JP4420608B2 - 計量キャップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、計量キャップに関し、特に容器本体の口首部又は該口首部に取り付けられた本体キャップに着脱可能に装着される計量キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
内容液として例えば液体洗剤等を収容する容器は、これらの内容液を計量しつつ使用される場合があり、計量用のカップ等を別途に用いることが煩わしいことから、キャップとして内容液を計量する機能を備えた計量キャップを、例えば合成樹脂製のボトル容器等の口首部に装着して使用されることになる。計量キャップは、目盛り等を備えていて、内容液の種類や使用量に応じて適量を容易に計量することができるようになっている他、計量した内容液を注ぎ出した後に、再び計量キャップを口首部に装着する際に、液だれが生じないようにする必要がある。
【0003】
口首部への再装着時に液だれが生じないように工夫した計量キャップとしては、例えば計量キャップの先端部外側に雄ネジを設けて注ぎ口が口首部や本体キャップの内側に挿入配置されるような構造としたものや(例えば、特許文献1参照)、計量キャップの注ぎ口部を上方から挿入可能な液回収用の凹部を有する本体キャップを口首部に取り付け、この液回収用の凹部に注ぎ口部を挿入させつつ計量キャップを本体キャップに装着するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−301407号公報
【特許文献2】
特開2001−139049号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の計量キャップは、主として射出成形によって形成される合成樹脂製のキャップであったため、成形時の金型の抜き易さ等から、計量キャップの液溜め部分の断面形状は、注ぎ口部の断面形状に制約され、これと同等かこれより小さい形状とする必要があった。したがって、上記従来の注ぎ口部を容器の口首部や本体キャップの内側に挿入配置するようにした計量キャップによれば、計量可能な量を増大するべく、液溜め部分の容量を増やそうとした場合、例えば特許文献1,2に示す如く、注ぎ口部と同等の断面で、計量キャップの口首部からの突出長さを大きくする必要があり、高さ方向にかさばることになると共に、外観上不安定な印象を与えやすくなる。また、計量キャップの注ぎ口部を横断方向に拡径して容量を増大しようとすると、注ぎ口部が挿入される口首部や本体キャップもまた横断方向に拡径する必要が生じて、容器や本体キャップを形成する際に使用する樹脂の量が増えることになる。
【0006】
本発明は、口首部からの突出長さを過度に大きくすることなく、且つ口首部や本体キャップを横断方向に拡径することなく液溜め部分の容量を増大して、計量キャップによって計量可能な容量を容易に増やすことのできる計量キャップを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、容器本体の口首部又は該口首部に取り付けられた本体キャップに着脱可能に装着される計量キャップであって、先端の注ぎ口を下方に向けて、装着時に前記口首部又は前記本体キャップの内側に少なくとも先端側の一部が上方から挿入配置される液戻し筒部と、該液戻し筒部と連接した当該液戻し筒部の内径よりも大きな内径を備える液溜め膨出部とを有しており、且つ上下に分割した下方部材と上方部材とを射出成形により形成し、環状接合部を介して一体化した計量キャップを提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
ここで、上記記載において、液戻し筒部の内径と比較される液溜め膨出部の内径は、当該液溜め膨出部における胴部の内径を意味するものであり、当該胴部において、液戻し筒部の内径よりも内径が大きい部分を少なくとも一部に有していれば良い。また、内径は、液戻し筒部又は液溜め膨出部の断面形状が円形である場合にはこれの直径を意味し、円形以外のものである場合には、当該断面形状の断面二次半径の2倍を意味するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に示す本発明の好ましい第1実施形態に係る計量キャップ10は、例えば内容液として液体洗剤を収容する合成樹脂製のボトル容器の口首部11に着脱可能に装着されると共に、外周面又は内周面に目盛り等が描かれていて、適量の液体洗剤を計量して洗濯機等に投入することのできる機能を備えている。
【0010】
また、本第1実施形態によれば、ボトル容器を構成する容器本体12の上端部から突出して設けられた口首部11には、本体キャップ13が取り付けられており、この本体キャップ13に螺合装着されることにより、計量キャップ10は、当該本体キャップ13を介して口首部11に着脱可能に装着されることになる。なお、本実施形態によれば、口首部11の内径D1は、例えばφ32.0mmとなっている。
【0011】
そして、本第1実施形態の計量キャップ10は、先端の注ぎ口14を下方に向けて、装着時に本体キャップ13の内側に少なくとも先端側の一部(本実施形態では略全体)が上方から挿入配置される液戻し筒部15と、この液戻し筒部15と連接した当該液戻し筒部15の内径D2よりも大きな内径D3を備える液溜め膨出部16とを有しており、且つ本第1実施形態の計量キャップ10は、上下に分割した下方部材18と上方部材19とを射出成形により形成し、これらを環状接合部17を介して一体化してなるものである。
【0012】
また、本第1実施形態によれば、下方部材18と上方部材19とを接合一体化する環状接合部17は、下方部材18の上部外周面39を外側から覆いつつ上方部材19の下部内側に填め込む内挿嵌合による接合部となっている。
【0013】
本第1実施形態によれば、口首部11に取り付けられる本体キャップ13は、例えば特開2001−139049号公報に記載される本体キャップと略同様の構成を有する、例えば射出成形によって形成された合成樹脂製の公知のものであり、注ぎ口14を下方に向けた状態の計量キャップ10の液戻し筒部15を、上方から挿入配置させることのできる液回収用凹部20をその内側に有している。
【0014】
また、本体キャップ13は、ボトル容器の口首部11を覆って装着されるスカート壁部22と、スカート壁部22の天井部23から上方に突出してスカート壁部22よりも小さな径で同心状に設けられ、外周面に雄ネジ25が形成された雄ネジ壁部24と、雄ネジ壁部24の下端部から口首部11の内周面に沿うようにして下方に延設されると共に、斜めに傾斜する底面板26を有する椀状の受け皿部27と、この受け皿部27の中央部分から上方に突出して設けられ、液回収用凹部20に液戻し筒部15を挿入配置した計量キャップ10の装着時に、液戻し筒部15の内側に配置される注出ノズル21とからなる。
【0015】
スカート壁部22は、その下端部内周面に係合用凹凸部28を有しており、本体キャップ13をボトル容器の口首部11に押し込んで、この係合用凹凸部28を口首部11の基端部外周面に形成した被係合用凹凸部29に係止することにより、本体キャップ13がボトル容器の口首部11に装着固定される。また、雄ネジ壁部24の雄ネジ25には、後述する計量キャップ10のスカート状の環状壁30に形成された雌ネジ31が螺合され、また雄ネジ壁部24は、受け皿部27と共にその内側に液回収用凹部20を形成する。
【0016】
受け皿部28は、ボトル容器の口首部11の内側に挿入配置される椀状部分であって、これの斜めに傾斜する底面板26には、その最も低い部分に位置して液戻し開口32か形成されている。そして計量キャップ10を再装着した際に、計量キャップ10から液回収用凹部20に回収された余剰液を、この液戻し開口32を介して容器本体12の内部に戻すことができるようになっている。また、底面板26の周縁部分から離れた中央部分には、当該底面板26から雄ネジ壁部24の上方まで突出させて注出ノズル21が設けられている。注出ノズル21は、その基端部において底面板26に開口形成した流出開口33と連通しており、計量キャップ10の注ぎ口14よりも断面形状が小さくなった先端注出口34を介して、計量キャップ10に液体洗剤をスムーズに注出することができるようになっている。
【0017】
本第1実施形態によれば、本体キャップ13を介して口首部11に装着される計量キャップ10は、例えば透明な合成樹脂を射出成形して形成される下方部材18と上方部材19との2部材で構成されている。下方部材18及び上方部材19は、いずれも、射出成形時に金型が抜き易いように設計された形状を有している。下方部材18及び上方部材19は、成形後に環状接合部17を介して接合一体化することによって、装着時に本体キャップ13の液回収用凹部20に挿入配置される液戻し筒部15と、液戻し筒部15と連接一体化されて本体キャップ13の上方に配置される液溜め膨出部16とを備える計量キャップ10を構成することになる。
【0018】
下方部材18は、内径D2が例えばφ26.6mmとなった円筒状部分である液戻し筒部15と、装着時における液戻し筒部15の上端部から外側に張り出した環状リブ35と、環状リブ35の外周縁部から垂下されて液戻し筒部15と同心状に設けられ、内周面に雌ネジ31を有するスカート状の環状壁30とからなり、環状壁30を外周面に雄ネジ25が設けられた本体キャップ13の雄ネジ壁部24に螺合することによって、計量キャップ10が口首部11に着脱可能に装着される。なお、環状壁30の雌ネジ31を介して計量キャップ10を本体キャップ13に螺合装着することにより、注ぎ口14から液戻し筒部15の外周面に液体洗剤が液だれした場合でも、当該液体洗剤が雌ネジ31に付着するのを効果的に回避できると共に、計量キャップ10を着脱する際に指が汚れるのを回避することが可能になる。
【0019】
液戻し筒部15は、環状リブ35の下面が本体キャップ13の雄ネジ壁部24の上端に当接するまで計量キャップ10を螺合装着した際に、先端の注ぎ口14が受け皿部27の底面板26の近くに配置される長さで設けられている。また、計量キャップ10が本体キャップ13に螺合装着された際に、注ぎ口14の開口周縁部は、受け皿部27の内周面に形成された当接段差部36と密着当接するようになっており、これによって、収容された液体洗剤が、液戻し筒部15の外側の液回収用凹部20との間の隙間に回り込むのを防止し、シール性を向上させている。さらに、液戻し筒部15には、これの外周面又は内周面に、計量用の目盛りが適宜描かれている。
【0020】
環状リブ35は、液戻し筒部15と液溜め膨出部16との段差部分に設けられる円環状帯板部分であって、その下面には、インナーリング37が下方に突出して設けられている。インナーリング37と環状壁30の内側面との間に本体キャップ13の雄ネジ壁部24の上端部を挟み込みようにしつつ、計量キャップ10が本体キャップ13に装着されることになる。また環状リブ35の上面外側部分には、一対の挟込み環状リブ38が上方に突出して設けられており、これらの挟込み環状リブ38の間隔部分に、上方部材19の挿入環状リブ41を挿入係止しつつ、上方部材19が下方部材18に装着一体化されることになる。
【0021】
また、本第1実施形態によれば、外側の挟込み環状リブ38は、その外周面が環状壁30の外周面と面一となるように立設しており、これらの連続する外周面によって形成される下方部材18の上部外周面39が、上方部材19の下部に設けられた接合スカート部40の内側に填め込まれることにより、下方部材18と上方部材19とを接合一体化する環状接合部17が構成されることになる。さらに、外側の挟込み環状リブ38の外周面と環状壁30の外周面とによる上部外周面39には、上下方向に延設する帯状係止凹部(図示せず)が、周方向に間隔をおいて複数設けられている。上方部材19の接合スカート部40の内側面に上下方向に延設して複数設けた帯状係止凸部(図示せず)を、これらの帯状係止凹部に各々係止しつつ上方部材19を下方部材18に装着一体化することにより、上方部材19の下方部材18に対する周方向への相対的な回転移動を回避することができるようになっている。
【0022】
上方部材19は、その胴部の内径D3が例えばφ36.0mmとなった略有底円筒形状を備える液溜め膨出部16と、液溜め膨出部16の下端部から内径を僅かに拡径させて下方に延設された接合スカート部40とからなり、また接合スカート部40の上端部内側には、液溜め膨出部16と同径で下方に延設する挿入リブ41が同心状に設けられている。
【0023】
液溜め膨出部16は、環状リブ35を介して液戻し筒部15と連続形成された、主として計量される液体洗剤を貯留する部分であって、その内径D3が、液戻し筒部15の内径D2よりも大きくなっており、且つ上方から見て本体キャップ13のスカート壁部22によって囲まれる領域内に納まる大きさの外径となるように形成されている。また、液溜め膨出部16は、環状リブ35からの高さHが例えば32.0mmとなっており、当該高さHが液溜め膨出部16の内径D3よりも小さくなった、扁平で安定した外観形状を有している。さらに、複雑な凹凸形状が外側からは見えないように内側に隠されて、簡素な外観形状を有している。
【0024】
接合スカート部40は、上方部材19の下部に配置されて下方部材18の上部外周面39を内挿嵌合するスカート状の部分であって、帯状係止凸部を帯状係止凹部に係止しつつ上部外周面39を内側に填め込むようにして、下方部材18と上方部材19とを接合一体化させる。また接合スカート部40の下端内側面には、下端固定リブ42が内側に突出して設けられており、接合スカート部40の下端開口の弾性変形を介して、填め込まれた下方部材18の環状壁30の下端縁部に下端固定リブ42を係止固定することにより、一対の挟込み環状リブ38の間に挿入リブ41を挿入係止した状態で、上方部材19と下方部材18とが強固に接合一体化されることになる。
【0025】
そして、上記構成を有する本第1実施形態の計量キャップ10によれば、口首部11からの突出長さを過度に大きくすることなく、且つ口首部11や本体キャップ13を横断方向に拡径することなく液溜め部分の容量を増大して、計量キャップ10によって計量可能な容量を容易に増やすことができる。すなわち、本第1実施形態によれば、計量キャップ10は、上下に分割した下方部材18及び上方部材19を射出成形により各々形成し、環状接合部17を介して一体化することによって、液戻し筒部15と連接したこれの内径D2よりも大きな内径D3を備える液溜め膨出部16を有しているので、この拡径された液溜め膨出部16によって、当該液溜め膨出部16の高さを過度に大きくして不安定な形状とすることなく、計量可能な液体洗剤等の容量を容易に増やすことが可能になる。
【0026】
また、液溜め膨出部16の拡径によって計量可能な容量が増えることにより、液戻し筒部15の外径を、従来のものと同様の大きさに保持することができ、従って口首部11や本体キャップ13を横断方向に拡径する必要がない。また口首部11や本体キャップ13を横断方向に拡径する必要がないため、口首部11を拡径する場合に生じる寸法不安定による液漏れの不具合を防止することが可能になる。
【0027】
さらに、本第1実施形態によれば、液溜め膨出部16の外径が本体キャップ13のスカート壁部22の外径と略同じ大きさとなっているので、安定感のあるシンプルな外観を有するとと共に、計量キャップ10を着脱する際の操作や、ボトル容器の製造時における箱詰めする工程等において、容器の首部を把持する操作をスムーズに行うことが可能になる。また容量の設計変更をする場合、液溜め膨出部16を所望量に容量変更したものに付けかえ、液戻し筒部15に装着することで、容易に容量の設計変更をすることが可能になる。
【0028】
さらにまた、本第1実施形態の計量キャップによれば、上下に分割した下方部材18及び上方部材19は、いずれも金型が抜き易いように設計された形状を有しており、射出成形によって各々容易に形成することができるので、例えば液溜め膨出部をブロー成形によって成形する場合と比較して、精度良く成形することが可能になり、また容量の設計変更に対する自由度を容易に確保することが可能になる。
【0029】
また、本第1実施形態の計量キャップ10によれば、下方部材18の上部外周面39を外側から覆いつつ上方部材19の接合スカート部40の内側に填め込む内挿嵌合による環状接合部17によって、相当の嵌合力が確保された状態で下方部材18と上方部材19とが接合一体化されているので、計量キャップ10を容器本体12の口首部11に着脱する際の回転力によって、上方部材19が下方部材18に対して相対的に回転移動することがなく、これによって計量キャップ10を安定した状態でスムーズに着脱することが可能になる。
【0030】
図2は、本発明の好ましい第2実施形態に係る計量キャップ50を示すものである。本第2実施形態によれば、計量キャップ50は、液溜め膨出部51の底部分52を構成する上方部材53と、底部分52よりも下方の、液溜め膨出部51の胴部54及び液戻し筒部55を構成する下方部材56とを、環状接合部57を介して接合一体化することによって形成されている。
【0031】
また、本第2実施形態によれば、計量キャップ50を上下に分割した下方部材56及び上方部材53は、いずれも、射出成形時に金型が抜き易いように設計された形状を有しており、これらを接合一体化する環状接合部57は、液溜め膨出部51の上部において、当該液溜め膨出部51の底部分52を構成する上方部材53の周縁壁58の外側面に形成した雄ネジを、下方部材56による液溜め膨出部51の胴部54の上部内側面に形成した雌ネジに螺合して得られる、ネジ嵌合による接合部となっている。
【0032】
なお、本第2実施形態によれば、本体キャップ13の雄ネジ壁部24に螺合装着される環状壁59は、環状リブ60を介して液戻し筒部55の上端部に接続しており、環状リブ60と液溜め膨出部51との間には、縮径されたくびれ部61が形成されている。
【0033】
そして、本第2実施形態の計量キャップ50によっても、上下に分割した下方部材56及び上方部材53を射出成形により各々形成し、環状接合部57を介して一体化することによって、液戻し筒部55と連接したこれの内径よりも大きな内径を備える液溜め膨出部51を有しているので、上記第1実施形態の計量キャップ10と略同様の作用効果を奏することになる。
【0034】
また、本第2実施形態の計量キャップ50によれば、液溜め膨出部51の上部において、上方部材53の周縁壁58の外側面に形成した雄ネジを、下方部材56の上部内側面に填め込むようにして螺合することにより環状接合部57が得られるので、計量キャップ50を容器本体12の口首部11に着脱する際に、下方部材56を直接把持しながら計量キャップ50を回転させ易くなり、上方部材53を下方部材56に対して相対的に回転移動させることなく、計量キャップ50を安定した状態でスムーズに着脱することが可能になる。
【0035】
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、計量キャップの液戻し筒部や液溜め膨出部は円筒形状のものである必要は必ずしもなく、また雄ネジや雌ネジを介して口首部や本体キャップに螺合装着されるものである必要は必ずしもない。さらに、内周面に雌ネジが形成された環状壁を設ける必要は必ずしもなく、例えば液戻し筒部の先端部外側に雄ネジを設け、これを口首部や本体キャップの先端部内側に設けた雌ネジに螺合しつつ、液戻し筒部の先端側の一部を口首部や本体キャップの内側に挿入配置したものであっても良い。さらにまた、計量キャップは本体キャップを介在させることなく口首部に直接装着されるものであっても良く、本体キャップに注出ノズルが設けられている必要は必ずしもない。
【0036】
また、計量キャップの液戻し筒部と液溜め膨出部は、透明な樹脂または同じ種類の樹脂を用いて形成する必要は必ずしもなく、例えば液溜め膨出部は耐落下衝撃性能に優れた樹脂を用い、液戻し筒部は透明性の良い樹脂を用いて形成するものであっても良い。さらに、容器本体に収容される内容液は、液体洗剤の他、計量を必要とするその他の種々の液体製品であっても良い。
【0037】
さらにまた、環状接合部は、上記各実施形態のものに限定されず、例えば図3示すように、液溜め膨出部70を構成する上方部材71の下部において、液戻し筒部72を構成する下方部材73の上端部に当該上方部材71をネジ嵌合することによって、下方部材73と上方部材71とを接合一体化しても良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明の計量キャップによれば、口首部からの突出長さを過度に大きくすることなく、且つ口首部や本体キャップを横断方向に拡径することなく液溜め部分の容量を増大して、計量キャップによって計量可能な容量を容易に増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る計量キャップを説明する、容器本体の口首部への装着状態の断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る計量キャップを説明する、容器本体の口首部への装着状態の断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る計量キャップを説明する、容器本体の口首部への装着状態の断面図である。
【符号の説明】
10,50 計量キャップ
11 口首部
12 容器本体
13 本体キャップ
15,55,72 液戻し筒部
16,51,70 液溜め膨出部
17,57 環状接合部
18,56,73 下方部材
19,53,71 上方部材
24 本体キャップの雄ネジ壁部
30 計量キャップのスカート状の環状壁
31 環状壁の雌ネジ
35 下方部材の環状リブ
38 挟込み環状リブ
39 下方部材の上部外周面
40 上方部材の接合スカート部
41 上方部材の挿入リブ
42 上方部材の下端固定リブ
52 液溜め膨出部の底部分
54 液溜め膨出部の同部

Claims (2)

  1. 容器本体の口首部又は該口首部に取り付けられた本体キャップに着脱可能に装着される計量キャップであって、
    先端の注ぎ口を下方に向けて、装着時に前記口首部又は前記本体キャップの内側に少なくとも先端側の一部が上方から挿入配置される液戻し筒部と、該液戻し筒部と連接した当該液戻し筒部の内径よりも大きな内径を備える液溜め膨出部とを有しており、
    且つ上下に分割した下方部材と上方部材とを射出成形により形成し、環状接合部を介して一体化されるようになっており、
    該環状接合部は、前記下方部材の上部外周面を外側から覆いつつ前記上方部材の下部内側に填め込む内挿嵌合による接合部となっており、
    前記下方部材は、前記液戻し筒部と、装着時における前記液戻し筒部の上端部から外側に張り出した環状リブと、該環状リブの外周縁部から垂下されて前記液戻し筒部と同心状に設けられ、内周面に雌ネジを有するスカート状の環状壁とからなり、前記環状リブの上面外側部分には、一対の挟込み環状リブが上方に突出して設けられており、外側の該挟込み環状リブは、その外周面が前記環状壁の外周面と面一となるように立設しており、
    前記上方部材は、前記液溜め膨出部と、前記液溜め膨出部の下端部から内径を僅かに拡径させて下方に延設された接合スカート部とからなり、該接合スカート部の上端部内側には、前記液溜め膨出部と同径で下方に延設する挿入リブが同心状に設けられており、
    前記環状リブの一対の前記挟込み環状リブの間隔部分に、前記上方部材の挿入リブを挿入係止すると共に、外側の前記挟込み環状リブ及び前記環状壁の連続する外周面によって形成される前記下方部材の上部外周面の全体が、前記上方部材の下部に設けられた前記接合スカート部の内側に填め込まれることにより、前記下方部材と前記上方部材とを接合一体化する前記環状接合部が構成される計量キャップ。
  2. 前記外側の挟込み環状リブの外周面と前記環状壁の外周面とによる前記下方部材の上部外周面には、上下方向に延設する帯状係止凹部が、周方向に間隔をおいて複数設けられており、前記上方部材の前記接合スカート部の内側面には、上下方向に延設する帯状係止凸部が複数設けられており、該帯状係止凸部を前記帯状係止凹部に各々係止しつつ前記上方部材と前記下方部材とが装着一体化される請求項1記載の計量キャップ。
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