JP2007133996A - 半導体記憶装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カップリングノイズの影響を低減できる半導体記憶装置及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】フローティングゲートと、前記フローティングゲート上に形成された制御ゲートとを備えた第1MOSトランジスタMTを含む複数のメモリセルと、マトリクス状に配置された前記メモリセルを備えたメモリセルアレイ10と、第1正電圧VPを発生する第1電圧発生回路80と、第1基準電圧Vrefを発生する基準電圧発生回路70と、前記第1電圧発生回路70で発生された前記第1正電圧VPを、前記第1基準電圧Vrefに基づく電圧値に設定して第2正電圧VPCPとして出力する第1電圧制御回路100とを具備し、前記第1電圧制御回路100の出力インピーダンスは、データが同時に書き込まれる前記メモリセルの数に応じて変化し、前記第2正電圧VPCPは前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体記憶装置及びその制御方法に関する。例えば、フローティングゲートと制御ゲートとを有するMOSトランジスタを含む半導体メモリに関する。
従来から、不揮発性半導体メモリとして、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリが知られており、広く使用されている。また近年では、NOR型フラッシュメモリとNAND型フラッシュメモリの両者の長所を兼ね備えたフラッシュメモリが提案されている(例えば非特許文献1参照、以下2Trフラッシュメモリと呼ぶ)。
上記フラッシュメモリではデータの書き込み時や消去時に、ワード線と半導体基板(またはメモリセルのドレイン)との間に、外部電源よりも高い電圧が印加される。データの書き込みや消去が完了すると、制御ゲート及び半導体基板の電位は例えば0Vに戻される(これをリセット動作と呼ぶ)。
しかしながら上記従来のフラッシュメモリであると、制御ゲートと半導体基板との間には寄生容量が存在する。従って、この寄生容量に起因するカップリングによって、高速なリセット動作が困難であるという問題があった。
Wei-Hua Liu 著、"A 2-Transistor Source-select(2TS) Flash EEPROM for 1.8V-Only Application"、Non-Volatile Semiconductor Memory Workshop 4.1、1997年
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、カップリングノイズの影響を低減できる半導体記憶装置及びその制御方法を提供することにある。
この発明の一態様に係る半導体記憶装置は、フローティングゲートと、前記フローティングゲート上に形成された制御ゲートとを備えたMOSトランジスタを含む複数のメモリセルと、マトリクス状に配置された前記メモリセルを備えたメモリセルアレイと、第1正電圧を発生する第1電圧発生回路と、第1基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前記第1電圧発生回路で発生された前記第1正電圧を、前記第1基準電圧に基づく電圧値に設定して第2正電圧として出力する第1電圧制御回路とを具備し、前記第1電圧制御回路の出力インピーダンスは、データが同時に書き込まれる前記メモリセルの数に応じて変化し、前記第2正電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用される。
この発明の一態様に係る半導体記憶装置の制御方法は、正電圧及び負電圧を用いて、複数のワード線に接続されたメモリセルに対して同時にデータを書き込むステップと、前記データを書き込んだ後、前記正電圧を発生する電圧発生回路の出力インピーダンスを低下させるステップと、前記電圧発生回路の出力インピーダンスが低下された状態で、前記負電圧が印加されたノードを、前記データの読み出し時に使用される第1読み出し電位に設定するステップと、前記第1読み出し電位に設定された後、前記正電圧が印加されたノードを、前記データの読み出し時に使用される第2読み出し電位に設定するステップとを具備する。
本発明によれば、カップリングノイズの影響を低減できる半導体記憶装置及びその制御方法を提供出来る。
以下、この発明の実施形態を図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
この発明の第1の実施形態に係る半導体記憶装置及びその制御方法について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るシステムLSIのブロック図である。
図示するように、システムLSI1は、CPU2及び2Trフラッシュメモリ3を備えている。CPU2は、フラッシュメモリ3との間でデータの授受を行う。フラッシュメモリ3は、メモリセルアレイ10、ロウデコーダ20、カラムデコーダ30、カラムセレクタ40、ラッチ回路50、制御回路60、基準電圧発生回路70、正のチャージポンプ回路80、負のチャージポンプ回路90、正電圧レギュレータ回路100、負電圧レギュレータ回路110、入出力バッファ120、及びライトステートマシーン130を備えている。システムLSI1には、外部から電圧Vcc1(例えば1.5V)が与えられる。
メモリセルアレイ10は、マトリクス状に配置された複数個のメモリセルを有している。メモリセルアレイ10の構成について図2を用いて説明する。図2はメモリセルアレイ10の一部領域の回路図である。
図示するようにメモリセルアレイ10は、((m+1)×(n+1)、但しm、nは自然数)個のメモリセルMCを備えている。メモリセルMCの各々は、電流経路が直列接続されたメモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタSTを有している。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成されたフローティングゲートと、フローティングゲート上にゲート間絶縁膜を介在して形成された制御ゲートとを有する積層ゲート構造を備えている。フローティングゲートは、個々のメモリセルトランジスタMTごとに分離されている。そして、メモリセルトランジスタMTのソース領域が選択トランジスタSTのドレイン領域に接続されている。
同一行にあるメモリセルトランジスタMTの制御ゲートは、同一のワード線WL0〜WLmのいずれかに共通接続されている。同一行にある選択トランジスタSTのゲートは、同一のセレクトゲート線SG0〜SGmのいずれかに共通接続されている。また、同一列にあるメモリセルトランジスタMTのドレインは、同一のビット線BL0〜BLnのいずれかに共通接続されている。そして選択トランジスタSTのソースはソース線SLに共通接続されている。
図3は、メモリセルアレイ10のビット線に沿った方向の断面図である。図示するように、p型半導体基板200の表面領域内にn型ウェル領域201が形成され、n型ウェル領域201の表面領域内にp型ウェル領域202が形成されている。p型ウェル領域202上にはゲート絶縁膜203が形成され、ゲート絶縁膜203上に、メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタSTのゲート電極が形成されている。メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタSTのゲート電極は、ゲート絶縁膜203上に形成された多結晶シリコン層204、多結晶シリコン層204上に形成されたゲート間絶縁膜205、及びゲート間絶縁膜205上に形成された多結晶シリコン層206を有している。ゲート間絶縁膜205は、例えばシリコン酸化膜、またはシリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層構造であるON膜、NO膜、またはONO膜で形成される。
メモリセルトランジスタMTにおいては、多結晶シリコン層204はフローティングゲート(FG)として機能する。他方、多結晶シリコン層206は、ビット線に直交する方向で隣接するもの同士で共通接続されており、制御ゲート(ワード線WL)として機能する。
選択トランジスタSTにおいては、多結晶シリコン層204、206はワード線方向で隣接するもの同士で共通接続されている。そして、多結晶シリコン層204、206が、セレクトゲート線SGとして機能する。なお、多結晶シリコン層204のみがセレクトゲート線として機能しても良い。この場合、選択トランジスタSTの多結晶シリコン層206の電位は、一定の電位、またはフローティングの状態とされる。
ゲート電極間に位置するp型ウェル領域202表面内には、n型不純物拡散層207が形成されている。不純物拡散層207は隣接するトランジスタ同士で共用されており、ソース(S)またはドレイン(D)として機能する。
p型ウェル領域202上には、上記メモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタSTを被覆するようにして、層間絶縁膜208が形成されている。層間絶縁膜208中には、2つの選択トランジスタST、STが共有する不純物拡散層(ソース)207に達するコンタクトプラグCP1が形成されている。そして層間絶縁膜208上には、コンタクトプラグCP1に接続される金属配線層209が形成されている。金属配線層209はソース線SLとして機能する。また層間絶縁膜208中には、2つのメモリセルトランジスタMT、MTが共有する不純物拡散層(ドレイン)207に達するコンタクトプラグCP2が形成されている。そして層間絶縁膜208上に、コンタクトプラグCP2に接続される金属配線層210が形成されている。
層間絶縁膜208上には、金属配線層209、210を被覆するようにして、層間絶縁膜211が形成されている。そして層間絶縁膜211中に、金属配線層210に達するコンタクトプラグCP3が形成されている。そして、層間絶縁膜211上には、複数のコンタクトプラグCP3に共通に接続された金属配線層212が形成されている。金属配線層212はビット線BLとして機能する。そして層間絶縁膜211上には、金属配線層212を被覆するようにして層間絶縁膜213が形成されている。
図1に戻って説明を続ける。ロウデコーダ20は、書き込み時において、ロウアドレス信号RAに基づいてワード線WL0〜WLmのいずれかを選択し、選択したワード線に電圧を供給する。またロウデコーダ20は、読み出し時においてロウアドレス信号RAに基づいてセレクトゲート線SG0〜SGmのいずれかを選択し、選択したセレクトゲート線に電圧を供給する。更にロウデコーダ20は、メモリセルが形成されている半導体基板に電圧を供給する。
カラムデコーダ30及びカラムセレクタ40は、読み出し時において、カラムアドレス信号CAに基づいてビット線BL0〜BLnのいずれかを選択する。
ラッチ回路50は、書き込みデータをラッチする。
制御回路60は、レギュレータ回路100、110の動作を制御する。
基準電圧発生回路70は、基準電圧Vrefを発生してレギュレータ回路100、110に供給する。基準電圧発生回路70の一構成例について図4を用いて説明する。図4は、バンドギャップリファレンス(Band gap reference)型の基準電圧発生回路70の回路図である。図示するように基準電圧発生回路70は、pチャネルMOSトランジスタ71、比較器72、抵抗素子73〜75、及びダイオード76、77を備えている。トランジスタ71の電流経路のソースには例えば電圧Vcc1が印加され、電流経路の他端は抵抗素子73、74の一端に接続されている。抵抗素子73の他端はダイオード76のカソードに接続され、ダイオード76のアノードは接地されている。抵抗素子74の他端は抵抗素子75の一端に接続され、抵抗素子75の他端はダイオード77のカソードに接続され、更にダイオード77のアノードは接地されている。比較器72は、抵抗素子73の一端における電位と、抵抗素子75の一端における電位とを比較し、比較結果をトランジスタ71のゲートに入力する。そして、抵抗素子73の一端、抵抗素子74の一端、及びトランジスタ71のソースの接続ノードの電位が基準電圧Vrefとして出力される。
チャージポンプ回路80は、外部電圧Vcc1よりも大きい正電圧VPを発生する。チャージポンプ回路90は、外部電圧Vcc1よりも小さい負電圧VNを発生する。チャージポンプ回路80の一構成例について図5を用いて説明する。図5はチャージポンプ回路80の回路図である。図示するようにチャージポンプ回路80は、複数のnチャネルMOSトランジスタ81及び複数のキャパシタ素子82を備えている。MOSトランジスタ81の各々はゲートがドレインに接続されており、ドレインがカソードとして機能しソースがアノードとして機能するダイオードと等価である。MOSトランジスタ81は、前段のアノードが後段のカソードに接続されるようにして直列接続され、1段目のMOSトランジスタ81のドレインには電圧Vcc1が印加されている。奇数段のMOSトランジスタ81のソースには、キャパシタ素子82を介してクロック信号φが入力され、偶数段のMOSトランジスタ81のソースには、キャパシタ素子82を介して反転クロック信号/φが入力される。上記構成において、各キャパシタ素子82の両端電圧をクロック信号(φ、/φ)により交互にブートすることで、最終段のMOSトランジスタ81のソースから、外部電圧Vcc1よりも高電圧の正電圧VPが出力される。
次にチャージポンプ回路90の一構成例について図6を用いて説明する。図6はチャージポンプ回路90の回路図である。図示するようにチャージポンプ回路90の構成は、図5で説明したチャージポンプ回路80において、nチャネルMOSトランジスタ81をpチャネルMOSトランジスタ91に置換した構成を有している。そして、MOSトランジスタ91は、ドレインがアノードとして機能しソースがカソードとして機能するダイオードと等価である。本構成により、最終段のMOSトランジスタ91のソースから、外部電圧Vcc1より低電圧の負電圧VNが出力される。
正電圧レギュレータ回路100は、正のチャージポンプ回路80が出力する正電圧VPを所望の電圧値に制御して、正電圧VPCPとして出力する。正電圧VPCPは、メモリセルアレイ10、ロウデコーダ20、及びラッチ回路50等へ供給される。負電圧レギュレータ回路110は、負のチャージポンプ回路90が出力する負電圧VNを所望の電圧値に制御して、負電圧VNCPとして出力する。負電圧VNCPも、メモリセルアレイ10、ロウデコーダ20、及びラッチ回路50等へ供給される。レギュレータ回路100、110の構成例について、図7及び図8を用いて説明する。
まず図7を用いてレギュレータ回路100の構成について説明する。図7はレギュレータ回路100の回路図である。図示するようにレギュレータ回路100は、pチャネルMOSトランジスタ220、221、nチャネルMOSトランジスタ222〜225、比較回路226、及び抵抗素子227〜230を備えている。MOSトランジスタ220、221はゲートが互いに共通接続され、ソースが正のチャージポンプ回路80の出力ノード(正電圧VPが出力されるノード)に接続されて、カレントミラー回路を構成している。MOSトランジスタ220のドレインは、MOSトランジスタ220、221のゲート及びMOSトランジスタ222のドレインに接続され、ソースは接地されている。MOSトランジスタ221のドレインは抵抗素子227、229の一端に接続され、抵抗素子227、229の他端はそれぞれ抵抗素子228、230の一端に接続されている。抵抗素子228の他端はMOSトランジスタ223のドレインに接続され、MOSトランジスタ223のソースは接地され、ゲートにはイネーブル信号REGENが入力される。抵抗素子230の他端はMOSトランジスタ224のドレインに接続され、MOSトランジスタ224のソースは接地され、ゲートにはテスト信号TESTが入力される。更に、ゲートに反転テスト信号/TESTが入力されたMOSトランジスタが、抵抗素子227と抵抗素子228との接続ノードと、抵抗素子229と抵抗素子230との接続ノードとの間にその電流経路(ソース・ドレイン間)が接続されるように設けられている。比較器226は、基準電圧発生回路70によって発生される基準電圧Vrefと、抵抗素子227と抵抗素子228との接続ノードにおける電圧Vref’とを比較する。そして比較結果をMOSトランジスタ222のゲートに入力する。すなわち、Vref>Vref’の条件下で比較器226は“H”レベルを出力してMOSトランジスタ222をオン状態とする。Vref<Vref’では逆である。なおイネーブル信号REGENは、チャージポンプ回路80、90で発生された電圧を各回路に供給する際には常時“H”レベルとされる信号である。またテスト信号TESTは、フラッシュメモリ3のテスト時におけるリセット動作時に“H”レベルとされる信号である。上記構成において、抵抗素子227及び抵抗素子229の一端と、MOSトランジスタ221のドレインとの接続ノードがレギュレータ回路100の出力ノードとなり、この点における電圧が出力電圧VPCPとして出力される。なお、レギュレータ回路100の出力ノードと接地電位ノード(負側の電源電位ノード)に流れる電流を電流IPCPと呼ぶ。
次に図8を用いてレギュレータ回路110の構成について説明する。図8はレギュレータ回路110の回路図である。図示するようにレギュレータ回路110は、pチャネルMOSトランジスタ240〜243、抵抗素子244〜247、nチャネルMOSトランジスタ248、249、及び比較回路250を備えている。MOSトランジスタ240のソースには例えば電圧Vcc1が印加され、ゲートには反転イネーブル信号/REGENが入力される。MOSトランジスタ241のソースには例えば電圧Vcc1が印加され、ゲートには反転テスト信号/TESTが入力される。MOSトランジスタ242、243は、ソースがそれぞれMOSトランジスタ240、241のドレインに接続され、ゲートが共通接続され、ドレインがそれぞれ抵抗素子244、246の一端に接続されている。抵抗素子244、246の他端はそれぞれ抵抗素子245、247の一端に接続され、抵抗素子245、247の他端はそれぞれMOSトランジスタ248、249のドレインに接続されている。MOSトランジスタ248、249のゲートにはそれぞれイネーブル信号REGEN及びテスト信号TESTが入力され、ソースは負のチャージポンプ回路90の出力ノード(負電圧VNが出力されるノード)に接続されている。比較器250は、基準電圧発生回路70によって発生される基準電圧Vrefと、抵抗素子244、246の一端における電圧Vref’とを比較する。そして比較結果をMOSトランジスタ242、243のゲートに入力する。すなわち、Vref’>Vrefの条件下において比較器250は“L”レベルを出力してMOSトランジスタ242、243をオン状態とする。Vref’<Vrefでは逆である。上記構成において、負電圧VNが出力電圧VNCPとして出力される。
図1に戻って説明を続ける。入出力バッファ120は、CPU2より受け取った書き込みデータ及びアドレス信号を保持する。そしてカラムアドレス信号CAをカラムデコーダ30に供給し、ロウアドレス信号RAをロウデコーダ20に供給し、書き込みデータをラッチ回路50へ供給する。また入出力バッファ120は、メモリセルMCから読み出したデータを保持して、CPU2へ出力する。
ライトステートマシーン130は、CPU2から与えられる命令信号に基づいて、フラッシュメモリ3に含まれる各回路の動作を制御し、データの書き込み、消去、読み出しのタイミング制御を行い、また各動作について決められた所定のアルゴリズムを実行する。
次に、上記構成の2Trフラッシュメモリの動作について説明する。以下では説明の簡単化のために、ワード線が4本、ビット線が4本、メモリセルが(4×4)個のメモリセルアレイを例に用いる。なお、メモリセルMCのフローティングゲートに電子が注入されてメモリセルMCの閾値電圧が正である状態を“0”データ、フローティングゲートに電子が注入されておらずメモリセルMCの閾値電圧が負である状態を“1”データと定義する。
<書き込み動作>
まずデータの書き込み動作について図9を用いて説明する。図9は書き込み動作時におけるメモリセルアレイ10の回路図である。データは、いずれか1本のワード線に共通接続された複数のメモリセル(これを1ページと呼ぶ)に対して一括して書き込まれる。以下ではワード線WL0に接続されたメモリセルMCに対してデータを書き込む場合を例に挙げて説明する。
まずデータの書き込みにあたって、チャージポンプ回路80、90が動作を開始し、それぞれ正電圧VP及び負電圧VNを発生する。更に、ライトステートマシーン130及び制御回路60の命令に応答して、レギュレータ回路100、110はそれぞれ正電圧VP及び負電圧VNを基に正電圧VPCP=VPP(例えば12V)及び負電圧VNCP=VBB(例えば−7V)を発生する。書き込み動作時、イネーブル信号REGENは“H”レベルとされ、テスト信号TESTは“L”レベルとされる。従って、図7に示したレギュレータ回路100においては、MOSトランジスタ223、224がオン状態、MOSトランジスタ230がオフ状態となる。従って、抵抗素子227〜230の抵抗値をそれぞれR2、R1、r2、r1とすると、正電圧VPCP=Vref・(R1R2+R1r2+R2r2)/(R1R2+R1r2)である。また図8に示したレギュレータ回路110においては、MOSトランジスタ240、248がオン状態、MOSトランジスタ241、249がオフ状態となる。従って、抵抗素子244〜247の抵抗値をそれぞれR2、R1、r2、r1とすると、負電圧VNCP=−Vref・(R1/R2)である。
またラッチ回路50は、CPU2から与えられた書き込みデータをビット線毎に保持する。ラッチ回路50は、“0”データを保持する場合には対応するビット線に負電圧VBBを出力し、“1”データを保持する場合には0Vを出力する。以下では、ビット線BL0、BL1に接続されたメモリセルMCに“0”データを書き込み、ビット線BL2、BL3に接続されたメモリセルMCに“1”データを書き込む場合を仮定する。
そしてロウデコーダ20がワード線WL0を選択し、正電圧VPPをワード線WL0に印加する。その他の非選択ワード線WL1〜WL3には0Vが与えられる。更にロウデコーダ20は、全セレクトゲート線SG0〜SG3に負電圧VBBを与えると共に、メモリセルが形成されているp型ウェル領域202の電位VPWをVBBとする。ソース線SLの電位はフローティングの状態とされる。
その結果、ビット線BL0、BL1及びワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTにおいては、ゲート・チャネル間の電位差が十分である(VPP−VBB=19V)ため、FN tunnelingによってフローティングゲートに電子が注入される。よって、メモリセルMCの閾値は負から正に変化する。すなわち“0”データが書き込まれる。他方、ビット線BL2、BL3及びワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTにおいては、ゲート・チャネル間の電位差が十分でない(VPP=12V)ため、フローティングゲートに電子は注入されない。よってメモリセルMCは負の閾値を維持する。すなわち“1”データが書き込まれる。
以上のようにして、1ページのメモリセルトランジスタに一括してデータが書き込まれる。
<消去動作>
次にデータの消去動作について図10を用いて説明する。図10は消去動作時におけるメモリセルアレイ10の回路図である。データは、p型ウェル領域202を共用する全てのメモリセルから一括して消去される。消去動作は、FN tunnelingによってフローティングゲートから電子を引き抜くことによって行われる。消去時におけるチャージポンプ回路80、90及びレギュレータ回路100、110の動作は、上記書き込み動作時について説明したとおりである。
ロウデコーダ20は、全ワード線WL0〜WL3にVBBを印加し、全セレクトゲート線SG0〜SG3を電気的にフローティングの状態とし、更にVPWとして正電圧VPPを与える。なお、ソース線と全ビット線BL0〜BL3も電気的にフローティングとされる。
その結果、メモリセルトランジスタMTのフローティングゲートから電子がFN tunnelingによってウェル領域202に引き抜かれる。これにより、ワード線WL0〜WL3に接続された全てのメモリセルMCのデータが消去され、閾値電圧が負となる。このようにして、一括してデータが消去される。なお、セレクトゲート線SG0〜SG3に対して正電圧VPPが印加されても良い。この場合には、選択トランジスタSTのゲート絶縁膜203にかかる電圧ストレスを抑制出来る。
<読み出し動作>
次に読み出し動作について図11を用いて説明する。図11は、読み出し時におけるメモリセルアレイ10の回路図である。データの読み出しは、いずれかのワード線に接続された複数のメモリセルから一括して読み出す事ができる。図11では、ワード線WL0に接続されたメモリセルからデータを読み出す場合について説明する。
まずビット線BL0〜BL3は、所定のプリチャージ電位に達するまでプリチャージされる。そして、ロウデコーダ20がセレクトゲート線SG0を選択して、セレクトゲート線SG0に正電圧Vcc2(例えば3V)を印加する。正電圧Vcc2は、外部から与えられる電圧であっても良いし、チャージポンプ回路80が発生する電圧であっても良い。全ワード線WL0〜WL3、ソース線SL、ウェル電位VPWは0Vとされる。
すると、セレクトゲート線SG0に接続された選択トランジスタSTがオン状態となる。従って、選択ワード線WL0に接続されているメモリセルトランジスタMTに書き込まれているデータが“1”であれば、ビット線からソース線に電流が流れる。他方、書き込まれているデータが“0”であれば、電流は流れない。そして、メモリセルMCに電流が流れることによるビット線の電位変化を、図示せぬ増幅回路が増幅する。
以上のようにして、データの読み出し動作が行われる。
<ダイソートテスト>
次にダイソートテストについて説明する。ダイソートテストとは、上記した通常の書き込み、読み出し、消去動作と異なり、製造された半導体チップが必要な製品スペックを十分に満足しているかどうかを、製品の出荷前に検査するためのテストである。ダイソートテストは複数のテスト工程を含んでいる。そのテスト工程の中には、全メモリセルに“0”データを書き込んでテストを行う工程が含まれる。これは、全メモリセルに対して“0”データの書き込みテストを行い、“0”データが書き込まれなかったメモリセルを不良ビットと認定し、そのアドレスを同定するテストである。逆に全メモリセルに対して“1”データを書き込んでテストを行う工程も含まれる。
以下、全メモリセルに“0”データを書き込む場合について説明する。図12はダイソートテストのフローチャートであり、“0”データの書き込みから、正電圧VPCP及び負電圧VNCPのリセット動作までのフローを示している。図13は図12のフロー実行時における各ノードの電圧のタイミングチャートであり、特にワード線(正電圧VPCPが印加されるノード)の電圧、ウェル領域202(負電圧VNCPが印加されるノード)の電圧、テスト信号TEST、及びレギュレータ回路100の出力ノードに流れる電流IPCP(図7参照)のタイミングチャートを示している。
まずライトステートマシーン130の命令によって、レギュレータ回路100、110がそれぞれ正電圧VPCP(=VPP)及び負電圧VNCP(=VBB)を発生する(ステップS10)。これは上記書き込み動作で説明したとおりである。
次に全メモリセルMCに“0”データを書き込む(ステップS11、時刻t1)。この際のメモリセルアレイ10の様子を図14に示す。図14はメモリセルアレイ10の回路図である。図示するように、ロウデコーダ20は全ワード線WL0〜WL3に、レギュレータ回路100が出力する正電圧VPPを印加し、全セレクトゲート線SG0〜SG3及びウェル領域202に、レギュレータ回路110が出力する負電圧VBBを印加する。またラッチ回路50は全ビット線BL0〜BL3に、レギュレータ回路110が出力する負電圧VBBを印加する。その結果、全メモリセルMCに一括して“0”データが書き込まれる。
データの書き込みが終了すると、まず負電圧VNCPのリセット動作を開始する(ステップS12)。負電圧VNCPのリセットにあたって、まずテスト信号TESTが“H”レベルとされる(ステップS13、時刻t2)。すると、図7に示すレギュレータ回路100において、MOSトランジスタ224がオン状態、MOSトランジスタ225がオフ状態となる。従って、Vref’>Vrefとなる(ステップS14)。この状態で、負電圧VNCPはVBBから0Vにリセットされる(ステップS15)。すなわち、ウェル領域202の電圧VPWは負電圧VBBから0Vにリセットされる。
次に正電圧VPCPのリセット動作を開始する(ステップS16、時刻t3)。正電圧VPCPをリセットする際には、まずVPP(12V)からVcc2(3V)に電圧を下げ(ステップS17)、その後Vcc2から0Vにリセットする(ステップS18、時刻t4)。その結果、全ワード線WL0〜WL3の電圧が、正電圧VPPから0Vにリセットされる。以上でリセット動作が完了する。
なお上記では先に負電圧VNCPをリセットする場合について説明したが、正電圧VPCPを先にリセットしてもかまわない。この場合には、図12においてステップS12とステップS16を置換し、更にステップS15とステップS17とを置換すれば良い。ステップS13でテスト信号TESTが“H”レベルとされると、図8に示すレギュレータ回路110において、MOSトランジスタ241、249がオン状態となる。
上記のように、この発明の第1の実施形態に係る2Trフラッシュメモリ3は、正電圧VPCP及び負電圧VNCPを出力するレギュレータ回路100、110を備えている。そしてテスト動作時における電圧リセット時に、レギュレータ回路100、110はその出力インピーダンスを低下される。その結果、電圧リセットに伴うカップリングの影響を低減でき、メモリセルの信頼性を向上しつつテストコストを削減できる。本効果につき以下詳細に説明する。
メモリセルの制御ゲートとウェル領域との間には寄生容量が存在する。従って、制御ゲートとウェル領域とのいずれか一方の電圧が変動すると、寄生容量によるカップリングに起因して他方の電圧も変動する。これは電圧リセット時においても同様である。従って、カップリングに対する対策を施さない場合、次のような問題が発生する。
図15はワード線及びウェル領域の電圧のタイミングチャートであり、ワード線の電圧よりも先にウェル領域の電圧をVBBから0Vにリセットした際の様子を示している。図示するように、ウェル領域の電圧をVBBから0Vにリセットした瞬間、カップリングによってワード線の電圧はVPP+αに上昇する。この変動幅αは寄生容量に比例して大きくなる。従って、例えば通常のページ単位での書き込み動作ではαは特に問題が無くても、テスト時における全メモリセル一括書き込み動作ではαが無視出来ない程度になる場合がある。具体的には、ワード線の電圧がメモリセルのゲート絶縁膜の耐圧を超えてしまい、メモリセルが不良となることがある。
図16もワード線及びウェル領域の電圧のタイミングチャートであり、ウェル領域の電圧よりも先にワード線の電圧をVPPから0Vにリセットした際の様子を示している。この場合でも、リセット動作を開始した瞬間、カップリングによってウェル領域の電圧はVBB−α’に低下する。そして変動幅α’だけウェル領域の電圧が低下することによって、メモリセルが破壊されて不良となる。
図17もワード線及びウェル領域の電圧のタイミングチャートであり、ワード線の電圧とウェル領域の電圧とを同時にリセットした際の様子を示している。図示するように、この場合には両者の電圧にオーバーシュートは生じず、耐圧問題は抑制できる。しかし、両者の電圧は互いにカップリングの影響を受けながら0Vにリセットされるため、高速なリセット動作が困難となる。図中の破線は、単独でリセット動作を行った場合の電圧変動を示す。従って、テスト工程において書き込み時間が増大し、またメモリセルにストレスがかかる時間が長くなるので過剰な書き込みや誤書き込みが生じるおそれがある。
前述のように、ダイソートテストでは、全ビットに同一データを書き込む工程がある。すると、トータルのテスト時間Tは、一度に書き込めるビット数(メモリセル数)をN、書き込みに要する時間をW、メモリセルの容量をCとすると、T∝(C/N)・Wで表される。従って、一度に書き込めるビット数が大きいほど、テストにかかる時間が短縮でき、テストコストが低減される。しかし、一度に書き込めるビット数を大きくすると、当然にカップリングの影響も増大する。カップリングの影響が大きくなると、図15及び図16で説明したように、カップリングノイズによってメモリセルの耐圧問題が発生する。そして耐圧問題を解決しようとすると、図17で説明したように高速なリセット動作が困難となる。すなわち、テスト時間短縮を図るためのビット数がカップリングノイズにより律則され、テストコストが増大する問題がある。
しかし本実施形態に係る構成であると、一度に書き込めるビット数を増やしつつカップリングノイズを低減することで、高速且つ低コストのテストを実現できる。この点につき、負電圧VNCPを正電圧VPCPよりも先にリセットする場合を例に挙げて説明する。
テスト動作時におけるリセット動作時以外では、テスト信号TESTは“L”レベルである。従って、レギュレータ回路100は図18に示す構成と等価である。図18はレギュレータ回路100の回路図であり、比較回路226及びMOSトランジスタ220、222の図示は省略している。本構成であると、電流IPCP=VPCP・(R2+r2)/(R1R2+R1r2+R2r2)である。
これに対してテスト動作時におけるリセット動作時には、テスト信号TESTは“H”レベルである。従ってレギュレータ回路100は図19に示す構成と等価である。図19はレギュレータ回路100の回路図であり、比較回路226及びMOSトランジスタ220、222の図示は省略している。本構成であると、電流IPCP=[VPCP/(R1+R2)]+[VPCP/(r1+r2)]である。
すなわち、テスト動作時におけるリセット時には、それ以外の期間に比べて電流IPCPが大きくなる。換言すれば、レギュレータ回路100の出力インピーダンスが低下される。その結果、電圧VPCPが印加されるノードは、カップリングノイズを受け難くなる。従って、図13に示したように、時刻t2で負電圧VNCPをリセットしても、正電圧VPCPが受けるカップリングの影響が小さい。そのため、同時に書き込み可能なビット数を増やすことができ、例えば本実施形態で説明したように、全ビットにつき同時にデータを書き込むことが可能となる。よって、テスト時間を短縮でき、テストコストを削減出来る。
上記は先に正電圧VPCPをリセットする場合であるが、先に負電圧VNCPをリセットする場合も同様である。リセット時には、図8に示すレギュレータ回路110において、VNCPノードから抵抗素子247、246を介してVcc1(正側の電源電位ノード)に達する経路が有効となり、この経路に電流が流れる。従ってレギュレータ回路110の出力インピーダンスが低下するので、カップリングノイズを軽減出来る。
また、全ビット一括書き込みあるいは複数ページ同時書き込み動作は、製品出荷前のテスト時にのみ許される。そしてレギュレータ回路100の電流消費量が増大する期間は、テスト動作時におけるリセット時のみである。従って、製品としての性能を劣化させるおそれが無い。
次に、この発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置及びその制御方法について図20を用いて説明する。図20は本実施形態に係るシステムLSIのブロック図である。本実施形態は、上記第1の実施形態において、チャージポンプ回路80、90を制御することにより電圧VP、VNを所望の電圧レベルに設定し、これらを正電圧VPCP及び負電圧VNCPとして出力するものである。
図示するようにシステムLSIは、上記第1の実施形態で説明した図1の構成において、レギュレータ回路100、110を廃して、更に正電圧検知回路140及び負電圧検知回路150を備えたものである。正電圧検知回路140は、チャージポンプ回路80が発生する正電圧VPCPの電圧レベルを検知し、その検知結果に基づいてチャージポンプ回路80を制御する。負電圧検知回路150は、チャージポンプ回路90が発生する負電圧VNCPの電圧レベルを検知し、その検知結果に基づいてチャージポンプ回路90を制御する。
図21は正電圧検知回路140の一構成例を示す回路図である。図示するように正電圧検知回路140は、pチャネルMOSトランジスタ260、261、抵抗素子262〜265、nチャネルMOSトランジスタ266、267、及び比較回路268を備えている。MOSトランジスタ260のソースにはチャージポンプ回路80の出力電圧VPCPが印加され、ゲートには反転イネーブル信号/ENが入力される。MOSトランジスタ261のソースにはチャージポンプ回路80の出力電圧VPCPが印加され、ゲートには反転テスト信号/TESTが入力される。MOSトランジスタ260、261のドレインはそれぞれ抵抗素子262、264の一端に接続されている。抵抗素子262、264の他端は共通接続され、更に抵抗素子263、265の一端に接続される。抵抗素子263、265の他端はそれぞれMOSトランジスタ266、265のドレインに接続されている。MOSトランジスタ266、267のゲートにはそれぞれイネーブル信号EN及びテスト信号TESTが入力され、ソースは接地されている。比較器268は、基準電圧発生回路70によって発生される基準電圧Vrefと、抵抗素子262、263、264、265の接続ノードにおける電圧Vref’とを比較する。そして比較結果が正電圧検知信号VDETPCPとして出力される。なおイネーブル信号ENは、チャージポンプ回路80、90で発生された電圧が他の回路ブロックへ供給される際には常時“H”レベルとされる信号である。
図22は負電圧検知回路150の一構成例を示す回路図である。図示するように負電圧検知回路150は、pチャネルMOSトランジスタ280、281、抵抗素子282〜285、nチャネルMOSトランジスタ286、287、及び比較回路288を備えている。MOSトランジスタ280のソースには例えば電圧Vcc1が印加され、ゲートには反転イネーブル信号/ENが入力される。MOSトランジスタ281のソースには例えば電圧Vcc1が印加され、ゲートには反転テスト信号/TESTが入力される。MOSトランジスタ280、281のドレインはそれぞれ抵抗素子282、284の一端に接続されている。抵抗素子282、284の他端は共通接続され、更に抵抗素子283、285の一端に接続される。抵抗素子283、285の他端はそれぞれMOSトランジスタ286、285のドレインに接続されている。MOSトランジスタ286、287のゲートにはそれぞれイネーブル信号EN及びテスト信号TESTが入力され、ソースにはチャージポンプ回路90の出力電圧VNCPが印加される。比較器288は、基準電圧発生回路70によって発生される基準電圧Vrefと、抵抗素子282、283、284、285の接続ノードにおける電圧Vref’とを比較する。そして比較結果が負電圧検知信号VDETNCPとして出力される。
図23は正のチャージポンプ回路80の回路図である。図示するように、チャージポンプ回路80は発振部270及びチャージポンプ部280を備えている。発振部270は、NANDゲート271及びインバータ272〜274を備えている。複数のインバータ272が直列接続され、インバータ273は最終段のインバータ272の出力を反転し、インバータ274はインバータ273の出力を反転する。NANDゲート271は、正電圧検知回路140によって与えられる正電圧検知信号VDETPCPと、最終段のインバータ272の出力とのNAND演算を行う。NANDゲート271の出力は、初段のインバータ272に入力される。以上の構成において、インバータ273の出力がクロック信号φPCP、インバータ273の出力が反転クロック信号/φPCPとして出力される。
チャージポンプ部280の構成は、第1の実施形態で説明した図5の構成と同様である。そして図5におけるクロック信号φ、/φの代わりに、発振部270の出力するクロック信号φPCP、/φPCPが入力され、出力電圧VPが正電圧VPCPとして各回路ブロックへ供給される。
負のチャージポンプ回路90の構成も図23と同様である。但し、負のチャージポンプ回路90におけるチャージポンプ部280の構成は、第1の実施形態で説明した図6の構成と同様である。そして、図23におけるφPCP、/φPCPをそれぞれφNCP、/φNCPと表記すると、図6におけるクロック信号φ、/φの代わりにクロック信号φNCP、/φNCPが入力され、出力電圧VNが負電圧VNCPとして各回路ブロックへ供給される。
次に、本実施形態に係る2Trフラッシュメモリの動作について説明する。メモリセルアレイに対する電圧関係は、書き込み、読み出し及び消去において、第1の実施形態で説明した図10乃至図11と同じである。従って、まず書き込み、読み出し、及び消去動作時における電圧検知回路140及びチャージポンプ回路80、90の動作について説明する。
第1の実施形態で説明したとおり、テスト動作時における電圧リセット時以外の期間においては、テスト信号TESTは“L”レベルである。従って、正電圧検知回路140の備えるMOSトランジスタ261、267がオフ状態となる。イネーブル信号ENは常時“H”レベルである。従って、抵抗素子262、263の抵抗値をそれぞれR2、R1とすると。Vref’=R1・VPCP/(R1+R2)である。比較器268は、VrefとVref’とを比較し、Vref’>Vrefとなった際に、正電圧検知信号VDETPCPを“L”レベルとする。正電圧検知信号VDETPCPが“L”レベルになると、チャージポンプ回路80におけるNANDゲート271の出力が“H”レベルに固定される。すると、クロック信号φPCP、/φPCPも“H”レベルまたは“L”レベル固定となるので、チャージポンプ部280は昇圧を停止する。すなわち、検知信号VDETPCPによってチャージポンプ回路80の動作/非動作が制御される。そして、正電圧VPCPが所望の電圧レベル(例えばVPP)となるように、正電圧検知回路140のVref’及び基準電圧Vrefが設定されている。
負電圧検知回路150についても同様である。負電圧検知回路150の備えるMOSトランジスタ281、287はオフ状態とされる。従って、比較器288はVref’>Vrefとなった際に、負電圧検知信号VDETNCPを“L”レベルとする。負電圧検知信号VDETNCPが“L”レベルになると、チャージポンプ回路90におけるNANDゲート271の出力が“H”レベルに固定され、チャージポンプ部280は昇圧を停止する。すなわち、検知信号VDETNCPによってチャージポンプ回路90の動作/非動作が制御される。そして、負電圧VNCPが所望の電圧レベル(例えばVBB)となるように、負電圧検知回路150のVref’及び基準電圧Vrefが設定されている。
次にダイソートテスト時の動作について、全ビットに“0”データを一括して書き込む場合を例に挙げて、図12及び図24を用いて説明する。図24は、図12のフロー実行時における各ノードの電圧のタイミングチャートであり、チャージポンプ回路80、90の出力電圧VPCP、VNCP、検知信号VDETPCP、VDETNCP、テスト信号TEST、及び正電圧検知回路140の出力ノードに流れる電流IPCP’のタイミングチャートを示している。なお電流IPCP’とは、図21に示す正電圧検知回路140において、正電圧VPCPが与えられるノードから接地電位(負側の電源電位ノード)に流れる電流のことである。
まずライトステートマシーン130の命令によってイネーブル信号ENが“H”レベルとされる。これにより検知回路140、150が動作を開始する。すると、Vref>Vref’であるので、検知信号VDETPCP、VDETNCPが“H”レベルとされる。その結果、チャージポンプ回路80、90はVPCP=VPP、VNCP=VBBとなるまで昇圧を行う(ステップS10、図24における時刻t1〜t2)。
VPCP=VPP、VNCP=VBBになると、全メモリセルMCに“0”データが書き込まれる(ステップS11、時刻t2〜t3)。この際のメモリセルアレイ10の様子は図14を用いて説明したとおりである。この期間、検知回路140、150はVPCP=VPP、VNCP=VBBが満たされるように、検知信号VDETPCP、VDETNCPによってチャージポンプ回路80、90を制御する。
データの書き込みが終了すると、まず負電圧VNCPのリセット動作を開始する(ステップS12)。負電圧VNCPのリセットにあたって、まずテスト信号TESTが“H”レベルとされる(ステップS13、時刻t3)。すると、図21に示す正電圧検知回路140において、MOSトランジスタ261、267がオン状態となる。また負電圧検知回路150においてMOSトランジスタ281、285がオン状態となる。従って、検知回路140、150においてVref’>Vrefとなる(ステップS14)。従って、チャージポンプ回路80、90は共に非動作状態とされる。この状態で、負電圧VNCPはVBBから0Vにリセットされる(ステップS15)。
次に、ステップS16〜S18により電圧VPCPがVPPから0Vにリセットされる。以上によりリセット動作が完了する。なお上記では先に負電圧VNCPをリセットする場合について説明したが、正電圧VPCPを先にリセットしてもかまわない。
上記のように、この発明の第2の実施形態に係る半導体記憶装置によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、本実施形態に係る2Trフラッシュメモリ3は、チャージポンプ回路80、90の出力電圧VPCP、VNCPの電圧レベルを監視する検知回路140、150を備えている。そしてテスト動作時における電圧リセット時に、検知回路140、150はその出力インピーダンスを低下される。その結果、第1の実施形態と同様に電圧リセットに伴うカップリングの影響を低減でき、メモリセルの信頼性を向上しつつテストコストを削減できる。本効果につき以下説明する。
前述のように、テスト動作時におけるリセット動作時以外では、テスト信号TESTは“L”レベルである。従って、正電圧検知回路140において電圧VPCPの出力ノードから接地電位に向かって流れる電流IPCP’は、IPCP’=VPCP/(R1+R2)である。これに対してテスト動作時におけるリセット動作時には、MOSトランジスタ264、265がオン状態となるから、VPCPの出力ノードからMOSトランジスタ261、抵抗素子264、265、及びMOSトランジスタ265を介して接地電位に達する電流経路が有効となる。従って電流IPCP’=VPCP・(R1+r1)(R2+r2)/[R1r1(R2+r2)+R2r2(R1+r1)]となる。但しr1、r2はそれぞれ抵抗素子265、264の抵抗値である。
すなわち、テスト動作時におけるリセット時には、それ以外の期間に比べて電流IPCP’が大きくなる。換言すれば、正電圧検知回路140の出力インピーダンスが低下される。その結果、電圧VPCPが印加されるノードは、カップリングノイズを受け難くなり、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
電圧VPCPよりも電圧VNCPを先にリセットする場合も同様である。リセット時には、図22に示す検知回路150において、VNCPノードから抵抗素子285、284を介してVcc1に達する経路が有効となり、この経路に電流が流れる。従って検知回路150の出力インピーダンスが低下するので、カップリングノイズを軽減出来る。
次に、この発明の第3の実施形態に係る半導体記憶装置及びその制御方法について説明する。本実施形態は上記第1、第2の実施形態において、メモリセルアレイ10及びロウデコーダ20を、それぞれ図25及び図26に示す構成に置き換えたものである。図25はメモリセルアレイ10の回路図であり、図26はメモリセルアレイ10及びロウデコーダ20の回路図である。その他の構成は上記第1、第2の実施形態と同様であるので説明は省略する。
まず図25を用いて本実施形態に係るメモリセルアレイ10の構成について説明する。図示するようにメモリセルアレイ10は、((m+1)×(n+1)、但しm、nは自然数)個のメモリセルブロックBLK、メモリセルブロックBLK毎に設けられた書き込み用カラムセレクタWCS、読み出し用カラムセレクタRCS、及び書き込み禁止用カラムセレクタICSを有している。
各々のメモリセルブロックBLKは、複数のメモリセルMCを含んでいる。メモリセルMCは、2Trフラッシュメモリのメモリセルである。すなわち、メモリセルMCの各々は、1個のメモリセルトランジスタMTと1個の選択トランジスタSTとを有している。各々のメモリセルブロックBLKには、メモリセルMCが(4×4)個、含まれている。列方向に配置されたメモリセルMCの数は、図25では4個であるが、この数は一例に過ぎず、例えば8個や16個等でも良く、限定されるものではない。4列に並ぶメモリセルMCのメモリセルトランジスタMTのドレイン領域は、4本のローカルビット線LBL0〜LBL3にそれぞれ接続されている。ローカルビット線LBL0〜LBL3の一端は書き込み用カラムセレクタWCSに接続され、他端は読み出し用カラムセレクタRCSに接続されている。
メモリセルアレイ10内において、同一行のメモリセルトランジスタMTの制御ゲートは、ワード線WL0〜WL(4m−1)のいずれかに共通接続されている。同一行の選択トランジスタSTのゲートは、セレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)のいずれかに共通接続されている。ローカルビット線LBL0〜LBL3は各々のメモリセルブロックBLK内においてのみメモリセルトランジスタを共通接続するのに対して、ワード線WL及びセレクトゲート線SGは、同一行にあるメモリセルトランジスタ及び選択トランジスタをメモリセルブロック間においても共通接続する。
次に書き込み用カラムセレクタWCSの構成について説明する。書き込み用カラムセレクタWCSの各々は、4つのMOSトランジスタ300〜303を備えている。MOSトランジスタ300〜303の電流経路の一端はローカルビット線LBL0〜LBL3の一端にそれぞれ接続されている。そして、MOSトランジスタ300と301の電流経路の他端が共通接続され、MOSトランジスタ302と303の電流経路の他端が共通接続されている。このMOSトランジスタ300と301の共通接続ノードをノードN10、MOSトランジスタ302と303の共通接続ノードをN11と以下では呼ぶこととする。MOSトランジスタ300〜303のゲートは、書き込み用カラム選択線WCSL0〜WCSL(2m−1)のいずれかに接続されている。なお、同一行にある書き込み用カラムセレクタWCSに含まれるMOSトランジスタ300、302は、同一の書き込み用カラム選択線WCSL(i−1)(i:1、3、5、…)に接続され、同一行にある書き込み用カラムセレクタWCSに含まれるMOSトランジスタ301、303は、同一の書き込み用カラム選択線WCSLiに接続される。書き込み用カラム選択線WCSL0〜WCSL(2m−1)は、書き込み時においてロウデコーダ20によって選択される。
書き込み用カラムセレクタWCS内のノードN10、N11は、それぞれ書き込み用グローバルビット線WGBL0〜WGBL(2n−1)のいずれかに接続されている。書き込み用グローバルビット線WGBL0〜WGBL(2n−1)のそれぞれは、同一列にある書き込み用カラムセレクタWCSのノードN10同士、またはノードN11同士を共通接続する。そして、書き込み用グローバルビット線WGBL0〜WGBL(2n−1)はラッチ回路50に接続されている。
次に読み出し用カラムセレクタRCSの構成について説明する。読み出し用カラムセレクタRCSの各々は、4つのMOSトランジスタ310〜313を備えている。MOSトランジスタ310〜313の電流経路の一端はローカルビット線LBL0〜LBL3の他端にそれぞれ接続されている。そして、MOSトランジスタ310〜313の電流経路の他端は、互いに共通接続されている。MOSトランジスタ310〜313の共通接続ノードをノードN20と以下では呼ぶこととする。MOSトランジスタ310〜313のゲートは、それぞれ異なる読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m−1)に接続されている。なお、同一行にある読み出し用カラムセレクタRCSに含まれるMOSトランジスタ310〜313のそれぞれは、同一の読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m−1)に接続されている。読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m−1)は、読み出し時において、カラムセレクタカラムデコーダ30によって選択される。
読み出し用カラムセレクタRCS内のノードN20は、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBL(n−1)のいずれかに接続されている。読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBL(n−1)のそれぞれは、同一列にある読み出し用カラムセレクタRCS内のノードN20同士を共通接続する。そして、読み出し用グローバルビット線RGBL0〜RGBL(n−1)は、読み出し時においてカラムセレクタ40によって選択される。
次に書き込み禁止用カラムセレクタICSの構成について説明する。書き込み禁止用セレクタICSの各々は、4つのMOSトランジスタ320〜323を備えている。MOSトランジスタ320〜323の電流経路の一端はローカルビット線LBL0〜LBL3の一端にそれぞれ接続されている。そして、MOSトランジスタ320〜323の電流経路の他端には書き込み禁止電圧VPIが共通に印加される。MOSトランジスタ320〜323のゲートは、書き込み禁止用カラム選択線ICSL0〜ICSL(2m−1)のいずれかに接続されている。なお、同一行にある書き込み禁止用カラムセレクタICSに含まれるMOSトランジスタ320、322は、同一の書き込み用カラム選択線ICSL(i−1)(i:1、3、5、…)に接続され、同一行にある書き込み禁止用カラムセレクタICSに含まれるMOSトランジスタ321、323は、同一の書き込み用カラム選択線WCSLiに接続される。書き込み禁止用カラム選択線ICSL0〜ICSL(2m−1)は、書き込み時においてロウデコーダ20によって選択される。なお、メモリセルブロック内のメモリセル数、読み出し用グローバルビット線RGBL、及び書き込み用グローバルビット線WGBLの本数は、本例に限ったものではない。
次にロウデコーダ20の構成について図26を用いて説明する。図示するように、ロウデコーダ20は書き込み用デコーダ330及びセレクトゲートデコーダ340を含んでいる。書き込み用デコーダ330は、書き込み時において、メモリセルアレイが形成されたp型ウェル領域202及び全てのセレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)に負電位VBBを印加する。また消去時において、全ワード線に負電位VBBを印加すると共に、p型ウェル領域202に正電圧VPPを印加する。セレクトゲートデコーダ340は、読み出し時においてセレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)のいずれかを選択し、選択セレクトゲート線に正電位Vcc2を印加する。
上記書き込み用デコーダ330及びセレクトゲートデコーダ340の構成について説明する。まず、セレクトゲートデコーダ340の構成について説明する。セレクトゲートデコーダ340は、アドレスデコード部341及びスイッチ素子群342を備えている。アドレスデコード部341は、セレクトゲート線SG毎に設けられ、電源電圧Vcc2で動作し、(i+1)ビットのロウアドレス信号RA0〜RAiをデコードしてロウアドレスデコード信号を得るロウアドレスデコード回路343を備えている。ロウアドレスデコード回路343は、NANDゲート344及びインバータ345を有している。NANDゲート344は、ロウアドレス信号RA0〜RAiの各ビットのNAND演算を行う。そして、インバータ345がNAND演算結果を反転してロウアドレスデコード信号として出力する。
スイッチ素子群342は、nチャネルMOSトランジスタ346を有している。MOSトランジスタ346は、セレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)毎に設けられている。そして、インバータ345の出力が、MOSトランジスタ346の電流経路を介して、セレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)に与えられる。なお、MOSトランジスタ346のゲートには、制御信号ZISOGが入力される。そして、制御信号ZISOGによって、書き込み動作及び消去動作時には、MOSトランジスタ346はオフ状態とされ、読み出し動作時にはオン状態とされる。
次に、書き込み用デコーダ330の構成について説明する。書き込み用デコーダ330は、アドレスデコード部331及びスイッチ素子群332を備えている。アドレスデコード部331は、ワード線WL0〜WL(4m−1)毎に設けられ、(i+1)ビットのロウアドレス信号RA0〜RAiをデコードしてロウアドレスデコード信号を得るロウアドレスデコード回路333を備えている。ロウアドレスデコード回路333は、NANDゲート334及びインバータ335を有している。NANDゲート334は、ロウアドレス信号RA0〜RAiの各ビットのNAND演算を行う。そして、インバータ335がNAND演算結果を反転してロウアドレスデコード信号として出力する。NANDゲート334及びインバータ335の電源電圧はVCGNWノード及びVCGPWノードから与えられる。VCGNWノードには0Vまたはチャージポンプ回路80から与えられる正電圧VPCPが印加される。またVCGPWノードには0Vまたはチャージポンプ回路90から与えられる負電圧VNCPが印加される。
スイッチ素子群332は、nチャネルMOSトランジスタ336を有している。MOSトランジスタ336はセレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)毎に設けられている。そしてMOSトランジスタ336の電流経路を介してセレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)はVSGPWノードに接続される。VSGPWノードには、チャージポンプ回路90から与えられる負電圧VNCPが印加される。
次に、上記構成の2Trフラッシュメモリの動作について説明する。以下では、上記第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
<書き込み動作>
データの書き込みは、同一のワード線に接続された複数のメモリセルMCについて一括して行われる。但し、同一のメモリセルブロックBLKのうちで同時にデータが書き込まれるメモリセルは、ローカルビット線LBL0、LBL1のいずれかに接続されたメモリセルと、ローカルビット線LBL2、LBL3のいずれかに接続されたメモリセルの2つである。以下、図25においてワード線WL0及びローカルビット線LBL0、LBL2に接続されたメモリセルトランジスタMTにデータを書き込む場合を例に説明する。
まず書き込み禁止電圧VPIとして0Vが与えられる。そして、書き込み用デコーダ330によってワード線WL0が選択され、選択ワード線WL0に正電圧VPPが印加される。またVSGPWノードにはチャージポンプ回路90から負電圧VBBが与えられる。そして書き込み用デコーダ330においてMOSトランジスタ336がオン状態とされることによって、VSGPWノードから、全セレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)に負電位VBBが印加される。更に、書き込み用デコーダ330によってp型ウェル領域202に負電位VBBが印加される。なお、書き込み時においては信号ZISOGは“L”レベルとされており、セレクトゲートデコーダ340のロウアドレスデコード回路341は、セレクトゲート線から電気的に分離されている。
また、選択ワード線WL0を含むメモリセルブロックBLKに対応する書き込み用カラムセレクタWCSに接続された2本の書き込み用カラム選択線のうち、書き込み用カラム選択線WCSL0が選択される。これにより、書き込み用カラムセレクタWCS内のMOSトランジスタ300、302がオン状態とされる。その結果、書き込み用グローバルビット線WGBL0とローカルビット線LBL0とが電気的に接続され、書き込み用グローバルビット線WGBL1とローカルビット線LBL2とが電気的に接続される。
また、選択ワード線WL0を含まないメモリセルブロックBLKに対応する書き込み用カラムセレクタWCSに接続された書き込み用カラム選択線は全て非選択とされる。そのため、選択ワード線を含まないメモリセルブロックBLKに対応する書き込み用カラムセレクタWCS内のMOSトランジスタ300〜303はオフ状態とされる。
更に、全ての読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL(4m−1)が非選択とされる。これにより、全ての読み出し用カラムセレクタRCS内のMOSトランジスタ310〜313はオフ状態とされる。従って、読み出し用グローバルビット線RGBLとローカルビット線LBL0〜LBL3とは、電気的に分離されている。
更に、非選択とされるローカルビット線LBL1、LBL3に接続されるMOSトランジスタ321、323をオン状態とすべく、書き込み禁止用カラム選択線ICSL1が“H”レベル(Vcc2)とされる。選択ローカルビット線LBL0、LBL2に対応するMOSトランジスタ320、322に接続される書き込み禁止用カラム選択線ICSL0は“L”レベルとされ、MOSトランジスタ320、322はオフ状態である。その結果、非選択ローカルビット線LBL1、LBL3には書き込み禁止電圧VPI=0Vが印加される。
上記の結果、書き込み用カラムセレクタWCS内のMOSトランジスタ320を介して、書き込み用グローバルビット線WGBL0から、選択ワード線WL0を含むメモリセルブロックBLKのローカルビット線LBL0に、書き込みデータ(VBBまたは0V)が与えられる。更に、MOSトランジスタ302を介して、書き込み用グローバルビット線WGBL1から、選択ワード線WL0を含むメモリセルブロックBLKのローカルビット線LBL2に、書き込みデータ(VBBまたは0V)が与えられる。
<読み出し動作>
次に読み出し動作について説明する。以下、ローカルビット線LBL0とワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTからデータを読み出す場合について説明する。
図25において、まず選択セレクトゲート線SG0を含むメモリセルブロックBLKに対応する読み出し用カラムセレクタRCSに接続された、4本の読み出し用カラム選択線RCSL0〜RCSL3のうち、読み出し用カラム選択線RCSL0が選択される。これにより、選択セレクトゲート線SG0を含むメモリセルブロックBLKに対応する読み出し用カラムセレクタRCS内のMOSトランジスタ310がオン状態とされる。
また、全ての書き込み用カラム選択線WCSL0〜WCSL(2m−1)が非選択とされる。これにより、全ての書き込み用カラムセレクタWCS内の4つのMOSトランジスタ300〜303全てがオフ状態とされる。従って、書き込み用グローバルビット線WGBLとローカルビット線LBL0〜LBL3とは、電気的に分離されている。
更に、全ての書き込み禁止用カラム選択線ICSL0〜ICSL(2m−1)が非選択とされる。これにより、全ての書き込み禁止用カラムセレクタICS内の4つのMOSトランジスタ320〜323全てがオフ状態とされる。
そして、読み出し用グローバルビット線RGBL0がプリチャージされる。読み出し用グローバルビット線の電位が所定のプリチャージ電位に達した後、信号ZISOGが“H”レベルとされ、セレクトゲートデコーダ340のMOSトランジスタ346がオン状態とされる。そしてセレクトゲートデコーダ340はセレクトゲート線SG0を選択(“H”レベル:Vcc2)する。また、書き込み用デコーダ330は全てのワード線WL0〜WL(4m−1)を非選択(0V)とし、且つp型ウェル領域202の電位VPWを0Vとする。更に、ソース線の電位が0Vとされる。なお、読み出し時において信号WSGは“L”レベルとされ、VSGPWノードとセレクトゲート線とは電気的に分離されている。
以上の結果、セレクトゲート線SG0に接続された選択トランジスタSTがオン状態となり、選択ワード線WL0及び選択ローカルビット線LBL0に接続されているメモリセルからローカルビット線にデータが読み出される。
<消去動作>
次に消去動作について説明する。消去動作にあたっては、MOSトランジスタ300〜303、310〜313、320〜323の全てがオフ状態とされる。従って、全書き込み用グローバルビット線は電気的にフローティングの状態となる。そして書き込み用デコーダ330は、全てのワード線WL0〜WL(4m−1)に負電圧VBBを印加する。更に、p型ウェル領域202に正電位VPPを印加する。なお、消去時においては信号ZISOG、WSGは“L”レベルとされている。
その結果、メモリセルMCのメモリセルトランジスタのフローティングゲートから電子がFN tunnelingによってp型ウェル領域202に引き抜かれる。これにより、全てのメモリセルMCのデータが消去され、閾値電圧が負となる。なお、セレクトゲート線の電位は、p型ウェル領域67とのカップリングによってほぼVPPにまで上昇する。勿論、セレクトゲート線SG0〜SG(4m−1)にVSGPWノードから負電圧VBBを印加しても良い。
<ダイソートテスト>
ダイソートテストにおけるデータの全ビット一括書き込み時は、上記書き込み動作において、書き込み用デコーダ330が全ワード線WL0〜WL(4m−1)を選択する。また書き込み用セレクタWCSにおける全MOSトランジスタ300〜303がオン状態とされる。その結果、メモリセルアレイ10に含まれる全メモリセルに、“0”データまたは“1”データが一括して書き込まれる。
上記第1、第2の実施形態は、本実施形態のようにビット線が階層化され、更にロウデコーダが書き込み用と読み出し用とに分割された構成にも適用出来る。
次にこの発明の第4の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1、第2の実施形態において、2Trフラッシュメモリの代わりに3Tr−NAND型フラッシュメモリを用いたものである。図27は、3Tr−NAND型フラッシュメモリのメモリセルアレイの回路図である。なお、メモリセルアレイ以外の構成は図1と同様であるので説明は省略する。
図示するようにメモリセルアレイ10は、マトリクス状に配置された((m+1)×(n+1))個のメモリセルMCを備えている。メモリセルMCは、互いに電流経路が直列接続されたメモリセルトランジスタMTと選択トランジスタST1、ST2とを有している。メモリセルトランジスタMTの電流経路は、選択トランジスタST1、ST2の電流経路間に接続されている。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成されたフローティングゲートと、フローティングゲート上にゲート間絶縁膜を介在して形成された制御ゲートとを有する積層ゲート構造を備えている。また選択トランジスタST1、ST2も、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された第1多結晶シリコン層と、第1多結晶シリコン層上にゲート間絶縁膜を介在して形成された第2多結晶シリコン層とを含む多層ゲート構造を有している。そして、選択トランジスタST1のソース領域がメモリセルトランジスタMTのドレイン領域に接続され、メモリセルトランジスタMTのソース領域が、選択トランジスタST2のドレイン領域に接続されている。また、列方向で隣接するメモリセルMC同士は、選択トランジスタST1のドレイン領域、または選択トランジスタST2のソース領域を共有している。
同一行にあるメモリセルMCのメモリセルトランジスタMTの制御ゲートは、ワード線WL0〜WLmのいずれかに共通接続される。また、同一行にあるメモリセルMCの選択トランジスタST1のゲートは、セレクトゲート線SGD0〜SGDmのいずれかに共通接続され、選択トランジスタST2のゲートは、セレクトゲート線SGS0〜SGSmのいずれかに共通接続されている。また、同一列にあるメモリセルMCの選択トランジスタST1のドレイン領域は、ビット線BL0〜BLnのいずれかに共通接続されている。そしてメモリセルMCの選択トランジスタST2のソース領域はソース線SLに共通接続される。
上記のような3Tr−NAND型フラッシュメモリの場合であっても、上記第1、第2の実施形態が適用出来る。
次にこの発明の第5の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1、第2の実施形態において2Trフラッシュメモリの代わりにNAND型フラッシュメモリを用いたものである。図28は、NAND型フラッシュメモリのメモリセルアレイの回路図である。なお、メモリセルアレイ以外の構成は図1と同様であるので説明は省略する。
メモリセルアレイ10は、マトリクス状に配置された複数個のNANDセルを有している。NANDセルの各々は、8個のメモリセルトランジスタMTと、選択トランジスタST1、ST2とを含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成されたフローティングゲートと、フローティングゲート上にゲート間絶縁膜を介在して形成された制御ゲートとを有する積層ゲート構造を備えている。なお、メモリセルトランジスタMTの個数は8個に限られず、16個や32個であってもよく、その数は限定されるものではない。メモリセルトランジスタMTは、隣接するもの同士でソース、ドレインを共有している。そして、選択トランジスタST1、ST2間に、その電流経路が直列接続されるようにして配置されている。そして、直列接続されたメモリセルトランジスタMTの一端側のドレイン領域が選択トランジスタST1のソース領域に接続され、他端側のソース領域が選択トランジスタST2のドレイン領域に接続されている。すなわち、NANDセルは、3Tr−NAND型フラッシュメモリのメモリセルにおいて、メモリセルトランジスタMTの数を複数にしたものである。
同一行にあるメモリセルトランジスタMTの制御ゲートはワード線WL0〜WLmのいずれかに共通接続され、同一行にあるメモリセルの選択トランジスタST1、ST2のゲートは、それぞれセレクトゲート線SGD、SGSに共通接続されている。ワード線WL0〜WLm、及びセレクトゲート線SGS、SGDはロウデコーダ20に接続される。また、メモリセルアレイにおいて同一列にある選択トランジスタST1のドレインはビット線BL0〜BLnのいずれかに共通接続される。選択トランジスタST2のソースはソース線SLに共通接続される。なお、選択トランジスタST1、ST2は必ずしも両方必要ではない。NANDセルを選択出来るのであれば、いずれか一方のみが設けられていても良い。
上記のようなNAND型フラッシュメモリであっても、上記第1、第2の実施形態が適用出来る。
次にこの発明の第6の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態は、上記第1乃至第5の実施形態で説明したフラッシュメモリを同一のチップ上に混載したシステムLSIに係るものである。図29は、本実施形態に係るシステムLSIのブロック図である。
図示するように、システムLSI400は、MCU401、I/O回路405、及び同一半導体基板上に形成されたNAND型フラッシュメモリ402、3Tr−NAND型フラッシュメモリ403並びに2Trフラッシュメモリ404を備えている。
NAND型フラッシュメモリ402は、画像データや映像データを保存するストレージ用のメモリとして用いられる。NAND型フラッシュメモリ402の構成は上記第5の実施形態で説明したとおりである。
3Tr−NAND型フラッシュメモリ403は、LSI400へアクセスするためのIDコードやセキュリティコードを保持する。3Tr−NAND型フラッシュメモリ403の構成は、上記第4の実施形態で説明したとおりである。
2Trフラッシュメモリ404は、MCU401が動作するためのプログラムデータを保持する。2Trフラッシュメモリ404の構成は上記第1乃至第3の実施形態で説明した通りである。
MCU401は、外部から入力される各種のコマンドに応答して、2Trフラッシュメモリ404から読み出したプログラムに基づいた処理を行う。この際MCU401は、SRAM(Static Random Access Memory)などを介することなく、直接2Trフラッシュメモリ404にアクセスする。MCU401の行う処理の例としては、NAND型フラッシュメモリ402に対して入力されるデータの圧縮や解凍、または外部装置の制御などがある。更にMCU401は、NAND型フラッシュメモリ402に保持されるデータに外部からアクセスされた場合、3Tr−NAND型フラッシュメモリ403から所定のデータを読み出す。そしてMCU401は、読み出したデータと、外部から入力されるIDコードやセキュリティコードと照合し、一致した場合にNAND型フラッシュメモリ402へのアクセスを許可する。NAND型フラッシュメモリ402へのアクセスが許可されると、外部(ホスト)からNAND型フラッシュメモリ402内のデータへのアクセスが行われる。すなわち、MCU401は、外部から受け取ったコマンドに応答してNAND型フラッシュメモリ402へトリガをかけ、データの読み出し(書き込み)を行う。
I/O回路405は、LSI400と外部との信号の授受を制御する。
上記構成のシステムLSI400において、NAND型フラッシュメモリ402、403、404が備えるメモリセルトランジスタMT及び選択トランジスタST1、ST2、STは、同一の工程で形成出来る。すなわち、同一の酸化工程、成膜工程、不純物注入工程、フォトリソグラフィ・エッチング工程によって、各MOSトランジスタが形成される。その結果、ゲート絶縁膜、ゲート間絶縁膜、メモリセルトランジスタMTのフローティングゲート及び制御ゲート、並びに選択トランジスタのセレクトゲートは、3つのフラッシュメモリ402〜404間で同一となる。このような製造方法であると、1つのフラッシュメモリを形成するのに必要な工程数によって、3つのフラッシュメモリのメモリセルアレイを形成出来る。
2Trフラッシュメモリ402は、書き込み及び消去時に正電圧と負電圧を用いている。従って、2Trフラッシュメモリ402が有するロウデコーダに使用されるMOSトランジスタは、NAND型フラッシュメモリ402や3Tr−NAND型フラッシュメモリ403が有するロウデコーダに使用されるMOSトランジスタよりもゲート絶縁膜の薄いものが使用できる。このため、2Trフラッシュメモリのロウデコーダを小型化出来ると共に、動作速度を高速化出来る。
また2Trフラッシュメモリ404は、MCU401が動作するためのプログラムデータを保持する。2Trフラッシュメモリ404は高速動作が可能である。従って、MCU401がRAMなどを介さずにデータを2Trフラッシュメモリ404から直接読み出すことが出来る。その結果RAMなどが不要となり、システムLSIの構成を簡略化出来ると共に、動作速度を向上できる。
また、3Tr−NAND型フラッシュメモリ403は、IDコードやセキュリティコードを保持する。これらのコードデータは、データ量自体はそれ程大きくないが、頻繁に変更/更新されることが多い。従って、これらのコードデータを保持するメモリには、ある程度の高速動作が求められる。この点、3Tr−NAND型フラッシュメモリ403は、消去単位がNAND型フラッシュメモリ402ほど大きくなく、ページ単位でのデータの書き換えが可能である。従って、3Tr−NAND型フラッシュメモリ403は、上記コードデータを保持するのに最適な半導体メモリであると言うことが出来る。
また従来、NAND型フラッシュメモリを有するLSIであると、書き換えが特定のブロックに集中することを防ぐために、次のようなコントローラが必要であった。すなわち、入力されたアドレスを物理アドレスに変換したり、ブロックに不良があった場合に、当該ブロックを不良ブロックとして以後使用しないように制御を行ったりするコントローラである。しかし本実施形態ではこのようなコントローラは不要である。なぜなら、NAND型フラッシュメモリ402内のブロックを制御するファームウェアプログラムを2Trフラッシュメモリ404に保持させ、MCU401によって上記制御を行わせれば良いからである。MCU401は、本来行う作業(外部装置の制御やNAND型フラッシュメモリ402に入力されるデータの計算処理など)の間の時間を使って、上記制御を行えば良い。勿論、MCU401の能力と、本来MCU401が処理しなければならない処理量の大小を見極めて、処理量が多い場合には、ハードウェアシーケンサ等を設けてNAND型フラッシュメモリ402の制御を行っても良い。
上記のように、この発明の第1乃至第6の実施形態に係る半導体記憶装置であると、カップリングノイズの影響を低減出来る。この役割を、第1の実施形態に係る構成ではレギュレータ回路100、110が果たしている。レギュレータ回路100、110はそれぞれ、チャージポンプ回路80、90の出力電圧VP、VNを所定の電圧レベルに制御して、電圧VPCP、VNCPとして出力する。レギュレータ回路100、110は例えば、電圧VPCP、VNCPを抵抗で分割した値Vref’が基準電圧Vrefに一致するように制御する。テスト時における電圧リセット時には、このレギュレータ回路100、110は通常時に比べて大きい電流を流す。すなわち通常時よりも出力インピーダンスが低下する。その結果、電圧VPCP、VNCPはカップリングノイズの影響を受けにくくなる。
また第2の実施形態では、レギュレータ回路100、110の代わりに電圧検知回路140、150が設けられている。電圧検知回路140、150はそれぞれ電圧VPCP、VNCPを監視し、これらが所定の値になるようにチャージポンプ回路80、90の動作を制御する。電圧検知回路140、150は例えば、電圧VPCP、VNCPを抵抗で分割した値Vref’が基準電圧Vrefに一致するように制御する。テスト時における電圧リセット時には、電圧検知回路140、150は通常時に比べて大きい電流を流す。すなわち通常時よりも出力インピーダンスが低下する。その結果、電圧VPCP、VNCPはカップリングノイズの影響を受けにくくなる。
従って、複数のページに対して同時にデータを書き込んだ場合であっても、一方の電圧が、他方の電圧のリセットに起因するカップリングの影響を受けにくく、高速なリセット動作が可能となる。
なお上記第1の実施形態では、フラッシュメモリ3が正電圧レギュレータ100と負電圧レギュレータ110との両方を備える場合について説明した。しかし、例えば負電圧が先にリセットされる構成においては、負電圧の電圧レベルの制御が可能ならば、負電圧レギュレータ110は不要であり、正電圧レギュレータ100のみあれば良い。逆に、正電圧が先にリセットされる構成においては、正電圧の電圧レベルの制御が可能ならば、正電圧レギュレータ100は不要であり、負電圧レギュレータ110のみあれば良い。なぜなら、リセットが完了して0V(またはVcc2など)で安定したノードは、カップリングノイズの影響を受け難いからである。従って、レギュレータ100、110の両方が設けられていても良いが、先にリセットされる電圧をレギュレートするレギュレータ回路に対して出力インピーダンスが可変とされる構成は不要である。
また上記第1、第2の実施形態では、負電圧と正電圧とのいずれか一方を先にリセットする場合について説明した。しかし、負電圧と正電圧とを同時にリセットしても良い。この場合であっても、負電圧と正電圧とは、互いにカップリングノイズの影響を受けることなくリセットされる。更に、カップリングノイズの影響を受ける箇所として、上記実施形態では制御ゲートとウェル領域との間を例に説明した。しかし、例えばセレクトゲート線と制御ゲートまたはドレイン領域との間、制御ゲートとドレイン領域との間、またはその他の配線間においても同様である。
また上記第1、第2の実施形態は、特に2Trフラッシュメモリにおいて効果が顕著である。なぜなら、2Trフラッシュメモリでは、書き込み動作時や消去動作時に負電圧と正電圧とを使用するからである。すなわち、書き込み終了直後や消去終了直後において、高電圧側ノードも低電圧側ノードも0Vでは無いので、一方の電圧を変動させると、他方のノードが影響を受けやすいからである。従って、上記第1、第2の実施形態は、FNトンネリングによって多数のメモリセルに対して同時書き込みが可能であって、且つ、書き込み及び消去時に負電圧と正電圧とを用いる半導体メモリ全般に対して特に効果がある。
更に上記第1、第2の実施形態ではリセット動作を、正電圧VPPまたは負電圧VBBから読み出し電圧(0VまたはVcc2)にすることと定義した。しかし、設定すべき電圧値は必ずしも読み出し電圧に限定されず、メモリの仕様に合わせて適宜設定できる。また第1、第2の実施形態を組み合わせても良い。例えば正電圧は正電圧レギュレータ110で制御し、負電圧は負電圧検知回路150で検知する構成であっても良い。
また上記第1、第2の実施形態では、レギュレータ回路100、110及び検知回路140、150の出力インピーダンスが、書き込みビット数に応じて変化する場合について説明した。しかし、消去単位に応じて可変であっても良い。すなわち、テスト時の消去動作が終了して電圧リセットを行う際に、レギュレータ回路100、110及び検知回路140、150の出力インピーダンスを、通常動作時より小さくしても良い。これは、テスト動作時において、通常動作時の消去動作よりも一括してデータが消去されるビット数が多い場合があり得るからである。書き込みと同様に、データが一括して消去されるビット数が多いと、当然に寄生容量も大きくなる。従って、消去に際しても上記実施形態を適用することで、上記実施形態と同様の効果が得られる。消去時の動作は、書き込み動作時と電圧の正負の関係が逆になるだけであり、その他は全く同様である。
次に、前述の半導体記憶装置に関するアプリケーションについて説明する。図30にメモリカードの例を示した。図30に示した様に、メモリカード900は、上記実施形態で説明したフラッシュメモリ3(2Trフラッシュメモリ、3Tr−NAND型フラッシュメモリまたはNAND型フラッシュメモリ)を有している。フラッシュメモリ3は、図示せぬ外部装置から所定の制御信号及びデータを受け取る。また、図示せぬ外部装置へ所定の制御信号及びデータを出力する。
メモリカード900に搭載されたフラッシュメモリ3に、データ、アドレス、若しくは、コマンドを転送する信号線(DAT)、信号線DATにコマンドが転送されている事を示すコマンドラインイネーブル信号線(CLE)、信号線DATにアドレスが転送されている事を示すアドレスラインイネーブル信号線(ALE)、及び、フラッシュメモリ10が動作可能か否かを示すレディービジー信号線(R/B)が接続される。
図31に別のメモリカードの例を示した。図30に示したメモリカードと異なる点は、フラッシュメモリ3を制御し、図示せぬ外部装置と所定の信号のやり取りを行うコントローラ910を有している点である。
コントローラ910は、それぞれフラッシュメモリ3及び図示せぬ外部装置から所定の信号を受信、若しくは、外部装置へ所定の信号を出力するインターフェース部(I/F)911、912と、外部装置から入力された論理アドレスを物理アドレスに変換する為の所定の計算を行うマイクロプロセッサ部(MPU)913と、データを一時的に記憶するバッファーラム914と、誤り訂正符合を生成する誤り訂正部(ECC)915を有している。また、メモリカード900にはコマンド信号線(CMD)、クロック信号線(CLK)、信号線(DAT)が接続されている。
なお、前述の様なメモリカードを示したが、制御信号の本数、信号線のビット幅、若しくは、コントローラの構成は種々の変形が可能である。
図32は、別のアプリケーションを示す。図32に示すように、前述したメモリカード900は、カードホルダー920に挿入され、図示せぬ電子機器に接続される。カードホルダー920は前出のコントローラ910の機能の一部を有していても良い。
図33に別のアプリケーションを示した。図示した様に、前述のメモリカード900、若しくは、メモリカード900が挿入されたカードホルダー920が接続装置1000に挿入される。接続装置1000は接続配線1100、及びインターフェース回路1200を介してボード1300に接続される。ボード1300にはCPU1400やバス1500が搭載される。
図34に別のアプリケーションを示した。メモリカード900、若しくは、メモリカード900が挿入されたカードホルダー920が接続装置1000に挿入される。接続装置1000は接続配線1100を介して、パーソナルコンピュータ2000に接続されている。
別のアプリケーションを図35、図36に示す。図示するように、ICカード2100にMCU2200が搭載され、MCU2200は、いずれかの実施態様に従ったフラッシュメモリ10と、その他の回路、例えばROM2300、RAM2400、及びCPU2500を備えている。ICカード2100は、MCU2200に接続され且つICカード2100に設けられたplane terminal 2600を介してMCU2200に接続可能である。CPU2500は、計算部2510と、フラッシュメモリ3、ROM2300及びRAM2400に接続された制御部2520を備えている。例えば、MPU2200はICカード2100の一方の面上に設けられ、plane connecting terminal 2600は他方の面に設けられている。
すなわち、この発明の第1乃至第6の実施形態に係る半導体記憶装置は、
1.フローティングゲートと、前記フローティングゲート上に形成された制御ゲートとを備えた第1MOSトランジスタを含む複数のメモリセルと、
マトリクス状に配置された前記メモリセルを備えたメモリセルアレイと、
第1正電圧を発生する第1電圧発生回路と、
第1基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
前記第1電圧発生回路で発生された前記第1正電圧を、前記第1基準電圧に基づく電圧値に設定して第2正電圧として出力する第1電圧制御回路とを具備し、前記第1電圧制御回路の出力インピーダンスは、データが同時に書き込まれる前記メモリセルの数に応じて変化し、前記第2正電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用される。
2.フローティングゲートと、前記フローティングゲート上に形成された制御ゲートとを備えた第1MOSトランジスタを含む複数のメモリセルと、
マトリクス状に配置された前記メモリセルを備えたメモリセルアレイと、
正電圧を発生する第1電圧発生回路と、
第1基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
前記正電圧の電圧値の所定の比率を第1検知レベルとして用い、該第1検知レベルと前記第1基準電圧とを比較して、該比較の結果に基づいて前記第1電圧発生回路を制御する第1電圧検知回路とを具備し、前記第1電圧発生回路の前記第1検知レベル及び出力インピーダンスは、データが同時に書き込まれる前記メモリセルの数に応じて変化し、前記正電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用される。
3.上記1において、第1負電圧を発生する第2電圧発生回路と、
前記第2電圧発生回路で発生された前記第1負電圧を、前記基準電圧発生回路の発生する第2基準電圧に基づく電圧値に設定して第2負電圧として出力する第2電圧制御回路と、
同一行にある前記メモリセルの前記第1MOSトランジスタの前記制御ゲートを共通接続するワード線を更に備え、前記第2負電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用され、第1動作モードにおいて、データはいずれか1本の前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、第2動作モードにおいて、データは全ての前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、前記第2動作モードにおいて前記データを前記メモリセルに書き込んだ後、前記第2負電圧を前記データの読み出しに使用される電圧値に変更するリセット動作時における前記第1電圧制御回路の出力インピーダンスの値は、その他の期間における値よりも小さい。
4.上記3において、前記第1電圧制御回路は、前記第2正電圧が印加されるノードから電源電圧が印加されるノードに達し且つ前記リセット動作時に新たに有効とされる電流経路を含む。
また上記実施形態に係る半導体記憶装置の制御方法は、
5.正電圧及び負電圧を用いて、複数のワード線に接続されたメモリセルに対して同時にデータを書き込むステップと、
前記データを書き込んだ後、前記正電圧を発生する第1電圧発生回路の出力インピーダンスを低下させるステップと、
前記第1電圧発生回路の出力インピーダンスが低下された状態で、前記負電圧が印加されたノードを、前記データの読み出し時に使用される第1読み出し電位に設定するステップと、
前記第1読み出し電位に設定された後、前記正電圧が印加されたノードを、前記データの読み出し時に使用される第2読み出し電位に設定するステップとを具備する。
6.上記1において、第1負電圧を発生する第2電圧発生回路と、
前記第2電圧発生回路で発生された前記第1負電圧を、前記基準電圧発生回路の発生する第2基準電圧に基づく電圧値に設定して第2負電圧として出力する第2電圧制御回路とを更に備え、前記第2電圧制御回路の出力インピーダンスは、データが同時に書き込まれる前記メモリセルの数に応じて変化し、前記第2負電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用される。
7.上記6において、同一行にある前記メモリセルの前記第1MOSトランジスタの前記制御ゲートを共通接続するワード線を更に備え、
第1動作モードにおいて、データはいずれか1本の前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、第2動作モードにおいて、データは全ての前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、前記第2動作モードにおいて前記データを前記メモリセルに書き込んだ後、前記第2正電圧を前記データの読み出しに使用される電圧値に変更するリセット動作時における前記第2電圧制御回路の出力インピーダンスの値は、その他の期間における値よりも小さい。
8.上記7において、前記第2電圧制御回路は、前記第2負電圧が印加されるノードから電源電圧が印加されるノードに達し且つ前記リセット動作時に新たに有効とされる電流経路を含む。
9.上記2において、負電圧を発生する第2電圧発生回路と、
前記負電圧の電圧値の所定の比率を第2検知レベルとして用い、該第2検知レベルと、前記基準電圧発生回路の発生する第2基準電圧とを比較して、該比較の結果に基づいて前記第2電圧発生回路を制御する第2電圧検知回路と、
同一行にある前記メモリセルの前記第1MOSトランジスタの前記制御ゲートを共通接続するワード線とを更に備え、前記負電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用され、第1動作モードにおいて、データはいずれか1本の前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、第2動作モードにおいて、データは全ての前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、前記第2動作モードにおいて前記データを前記メモリセルに書き込んだ後、前記負電圧が印加されたノードの電圧値を前記データの読み出しに使用される電圧値に変更するリセット動作時における前記第1電圧検知回路の出力インピーダンスの値は、その他の期間における値よりも小さい。
10.上記9において、前記第1電圧検知回路は、前記正電圧が印加されるノードから電源電圧が印加されるノードに達し且つ前記リセット動作時に新たに有効とされる電流経路を含む。
11.上記2において、負電圧を発生する第2電圧発生回路と、
前記負電圧の電圧値の所定の比率を第2検知レベルとして用い、該第2検知レベルと、前記基準電圧発生回路の発生する第2基準電圧とを比較して、該比較の結果に基づいて前記第2電圧発生回路を制御する第2電圧検知回路と、を更に備え、前記第2電圧制御回路の出力インピーダンスは、データが同時に書き込まれる前記メモリセルの数に応じて変化し、前記負電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用される。
12.上記11において、同一行にある前記メモリセルの前記第1MOSトランジスタの前記制御ゲートを共通接続するワード線を更に備え、第1動作モードにおいて、データはいずれか1本の前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、第2動作モードにおいて、データは全ての前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、前記第2動作モードにおいて前記データを前記メモリセルに書き込んだ後、前記第正電圧が印加されたノードの電圧値を前記データの読み出しに使用される電圧値に変更するリセット動作時における前記第2電圧検知回路の出力インピーダンスの値は、その他の期間における値よりも小さい。
13.上記12において、前記第2電圧検知回路は、前記負電圧が印加されるノードから電源電圧が印加されるノードに達し且つ前記リセット動作時に新たに有効とされる電流経路を含む。
14.上記3において、データの書き込み時において、前記第2正電圧が前記ワード線に対して印加され、前記第2負電圧が、前記メモリセルが形成される半導体基板に対して印加される。
15.上記9において、データの書き込み時において、前記正電圧が前記ワード線に対して印加され、前記負電圧が、前記メモリセルが形成される半導体基板に対して印加される。
16.上記1または2において、前記メモリセルは、前記第1MOSトランジスタのソースにドレインが接続された第2MOSトランジスタを含み、
前記メモリセルアレイにおいて同一列にある前記メモリセルの前記第1MOSトランジスタのドレインを共通接続するビット線と、
前記第2MOSトランジスタのソースを共通接続するソース線とを更に備える。
更に上記実施形態に係るメモリカードは、
17.上記1記載の半導体記憶装置を備える。
18.上記17において、前記半導体記憶装置を制御する制御回路を更に備える。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。
この発明の第1の実施形態に係るLSIのブロック図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの回路図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの、ビット線に沿った方向の断面図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備える基準電圧発生回路の回路図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備える正のチャージポンプ回路の回路図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備える負のチャージポンプ回路の回路図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備える正電圧レギュレータ回路の回路図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備える負電圧レギュレータ回路の回路図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの回路図であり、書き込み動作時の様子を示す図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの回路図であり、消去動作時の様子を示す図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの回路図であり、読み出し動作時の様子を示す図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリにおけるダイソートテストのフローチャート。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリのダイソートテスト時における、各種信号のタイミングチャート。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの回路図であり、ダイソートテスト時の様子を示す図。 従来のフラッシュメモリにおいて、ウェル電位を先にリセットする際のワード線電位とウェル電位のタイミングチャート。 従来のフラッシュメモリにおいて、ワード線電位を先にリセットする際のワード線電位とウェル電位のタイミングチャート。 従来のフラッシュメモリにおいて、ワード線電位とウェル電位を同時にリセットする際のワード線電位とウェル電位のタイミングチャート。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備える正電圧レギュレータ回路の回路図であり、正電圧リセット時以外の様子を示す図。 この発明の第1の実施形態に係るフラッシュメモリの備える正電圧レギュレータ回路の回路図であり、正電圧リセット時の様子を示す図。 この発明の第2の実施形態に係るLSIのブロック図。 この発明の第2の実施形態に係るフラッシュメモリの備える正電圧検知回路の回路図。 この発明の第2の実施形態に係るフラッシュメモリの備える負電圧検知回路の回路図。 この発明の第2の実施形態に係るフラッシュメモリの備える正のチャージポンプ回路の回路図。 この発明の第2の実施形態に係るフラッシュメモリのダイソートテスト時における、各種信号のタイミングチャート。 この発明の第3の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの回路図。 この発明の第3の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるロウデコーダの回路図。 この発明の第4の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの回路図。 この発明の第5の実施形態に係るフラッシュメモリの備えるメモリセルアレイの回路図。 この発明の第6の実施形態に係るLSIのブロック図。 この発明の第1乃至第5の実施形態に係るフラッシュメモリを備えたメモリカードのブロック図。 この発明の第1乃至第5の実施形態に係るフラッシュメモリを備えたメモリカードのブロック図。 この発明の第1乃至第5の実施形態に係るフラッシュメモリを備えたメモリカード及びカードホルダーの外観図。 この発明の第1乃至第5の実施形態に係るフラッシュメモリを備えたメモリカードを接続する接続装置の外観図。 この発明の第1乃至第5の実施形態に係るフラッシュメモリを備えたメモリカードを接続する接続装置の外観図。 この発明の第1乃至第5の実施形態に係るフラッシュメモリを備えたICカードの外観図。 この発明の第1乃至第5の実施形態に係るフラッシュメモリを備えたICカードのブロック図。
符号の説明
1…LSI、2…CPU、3…フラッシュメモリ、10…メモリセルアレイ、20…ロウデコーダ、30…カラムデコーダ、40…カラムセレクタ、50…ラッチ回路、60…制御回路、70…基準電圧発生回路、71、81、91、220〜225、240〜243、248、249、260、261、266、267、280、281、286、287…MOSトランジスタ、72、226、250、268、288…比較器、73〜75、227〜230、244〜247、262〜265、282〜285…抵抗素子、76、77…ダイオード、80…正のチャージポンプ回路、82、92…キャパシタ素子、90…負のチャージポンプ回路、100…正電圧レギュレータ回路、110…負電圧レギュレータ回路、120…入出力バッファ、130…ライトステートマシーン、140…正電圧検知回路、150…負電圧検知回路、270…発振部、271…NANDゲート、272…インバータ、280…チャージポンプ部

Claims (5)

  1. フローティングゲートと、前記フローティングゲート上に形成された制御ゲートとを備えたMOSトランジスタを含む複数のメモリセルと、
    マトリクス状に配置された前記メモリセルを備えたメモリセルアレイと、
    第1正電圧を発生する第1電圧発生回路と、
    第1基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
    前記第1電圧発生回路で発生された前記第1正電圧を、前記第1基準電圧に基づく電圧値に設定して第2正電圧として出力する第1電圧制御回路と
    を具備し、前記第1電圧制御回路の出力インピーダンスは、データが同時に書き込まれる前記メモリセルの数に応じて変化し、前記第2正電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用される
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  2. フローティングゲートと、前記フローティングゲート上に形成された制御ゲートとを備えたMOSトランジスタを含む複数のメモリセルと、
    マトリクス状に配置された前記メモリセルを備えたメモリセルアレイと、
    正電圧を発生する電圧発生回路と、
    基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
    前記正電圧の電圧値の所定の比率を検知レベルとして用い、該検知レベルと前記基準電圧とを比較して、該比較の結果に基づいて前記電圧発生回路を制御する電圧検知回路と
    を具備し、前記電圧発生回路の前記検知レベル及び出力インピーダンスは、データが同時に書き込まれる前記メモリセルの数に応じて変化し、前記正電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用される
    ことを特徴とする半導体記憶装置。
  3. 第1負電圧を発生する第2電圧発生回路と、
    前記第2電圧発生回路で発生された前記第1負電圧を、前記基準電圧発生回路の発生する第2基準電圧に基づく電圧値に設定して第2負電圧として出力する第2電圧制御回路と、
    同一行にある前記メモリセルの前記第1MOSトランジスタの前記制御ゲートを共通接続するワード線を更に備え、
    前記第2負電圧は前記メモリセルへのデータの書き込み及び消去の際に使用され、
    第1動作モードにおいて、データはいずれか1本の前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、
    第2動作モードにおいて、データは全ての前記ワード線に接続された前記メモリセルに同時に書き込まれ、
    前記第2動作モードにおいて前記データを前記メモリセルに書き込んだ後、前記第2負電圧を前記データの読み出しに使用される電圧値に変更するリセット動作時における前記第1電圧制御回路の出力インピーダンスの値は、その他の期間における値よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  4. 前記第1電圧制御回路は、前記第2正電圧が印加されるノードから電源電圧が印加されるノードに達し且つ前記リセット動作時に新たに有効とされる電流経路を含む
    ことを特徴とする請求項3記載の半導体記憶装置。
  5. 正電圧及び負電圧を用いて、複数のワード線に接続されたメモリセルに対して同時にデータを書き込むステップと、
    前記データを書き込んだ後、前記正電圧を発生する電圧発生回路の出力インピーダンスを低下させるステップと、
    前記電圧発生回路の出力インピーダンスが低下された状態で、前記負電圧が印加されたノードを、前記データの読み出し時に使用される第1読み出し電位に設定するステップと、
    前記第1読み出し電位に設定された後、前記正電圧が印加されたノードを、前記データの読み出し時に使用される第2読み出し電位に設定するステップと
    を具備することを特徴とする半導体記憶装置の制御方法。
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