JPH0451163Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は例えば液状洗剤等を収納するための計量
蓋付きの液体収納容器に係る。

「従来の技術」 この種の容器として、例えば特開昭59−152160
号公報記載の容器が知られている。

該容器は、口頸部を起立する容器体と、周壁中
間部に付設する内向きフランジ状壁内周縁から注
出筒を起立する注出用部材と、頂壁周縁から周壁
を垂下する計量兼用キヤツプとを、上記容器体口
頸部に注出用部材の周壁下半を嵌合させると共に
その周壁上半部内へ計量用キヤツプの周壁をキヤ
ツプ倒立状態に水密にかつ着脱自在に嵌合し、上
記内向きフランジ状壁を傾斜させてそのフランジ
状壁の最も低い部分にドレンを穿設するものであ
つた。

「考案が解決しようとする問題点」 上記従来の容器は、予めキヤツプを外した状態
からドレンを有しない側を下に容器体を傾けて、
容器体内液体を計量兼用キヤツプ内へ入れ、該キ
ヤツプを介して容器体内収納物を他の容器等へ移
すが、キヤツプ内への収納物注出の際、容器体口
頸部に比して注出筒が小径であるため、その注出
と外気との置換が不完全となつて液体が飛び出し
たり、又その注出の際に液体が溢れるとキヤツプ
の計量兼用の周壁が汚れて手に付着したりする欠
点があつた。

本案は上記注出筒を大径化してその注出筒下半
を容器体口頸部内面へ嵌合させることで、上記注
出液体と外気との置換不良による液体の飛び出し
を防止すると共に、その注出筒内へ水密に嵌合さ
せる計量筒の頂壁を外向きフランジ状に外方へ延
長し、かつ該頂壁外周から、上記注出筒上半外面
へ嵌合させて外筒を垂下する計量用のキヤツプを
設けて、上記のように注出液体が溢れ計量筒外面
が濡れても上記外筒を持つことで手を汚さなくて
よく、更に上記外筒下端からは破断部を介して口
頸部外面へ離脱不能に嵌合させた係合筒部を垂下
させることで、上記破断部を切断しない限りキヤ
ツプの除去が不能に、いわゆるバージン機能を持
たせたものであり、更に又注出筒下端と計量筒と
を、かつ注出筒上端と外筒をと、それぞれ水密に
圧接させることで施蓋時における液洩れを二重に
防止することが可能に設けたものである。

「課題を解決するための手段」 胴部上端から肩部２を介して口頸部３を起立す
る容器体１と、上記口頸部３内面に注出筒５下半
部を水密に嵌合させると共に、該注出筒中間部に
付設する第１外向きフランジ状壁６下面を上記口
頸部の上端面へ当て、かつその第１外向きフラン
ジ状壁の外周縁から垂下する嵌合筒７を上記口頸
部の上部外面へ回動不能に嵌合させた注出筒部材
４と、上記注出筒５内へ、頂壁１１から垂下する
計量筒１２を挿入させると共に頂壁１１外周から
垂下する外筒１３を上記注出筒５の上半部外面
に、該注出筒上端部を外筒１３内面へ水密に当接
させて螺合させ、更に該外筒下端から破断部１４
を介して突出する第２外向きフランジ状壁１５下
面を上記第１外向きフランジ状壁６上面へ、かつ
該第２外向きフランジ状壁１５の外周から垂下す
る係合筒部１６内面を上記嵌合筒７外面へそれぞ
れ当接させ、係合筒部１６の下端内面に周設した
係合突条１６ａを上記口頸部下部外面の外向きフ
ランジ３ａ下面へ離脱不能に係合させた計量蓋１
０とからなり、上記注出筒５下端部を下内方へテ
ーパ状に屈曲して該屈曲部下端内面を上記計量筒
１２の下部外面へ水密に圧接させた。

「作用」 第１図の状態で注出筒部材４の注出筒５下半部
外面は容器体口頸部３の内面に水密に接し、かつ
注出筒下端部の下内方へ屈曲する屈曲部８下端は
計量蓋の頂壁１１から垂下する計量筒１２外面
に、更に注出筒５の上端部は外筒１３内面に、そ
れぞれ水密に圧接することで、液洩れを防止して
いる。

計量蓋１０の除去は頂壁１１外周から垂下して
注出筒５の外面に螺合する外筒１３を、容器体１
に対して弛め方向へ螺動させる。すると破断部１
４が破断されることで第２外向きフランジ状壁１
５および係合筒部１６を除く計量蓋１０のキヤツ
プ１７部分を外すことが出来る。該キヤツプ取外
し後、該キヤツプの計量筒１２内へ容器体内液体
を入れ、計量して他容器等へ移し、次いでキヤツ
プを再び嵌合する。

「実施例」 容器体１は胴部上端から肩部２を介して口頸部
３を起立させている。

上記容器体口頸部には注出筒部材４を回動不能
に嵌合させる。該注出筒部材は、注出筒５中間部
に第１外向きフランジ状壁６を付設し、該フラン
ジ状壁外周縁から嵌合筒７を垂下するもので、注
出筒５の下半部を口頸部３内面へ水密に嵌合さ
せ、口頸部上端面に第１外向きフランジ状壁６下
面を当て、口頸部の上部外面に上記嵌合筒７を回
動不能に嵌合させている。該回動防止のため口頸
部の上端外面に多数の突子を縦設し、かつ嵌合筒
７内面にその突子と外周方向において噛合う多数
の突子ａ……を縦設している。又それ等突子下方
の口頸部外面と嵌合筒７内面とにはそれぞれ係合
突条を周設して口頸部３からの注出筒部材４の抜
出しを防止している。注出筒の下端部は下内方へ
小径化する屈曲部８としてあり、かつ注出筒の上
端部は上外方へ弯曲拡開する口唇部９としてあ
る。

１０は頂壁１１の裏面から計量筒１２を垂下す
ると共に頂壁外周部から外筒１３を垂下し、かつ
該外筒下端から破断部１４を介して第２外向きフ
ランジ状壁１５を突出し、更に該第２外向きフラ
ンジ状壁外周から係合筒部１６を垂下する計量蓋
で、計量筒１２を注出筒５内へ挿入させて屈曲部
８下端を計量筒外面へ水密に圧接し、又口唇部９
の上外端を外筒１３内面へ水密に当接し、かつ該
当接部分下方の外筒１３部分を注出筒５の上半部
外面に螺合させ、更に第２外向きフランジ状壁１
５下面を第１外向きフランジ状壁６上面へ、かつ
係合筒部１６内面を嵌合筒７外面へそれぞれ相当
て、更に又係合筒部１６下端に周設する係合突条
１６ａを、口頸部３下部外面の外向きフランジ３
ａ下面へ離脱不能に係合させている。

上記第２外向きフランジ状壁１５と係合筒部１
６とを除く計量蓋部分たる頂壁１１と計量筒１２
と外筒１３とはキヤツプ１７を形成する。

「考案の効果」 本案は既述構成とするもので、注出筒５下半を
容器体口頸部の内面へ直接嵌合させるから、該注
出筒は大内径化することとなり、よつて注出液体
と外気との置換不良による液体の飛び出しを防止
することが出来、注出筒５内面は容器体口頸部の
内面、注出筒下端は計量筒１２外面へ、更に注出
筒上端は外筒１３内面へ、それぞれ水密に圧接さ
せたから容器の密封を確実とすることが出来、又
液体移し替えの際、計量筒外面を伝わつて液体が
垂れてもキヤツプの把持は外筒１３で行うことと
なるから、その垂れた液体で手が濡れることがな
く、更に破断部１４を破断しない以上キヤツプ１
７の除去は不能であるため、いわゆるバージン機
能を持たせることが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案容器の半断面図、第２図は、その
容器に使用する注出筒部材と計量蓋との分解斜視
図である。 １……容器体、４……注出筒部材、１０……計
量蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胴部上端から肩部２を介して口頸部３を起立す
   る容器体１と、上記口頸部３内面に注出筒５下半
   部を水密に嵌合させると共に、該注筒管中間部に
   付設する第１外向きフランジ状壁６下面を上記口
   頸部の上端面へ当て、かつその第１外向きフラン
   ジ状壁の外周縁から垂下する嵌合筒７を上記口頸
   部の上部外面へ回動不能に嵌合させた注出筒部材
   ４と、上記注出筒５内へ、頂壁１１から垂下する
   計量筒１２を挿入させると共に頂壁１１外周から
   垂下する外筒１３を上記注出筒５の上半部外面
   に、該注出筒上端部を外筒１３内面へ水密に当接
   させて螺合させ、更に該外筒下端から破断部１４
   を介して突出する第２外向きフランジ状壁１５下
   面を上記第１外向きフランジ状壁６上面へ、かつ
   該第２外向きフランジ状壁１５の外周から垂下す
   る係合筒部１６内面を上記嵌合筒７外面へそれぞ
   れ当接させ、係合筒部１６の下端内面に周設した
   係合突条１６ａを上記口頸部下部外面の外向きフ
   ランジ３ａ下面へ離脱不能に係合させた計量蓋１
   ０とからなり、上記注出筒５下端部を下内方へテ
   ーパ状に屈曲して該屈曲部下端内面を上記計量筒
   １２の下部外面へ水密に圧接させたことを特徴と
   する計量蓋付きの液体収納容器。