く配線できないような場合には、図7(a)及び(b)に示すように、他の信号ラインと交差する部分108を含め、当該バスライン101Xの一部を電源層101cに形成してもよい。この場合はビアホール電極109が必要となるが、バスライン101Xを構成する大多数の信号ラインは第1の配線層101aに形成され、且つビアホール電極なしでICのパッド電極と接続されており、ビアホール電極109間もそれほど近接していないことから、ビアホール電極109によるノイズの影響は非常に小さいものと考えられる。
また、多層基板100の表面には受動素子等のチップ部品104が搭載されているが、このチップ部品を用いてバスライン101X上のノイズを除去するノイズフィルタを構成することができる。例えば、図8に示すように、第1のグランド層101aにおいて所定の領域の周囲の導体を切り欠いてランドパターン201を形成し、このランドパターン201とバスライン101Xとをビアホール電極202で接続する。そして、チップコンデンサ203の一方の端子203aを第1のグランド層101aに接続し、他方の端子203bをランドパターン201に接続することにより、バイパスコンデンサを構成することができるため、バスライン101Xから発生するノイズをよりいっそう低減することができる。なお、チップコンデンサ203に代えて1チップのフィルタ回路を実装してもよく、複数のチップ部品の組み合わせにより構成してもよい。
図9は、第1の回路基板17の構造のさらに他の例を示す略断面図である。
図9に示すように、この第1の回路基板17の特徴は、多層基板101を構成する第1の絶縁層102aが強磁性材料を含んで構成されている点にある。強磁性材料としては、フェライトや強磁性金属を挙げることができる。フェライトとしては、Mn−Mg−Zn系、Ni−Zn系、Mn−Zn系などが好ましく用いられる。また、強磁性金属としては、カーボニル鉄、鉄−シリコン系合金、鉄−アルミニウム珪素系合金(センダスト(登録商標))、鉄−ニッケル系合金(パーマアロイ(登録商標))、鉄系アモルファス、コバルト系アモルファスなどが好ましく用いられる。このようなフェライトのフィラー、或いは強磁性金属の粉体が混入された樹脂を用いることにより、第1の絶縁層102aを磁性層301として構成することができる。このような構成とした場合、磁性層301と接するバスライン101Xの等価回路は、図10に示すように、ダンピング抵抗302及びビーズ303の直列回路となるため、スプリアスの影響をさらに抑えることができ、バスライン101Xから発生するノイズをよりいっそう低減することができる。
なお、本実施形態においては、第1の絶縁層101aが磁性層として構成されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2の絶縁層101bが磁性層として構成されていてもよく、第1及び第2の絶縁層101a,101dの両方が磁性層として構成されていてもよい。つまり、バスライン101Xの上面に接する第1の絶縁層101a又はバスライン101Xの下面に接する第2の絶縁層101bの少なくとも一方が磁性層として構成されていればよい。
図11(a)及び(b)は、第1の回路基板17の構造のさらに他の例を示す図であって、図11(a)は略平面図、図11(b)は略断面図である。
図11(a)及び(b)に示すように、この第1の回路基板17の特徴は、バスライン101X及びデジタル系IC42,43の上下を第1及び第2のグランド層101a,101dで覆うと共に、バスライン101Xやデジタル系IC42,43が設けられた領域(デジタル回路領域)の周囲、特に、このデジタル領域とアナログ回路401やアナログ信号ライン402が設けられた領域(アナログ回路領域)との間の領域に、第1及び第2のグランド層101a,101d間を接続するビアホール電極403を多数配列した点にある。その他の構成については第1の実施形態と同様であることから、同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。配線層101bにはアナログ回路の信号ラインも多数配線されているが、このように構成した場合には、バスライン101Xから発生して基板の平面方向に伝わるノイズがビアホール電極403の配列によってシールドされるので、バスライン101Xから発生するノイズの影響をさらに抑制することができる。
図12(a)及び(b)は、第1の回路基板17の構造のさらに他の例を示す図であって、図12(a)は略平面図、図12(b)は略断面図である。
図12に示すように、この第1の回路基板17の特徴は、第1及び第2のグランド層101a,101dが、多層基板100内のバスライン101Xやデジタル系IC42,43内が設けられた領域(デジタル回路領域)の上下を覆うデジタル側グランド領域101a1,101d1と、アナログ回路やアナログ信号ライン101Yが設けられた領域(アナログ回路領域)の上下を覆うアナログ側グランド領域101a2,101d2とに分離して形成されている点にある。ここで、リードライトチャネルIC42やモータドライバIC43はアナログ回路とデジタル回路の両方を混載しているため、図示のように、アナログ側グランド領域101a2,101d2がこれらのデジタル系IC42,43に含まれるアナログ回路を部分的に覆っていてもよい。このように、第1及び第2のグランド層101a,101dがデジタル側グランド領域101a1,101d1とアナログ側グランド領域101a2,101d2とに分離して形成されている場合には、バスライン101X等から発生するノイズがグランド層を経由してアナログ側に伝わることがなく、バスライン101X等から発生するノイズの影響をさらに抑制することができる。
図13は、上述したハードディスクドライブ10を内蔵した携帯電話機の構成を示す略外観斜視図であって、キーパッドを取り外した状態を示している。
図13に示すように、この携帯電話機50は折り畳み式であり、携帯電話機50の上部筐体51と下部筐体52とがヒンジ部53によって回動可能に連結されている。上部筐体51にはメインディスプレイ54やカメラ55が設けられている。一方、下部筐体52の内部には、メイン基板58、アンテナ59及び本発明のハードディスクドライブ10が内蔵されている。また後述するが、メイン基板58やハードディスクドライブ10の下方にはバッテリパック、スピーカー等も収容されている。そして、実際の使用時には下部筐体52の上面にキーパッド63が取り付けられる。
図14は、携帯電話機50の内部構造を示す略側面断面図である。
図14に示すように、上部筐体51内には、メインディスプレイ54と、カメラ55と、背面ディスプレイ56と、これらの駆動回路57が設けられている。一方、下部筐体52内には、メイン基板58、アンテナ59、バッテリパック60、スピーカー61、ハードディスクドライブ10、キーパッド63等が設けられている。
携帯電話機50のRF部58a、電源部58b、画像処理部58cは、下部筐体52内のメイン基板58上に構成されているのに対して、ベースバンド部58dは、ハードディスクドライブ10内の第2の回路基板22上に構成されている。携帯電話機50のメイン基板58とハードディスクドライブ10との間はフレキシブルプリント基板62を介して接続されており、ベースバンド部58dはこのフレキシブルプリント基板62を介してRF部58a、電源部58b及び画像処理部58cと接続されている。携帯電話機50のベースバンド部58dは多数のデジタル系ICで構成されているが、ベースバンド部58dがハードディスクドライブ10の筐体内に収容されている場合、ベースバンド部58dから発生するノイズがシールドされるので、当該ノイズが携帯電話機50のRF部58aや電源部58bに与える影響を十分抑制することができる。特に、CDMA(Code Division Multiple Access)等の周波数拡散方式は帯域内ノイズに弱いため、周波数拡散方式を採用する携帯電話機においてその効果は顕著である。
以上説明したように、本実施形態によれば、携帯電話機50に本発明のハードディスクドライブ10を内蔵した場合、ハードディスクドライブ10の構成に必要な回路基板がすべてハードディスクドライブ10の筐体内に収容され、当該回路基板から発生する不要輻射がシールドされるので、ハードディスクドライブ内蔵携帯電話機において所望の通信品質を確保することができる。つまり、デジタル回路がむき出しのハードディスクドライブが携帯電話機内にそのまま搭載されることがないため、デジタル回路から発生する高周波ノイズが携帯電話機側の無線系に与える影響を最小限に抑えることができる。したがって、ハードディスクドライブを内蔵する小型・薄型で通信品質の良好な携帯電話機を実現することができる。
また、ハードディスクドライブに必要な回路基板をその筐体内にすべて納め、ハードディスクドライブの小型・薄型化が図られているため、これを携帯電話機に搭載した場合には、非常に小型・薄型なハードディスクドライブ内蔵携帯電話機を構成することができる。ここで、図2に示したように、ハードディスクドライブの筐体にスピンドルモータやアームの軸受けを収容するための凹部が形成されている場合、たとえ第2の回路基板を不要したとしてもこの凹部(裏面から見た場合は凸部)の存在によってハードディスクドライブの最大厚みは規定され、最大厚みは従来とほぼ変わらない。しかし、ハードディスクドライブ全体の容積は第2の回路基板が不要となる分だけ小さくなるため、このようなハードディスクドライブを携帯電話機に用いれば、携帯電話機の小型・薄型化に十分貢献することができる。特に、回路基板を筐体内に収容することより新たに生じたハードディスクドライブの外側のスペース(従来、第2の回路基板が設けられていたスペース)を活用し、携帯電話機内のベースバンド部が構成された回路基板をこのスペース内に設けることにより、携帯電話機内の空間を効率的に使用できると共に、ベースバンド部58dから発生するノイズがシールドされるので、当該ノイズが携帯電話機のRF部58aや電源部58bに与える影響を十分抑制することができる。特に、CDMA(Code Division Multiple Access)等の周波数拡散方式は帯域内ノイズに弱いため、周波数拡散方式を採用する携帯電話機においてその効果は顕著である。また、アンテナを内蔵する携帯電話機の場合も、携帯電話機内のノイズによって受信感度が大幅に低下するため、本発明の効果は顕著となる。
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えることが可能であり、これらも本発明の範囲に包含されるものであることは言うまでもない。
例えば、本実施形態においては、上下のグランド層の一方が多層基板の内層に設けられている場合について説明したが、多層基板を5層以上のさらなる多層構造とし、上下のグランド層をともに多層基板101の内層に形成してもかまわない。
また、上記実施形態においては、リードライトチャネルIC42及びモータドライバIC43が第1の回路基板17内に埋め込まれる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ハードディスクコントローラ、マイコン及びメモリが1チップ化されたシステムLSIを用い、リードライトチャネルIC及びモータドライバICと共にこのシステムLSIを基板内に埋め込んでもよい。このようにした場合には、さらなる高密度実装及び最短配線が可能である。
また、上記実施形態においては、第2の回路基板22上に携帯電話機のベースバンド部58dが構成されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば携帯電話機の画像処理部58cを第2の回路基板22上に構成してもよい。画像処理部58cも多数のデジタル系ICで構成されているため、これを第2の回路基板22上に構成し、ハードディスクドライブ内に収容した場合には、当該画像処理部58cから発生するノイズがRF部58a等に対して与える影響を十分に抑制することができる。
また、上記実施形態においては、本発明のハードディスクドライブ10が携帯電話機に搭載される場合について説明したが、本発明は携帯電話機に限定されるものではなく、例えば、PDA(Personal Data Assistance)、通信機能を備えた携帯ゲーム機等、種々の無線情報端末に搭載することができ、この場合も携帯電話機と同様の効果を得ることができる。