以下、この発明の実施形態を図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
この発明の第1の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るシステムLSIのブロック図である。
図示するように、システムLSI1は、CPU2及び2Trフラッシュメモリ3を備えている。CPU2は、フラッシュメモリ3との間でデータの授受を行う。フラッシュメモリ3は、メモリセルアレイ10、書き込み用デコーダ20、セレクトゲートデコーダ30、カラムデコーダ40、書き込み回路50、スイッチ群60、カラムセレクタ70、読み出し回路80、リダンダンシ回路90、入力バッファ100、出力バッファ110、ソース線ドライバ120、アドレスバッファ130、ライトステートマシーン140、及び電圧発生回路150を備えている。LSI1には、外部から電圧Vcc1(1.25〜1.65V)が与えられており、Vcc1は電圧発生回路150に与えられる。
メモリセルアレイ10は、マトリクス状に配置された複数個のメモリセルを有している。メモリセルアレイ10の構成について、図2を用いて説明する。図2はメモリセルアレイ10の一部領域の回路図である。
図示するように、メモリセルアレイ10は主たるセルアレイ(以下、プライムセルアレイPCA(Prime cell array)と呼ぶ)と、セルアレイに不良があった場合にそれを置き換えるセルアレイ(以下、リダンダンシセルアレイRCA(Redundancy cell array)と呼ぶ)とを備えている。
プライムセルアレイPCAは、((m+1)×(n+1)、但しm、nは自然数)個のメモリセルブロックBLK、並びにメモリセルブロックBLK毎に設けられた書き込み用カラムセレクタWCS、読み出し用カラムセレクタRCS、及び書き込み禁止用カラムセレクタICSを有している。またリダンダンシセルアレイRCAは、((m+1)×(h+1)、但しhは自然数)個のメモリセルブロックBLK、並びにメモリセルブロック毎に設けられた書き込み用カラムセレクタWCS、読み出し用カラムセレクタRCS、及び書き込み禁止用カラムセレクタICSを有している。
各々のメモリセルブロックBLKは、複数のメモリセルMCを含んでいる。メモリセルMCは2TrフラッシュメモリのメモリセルMCである。すなわち、メモリセルMCの各々は、メモリセルトランジスタMTと選択トランジスタSTとを有している。そして、メモリセルトランジスタMTのソースは、選択トランジスタSTのドレインに接続されている。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成されたフローティングゲートと、フローティングゲート上にゲート間絶縁膜を介在して形成されたコントロールゲートとを有する積層ゲート構造を備えている。また、列方向で隣接するメモリセルMC同士は、メモリセルトランジスタMTのドレイン領域、または選択トランジスタSTのソース領域を共有している。各々のメモリセルブロックBLKには、メモリセルMCが(4×4)個、含まれている。なお、列方向に配置されたメモリセルMCの数は、図2では4個であるが、この数は一例に過ぎず、例えば8個や16個等でも良く、限定されるものではない。4列に並ぶメモリセルMCのメモリセルトランジスタMTのドレイン領域は、4本のローカルビット線LBL0〜LBL3にそれぞれ接続されている。ローカルビット線LBL0〜LBL3の一端は書き込み用カラムセレクタWCSに接続され、他端は読み出し用カラムセレクタRCSに接続されている。以下では、プライムセルアレイPCA内のメモリセルとリダンダンシセルアレイRCA内のメモリセルとを区別する為に、前者をプライムセルPC、後者をリダンダンシセルRCと呼ぶことにする。
メモリセルアレイ10内において、同一行のメモリセルトランジスタMTの制御ゲートは、それぞれワード線WL0〜WL(4m+3)のいずれかに共通接続されている。前述のローカルビット線LBL0〜LBL3は各々のメモリセルブロックBLK内においてのみメモリセルトランジスタを共通接続するのに対して、ワード線WLは同一行にあるメモリセルトランジスタMTをメモリセルブロックBLK間においても共通接続する。更にワード線WLは、プライムセルアレイPCA及びリダンダンシセルアレイRCA間でも共通接続する。
またメモリセルアレイ10内において同一行の選択トランジスタSTのゲートは、それぞれセレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)のいずれかに共通接続されている。セレクトゲート線は、同一行にある選択トランジスタSTのゲートを、メモリセルブロックBLK間においても共通接続する。更にセレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)は、プライムセルアレイPCA及びリダンダンシセルアレイRCA間でも共通接続する。
すなわち、図2に示すように、リダンダンシセルアレイRCAはメモリセルアレイ10内における端部に配置され、ワード線及びセレクトゲート線をプライムセルアレイPCAと共用している。
そして、ワード線WL0〜WL(4m+3)は書き込み用デコーダ20に接続される。また、セレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)の一端はセレクトゲートデコーダ30に接続され、他端は書き込み用デコーダ20に接続される。また、選択トランジスタSTのソース領域は、複数のメモリセルブロックBLK間で共通接続され、ソース線ドライバ120に接続されている。
次に書き込み用カラムセレクタWCSの構成について説明する。書き込み用カラムセレクタWCSの各々は、4つのMOSトランジスタ11〜14を備えている。MOSトランジスタ11〜14の電流経路の一端はローカルビット線LBL0〜LBL3の一端にそれぞれ接続されている。そして、MOSトランジスタ11と12の電流経路の他端が共通接続され、MOSトランジスタ13と14の電流経路の他端が共通接続されている。このMOSトランジスタ11と12の共通接続ノードをノードN10、MOSトランジスタ13と14の共通接続ノードをN11と以下では呼ぶこととする。MOSトランジスタ11〜14のゲートは、書き込み用カラム選択線WCSL0〜WCSL(2m+1)のいずれかに接続されている。なお、同一行にある書き込み用カラムセレクタWCSに含まれるMOSトランジスタ11、13は、同一の書き込み用カラム選択線WCSL(l−1)(l:1、3、5、…)に接続され、同一行にある書き込み用カラムセレクタWCSに含まれるMOSトランジスタ12、14は、同一の書き込み用カラム選択線WCSLlに接続される。書き込み用カラム選択線WCSL0〜WCSL(2m+1)は、書き込み時において、カラムデコーダ40によって選択される。なお、書き込み用カラム選択線WCSL0〜WCSL(2m+1)は、プライムセルアレイPCA及びリダンダンシセルアレイRCA間で共通接続されている。
プライムセルアレイPCA内におけるノードN10、N11は、それぞれ書き込み用グローバルビット線WGBL0〜WGBL(2n+1)のいずれかに接続されている。また、リダンダンシセルアレイRCA内におけるノードN10、N11は、それぞれリダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RD0〜WGBL_RD(2h+1)のいずれかに接続されている。書き込み用グローバルビット線WGBL0〜WGBL(2n+1)、リダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RD0〜WGBL_RD(2n+1)のそれぞれは、同一列にある書き込み用カラムセレクタWCSのノードN10同士、またはノードN11同士を共通接続する。
次に読み出し用カラムセレクタRCSの構成について説明する。読み出し用カラムセレクタRCSの各々は、4つのMOSトランジスタ15〜18を備えている。MOSトランジスタ15〜18の電流経路の一端はローカルビット線LBL0〜LBL3の他端にそれぞれ接続されている。そして、MOSトランジスタ15〜18の電流経路の他端は、互いに共通接続されている。MOSトランジスタ15〜18の共通接続ノードをノードN20と以下では呼ぶこととする。MOSトランジスタ15〜18のゲートは、それぞれ異なる読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m+3)に接続されている。なお、同一行にある読み出し用カラムセレクタRCSに含まれるMOSトランジスタ15〜18のそれぞれは、同一の読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m+3)に接続されている。読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m+3)は、読み出し時において、カラムデコーダ40によって選択される。なお、読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m+3)は、プライムセルアレイPCA及びリダンダンシセルアレイRCA間で共通接続されている。
プライムセルアレイPCA内におけるノードN20は、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLnのいずれかに接続されている。他方、リダンダンシセルアレイRCA内におけるノードN20は、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhに接続されている。読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLn、及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhは、同一列にある書き込み用カラムセレクタRCSのノードN20同士を共通接続する。
次に書き込み禁止用カラムセレクタICSの構成について説明する。書き込み禁止用セレクタICSの各々は、4つのMOSトランジスタ41〜44を備えている。MOSトランジスタ41〜44の電流経路の一端はローカルビット線LBL0〜LBL3にそれぞれ接続されている。そして、MOSトランジスタ41〜44の電流経路の他端には書き込み禁止電圧VPIが共通に印加される。書き込み禁止電圧VPIは電圧発生回路150によって生成される。MOSトランジスタ41〜44のゲートは、書き込み禁止用カラム選択線ICSL0〜ICSL(2m+1)のいずれかに接続されている。なお、同一行にある書き込み禁止用カラムセレクタICSに含まれるMOSトランジスタ41、43は、同一の書き込み用カラム選択線ICSL(l−1)(h:1、3、5、…)に接続され、同一行にある書き込み禁止用カラムセレクタICSに含まれるMOSトランジスタ42、44は、同一の書き込み禁止用カラム選択線ICSLlに接続される。書き込み禁止用カラム選択線ICSL0〜ICSL(2m+1)は、書き込み時において、カラムデコーダ40によって選択される。なお、書き込み禁止用カラム選択線ICSL0〜ICSL(2m+1)は、プライムセルアレイPCA及びリダンダンシセルアレイRCA間で共通接続されている。
本実施形態に係るメモリセルアレイ10の構成は次のようにも説明できる。すなわち、メモリセルアレイ10内には、複数のメモリセルMCがマトリクス状に配置されている。同一行にあるメモリセルMCのメモリセルトランジスタMTの制御ゲートは同一のワード線に共通接続され、同一行にあるメモリセルの選択トランジスタのゲートは同一のセレクトゲート線に接続されている。そして、同一列にある4つのメモリセルMCのメモリセルトランジスタMTのドレインは、ローカルビット線LBL0〜LBL3のいずれかに共通接続されている。すなわち、メモリセルアレイ10内の複数のメモリセルMCは、一列に並んだ4つのメモリセルMC毎に、異なるローカルビット線LBL0〜LBL3のいずれかに接続されている。そして、同一列にあるローカルビット線LBL0及び同一列にあるローカルビット線LBL1の一端は、それぞれMOSトランジスタ11、12を介して、同一の書き込み用グローバルビット線WGBL0〜WGBL2nのいずれかに共通接続されている。また、同一列にあるローカルビット線LBL2及び同一列にあるローカルビット線LBL3の一端は、それぞれMOSトランジスタ13、14を介して、同一の書き込み用グローバルビット線WGBL1〜WGBL(2n+1)のいずれかに共通接続されている。そして、同一列にあるローカルビット線LBL0〜LBL3の他端は、MOSトランジスタ15〜18を介して、同一の読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLnのいずれかに共通接続されている。更に、ローカルビット線LBL0〜LBL3の各々は、MOSトランジスタ41〜44を介して書き込み禁止電圧ノードに接続される。そして、メモリセルMCの選択トランジスタSTのソースは共通接続され、ソース線ドライバに接続されている。上記構成のメモリセルアレイにおいて、同一のローカルビット線に接続された4つのメモリセルMCが4列集まって、1つのメモリセルブロックBLKが構成されている。同一列のメモリセルブロックは、共通の書き込み用グローバルビット線及び読み出し用グローバルビット線に接続されている。他方、互いに異なる列にあるメモリセルブロックBLKは、それぞれ異なる書き込み用グローバルビット線及び読み出し用グローバルビット線に接続されている。上記構成において、複数のメモリセルブロックBLKがプライムセルアレイPCAとして機能する。また、プライムセルアレイと異なる書き込み用グローバルビット線及び読み出し用グローバルビット線に接続され、且つワード線及びセレクトゲート線を共通にする複数のメモリセルブロックBLKがリダンダンシセルアレイRCAとして機能する。なお、メモリセルブロック内のメモリセル数、読み出し用グローバルビット線RGBL、及び書き込み用グローバルビット線WGBLの本数は、本例に限ったものではない。
図1に戻って説明を続ける。書き込み回路50は、書き込みデータをラッチする。また書き込み用グローバルビット線WGBLをリセットする。
入力バッファ100は、CPU2から与えられる書き込みデータを保持する。
スイッチ群60は、入力バッファ100で保持された書き込みデータを書き込み回路50に転送する。
書き込み回路50、スイッチ群60、及び入力バッファ100の構成について図3を用いて説明する。図3は、書き込み回路50、スイッチ群60、及び入力バッファ100の回路図である。
まず書き込み回路50について説明する。書き込み回路50は、書き込み回路50はラッチ回路群51及びリセット回路52を備えている。ラッチ回路群51は、書き込み用グローバルビット線WGBL0〜WGBL(2n+1)及びリダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RD0〜WGBL_RD(2h+1)毎に設けられたラッチ回路53を備えている。ラッチ回路53の各々は、2つのインバータ54、55を備えている。インバータ54の入力端は、インバータ55の出力端に接続され、インバータ54の出力端は、インバータ55の入力端に接続されている。そして、インバータ54の入力端とインバータ55の出力端との接続ノードがラッチ回路53の出力ノードとなり、対応する書き込み用グローバルビット線及びリダンダンシ書き込み用グローバルビット線に接続されている。インバータ54、55はそれぞれ、電流経路が直列接続されたnチャネルMOSトランジスタ56及びpチャネルMOSトランジスタ57を備えている。nチャネルMOSトランジスタ56のソースはVBLPWノードに接続され、pチャネルMOSトランジスタ57のソースは書き込み禁止電圧ノードVPIに接続されている。nチャネルMOSトランジスタ56のゲートとpチャネルMOSトランジスタ57のゲートとは共通接続されている。そして、インバータ55のpチャネルMOSトランジスタ57のドレインとnチャネルMOSトランジスタ56のドレインとの接続ノードが、インバータ54のpチャネルMOSトランジスタ57のゲートとnチャネルMOSトランジスタ56のゲートとの接続ノードに接続され、更に書き込み用グローバルビット線またはリダンダンシ書き込み用グローバルビット線に接続されている。また、インバータ54のpチャネルMOSトランジスタ57のドレインとnチャネルMOSトランジスタ56のドレインとの接続ノードが、インバータ55のpチャネルMOSトランジスタ57のゲートとnチャネルMOSトランジスタ56のゲートとの接続ノードに接続され、この接続ノードがラッチ回路53の入力ノードとなる。
リセット回路52は、書き込み用グローバルビット線WGBL0〜WGBL(2n+1)及びリダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RD0〜WGBL_RD(2h+1)毎に設けられたnチャネルMOSトランジスタ58を備えている。各nチャネルMOSトランジスタ58のドレインは対応する書き込み用グローバルビット線またはリダンダンシ書き込み用グローバルビット線に接続され、ソースはVBLPWノードに共通接続され、ゲートはWGBLRSTノードに共通接続されている。
スイッチ群60は、ラッチ回路53毎に設けられたnチャネルMOSトランジスタ61、及びnチャネルMOSトランジスタ62を備えている。MOSトランジスタ61の電流経路の一端は、対応するラッチ回路53の入力ノードに接続されている。そして、隣接するラッチ回路にそれぞれ接続された2つのMOSトランジスタ61の電流経路の他端は共通接続されている。すなわち、書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1にそれぞれ対応するラッチ回路53に接続されたMOSトランジスタ81同士が、その電流経路の他端を共通としている。書き込み用グローバルビット線WGBL2、WGBL3にそれぞれ対応するラッチ回路53に接続されたMOSトランジスタ61同士もまた同じである。また、リダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RD0、WGBL_RD1にそれぞれ対応するラッチ回路53に接続されたMOSトランジスタ61同士が、その電流経路の他端を共通としている。更にリダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RD2、WGBL_RD3にそれぞれ対応するラッチ回路53に接続されたMOSトランジスタ61同士もまた同じである。
そして、書き込み用グローバルビット線WGBL(l−1)(l=1、3、5、…)に対応するラッチ回路53に接続されたMOSトランジスタ61のゲートは、WDH0ノードに共通接続され、書き込み用グローバルビット線WGBLlに対応するラッチ回路53に接続されたMOSトランジスタ61のゲートはWDH1ノードに共通接続されている。また、リダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RD(l−1)(l=1、3、5、…)に対応するラッチ回路53に接続されたMOSトランジスタ61のゲートは、WDH0ノードに共通接続され、リダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RDlに対応するラッチ回路53に接続されたMOSトランジスタ61のゲートはWDH1ノードに共通接続されている。そして、互いに共通接続されたMOSトランジスタ61の電流経路の他端は、MOSトランジスタ62の電流経路の一端に接続されている。MOSトランジスタ62のゲートには、一括して正電圧Vcc2(≒3V)が印加される。正電圧Vcc2は、例えば電圧発生回路150によって生成される。なお以下では、書き込み用グローバルビット線に対応するMOSトランジスタ61とラッチ回路53の入力ノードとの接続ノードを、それぞれノードA0〜A(2n+1)と呼ぶことにする。また、リダンダンシ書き込み用グローバルビット線に対応するMOSトランジスタ61とラッチ回路53の入力ノードとの接続ノードを、それぞれノードAR0〜AR(2h+1)と呼ぶことにする。
次に入力バッファ100について説明する。入力バッファ100は、スイッチ群60内のMOSトランジスタ62毎に設けられたインバータ101を備えている。インバータ101の入力ノードには、CPU2から与えられる書き込みデータが入力され、出力ノードはMOSトランジスタ62の電流経路の他端に接続されている。インバータ101は、その高電圧側電源電位をVcc2、低電圧電源電位を0Vとして動作する。以下では、書き込み用グローバルビット線に対応するインバータ101の出力ノードとMOSトランジスタ62との接続ノードをそれぞれノードTOWDI0〜TOWDI((2n+1)/2)と呼ぶことにする。また、リダンダンシ書き込み用グローバルビット線に対応するインバータ101の出力ノードとMOSトランジスタ62との接続ノードをそれぞれノードTOWDI_RD0〜TOWDI_RD((2n+1)/2)と呼ぶことにする。
再び図1に戻ってLSI1の説明を続ける。
カラムデコーダ40は、カラムアドレス信号をデコードして、カラムアドレスデコード信号を得る。このカラムアドレスデコード信号に基づいて、カラム選択線WCSL、RCSL、ICSLの選択動作が行われる。
カラムセレクタ70は、読み出し時において、上記カラムアドレスデコード信号に基づいて、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLnのいずれかを選択する。
読み出し回路80は、読み出し時において、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLn及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhをプリチャージする。そして、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLn及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhに読み出したデータを増幅する。
リダンダンシ回路90は、読み出し時において、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLnのいずれかを、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhのいずれかで置き換えるか否かを判定する。そして、その判定結果に基づいて選択した読み出しデータを出力バッファ110へ出力する。
カラムセレクタ70、読み出し回路80、リダンダンシ回路90の構成について、図4を用いて説明する。図4はカラムセレクタ70、読み出し回路80、及びリダンダンシ回路90の回路図である。
カラムセレクタ70は、複数の読み出し用グローバルビット線毎に設けられた選択ユニット71、並びにリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDh毎に設けられたMOSトランジスタ72−0〜72−hを備えている。図4の例では5本の読み出し用グローバルビット線(RGBL0〜RGBL4、RGBL5〜RGBL9、RGBL10〜RGBL14、…)毎に1つの選択ユニット71が設けられているが、この数に限定されるものではない。以下図4の場合を例に説明する。
読み出しユニット71のそれぞれは、5本の読み出し用グローバルビット線毎にそれぞれ設けられたMOSトランジスタ73〜77を備えている。MOSトランジスタ73〜77の電流経路の一端は5本の読み出し用グローバルビット線のそれぞれに接続され、他端は共通接続されている。MOSトランジスタ73〜77のゲートは複数の選択ユニット71間で、それぞれカラム選択線CSL0〜CSL4に接続されている。カラム選択線CSL0〜CSL4はカラムデコーダ40に接続されている。
MOSトランジスタ72−0〜72−hはそれぞれ、電流経路の一端がリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhに接続され、ゲートにはVcc1が印加されている。従って、読み出し時においてMOSトランジスタ72−0〜72−hはオン状態とされている。
次に読み出し回路80の構成について説明する。読み出し回路80は、カラムセレクタ70内の選択ユニット71及びMOSトランジスタ72−0〜72−h毎に設けられた読み出しユニット81を備えている。読み出しユニット81はそれぞれ、カラムセレクタ70内のMOSトランジスタ73〜77の電流経路の他端の共通接続ノード、またはMOSトランジスタ72−0〜72−hの電流経路の他端に接続されている。それぞれの読み出しユニット81は、プリチャージ回路82及びセンスアンプ83を備えている。
プリチャージ回路82は、読み出し時において、カラムセレクタ70の選択ユニット71で選択された読み出し用グローバルビット線、及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhをプリチャージする。プリチャージ回路82は、pチャネルMOSトランジスタ84及びnチャネルMOSトランジスタ85を備えている。pチャネルMOSトランジスタ84は、ソースが電源電圧VDD(例えば1.3V)に接続され、ゲートにプリチャージ信号/PREが入力される。nチャネルMOSトランジスタ85は、ドレインがMOSトランジスタ84のドレインに接続され、ゲートにバイアス信号BIASが入力される。
センスアンプ83は、読み出し時において、カラムセレクタ70の選択ユニット71で選択された読み出し用グローバルビット線、及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhに読み出した読み出しデータを増幅する。センスアンプ83は、インバータ86及びフリップフロップ87を備えている。インバータ86の入力ノードはMOSトランジスタ85のソースに接続され、出力ノードがフリップフロップ87の入力ノードに接続されている。そして、フリップフロップ87の出力ノードから、増幅された読み出しデータが出力される。
すなわち、読み出し時において、カラムセレクタ70によって5本のうち1本の割合で選択された読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLnが、それぞれプリチャージ回路82及びセンスアンプ83に接続される。更に、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhは、その全てがプリチャージ回路82及びセンスアンプ83に接続される。以下では、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLnに関して設けられたセンスアンプ83を、それぞれセンスアンプS/A0〜S/Aj(j=((n+1)/5)−1))と呼ぶことにする。またリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDh毎に設けられたセンスアンプ83を、それぞれセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhと呼ぶことにする。また、センスアンプS/A0〜S/Ajの出力をそれぞれSAO0〜SAOjと呼び、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhの出力をそれぞれSAOR0〜SAORhと呼ぶことにする。
次にリダンダンシ回路90について説明する。リダンダンシ回路90は、ロウアドレス変化検知回路91、リダンダンシ判定回路92−0〜92−h、及びスイッチ回路93−0〜93−j、94−0〜94−hを備えている。
ロウアドレス変化検知回路91は、ロウアドレス信号RAを監視する。そしてロウアドレス信号RAが変化した際に、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhをイネーブルにするセンスアンプイネーブル信号SARDenbを発生させる。なおセンスアンプイネーブル信号SARDenbは、センスアンプS/A0〜S/Ajをイネーブルにするセンスアンプイネーブル信号SAenbと同期させて出力される。センスアンプイネーブル信号SAenbはセンスアンプS/A0〜S/Ajに与えられ、センスアンプイネーブル信号SARDenbはセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhに与えられる。
リダンダンシ判定回路92−0〜92−hはカラムアドレス信号CAを監視する。そして、読み出し時において、カラムアドレスCAが不良のある読み出し用グローバルビット線を指し示す場合に、当該読み出し用グローバルビット線を、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線に置き換える。リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhのそれぞれには、置き換えるべきカラム(読み出し用グローバルビット線RGBL)が予め割り当てられている。また、リダンダンシ判定回路92−0〜92−hは、それぞれリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhに対応しており、それぞれのリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhが置き換えるべきカラムアドレスを保持する。そして、入力されたカラムアドレス信号CAが、リダンダンシ判定回路92−0〜92−hの保持する上記カラムアドレスと一致する場合、制御信号FRD0〜FRDhをアサート(“H”レベルと)する。
スイッチ回路93−0〜93−jは、センスアンプS/A0〜S/Aj毎に設けられている。各スイッチ回路93−0〜93−jには、カラムアドレス信号CA及び制御信号FRD0〜FRDhが入力されている。そして、カラムアドレス信号CAが、対応するセンスアンプS/A0〜S/Ajのいずれかに接続されたカラム(読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDn)に一致し、且つ制御信号FRD0〜FRDhの全てが“L”レベルである際に、当該スイッチ回路93−0〜93−jはオン状態とされる。オン状態とされたスイッチ回路93−0〜93−jのいずれかは、対応するセンスアンプS/A0〜S/Ajの出力SAO0〜SAOjを、出力バッファ110へと伝達する。逆に、カラムアドレス信号CAが対応するカラムと不一致であるか、または一致しても制御信号FRD0〜FRDhのいずれかが“H”レベルとされている際には、スイッチ回路93−0〜93−jはオフ状態とされる。
スイッチ回路94−0〜94−hは、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDh毎に設けられている。各スイッチ回路94−0〜94−hには、それぞれ制御信号FRD0〜FRDhが入力されている。そして、制御信号FRD0〜FRDhのいずれかが“H”レベルとされた場合、対応するスイッチ回路94−0〜94−hのいずれかがオン状態とされる。そして、対応するセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhの出力SAOR0〜SAORhを、出力バッファ110へと伝達する。逆に、制御信号FRD0〜FRDhが“L”レベルの場合には、スイッチ回路94−0〜94−hはオフ状態とされる。
図5は、上記リダンダンシ回路90の備えるロウアドレス変化検知回路91の回路図である。図示するように、ロウアドレス変化検知回路91は複数の検知ユニット160−0〜160−i、NORゲート163、NANDゲート165、及びインバータ164、166を備えている。
検知ユニット160−0〜160−iは、ロウアドレス信号RAのビット毎に設けられている。検知ユニット160−0〜160−iのそれぞれは、D−F/F161及び排他的論理和演算回路162を備えている。D−F/F161は、そのクロック端子CLKにセンスアンプイネーブル信号SAenbが入力され、データ入力端子Dに、ロウアドレス信号RAの各ビットRA0〜RAiが入力され、更にリセット端子RSにリセット信号RSTが入力される。排他的論理和演算回路162は、対応するロウアドレス信号RAの各ビットRA0〜RAiのいずれかと、フリップフロップ161の出力Qとの排他的論理和(exclusive OR)演算を行う。フリップフロップ161は、センスアンプイネーブル信号SAenbに同期して動作する。
NORゲート163は、各検知ユニット160−1〜160−iの備える排他的論理和演算回路162の出力のNOR演算を行う。NORゲート163の出力はインバータ164で反転され、NANDゲート165が、インバータ164の出力とセンスアンプイネーブル信号SAenbとのNAND演算を行う。そして、NANDゲート165の出力をインバータ166で反転させた信号が、センスアンプイネーブル信号SARDenbとなる。
上記構成のロウアドレス変化検知回路91において、例えば、ある時刻t0、t1でロウアドレス信号RAが入力されたとする。すると、時刻t1において検知ユニット160−0の排他的論理和演算回路162は、時刻t0でフリップフロップ161に取り込まれたロウアドレス信号の先頭ビットRA0(t=0)と、時刻t1で入力されたロウアドレス信号の先頭ビットRA0(t=1)との排他的論理和演算を行う。また、検知ユニット160−1の排他的論理和演算回路162は、時刻t0でフリップフロップ161に取り込まれたロウアドレス信号のビットRA1(t=0)と、時刻t1で入力されたロウアドレス信号の先頭ビットRA1(t=1)との排他的論理和演算を行う。以下検知ユニット160−2〜160−iまで同様である。すると、時刻t0とt1とでロウアドレス信号RAのいずれかのビットが変化していれば、そのビットに対応する検知ユニット160−0〜160−iの排他的論理和演算回路162の出力が“H”レベルとなる。従って、NORゲート163及びインバータ164によるOR演算結果が“H”レベルとなるので、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルである期間、センスアンプイネーブル信号SARDenbも“H”レベルとなる。
再び図1に戻って説明を続ける。
出力バッファ110は、リダンダンシ回路90を介して得られる読み出しデータを保持する。そして読み出しデータをCPU2へ与える。
ソース線ドライバ120は、ソース線SLに電圧を供給する。
アドレスバッファ130は、CPU2から与えられるアドレス信号を保持する。そして、カラムアドレス信号CAをカラムデコーダ40に供給し、ロウアドレス信号RAを書き込み用デコーダ20及びセレクトゲートデコーダ30に供給する。
ライトステートマシーン140は、CPU2から与えられる命令信号に基づいて、フラッシュメモリ3に含まれる各回路の動作を制御し、データの書き込み、消去、読み出しのタイミング制御を行い、また各動作について決められた所定のアルゴリズムを実行する。
電圧発生回路150は、外部から入力される電圧Vcc1に基づいて、複数の内部電圧を生成する。電圧発生回路は、負のチャージポンプ回路及び正のチャージポンプ回路を備えている。そして、負電圧VBB1(=−7V)、VBB2(=−8V)並びに正電圧VPP1(=12V)、Vcc2(=3V)を生成する。
書き込み用デコーダ20は、書き込み時においてワード線WL0〜WL(4m+3)のいずれかを選択し、選択ワード線に正電位VPP1(12V)を印加すると共に、全てのセレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)に負電位VBB1(−7V)を印加する。また消去時において、全ワード線に負電位VBB2(−8V)を印加する。
セレクトゲートデコーダ30は、読み出し時においてセレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)のいずれかを選択し、選択セレクトゲート線に正電位Vcc2(3V)を印加する。
上記書き込み用デコーダ20及びセレクトゲートデコーダ30の構成について、図6を用いて説明する。まず、セレクトゲートデコーダ30の構成について説明する。セレクトゲートデコーダ30は、ロウアドレスデコード回路31、及びスイッチ素子群32を備えている。ロウアドレスデコード回路31は、電源電圧Vcc2で動作し、(i+1)ビットのロウアドレス信号RA0〜RAiをデコードしてロウアドレスデコード信号を得る。ロウアドレスデコード回路31は、セレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)毎に設けられたNAND回路33及びインバータ34を有している。NAND回路33は、ロウアドレス信号RA0〜RAiの各ビットのNAND演算を行う。そして、インバータ34がNAND演算結果を反転して、ロウアドレスデコード信号として出力する。
スイッチ素子群32は、nチャネルMOSトランジスタ35を有している。nチャネルMOSトランジスタ35は、セレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)毎に設けられている。そして、インバータ34の出力が、nチャネルMOSトランジスタ35の電流経路を介して、セレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)に与えられる。なお、nチャネルMOSトランジスタ35のゲートには、制御信号ZISOGが入力される。そして、制御信号ZISOGによって、書き込み動作及び消去動作時には、MOSトランジスタ35はオフ状態とされ、読み出し動作時にはオン状態とされる。
次に、書き込み用デコーダ20の構成について説明する。書き込み用デコーダ20は、ロウアドレスデコード回路21及びスイッチ素子群22を備えている。ロウアドレスデコード回路21は、(i+1)ビットのロウアドレス信号RA0〜RAiをデコードしてロウアドレスデコード信号を得る。このロウアドレスデコード信号が、ワード線WL0〜WL(4m+3)に与えられる。ロウアドレスデコード回路21は、ワード線WL0〜WL(4m+3)毎に設けられたNAND回路23及びインバータ24を有している。NAND回路23及びインバータ24は、正電源電圧ノードが電源電圧ノードVCGNWに接続され、負電源電圧ノードが電源電圧ノードVCGPWに接続されている。NAND回路23は、ロウアドレス信号RA0〜RAiの各ビットのNAND演算を行う。電源電圧ノードVCGNW、VCGPWには、電圧発生回路150の発生する正電圧VPP1、Vcc1、負電圧VBB1、または0Vが与えられる。そして、インバータ24がNAND演算結果を反転して、ロウアドレスデコード信号として出力する。
スイッチ素子群22は、nチャネルMOSトランジスタ25を有している。MOSトランジスタ25は、セレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)毎に設けられている。MOSトランジスタ25の電流経路の一端はセレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)に接続され、他端はVSGPWノードに接続されている。VSGPWノードには、負電位VBB2または正電位VPP1が印加される。またMOSトランジスタ25のゲートには制御信号WSGが入力される。そして制御信号WSGによって、MOSトランジスタ25は書き込み時にオン状態とされる。更に書き込み用デコーダ20は、メモリセルアレイ10が形成されている半導体基板(ウェル領域)に対して電圧VPWを印加する。
次に、上記構成のフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイ10の断面構造について、図7を用いて説明する。図7はメモリセルアレイ10中のプライムセルアレイPCAのビット線方向に沿った断面図である。リダンダンシセルアレイRCAの断面構造はプライムセルアレイPCAと同様であり、書き込み用グローバルビット線及び読み出し用グローバルビット線を、それぞれリダンダンシ書き込み用グローバルビット線及び読み出し用グローバルビット線に置き換えただけである。従って、以下ではプライムセルアレイPCAについてのみ説明する。
図示するように、p型半導体基板200の表面領域内にn型ウェル領域201が形成され、n型ウェル領域201の表面領域内にp型ウェル領域202が形成されている。p型ウェル領域202中には素子分離領域STIが形成され、素子分離領域STIによって周囲を取り囲まれた領域が、素子領域AAとなっている。p型ウェル領域202の素子領域AA上には、ゲート絶縁膜204が形成され、ゲート絶縁膜204上に、メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタSTのゲート電極が形成されている。メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタSTのゲート電極は、ゲート絶縁膜204上に形成された多結晶シリコン層210、多結晶シリコン層210上に形成されたゲート間絶縁膜220、及びゲート間絶縁膜220上に形成された多結晶シリコン層230を有している。ゲート間絶縁膜220は、例えばシリコン酸化膜、またはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層構造であるON膜、NO膜、またはONO膜で形成される。
メモリセルトランジスタMTにおいては、多結晶シリコン層210は隣接する素子領域AA間で互いに分離されており、フローティングゲート(FG)として機能する。他方、多結晶シリコン層230は、隣接する素子領域AA間で共通接続され、コントロールゲート(ワード線WL)として機能する。
選択トランジスタSTにおいては、多結晶シリコン層210、230は、隣接する素子領域AA間で共通接続されている。そして、多結晶シリコン層210、230が、セレクトゲート線SGとして機能する。但し、実質的にセレクトゲート線として機能するのは、多結晶シリコン層210のみである。
そして隣接するゲート電極間に位置するp型ウェル領域202表面内には、不純物拡散層203が形成されている。不純物拡散層203は、隣接するトランジスタ同士で共用されている。前述の通り、メモリセルトランジスタMTと選択トランジスタSTとを含むメモリセルMCは次のような関係を有して形成されている。すなわち、隣接するメモリセルMCは、互いに選択トランジスタST同士、またはメモリセルトランジスタMT同士が隣り合っている。そして、隣り合ったもの同士は不純物拡散層203を共有している。従って、隣接する2つのメモリセルMC、MCは、選択トランジスタST同士が隣り合う場合には、2つの選択トランジスタST、STが共有する不純物拡散層(ソース領域)203を中心にして、対称に配置されている。逆に、メモリセルトランジスタMT同士が隣り合う場合には、2つのメモリセルトランジスタMT、MTが共有する不純物拡散層(ドレイン領域)203を中心にして、対称に配置されている。
そして、p型ウェル領域202上には、上記メモリセルトランジスタMT、及び選択トランジスタSTを被覆するようにして、層間絶縁膜250が形成されている。層間絶縁膜250中には、2つの選択トランジスタST、STが共有する不純物拡散層(ソース領域)203に達するコンタクトプラグCP1が形成されている。そして層間絶縁膜250上には、コンタクトプラグCP1に接続される金属配線層260が形成されている。金属配線層260は、ソース線SLとして機能する。また、層間絶縁膜250中には、2つのメモリセルトランジスタMT、MTが共有する不純物拡散層(ドレイン領域)203に達するコンタクトプラグCP2が形成されている。また層間絶縁膜250上には更に、コンタクトプラグCP2に接続される金属配線層270が形成されている。
層間絶縁膜250上には、金属配線層260、270を被覆するようにして、層間絶縁膜280が形成されている。そして、層間絶縁膜280中には、金属配線層270に達するコンタクトプラグCP3が形成されている。そして、層間絶縁膜280上には、複数のコンタクトプラグCP3に共通に接続された金属配線層290が形成されている。金属配線層290は、ローカルビット線LBL0〜LBL3のいずれかとして機能する。また層間絶縁膜280内には金属配線層260に達するコンタクトプラグが形成されており、このコンタクトプラグによって、複数のソース線260が、図示せぬ領域で共通接続される。
層間絶縁膜280上には、金属配線層290を被覆するようにして、層間絶縁膜300が形成されている。そして、層間絶縁膜300上には金属配線層310が形成されている。金属配線層310は、図示せぬシャント領域において選択トランジスタSTの多結晶シリコン層210と接続されており、セレクトゲート線のシャント配線として機能する。金属配線層310の配線間は等間隔とされている。なおシャント領域では、選択トランジスタSTの多結晶シリコン層230の少なくとも一部が除去されており、この領域に形成されたコンタクトプラグ(図示せず)によって、シャント配線310と多結晶シリコン層210とが接続される。シャント配線310は、多結晶シリコン層230と電気的に分離されている。
そして、層間絶縁膜300上には、金属配線層310を被覆するようにして、層間絶縁膜320が形成されている。層間絶縁膜320上には、書き込み用グローバルビット線及び読み出し用グローバルビット線として機能する金属配線層330が形成され、更に層間絶縁膜340が形成されている。
次に、上記構成の2Trフラッシュメモリ3の動作について、図8を用いて以下説明する。図8は、各種信号及び各ノードの電圧のタイミングチャートである。なお以下では、フローティングゲートに電子が注入されておらず閾値電圧が負である状態を“1”データが書き込まれている状態、フローティングゲートに電子が注入され、閾値電圧が正である状態を“0”データが書き込まれている状態と定義する。また説明の簡単化の為に、書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1に接続されたプライムセルPCに関する場合について説明するが、その他の書き込み用グローバルビット線WGBL2〜WGBL(2n+1)及びリダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RD0〜WGBL_RD(2h+1)の場合も同様である。
<初期動作>
まず初期動作について説明する。初期動作とは、データの書き込み、読み出し、及び消去などにあたって、最初に行われる動作のことである。初期動作は、図8において、時刻t0〜t1の期間に行われる。図9は初期動作時における、書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1に対応した書き込み回路50、スイッチ群60、及び入力バッファ100の回路図である。
まず初期動作にあたっては、信号WDH0、WDH1が共に“L”レベル(0V)とされる。これによりスイッチ群60内のMOSトランジスタ61がオフ状態となり、書き込み回路50と入力バッファ100とは電気的に分離される。また、ラッチ回路53の高電圧電源電圧として与えられる書き込み禁止電圧VPIがVcc2とされ、VBLPWが0Vとされる。そして、信号WGBLRSTが“H”レベル(Vcc2)とされ、全ての書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1がリセットされる。すなわち、書き込み回路50内のMOSトランジスタ58がオン状態とされ、VBLPWノードから0Vが書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1に与えられる。この結果、全てのラッチ回路53の出力ノードは“L”レベル(0V)となり、入力ノード(ノードA0、A1)は“H”レベル(Vcc2)となる。
以上のように、初期動作において、書き込み用グローバルビット線が0Vにされると共に、ノードA0、A1にVcc2が与えられる。
<データラッチ動作>
次に、データラッチ動作について説明する。データラッチ動作とは、データの書き込みにあたって、各ラッチ回路53に対して書き込みデータを入力する動作のことである。データラッチ動作は、図8における時刻t1〜t2の間に行われる。図10及び図11はデータラッチ動作時における、書き込み回路50、スイッチ群60、及び入力バッファ100の回路図であり、図10は“0”データが入力された場合、図11は“1”データが入力された場合について示している。以下では、書き込み用グローバルビット線WGBL0に接続されたメモリセルに“0”データを書き込み(WGBL0が選択状態)、WGBL1に接続されたメモリセルに“1”データを書き込む(WGBL1が非選択状態)場合を例に挙げて説明する。
まず図10を用いて“0”データが入力された際について説明する。データラッチ動作にあたっては、信号WGBLRSTが0Vとされ、MOSトランジスタ58はオフ状態とされる。これにより、各書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1はVBLPWノードと電気的に分離される。更に、書き込み用グローバルビット線WGBL0に対応するラッチ回路53にデータをラッチさせる為に、信号WDH0が“H”レベル(Vcc2)とされ、書き込み用グローバルビット線WGBL0に対応するMOSトランジスタ61がオン状態となる。他方、書き込み用グローバルビット線WGBL1に対応するMOSトランジスタ61はオフ状態となる。従って、入力バッファ100と、書き込み用グローバルビット線WGBL0に対応するラッチ回路53とが電気的に接続される。
そして、CPU2から入力バッファ100のインバータに“0”データが入力される。“0”データが入力される際には、インバータ91の入力ノードに0Vが印加される。“0”データはインバータ101で反転される。その結果、TOWDI0ノードの電位はVcc2となる。すると、MOSトランジスタ62のゲートにはVcc2が印加されているので、MOSトランジスタ62はカットオフの状態となる。従って、ラッチ回路53は時刻t0〜t1で与えられたデータを保持し続ける。すなわち、ノードA0はVcc2のままであり、書き込み用グローバルビット線WGBL0は0Vのままである。
次に図11を用いて“1”データを入力する場合について説明する。“0”データを入力する場合と異なるのは、WDH0=0V、WDH1=Vcc2とされることにより、書き込み用グローバルビット線WGBL1に対応するMOSトランジスタ61がオン状態とされる点である。
そしてCPU2から入力バッファ100に“1”データが入力される。“1”データが入力される際には、インバータ101の入力ノードにVcc2が印加される。従って、TOWDI0ノードの電位は0Vとなる。このTOWDI0ノードの電位は、MOSトランジスタ61の電流経路を介してラッチ回路53に入力される。その結果、ノードA1の電位はVcc2から0Vに反転し、書き込み用グローバルビット線WGBL1の電位は0VからVcc2に反転する。
以上のように、データラッチ動作においては、“1”書き込みを行うメモリセルに対応したラッチ回路内のデータが、初期状態から反転される。すなわち、“0”書き込み(電子を注入)するときには、実質的にはデータは外部から入力されず、“1”書き込み(電子を注入しない=非選択)するときには、データを外部から取り込む。
<書き込み動作>
次に書き込み動作について説明する。データの書き込みは、同一行にある全てのメモリセルブロックに対して一括して行われる。但し、各メモリセルブロック内において同時に書き込まれるメモリセルは、ローカルビット線LBL0、LBL1のいずれかに接続されたメモリセルと、ローカルビット線LBL2、LBL3のいずれかに接続されたメモリセルの2つである。
書き込み動作は、図8における時刻t2〜t3の期間に行われる。図12は、書き込み動作時におけるメモリセルアレイ10及び書き込み回路50の回路図である。図12において、ワード線WL0及びローカルビット線LBL0、LBL2に接続されたメモリセルトランジスタMTにデータを書き込むものとし、そのうち、ローカルビット線LBL0に接続されたメモリセルトランジスタMTに“0”データを書き込み、ローカルビット線LBL2に接続されたメモリセルトランジスタMTに“1”データを書き込むものとする。換言すれば、ローカルビット線LBL0に接続されたメモリセルが選択され、ローカルビット線LBL2に接続されたメモリセルが非選択とされる。
まず書き込み動作にあたって、信号WGBLRSTは依然として0Vである。そして、時刻t2において書き込み禁止電圧VPIがVcc2から0Vに変化し、VBLPWノードの電位が0VからVBB1(−7V)に変化する。負電位VBB1は、ライトステートマシーン140の命令によって電圧発生回路150が出力する。なお、VPIの電位は、0Vではなく、その他の負電位であっても良い。
すると、ラッチ回路53内のインバータ54、55の低電圧側の電源電圧が0VからVBB1に変化し、高電圧側の電源電圧がVcc2から0Vに変化するから、ノードA0、A1の電位はそれぞれ0V、VBB1に変化する。また書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1の電位もそれぞれVBB1、0Vに変化する。
そして、書き込み用デコーダ20が、ワード線WL0を選択して、選択ワード線WL0に正電圧VPP1(12V)を印加する。また信号WSGが“H”レベル(0V〜Vcc2)とされて分離用MOSトランジスタ25がオン状態とされることによって、VSGPWノードから、全セレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)に負電位VBB1(−7V)が印加される。更に書き込み用デコーダ20は、メモリセルが形成されている基板(p型ウェル領域202)に負電位VBB1を印加する。なお、書き込み時においては、信号ZISOGは“L”レベルとされており、セレクトゲートデコーダ30のロウアドレスデコード回路31は、セレクトゲート線から電気的に分離されている。
また、カラムデコーダ40は、選択ワード線WL0を含むメモリセルブロックBLKに対応する書き込み用カラムセレクタWCSに接続された2本の書き込み用カラム選択線のうち、書き込み用カラム選択線WCSL0を選択する。これにより、書き込み用カラムセレクタWCS内のMOSトランジスタ11、13がオン状態とされる。その結果、書き込み用グローバルビット線WGBL0とローカルビット線LBL0とが電気的に接続され、書き込み用グローバルビット線WGBL1とローカルビット線LBL2とが電気的に接続される。
またカラムデコーダ40は、選択ワード線WL0を含まないメモリセルブロックBLKに対応する書き込み用カラムセレクタWCSに接続された書き込み用カラム選択線を全て非選択とする。そのため、選択ワード線を含まないメモリセルブロックBLKに対応する書き込み用カラムセレクタWCS内のMOSトランジスタ11〜14はオフ状態とされる。
更にカラムデコーダ40は、全ての読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m+3)を非選択とする。これにより、全ての読み出し用カラムセレクタRCS内のMOSトランジスタ15〜18はオフ状態とされる。従って、読み出し用グローバルビット線RGBLとローカルビット線LBL0〜LBL3とは、電気的に分離されている。
更にカラムデコーダ40は、非選択とされるローカルビット線LBL1、LBL3に接続されるMOSトランジスタ42、44をオン状態とすべく、書き込み禁止用カラム選択線ICSL1を“H”レベル(Vcc2)とする。選択ローカルビット線LBL0、LBL2に対応するMOSトランジスタ41、43に接続される書き込み禁止用カラム選択線ICSL0は“L”レベルとされ、MOSトランジスタ41、43はオフ状態である。その結果、非選択ローカルビット線LBL1、LBL3には書き込み禁止電圧VPI=0Vが印加される。
上記の結果、書き込み用カラムセレクタWCS内のMOSトランジスタ11を介して、書き込み用グローバルビット線WGBL0から、選択ワード線WL0を含むメモリセルブロックBLKのローカルビット線LBL0に、書き込み電圧(VBB1)が与えられる。更に、MOSトランジスタ13を介して、書き込み用グローバルビット線WGBL1から、選択ワード線WL0を含むメモリセルブロックBLKのローカルビット線LBL2に、書き込み禁止電圧VPI(0V)が与えられる。
その結果、書き込み用グローバルビット線WGBL1及びワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTにおいては、ゲート・チャネル間の電位差が十分ではない(VPP1−VPI=12V)ため、フローティングゲートに電子は注入されない。すなわち、メモリセルMCは負の閾値を維持する。すなわち“1”データが書き込まれる。また、非選択ローカルビット線LBL1、LBL3及びワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTにおいても、チャネルにVPIが印加されているため、フローティングゲートに電子は注入されず、メモリセルMCは負の閾値を保持する。他方、書き込み用グローバルビット線WGBL0及びワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTにおいては、ゲート・チャネル間の電位差が十分である(VPP1−VBB1=19V)ため、FN tunnelingによってフローティングゲートに電子が注入される。その結果、メモリセルトランジスタMTの閾値は正に変化する、すなわち“0”データが書き込まれる。
以上のようにして、1ページのメモリセルトランジスタに一括してデータが書き込まれる。
<消去動作>
次に消去動作について説明する。消去動作は、図8における時刻t4以降に行われる。図13は消去動作時におけるメモリセルアレイ10の回路図である。データの消去は、p型ウェル領域202を共通とする全てのメモリセルMCから一括して行われる。消去動作は、FN tunnelingによってフローティングゲートから電子を引き抜くことによって行われる。
消去動作にあたっては、MOSトランジスタ11〜16の全てがオフ状態とされる。従って、全書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1は、ラッチ回路53及びVBLPWノード並びにVPIノードと電気的に分離されて、フローティングの状態となる。
そして書き込み用デコーダ20は、選択ブロック内における全てのワード線WL0〜WL(4m+3)に負電圧VBB2を印加する。更に書き込み用デコーダ20は、メモリセルが形成されている基板(p型ウェル領域202)に正電位VPP1を印加する。なお、消去時においては、信号ZISOG、WSGは“L”レベルとされており、セレクトゲートデコーダ30のロウアドレスデコード回路31は、セレクトゲート線から電気的に分離されている。
その結果、メモリセルMCのメモリセルトランジスタのフローティングゲートから電子がFN tunnelingによって半導体基板に引き抜かれる。これにより、ワード線WL0〜WL(4m+3)に接続された全てのメモリセルMCのデータが消去され、閾値電圧が負となる。
なお、セレクトゲート線の電位はp型ウェル領域202とのカップリングによって、約VPP1まで上昇する。そのため選択トランジスタSTのゲート絶縁膜にはほとんど電圧ストレスがかからない。但し、セレクトゲートデコーダ30において、VSGPW=VPP1とし、更にMOSトランジスタ36をオン状態とすることで、セレクトゲート線にVPP1を印加しても良い。
以上のようにして、一括してデータが消去される。
<読み出し動作>
次に読み出し動作について説明する。図8において時刻t3〜t4の期間が読み出し動作を示す。図14は、2Trフラッシュメモリ3のメモリセルアレイ10及び読み出しユニット71の回路図である。図14は、ローカルビット線LBL0とワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTからデータを読み出す場合について示している。データは、メモリセルブロックBLKあたり1つのメモリセルMCから読み出される。但し1つのメモリセルブロックBLKあたり複数本の読み出し用グローバルビット線が存在する場合には、その数だけデータが読み出される。
図14に示すように、まずカラムデコーダ40は、選択セレクトゲート線SG0を含むメモリセルブロックBLKに対応する読み出し用カラムセレクタRCSに接続された、4本の読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL3のうち、読み出し用カラム選択線RCSL0を選択する。これにより、選択セレクトゲート線SG0を含むメモリセルブロックBLKに対応する読み出し用カラムセレクタRCS内のMOSトランジスタ15がオン状態とされる。
またカラムデコーダ40は、全ての書き込み用カラム選択線WCSL0〜WCSL(2m+1)を非選択とする。これにより、全ての書き込み用カラム選択線WCSL0〜WCSL(2m+1)内の4つのMOSトランジスタ11〜14の全てがオフ状態とされる。従って、書き込み用グローバルビット線WGBLとローカルビット線LBL0〜LBL3とは、電気的に分離されている。
また、信号WGBLRSTが“H”レベル(Vcc2)とされることにより、書き込み回路50内のMOSトランジスタ58がオン状態となる。またVBLPWノードには0Vが与えられている。従って、読み出し動作時において全ての書き込み用グローバルビット線WGBL0、WGBL1は0Vとされる。
更に、信号BIASが“H”レベル、/PREが“L”レベルとされる。更にカラムデコーダ40がカラム選択線CSL0を“H”レベルとする。これによりMOSトランジスタ62がオン状態とされ、読み出し用グローバルビット線RGBL0がプリチャージ回路72によってプリチャージされる。
読み出し用グローバルビット線の電位が所定のプリチャージ電位に達した後、信号ZISOGが“H”レベルとされ、分離用MOSトランジスタ35がオン状態とされる。そしてセレクトゲートデコーダ30はセレクトゲート線SG0を選択(“H”レベル:Vcc2=3V)する。また、書き込み用デコーダ20は全てのワード線WL0〜WL(4m+3)を非選択(0V)とし、且つp型ウェル領域202の電位VPWを0Vとする。更に、ソース線ドライバ120は、ソース線の電位を0Vとする。なお、読み出し時においては信号WSGは“L”レベルとされ、VSGPWノードとセレクトゲート線とは電気的に分離されている。
すると、セレクトゲート線SG0に接続された選択トランジスタSTがオン状態となり、選択ワード線WL0及び選択ローカルビット線LBL0に接続されているメモリセルトランジスタMTに書き込まれているデータが“1”であれば、読み出し用グローバルビット線RGBL0からソース線に電流が流れる。他方、書き込まれているデータが“0”であれば、電流は流れない。
そして、メモリセルMCに電流が流れることによる読み出し用グローバルビット線の電位変化を、センスアンプ83が増幅する。
以上のようにして、データの読み出し動作が行われる。
なお、リダンダンシセルRCからデータを読み出す場合も、基本的な動作は上記の通りである。プライムセルPCからデータを読み出す場合と異なるのは、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線と読み出しユニット81とを接続するのが選択ユニット71ではなくMOSトランジスタ72−0〜72−hであるという点のみである。
<読み出し動作〜読み出しデータ出力動作(リダンダンシ方法)>
次に、上記説明した方法によりデータを読み出してから、読み出しデータを出力バッファ110に出力するまでの動作について説明する。特にカラムに不良があった場合に、この不良カラムをリダンダンシカラムで置き換える点に着目して説明する。図15は、読み出し動作から不良カラムの置き換え動作までのフローチャートである。また、本実施形態では、クロック信号に同期しつつ、複数のデータを連続して読み出すフラッシュメモリを例に挙げて説明する。特に本実施形態では、ロウアドレスRAを一定に保ちつつ、カラムアドレスを変化させていくことにより、連続してデータが読み出される。
図15に示すように、まずCPU2からフラッシュメモリ3へロウアドレス信号RA及びカラムアドレス信号CAが与えられる(ステップS10)。ロウアドレス信号RA及びカラムアドレス信号CAはアドレスバッファ130に与えられ、アドレスバッファ130からセレクトゲートデコーダ30、カラムデコーダ40、及びリダンダンシ回路90へ与えられる。そして、上記で説明したように、カラムセレクタ70で選択された読み出し用グローバルビット線と、全てのリダンダンシ読み出し用グローバルビット線が、読み出し回路80のプリチャージ回路82によってプリチャージされる。
読み出し用グローバルビット線及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線の電位がプリチャージ電位に達すると、プリチャージ回路82がオフ状態となる。代わりに、センスアンプイネーブル信号ASenbが“H”レベルとなり、センスアンプS/A0〜S/Ajが活性化される(ステップS11)。また、ロウアドレス変化検知回路91はロウアドレス信号RAの変化の有無を検知する(ステップS12)。
ステップS12において、ロウアドレス変化検知回路91は、ロウアドレス信号RAに変化を検知した際に、センスアンプイネーブル信号SARDenbを“H”レベルとし、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhを活性化させる(ステップS13)。
そして、プライムセルPC及びリダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS14)。データの読み出し方法は上記で説明したとおりである。センスアンプS/A0〜S/Ajは活性化されており、インバータ86で増幅したデータが新たにフリップフロップ87に格納される(ステップS15)。センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhについても同様である。リダンダンシ読み出し用グローバルビット線に読み出したデータをインバータ86で増幅したデータがフリップフロップ87内に格納される(ステップS16)。
上記ステップS12において、ロウアドレス変化検知回路91がロウアドレス信号RAに変化を検知しなかった場合、センスアンプイネーブル信号SARDenbは“L”レベルとされる。従って、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhは非活性な状態とされる(ステップS17)。
そして、プライムセルPC及びリダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS18)。センスアンプS/A0〜S/Ajは活性化されており、インバータ86で増幅したデータが新たにフリップフロップ87に格納される(ステップS19)。他方、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhは非活性な状態である。従って、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhのフリップフロップ87内のデータは更新されず、フリップフロップ87は、以前に読み出したデータを保持し続ける(ステップS20)。
上記ステップS16またはステップS20の後、リダンダンシ判定回路92−0〜92−hが、ステップS10で入力されたカラムアドレスは不良の存在するカラムであるか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21で、当該カラムに不良があり、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線で置き換える必要があると判断された場合、スイッチ回路94−0〜94−hのいずれかは、当該カラムを置き換えるリダンダンシ読み出し用グローバルビット線と出力バッファ110とを接続する。また、スイッチ回路93−0〜93−jのいずれかは、当該カラムに相当する読み出し用グローバルビット線と出力バッファ110とを非接続とする(ステップS22)。その結果、出力バッファ110には、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhのいずれかに保持されているデータが出力される(ステップS23)。
他方、ステップS21で当該カラムは正常であり、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線で置き換える必要がないと判断された場合、スイッチ回路94−0〜94−hは、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhの出力ノードと出力バッファ110とを非接続とする。またスイッチ回路93−0〜93−jは、対応する読み出し用グローバルビット線に読み出したデータを保持するセンスアンプS/A0〜S/Ajのいずれかの出力ノードと出力バッファとを接続する(ステップS24)。その結果、出力バッファ110には、センスアンプS/A0〜S/Ajのいずれかに保持されているデータが出力される(ステップS25)。
そして、現在のカラムアドレスが、当該ロウについて読み出し動作を行う最終アドレスかどうかを判定する(ステップS26)。最終カラムアドレスでなければ、ロウアドレスはそのままに、次のカラムアドレス信号を入力し(ステップS27)、再びステップS11乃至S25の処理を繰り返す。最終カラムアドレスである場合には、次に現在のロウアドレスが、読み出しを行うべき最終のロウアドレスであるかどうかを判定する(ステップS28)。最終ロウアドレスであれば、読み出し動作は終了する。最終ロウアドレスでなければ、読み出し動作を行うべき次のロウアドレスを入力し、更にそのロウアドレスにおいて最初にデータを読み出すべきカラムアドレスを入力して(ステップS29)、再びステップS11乃至S26の処理を繰り返す。
以上の動作について、図16を用いつつ具体的な例を挙げてより詳しく説明する。図16は本実施形態に係る2Trフラッシュメモリの回路図である。簡単化のために、ワード線、セレクトゲート線、及び読み出し用グローバルビット線の本数が5本、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線の本数が3本の場合について説明する。
ワード線/セレクトゲート線WL0/SG0〜WL4/SG4と読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBL4との交点にはプライムセルPCが配置され、ワード線/セレクトゲート線WL0/SG0〜WL4/SG4とリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2との交点にリダンダンシセルRCが配置されている。読み出し回路80は1つのセンスアンプS/A、及び3つのセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2を備えている。そしてセンスアンプS/Aは、カラムセレクタ70内のMOSトランジスタ73〜77によって、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBL4のいずれかに接続される。またセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は、カラムセレクタ70内のMOSトランジスタ72−0〜72−2によって、それぞれリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2に接続される。
そして、ロウアドレス信号RA=R0〜R4がそれぞれワード線/セレクトゲート線WL0/SG0〜WL4/SG4に対応し、カラムアドレス信号CA=C0〜C4が読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBL4に対応するものとする。更に、読み出し用グローバルビット線RGBL2、RGBL4をそれぞれリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0、RGBL_RD1に置き換えるものとする。従って、リダンダンシ判定回路92−0、92−1は、それぞれカラムアドレスC2、C4を保持する。そしてカラムアドレス信号CA=C2が入力された際には、読み出し用グローバルビット線RGBL2の代わりにリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0が選択され、カラムアドレス信号CA=C4が入力された際には、読み出し用グローバルビット線RGBL4の代わりにリダンダンシ読み出し用グローバルビットRGBL_RD1が選択される。
上記構成のフラッシュメモリの動作について図17を用いて説明する。図17は各種信号のタイミングチャートである。
図示するように、クロック信号CLKに同期してロウアドレス信号RA、カラムアドレス信号CA及びセンスアンプイネーブル信号SAenbが入力される。まず時刻t0でロウアドレス信号RA=R0、カラムアドレス信号CA=C0が入力される(ステップS10)。そして時刻t1でデータの読み出しを開始すべく、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされる。これによりセンスアンプS/Aが活性化される(ステップS11)。時刻t1の様子を図18に示す。図示するように、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされ、且つ時刻t0でロウアドレス信号RAが入力された(ステップS12)ことにより、ロウアドレス変化検知回路91はセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“H”レベルとする。従って、センスアンプS/Aだけでなく、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2も活性化される(ステップS13)。そして、ワード線/セレクトゲート線WL0/SG0と読み出し用グローバルビット線RGBL0及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2との交点にあるプライムセルPC及びリダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS14)。データを読み出す過程の動作は図13を用いて説明した通りである。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL0に読み出したデータD00を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する(ステップS15)。同様にセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2にそれぞれ読み出したデータR00、R01、R02を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に、出力信号SAOR0〜SAOR2として出力する(ステップS16)。
時刻t0で入力されたカラムアドレス信号CA=C0に対応する読み出し用グローバルビット線RGBL0に不良は無いので(ステップS21)、全てのリダンダンシ判定回路92−0〜92−2はそれぞれ制御信号FRD0〜FRD2を“L”レベルとする。従って、スイッチ回路94−0〜94−2がオフ状態となり、スイッチ回路93がオン状態となる(ステップS22)。その結果、スイッチ回路93を介してセンスアンプS/Aの出力信号SAO=D00が出力バッファ110へ送られる(ステップS23)。
次に時刻t2において、カラムアドレス信号CAがC0からC1に変化する(ステップS27)。ロウアドレス信号RAはR0のままである。そして、時刻t3でセンスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとなる。これによりセンスアンプS/Aが活性化される(ステップS11)。時刻t3の様子を図19に示す。しかしロウアドレス信号RAは変化していないので(ステップS12)、ロウアドレス変化検知回路91はセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“L”レベルとする。よってセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性とされる(ステップS17)。そして、ワード線/セレクトゲート線WL0/SG0と読み出し用グローバルビット線RGBL1及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2との交点にあるプライムセルPC及びリダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS18)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL1に読み出したデータD01を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する(ステップS19)。他方、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性であるので、時刻t1で読み出したデータR00、R01、R02をそれぞれ維持する(ステップS20)。従って、出力信号SAO0〜SAO2はそれぞれR00、R01、R02のままである。
時刻t2で入力されたカラムアドレス信号CA=C1に対応する読み出し用グローバルビット線RGBL1に不良は無いので(ステップS21)、全てのリダンダンシ判定回路92−0〜92−2はそれぞれ制御信号FRD0〜FRD2を“L”レベルとする。従って、スイッチ回路94−0〜94−2がオフ状態となり、スイッチ回路93がオン状態となる(ステップS22)。その結果、スイッチ回路93を介してセンスアンプS/Aの出力信号SAO=D01が出力バッファ110へ送られる(ステップS23)。
次に時刻t4において、カラムアドレス信号CAがC1からC2に変化する(ステップS27)。ロウアドレス信号RAはR0のままである。そして、時刻t5でセンスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとなる。これによりセンスアンプS/Aが活性化される(ステップS11)。時刻t5の様子を図20に示す。しかしロウアドレス信号RAは変化していないので(ステップS12)、ロウアドレス変化検知回路91はセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“L”レベルとする。よってセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性とされる(ステップS17)。そして、ワード線/セレクトゲート線WL0/SG0と読み出し用グローバルビット線RGBL2及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2との交点にあるプライムセルPC及びリダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS18)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL2に読み出したデータD02を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する(ステップS19)。他方、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性であるので、時刻t1で読み出したデータR00、R01、R02をそれぞれ維持する(ステップS20)。従って、出力信号SAO0〜SAO2はそれぞれR00、R01、R02のままである。
時刻t4で入力されたカラムアドレス信号CA=C2に対応する読み出し用グローバルビット線RGBL2には不良が存在し(ステップS21)、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0で置き換えられるべきカラムである。従って、リダンダンシ判定回路92−0は制御信号FRD0を“H”レベルとする。その他のリダンダンシ判定回路92−1、92−2が出力する制御信号FRD1、FRD2は“L”レベルである。制御信号FRD0が“H”レベルとなったことで、スイッチ回路93がオフ状態となり、スイッチ回路94−0がオン状態となる(ステップS24)。スイッチ回路94−1、94−2はオフ状態のままである。スイッチ回路94−0がオン状態となったことで、センスアンプS/A_RD0に保持されている読み出しデータSAOR0=R00が出力バッファ110へ送られる(ステップS25)。その結果、ワード線WL0と読み出し用グローバルビット線RGBL2との交点にあるプライムセルPCが、ワード線WL0とリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0との交点にあるリダンダンシセルRCで救済されたことになる。
次に時刻t6において、カラムアドレス信号CAがC2からC3に変化する。この際にはスイッチ回路94−0〜94−2がオフ状態、スイッチ回路93がオン状態となり、読み出し用グローバルビット線RGBL3に読み出されたデータD03が出力バッファ110へ送られる。この様子は図18、図19と同様である。
次に時刻t8において、カラムアドレス信号CAがC3からC4に変化する。この際には、スイッチ回路94−1がオン状態となり、スイッチ回路93がオフ状態となる。従って、読み出し用グローバルビット線RGBL4に読み出されたデータD04の代わりに、センスアンプS/A_RD1に保持されいるデータSAOR1=R01が出力バッファ110へ送られる。この様子は図20と同様である。
次に、時刻t10において、カラムアドレス信号CAがC4からC0に変化すると共に、ロウアドレス信号RAがR0からR1へ変化する。従って、ワード線WL1及びセレクトゲート線SG1が選択される。そして時刻t11において、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされる。これによりセンスアンプS/Aが活性化される(ステップS11)。時刻t11の様子を図21に示す。図示するように、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされ、且つ時刻t10でロウアドレス信号RAが変化した(ステップS12)ことにより、ロウアドレス変化検知回路91はセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“H”レベルとする。従って、センスアンプS/Aだけでなく、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2も活性化される(ステップS13)。そして、ワード線/セレクトゲート線WL1/SG1と読み出し用グローバルビット線RGBL0及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2との交点にあるプライムセルPC及びリダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS14)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL0に読み出したデータD10を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する(ステップS15)。同様にセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2にそれぞれ読み出したデータR10、R11、R12を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に、出力信号SAOR0〜SAOR2として出力する(ステップS16)。
時刻t10で入力されたカラムアドレス信号CA=C0に対応する読み出し用グローバルビット線RGBL0に不良は無いので(ステップS21)、全てのリダンダンシ判定回路92−0〜92−2はそれぞれ制御信号FRD0〜FRD2を“L”レベルとする。従って、スイッチ回路94−0〜94−2がオフ状態となり、スイッチ回路93がオン状態となる(ステップS22)。その結果、スイッチ回路93を介してセンスアンプS/Aの出力信号SAO=D10が出力バッファ110へ送られる(ステップS23)。
以後の動作は上記の通りであるので詳細な説明は省略する。すなわち、ロウアドレス信号RAが変化する時刻t10、t18、t20においては、ロウアドレス変化検知回路91がセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“H”レベルとする。従って、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は活性化される。しかし、ロウアドレスが変化しないその他の時刻では、センスアンプイネーブル信号SARDenbは“L”レベルとされ、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性な状態とされる。
以上のようにして読み出し動作が行われる。
上記のように、この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリによれば、上記(1)乃至(5)の効果を得ることが出来る。
(1)読み出し時の消費電力を低減できる。
本実施形態に係るフラッシュメモリは、ロウアドレス変化検知回路91を備えている。そして読み出し時においては、ロウアドレス変化検知回路91によってロウアドレスRAの変化を検知した際にのみ、センスアンプS/A_RDを活性化させている。
この点、単に不良カラムをリダンダンシカラムで置き換えることのみを実現しようとすれば、図22に示すような構成も考え得る。図22は読み出し回路及びリダンダンシ回路の回路図である。すなわち、ロウアドレス検知回路を設けることなく、センスアンプイネーブル信号SAenbによって、センスアンプS/A_RDを制御すれば良い。本構成によっても、リダンダンシ技術は実現できる。しかし本構成であると、図23に示すタイミングチャートのように、センスアンプS/A_RDはセンスアンプS/Aと同様にメモリセルからデータを読み出す度に活性化される。しかし、図23における例えば時刻t1〜t9に示されるように、ロウアドレスRAが変化しなければ、例えカラムアドレスCAが変化してもリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RDに読み出されるデータは毎回同じである。すなわち、ロウアドレスRAが変化してから最初の読み出しより後に行われる読み出し動作は、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線に関して言えば全く無駄な動作である。
しかし本実施形態に係る構成で有れば、ロウアドレス検知回路91を設けることにより、ロウアドレスRAが変化してから最初のクロックサイクルでのみ、センスアンプS/A_RDを活性化させている。その後は、ロウアドレスRAが変化しない限り、センスアンプS/A_RDは最初に読み出したデータを保持し続ける(図17の例えば時刻t1〜t9参照)。そして、不良カラムに対して読み出し命令がなされた際には、センスアンプS/A_RDが予め読み出しておいたデータを出力する。従って、センスアンプS/A_RDを無駄に活性化させることが無い。そのため、読み出し回路80での無駄な電力消費を抑えることが出来、フラッシュメモリの消費電力を低減できる。
(2)書き込み動作を簡略化出来る。
本実施形態に係る構成であると、書き込み動作の前の初期動作として、ラッチ回路53のデータをイニシャライズしている。その結果、ラッチ回路53の入力は“L”レベル、出力は“H”レベルとされる。
そしてデータラッチ動作において、MOSトランジスタ62には、“0”書き込みの際(選択ビット線)には0Vが与えられ、“1”書き込みの際(非選択ビット線)には3Vが与えられる。しかし、“0”書き込みの際にはMOSトランジスタ62がカットオフとなるため、外部から与えられる“0”データは、実際にはラッチ回路53に転送されない。すなわち、ラッチ回路53内のデータは不変である。他方、“1”書き込みの際には、MOSトランジスタ62の電流経路を介して、“1”データがラッチ回路53内に転送される。
すなわち、“0”書き込みを行う場合は(選択ビット線に対しては)、イニシャライズされたデータに基づいて、ラッチ回路53が選択ビット線に電圧VBLPWを印加する。他方、“1”書き込みを行う場合は(非選択ビット線に対しては)、イニシャライズデータではなく外部から入力されたデータに基づいて、ラッチ回路53が非選択ビット線に書き込み禁止電圧VPIを印加する。
従って、「初期動作においてラッチ回路53がイニシャライズされる」とは、「全ラッチ回路に“0”データを入力する」、と言い換えることが出来る。従って、データの書き込みの際には、“1”データを書き込む場合、すなわちフローティングゲートに電子を注入しない場合、更に言い換えれば非選択ビット線に対する場合にのみ、外部からデータを入力すれば良い。そして、“0”データを書き込む場合、すなわちフローティングゲートに電子を注入する場合、更に言い換えれば選択ビット線に対する場合には、外部からデータを入力する必要が無い。よって、書き込み動作を簡略化出来る。
(3)フラッシュメモリの動作速度を向上出来る。
本実施形態に係る構成であると、ビット線がローカルビット線とグローバルビット線(読み出し用グローバルビット線、書き込み用グローバルビット線)とに階層化されている。すなわち、複数のローカルビット線の各々に複数のメモリセルが接続され、複数のグローバルビット線の各々に複数のローカルビット線が接続されている。図2の例であると、1本の書き込み用グローバルビット線WGBLに、書き込み用カラムセレクタWCSを介して2(m+1)本のローカルビット線(LBL0及びLBL1、またはLBL2及びLBL3)が接続されている。そしてローカルビット線LBLの各々に、4つのメモリセルが接続されている。また、1本の読み出し用グローバルビット線RGBLには、読み出し用カラムセレクタRCSを介して4(m+1)本のローカルビット線(LBL0〜LBL3)が接続されている。そして、ローカルビット線の各々に、4つのメモリセルが接続されている。
書き込み時においては、選択メモリセルが接続されたローカルビット線LBLだけが、書き込み用グローバルビット線WGBLに接続される。選択メモリセルが接続されないローカルビット線LBLは、書き込み用カラムセレクタWCSによって書き込み用グローバルビット線WGBLから電気的に分離されている。従って、1本の書き込み用グローバルビット線WGBLから見えるのは、選択メモリセルを含む1本のローカルビット線だけ、すなわち4つのメモリセルだけである。よって、これらの4個のメモリセルMCだけが、書き込み用グローバルビット線WGBLに存在する寄生容量の要因となる。選択メモリセルと同一列にあり、且つ異なるローカルビット線LBLに接続された非選択メモリセルは、書き込み用グローバルビット線の寄生容量の原因とはならない。従って、書き込み用グローバルビット線の寄生容量を大幅に削減することが出来る。読み出し時おいても同様である。
上記のように、書き込み用グローバルビット線及び読み出し用グローバルビット線の寄生容量を削減できる結果、フラッシュメモリの動作速度を向上できる。
(4)読み出し速度を向上できる。
フラッシュメモリにおいては、書き込み時には、VPP1、VBB1、VBB2等、比較的高い電圧を取り扱う必要がある。この要求を満たすには、ゲート絶縁膜の厚い、高耐圧のMOSトランジスタを使わなくてはならない。他方、読み出しの際に扱われる電圧は、書き込み時に比べて低い。従って、読み出し動作のことだけを考えれば、ゲート絶縁膜の薄い低耐圧のMOSトランジスタを使用することが望ましく、動作速度の観点からも、低耐圧のMOSトランジスタを用いることが望ましい。
この点、本実施形態に係る構成であると、ローカルビット線が書き込み用グローバルビット線と読み出し用グローバルビット線とに接続されている。そして、メモリセルは、書き込み用グローバルビット線を介して書き込み回路50に接続され、読み出し用グローバルビット線を介して読み出し回路80に接続されている。すなわち、書き込み時の信号経路と、読み出し時の信号経路とが異なっている。従って、読み出し時の信号経路においては、読み出し用グローバルビット線とローカルビット線とを接続する読み出し用カラムセレクタRCS以外の回路を、全てゲート絶縁膜の薄いトランジスタで形成出来る。その結果、読み出し動作速度を向上できる。
(5)書き込み動作の信頼性を向上できる。
本実施形態に係る構成であると、上記のようにビット線が階層化されている。特に書き込み経路について着目すれば、1本の書き込み用グローバルビット線に複数のローカルビット線が接続されている。そして、書き込み時においては、選択メモリセルを含む1本のローカルビット線だけが書き込み用グローバルビット線に電気的に接続され、その他のローカルビット線は書き込み用グローバルビット線から電気的に分離される。従って、選択メモリセルが接続されないローカルビット線には、書き込みデータに応じた電圧は印加されない。従って、これらのローカルビット線に接続されているメモリセルへの誤書き込みの発生を効果的に防止出来、書き込み動作の信頼性を向上できる。
次に、この発明の第2の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について図24を用いて説明する。図24は、本実施形態に係るシステムLSIのブロック図である。本実施形態は、上記第1の実施形態を3Tr−NAND型フラッシュメモリに適用したものである。以下では、上記第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図示するように、本実施形態に係るシステムLSI1は、上記第1の実施形態で説明した図1の構成において、書き込み用デコーダ20及びセレクトゲートデコーダ30を廃し、ロウデコーダ170を設けたものである。
図25は、メモリセルアレイ10及び書き込み回路50の回路図である。図示するように、メモリセルアレイ10はプライムセルアレイPCA及びリダンダンシセルアレイRCAを備えている。プライムセルアレイPCAは、マトリクス状に配置された((m+1)×(n+1))個のプライムセルPCを備えており、リダンダンシセルアレイRCAはマトリクス状に配置された((m+1)×(h+1))個のリダンダンシセルRCを備えている。
プライムセルPC及びリダンダンシセルRCは各々は、互いに電流経路が直列接続されたメモリセルトランジスタMTと選択トランジスタST1、ST2とを有している。メモリセルトランジスタMTの電流経路は、選択トランジスタST1、ST2の電流経路間に接続されている。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成されたフローティングゲートと、フローティングゲート上にゲート間絶縁膜を介在して形成されたコントロールゲートとを有する積層ゲート構造を備えている。また選択トランジスタST1、ST2も、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された第1多結晶シリコン層と、第1多結晶シリコン層上にゲート間絶縁膜を介在して形成された第2多結晶シリコン層とを含む多層ゲート構造を有している。そして、選択トランジスタST1のソース領域がメモリセルトランジスタMTのドレイン領域に接続され、メモリセルトランジスタMTのソース領域が、選択トランジスタST2のドレイン領域に接続されている。また、列方向で隣接するメモリセルMC同士は、選択トランジスタST1のドレイン領域、または選択トランジスタST2のソース領域を共有している。
同一行にあるプライムセルPC及びリダンダンシセルRCのメモリセルトランジスタMTの制御ゲートは、ワード線WL0〜WLmのいずれかに共通接続される。また、同一行にあるプライムセルPC及びリダンダンシセルRCの選択トランジスタST1のゲートは、セレクトゲート線SGD0〜SGDmのいずれかに接続され、選択トランジスタST2のゲートは、セレクトゲート線SGS0〜SGSmのいずれかに接続されている。また、同一列にあるプライムセルPCの選択トランジスタST1のドレイン領域は、ビット線BL0〜BLnのいずれかに共通接続されている。更に同一列にあるリダンダンシセルRCの選択トランジスタST1のドレインは、リダンダンシビット線BL_RD0〜BL_RDhのいずれかに共通接続されている。
ビット線BL0〜BLn及びリダンダンシビット線BL_RD0〜BL_RDhは、それぞれ対応するラッチ回路53に接続されている。更にビット線BL0〜BLnはカラムセレクタ70の選択ユニット71に接続され、リダンダンシビット線BL_RD0〜BL_RDhはカラムセレクタ70のMOSトランジスタ72−0〜72−hに接続されている。そしてプライムセルPC及びリダンダンシセルRCの選択トランジスタST2のソース領域はソース線SLに共通接続され、ソース線ドライバ120に接続されている。
上記構成のメモリセルアレイ10において、メモリセルアレイ10内の端部に位置する複数列のメモリセルMCが、リダンダンシセルRCとして機能する。リダンダンシセルRCは、プライムセルPCとワード線WL、セレクトゲート線SGS、SGDを共通にし、ビット線を異にする。
書き込み回路50は、書き込みデータをラッチする。図25に示すように、書き込み回路50内の構成は第1の実施形態で説明したとおりであるが、ラッチ回路53内のインバータ54、55の高電圧側の電源電圧はVcc2(3V)であり、低電圧側の電源電圧は0Vである。
ロウデコーダ170は、ロウアドレス信号をデコードして、ロウアドレスデコード信号を得る。そして、ロウアドレスデコード信号に基づいて、ワード線及びセレクトゲート線を選択する。
電圧発生回路150は、外部から入力される電圧Vcc1に基づいて、複数の内部電圧を生成する。電圧発生回路は、正のチャージポンプ回路を備えており、正電圧VPP2(例えば18V)、VPP3(例えば4.5V)を生成する。
上記構成において、第1の実施形態と同様にリダンダンシセルアレイRCAは、プライムセルアレイPCAにおいて不良の存在するカラムを置き換える。
次に、上記構成のメモリセルアレイ10の断面構造について図26を用いて説明する。図26はメモリセルアレイ10中のプライムセルアレイPCAのビット線方向に沿った断面図である。リダンダンシセルアレイRCAの断面構造はプライムセルアレイPCAと同様であり、ビット線をリダンダンシビット線に置き換えただけである。従って、以下ではプライムセルアレイPCAについてのみ説明する。
図示するように、p型半導体基板200の表面領域内にn型ウェル領域201が形成され、n型ウェル領域201の表面領域内にp型ウェル領域202が形成されている。そしてp型ウェル領域202の素子領域AA上に、ゲート絶縁膜204を介在して、メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタST1、ST2のゲート電極が形成されている。メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタST1、ST2のゲート電極は、第1の実施形態と同様に、ゲート絶縁膜204上に形成された多結晶シリコン層210、多結晶シリコン層210上に形成されたゲート間絶縁膜220、及びゲート間絶縁膜220上に形成された多結晶シリコン層230を有している。
メモリセルトランジスタMTにおいては、多結晶シリコン層210は、隣接する素子領域AA間で互いに分離されており、メモリセルトランジスタMTにおいてはフローティングゲートとして機能する。また、多結晶シリコン層230はコントロールゲート(ワード線WL)として機能する。そして、隣接する素子領域AA間で共通接続されている。
選択トランジスタST1、ST2においては、多結晶シリコン層210、230は、隣接する素子領域AA間で共通接続されている。そして、多結晶シリコン層210、230が、セレクトゲート線SGS、SGDとして機能する。但し、第1の実施形態で説明したように、選択トランジスタST1、ST2の多結晶シリコン層230は電気的にフローティングな状態とされている。従って、実質的にセレクトゲート線SGS、SGDとして機能するのは、多結晶シリコン層210のみである。
そして隣接するゲート電極間に位置するp型ウェル領域202表面内には、不純物拡散層203が形成されている。不純物拡散層203は、隣接するトランジスタ同士で共用されている。
前述の通り、メモリセルトランジスタMTと選択トランジスタSTとを含むメモリセルMCは、次のような関係を有して形成されている。すなわち、隣接するメモリセルMC、MCは、互いに選択トランジスタST1同士、または選択トランジスタST2同士が隣り合っている。そして、隣り合ったもの同士は不純物拡散層203を共有している。
そして、半導体基板200上には、上記メモリセルトランジスタMT、及び選択トランジスタSTを被覆するようにして、層間絶縁膜250が形成されている。層間絶縁膜250中には、2つの選択トランジスタST2、ST2が共有する不純物拡散層(ソース領域)203に達するコンタクトプラグCP1が形成されている。そして層間絶縁膜250上には、コンタクトプラグCP1に接続される金属配線層260が形成されている。金属配線層260は、ソース線SLとして機能する。また、層間絶縁膜250中には、2つの選択トランジスタST2、ST2が共有する不純物拡散層(ドレイン領域)203に達するコンタクトプラグCP2が形成されている。そして層間絶縁膜250上には、コンタクトプラグCP2に接続される金属配線層270が形成されている。
層間絶縁膜250上には、金属配線層260、270を被覆するようにして、層間絶縁膜280が形成されている。層間絶縁膜280中には、金属配線層270に達するコンタクトプラグCP3が形成されている。そして、層間絶縁膜280上には、複数のコンタクトプラグCP3に共通に接続された金属配線層290が形成されている。金属配線層290は、ビット線BL0〜BLn、またはリダンダンシビット線BL_RD0〜BL_RDhとして機能する。また層間絶縁膜280内には金属配線層260に達するコンタクトプラグが形成されている。そして、このコンタクトプラグをビット線方向で共通接続する金属配線層が、層間絶縁膜280上の図示せぬ領域に形成されている。この金属配線層はソース線SLの一部として機能する。
層間絶縁膜280上には、金属配線層290を被覆するようにして、層間絶縁膜300が形成されている。そして、層間絶縁膜300上には金属配線層310が形成されている。金属配線層310はセレクトゲート線SGS、SGDのシャント配線として機能する。金属配線層310はその配線間隔が等しくなるようにされている。そして、層間絶縁膜300上には、金属配線層310を被覆するようにして、層間絶縁膜320が形成されている。
次に、上記構成の3Tr−NAND型フラッシュメモリの動作について説明する。
<書き込み動作>
まず書き込み動作について、図27を用いて説明する。図27は、3Tr−NAND型フラッシュメモリ3のメモリセルアレイ10の回路図であり、簡単化のため、プライムセルPC数が(4×4)個の場合について示している。データの書き込みは、いずれかのワード線に接続された全てのメモリセルトランジスタに対して一括して行われる。そして、メモリセルトランジスタMTのフローティングゲートに電子を注入するか否かで、“0”データ、“1”データを書き分ける。電子のフローティングゲートへの注入は、FN tunnelingによって行われる。また、図27において、ワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTにデータを書き込むものとし、そのうち、ビット線BL1に接続されたメモリセルトランジスタMTに“0”データを書き込み、ビット線BL0、BL2、BL3に接続されたメモリセルトランジスタMTに“1”データを書き込むものとする。なお、リダンダンシセルRCへのデータの書き込み方法も、プライムセルPCと同様である。
まず、CPU2から書き込みデータ(“1”、“0”)が入力される。そして、書き込み回路50内のラッチ回路53が、該書き込みデータをビット線毎にラッチする。そして、“1”データが入力された場合、ラッチ回路53は、ビット線にVcc2(例えば3V)を与え、逆に“0”データが入力されると、ビット線に0Vを与える。すなわち、図27に示されるように、ラッチ回路53は、ビット線BL0、BL2、BL3にVcc2を印加し、ビット線BL1に0Vを印加する。
そして、ロウデコーダ170が、いずれかのセレクトゲート線SGDを選択し、選択セレクトゲート線SGDにVcc2を印加し、非選択セレクトゲート線SGD及び全てのセレクトゲート線SGSに0Vを印加する。すなわち、図27に示されるように、ロウデコーダ170はセレクトゲート線SGD0を選択し、選択セレクトゲート線SGD0にVcc2を印加する。またその他のセレクトゲート線SGS0、SGD1、SGS1、SGD2、SGS2、SGD3、SGS3に0Vを印加する。
すると、選択セレクトゲート線SGDに接続される選択トランジスタST1のうち、VPP2が印加されているビット線BLに接続されている選択トランジスタST1はカットオフ状態となる。他方、0Vが印加されているビット線BLに接続されている選択トランジスタST1はオン状態となる。
更にロウデコーダ170はいずれかのワード線を選択し、選択ワード線にVPP2(18V)を印加する。また非選択ワード線の全てに0Vを印加する。なお、ここで選択されるワード線WLは、選択セレクトゲート線SGDを含むメモリセルMCに接続されるものである。これにより、選択ワード線WLに接続されるメモリセルトランジスタMTにチャネル領域が形成される。すると、選択セレクトゲート線SGD及びVcc2が印加されているビット線に接続されている選択トランジスタST1はカットオフ状態にあるから、当該選択トランジスタST1に接続されたメモリセルトランジスタMTのチャネル電位はフローティングとなる。そして、ワード線WLとのカップリングにより、約18Vまで上昇する。他方、選択セレクトゲート線SGD及び0Vが印加されているビット線に接続されている選択トランジスタST2はオン状態にあるから、当該選択トランジスタST1に接続されるメモリセルトランジスタMTのチャネル電位は0Vとなる。
すなわち、図27に示されるように、ロウデコーダ170はワード線WL0を選択し、選択ワード線WL0にVPP2を印加すると共に、その他の非選択ワード線WL1〜WL3に0Vを印加する。従って、ワード線WL0に接続されるメモリセルトランジスタMTにチャネル領域が形成される。すると、ビット線BL1には0Vが印加されているので、ビット線BL1に接続される選択トランジスタST1を含むメモリセル内のメモリセルトランジスタMTのチャネル電位Vchは0Vとなる。他方、ビット線BL0、BL2、BL3にはVcc1が印加されているので、ビット線BL0、BL2、BL3に接続される選択トランジスタST1を含むメモリセル内のメモリセルトランジスタMTのチャネル電位Vchは、ワード線WL0とのカップリングにより、約18Vに上昇する。
またロウデコーダ170は、メモリセルが形成されている基板(p型ウェル領域202)に0Vを与える。
上記の結果、カットオフとされた選択トランジスタST1を含むメモリセル内のメモリセルトランジスタMTにおいては、ゲート・チャネル間の電位差が十分ではないため、フローティングゲートに電子は注入されない。すなわち、Vcc2が印加されているビット線及び選択ワード線WLに接続されているメモリセル(“1”データを書き込むべきメモリセル)の閾値は負の値を維持する。図27の例であると、ビット線BL0、BL2、BL3と、ワード線WL0とに接続されたメモリセルトランジスタMTのフローティングゲートには電子は注入されない。換言すれば、ビット線BL0、BL2、BL3と、選択ワード線WL0とに接続されたメモリセルトランジスタMTには“1”データが書き込まれる。
他方、選択セレクトゲート線SGDに接続され、且つ0Vが印加されているビット線BLに接続されている選択トランジスタST1を含むメモリセル内のメモリセルトランジスタMTにおいては、ゲート・チャネル間の電位差が18Vであるので、FN tunnelingによってフローティングゲートに電子が注入される。その結果、メモリセルトランジスタMTの閾値は正に変化する、すなわち“0”データが書き込まれる。図27の例であると、ワード線WL0にVPP3が印加される結果、ビット線BL1とワード線WL0とに接続されたメモリセルトランジスタMTの、ゲート・チャネル間の電位差は18Vとなる。よって、ビット線BL1とワード線WL0とに接続されたメモリセルトランジスタMTのフローティングゲートには電子が注入される。電子が注入されたメモリセルトランジスタMTの閾値は正の変化し、“0”データが書き込まれたことになる。
以上のようにして、1ページのメモリセルトランジスタに一括してデータが書き込まれる。
<消去動作>
次に、消去動作について、図28を用いて説明する。図28は、3Tr−NAND型フラッシュメモリ3のメモリセルアレイ10の回路図であり、簡単化のため、プライムセル数が(4×4)個の場合について示している。データの消去は、書き込み同様、ページ一括消去である。消去動作は、FN tunnelingによってフローティングゲートから電子を引き抜くことによって行われる。図28は、ワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタからデータの消去を行う場合を示している。なお、リダンダンシセルRCの消去方法もプライムセルPCと同様である。
消去にあたって、全てのビット線BLはフローティングとされる。またロウデコーダ170は、全てのセレクトゲート線SGD、SGSをフローティングとする。そしてロウデコーダ170は、いずれかのワード線を選択し、選択ワード線WLに0Vを与えると共に、非選択ワード線WLをフローティングにする。更にロウデコーダ170は、メモリセルが形成されているp型ウェル領域202にVPP2(18V)を印加する。すなわち図28に示すように、選択ワード線WL0には0Vが印加され、非選択ワード線WL1〜WL3はフローティングとされる。更に、全てのセレクトゲート線SGD0、SGS0、SGD1、SGS1はフローティングとされる。
すると、選択ワード線WLに接続されているメモリセルトランジスタMTとウェル領域200との間の電位差が18Vとなり、フローティングゲート内の電子がFN tunnelingによってp型ウェル領域202に引き抜かれる。その結果、選択ワード線に接続されているメモリセルトランジスタMTからデータが消去され、メモリセルトランジスタMTの閾値は負となる。すなわち、図28に示すように、ワード線WL0に接続された全てのメモリセルトランジスタMTのフローティングゲートから電子がp型ウェル領域202に引き抜かれ、データが消去される。
非選択ワード線に接続されているメモリセルトランジスタMTにおいては、p型ウェル領域202とのカップリングによってワード線WLの電位が18V程度に上昇する。従って、フローティングゲートから電子は引き抜かれず、データは消去されない。すなわち図28に示すように、ワード線WL1〜WL3の電位はカップリングによって上昇する。その結果、ワード線WL1〜WL3に接続された全てのメモリセルトランジスタMTからは、データは消去されない。また、セレクトゲート線も同様に、カップリングによって18V程度まで電位が上昇する。従って、選択トランジスタSTのゲート絶縁膜には電圧ストレスがかからない。
以上のようにして、選択されたページから一括してデータが消去される。なお、図28の例では、1本のワード線に接続されたメモリセルトランジスタ(1ページ)からデータが消去される例について示しているが、複数のワード線に接続されたメモリセルトランジスタから一括してデータが消去されても良い。この場合には、ロウデコーダ170が複数のワード線に0Vを印加すれば良い。
<読み出し動作>
次に読み出し動作について図29を用いて説明する。図29は、3Tr−NAND型フラッシュメモリ3のメモリセルアレイ10の回路図であり、簡単化のため、プライムセル数が(4×4)個の場合について示している。図29では、ビット線BL1とワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTからデータを読み出す場合について示している。なおリダンダンシセルRCからデータを読み出す方法もプライムセルPCと同様である。
まずロウデコーダ170は、データを読み出すべきメモリセルが接続されるセレクトゲート線SGD、SGSを選択し、選択セレクトゲート線SGD、SGSにVPP3(例えば4.5V)を印加する。その他のセレクトゲート線SGD、SGSが非選択とされ、非選択セレクトゲート線SGD、SGSには0Vを印加される。これにより、選択セレクトゲート線SGD、SGSに接続される選択トランジスタST1、ST2はオン状態とされる。引き続き、ロウデコーダ170は、全てのワード線WLに0Vを印加する。すなわち、図29に示すように、選択セレクトゲート線SGD0、SGS0にVPP3が印加され、非選択セレクトゲート線SGD1〜SGD3、SGS1〜SGS3に0Vが印加される。これにより、選択セレクトゲート線SGD0、SGS0に接続される選択トランジスタST1、ST2がオン状態とされる。また全てのワード線WL0〜WL3には0Vが印加される。
すると、メモリセルトランジスタMTは、書き込まれているデータが“1”であれば、閾値が負なのでオン状態、書き込まれているデータが“0”であれば、閾値が正なのでオフ状態となる。
更に、選択ビット線BLが、プリチャージ回路82によって、例えば2.0Vにプリチャージされる。すると、選択セレクトゲート線SGD、SGSに接続されている選択トランジスタST1、ST2に接続されているメモリセルトランジスタMTに書き込まれているデータが“1”であれば、ビット線からソース線に電流が流れる。他方、書き込まれているデータが“0”であれば、電流は流れない。図29の例であると、選択ビット線BL1に2.0Vが印加される。すると、ワード線WL0と選択ビット線BL1に接続されているメモリセルトランジスタMTに書き込まれているデータが“1”であれば、ビット線BL1からソース線SLに電流が流れ、書き込まれているデータが“0”であれば、電流は流れない。
以上のように、ビット線からソース線に向かって流れる電流によって変化するビット線電位を、センスアンプ700が増幅することによって、データの読み出しが行われる。なお図29の例では、1本のビット線からデータを読み出す場合について示しているが、勿論、複数のビット線に電位を印加して、複数のメモリセルトランジスタからデータを同時に読み出しても良い。
なお、プライムセルアレイPCA内のカラムをリダンダンシセルアレイRCA内のカラムで置き換える方法は、第1の実施形態で説明した図15乃至図21と同様である。すなわち、ロウアドレスRAが変化した際にのみ、リダンダンシビット線BL_RDに接続されたセンスアンプS/A_RDが活性化され、その他の期間は非活性とされる。
上記のような3Tr−NAND型フラッシュメモリであっても、上記第1の実施形態で説明した(1)の効果を得ることが出来る。
次に、この発明の第3の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1の実施形態をNAND型フラッシュメモリに適用したものである。従って、本実施形態に係る構成は、上記第1の実施形態におけるメモリセルを、図30に示すNANDセルに置き換えたものである。図30はメモリセルアレイ10の回路図である。
図示するように、プライムセルアレイPCA及びリダンダンシセルアレイRCAは、マトリクス状に配置された複数個のNANDセルを有している。NANDセルの各々は、8個のメモリセルトランジスタMTと、選択トランジスタST1、ST2とを含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成されたフローティングゲートと、フローティングゲート上にゲート間絶縁膜を介在して形成されたコントロールゲートとを有する積層ゲート構造を備えている。なお、メモリセルトランジスタMTの個数は8個に限られず、16個や32個であってもよく、その数は限定されるものではない。メモリセルトランジスタMTは、隣接するもの同士でソース、ドレインを共有している。そして、選択トランジスタST1、ST2間に、その電流経路が直列接続されるようにして配置されている。そして、直列接続されたメモリセルトランジスタMTの一端側のドレイン領域が選択トランジスタST1のソース領域に接続され、他端側のソース領域が選択トランジスタST2のドレイン領域に接続されている。すなわち、NANDセルは、3Tr−NAND型フラッシュメモリのメモリセルにおいて、メモリセルトランジスタMTの数を複数にしたものである。
同一行にあるメモリセルトランジスタMTの制御ゲートは、ワード線WL0〜WLmのいずれかに共通接続され、同一行にあるメモリセルの選択トランジスタST1、ST2のゲートは、それぞれセレクトゲート線SGD、SGSに接続されている。ワード線WL0〜WLm、及びセレクトゲート線SGS、SGDはロウデコーダ170に接続される。また、プライムセルアレイPCAにおいて同一列にある選択トランジスタST1のドレインはビット線BL0〜BLnのいずれかに共通接続され、リダンダンシセルアレイRCAにおいて同一列にある選択トランジスタST1のドレインはリダンダンシビット線BL_RD0〜BL_RDhのいずれかに共通接続されている。ビット線及びリダンダンシビット線は、書き込み回路50及びカラムセレクタ80に接続される。そして、選択トランジスタST2のソースはソース線SLに共通接続され、ソース線ドライバ120に接続されている。なお、選択トランジスタST1、ST2は必ずしも両方必要ではない。NANDセルを選択出来るのであれば、いずれか一方のみが設けられていても良い。
上記構成のメモリセルアレイ10において、メモリセルアレイ10内の端部に位置する複数列のNANDセルがリダンダンシセルアレイRCAとして機能する。リダンダンシセルアレイRCAは、プライムセルアレイPCAとワード線WL、セレクトゲート線SGS、SGDを共通にし、ビット線を異にする。
図31は、NANDセルのビット線方向に沿った断面図である。図示するように、p型半導体(シリコン)基板200の表面領域内にn型ウェル領域201が形成され、n型ウェル領域201の表面領域内にp型ウェル領域202が形成されている。そしてp型ウェル領域202上にゲート絶縁膜204が形成され、ゲート絶縁膜204上にメモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタST1、ST2のゲート電極が形成されている。メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタST1、ST2のゲート電極は、ゲート絶縁膜204上に形成された多結晶シリコン層210、多結晶シリコン層210上に形成されたゲート間絶縁膜220、及びゲート間絶縁膜220上に形成された多結晶シリコン層230を有している。ゲート間絶縁膜220は、例えばシリコン酸化膜、またはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層構造であるON膜、NO膜、またはONO膜で形成される。メモリセルトランジスタMTにおいては、多結晶シリコン層210はワード線方向で隣接する素子領域AA間で互いに分離されており、フローティングゲート(FG)として機能する。また、多結晶シリコン層230コントロールゲート(ワード線WL)として機能する。そして、多結晶シリコン層230は、ワード線方向で隣接する素子領域AA間で共通接続されている。選択トランジスタST1、ST2においては、図示せぬシャント領域でゲート間絶縁膜220の一部が除去されており、多結晶シリコン層210、230は電気的に接続されている。そして、多結晶シリコン層210、230がセレクトゲート線SGD、SGSとして機能する。選択トランジスタST1、ST2においては、多結晶シリコン層210及び多結晶シリコン層230は、ワード線方向で隣接する素子領域AA間で分離されておらず、共通接続されている。
そして隣接するゲート電極間に位置するp型ウェル領域202表面内には、ソース・ドレイン領域として機能する不純物拡散層203が形成されている。不純物拡散層203は、隣接するトランジスタ同士で共用されている。すなわち、隣接する2つの選択トランジスタST1間の不純物拡散層203は、2つの選択トランジスタST1のドレイン領域として機能する。また隣接する2つの選択トランジスタST2間の不純物拡散層203は、2つの選択トランジスタST2のソース領域として機能する。また隣接する2つのメモリセルトランジスタMT間の不純物拡散層203は、2つのメモリセルトランジスタMTのソース・ドレイン領域として機能する。更に、隣接するメモリセルトランジスタMTと選択トランジスタST1との間の不純物拡散層203は、メモリセルトランジスタMTのドレイン領域及び選択トランジスタST1のソース領域として機能する。他方、隣接するメモリセルトランジスタMTと選択トランジスタST2との間の不純物拡散層203は、メモリセルトランジスタMTのソース領域及び選択トランジスタST2のドレイン領域として機能する。
そして、半導体基板200上には、上記メモリセルトランジスタMT、及び選択トランジスタST1、ST2を被覆するようにして、層間絶縁膜250が形成されている。層間絶縁膜250中には、選択トランジスタST2のソース領域203に達するコンタクトプラグCP1が形成されている。そして層間絶縁膜250上には、コンタクトプラグCP1に接続される金属配線層260が形成されている。金属配線層260は、ソース線SLとして機能する。また、層間絶縁膜250中には、選択トランジスタST1のドレイン領域203に達するコンタクトプラグCP2が形成されている。そして層間絶縁膜250上には、コンタクトプラグCP2に接続される金属配線層270が形成されている。
層間絶縁膜250上には、金属配線層260、270を被覆するようにして、層間絶縁膜280が形成されている。そして、層間絶縁膜280中には、金属配線層270に達するコンタクトプラグCP3が形成されている。そして、層間絶縁膜280上には、複数のコンタクトプラグCP3に共通に接続された金属配線層290が形成されている。金属配線層290は、ビット線BLまたはリダンダンシビット線BL_RDとして機能する。
層間絶縁膜280上には、金属配線層290を被覆するようにして、層間絶縁膜300が形成されている。そして、層間絶縁膜300上には金属配線層310が形成されている。金属配線層310は、図示せぬ領域において、それぞれ選択トランジスタST2、ST1の多結晶シリコン層210に接続されており、セレクトゲート線SGS、SGDのシャント配線として機能する。そして、層間絶縁膜300上には、金属配線層310を被覆するようにして層間絶縁膜320が形成されている。
上記のようなNAND型フラッシュメモリにおいても第1の実施形態を適用することが可能であり、第2の実施形態と同様の効果を得ることが出来る。
次に、この発明の第4の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1の実施形態において、不良の存在するロウをリダンダンシビット線で置き換えるものである。従って、以下では上記第1の実施形態と異なる点について、特に読み出し動作に着目して説明する。
図32は、本実施形態に係る2Trフラッシュメモリ3のメモリセルアレイ10の回路図である。図示するように、メモリセルアレイ10はプライムセルアレイPCA及び第1乃至第3リダンダンシセルアレイRCA1〜RCA3を備えている。プライムセルアレイPCAの構成は、上記第1の実施形態と同様であり、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLnと、ワード線/セレクトゲート線WL0/SG0〜WL(4m+3)/SG(4m+3)の交点にプライムセルPCが配置される。
第1リダンダンシセルアレイRCA1は、プライムセルアレイPCA内において不良の存在するカラムをリダンダンシビット線により置き換える。第1リダンダンシセルアレイRCA1は、メモリセルアレイ10内においてワード線方向に沿った端部に設けられており、マトリクス状に配置された複数のリダンダンシセルRCを備えている。第1リダンダンシセルアレイRCA1のリダンダンシセルRCは、プライムセルアレイPCAと共通にするワード線WL0〜WL(4m+3)及びセレクトゲート線SG0〜SG(4m+3)と、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhとの交点に配置される。
第2リダンダンシセルアレイRCA2は、プライムセルアレイPCA内において不良の存在するロウをリダンダンシワード線/セレクトゲート線により置き換える。第2リダンダンシセルアレイRCA2は、メモリセルアレイ10内においてビット線方向に沿った端部に設けられており、マトリクス状に配置された複数のリダンダンシセルRCを備えている。第2リダンダンシセルアレイRCA2のリダンダンシセルRCは、プライムセルアレイPCAと共通にする読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLnと、リダンダンシワード線WL_RD0〜WL_RDl及びリダンダンシセレクトゲート線SG_RD0〜SG_RDl(l:自然数)との交点に配置される。
第3リダンダンシセルアレイRCA3は、プライムセルアレイPCA内において不良の存在するロウをリダンダンシビット線により置き換える。第3リダンダンシセルアレイRCA3は、マトリクス状に配置された複数のリダンダンシセルRCを備えている。第3リダンダンシセルアレイRCA3のリダンダンシセルRCは、第1リダンダンシセルアレイRCA1と共通にするリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhと、第2リダンダンシセルアレイRCA2と共通にするリダンダンシワード線WL_RD0〜WL_RDl及びリダンダンシセレクトゲート線SG_RD0〜SG_RDlとの交点に設けられている。
なお、ワード線方向で隣接するプライムセルアレイPCAと第1リダンダンシセルアレイRCA1とは、書き込み用カラム選択線WCSL及び読み出し用カラム選択線RCSLを共通にする。また同様に、ワード線方向で隣接する第2、第3リダンダンシセルアレイRCA2、RCA3も、書き込み用カラム選択線WCSL及び読み出し用カラム選択線WCSLを共通にする。更に、ビット線方向で隣接するプライムセルアレイPCAと第2リダンダンシセルアレイRCA2とは、書き込み用グローバルビット線WGBLを共通にし、第1リダンダンシセルアレイRCA1と第3リダンダンシセルアレイRCA3とは、リダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RDを共通にする(図示せず)。書き込み用グローバルビット線WGBL及びリダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RDは、上記第1の実施形態と同様に書き込み回路50にそれぞれ接続されている。書き込み回路50、スイッチ群60、及び入力バッファの構成は、上記第1の実施形態において図3を用いて説明したとおりである。
読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBLn及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDhは、第1の実施形態と同様に、カラムセレクタ70を介して読み出し回路80に接続され、更にリダンダンシ回路90に接続されている。図33は、カラムセレクタ70、読み出し回路80、及びリダンダンシ回路90の回路図である。カラムセレクタ70及び読み出し回路80の構成は第1の実施形態で図4を用いて説明した通りであるので説明は省略する。
リダンダンシ回路90は、プライムセルアレイPCA内の不良セルを、第3リダンダンシセルアレイRCA3内のリダンダンシセルRCに置き換える。リダンダンシ回路90は、カラムアドレス変化検知回路95、リダンダンシ判定回路92−0〜92−h、及びスイッチ回路93−0〜93−j、94−0〜94−hを備えている。
カラムアドレス変化検知回路95は、カラムアドレス信号CAを監視する。そしてカラムアドレス信号CAが変化した際に、センスアンプイネーブル信号SARDenbを発生させる(“H”レベルとする)。なおセンスアンプイネーブル信号SARDenbは、センスアンプイネーブル信号SAenbと同期させて出力される。
リダンダンシ判定回路92−0〜92−hはロウアドレス信号RAを監視する。そして、読み出し時において、ロウアドレスRAが不良のあるワード線/セレクトゲート線を指し示す場合に、当該ワード線/セレクトゲート線をリダンダンシ読み出し用グローバルビット線で置き換える。第3リダンダンシセルアレイRCA3内の読み出し用グローバルビット線RGBL_RD〜RGBL_RDhのそれぞれには、それぞれ置き換えるべきロウが予め割り当てられている。また、リダンダンシ判定回路92−0〜92−hは、それぞれリダンダンシワード線/セレクトゲート線に対応しており、それぞれのリダンダンシワード線/セレクトゲート線が置き換えるべきロウアドレスを保持する。そして、入力されたロウアドレス信号RAが、リダンダンシ判定回路92−0〜92−hの保持する上記ロウアドレスと一致する場合、制御信号FRD0〜FRDhをアサート(“H”レベルと)する。
スイッチ回路93−0〜93−jは、センスアンプS/A0〜S/Aj毎に設けられている。各スイッチ回路93−0〜93−jには、カラムアドレス信号CA及び制御信号FRD0〜FRDhが入力されている。スイッチ回路93−0〜93−jは、制御信号FRD0〜FRDhのいずれかが“H”レベルとされた際には、全てがオフ状態となる。他方、制御信号FRD0〜FRDhの全てが“L”レベルであり、且つカラムアドレス信号CAが、対応するセンスアンプS/A0〜S/Ajのいずれかに接続されたカラム(読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RDn)に一致した場合にオン状態となる。オン状態とされたスイッチ回路93−0〜93−jのいずれかは、対応するセンスアンプS/A0〜S/Ajの出力SAO0〜SAOjを、出力バッファ110へと伝達する。
スイッチ回路94−0〜94−hは、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDh毎に設けられている。各スイッチ回路94−0〜94−hには、それぞれ制御信号FRD0〜FRDhが入力されている。そして、制御信号FRD0〜FRDhのいずれかが“H”レベルとされた場合、対応するスイッチ回路94−0〜94−hのいずれかがオン状態とされる。そして、対応するセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhの出力SAOR0〜SAORhを、出力バッファ110へと伝達する。
図34は、上記リダンダンシ回路90の備えるカラムアドレス変化検知回路95の回路図である。図示するように、カラムアドレス変化検知回路95は、第1の実施形態で説明したロウアドレス変化検知回路91と同一の構成であり、各検知ユニット160−0〜160−iに対して、ロウアドレス信号の各ビットRA0〜RAiの代わりにカラムアドレス信号CAの各ビットCA0〜CAi入力したものである。
なお、図33に示したリダンダンシ回路90は、プライムセルアレイPCA内の不良セルを第3リダンダンシセルアレイRCA3内のリダンダンシセルRCで救済するための構成についてのみ示している。従って、不良セルを第1リダンダンシセルアレイRCA1で救済する場合には、第1の実施形態で説明したリダンダンシ回路を更に設ければよい。
その他の構成は第1の実施形態と同様である。但しセレクトゲートデコーダ30は、カラムアドレスが入力されると、その最初のクロックサイクルで当該カラムを置き換えるリダンダンシセレクトゲート線を選択する。詳細は後述する。
図35はメモリセルアレイ10のブロック図であり、各リダンダンシセルアレイRCA1〜RCA3の機能を説明するためのものである。図示するように、第1リダンダンシセルアレイRCA1はプライムセルアレイPCAの不良カラムを救済し、第2リダンダンシセルアレイRCA2はプライムセルアレイPCAの不良ロウを救済する。更に第3リダンダンシセルアレイRCA3はプライムセルアレイPCAの不良ロウをリダンダンシカラムによって救済する。
以下、各リダンダンシセルアレイRCA1〜RCA3によってプライムセルアレイPCAの不良を救済する方法について簡単に説明する。
まず第1リダンダンシセルアレイRCA1による救済について説明する。第1リダンダンシセルアレイRCA1による救済は第1の実施形態と同様である。すなわち、読み出し時において不良の存在する読み出し用グローバルビット線RGBLが選択された場合、リダンダンシ回路90が、当該読み出し用グローバルビット線RGBLの代わりに、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RDを選択する。また書き込みの際に不良の存在する書き込み用グローバルビット線WGBLが選択された場合、リダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RDが選択される。この際、ワード線/セレクトゲート線の置き換えは行われない。
次に第2リダンダンシセルアレイRCA2による救済について説明する。読み出し時において不良の存在するワード線/セレクトゲート線が選択された場合、セレクトゲートデコーダ30は、当該セレクトゲート線SGの代わりに、リダンダンシセレクトゲート線SG_RDを選択する。この際、選択される読み出し用グローバルビット線RGBLの置き換えは行われない。他方、書き込み時には、書き込み用デコーダ20は、当該ワード線WLの代わりに、リダンダンシワード線WL_RDを選択する。この際、書き込み用グローバルビット線WGBLの置き換えは行われない。
次に第3リダンダンシセルアレイRCA3による救済について説明する。読み出し時において不良の存在する読み出し用グローバルビット線が選択された場合、セレクトゲートデコーダ30は、まず当該セレクトゲート線SGの代わりに、リダンダンシセレクトゲート線SG_RDを選択する。その後、不良の存在するワード線/セレクトゲート線が選択されると、リダンダンシ回路90が読み出し用グローバルビット線RGBLの代わりにリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RDを選択する。書き込みの際も際には、書き込み用デコーダ20がワード線WLの代わりにリダンダンシワード線WL_RDを選択し、更に書き込み用グローバルビット線WGBLの代わりにリダンダンシ書き込み用グローバルビット線WGBL_RDが選択される。
次に、上記構成のフラッシュメモリ3において、データを読み出してから、読み出しデータを出力バッファ110に出力するまでの動作について説明する。特に、プライムセルアレイPCAのロウに不良があった場合に、この不良ロウを第3リダンダンシセルアレイRCA3のカラムで置き換える点に着目して説明する。図36は、読み出し動作から不良カラムの置き換え動作までのフローチャートである。また本実施形態では、カラムアドレスRAを一定に保ちつつ、ロウアドレスを変化させていくことにより、連続してデータが読み出される場合について説明する。
図36に示すように、まずCPU2からフラッシュメモリ3へロウアドレス信号RA及びカラムアドレス信号CAが与えられる(ステップS10)。ロウアドレス信号RA及びカラムアドレス信号CAはアドレスバッファ130に与えられ、アドレスバッファ130からセレクトゲートデコーダ30、カラムデコーダ40、及びリダンダンシ回路90へ与えられる。そして、カラムセレクタ70で選択された読み出し用グローバルビット線と、全てのリダンダンシ読み出し用グローバルビット線が、読み出し回路80のプリチャージ回路82によってプリチャージされる。
読み出し用グローバルビット線及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線の電位がプリチャージ電位に達するとプリチャージ回路82がオフ状態となる。代わりに、センスアンプイネーブル信号ASenbが“H”レベルとなり、センスアンプS/A0〜S/Ajが活性化される(ステップS30)。
また、カラムアドレス変化検知回路95はカラムアドレス信号RAの変化の有無を検知し、センスアンプイネーブル信号SARDenbを“H”レベルとし、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhを活性化させる(ステップS31)。
そして、セレクトゲートデコーダ30が、カラムアドレス信号CAに基づいて、当該カラムアドレス信号CAに対応する読み出し用グローバルビット線を置き換えるリダンダンシセレクトゲート線SG_RDを選択する(ステップS32)。例えば図35において、読み出し用グローバルビット線RGBL0がカラムアドレス信号CAに対応し、当該ビット線RGBL0の不良セルを、第3リダンダンシセルアレイRCA3内におけるリダンダンシワード線WL_RD0及びリダンダンシセレクトゲート線SG_RD0で置き換えると仮定する。するとセレクトゲートデコーダ30は、カラムアドレス信号CAが入力されたことに応答して、プライムセルアレイPCA内のセレクトゲート線SGではなく、まずリダンダンシセレクトゲート線SG_RD0を選択する。
そして、リダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS33)。データの読み出し方法は上記で説明したとおりである。本ステップでは、第2リダンダンシセルアレイRCA2内のリダンダンシセルRC及び第3リダンダンシセルアレイRCA3内のリダンダンシセルRCからデータが読み出される。センスアンプS/A0〜S/Aj、S/A_RD0〜S/A_RDhは活性化されている。従って、第2リダンダンシセルアレイRCA2から読み出したデータがセンスアンプS/A0〜S/Ajで増幅され、フリップフロップ87に格納される。また第3リダンダンシセルアレイRCA3から読み出したデータがセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhで増幅され、フリップフロップ87に格納される(ステップS34)。
なお、ステップS33で読み出したデータは、スイッチ回路93−0〜93−j、94−0〜94−hが全てオフ状態となることで、出力バッファ110へは出力されない。
上記ステップS30〜S34の次のクロックサイクルにおいて、再びセンスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされ、センスアンプS/A0〜S/Ajが活性化される(ステップS35)。しかし、カラムアドレス信号CAは変化しないため、カラムアドレス変化検知回路95は、センスアンプイネーブル信号SARDenbを“L”レベルとする。従って、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhは非活性な状態とされる(ステップS36)。
そして、セレクトゲートデコーダ30が、ロウアドレスRAに基づいてプライムセルアレイPCA内のセレクトゲート線SGを選択し(ステップS37)、プライムセルアレイPCAからデータを読み出す(ステップS38)。プライムセルアレイPCAから読み出し用グローバルビット線RGBLに読み出されたデータは、センスアンプS/A0〜S/Ajで増幅され、新たにフリップフロップ87に格納される(ステップS39)。他方、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhは非活性な状態である。従って、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhのフリップフロップ87内のデータは更新されない。すなわちセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RDh内のフリップフロップ87は、ステップS33で読み出したデータを保持し続ける(ステップS40)。
上記ステップS40の後、リダンダンシ判定回路92−0〜92−hが、ステップS37で選択したワード線/セレクトゲート線が不良の存在するロウであるか否かを判定する(ステップS41)。
ステップS41で、当該ロウに不良があり、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線で置き換える必要があると判断された場合、スイッチ回路94−0〜94−hのいずれかは、当該ロウを置き換えるリダンダンシ読み出し用グローバルビット線と出力バッファ110とを接続する。また、スイッチ回路93−0〜93−jの全てがオフ状態となる(ステップS22)。その結果、出力バッファ110には、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhのいずれかに保持されているデータが出力される(ステップS23)。
他方、ステップS41で当該ロウは正常であり、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線で置き換える必要がないと判断された場合、スイッチ回路94−0〜94−hの全てがオフ状態となる。またスイッチ回路93−0〜93−jは、対応する読み出し用グローバルビット線に読み出したデータを保持するセンスアンプS/A0〜S/Ajのいずれかの出力ノードと出力バッファとを接続する(ステップS24)。その結果、出力バッファ110には、センスアンプS/A0〜S/Ajのいずれかに保持されているデータが出力される(ステップS25)。
そして、現在のロウアドレスが、当該カラムについて読み出し動作を行う最終アドレスかどうかを判定する(ステップS42)。最終カラムアドレスでなければ、カラムアドレスはそのままに、次のロウアドレス信号を入力し(ステップS43)、再びステップS35乃至S25の処理を繰り返す。最終ロウアドレスである場合には、次に現在のカラムアドレスが、読み出しを行うべき最終のカラムアドレスであるかどうかを判定する(ステップS44)。最終カラムアドレスであれば、読み出し動作は終了する。最終カラムアドレスでなければ、読み出し動作を行うべき次のカラムアドレスを入力し、更にそのカラムアドレスにおいて最初にデータを読み出すべきロウアドレスを入力して(ステップS45)、再びステップS10乃至S44の処理を繰り返す。
以上の動作について、図37を用いつつ具体的な例を挙げてより詳しく説明する。図37は本実施形態に係る2Trフラッシュメモリの回路図である。簡単化のために、ワード線、セレクトゲート線、及び読み出し用グローバルビット線の本数が5本、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線、リダンダンシワード線、及びリダンダンシセレクトゲート線の本数が3本の場合について説明する。
なお、プライムセルアレイPCA内においては、カラムアドレス信号CA=C0〜C4がそれぞれ読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBL4に対応し、ロウアドレス信号RA=R0〜R4がそれぞれそれぞれワード線/セレクトゲート線WL0/SG0〜WL4/SG4に対応する。また、第3リダンダンシセルアレイRCA3においては、ロウアドレスRA=R1、R3がそれぞれリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0、RGBL_RD1に対応し、カラムアドレスCA=C0、C1がそれぞれリダンダンシワード線/セレクトゲート線WL_RD0/SG_RD0、WL_RD1/SG_RD1に対応するものとする。
すなわち、読み出し用グローバルビット線RGBL0とワード線/セレクトゲート線WL1/SG1との交点にあるプライムセルPCを、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0とリダンダンシワード線/セレクトゲート線WL_RD0/SG_RD0との交点にあるリダンダンシセルRCで置き換える。また、読み出し用グローバルビット線RGBL0とワード線/セレクトゲート線WL3/SG3との交点にあるプライムセルPCを、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD1とリダンダンシワード線/セレクトゲート線WL_RD0/SG_RD0との交点にあるリダンダンシセルRCで置き換える。更に、読み出し用グローバルビット線RGBL1とワード線/セレクトゲート線WL0/SG0との交点にあるプライムセルPCを、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0とリダンダンシワード線/セレクトゲート線WL_RD1/SG_RD1との交点にあるリダンダンシセルRCで置き換える。更に、読み出し用グローバルビット線RGBL1とワード線/セレクトゲート線WL3/SG3との交点にあるプライムセルPCを、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD1とリダンダンシワード線/セレクトゲート線WL_RD1/SG_RD1との交点にあるリダンダンシセルRCで置き換える。すなわち、プライムセルアレイPCA内のワード線/セレクトゲート線WL1/SG1、WL3/SG3を、それぞれ第3リダンダンシセルアレイRCA3内のリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0、RGBL_RD1で置き換える。
上記構成のフラッシュメモリの動作について図38を用いて説明する。図38は各種信号のタイミングチャートである。
図示するように、クロック信号CLKに同期してロウアドレス信号RA、カラムアドレス信号CA及びセンスアンプイネーブル信号SAenbが入力される。まず時刻t0でロウアドレス信号RA=R0、カラムアドレス信号CA=C0が入力される(ステップS10)。そして時刻t1でデータの読み出しを開始すべく、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされる。これによりセンスアンプS/Aが活性化される(ステップS30)。時刻t1の様子を図39に示す。図示するように、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされ、且つ時刻t0でカラムアドレス信号CAが入力されたことにより、カラムアドレス変化検知回路95はセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“H”レベルとする。従って、センスアンプS/Aだけでなく、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2も活性化される(ステップS31)。そして、セレクトデコーダ30は、カラムアドレスCA=C0に相当するカラムを置き換えるセレクトゲート線SG0を選択する(ステップS32)。従って、リダンダンシワード線/セレクトゲート線WL_RD0/SG_RD0と読み出し用グローバルビット線RGBL0及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2との交点にあるプライムセルPC及びリダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS33)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL0に読み出したデータR00’を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する。同様にセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2にそれぞれ読み出したデータR00”、R01”、R02”を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に、出力信号SAOR0〜SAOR2として出力する(ステップS34)。
しかし、この時点ではスイッチ回路93、94−0〜94−2はオフ状態とされ、出力信号SAO、SAOR0〜SAOR2は出力バッファ110へ出力されない。
次に時刻2において、再びセンスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされ、センスアンプS/Aが活性化される(ステップS35)。時刻t2の様子を図40に示す。カラムアドレス信号CA及びロウアドレス信号RAは不変である。従って、センスアンプイネーブル信号SAenbは“L”レベルとされ、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhは非活性とされる(ステップS36)。そして、セレクトゲートデコーダ30が、ロウアドレスRA=R0に対応するセレクトゲート線SG0を選択する(ステップS37)。これにより、ワード線/セレクトゲート線WL0/SG0と読み出し用グローバルビット線RGBL0の交点にあるプライムセルPCからデータが読み出される(ステップS38)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL0に読み出したデータD00を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する(ステップS39)。センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性とされているので、フリップフロップ87は時刻t1で読み出したデータR00”、R01”、R02”を保持し続ける(ステップS40)。
時刻t0で入力されたロウアドレス信号RA=R0に対応するワード線/セレクトゲート線WL0/SG0に不良は無いので(ステップS41)、全てのリダンダンシ判定回路92−0〜92−2はそれぞれ制御信号FRD0〜FRD2を“L”レベルとする。従って、スイッチ回路94−0〜94−2がオフ状態となり、スイッチ回路93がオン状態となる(ステップS22)。その結果、スイッチ回路93を介してセンスアンプS/Aの出力信号SAO=D00が出力バッファ110へ送られる(ステップS23)。
次に時刻t3において、ロウアドレス信号RAがR0からR1に変化する(ステップS43)。カラムアドレス信号CAはC0のままである。そして、時刻t4でセンスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとなる。これによりセンスアンプS/Aが活性化される(ステップS35)。時刻t4の様子を図41に示す。しかしカラムアドレス信号CAは変化していないので、カラムアドレス変化検知回路95はセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“L”レベルとする。よってセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性とされる(ステップS36)。そして、セレクトゲートデコーダ30が、ロウアドレスRA=R1に対応するセレクトゲート線SG1を選択する(ステップS37)。これにより、ワード線/セレクトゲート線WL1/SG1と読み出し用グローバルビット線RGBL0の交点にあるプライムセルPCからデータが読み出される(ステップS38)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL0に読み出したデータD10を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する(ステップS39)。他方、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性であるので、時刻t1で読み出したデータR00”、R01”、R02”をそれぞれ維持する(ステップS40)。従って、出力信号SAO0〜SAO2はそれぞれR00”、R01”、R02”のままである。
時刻t3で入力されたロウアドレス信号RA=R1に対応するワード線/セレクトゲート線WL1/SG1には不良が存在し(ステップS41)、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0で置き換えられるべきロウである。従って、リダンダンシ判定回路92−0は制御信号FRD0を“H”レベルとする。その他のリダンダンシ判定回路92−1、92−2が出力する制御信号FRD1、FRD2は“L”レベルである。制御信号FRD0が“H”レベルとなったことで、スイッチ回路93がオフ状態となり、スイッチ回路94−0がオン状態となる(ステップS24)。スイッチ回路94−1、94−2はオフ状態のままである。スイッチ回路94−0がオン状態となったことで、センスアンプS/A_RD0に保持されている読み出しデータSAOR0=R00”が出力バッファ110へ送られる(ステップS25)。
次に時刻t5において、ロウアドレス信号RAがR1からR2に変化する。この際にはスイッチ回路94−0〜94−2がオフ状態、スイッチ回路93がオン状態となり、読み出し用グローバルビット線RGBL0に読み出されたデータD20が出力バッファ110へ送られる。この様子は図40と同様である。
次に時刻t7において、ロウアドレス信号RAがR2からR3に変化する。この際には、スイッチ回路94−1がオン状態となり、スイッチ回路93がオフ状態となる。この様子を図42に示す。従って、読み出し用グローバルビット線RGBL0に読み出されたデータD30の代わりに、センスアンプS/A_RD1に保持されいるデータSAOR1=R01”が出力バッファ110へ送られる。
次に時刻t9において、ロウアドレス信号RAがR3からR4に変化する。この際にはスイッチ回路94−0〜94−2がオフ状態、スイッチ回路93がオン状態となり、読み出し用グローバルビット線RGBL0に読み出されたデータD40が出力バッファ110へ送られる。この様子は図40と同様である。
次に、時刻t11において、ロウアドレス信号RAがR4からR0に変化すると共に、カラムアドレス信号CAがC0からC1へ変化する(ステップS45)。そして時刻t12において、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされる。これによりセンスアンプS/Aが活性化される(ステップS30)。時刻t12の様子を図43に示す。図示するように、センスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされ、且つ時刻t11でカラムアドレス信号CAが変化したことにより、カラムアドレス変化検知回路95はセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“H”レベルとする。従って、センスアンプS/Aだけでなく、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2も活性化される(ステップS31)。またセレクトゲートデコーダ30は、読み出し用グローバルビット線RGBL1を置き換えるリダンダンシワード線/セレクトゲート線WL_RD1/SG_RD1を選択する(ステップS32)。その結果、リダンダンシワード線/セレクトゲート線WL_RD1/SG_RD1と、読み出し用グローバルビット線RGBL1及びリダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2との交点にあるプライムセルPC及びリダンダンシセルRCからデータが読み出される(ステップS33)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL1に読み出したデータR11’を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する。同様にセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0〜RGBL_RD2にそれぞれ読み出したデータR10”、R11”、R12”を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に、出力信号SAOR0〜SAOR2として出力する(ステップS34)。
しかし、この時点ではスイッチ回路93、94−0〜94−2はオフ状態とされているので、出力信号SAO、SAOR0〜SAOR2は出力バッファへは出力されない。
次に時刻14において、再びセンスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとされ、センスアンプS/Aが活性化される(ステップS35)。時刻t14の様子を図44に示す。カラムアドレス信号CA及びロウアドレス信号RAは不変である。従って、センスアンプイネーブル信号SAenbは“L”レベルとされ、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RDhは非活性とされる(ステップS36)。そして、セレクトゲートデコーダ30が、ロウアドレスRA=R0に対応するセレクトゲート線SG0を選択する(ステップS37)。これにより、ワード線/セレクトゲート線WL0/SG0と読み出し用グローバルビット線RGBL1の交点にあるプライムセルPCからデータが読み出される(ステップS38)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL1に読み出したデータD01を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する(ステップS39)。センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性とされているので、フリップフロップ87は時刻t1で読み出したデータR10”、R11”、R12”を保持し続ける(ステップS40)。
時刻t11で入力されたロウアドレス信号RA=R0に対応するワード線/セレクトゲート線WL0/SG0に不良は無いので(ステップS41)、全てのリダンダンシ判定回路92−0〜92−2はそれぞれ制御信号FRD0〜FRD2を“L”レベルとする。従って、スイッチ回路94−0〜94−2がオフ状態となり、スイッチ回路93がオン状態となる(ステップS22)。その結果、スイッチ回路93を介してセンスアンプS/Aの出力信号SAO=D01が出力バッファ110へ送られる(ステップS23)。
次に時刻t15において、ロウアドレス信号RAがR0からR1に変化する(ステップS43)。カラムアドレス信号CAはC1のままである。そして、時刻t16でセンスアンプイネーブル信号SAenbが“H”レベルとなる。これによりセンスアンプS/Aが活性化される(ステップS35)。時刻t16の様子を図45に示す。しかしカラムアドレス信号CAは変化していないので、カラムアドレス変化検知回路95はセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“L”レベルとする。よってセンスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性とされる(ステップS36)。そして、セレクトゲートデコーダ30が、ロウアドレスRA=R1に対応するセレクトゲート線SG1を選択する(ステップS37)。これにより、ワード線/セレクトゲート線WL1/SG1と読み出し用グローバルビット線RGBL1の交点にあるプライムセルPCからデータが読み出される(ステップS38)。
そして、センスアンプS/Aは読み出し用グローバルビット線RGBL1に読み出したデータD11を増幅してフリップフロップ87に保持すると共に出力信号SAOとして出力する(ステップS39)。他方、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性であるので、時刻t14で読み出したデータR10”、R11”、R12”をそれぞれ維持する(ステップS40)。従って、出力信号SAO0〜SAO2はそれぞれR10”、R11”、R12”のままである。
時刻t15で入力されたロウアドレス信号RA=R1に対応するワード線/セレクトゲート線WL1/SG1には不良が存在し(ステップS41)、リダンダンシ読み出し用グローバルビット線RGBL_RD0で置き換えられるべきロウである。従って、リダンダンシ判定回路92−0は制御信号FRD0を“H”レベルとする。その他のリダンダンシ判定回路92−1、92−2が出力する制御信号FRD1、FRD2は“L”レベルである。制御信号FRD0が“H”レベルとなったことで、スイッチ回路93がオフ状態となり、スイッチ回路94−0がオン状態となる(ステップS24)。スイッチ回路94−1、94−2はオフ状態のままである。スイッチ回路94−0がオン状態となったことで、センスアンプS/A_RD0に保持されている読み出しデータSAOR0=R10”が出力バッファ110へ送られる(ステップS25)。
以後の動作は上記の通りであるので詳細な説明は省略する。すなわち、カラムアドレス信号CAが変化した際には、カラムアドレス変化検知回路95がセンスアンプイネーブル信号SARDenbを“H”レベルとする。従って、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は活性化される。しかし、カラムアドレスが変化しないその他の時刻では、センスアンプイネーブル信号SARDenbは“L”レベルとされ、センスアンプS/A_RD0〜S/A_RD2は非活性な状態とされる。
以上のようにして読み出し動作が行われる。
上記のように、この発明の第4の実施形態に係るフラッシュメモリによっても、上記第1の実施形態で説明した(1)乃至(5)の効果を得ることが出来る。以下、本実施形態における(1)の効果について説明する。
(1)読み出し時の消費電力を低減出来る。
本実施形態に係るフラッシュメモリは、カラムアドレス変化検知回路95を備えている。そして読み出し時においては、カラムアドレス変化検知回路95によってカラムアドレスCAの変化を検知した際にのみ、センスアンプS/A_RDを活性化させている。従って、第1の実施形態で図22を用いて説明したように、読み出しの度にセンスアンプS/A_RDを活性化させる場合に比べて、センスアンプS/A_RDの活性化頻度を大幅に低減でき、読み出し回路80の消費電力を削減出来る。
但し、本実施形態のように、プライムセルアレイPCAのロウをリダンダンシセルアレイRCAのカラムで置き換える場合、カラムアドレスを入力した直後に、リダンダンシワード線とリダンダンシビット線との交点におけるプライムセルからデータを読み出しておく必要がある。従って、図38における時刻t1〜t2の期間のように、読み出しには使用できないデッドサイクルが生じる場合がある。しかし、最初のロウアドレスに対応するプライムセルに不良がある場合には、そのサイクルでリダンダンシセルから読み出したデータを使用することが出来、デッドサイクルは生じない。
なお、本実施形態では2Trフラッシュメモリの場合を例に挙げて説明したが、勿論、第2の実施形態で説明した3Tr−NAND型フラッシュメモリや、第3の実施形態で説明したNAND型フラッシュメモリに適用することも可能である。
次に、この発明の第5の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1乃至第4の実施形態で説明したフラッシュメモリを、その他の半導体メモリと同一のチップ上に混載したLSIに係るものである。図46は、本実施形態に係るシステムLSIのブロック図である。
図示するように、システムLSI1は、同一半導体基板上に形成されたNAND型フラッシュメモリ500、3Tr−NAND型フラッシュメモリ510、2Trフラッシュメモリ520、MCU600、及びI/O回路700を備えている。
NAND型フラッシュメモリ500は、画像データや映像データを保存するストレージ用のメモリとして用いられる。NAND型フラッシュメモリの構成は上記第3の実施形態で説明したとおりである。
3Tr−NAND型フラッシュメモリ510は、LSI1へアクセスするためのIDコードやセキュリティコードを保持する。3Tr−NAND型フラッシュメモリ510の構成は、上記第2の実施形態で説明したとおりである。
2Trフラッシュメモリ520は、MCU600が動作するためのプログラムデータを保持する。2Trフラッシュメモリ520の構成は上記第1、第4の実施形態で説明した通りである。
MCU600は、外部から入力される各種のコマンドに応答して、2Trフラッシュメモリ520から読み出したプログラムに基づいた処理を行う。この際、MCU600は、SRAM(Static Random Access Memory)などを介することなく、直接2Trフラッシュメモリ520にアクセスする。MCU600の行う処理の例としては、NAND型フラッシュメモリ500に対して入力されるデータの圧縮や解凍、または外部装置の制御などがある。更に、MCU600は、NAND型フラッシュメモリ500に保持されるデータに外部からアクセスされた場合、3Tr−NAND型フラッシュメモリ510から所定のデータを読み出す。そしてMCU600は、読み出したデータと、外部から入力されるIDコードやセキュリティコードと照合し、一致した場合にNAND型フラッシュメモリ500へのアクセスを許可する。NAND型フラッシュメモリ500へのアクセスが許可されると、外部(ホスト)からNAND型フラッシュメモリ500内のデータへのアクセスが行われる。すなわち、MCU600は、外部から受け取ったコマンドに応答してNAND型フラッシュメモリ500へトリガをかけ、データの読み出し(書き込み)を行う。
I/O回路700は、LSI1と外部との信号の授受を制御する。
図47乃至図49は、上記LSI1に含まれる3つの半導体メモリ500、510、520の備えるメモリセルアレイの構成について示しており、ビット線方向に沿った断面図である。
<NAND型フラッシュメモリ>
NANDフラッシュメモリ500のメモリセルアレイ10の断面構造は、基本的には上記第3の実施形態で説明した通りである。但し、図47に示すように、多結晶シリコン層230上及び不純物拡散層203の表面内に、それぞれシリサイド層205、207を形成し、積層ゲートの側壁に側壁絶縁膜206を形成しても良い。メモリセルトランジスタMTにおいて、多結晶シリコン層230及びシリサイド層205はコントロールゲート(ワード線WL)として機能する。
シリサイド層207は、選択トランジスタST1のドレイン領域203表面内、及び選択トランジスタST2のソース領域203表面内に形成されている。メモリセルトランジスタMTのソース領域203及びドレイン領域203、選択トランジスタST1のソース領域203、及び選択トランジスタST2のドレイン領域203内には、シリサイド層は形成されない。また、隣接するメモリセルトランジスタMTの積層ゲート間、及びメモリセルトランジスタMTと選択トランジスタST1、ST2の積層ゲート間の領域は、側壁絶縁膜206によって埋め込まれている。従って、メモリセルトランジスタMTのソース領域及びドレイン領域、並びに選択トランジスタST1のソース領域及び選択トランジスタST2のドレイン領域の上面は、側壁絶縁膜206によって被覆されている。
<3Tr−NAND型フラッシュメモリ>
また図48に示すように、3Trフラッシュメモリ510のメモリセルアレイ10についてもNAND型フラッシュメモリと同様に、多結晶シリコン層230上及び不純物拡散層203の表面内に、それぞれシリサイド層205、207を形成し、積層ゲートの側壁に側壁絶縁膜206を形成しても良い。
シリサイド層207は、選択トランジスタST1のドレイン領域203表面内、及び選択トランジスタST2のソース領域203表面内に形成されている。メモリセルトランジスタMTのソース領域203及びドレイン領域203、選択トランジスタST1のソース領域203、及び選択トランジスタST2のドレイン領域203内には、シリサイド層は形成されない。また、メモリセルトランジスタMTと選択トランジスタST1、ST2の積層ゲート間の領域は、側壁絶縁膜206によって埋め込まれている。従って、メモリセルトランジスタMTのソース領域及びドレイン領域、並びに選択トランジスタST1のソース領域及び選択トランジスタST2のドレイン領域の上面は、側壁絶縁膜206によって被覆されている。
<2Trフラッシュメモリ>
図49に示すように、2Trフラッシュメモリ520のメモリセルアレイ10についても、多結晶シリコン層230上及び不純物拡散層203の表面内に、それぞれシリサイド層205、207を形成し、積層ゲートの側壁に側壁絶縁膜206を形成しても良い。
シリサイド層207は、メモリセルトランジスタMTのドレイン領域203表面内、及び選択トランジスタSTのソース領域203表面内に形成されている。メモリセルトランジスタMTのソース領域203、及び選択トランジスタSTのドレイン領域203内には、シリサイド層は形成されない。また、メモリセルトランジスタMTと選択トランジスタSTの積層ゲート間の領域は、側壁絶縁膜206によって埋め込まれている。従って、メモリセルトランジスタMTのソース領域及び選択トランジスタSTのドレイン領域の上面は、側壁絶縁膜206によって被覆されている。
上記のように、本実施形態に係るシステムLSIによれば、第1乃至第4の実施形態で説明した(1)乃至(5)の効果に加えて、更に以下の効果が得られる。
(6)製造コストを抑えつつ、複数種のフラッシュメモリを同一チップ上に搭載できる。
本実施形態に係る構成であると、NAND型フラッシュメモリ500、3Tr−NAND型フラッシュメモリ510、及び2Trフラッシュメモリ520が備えるメモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタST1、ST2、STは、同一の工程で形成出来る。すなわち、同一の酸化工程、成膜工程、不純物注入工程、フォトリソグラフィ・エッチング工程によって、各MOSトランジスタが形成される。その結果、ゲート絶縁膜、ゲート間絶縁膜、メモリセルトランジスタMTのフローティングゲート及びコントロールゲート、並びに選択トランジスタのセレクトゲートは、3つのフラッシュメモリ500、510、520間で同一となる。このような製造方法であると、1つのフラッシュメモリを形成するのに必要な工程数によって、3つのフラッシュメモリのメモリセルアレイを形成出来る。従って、3種類の半導体メモリを搭載したシステムLSIの製造コストを低減できる。
(7)システムLSIを高性能化出来る。
本実施形態に係るシステムLSIは、上記説明したNAND型フラッシュメモリ500、3Tr−NAND型フラッシュメモリ510、及び2Trフラッシュメモリ520を有している。
2Trフラッシュメモリ520は、NAND型フラッシュメモリ500や3Tr−NAND型フラッシュメモリ510と異なり、書き込み及び消去時に正電圧(VPP1=12V)と負電圧(VBB1=−7V、VBB2=−8V)を用いている。すなわち、ロウデコーダに用いられるMOSトランジスタのゲート絶縁膜に印加される電位差は、12V若しくは−8Vとなる。従って、2Trフラッシュメモリ520が有するロウデコーダに使用されるMOSトランジスタは、NAND型フラッシュメモリ500や3Tr−NAND型フラッシュメモリ510が有するロウデコーダに使用されるMOSトランジスタよりもゲート絶縁膜の薄いものが使用できる。このため、2Trフラッシュメモリのロウデコーダを小型化出来ると共に、動作速度をNAND型フラッシュメモリ500や3Tr−NAND型フラッシュメモリ510に比べて高速化出来る。
また本実施形態では、上記2Trフラッシュメモリ520に、MCU600が動作するためのプログラムデータを格納している。すると、上記説明したように2Trフラッシュメモリは高速動作が可能である。従って、MCU600がRAMなどを介さずにデータを2Trフラッシュメモリ520から直接読み出すことが出来る。その結果、RAMなどが不要となり、システムLSIの構成を簡略化出来ると共に、動作速度を向上できる。
また、3Tr−NAND型フラッシュメモリ510は、IDコードやセキュリティコードを保持する。これらのコードデータは、データ量自体はそれ程大きくないが、頻繁に変更/更新されることが多い。従って、これらのコードデータを保持するメモリには、ある程度の高速動作が求められる。この点、3Tr−NAND型フラッシュメモリ510は、消去単位がNAND型フラッシュメモリ500ほど大きくなく、ページ単位でのデータの書き換えが可能である。従って、3Tr−NAND型フラッシュメモリ510は、上記コードデータを保持するのに最適な半導体メモリであると言うことが出来る。
また、従来、NAND型フラッシュメモリを有するLSIであると、書き換えが特定のブロックに集中することを防ぐために、次のようなコントローラが必要であった。すなわち、ウェアレベリングや論理で入力されたアドレスを物理アドレスに変換したり、ブロックに不良があった場合に、当該ブロックを不良ブロックとして以後使用しないように制御を行ったりするコントローラである。しかし本実施形態ではこのようなコントローラは不要である。なぜなら、NAND型フラッシュメモリ500内のブロックを制御するファームウェアプログラムを2Trフラッシュメモリ520に保持させ、MCU600によって上記制御を行わせれば良いからである。MCU600は、本来行う作業(外部装置の制御やNAND型フラッシュメモリ500に入力されるデータの計算処理など)の間の時間を使って、上記制御を行えば良い。勿論、MCU600の能力と、本来MCU600が処理しなければならない処理量の大小を見極めて、処理量が多い場合には、ハードウェアシーケンサ等を設けてNAND型フラッシュメモリ500の制御を行っても良い。
上記のように、この発明の実施形態に係るフラッシュメモリによれば、不良ビット線をリダンダンシビット線により救済する場合に、ロウアドレス変化検知回路を設けている。そして、ロウアドレス信号が変化した場合にのみ、リダンダンシビット線に接続されるセンスアンプを活性化させている。また、不良ワード線をリダンダンシビット線により救済する場合に、カラムアドレス変化検知回路を設けている。そして、カラムアドレス信号が変化した場合にのみ、リダンダンシビット線に接続されるセンスアンプを活性化させている。従って、リダンダンシビット線に接続されたセンスアンプを無用に活性化させることが無く、フラッシュメモリの消費電力を低減できる。
また、上記第1、第4実施形態に係る2Trフラッシュメモリにおいては、書き込み禁止電圧VPIとして、0Vを用いる場合について説明した。しかし、0Vだけでなく正電圧や負電圧を書き込み禁止電圧VPIとして用いても良い。図50はそのような場合における回路構成を示し、図51はVPIのタイミングチャートである。
図示するように、電圧発生回路150は、負電位を発生するチャージポンプ回路151及び正電位を発生するチャージポンプ回路152を備えている。そして、チャージポンプ回路151が負電位VBB3、VBB4を発生すると共に、チャージポンプ回路152が正電位VPP4を生成する。そして、これらの電圧の出力ノード及び接地電位ノードと、VPIノードとの間をスイッチによって適宜接続し、状況に最も見合った電圧を書き込み禁止電圧VPIとして用いることが出来る。
更に、上記実施形態に係る2Trフラッシュメモリでは、ビット線が階層化されている場合について説明したが、この場合に限られることはない。しかしビット線が階層化されている場合には、読み出し動作において、書き込み用グローバルビット線を0Vにしておくことが望ましい。このため、読み出し時には、書き込み回路50を初期状態にしておくことが望ましい。初期状態としておくことで書き込み用グローバルビット線の電位を0Vに設定できる。書き込み用グローバルビット線を0Vにしておくことは、読み出し時における読み出し用グローバルビット線に対するノイズ対策となり、読み出し動作を更に安定させることが出来る。従って、フラッシュメモリの読み出し動作信頼性を向上できる。
また、上記第4の実施形態においては、図52に示すような処理を行っても良い。すなわち、ステップS30でセンスアンプS/Aを活性化した後、入力されたカラムアドレスに対応する読み出し用グローバルビット線に接続されるいずれかのプライムセルに不良があるか否かを判定する。不良がある場合には、そのロウをリダンダンシビット線で置き換える必要があるのでステップS31に進む。逆に不良が無い場合には、リダンダンシビット線による置き換えは不要である。従って、この場合にはステップS36に進む。このような方法を用いることで、不良のないカラムをセンスする際には、センスアンプS/A_RDは常時非活性となり、更に消費電力を削減出来ると共に、デッドサイクルが生じることを防止できる。
なお上記実施形態ではフラッシュメモリの場合を例に挙げて説明したが、例えばDRAMやMRAMなど、その他の半導体記憶装置一般に適用することが出来る。
次に、前述の半導体記憶装置に関するアプリケーションについて説明する。図53にメモリカードの例を示した。図53に示した様に、メモリカード900は、上記実施形態で説明したフラッシュメモリ3(2Trフラッシュメモリ、3Tr−NAND型フラッシュメモリまたはNAND型フラッシュメモリ)を有している。フラッシュメモリ3は、図示せぬ外部装置から所定の制御信号及びデータを受け取る。また、図示せぬ外部装置へ所定の制御信号及びデータを出力する。
メモリカード900に搭載されたフラッシュメモリ3に、データ、アドレス、若しくは、コマンドを転送する信号線(DAT)、信号線DATにコマンドが転送されている事を示すコマンドラインイネーブル信号線(CLE)、信号線DATにアドレスが転送されている事を示すアドレスラインイネーブル信号線(ALE)、及び、フラッシュメモリ10が動作可能か否かを示すレディービジー信号線(R/B)が接続される。
図54に別のメモリカードの例を示した。図53に示したメモリカードと異なる点は、フラッシュメモリ3を制御し、図示せぬ外部装置と所定の信号のやり取りを行うコントローラ910を有している点である。
コントローラ910は、それぞれフラッシュメモリ3及び図示せぬ外部装置から所定の信号を受信、若しくは、外部装置へ所定の信号を出力するインターフェース部(I/F)911、912と、外部装置から入力された論理アドレスを物理アドレスに変換する為の所定の計算を行うマイクロプロセッサ部(MPU)913と、データを一時的に記憶するバッファーラム914と、誤り訂正符合を生成する誤り訂正部(ECC)915を有している。また、メモリカード900にはコマンド信号線(CMD)、クロック信号線(CLK)、信号線(DAT)が接続されている。
なお、前述の様なメモリカードを示したが、制御信号の本数、信号線のビット幅、若しくは、コントローラの構成は種々の変形が可能である。
図55は、別のアプリケーションを示す。図55に示すように、前述したメモリカード900は、カードホルダー920に挿入され、図示せぬ電子機器に接続される。カードホルダー920は前出のコントローラ910の機能の一部を有していても良い。
図56に別のアプリケーションを示した。図示した様に、前述のメモリカード900、若しくは、メモリカード900が挿入されたカードホルダー920が接続装置1000に挿入される。接続装置1000は接続配線1100、及びインターフェース回路1500を介してボード1300に接続される。ボード1300にはCPU1400やバス1500が搭載される。
図57に別のアプリケーションを示した。メモリカード900、若しくは、メモリカード900が挿入されたカードホルダー920が接続装置1000に挿入される。接続装置1000は接続配線1100を介して、パーソナルコンピュータ2000に接続されている。
別のアプリケーションを図58、図59に示す。図示するように、ICカード2100にMCU2200が搭載され、MCU2200は、いずれかの実施態様に従ったフラッシュメモリ10と、その他の回路、例えばROM2300、RAM2400、及びCPU2500を備えている。ICカード2100は、MCU2200に接続され且つICカード2100に設けられたplane terminal 2600を介してMCU2200に接続可能である。CPU2500は、計算部2510と、フラッシュメモリ3、ROM2300及びRAM2400に接続された制御部2520を備えている。例えば、MPU2200はICカード2100の一方の面上に設けられ、plane connecting terminal 2600は他方の面に設けられている。
すなわち、この発明の第1乃至第5の実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置は、
1. メモリセルアレイのカラムをリダンダンシビット線に置き換えることで不良を救済する不揮発性半導体記憶装置であって、
前記メモリセルアレイのロウ方向を選択するロウアドレス信号の変化を検知するロウアドレス変化検知回路を具備し、前記ロウアドレス変化検知回路によって前記ロウアドレス信号の変化が検知された際にのみ、前記リダンダンシビット線がセンスされる。
2.電荷蓄積層と制御ゲートとを備える第1MOSトランジスタと、ドレインが前記第1MOSトランジスタのソースに接続された第2MOSトランジスタとを含む複数のメモリセルがマトリクス状に配置されたメモリセルアレイと、
同一列にある前記第1MOSトランジスタの前記ドレインを電気的に共通接続するビット線と、
電荷蓄積層と制御ゲートを備える第3MOSトランジスタと、ドレインが前記第1MOSトランジスタのソースに接続された第4MOSトランジスタとを含む複数のリダンダンシセルを含み、前記メモリセルアレイの不良カラムを置き換えるリダンダンシセルアレイと、
同一列にある前記第3MOSトランジスタの前記ドレインを電気的に共通接続するリダンダンシビット線と、
同一行にある前記第1、第3MOSトランジスタの前記制御ゲートが共通接続するワード線と、
同一行にある前記第2、第4MOSトランジスタのゲートを共通接続するセレクトゲート線と、
前記リダンダンシビット線毎に設けられ、前記リダンダンシセルから読み出したデータを増幅するリダンダンシ用センスアンプと、
前記メモリセルアレイの行方向を選択するロウアドレス信号の変化を検知し、ロウアドレス信号が変化した際にのみ前記リダンダンシ用センスアンプを活性化させるロウアドレス変化検知回路とを具備する。
3.上記1または2において、前記メモリセルアレイのカラム方向を選択するカラムアドレス信号に基づいて、前記メモリセルアレイのカラムを前記リダンダンシビット線に置き換えるか否かを判定する判定回路を更に備える。
4.上記1乃至3いずれかにおいて、前記リダンダンシビット線のセンス結果を保持する保持回路を更に備え、前記メモリセルアレイからのデータの読み出し動作はクロック信号に同期して行われ、前記ロウアドレス信号が前記クロック信号の複数サイクルの期間一定である場合、前記リダンダンシビット線は、前記複数サイクルの期間のうち、前記ロウアドレス信号が入力されてから最初のサイクルを含む一部期間のみセンスされ、前記保持回路は、前記ロウアドレス信号が変化するまで、前記一部期間におけるセンス結果を保持し続ける。
5.メモリセルアレイのロウをリダンダンシビット線に置き換えることで不良を救済する不揮発性半導体記憶装置であって、
前記メモリセルアレイのカラム方向を選択するカラムアドレス信号の変化を検知するカラムアドレス変化検知回路を具備し、前記カラムアドレス変化検知回路によって前記カラムアドレス信号の変化が検知された際にのみ、前記リダンダンシビット線がセンスされる。
6.上記1において、前記リダンダンシビット線毎に設けられ、前記リダンダンシビット線に接続されたリダンダンシセルから読み出したデータを増幅するリダンダンシ用センスアンプを更に備え、前記ロウアドレス変化検知回路は、前記ロウアドレス信号の変化を検知した際にのみ、前記リダンダンシ用センスアンプを活性化させる。
7.上記2または6において、前記ビット線に応じて設けられ、前記ビット線に接続されたメモリセルから読み出したデータを増幅するセンスアンプと、
前記センスアンプに読み出したデータを、前記リダンダンシ用センスアンプに読み出したデータに置き換えるか否かを判定する判定回路と、
前記判定回路の判定結果に基づいて、前記センスアンプと前記リダンダンシ用センスアンプとのいずれかからデータを読み出すスイッチ回路とを更に備える。
8.上記7において、前記ロウアドレス変化検知回路は、前記ロウアドレス信号のビット毎に設けられ、該ロウアドレス信号の各ビットをそれぞれ格納するフリップフロップと、
前記ロウアドレス信号のビット毎に設けられ、該ロウアドレス信号の各ビットと、対応する前記フリップフロップの出力との排他的論理和演算をそれぞれ行う第1論理回路と、
各第1論理回路の出力の論理和演算を行う第2論理回路と、
前記センスアンプをイネーブルにするセンスアンプイネーブル信号と、前記第2論理回路とのAND演算を行う第3論理回路とを備える。
9.上記7において、前記判定回路は、前記カラムアドレス信号と不良カラムアドレスとを比較し、一致した場合、前記リダンダンシ用センスアンプの出力を選択するよう前記スイッチ回路を制御し、不一致の場合、前記センスアンプの出力を選択するよう前記スイッチ回路を制御する。
10.上記5において、前記リダンダンシビット線毎に設けられ、前記リダンダンシビット線に接続されたリダンダンシセルから読み出したデータを増幅するリダンダンシ用センスアンプを更に備え、前記カラムアドレス変化検知回路は、前記カラムアドレス信号の変化を検知した際にのみ、前記リダンダンシ用センスアンプを活性化させる。
11.上記5において、前記メモリセルアレイのロウ方向を選択するロウアドレス信号に基づいて、前記メモリセルアレイのロウを前記リダンダンシビット線に置き換えるか否かを判定する判定回路を更に備える。
12.上記5において、前記リダンダンシビット線のセンス結果を保持する保持回路を更に備え、前記メモリセルアレイからのデータの読み出し動作はクロック信号に同期して行われ、前記カラムアドレス信号が前記クロック信号の複数サイクルの期間一定である場合、前記リダンダンシビット線は、前記複数サイクルの期間のうち、前記カラムアドレス信号が入力されてから最初のサイクルを含む一部期間のみセンスされ、前記保持回路は、前記カラムアドレス信号が変化するまで、前記一部期間におけるセンス結果を保持し続ける。
13.上記1または5において、前記メモリセルアレイは、マトリクス状に配置された複数のメモリセルを有し、
前記メモリセルは、電荷蓄積層と制御ゲートとを備える第1MOSトランジスタと、ドレインが前記第1MOSトランジスタに接続された第2MOSトランジスタを含み、且つFNトンネリングにより前記電荷蓄積層に電子を注入されることによりデータが書き込まれ、
前記不揮発性半導体記憶装置は、同一行にある前記第1MOSトランジスタの前記制御ゲートが共通接続するワード線と、
同一行にある前記第2MOSトランジスタのゲートを共通接続する第1セレクトゲート線とを更に備える。
14.上記13において、前記メモリセルは、ビット線にドレインが接続され、前記第1MOSトランジスタのドレインにソースが接続された第3MOSトランジスタを更に備え、
前記不揮発性半導体記憶装置は、同一行にある前記第3MOSトランジスタのゲートを共通接続する第2セレクトゲート線を更に備える。
更に本実施形態に係るメモリカードは、
15.上記1乃至14いずれか1項記載の不揮発性半導体記憶装置を搭載する。
16.上記16において、前記不揮発性半導体記憶装置を制御する制御装置を更に備える。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。
1…システムLSI、2…CPU、3、500、510、520…フラッシュメモリ、10…メモリセルアレイ、20…書き込み用デコーダ、21、31…ロウアドレスデコード回路、22、23、60…スイッチ群、30…セレクトゲートデコーダ、40…カラムデコーダ、50…書き込み回路、53…ラッチ回路、70…カラムセレクタ、71…選択ユニット、80…読み出し回路、81…読み出しユニット、82…プリチャージ回路、83…センスアンプ、90…リダンダンシ回路、91…ロウアドレス変化検知回路、92−0〜92−h…リダンダンシ判定回路、93−0〜93−j、94−0〜94−h…スイッチ回路、95…カラムアドレス変化検知回路、110…出力バッファ、120…ソース線ドライバ、130…アドレスバッファ、140…ライトステートマシーン、150…電圧発生回路、160−0〜160−i…検知ユニット、162…排他的論理和演算回路、163…NORゲート、170…ロウデコーダ、200…半導体基板、201…n型ウェル領域、202…p型ウェル領域、203…不純物拡散層、204…ゲート絶縁膜、210、230…多結晶シリコン層、220…ゲート間絶縁膜、250、280、300、320、340…層間絶縁膜、260、270、290、310、330…金属配線層、600…MCU、700…I/O回路