JP6351470B2 - スクイズ容器用キャップ - Google Patents
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Description
しかし、従来のスクイズ容器は、洗剤や化粧料等の内容液を液体のまま直接噴出させるようにしたものであり、比較的広い範囲に内容液を霧状にして振りかける時などに不都合があった。
また、上述の問題を解消するために、注出孔を大きくすると噴霧ができないという問題があった。
スピン溝の具体的実施形態として、スピン溝は、下蓋の凹部底面またはキャップ基体のボス部天面に形成されることを特徴とする構成を採用する。
さらに、スクイズ容器用キャップの具体的実施形態として、下蓋と上蓋は、第2ヒンジ部を介して連設される2段式ヒンジキャップであることを特徴とする構成を採用する。
これにより、噴霧に不可欠なスピン室を形成するために別体のパーツを必要としないので、製造コストを低減することができる。
キャップ基体Cを装着するスクイズ容器Aの口筒部2には、環状に突出する係合突条3と、その下方に続くくびれ凹部4が形成されている。
このため、注出筒11の内側で架橋部12が存在しない部分、すなわち、架橋部12により区画される部分は、注出孔14として機能し、第1ヒンジ部D1と反対側に設けられる注出孔14は、内容液を注出する際に使用し、第1ヒンジ部D1側に設けられる注出孔14は、空気置換孔として機能する。
なお、本実施例では、注出筒11とボス部13を接続するために3本の架橋部12を形成しているが、架橋部12の数は複数本であれば、いくつでもよく、架橋部12に替えて適宜な形状の注出孔を注出筒11とボス部13との間の隔壁5に一つ以上穿設するものであっても構わない。
外筒8は、内周にスクイズ容器Aのくびれ凹部4に嵌合する環状の嵌合突条17が形成され、下端部外周には、第1ヒンジ部D1の反対側に設けられる連結片18と、それ以外の部分に間隔をおいて複数配設される破断可能な弱化片19とを介して外周筒部10が連設されており、外周筒部10の上端には第1ヒンジ部D1を介して下蓋Eが連設されている。
また、下側周壁21の外周下端部には、キャップ基体Cと連設される第1ヒンジ部D1が設けられるとともに、下側周壁21の第1ヒンジ部D1と反対側の外周上端部には、上蓋Fと連設される第2ヒンジ部D2が設けられている。
第1ヒンジ部D1は、後述する上蓋Fの摘み部44より径方向外方に突出しない構造としており、好ましくは、径方向外方に可能な限り突出しない形状がよい。
周壁25は、下頂壁20の下面とともに凹部24を形成するものであり、凹部24は、底面24aと内周24bとから構成されている。
凹部24の底面24aには、中心部に噴霧孔27が下頂壁20を貫通して穿設され、底面24aの周縁部に沿って、連通溝26と接続される環状溝28が形成されている。
なお、連通溝26は、環状溝28を介してずれた位置に3本のスピン溝29を形成している。
また、本実施例では、連通溝26およびスピン溝29の数は、3本であるが、複数本であれば、いくつでもよい。
さらに、下頂壁20の上面には、縦壁30の内側で、噴霧孔27の周囲に筒状の噴霧筒32が立設され、噴霧筒32の内側の下頂壁20上面に、すり鉢部33が形成されている。
上頂壁40の下面には、下蓋Eの噴霧筒32の内周面を密封する第2密封リング43が垂設されている。
なお、本実施例では、下蓋Eと上蓋Fとを第2ヒンジ部D2を介して連設する2段式ヒンジキャップとして具体化しているが、上蓋Fは、第2ヒンジ部D2を無くしてアンダーカットや螺合等で下蓋Eと嵌合させたものであっても構わない。
本実施例の2段式ヒンジキャップBは、まず、図2に示すように、キャップ基体Cと下蓋Eと上蓋Fとを展開した状態で、射出成型により一体で作製する。
そして、第1ヒンジ部D1を折り曲げることにより、キャップ基体Cに下蓋Eで閉蓋すると、キャップ基体Cのボス部13と下蓋Eの凹部24とが嵌合することにより、ボス部13の天面13aと凹部24の底面24aとの間にスピン室Gが形成される。
つづいて、第2ヒンジ部D2を折り曲げることにより、下蓋Eに上蓋Fで閉蓋する。
以上により、2段式ヒンジキャップBの組み立てが完了する。
このように、本実施例の2段式ヒンジキャップBは、一つの部品から構成されるため、簡単に組み立てることができる。
打栓工程は、内筒6と外筒8との間に形成される環状溝部にスクイズ容器Aの口筒部2を当てがい、上蓋Fの上から押圧力が加えられ、外筒8の嵌合突条17が口筒部2の係合突条3を乗り越えてくびれ凹部4に嵌合し、口筒部2が、内筒6の外周と外筒8の内周と基壁7とによって挟持され装着される。
なお、本実施例では、2段式ヒンジキャップBは、内筒6と外筒8との間に形成される環状溝部とスクイズ容器Aの口筒部2との嵌合によって装着されているが、2段式ヒンジキャップBは、スクイズ容器Aの口筒部2に螺合などの他の方法により装着するものであっても構わない。
このとき、上蓋Fが開蓋されても、キャップ基体Cの第1蓋係止部9の係合凹部16と下蓋Eの縮径突条22とが係合した状態にあるので、下蓋Eは、閉蓋状態を維持し、スピン室Gを形成することができる。
すると、図4(c)に示すように、連通溝26からスピン室G内に流入した内容液は、環状溝28を介してスピン溝29に矢印Hで示す流入方向で、円弧を描いて旋回して達するのでスピンがかかり、噴霧孔27から霧状となって噴霧することができる。
これにより、スクイズ容器Aの胴部1をスクイズして注出することも、そのままスクイズ容器を傾けて注出することもできる。
このため、従来のキャップが装着されたスクイズ容器と同様に、胴部をスクイズして内容液を適量注出することもできるし、また、容器をそのまま傾けて注出することもできる。
これにより、注出孔14から連通溝26およびスピン室Gを介して噴霧孔27から内容液が浸み出しても、噴霧筒32の内周を第2密封リング43により密封することができるので、不用意に内容液が漏れ出すおそれがない。
スクイズ容器Aを立てた状態で、図6に示すように、上蓋Fを閉蓋した状態で下蓋Eを開蓋して、そのまま外方に引っ張ると、キャップ基体Cの外筒8と外周筒部10とを連結する弱化片19が破断して、外周筒部10の第1ヒンジ部D1側が外筒8から引き離され、さらに下蓋Eを上方に引っ張ると、連結片18に連結された部分からめくれあがるようにして外筒8をスクイズ容器Aの口筒部2から簡単に外すことができる。
B 2段式ヒンジキャップ
C キャップ基体
D1 第1ヒンジ部
D2 第2ヒンジ部
E 下蓋
F 上蓋
G スピン室
H 流入方向
1 胴部
2 口筒部
3 係合突条
4 くびれ凹部
5 隔壁
6 内筒
7 基壁
8 外筒
9 第1蓋係止部
10 外周筒部
11 注出筒
12 架橋部
13 ボス部
13a 天面
13b 外周面
14 注出孔
15 膨出部
16 係合凹部
17 嵌合突条
18 連結片
19 弱化片
20 下頂壁
21 下側周壁
22 縮径突条
23 第1密封リング
24 凹部
24a 底面
24b 内周
25 周壁
26 連通溝
27 噴霧孔
28 環状溝
29 スピン溝
30 縦壁
31 第2蓋係止部
32 噴霧筒
33 すり鉢部
40 上頂壁
41 上側周壁
42 係止凹条
43 第2密封リング
44 摘み部
Claims (6)
- スクイズ可能な容器の口筒部に装着されるキャップであって、
口筒部に装着され、注出孔を有するキャップ基体と、
キャップ基体に第1ヒンジ部を介して連設され、噴霧孔を有し、注出孔を開閉する下蓋と、
下蓋に装着され、噴霧孔を開閉する上蓋とを備え、
キャップ基体は、下蓋の噴霧孔に対して突出するボス部を含み、
下蓋は、ボス部と嵌合して、噴霧孔を中心とする嵌合空間にスピン室を形成する凹部を含み、
下蓋を開閉することで、内容液を注出孔から注出するか、噴霧孔から噴霧するかを切り換えることを特徴とするスクイズ容器用キャップ。 - スピン室は、旋回流路を形成するスピン溝を有することを特徴とする請求項1に記載のスクイズ容器用キャップ。
- スピン溝は、注出孔と連通溝を介して連通することを特徴とする請求項2に記載のスクイズ容器用キャップ。
- スピン溝は、下蓋の凹部底面またはキャップ基体のボス部天面に形成されることを特徴とする請求項2または3に記載のスクイズ容器用キャップ。
- 連通溝は、下蓋の凹部内周またはキャップ基体のボス部外周に形成されることを特徴とする請求項3または4に記載のスクイズ容器用キャップ。
- 下蓋と上蓋は、第2ヒンジ部を介して連設される2段式ヒンジキャップであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスクイズ容器用キャップ。
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