JP7394616B2 - 計量キャップ - Google Patents

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Description

本発明は計量キャップに関する。
容器本体の口首部又は該口首部に取付けられた本体キャップに着脱可能に装着される計量キャップとして、例えば特許文献1、2に記載のものがある。
特許文献1に記載の計量キャップは、下端側に備えた注ぎ口が容器本体の口首部又は本体キャップの内側に上方から挿入配置される液戻し筒部を備えてなる下方部材と、下方部材の液戻し筒部に被着される有天筒状の液溜部を有してなる上方部材とを有し、上方部材
の内側に下方部材の上部外周面を嵌合し、下方部材の液戻し筒部における上部環状壁の外周面が上方部材の液溜部における下部に設けた膨出状の接合スカート部の内側に嵌め込まれて接合されている。
特許文献1に記載の計量キャップにあっては、上方部材の液溜部における下部に設けた膨出状の接合スカート部の内側に、下方部材の液戻し筒部における上部外周壁の外周面が嵌め込まれて接合される。これにより、計量キャップは、上方部材における液溜部の外周面に、その上下方向中間部で接合スカート部が膨出していることに起因する段差部を形成するものとなっている。上方部材における液溜部の外周面に形成される上述の段差部は、使用者によっては計量キャップを握り難く感じ、計量作業性を損なうことがある。
これに対し、特許文献2に記載の計量キャップは、特許文献1に記載の計量キャップにおける上述の握り難さを改善するためになされたものであり、上方部材が上下方向の全長に渡って下方部材の上部外周面の外側に嵌合するものとされ、この上方部材の外周面が上下方向の全長に渡って連続面をなすものとされた。
特許文献2に記載の計量キャップによれば、使用者による計量キャップの握り込みに際し、使用者は上方部材の上下方向の全長に渡って段差部のない連続面に手指を当てて、該上方部材をつかむことになる。計量キャップの外周の段差部に手指を当ててつかむものに比し、握り込み易くなり、使用者による計量作業性を向上できる。
特開2004-238023号公報 特開2019-18859号公報
しかし、特許文献2に記載の計量キャップは、上方部材が上下方向の全長に渡って下方部材の上部外周面の外側に嵌合するものとされ、計量キャップの周壁部分が二重壁からなり、計量キャップに計量された内容物の液面が見にくいことがある。また、計量キャップの生産段階又は使用段階で、下方部材に設けたねじ部を容器本体の口首部又は該口首部に取付けられた本体キャップのねじ部に着脱しようとして螺動操作しようとするとき、上方部材と下方部材との嵌合が甘いと、上方部材だけが空転して確実に計量キャップを開閉できないおそれがある。
本発明は、使用者により握り込み易く、計量された内容物の液面が見易く、容器本体の口首部又は該口首部に取付けられた本体キャップへの着脱の確実を図る計量キャップに関する。
請求項1に係る発明は、容器本体の口首部又は該口首部に取付けられた本体キャップに着脱可能に装着される計量キャップであって、容器本体の口首部又は本体キャップに装着され、容器本体側端部に備えた注ぎ口が容器本体の口首部又は本体キャップの内側に挿入配置される液戻し筒部を備えるとともに、該液戻し筒部に連設して容器本体の口首部又は本体キャップの上方に延びる筒状壁を備えた液溜め筒部を備える下方部材と、液溜め筒部の上端部に接合される天蓋部材とを有し、天蓋部材は、天板部の下面外周部に外側環状リブと内側環状リブを突設して備え、液溜め筒部における筒状壁の起立先端が天蓋部材における外側環状リブと内側環状リブとの間に上下方向及び径方向で嵌合されて液密に封着され、該外側環状リブの突設長さよりも該内側環状リブの突設長さが大きく、液溜め筒部の外周面と天蓋部材における外側環状リブの外周面とが上下方向の全長に渡って連続面をなすようにしたものである。
本発明によれば、下方部材と天蓋部材とからなる計量キャップにおいて、使用者により握り込み易く、計量された内容物の液面が見易く、容器本体の口首部又は該口首部に取付けられた本体キャップへの着脱を確実に図ることができる。
図1は容器本体の口首部に取付けられた本体キャップに装着された計量キャップの一実施例を示す半断面図である。 図2は計量キャップを示す半断面図である。 図3は図1の計量キャップの下側の拡大断面図である。 図4は図1の計量キャップの上側の拡大断面図である。
(実施例1)(図1乃至図5)
図1、図2に示した計量キャップ100は、例えば内容物として液体洗剤を収容する合成樹脂製ボトルからなる容器本体10の口首部11に着脱可能に装着される。計量キャップ100は、外周面又は内周面に目盛が描かれていて、容器本体10から注出された適量の液体洗剤を計量して洗濯機等に注出できる。
尚、本明細書では、容器本体10の口首部11に計量キャップ100を装着した状態で、容器本体10の側を「下」の側とし、計量キャップ100の側を「上」の側とする。
本実施形態では、容器本体10の口首部11に本体キャップ20が取付けられており、計量キャップ100は本体キャップ20に螺着されて容器本体10の口首部11に装着されるものとなる。
本体キャップ20は、例えば特開2001-139049号公報に記載の本体キャップと概ね同様の構成を有する公知のものであり、計量キャップ100の後述する液戻し筒部31に備えた注ぎ口32を上方から挿入配置することのできる液回収用凹部21をその内側に有する。
本体キャップ20は、図3に示す如く、容器本体10の口首部11を覆って装着されるスカート壁部22と、スカート壁部22の天井部23から上方に突出してスカート壁部22よりも小さな径で同心状に設けられ、外周面に雄ねじ部25が形成された雄ねじ壁部24と、雄ねじ壁部24の下端部から口首部11の内周面に沿うようにして下方に延設されるとともに、斜めに傾斜する底面開口板26を有する椀状の受け皿部27とを有する。また、図1に示すように、この受け皿部27の中央部分から上方に突出して設けられ、液回収用凹部21に液戻し筒部31を挿入配置した計量キャップ100の装着時に、液戻し筒
部31の内側に配置される注出ノズル28を有する。
スカート壁部22は、その下端部内周面に係合用凹凸部29を有しており、本体キャップ20を容器本体10の口首部11に押込んで、この係合用凹凸部29を口首部11の基端部外周面に形成した被係合用凹凸部12に係止することにより、本体キャップ20が容器本体10の口首部11に装着固定される。また、雄ねじ壁部24の雄ねじ部25には、後述する計量キャップ100のスカート状の環状壁34に形成された雌ねじ部35が螺合され、また雄ねじ壁部24は、受け皿部27と共にその内側に液回収用凹部21を形成する。
受け皿部27は、容器本体10の口首部11の内側に挿入配置される椀状部分であって、これの斜めに傾斜する底面開口板26には、その最も低い部分に位置して液戻し開口26Kが形成されている。そして計量キャップ100を再装着した際に、計量キャップ100から液回収用凹部21に回収された余剰液を、この液戻し開口26Kを介して容器本体10の内部に戻すことができるようになっている。また、底面開口板26の周縁部分から離れた中央部分には、当該底面開口板26から雄ねじ壁部24の上方まで突出させて注出ノズル28が設けられている。注出ノズル28は、例えば特開2001-139049号公報に記載の注出筒と概ね同様の形態をなしており、その基端部において底面開口板26に開口形成した流出開口26Kと連通し、計量キャップ100の注ぎ口31Aよりも断面形状が小さくなった先端注出口28Lを介して、計量キャップ100に液体洗剤をスムーズに注出することができるようになっている。
尚、計量キャップ100は、液体洗剤を計量したり、計量した液体洗剤の洗濯機等への注出時には、容器本体10の口首部11から取外されて使用される。計量キャップ100は、計量時には、傾けた容器本体10から流出する液体洗剤を上向きの注ぎ口31Aから受け入れ、洗濯機等への注出時には、上下反転され、計量済の液体洗剤を下向きの注ぎ口31Aから注出する。
計量キャップ100は、上下に分割された下方部材30と天蓋部材40との2部材で構成される。例えば下方部材30及び天蓋部材40は、いずれも、合成樹脂を射出成形して形成され、射出成形時に金型が抜き易いように設計された形状を有している。下方部材30を形成する合成樹脂は、計量キャップ100に注出された内容液の視認性の観点から、透明又は半透明であることが好ましい。天蓋部材40を形成する合成樹脂は、透明又は半透明もあり得るが、内容液の遮光性が必要な場合には透明でないほうが良い。
尚、計量キャップ100において、下方部材30と天蓋部材40とが異なる樹脂材料からなるものにできることは後述する。
下方部材30は、注ぎ口31Aを容器本体側端部である下端側に備えて概ね円筒状をなす液戻し筒部31を備えるとともに、該液戻し筒部31の上端部に連設されて円筒状をなす液溜め筒部32を備える。計量キャップ100が本体キャップ20に装着されるとき、液戻し筒部31の注ぎ口31Aが本体キャップ20の内側(本実施形態では本体キャップ20の液回収用凹部21)に上方から挿入配置され、液溜め筒部32は本体キャップ20の外側から上方に延びる。下方部材30は、単一壁により液戻し筒部31及び液溜め筒部32を形成するものとしている。
天蓋部材40は、下方部材30における液溜め筒部32の上端部に被着されて接合され、計量キャップを構成するものになる。本実施形態では、嵌合されて計量キャップが構成されている。天蓋部材40の下方部材30における液溜め筒部32の上端部への接合は、嵌合には制限されず、螺合、接着剤でもよい。計量キャップ100は、下方部材30の液戻し筒部31及び液溜め筒部32と天蓋部材40によって有天筒状の液溜め部101を形成し、天蓋部材40が液溜め部101の計量時の底部になる。下方部材30の液溜め筒部32は液戻し筒部31の内径D1より大きな内径D2を備える(図1、図2)。
このように計量キャップ100を下方部材30と天蓋部材40の2部材で構成することにより、計量キャップ100の成形時の型抜き性に制約されることなく、下方部材30の液戻し筒部31が備える注ぎ口31Aの口径を本体キャップ20に挿入し得るように小径化した下方部材30を成形可能にしながら、下方部材30の液溜め筒部32の直径を大型化して液溜め部101の液溜め容量を増大化した計量キャップ100を構成できる。従って、容器本体10の口首部11又は本体キャップ20の直径を徒らに拡径せずに、計量キャップ100の液溜め部101に大き目の液溜め容量を確保できる。
下方部材30と天蓋部材40とは、下方部材30の上部外周面の外側に天蓋部材40が嵌合して接合され、計量キャップ100を構成するものになる。このようにして構成された計量キャップ100は、本体キャップ20への装着時に、本体キャップ20の液回収用凹部21に挿入配置される下方部材30の液戻し筒部31と、下方部材30の液戻し筒部31及び液溜め筒部32が天蓋部材40とともに形成する液溜め部101を有するものになる。また、本体キャップ20への装着時に、計量キャップ100の外周面は、下方部材30及び天蓋部材40で形成される。
下方部材30は、図3、図4に示す如く、円筒状部分である液戻し筒部31の上端部に外側に張り出る円環帯板状の環状リブ33を設けている。下方部材30は、環状リブ33の外周縁部から下方に垂下されて液戻し筒部31と同心状に設けられ、内周面に雌ねじ部35を有するスカート状の環状壁34とを備え、環状壁34の雌ねじ部35を本体キャップ20における雄ねじ壁部24の雄ねじ部25に螺合することによって、計量キャップ100が口首部11に着脱可能に装着される。
即ち、本実施形態では、下方部材30の環状壁34に設けた雌ねじ部35が、本体キャップ20に設けた雄ねじ部25に螺着される。これにより、下方部材30の雌ねじ部35が本体キャップ20の外側の雄ねじ部25に、液戻し筒部31とは離間して螺着されるものになり、計量キャップ100によって計量した内容液の注出後に、下方部材30の雌ねじ部35を本体キャップ20の雄ねじ部25に螺着したとき、下方部材30の注ぎ口31Aから液戻し筒部31の外周面に内容液が液だれした場合でも、当該内容液が雌ねじ部35に付着するのを効果的に回避できるとともに、計量キャップ100を着脱するときの指の汚れを回避できる。
下方部材30において、液戻し筒部31は、環状リブ33の下面が本体キャップ20の雄ねじ壁部24の上端に当接するまで計量キャップ100を螺合装着した際に、先端の注ぎ口31Aが受け皿部27の底面開口板26の近くに配置される長さで設けられている。また、計量キャップ100が本体キャップ20に螺合装着された際に、注ぎ口31Aの開口周縁部に環状に形成されているリップ31Lは、受け皿部27の内周面に形成された当接段差部27Aと密着当接するようになっており、これによって、収容された液体洗剤が、液戻し筒部31の外側の液回収用凹部21との間の隙間に回り込むのを防止し、シール性を向上させている。注ぎ口31Aのリップ31Lは、受け皿部27の当接段差部27Aに対する上述の密着性を向上するとともに、計量キャップ100からの内容液の注ぎ出し時の液切れ性を向上し、液ダレ防止の効果もある。
また、液戻し筒部31の注ぎ口31Aは、本体キャップ20の内方に向けてストレート状をなして突出される。これにより、下方部材30の雌ねじ部35を本体キャップ20の雄ねじ部25に螺着させるに当たって、下方部材30における液戻し筒部31の注ぎ口31Aが本体キャップ20の内側に挿入され始めるとき、ストレート状をなして突出する注ぎ口31Aが本体キャップ20の内側面にガイドされ、計量キャップ100は本体キャップ20の中心軸に対し同軸化されて、斜め化を回避され、その螺着の容易かつ確実を図ることができる。
下方部材30において、環状リブ33は、液戻し筒部31の上端部と環状壁34の上端部とをつなぐ円環状帯板部分であって、その下面には、コンタクトリング36が下方に突出して設けられている。コンタクトリング36が本体キャップ20における雄ねじ壁部24の上端面に圧接しつつ、計量キャップ100が本体キャップ20に装着されることになる。これにより、計量キャップ100を口首部11に装着したときに、容器本体10の内容液の外部に対する液封性を確保できる。
下方部材30は、液戻し筒部31の上端部に設けた環状リブ33の外周縁部から上方に起立させた筒状壁37を備えた液溜め筒部32を有する。下方部材30における液溜め筒部32の筒状壁37は、その外周面を上下方向に段差なく連続するとともに、その外周面の下端部を環状壁34の外周面と上下方向に段差なく連続している。これにより、下方部材30は、液溜め筒部32と環状壁34とからなる外周面の全体を上下方向の全長に渡って連続面をなすものとしている。
天蓋部材40は、円板状をなす天板部41を有する。天蓋部材40は、天板部41の下面外周部で互いに同芯状をなす外側環状リブ42と内側環状リブ43を突設して備え、外側環状リブ42と内側環状リブ43の間に環状シール溝部44を形成している。
下方部材30と天蓋部材40を嵌合一体化するとき、下方部材30の液溜め筒部32における筒状壁37の起立先端37Kが、天蓋部材40における天板部41の下面外周部に形成した環状シール溝部44に嵌合されて液密に封着される。本実施形態では、下方部材30の液溜め筒部32における筒状壁37の上端部の起立先端37Kに設けられた環状の内周シール面37Sが、天蓋部材40における内側環状リブ43に設けられた環状の外周シール面43Sに液密に圧接して形成されたシール部S1(図4)を介して液密に封着される。
下方部材30と天蓋部材40を嵌合一体化するとき、下方部材30と天蓋部材40とは、液溜め筒部32の上端部に設けられた係合部(後述する凹状係合部38、凹状係合部39)と、天蓋部材40に設けられた係合部(後述する凸状係合部45、凸状係合部46)とが上下方向で係合して嵌合される。
詳細には、天蓋部材40における外側環状リブ42の下端内周部に設けた凸状係合部45が、下方部材30の筒状壁37における起立先端37Kの付根外周部に設けた凹状係合部38に嵌め込まれて係合するとともに、天蓋部材40における内側環状リブ43の下端外周部に設けた凸状係合部46が、下方部材30の筒状壁37における起立先端37Kの付根内周部近傍に設けた凹状係合部39に嵌め込まれて係合し、下方部材30と天蓋部材40を上下方向で抜け止め可能に嵌合する。このように下方部材30と天蓋部材40とは、液溜め筒部32の上端部に設けられた係合部及び天蓋部材40に設けられた係合部によって、上下方向及び径方向の双方で係合されている。また、径方向においては、下方部材30の筒状壁37における起立先端37Kの外周側と内周側の複数の箇所での係合が形成されている。また、上下方向においては、起立先端37Kの付根外周部の凹状係合部38と付根内周部近傍に設けた凹状係合部39との上下位置の異なる箇所での係合が形成されている。
このとき、天蓋部材40の内側環状リブ43が形成する上述のシール部S1の長さを十分に確保するため、外側環状リブ42の突設長さよりも内側環状リブ43の突設長さを大きくとる。
また、計量キャップ100にあっては、下方部材30における液溜め筒部32(筒状壁37)の外周面と天蓋部材40(外側環状リブ42)の外周面とが、本実施形態では環状壁34をも含む上下方向の全長に渡って概ね直線状をなして連続する連続面102(図4)をなす。本実施形態において、下方部材30の液溜め筒部32の筒状壁37及び天蓋部材40の外側環状リブ42の各外周面は、射出成形時に金型が抜け易いように、下端側から上端側に向って小さなテーパをなして連続する縮径状とされている。
更に、計量キャップ100にあっては、生産段階又は使用段階で、充填機のチャック装置又は使用者の手指によって把持した計量キャップ100を容器本体10の口首部11に設けた本体キャップ20に着脱するとき、当該チャック装置又は使用者の手指によって天蓋部材40及び下方部材30における液溜め筒部32(筒状壁37)の外周面をしっかりと把持し、下方部材30の雌ねじ部35を本体キャップ20の雄ねじ部25に螺着するための螺動操作力を確実に下方部材30に伝達できるように、天蓋部材40の上下方向に沿う長さL(図4)を有している。
即ち、天蓋部材40が下方部材30における液溜め筒部32の上端部の外周に被着されたとき、上下方向に沿う天蓋部材40の長さLは、好適には3mm以上15mm以下、より好適には5mm以上10mm以下の範囲内にて定められる。
更に、計量キャップ100にあっては、下方部材30と天蓋部材40とを異なる樹脂材料から構成することが好ましい。計量キャップ100は、下方部材30と天蓋部材40を別パーツとしたため、この選択が容易になる。即ち、天蓋部材40の構成材料として、例えば酸化チタンを配合したPP(ポリプロピレン)を用いることで、天蓋部材40の遮光性を上げ、内容物の処方の分解等を抑制できる。また、天蓋部材40の構成材料として、ラバー成分を配合したブロックPP(ポリプロピレン)を用いることで、天蓋部材40の強度を上げ、割れにくくできる。
尚、計量キャップ100にあっては、下方部材30と天蓋部材40を嵌合一体化したとき、下方部材30の液戻し筒部31及び液溜め筒部32の各内周面と、天蓋部材40の天板部41の内側面とが液体洗剤等の内容物を貯留する部分となり、下方部材30の液戻し筒部31及び液溜め筒部32の内周面又は外周面には、計量用の目盛R1~R4(図1、図2)が適宜描かれる。ここで、目盛R1~R4は、下方部材30の液溜め筒部32に嵌合する天蓋部材40のリブ42、43の下端位置から離間して設けられており、計量時に見え易くされている。
尚、下方部材30の液溜め筒部32は、その外周面に、ローレット47を設け、計量キャップ100を本体キャップ20における雄ねじ壁部24の雄ねじ部25に螺合するための使用者の螺動操作力を下方部材30の外周面に容易に付与可能にしている。
従って、計量キャップ100によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)容器本体10の口首部11又は該口首部11に取付けられた本体キャップ20に着脱した計量キャップ100の握り込みに際し、使用者は下方部材30における液溜め筒部32の外周面と天蓋部材40の外周面の上下方向の全長に渡って段差部のない連続面102に手指を当てて、該下方部材30をつかむことになる。そのため、握り込み易くなり、使用者による計量作業性を向上できる。
(b)計量キャップ100が単一壁だけからなる下方部材30の液戻し筒部31及び液溜め筒部32によって計量された内容物を貯留可能にする。このため、計量キャップ100に計量された内容物の液面を薄肉の単一壁を介して視認するものになり、使用者による計量作業性を向上できる。
また、計量キャップ100の成形樹脂量は上述の単一壁の形成に応ずる少量になり、コスト低減できる。
(c)計量キャップ100は、生産段階又は使用段階で、天蓋部材40及び下方部材30における液溜め筒部32の外周面を把持され、下方部材30に設けられ雌ねじ部35を容器本体10の口首部11又は本体キャップ20に設けられた雄ねじ部25に螺着される。従って、計量キャップ100は、容器本体10の口首部11又は該口首部11に取付けられた本体キャップ20の雄ねじ部25に螺着される下方部材30に直に螺動操作力を付与するものになり、容器本体10の口首部11又は該口首部11に取付けられた本体キャップ20への着脱の確実を図ることができる。
(d)天蓋部材40が下方部材30における液溜め筒部32の上端部の外周に被着され、上下方向に沿う該天蓋部材40の被着長さLが5mm以上10mm以下の範囲内にて定められる。従って、天蓋部材40に被せた使用者の手指により下方部材30における液溜め筒部32の上端部の外周を確実に把持して螺動操作できる。
(e)下方部材30と天蓋部材40とは、下方部材30における液溜め筒部32の外周部に設けられた凹状係合部38と天蓋部材40の内周部に設けられた凸状係合部45とが上下方向で係合して嵌合される。これにより、下方部材30と天蓋部材40は、抜けにくくされた構造となり、抜け止め可能に接合され、計量キャップ100における下方部材30と天蓋部材40の上下方向の接合強度を確保できる。
(f)下方部材30と天蓋部材40とは、下方部材30における液溜め筒部32の上端部に設けられた環状の内周シール面37Sと天蓋部材40に設けられた環状の外周シール面43Sとが液密に圧接して嵌合される。これにより、計量キャップ100を本体キャップ20に装着したときに、容器本体10の内容液の外部に対する液封性を確保できる。また、容器本体10から取外した計量キャップ100に、容器本体10から注出される内容液を計量したときに、計量キャップ100に計量された内容液の外部に対する液封性を確保できる。これにより、計量キャップ100を本体キャップ20に装着したときに、容器本体10の内容液の外部に対する液封性を確保できる。また、容器本体10から取外した計量キャップ100に、容器本体10から注出される内容液を計量したときに、計量キャップ100に計量された内容液の外部に対する液封性を確保できる。
本発明によれば、下方部材と天蓋部材とからなる計量キャップにおいて、使用者により握り込み易く、計量された内容物の液面が見易く、容器本体の口首部又は該口首部に取付けられた本体キャップへの着脱の確実を図ることができる。
100 計量キャップ
101 液溜め部
102 連続面
10 容器本体
11 口首部
20 本体キャップ
25 雄ねじ部
30 下方部材
31 液戻し筒部
31A 注ぎ口
32 液溜め筒部
35 雌ねじ部
37 筒状壁
37K 起立先端
37S 環状シール面
38、39 係合部
40 天蓋部材
41 天板部
42 外側環状リブ
43 内側環状リブ
43S 環状シール面
45、46 係合部

Claims (5)

  1. 容器本体の口首部又は該口首部に取付けられた本体キャップに着脱可能に装着される計量キャップであって、
    容器本体の口首部又は本体キャップに装着され、容器本体側端部に備えた注ぎ口が容器本体の口首部又は本体キャップの内側に挿入配置される液戻し筒部を備えるとともに、該液戻し筒部に連設して容器本体の口首部又は本体キャップの上方に延びる筒状壁を備えた液溜め筒部を備える下方部材と、
    液溜め筒部の上端部に接合される天蓋部材とを有し、
    天蓋部材は、天板部の下面外周部に外側環状リブと内側環状リブを突設して備え、
    液溜め筒部における筒状壁の起立先端が天蓋部材における外側環状リブと内側環状リブとの間に上下方向及び径方向で嵌合されて液密に封着され、該外側環状リブの突設長さよりも該内側環状リブの突設長さが大きく、
    液溜め筒部の外周面と天蓋部材における外側環状リブの外周面とが上下方向の全長に渡って連続面をなす計量キャップ。
  2. 前記液溜め筒部における前記天蓋部材に嵌合されない部分に計量用の目盛が設けられている請求項に記載の計量キャップ。
  3. 前記下方部材と前記天蓋部材とは、前記液溜め筒部の上端部に設けられた環状のシール面と天蓋部材に設けられた環状のシール面とが液密に圧接して嵌合される請求項1又は2に記載の計量キャップ。
  4. 前記天蓋部材は上下方向に沿う該天蓋部材の長さを3mm以上15mm以下の範囲内にて有している請求項1乃至のいずれかに記載の計量キャップ。
  5. 前記下方部材と前記天蓋部材とが異なる樹脂材料からなる請求項1乃至のいずれかに記載の計量キャップ。
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