JP4422191B1 - 架橋ゼラチン、塞栓剤および架橋ゼラチンの製造方法 - Google Patents

架橋ゼラチン、塞栓剤および架橋ゼラチンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ゼラチン塞栓物質を提供すること。
【解決手段】エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0 %当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜30万のゼラチンを外来の架橋剤を用いることなく架橋したゼラチンであって、生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有する架橋ゼラチン。前記架橋ゼラチンからなる塞栓剤。エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0 %当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜30万のゼラチンを、外来の架橋剤を用いることなく、実質的に無水の状態で、100〜150℃で加熱して、生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有する架橋ゼラチンを得る、架橋ゼラチンの製造方法。
【選択図】なし

Description

本願発明は、外来の架橋剤を用いることなく架橋して得た架橋ゼラチン、この架橋ゼラチンを用いた塞栓剤および架橋ゼラチンの製造方法に関する。
IVR(Interventional Radiology)は、X線透視像、血管造影像、超音波像、またはCT像を確認しながら針やカテーテルを用いて外科的な手術を実施せずに病気を治療する方法である。手術を必要としないため身体への負担が少なく患部だけを正確に治療することが可能な画期的な方法でもある。その内容は、塞栓した血管や胆管の拡張、出血した血管の止血ならびに癌の死滅など様々である。
特に肝細胞癌治療におけるIVRの貢献度は非常に高い。特に経動脈的塞栓療法(transcatheter arterial embolization; 以下、TAEと略記)や抗癌剤を用いた経動脈的化学塞栓療法(transcatheter arterial chemoembolization; 以下、TACEと略記)は、多発例、大型の肝癌、切除後の再発例などに幅広く適用が可能な主要な肝細胞癌療法である。また、当治療法は組織選択的治療法であるため、正常細胞の壊死などの副作用も最小限に抑えることができる利点もある。
当治療法の概要を以下に記す。まず、足の付け根に局部麻酔をおこない大腿動脈からカテーテルを挿入して肝動脈を経由し肝細胞癌組織近傍まで送針する。そこから、抗癌剤のリピオドール懸濁液を癌組織に注入し、続いて非イオン性造影剤を用いて懸濁した塞栓物質により癌組織に通じる血管を塞栓して行われる。当治療法によれば、抗癌剤の効果に加え、癌組織への血液の供給を絶つ「いわゆる兵糧攻め」と組み合わせにより、効果的に癌組織を壊死させることができる。
塞栓物質は、これまで自己凝血塊、筋肉片、金属、活性炭粒子、ゼラチンスポンジ、シリコン球、ポリビニルアルコールスポンジ、シアノアクリレート、ポリ乳酸グリコール酸マイクロスフェアーなどの使用が報告されているが、現在のところゼラチンスポンジが世界各国で最も一般的に用いられている。
例えば、特許文献1には、ゼラチン球状粒子の製造法が記載されているが、得られたゼラチン粒子は、グルタルアルデヒドなどの架橋剤を使用して架橋されたものである。グルタルアルデヒドに限らず架橋剤の多くは生体適合性に欠け、それらの残留性及び毒性が懸念されていることが文献等で報告されている。(非特許文献1、2、3など)
特公昭62−33263号公報 特開2007−231225号公報 van Luyn M J., Biomaterials, 13(14), pp.1017-1024(1992) van Luyn M J., J.Biomed., Mater. Res., 26(8), pp.1091-1110(1992) Huang Lee LL., J.Biomed., Mater. Res., 24(9), pp.1185-1201(1990)
国内で唯一血管内での塞栓が許可されている製品が、ジェルパート(アステラス製薬(株)製造販売、日本化薬(株)発売)である。このジェルパートは、特許文献1に記載の塞栓剤の実施品であり、一時塞栓物質に分類されるが、完全な再開通率は低く、再開通までに要する時間は1ヶ月以上とも言われている。
例えば、1〜10日間程度の所定の時間は塞栓能を示すが、塞栓治療後に速やかな再開通能および生体内可溶性を示し、残留性及び毒性が懸念されているグルタルアルデヒドなどの架橋剤を使用しないゼラチン塞栓物質は、現在知られていない。
そこで本発明の目的は、上述のようなゼラチン塞栓物質を提供することにある。
ところで、上記塞栓物質として利用されているゼラチンは、ゲル化能、粘性、気泡性ならびに吸着防止能等の特徴から、食用、化粧用、工業用、医薬用等の様々な用途に利用されている天然物由来のタンパク質である。天然物由来であるため、ゼラチンには通常、微量ではあるがエンドトキシンが含まれている。このエンドトキシンは、極めて微量で強い発熱活性を示す耐熱性の毒素であるため、医療分野での利用には、ゼラチンからのエンドトキシン除去は不可欠である。
エンドトキシンは、リポポリサッカライド分子からなり、リポポリサッカライドサブユニットの分子量は、約2万と言われている。エンドトキシンは、熱によって失活するが、熱によってエンドトキシンを完全に失活させるには、250℃で30分以上の加熱が必要である(第十四改正日本薬局方エンドトキシン試験法)。
医療用ゼラチンについても、用途に応じた低エンドトキシン化が必要である。特許文献1の実施例1および2においては、食品用グレードのゼラチンを原料として用いてゲル粒子を作成した後に155℃で4時間加熱することで、エンドトキシンの失活とゼラチンの架橋を行っている。上述のように特許文献1の実施品であるジェルパートは、一時塞栓物質に分類されるが、完全な再開通率は低く、再開通までに要する時間は1ヶ月以上とも言われている。エンドトキシンの失活が必要であることから、155℃で4時間加熱の加熱を行っている。
それに対して本発明者らは、エンドトキシンを低減化したゼラチンを多量生産に適した方法により製造できる方法を確立し、エンドトキシンを低減化した多量のゼラチンを提供することに成功した(特許文献2)。このエンドトキシンを低減化したゼラチンを原料として用いることで、グルタルアルデヒドなどの架橋剤を使用することなく、かつ塞栓能を有し、かつ、塞栓治療後に速やかな再開通能および生体内可溶性を示す水可溶性の塞栓剤として適用可能な、新たな架橋ゼラチンを提供できることを見出して本発明を完成させた。
本発明は以下の通りである。
[1]エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0%当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜15万のゼラチンを加熱架橋した架橋ゼラチンであって、前記架橋ゼラチンは生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有するものであり、前記架橋率は、前記加熱架橋を120〜145℃の範囲の温度で実施することで付与される、架橋ゼラチンからなる塞栓剤
[2]架橋前のゼラチンの分子量が5万〜15万の範囲である[1]に記載の塞栓剤
[3]架橋率は、生理食塩水への溶解時間が1〜168時間の範囲である[1]または[2]に記載の塞栓剤
[4]動脈塞栓術用である[1]〜[3]のいずれかに記載の塞栓剤。
[5]肝臓ガンに対する動脈塞栓術用である[1]〜[3]のいずれかに記載の塞栓剤。
[6]架橋ゼラチンが多孔質または実質の粒状品である[1]〜[5]のいずれかに記載の塞栓剤。
[7]塞栓剤を用いた動脈塞栓術を複数回繰返して行う動脈塞栓術用であって、後続の動脈塞栓術は、先行する動脈塞栓術で用いた塞栓剤が溶解した後に先行する動脈塞栓術を行った部位に対して少なくとも1回行われる、[1]〜[6]のいずれかに記載の塞栓剤。
[8]後続の動脈塞栓術は、先行する動脈塞栓術後、疾患の再発が確認された後に行われる[7]に記載の塞栓剤。
[9]エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0%当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜15万のゼラチンを、外来の架橋剤を用いることなく、実質的に無水の状態で120〜145℃で加熱して、生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有する架橋ゼラチンからなる塞栓剤を得る、塞栓剤の製造方法。
本発明によれば、塞栓治療に必要な所定の時間は塞栓能を有し、塞栓治療完了後に速やかな再開通能および生体内可溶性を示す架橋ゼラチンからなる塞栓物質を提供できる。しかも、本発明の架橋ゼラチンは、残留性及び毒性が懸念されているグルタルアルデヒドなどの架橋剤を使用しない。本発明の架橋ゼラチンからなる塞栓物質であれば、従来品と異なり側副血行路が発達し難く、癌組織への血液の供給を絶つ「兵糧攻め」の効果を最大限に発揮させることが可能である。さらに、再開通後の塞栓部位に塞栓物質が殆ど残留しないため、TAEやTACEが何度も実施でき、再発する癌組織への治療に特に有効であろうと考えられる。特徴である水への可溶に要する時間は0.5〜240時間の範囲で調整可能であり、生体内可溶性に要する時間あるいは塞栓時間は、例えば、1〜6日間の範囲で調整可能であり、癌治療に限らず幅広く利用することが可能である。
[架橋ゼラチン]
本発明の架橋ゼラチンは、エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0 %当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜30万のゼラチンを外来の架橋剤を用いることなく架橋したゼラチンであって、生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有することを特徴とする。
本発明の架橋ゼラチンは、(1)エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0 %当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜30万のゼラチンを原料として使用するものであること、(2)この原料ゼラチンを外来の架橋剤を用いることなく架橋したものであること、(3)架橋の程度は、生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有すること、を特徴とする。
本発明の架橋ゼラチンの原料となるエンドトキシン含有量を、タンパク質1.0 %当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜30万のゼラチンは、特許文献2(特開2007−231225号公報)に記載の方法により製造することができる。より具体的には、天然由来のゼラチンからである、ゼラチンおよびエンドトキシンを含む原料ゼラチンを含有する溶液を、分画分子量が3万から30万の範囲であり、所望の分子量に対応した分画分子量を有する限外ろ過膜で処理して、透過液として得られたものである。
特に本発明では、残留エンドトキシン濃度が低ければ低いほど好ましく、好ましくは0.1EU/mL未満、より好ましくは0.05EU/mL未満、さらに好ましくは0.03EU/mL未満である。このようなより低いエンドトキシン濃度を有する分子量3万〜30万のゼラチンを得るという観点からは、上記限外ろ過膜での処理は、例えば、原料ゼラチンとしてエンドトキシン濃度の低いものを用いる、あるいは、2回以上限外ろ過膜で処理することもできる。また、限外ろ過膜の分画分子量が小さいほどエンドトキシン除去効果は高いことから、分画分子量が小さい限外ろ過膜を用いて調製した、分子量の小さいゼラチンを原料ゼラチンとして用いることもできる。
さらに、架橋前のゼラチンの分子量は、架橋の程度にもよるが、架橋ゼラチンの溶解時間に影響を与え、架橋前のゼラチンの分子量が小さいほど架橋の程度が同じであれば溶解時間は短くなる。生理食塩水への溶解時間は、240時間以下であり、好ましくは、後述するように1〜168時間の範囲である。
本発明の架橋ゼラチンの架橋の程度を示す架橋率は、生理食塩水への溶解時間として表すことができ、240時間以下である。上記のように、架橋率は、架橋前のゼラチンの分子量に依存するが、架橋前のゼラチンの分子量以外に、架橋のための加熱の温度と時間にも依存する。加熱の温度が高くなればなるほど、また加熱の時間が長くなればなるほど、架橋率は高くなる。実施例に示す実験結果によれば、加熱温度は、100〜160℃の範囲とすることが適当である。加熱の時間は、架橋前のゼラチンの分子量、加熱温度および所望の架橋率(生理食塩水への溶解時間)に応じて適宜決定することができる。尚、架橋ゼラチンの生理食塩水への溶解時間は、架橋条件を変えることで240時間(10日間)を超える例えば、366時間(14日間)以下にすることも可能である。
本発明は、本発明の架橋ゼラチンの製造方法も包含し、この製造方法は、エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0 %当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜15万のゼラチンを、外来の架橋剤を用いることなく、実質的に無水の状態で、100〜160℃で加熱して、生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有する架橋ゼラチンを得る、ことを含むものである。
前述のように、タンパク質1.0 %当たりのエンドトキシン量を1EU/mL未満に低下させたゼラチンは、ゼラチンおよびエンドトキシンを含む原料ゼラチン含有溶液を、分画分子量が3万から30万の範囲である分画分子量を有する限外ろ過膜で処理して、透過液として得られたものである。
架橋は、原料ゼラチンを、外来の架橋剤を用いることなく、実質的に無水の状態で、100〜160℃で加熱して行う。外来の架橋剤を用いることなく、とは、原料ゼラチンをそのまま、第三成分を添加することなく加熱することを意味する。実質的に無水の状態とは、本発明の目的を損ねない範囲内の水分含量で、加熱架橋時に粒子が溶解しない範囲内の水分含量とも言える。例えば、水分含量で示すと、30%未満、さらには20%未満、さらには10%未満が好ましい。実質的に無水の状態は、原料ゼラチンを、予め乾燥することで得られる。予め乾燥させずにゼラチン溶液のまま加熱処理を実施しても熱架橋は起きにくい。予めの乾燥は、熱架橋処理に対する影響の少ない凍結乾燥のような熱架橋が起こらない乾燥方法が望ましい。そのような乾燥方法としては、例えば、造粒乾燥やスプレードライヤーによる乾燥方法を挙げることができる。
加熱温度は、100〜160℃の範囲から、所望の架橋率(生理食塩水への溶解時間)に応じて、加熱の時間および架橋前のゼラチンの分子量も考慮して、適宜決定することができる。例えば、架橋前のゼラチン(凍結乾燥品の場合)の分子量が5万の場合には、加熱時間を24時間とした場合には、130〜150℃の範囲、好ましく130〜145℃の範囲、より好ましくは130〜140℃の範囲であることが、所望の架橋率(生理食塩水への溶解時間)の架橋ゼラチンが得られるという観点から適当である。架橋前のゼラチンの分子量が10万の場合には、加熱時間を24時間とした場合には、110〜135℃の範囲、好ましく120〜130℃の範囲、より好ましくは130〜140℃の範囲であることが、所望の架橋率(生理食塩水への溶解時間)の架橋ゼラチンが得られるという観点から適当である。これら架橋率は加熱時間を24時間とした場合のものであり、加熱時間が短くなれば、架橋率も変化する。加熱時間は、例えば、30分から48時間の範囲、好ましくは1時間〜24時間の範囲から適宜設定できる。
本発明の架橋ゼラチンにおいて、架橋率は、好ましくは、生理食塩水への溶解時間が1〜168時間の範囲である。生理食塩水への溶解時間が1〜168時間の範囲である架橋ゼラチンは、本発明の架橋ゼラチンを塞栓剤として用いる場合に、特に有効だからである。本発明の架橋ゼラチンを塞栓剤として用いる場合、塞栓剤の利用形態により、生理食塩水への溶解時間は、架橋率や原料ゼラチンの分子量を変化させることで、1〜168時間の範囲で、短くしたり長くしたりすることができる。勿論、168時間を超えて、240時間、さらには、336時間まで、伸ばすことは技術的に十分可能である。
本発明は、上記本発明の架橋ゼラチンからなる塞栓剤も包含する。塞栓剤は前述のように、肝細胞癌治療におけるIVRにおいて利用さており、本発明の架橋ゼラチンからなる塞栓剤は、塞栓治療に必要な所定の時間は塞栓能を有し、かつ、比較的短期間での溶解が可能であることから、塞栓治療完了後に速やかな再開通能および生体内可溶性を示す点を特徴とする。
本発明の塞栓剤は、動脈塞栓術用とすることができ、特に、肝臓ガンに対する動脈塞栓術用として有用である。本発明の塞栓剤は、塞栓剤としての機能を考慮すると、多孔質または実質の粒状品である架橋ゼラチンからなるものであることが適当である。多孔質または実質の粒状品の粒子径は、例えば、20〜2,000μmの範囲であることができる。
特に本発明の塞栓剤は、塞栓剤を用いた動脈塞栓術を複数回繰返して行う動脈塞栓術用として有用であり、後続の動脈塞栓術は、先行する動脈塞栓術で用いた塞栓剤が溶解した後に先行する動脈塞栓術を行った部位に対して少なくとも1回行われる。本発明の塞栓剤は、比較的短期間で生体内溶解を示すことから、複数回の動脈塞栓術を繰返実施することが可能であり、複数回の動脈塞栓術を繰返実施することで、動脈塞栓術の効果を高めることができる。後続の動脈塞栓術は、先行する動脈塞栓術後、疾患、例えば、肝臓ガンの再発が確認された後に行われる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
ゼラチン(分子量5万、エンドトキシン含有量:タンパク質1.0 %当たり1EU/mL未満)を十分に膨潤させた後、60℃のお湯にて湯煎し溶解させ、20%溶液を調製した。ゼラチン溶液が固化しないように55℃に保温しながら、造粒乾燥装置(スプリュ−ドSGD-0.5:大川原製作所)を用いて噴霧乾燥させることで造粒品を得ることが可能であった。得られた造粒品を篩にかけ、250〜850μm、850〜1400μm、及び1400〜2000μmの3種類の粒度分布の造粒サンプルを作製した。
得られたサンプルは、乾熱滅菌機(DVS401:ヤマト科学)を用いて110〜150℃、24時間の加熱処理をおこなった。加熱処理無しのサンプルを比較対照として加熱温度による可溶化時間への影響を検討した。粒度分布の異なる加熱サンプル(4.0g)を蓋付容器に入れた。図1に、粒度分布の異なる造粒サンプルを蓋付容器に入れた外観を示す。上段:加熱処理なし、下段:加熱処理(120℃、24時間)あり。上下段ともに左から250〜850μm、850〜1400μm、及び1400〜2000μmの粒度分布の造粒品が容器に入っている状態である。
容器毎に生理食塩水を37mL注ぎ、粒を壊さないように分散させ蓋を閉めた。37℃に設定した振とう機付き恒温水槽(WATER BATH SB−24:EYELA)にセットし、振とうスピード レベル5にて振とう保温した。その後、任意の時刻に軽く攪拌し、蓋を開け、上清のタンパク質(ゼラチン)濃度を測定して可溶化時間を測定した。結果を図2に示す。
図2は、加熱処理における造粒ゼラチンの可溶化への影響を検討した結果である。グラフ上段:250〜850μm、中段:850〜1400μm、そして下段:1400〜2000μmの粒度分布の結果を示し、左側に12時間までの結果、右側に240時間(10日間)までの結果を示した。加熱処理を行った造粒サンプルは、粒度分布に関わらず検討開始12時間目までに加熱温度と可溶化に要する時間に相関が認められ、加熱温度が高いほど可溶化しにくくなることがわかった。110〜130℃までの加熱処理を行うことにより、全て可溶化するまでに数時間から1ないし2日、140〜150℃では、数日〜10日間を要する可溶化ゼラチンを得ることができることがわかった。どの粒度分布の造粒品も非加熱処理ならば、0.5時間以内に全量可溶化するのに対し、加熱処理によって、全て可溶化するまでに要する時間を数時間から約10日間まで変化させることができた。
分子量の異なる2種類のゼラチン(MW:100,000ならびにMW:50,000、エンドトキシン含有量:タンパク質1.0 %当たり1EU/mL未満)を溶解させ、2%溶液を調製した。蓋付容器に2種類のゼラチン溶液を別々に注ぎ、マイナス80℃の冷凍庫(CL-100F2:日本フリーザー)へ一晩放置して凍結させた。次の日、凍結乾燥機(FDU-830:EYELA)を用いて減圧しながら乾燥を開始し、48時間後に乾燥を終了させた。得られた凍結乾燥品は乾熱滅菌機(DVS401:ヤマト科学)を用いて加熱温度110〜150℃、24時間の処理をおこなった。加熱処理したゼラチンは、メス刃および眼科剪刀にて1〜2mm角細片を作製した。角細片の写真を図3に示す。
得られた熱処理ゼラチン(1〜2mm角細片)を試験管に20粒計り取り、生理食塩水を10mL入れ、37℃に設定した恒温水槽(WATER BATH SB−24:EYELA)にセットし、振とうスピードをレベル5にて振とう保温した。定時に試験管の中身をシャーレに移し替え、不溶解物を目視で確認できなくなった時間を可溶化時間とした。架橋のための加熱温度(架橋温度)と完全に可溶化するまでに要した時間の関係を図4に示す。ゼラチンの分子量によって、架橋温度と完全可溶化までに要した時間との関係が異なることが分かる。
図には示さないが、比較対照に行ったジェルパートは、14日間まで可溶化する様子が認められなかった。分子量約100,000の凍結乾燥ゼラチンへ加熱処理(150℃、24時間)を実施すれば、ジェルパートと同様に14日間まで水可溶化しない性質も付加させることができた。
[試験例1]
正常豚肝動脈塞栓に関する実験方法を説明する。
実施例2で製造された熱処理ゼラチン(1〜2mm角細片)に造影剤を染み込ませたものを実験に使用した。比較対照としてジェルパート(2mm角)を用いた。正常雌豚(9頭)に全身麻酔を行い、大腿部を消毒後、血管カテーテルを用いて大腿動脈から蛍光透視下にて左肝動脈、内側枝および外側枝に血流がほぼ完全に遮断されるまで熱処理ゼラチンまたはジェルパートをゆっくり注入した。総計27本の血管に塞栓術を行い、塞栓後、4時間、1日、2日、3日、5日、そして6日目に肝動脈を造影し、塞栓周辺の状態を観察した。結果を図5、6、7に示す。
図5は、ジェルパートを用いた正常豚肝動脈塞栓の経過観察結果である。In Vitroの可溶化試験の結果は、14日間経過しても可溶化する様子は認められなかった。In Vivoの結果は、6日間経過しても再開通する様子はなく、塞栓3日後には、側副血行路が認められた。(塞栓部位:△、側副血行路:↑)生体内に存在するタンパク質分解酵素により多少は分解されていると思われるが、6日目までに再開通する様子は確認することができない。塞栓時間はかなり長いと思われた。
図6は、加熱処理(125℃、24時間)を行ったゼラチン(分子量:約100,000)を用いた正常豚肝動脈塞栓の経過観察結果である。In Vitroの可溶化試験の結果は、2.4日間目に全て可溶化した。In Vivoにおいては、4時間を経過しても再開通せず確実に塞栓されていたが、塞栓1日目後には再開通が確認され、側副血行路は認められなかった。(塞栓部位:△)In Vitroの可溶化試験の塞栓時間より、In Vivoの塞栓時間が短くなる理由は、生体内に存在するタンパク質分解酵素によって塞栓物質が分解され、再開通しやすくなったためだと考えている。
図7は、加熱処理(135℃、24時間)を行ったゼラチン(分子量:約50,000)を用いた正常豚肝動脈塞栓の経過観察結果である。In Vitroの可溶化試験の結果は、2.4日間目に全量可溶化した。In Vivoにおいて、塞栓1日目後には再開通しており、側副血行路は認められない。(塞栓部位:△)In Vivoの塞栓時間が短くなる理由は、生体内に存在するタンパク質分解酵素によって塞栓物質が分解され、再開通しやすくなったためだと考えている。
CRP、白血球、AST、総ビリルビン、γ-GTPとクレアチニンの変化を評価するために、塞栓前、塞栓後1日、3日、そして5日目に採血した。比較対照も含め全例で異常値は見当たらなかった(データは示さない)。
全例とも6日後に、屠殺し、臓器を摘出した。摘出した臓器は、10%ホルマリン溶液により固定した。各検体から5個程度の組織片を採取して作製した切片についてヘマトキシン・エオシン染色を実施し、顕微鏡下で観察した。観察結果に異常はなかった。血管の断面写真を図8に示す。
図8は、塞栓6日後の塞栓部の血管断面図である。左図は本特許品(135℃、24時間加熱処理品)で塞栓した血管を、右図はジェルパートにて塞栓した血管を示している。実施例4で作製した加熱処理ゼラチンを塞栓した血管は、すべて1日目には再開通しており、6日目の血管内に塞栓物質は、予想通り認められなかった。一方、ジェルパートは塞栓6日後も塞栓し続け、側副血行路が発達しており、塞栓部には塞栓物質が予想通りにはっきりと確認できた。ジェルパートは、生体内に存在するタンパク質分解酵素と接触しても、6日目まで再開通する様子が認められなかった。本発明のサンプルと比較すると、非常に分解されにくい印象であった。
本発明は、動脈塞栓術等に用いることでできるが塞栓剤として利用できる架橋ゼラチンを提供できる。
粒度分布の異なる造粒サンプルを蓋付容器に入れた外観である。 加熱処理における造粒ゼラチンの可溶化への影響を検討した結果である。 実施例2で得た熱処理ゼラチン(1〜2mm角細片)の写真を示す。 実施例2で得た熱処理ゼラチンについて、架橋のための加熱温度(架橋温度)と完全に可溶化するまでに要した時間の関係を示す。 ジェルパートを用いた正常豚肝動脈塞栓の経過観察結果である。 加熱処理(125℃、24時間)を行ったゼラチン(分子量:約100,000)を用いた正常豚肝動脈塞栓の経過観察結果である。 加熱処理(135℃、24時間)を行ったゼラチン(分子量:約50,000)を用いた正常豚肝動脈塞栓の経過観察結果である。 塞栓6日後の塞栓部の血管断面図である。左図は本特許品(135℃、24時間加熱処理品)で塞栓した血管を、右図はジェルパートにて塞栓した血管を示している。

Claims (9)

  1. エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0%当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜15万のゼラチンを加熱架橋した架橋ゼラチンであって、前記架橋ゼラチンは生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有するものであり、前記架橋率は、前記加熱架橋を120〜145℃の範囲の温度で実施することで付与される、架橋ゼラチンからなる塞栓剤
  2. 架橋前のゼラチンの分子量が5万〜15万の範囲である請求項1に記載の塞栓剤
  3. 架橋率は、生理食塩水への溶解時間が1〜168時間の範囲である請求項1または2に記載の塞栓剤
  4. 動脈塞栓術用である請求項1〜3のいずれかに記載の塞栓剤。
  5. 肝臓ガンに対する動脈塞栓術用である請求項1〜3のいずれかに記載の塞栓剤。
  6. 架橋ゼラチンが多孔質または実質の粒状品である請求項1〜5のいずれかに記載の塞栓剤。
  7. 塞栓剤を用いた動脈塞栓術を複数回繰返して行う動脈塞栓術用であって、後続の動脈塞栓術は、先行する動脈塞栓術で用いた塞栓剤が溶解した後に先行する動脈塞栓術を行った部位に対して少なくとも1回行われる、請求項1〜6のいずれかに記載の塞栓剤。
  8. 後続の動脈塞栓術は、先行する動脈塞栓術後、疾患の再発が確認された後に行われる請求項7に記載の塞栓剤。
  9. エンドトキシン含有量を、タンパク質1.0%当たり1EU/mL未満に低下させた、分子量3万〜15万のゼラチンを、外来の架橋剤を用いることなく、実質的に無水の状態で120〜145℃で加熱して、生理食塩水への溶解時間が240時間以下である架橋率を有する架橋ゼラチンからなる塞栓剤を得る、塞栓剤の製造方法。
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