JP4420240B2 - 内燃機関制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、燃料リターン経路のない燃料ポンプ制御系を備えた内燃機関制御装置に関し、特に燃料ポンプに対する駆動制御の新規な改良技術に関するものである。
一般に、内燃機関制御装置においては、燃料配管を構成するデリバリパイプに燃料噴射弁を取り付けるとともに、燃料噴射弁を内燃機関の吸気ポートに配置し、吸入空気量に応じて燃料噴射弁の開弁時間を制御することにより、内燃機関への燃料噴射量を制御している。
このとき、デリバリパイプに対しては、燃料タンク内に取り付けられた燃料ポンプから燃料が圧送される。
また、デリバリパイプには、圧力レギュレータが設けられており、デリバリパイプ内の燃圧と吸気ポート内の吸気圧との差(燃料噴射弁の内外圧力差)が一定に保持されるようになっている。
また、一般に、燃料ポンプは、内燃機関の要求燃料量によらず、常に最大能力で駆動されており、余分な燃料は、圧力レギュレータから燃料リターン経路を介して燃料タンクへ戻されている。
上記の一般的な内燃機関制御装置構成において、圧力レギュレータから燃料リターン経路を通って戻された燃料は、運転中の内燃機関の発熱によって温度上昇しているので、燃料タンク内の温度を上昇させる一因となり、燃料タンク内に燃料の蒸散ガスを発生させる原因になっていた。
また、燃料ポンプを常に最大能力で駆動しているので、燃費悪化の原因となっていた。
そこで、燃料リターン経路を不要とし、吸気圧および燃圧をそれぞれ検出する圧力センサを設けるとともに、吸気管内の吸気圧と燃料配管内の燃圧との圧力差を一定に維持するようにPID演算するフィードバック制御手段により、燃料ポンプの供給電力をデューティ制御する燃料ポンプ制御システムを備えた内燃機関制御装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載の燃料リターン経路のない燃料ポンプ制御システムにおいては、内燃機関の負荷変動時に、吸気圧が急増した場合には、燃料ポンプの吐出量を増加させて燃圧と吸気圧との圧力差を一定に保つことができる。
しかしながら、燃圧の変化は、燃料配管に流入する燃料流量と燃料配管から排出される燃料流量との差(燃料噴射量と燃料ポンプ吐出量との差)によって生じるので、燃料リターン経路がない状態で、内燃機関の負荷変動により吸気圧が急減した場合には、空燃比A/Fを一定にしなければならない制約から、燃料噴射量をむやみに増量することができず、燃圧と吸気圧との圧力差を一定に保つことができなくなる可能性があった。
また、量産される燃料ポンプの吐出能力にはばらつきが多いので、積分器を用いて補償する必要があるが、特許文献1においては、すべての運転領域で吸気圧と燃圧との圧力差を一定にするために、積分器のゲインを比較的大きい値に設定している。
しかしながら、燃料配管は、もともと燃圧に対して積分器的な作用を有しているので、積分器のゲインを大きく設定すると、逆に制御系が不安定になって燃圧が安定せず、正確に燃料噴射量を制御することができず、排ガスやドライバビリティを損なう可能性があった。
特許第3111130号公報
従来の内燃機関制御装置では、特許文献1のように、燃料リターン経路のない燃料ポンプ制御システムを用いた場合、内燃機関の負荷変動により吸気圧が急減したときには、吸気管内圧力との圧力差を一定に保つことができないという課題があった。
また、燃料ポンプのばらつき補償用の積分器のゲインを大きくした場合には、制御系が不安定になって、燃圧および燃料噴射量を正確に制御することができなくなるので、排ガスやドライバビリティを損なうという課題があった。
また、最近では、燃費向上のために、始動時や加速時にオルタネータによる発電をカットし、その後、徐々に発電量を元に戻すという発電制御が一般的になってきているが、発電カット時には燃料ポンプへの供給電圧が約14.5Vから約13Vに低下するので、供給電圧の低下に応じて燃料ポンプの吐出量も減少して燃圧が低下してしまうという課題があった。
さらに、燃料ポンプへの供給電圧を検出する際には、ノイズ除去を目的として、一般に比較的大きい定数のローパスフィルタが用いられるが、始動時における燃料ポンプへの供給電圧は、スタータ駆動によって大きく低下した後、内燃機関が自立回転を開始した時点で急復帰するので、フィルタ処理後の供給電圧が実際の供給電圧よりも小さくなり、燃料ポンプの吐出量が不足して燃圧が低下してしまうという課題があった。
この発明はこのような課題を解消するためになされたものであり、燃料リターン経路のない燃料ポンプ制御系の安定性を確保して、燃料ポンプからの燃料吐出量の安定化を実現した内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
また、この発明は、燃料ポンプへの供給電圧の変動に対しても吐出量の安定化を実現した内燃機関制御装置を得ることを目的とする。
この発明による内燃機関制御装置は、燃料タンクから燃料配管を介して供給された燃料を内燃機関に噴射する燃料噴射弁と、燃料タンク内の燃料を燃料配管に圧送する燃料ポンプと、燃料配管内の燃圧を検出する燃圧センサと、少なくとも積分器演算を行い、燃圧の検出値が目標燃圧と一致するように燃料ポンプの吐出量を制御する燃料ポンプフィードバック制御手段と、燃料ポンプへの供給電圧を検出する供給電圧検出手段とを備えた内燃機関制御装置において、燃料ポンプフィードバック制御手段は、燃圧の検出値が、燃料ポンプのフィードバック制御領域の下限値に対応した第1の燃圧基準値以下を示す場合には、燃料ポンプを最大能力で駆動し、燃圧の検出値が、フィードバック制御領域の上限値に対応した第2の燃圧基準値以上を示す場合には、燃料ポンプを停止させ、燃圧の検出値が、第1の燃圧基準値と第2の燃圧基準値との間のフィードバック制御領域内に存在することを示す場合には、燃圧の検出値に応じて燃料ポンプをフィードバック制御するとともに、供給電圧に応じて燃料ポンプの操作量を調整し、供給電圧検出手段は、互いに回路定数の異なる複数のフィルタを含み、内燃機関の始動時に、複数のフィルタのうちの、応答性を重視した小さいフィルタゲインのフィルタを選択するものである。

この発明によれば、燃圧が常に目標燃圧を含む所定範囲内に維持されるので、燃料ポンプフィードバック制御用の積分ゲインを小さく設定することができ、制御系の安定化を図るとともに、積分器によって燃料ポンプのばらつきを補償することができるので、燃料ポンプの吐出量を正確に制御することができ、排ガスやドライバビリティの悪化を防止することができる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る内燃機関制御装置を概略的に示すブロック構成図である。
図1において、内燃機関(以下、「エンジン」ともいう)1は、たとえば4気筒のうちの1気筒のみに関して代表的に示されている。
エンジン1の燃焼室には、吸気弁を介して吸気管5が連通されており、エアフィルタでごみが取り除かれた空気が、吸気管5を介して吸入される。
吸気管5には、吸気管圧力を検出する吸気圧センサ2と、エンジン1に供給する空気量を調整するスロットルバルブ3と、デリバリパイプ14から供給された燃料を噴射する燃料噴射弁13とが設けられている。
スロットルバルブ3には、スロットル開度を検出するスロットル開度センサが内蔵されている。
エンジン1のクランク軸には、クランク角度およびエンジン1の回転速度を検出するクランク角センサ4が設置されている。
また、エンジン1には、燃焼室内の混合気を爆発させるための点火プラグ18が設けられるとともに、排気弁を介して排気ガスを排出するための排気管19が連通されている。
デリバリパイプ14には、燃圧Fpを検出する燃圧センサ15が設けられるとともに、燃料流路12が連通されている。
デリバリパイプ14および燃料流路12は、燃料を燃料噴射弁13に供給するための燃料配管を構成している。
燃料流路12は、燃料フィルタ8、燃料ポンプ10およびストレーナ11を介して、燃料タンク9に接続されている。
これにより、燃料タンク9内の燃料は、ストレーナ11を介して燃料ポンプ10に送られ、燃料ポンプ10から吐出されて燃料流路12に圧送され、デリバリパイプ14を介して燃料噴射弁13に供給されるようになっている。
エンジン1への供給燃料が貯留された燃料タンク9内には、燃料を吐出する燃料ポンプ10と、ストレーナ11とが付設されている。
具体的には、燃料ポンプ10内には、ブラケット(図示せず)により燃料タンク9内の燃料を吐出するために、直流モータにより回転駆動される羽根車(図示せず)が設けられている。これにより、燃料ポンプ10に通電が開始されると、燃料ポンプ10内の直流モータが駆動して羽根車が回転し、燃料タンク9内に貯留された燃料は、ストレーナ11を介して燃料ポンプ10に導入されて、燃料流路12に圧送される。
燃料ポンプ10は、エンジン制御ユニット(以下、「ECU」という)16によって制御される燃料ポンプ駆動装置7により駆動される。
燃料ポンプ駆動装置7は、バッテリ6(または、オルタネータ17)からの給電によって燃料ポンプ10に印加される供給電圧(以下、「バッテリ電圧」ともいう)VBrを、後述するように、ECU16からの駆動信号に基づいて調整する。
燃料ポンプ10から吐出される燃料量は、直流モータに印加される電圧、つまり直流モータにより回転駆動される羽根車の回転速度によって決定される。
また、デリバリパイプ14内の燃圧Fpは、燃料ポンプ10から吐出される燃料量と、燃料噴射弁13から噴射される噴射燃料量Qfとの差分により決定される。
このとき、バッテリ6(または、オルタネータ17)から燃料ポンプ10内の直流モータに印加される電圧に応じて、羽根車の回転速度が変化するので、燃料ポンプ10に供給されるバッテリ電圧VBrの調整によって燃料ポンプ10から吐出される燃料量を操作することができる。
デリバリパイプ14内の燃圧Fpは、燃料ポンプ10からの燃料吐出流量が燃料噴射弁13からの燃料噴射量よりも多ければ増加し、逆に、燃料ポンプ10からの燃料吐出流量が燃料噴射弁13からの燃料噴射量よりも少なければ減少する。
燃料ポンプ10の駆動に応じて燃料タンク9から吐出された燃料は、燃料フィルタ8で燃料中のごみが取り除かれた後、燃料流路12を通って、一端に燃圧センサ15が設けられたデリバリパイプ14に送られ、デリバリパイプ14に接続されかつエンジン1の燃焼室に指向して設置された燃料噴射弁13からエンジン1へと供給される。
以下、エンジン1の燃焼室に送られた空気と燃料との混合ガスは、点火プラグ18の放電火花により着火燃焼し、排気ガスとなって排気管19から排出される。
吸気圧センサ2、スロットルバルブ3内のスロットル開度センサ、クランク角センサ4、燃圧センサ15および他のセンサ(図示せず)は、エンジン1の運転状態を検出するための各種センサを構成しており、各種センサの検出情報(運転状態)は、ECU16に入力されている。
なお、図示しないセンサとしては、たとえば、吸気管5内の吸気量を検出するエアフローセンサやエンジン1の冷却水温を検出する水温センサなどがあげられる。
また、燃料ポンプ駆動装置7、燃料噴射弁13、点火プラグ18および他のアクチュエータは、エンジン1を駆動するための各種アクチュエータを構成しており、各種アクチュエータは、ECU16の制御下で駆動される。
ECU16は、周知のように、CPU(マイクロプロセッサ)20と、RAM(ランダムアクセスメモリ)21と、ROM(リードオンメモリ)22と、入出力インタフェース23と、駆動回路24とを備えている。
ECU16において、CPU20は、クランク角センサ4や吸気圧センサ2などからの検出信号に応じて、各種の演算を実行する。RAM21は、CPU20での演算結果を一時的に格納する。
ROM22には、CPU20の演算に必要なプログラムおよび各種定数などに加えて、燃料ポンプ10への印加電圧を制御する燃料ポンプ駆動装置7に対する制御プログラムおよび定数が格納されている。
入出力インタフェース23は、燃圧センサ15などの検出信号をCPU20に入力するとともに、CPU20で演算された燃料ポンプ駆動装置7に対する駆動信号などを出力する。
入出力インタフェース23から出力される駆動信号のうち、気筒ごとの燃料噴射弁13および点火プラグ18に対する駆動信号は、駆動回路24を介して出力される。
このとき、クランク角センサ4などの各種センサからの検出信号は、入出力インタフェース23を介してECU16に入力され、CPU20において演算処理が施され、エンジン1の運転状態の判定に寄与する。
すなわち、ECU16内のCPU20は、エアフローセンサおよび水温センサなど(図示せず)からの検出信号に基づいて、ROM22内の各種定数を読み出すとともに、CPU20で演算した各種の演算結果をRAM21から読み出して、たとえば燃料噴射弁13の開弁時間などを演算する。
開弁時間の演算結果は、燃料噴射用の駆動信号として、駆動回路24を介して燃料噴射弁13に印加され、燃料噴射弁13の開弁駆動時間を決定する。
一方、燃料ポンプ駆動装置7に対する駆動信号は、制御デューティ信号からなり、制御デューティ値Duty_Rは、デリバリパイプ14の一端に設けられた燃圧センサ15からの燃圧Fpの検出値に応じて設定される。
燃料ポンプ駆動装置7から燃料ポンプ10に供給されるバッテリ電圧VBrは、ECU16から燃料ポンプ駆動装置7に送られた制御デューティ信号に基づいて調整され、燃料ポンプ10を駆動する。
燃料ポンプ駆動装置7は、ECU16からの制御デューティ値Duty_Rにしたがって、バッテリ6(または、オルタネータ17)から供給されるバッテリ電圧VBrをオン・オフ出力することにより、燃料ポンプ10に供給されるバッテリ電圧VBr(燃料ポンプ10の駆動力)を制御し、燃料ポンプ10から燃料流路12への吐出燃料量を調整して、デリバリパイプ14内の燃圧Fpを制御する。
次に、図2のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1に関連した参考例1による動作について説明する。
まず、クランク角センサ4、燃圧センサ15、スロットルバルブ3内のスロットル開度センサなどの各種センサからの検出信号は、入出力インタフェース23を介して、ECU16に取り込まれ、ECU16内のCPU20は、上述したように、燃料噴射弁13の開弁時間、つまり燃料噴射弁13からの噴射燃料流量Qfを演算する。
このとき、ECU16は、燃圧センサ15による燃圧Fpの検出値に基づいて、図2の処理ルーチンを実行する。
図2において、ECU16は、まず、デリバリパイプ14内の燃圧Fp(燃圧センサ15の検出値)を読み込み(ステップS1)、デリバリパイプ14内の燃圧Fpと、燃料ポンプ10のフィードバック制御領域の下限値に対応した第1の燃圧基準値FpLとを比較し、Fp>FpLの関係を満たすか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2において、Fp≦FpL(すなわち、NO)と判定されれば、たとえばエンジン1が冷機始動時の状態で、デリバリパイプ14内の燃圧Fpが所定制御領域を逸脱して低下していると見なされるので、エンジン1の始動時の初回燃料噴射弁13からの燃料噴射までに、デリバリパイプ14内の燃圧Fpを早急に目標燃圧Fpobjまで上昇させる必要がある。
したがって、燃圧Fpが第1の燃圧基準値FpL以下を示す場合には、燃料ポンプ10への供給電圧をバッテリ電圧VBrに一致させて、燃料ポンプ10の駆動力を最大にするために、燃料ポンプ駆動装置7に対する制御デューティ値Duty_Rを、100[%]に設定し(ステップS4)、図2の処理ルーチンを終了してリターンする。
これにより、ECU16で演算される要求燃料量以上の燃料が燃料ポンプ10から吐出されるので、デリバリパイプ14内の燃圧Fpを素早く昇圧させることができる。
一方、ステップS2において、Fp>FpL(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、デリバリパイプ14内の燃圧Fpと、燃料ポンプ10のフィードバック制御領域の上限値に対応した第2の燃圧基準値FpUとを比較し、Fp<FpUの関係を満たすか否かを判定する(ステップS3)。
ステップS3において、Fp≧FpU(すなわち、NO)と判定されれば、デリバリパイプ14内の燃圧Fpが所定制御領域を逸脱して上昇していると見なされるので、デリバリパイプ14内の燃圧Fpを素早く低下させる必要がある。
したがって、燃圧Fpが第2の燃圧基準値FpU以上を示す場合には、燃料ポンプ駆動装置7への制御デューティ値Duty_Rを0[%]に設定して(ステップS6)、図2の処理ルーチンを終了してリターンする。
このように、燃料ポンプ駆動装置7への制御デューティ値Duty_Rを0[%]に設定することにより、エンジン1の駆動中は、フューエルカットなどの特別な条件下の場合を除けば、絶えず燃料噴射弁13から燃料が噴射されるので、速やかにデリバリパイプ14内の燃圧Fpを低下させることができる。
一方、ステップS3において、Fp<FpU(すなわち、YES)と判定されれば、デリバリパイプ14内の燃圧Fpが、第1の燃圧基準値FpLよりも高く、かつ第2の燃圧基準値FpUよりも低い所定制御領域内(燃料ポンプ10のフィードバック制御領域)に存在することを示すので、燃料ポンプ10のフィードバック制御による燃圧Fpのフィードバック制御(ステップS5)を実行し、図2の処理ルーチンを終了してリターンする。
次に、図1、図3および図4を参照しながら、図2内のステップS5について、さらに具体的に説明する。
図3はECU16内の燃料ポンプフィードバック制御手段(図2内のステップS5)を示す機能ブロック図である。
また、図4は図3内のデューティ値演算テーブル32を示す説明図であり、噴射燃料流量Qfと基本デューティ値Duty_Bとの関係を示している。
図3において、燃料ポンプフィードバック制御手段(ECU16)は、基本デューティ値Duty_Bを演算する基本デューティ値演算部30と、エンジン1の運転状態に基づいて目標燃圧Fpobjを設定する目標燃圧演算部33と、目標燃圧Fpobjと燃圧Fpとの圧力差ΔFp(=Fpobj−Fp)を演算する減算器34と、圧力差ΔFpに基づいてフィードバック演算を行うフィードバック制御部35と、フィードバック制御部35の出力値と基本デューティ値Duty_Bとを加算して制御デューティ値Duty_Rを演算する加算器39とを備えている。
基本デューティ値演算部30は、エンジン1の運転状態に基づいて噴射燃料流量Qfを演算する噴射燃料流量演算部31と、噴射燃料流量Qfから基本デューティ値Duty_Bを演算するデューティ値演算テーブル32とを備えている。
デューティ値演算テーブル32は、図4に示すようなテーブルからなり、あらかじめECU16内ROM22に格納されている。
フィードバック制御部35は、圧力差ΔFpから比例補正係数FPKPを算出する比例器36と、圧力差ΔFpから積分補正係数FPKIを算出する積分器37と、比例補正係数FPKPと積分補正係数FPKIとを加算して出力値を生成する加算器38とを備えている。
図3に示した燃料ポンプフィードバック制御手段において、まず、減算器34は、目標燃圧Fpobjと、燃圧センサ15により検出されたデリバリパイプ14内の燃圧Fpとの圧力差ΔFp(=Fpobj−Fp)を算出する。
続いて、フィードバック制御部35内の比例器36および積分器37は、圧力差ΔFpに基づく比例演算および積分演算を行い、比例補正係数FPKPおよび積分補正係数FPKIを算出する。
また、加算器38は、比例補正係数FPKPと積分補正係数FPKIとを加算し、フィードバック補正係数として出力する。
一方、基本デューティ値演算部30において、噴射燃料流量演算部31は、燃料噴射弁13の開弁時間とエンジン回転数とに基づいて、燃料噴射弁13から噴射される単位時間あたりの噴射燃料流量Qfを算出する。
また、デューティ値演算テーブル32は、図4に示す噴射燃料流量Qfと基本デューティ値Duty_Bとの関係から、噴射燃料流量Qfに応じた基本デューティ値Duty_Bを、テーブル参照により算出する。
加算器39は、基本デューティ値Duty_Bとフィードバック補正係数(=FPKP+FPKI)とを加算して、制御デューティ値Duty_Rを算出し、燃料ポンプ駆動装置7に出力する。
以下、燃料ポンプ駆動装置7は、ECU16からの制御デューティ値Duty_Rに応じて、燃料ポンプ10に供給されるバッテリ電圧VBrをデューティ制御し、燃料ポンプ10の吐出量を調整して、デリバリパイプ14内の燃圧Fpを目標燃圧Fpobjに一致させる。
このとき、燃料ポンプ10の吐出量にばらつきがあっても、フィードバック制御部35内の積分演算によってフィードバック補償されるので、正確に燃料吐出量を制御することができる。
以上のように、デリバリパイプ14内の燃圧Fpが、燃料ポンプ10のフィードバック制御領域の下限値に対応した第1の燃圧基準値FpLよりも高く、かつフィードバック制御領域の上限値に対応した第2の燃圧基準値FpUよりも低い所定制御領域内を示す場合には、燃料ポンプ10による燃圧Fpのフィードバック制御を行う。
一方、所定制御領域から逸脱し、燃圧Fpが第1の燃圧基準値FpL以下の場合には、燃料ポンプ駆動装置7の制御デューティ値Duty_Rを100[%]に設定し、また、燃圧Fpが第2の燃圧基準値FpU以上の場合には、燃料ポンプ駆動装置7の制御デューティ値Duty_Rを0[%]に設定する。
このように、燃料ポンプ10からの燃料吐出量を最大(=100%)、または最小(=0%)に設定することにより、デリバリパイプ14内の燃圧Fpが目標燃圧Fpobjに対して圧力差が生じた時でも素早く目標燃圧Fpobjに戻すことができる。
次に、図1〜図4とともに、図5のタイミングチャートを参照しながら、参考例1による燃圧Fpの制御動作について、さらに具体的に説明する。
図5において、最初の時刻t1までの期間では、デリバリパイプ14内の燃圧Fpが燃料ポンプ10のフィードバック制御領域内(FpL<Fp<FpU)にあるので、燃料ポンプ10のフィードバック制御が行われ、燃圧Fpは目標燃圧Fpobj(破線参照)に維持される。このとき、燃料ポンプ制御フラグは、「1」にセットされた状態である。
一方、時刻t1において、何らかの原因でデリバリパイプ14内の燃圧Fpが上昇し、燃圧Fpが第2の燃圧基準値FpU(2点鎖線参照)以上に達すると、燃料ポンプ制御フラグは「0」にリセットされた状態となり、燃料ポンプ10の制御デューティ値Duty_Rは0[%]に設定される。
以下、時刻t1から時刻t2までの期間では、燃料ポンプ10から吐出される燃料が停止するので、燃料噴射弁13からの燃料噴射が繰り返されることによって、デリバリパイプ14内の燃圧Fpは速やかに低下する。
その後、燃圧Fpの低下により、時刻t2において、デリバリパイプ14内の燃圧Fpが第2の燃圧基準値FpUを下回ると、燃料ポンプ制御フラグが「1」にセットされ、デリバリパイプ14内の燃圧Fpが目標燃圧Fpobjと一致するように、燃料ポンプ10のフィードバック制御が再開される。燃料ポンプ10のフィードバック制御は、時刻t3まで継続する。
ここで、たとえばエンジン1の要求燃料量の増大などに起因して燃料噴射量が増大すると、デリバリパイプ14内の燃圧Fpは低下する。
そして、時刻t3において、燃圧Fpが第1の燃圧基準値FpL(1点鎖線参照)以下まで低下すると、燃料ポンプ制御フラグは「0」にリセットされた状態となり、燃料ポンプ10の制御デューティ値Duty_Rは、最大値(=100[%])に設定される。
以下、燃圧Fpが第1の燃圧基準値FpLを越える時刻t4までの期間にわたって、制御デューティ値Duty_Rが100[%]に維持され、燃料ポンプ10は、最大能力で駆動される。
その後、時刻t4において、燃圧Fpが第1の燃圧基準値FpLを越えると、再び燃料ポンプ制御フラグが「1」にセットされ、燃料ポンプ10のフィードバック制御が行われる。
図5に示したように、参考例1によれば、燃圧Fpが目標燃圧Fpobjを中心とした所定のフィードバック制御領域内(FpL<Fp<FpU)を示す場合のみにおいて、燃料ポンプ10による燃圧Fpのフィードバック制御が行われる。
一方、燃圧Fpがフィードバック制御領域の逸脱(Fp≦FpL、Fp≧FpU)を示す場合には、燃料ポンプ10のフィードバック制御を停止して、燃料ポンプ駆動装置7の制御デューティ値Duty_Rを強制的に100[%]または0[%]に設定する。
つまり、燃圧Fpが所定範囲を逸脱して低下または上昇した場合には、燃料ポンプ10に供給されるバッテリ電圧VBrに対する制御デューティ値Duty_Rを、最大値(=100[%])または最小値(=0[%])に設定することにより、デリバリパイプ14内の燃圧Fpを目標燃圧Fpobjに素早く復帰させることができる。
したがって、燃圧Fpが常に目標燃圧Fpobjを含む所定範囲内に維持されるので、燃料ポンプ10のフィードバック制御用の積分ゲインを比較的小さい値に設定して、制御系の安定化を実現することができる。
また、図3に示したように、フィードバック制御部35内の積分器37によって、燃料ポンプ10のばらつきを補償することができるので、燃料ポンプ10の吐出量を正確に制御することができ、排ガスやドライバビリティの悪化を防止することができる。
さらに、燃料ポンプ10を最大能力で駆動しなくても、エンジン1の要求噴射量に合わせて燃料ポンプ10を駆動することができるので、燃料ポンプ10の消費電力を低減することができ、燃費を向上させることができる。
以上のように、参考例1によれば、燃料タンク9から燃料配管を介して供給された燃料を内燃機関1に噴射する燃料噴射弁13と、燃料タンク9内の燃料を燃料配管に圧送する燃料ポンプ10と、燃料配管内の燃圧Fpを検出する燃圧センサ15と、少なくとも積分器演算を行い、燃圧Fpの検出値が目標燃圧Fpobjと一致するように燃料ポンプ10の吐出量を制御する燃料ポンプフィードバック制御手段とを備え、燃料ポンプフィードバック制御手段は、燃圧Fpの検出値が、燃料ポンプ10のフィードバック制御領域の下限値に対応した第1の燃圧基準値FpL以下を示す場合には、燃料ポンプ10を最大能力で駆動し、燃圧Fpの検出値が、フィードバック制御領域の上限値に対応した第2の燃圧基準値FpU以上を示す場合には、燃料ポンプ10を停止させ、燃圧Fpの検出値が第1の燃圧基準値FpLと第2の燃圧基準値FpUとの間のフィードバック制御領域内に存在することを示す場合には、燃圧Fpの検出値に応じて燃料ポンプ10をフィードバック制御する。
すなわち、燃料配管内の燃圧Fpが、燃料ポンプ10のフィードバック制御領域の下限値以下を示す場合には、燃料配管の積分機能を利用して、燃料ポンプ駆動装置7の制御デューティ値Duty_Rを最大値(=100[%])に設定し、燃圧Fpが上限値以上を示す場合には、制御デューティ値Duty_Rを最小値(=0[%])に設定する。
これにより、目標燃圧Fpobjを含む所定範囲のみで燃料ポンプ10のフィードバック制御を行い、燃料配管内の燃圧Fpが目標燃圧Fpobjから外れた場合に、速やかに目標燃圧Fpobjに復帰させ、目標燃圧Fpobjを含む所定範囲内に燃圧Fpを常に維持させることができる。
また、燃圧Fpがフィードバック制御領域を逸脱しても、素早くフィードバック制御領域に復帰させて目標燃圧Fpobjに戻すことができるので、要求燃料量通りの燃料量を噴射することができ、空燃比A/Fを過度にリーン化、またはリッチ化することがない。
また、燃料ポンプ10のフィードバック制御用の積分ゲインを小さく設定し、制御系の安定化を実現するとともに、積分器37によって燃料ポンプ10のばらつきを補償できるので、燃料ポンプ10の吐出量を正確に制御して、排ガスやドライバビリティの悪化を防止することができる。
また、燃料ポンプ10を最大能力で駆動せずに、エンジン1の要求噴射量に合わせて燃料ポンプ10を駆動することができるので、燃料ポンプ10の消費電力を低減して燃費を向上させることができる。
上記参考例1では、燃料ポンプ駆動装置7に供給されるバッテリ電圧VBrの変動について考慮しなかったが、バッテリ電圧VBrに応じて燃料ポンプ10の操作量を調整することが望ましい。
次に、供給電圧に応じて制御デューティ値を補正するように構成したこの発明の実施の形態1に係る内燃機関制御装置について説明する。
図6はこの発明の実施の形態1に係るECU16A(燃料ポンプフィードバック制御手段)を示す機能ブロック図である。
図6において、前述(図3参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
この場合、ECU16Aは、前述(図1、図3参照)のECU16に対応しており、燃料ポンプフィードバック制御手段に供給電圧補償部40が追加された点を除けば、前述の図3の構成と同一である。
供給電圧補償部40は、燃料ポンプ10への供給電圧(バッテリ電圧VBr)を検出する供給電圧検出手段と、供給電圧補償デューティ値演算部44とを備えている。
供給電圧補償部40内の供給電圧検出手段は、スイッチ41により選択的に有効化され、互いに回路定数の異なる複数のフィルタとして、エンジン1の始動時と始動時以外とに対応して個別に機能する始動用フィルタ42および通常用フィルタ43を含む。
供給電圧補償部40内の供給電圧補償デューティ値演算部44は、加算器39の出力端に挿入されており、始動用フィルタ42または通常用フィルタ43を介してフィルタ処理されたバッテリ電圧VBfに応じて、供給電圧補償デューティ値Duty_Mを算出して燃料ポンプ駆動装置7に出力する。
すなわち、燃料ポンプフィードバック制御手段は、供給電圧(バッテリ電圧VBr)に応じた供給電圧補償デューティ値Duty_Mにより、燃料ポンプ駆動装置7の操作量(制御デューティ値)を調整し、供給電圧の変動によらず燃料ポンプ10による燃圧Fpの制御量を補償する。
以下、図6に示したこの発明の実施の形態1による動作について説明する。
なお、燃料ポンプ10のフィードバック制御動作については、前述と同様なので説明を省略し、供給電圧補償部40の動作に注目して説明する。
図1に示したように、バッテリ6およびオルタネータ17は、互いに並列に接続されており、燃料ポンプ駆動装置7のみならず、ECU16Aへの供給電源としても機能しているので、ECU16A内の供給電圧検出手段は、バッテリ電圧VBrをA/D変換することにより、供給電圧として直接読み込むことができる。
まず、エンジン1の始動時クランキングからエンジン1が自立回転してスタータ負荷が抜けるまでの所定期間において、供給電圧補償部40内の供給電圧検出手段は、スイッチ41により始動用フィルタ42を選択して、応答性重視の比較的小さいフィルタゲインに設定する。
その後、エンジン1が自立回転を開始すれば、スイッチ41により通常用フィルタ43を選択して、ノイズ除去重視の比較的大きいフィルタゲインに切り換える。
すなわち、供給電圧検出手段は、始動後の所定期間においては、スイッチ41を介して始動用フィルタ42にバッテリ電圧VBrを入力する。これにより、フィルタゲインKを通常時よりも小さく設定し、以下の式(1)のローパスフィルタ演算式を用いて、フィルタ処理後のバッテリ電圧VBf(i)を算出する。
VBf(i)=K×VBf(i−1)+(1−K)×VBr(i) ・・・(1)
ただし、式(1)において、(i)は今回値、(i−1)は前回値を示す。
その後、所定期間が経過してエンジン1が自立回転を開始すると、供給電圧検出手段は、スイッチ41を介して通常用フィルタ43にバッテリ電圧VBrを入力することにより、フィルタゲインKを通常値に戻す。
供給電圧補償デューティ値演算部44は、フィルタ処理後のバッテリ電圧VBfと、バッテリ電圧VBrの比較基準値VBr0(たとえば、VBr0=14[V])との比率(=VBr0/VB)を演算し、制御デューティ値Duty_Rに対して、以下の式(2)のように補正演算を行い、供給電圧補償デューティ値Duty_Mを算出する。
Duty_M=(VBr0/VBr)×Duty_R ・・・(2)
以下、式(2)で算出した供給電圧補償デューティ値Duty_Mを燃料ポンプ駆動装置7に入力することにより、供給電圧補償デューティ値Duty_Mに応じた能力で燃料ポンプ10を駆動させる。
次に、図1および図6とともに、図7、図8のタイミングチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による動作について説明する。
図7はバッテリ電圧VBrが急低下した場合の補償動作を示し、図8はバッテリ電圧VBrが急上昇した場合の補償動作を示している。
まず、図7において、時刻t11から時刻t12までの期間で、たとえば発電カットによりバッテリ電圧VBrが急激に低下すると、燃料ポンプ10に実際に供給されるバッテリ電圧VBrも低下する。
このとき、仮に供給電圧補償部40が設けられていない場合には、制御デューティ値(破線参照)が特に補償されないので、デリバリパイプ14内の燃圧Fp(破線参照)は低下してしまう。
しかし、図6のように供給電圧補償部40が設けることにより、上記式(2)で増大補正された供給電圧補償デューティ値Duty_Mが燃料ポンプ駆動装置7に入力される。
したがって、燃料ポンプ10に実際に供給される電圧が増大補償されるので、バッテリ電圧VBrが低下しても、燃料ポンプ10への供給電圧(実線参照)は実質的に低下しない。
この結果、発電カット時などにおいて、バッテリ電圧VBrが急低下しても、正確に燃料ポンプ10の吐出量を所望量に制御して、燃圧Fp(実線参照)を目標燃圧Fpobj(1点鎖線参照)に維持することができる。
次に、図8を参照しながら、バッテリ電圧VBrが急激に増加した場合の補償動作について説明する。
まず、図8内の時刻t21において、エンジン1の始動時にスタータなどの駆動が停止して、スタータ負荷抜けが発生すると、バッテリ電圧VBrが急激に増加する。
このとき、仮に通常用フィルタ43(フィルタゲインが大きい)を選択したとすると、フィルタ処理後のバッテリ電圧VBf(点線参照)は、バッテリ電圧VBrの変化に追従せず、式(2)による補償演算は過補正状態となり、制御デューティ値(点線参照)が補償されることはない。
この結果、燃圧Fp(点線参照)は、目標燃圧Fpobj(1点鎖線参照)よりも大きくなるので、燃料噴射量に誤差が生じて、空燃比A/Fがリッチ化して排ガスが悪化してしまう。
しかし、供給電圧補償部40の始動用フィルタ42(フィルタゲインが小さい)を選択することにより、フィルタ後のバッテリ電圧VBf(実線参照)は、バッテリ電圧VBrの変化に追従する。
したがって、供給電圧補償デューティ値Duty_M(実線参照)が速やかに減少し、デリバリパイプ14内の燃圧Fpは、ほぼ目標燃圧Fpobj(1点鎖線参照)に制御され、燃料ポンプ10への供給電圧が変動しても燃料吐出量を安定させることができる。
このように、燃料ポンプ駆動装置7への供給電圧(バッテリ電圧VBr)の検出値に対し、始動時と始動時以外とに対応した少なくとも2つのフィルタ(始動用フィルタ42、通常用フィルタ43)を設け、始動時と始動時以外とに応じて選択して個別に機能させることにより、ノイズを除去しつつ、かつ始動時のスタータ負荷が抜けるときの大きな電圧変化(急上昇)に対しても、正確に燃料ポンプ10の吐出量を制御して、燃圧Fpを目標燃圧Fpobjに維持することができる。
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、燃料ポンプ10への供給電圧(バッテリ電圧VBr)を検出する供給電圧検出手段を備え、燃料ポンプフィードバック制御手段は、供給電圧に応じて燃料ポンプ10の操作量を調整するので、始動時のスタータ駆動や発電制御の発電カットによるバッテリ電圧VBrの低下に対しても、燃料ポンプ10の吐出量を正確に制御して、燃圧Fpを目標燃圧Fpobjに維持することができる。
また、供給電圧検出手段は、互いに回路定数(フィルタゲイン)の異なる複数のフィルタとして、始動時に対応した始動用フィルタ42と、始動時以外に対応した通常用フィルタ43とを含み、各フィルタ42、43は、始動時または始動時以外に対応して、個別に選択されて機能するので、ノイズを除去しつつ、かつ始動時のスタータ負荷が抜けるときの大きなバッテリ電圧VBrの急上昇に対しても、燃料ポンプ10の吐出量を正確に制御して、燃圧Fpを目標燃圧Fpobjに維持することができる。
この発明の実施の形態1に係る内燃機関制御装置を概略的に示すブロック構成図である。 この発明に関連した参考例1による燃圧制御動作を示すフローチャートである。 参考例1に係る燃料ポンプフィードバック制御手段を示す機能ブロック図である。 図3内のデューティ値演算テーブルの具体例として噴射燃料量と制御デューティとの関係を示す説明図である。 参考例1による燃圧制御動作を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1に係る燃料ポンプフィードバック制御手段を示す機能ブロック図である。 この発明の実施の形態1による供給電圧低下時の燃圧制御動作を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1による供給電圧上昇時の燃圧制御動作を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)、2 吸気圧センサ、3 スロットルバルブ、4 クランク角センサ、5 吸気管、6 バッテリ、7 燃料ポンプ駆動装置、9 燃料タンク、10 燃料ポンプ、12 燃料流路、13 燃料噴射弁、14 デリバリパイプ、15 燃圧センサ、16、16A ECU、35 フィードバック制御部、37 積分器、40 供給電圧補償部、41 スイッチ、42 始動用フィルタ、43 通常用フィルタ、44 供給電圧補償デューティ値演算部、Fp 燃圧、Fpobj 目標燃圧、FpL 第1の燃圧基準値、FpU 第2の燃圧基準値、Duty_M 供給電圧補償デューティ値、Duty_R 制御デューティ値。

Claims (1)

  1. 燃料タンクから燃料配管を介して供給された燃料を内燃機関に噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料タンク内の燃料を前記燃料配管に圧送する燃料ポンプと、
    前記燃料配管内の燃圧を検出する燃圧センサと、
    少なくとも積分器演算を行い、前記燃圧の検出値が目標燃圧と一致するように前記燃料ポンプの吐出量を制御する燃料ポンプフィードバック制御手段と、
    前記燃料ポンプへの供給電圧を検出する供給電圧検出手段と
    を備えた内燃機関制御装置において、
    前記燃料ポンプフィードバック制御手段は、
    前記燃圧の検出値が、前記燃料ポンプのフィードバック制御領域の下限値に対応した第1の燃圧基準値以下を示す場合には、前記燃料ポンプを最大能力で駆動し、
    前記燃圧の検出値が、前記フィードバック制御領域の上限値に対応した第2の燃圧基準値以上を示す場合には、前記燃料ポンプを停止させ、
    前記燃圧の検出値が、前記第1の燃圧基準値と前記第2の燃圧基準値との間の前記フィードバック制御領域内に存在することを示す場合には、前記燃圧の検出値に応じて前記燃料ポンプをフィードバック制御するとともに、
    前記供給電圧に応じて前記燃料ポンプの操作量を調整し、
    前記供給電圧検出手段は、
    互いに回路定数の異なる複数のフィルタを含み、
    前記内燃機関の始動時に、前記複数のフィルタのうちの、応答性を重視した小さいフィルタゲインのフィルタを選択することを特徴とする内燃機関制御装置。
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