JP4420043B2 - 音響機器 - Google Patents
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Description
図1に示す音響システムは、音響システムにおいてマスタとされる音響機器1と、スレーブとされるミキサー等の外部機器18との間を通信線6により接続することにより構成されている。この場合、外部機器18に通信線を介してさらに外部機器を接続することができる。音響機器1は、音響システムがミキシングコンソールとされた際にコンソール部を少なくとも備えており、ミキシング処理を行う信号処理部を備えるようにしても良い。外部機器18は、音響システムがミキシングコンソールとされた際にオーディオ信号をコンソール部からの制御信号に応じてミキシングするエンジン部とされる。音響機器1は、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)を備える処理回路2と、ユーザがコンソール等の操作を行う操作部4と表示部3を備え、通信線6に接続するための通信回路5を備えている。外部機器18はDSPを備える処理回路18bと、通信線6に接続するための通信回路18aを備えている。処理回路2、18bにおけるDSPは、複数のチャンネルの音響信号を処理するDSPであり、複数の入力チャンネルをコンソール部からの制御信号に応じてミキシングし、複数の出力チャンネルに出力する信号処理を行っている。
図2において、CPU(Central Processing Unit)10は音響機器1の全体の動作を制御すると共に、表示器16に操作画面や後述する接続テンプレートを選択する際の画面等を表示する描画プログラムや制御用プログラム等の動作ソフトウェアを実行している。ROM(Read Only Memory)11には、接続テンプレート等のデータ、CPU10が実行する描画プログラムや制御用プログラム等の動作ソフトウェアが格納されており、RAM(Random Access Memory)12には、CPU10のワークエリアや各種データの記憶エリアが設定されている。このROM11をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアを書き換え可能となり接続テンプレートの追加や書き換え、動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。DSP13は、前記したように複数のチャンネルの音響信号を処理する信号処理部である。
図3に示す接続テンプレート選択画面(Connection Select)には下部に接続テンプレートの選択欄34が表示され、その下にキャンセルボタン(Cancel)35と実行ボタン(OK)36とが表示され、上部には選択欄34で選択された接続テンプレートの接続図30が表示されている。選択欄34には、予め用意されているよく使われることが想定される例えば5種類の接続テンプレートからなるリストが図示されており、接続テンプレート名は、使用する機器名と機器の間を接続する通信路の種類(カスケード接続およびイーサネット)で示されている。この場合、伝送距離を長くすることのできないカスケード接続は「−」で示され、伝送距離を長くすることのできるイーサネットは「−−−−−−−」で示されている。図3においては、「PM5D−DCU5D−−−−−−−DSP50」の接続テンプレートが選択されて、実行ボタン36が押された際の接続図30が上部に表示されている。
ここで、カスケード接続のポートからは、例えば最大32チャンネルからなるフレーム信号を単方向で伝送することができる。また、イーサネットのポートからは、最大32チャンネルからなるフレーム信号を双方向で伝送することができる。そして、イーサネットの場合は仕様により1台の機器においてイーサネットのポートから受信できる(取り込める)最大チャンネル数は32チャンネルとされ、イーサネットのポートから送信できる(書き込める)最大チャンネル数も32チャンネルとされている。
接続図40において、ミキシングコンソール(PM5D #1)41のカスケード接続の出力ポート41aは処理ユニット(DSP5D #2)42のカスケード接続の入力ポート42aに接続され、接続経路上には「1」が表示されてミキシングコンソール41で処理された信号が当該接続経路で伝送されることが示されている。また、処理ユニット42のカスケード接続の出力ポート42bはミキシングコンソール41のカスケード接続の入力ポート41bに接続され、接続経路上には「1+2」が表示されてミキシングコンソール41および処理ユニット42で処理された信号が当該接続経路で伝送されることが示されている。これにより、ミキシングコンソール41において処理ユニット42で処理された信号も扱えるようになる。そして、処理ユニット42のイーサネットの双方向のポート42cには、外部機器18とされる出力ユニットや入力ユニットを接続することができ、出力ユニットを介してミキシングコンソール41および処理ユニット42で処理されたオーディオ信号をスピーカ等から放音することができると共に、入力ユニットからマイク/ライン入力を入力することができるようになる。
接続図50において、ミキシングコンソール(PM5D #1)51のカスケード接続の出力ポート51aは第1の処理ユニット(DSP5D #2)52のカスケード接続の入力ポート52aに接続され、接続経路上には「1」が表示されてミキシングコンソール51で処理された信号が当該接続経路で伝送されることが示されている。また、第1の処理ユニット52のイーサネットの双方向のポート52bは第2の処理ユニット(DSP5D #3)53のイーサネットの双方向のポート53aに接続され、下りの接続経路上には「1+2」が表示されてミキシングコンソール51および第1の処理ユニット52で処理された信号が当該接続経路で伝送されることが示されており、上りの接続経路上には「1+2+3」が表示されてミキシングコンソール51および第1の処理ユニット52および第2の処理ユニット53で処理された信号が当該接続経路で伝送されることが示されている。これにより、第2の処理ユニット53においてミキシングコンソール51および第1の処理ユニット52で処理された信号も扱えるようになると共に、第1の処理ユニット52においてミキシングコンソール51および第2の処理ユニット53で処理された信号も扱えるようになる。
なお、第1の処理ユニット52のカスケード接続の出力ポート52cをミキシングコンソール51のカスケード接続の入力ポート51bに接続してもよいが、このように接続すると第1の処理ユニット52からミキシングコンソール51および第1の処理ユニット52および第2の処理ユニット53で処理されたオーディオ信号を出力することができなくなる。
第1の処理ユニット(DSP5D #2)73のイーサネットの双方向のポート73bは第2のケーブリングユニット(DCU5D)74のイーサネットの双方向のポート74aに接続され、下りの接続経路上には図示しない「1+2」が表示されてミキシングコンソール(PM5D #1)71および第1の処理ユニット73で処理された信号が当該接続経路で伝送されることが示されており、上りの接続経路上には図示しない「1+2+3」が表示されてミキシングコンソール71および第1の処理ユニット73および第2の処理ユニット(DSP5D #3)74で処理された信号が当該接続経路で伝送されることが示されている。ここで、前述したように1台の機器においてはイーサネットを介して受信できる(取り込める)最大チャンネル数は32チャンネルとされていることから、第1の処理ユニット73のポート73aにおいて32チャンネル受信している場合には、ポート73bから信号を取り込めなくなる。そこで、ポート73bからの信号を取り込むことなくスルーしてポート73aから出力している。このことが、破線の矢印で示されている。
以上説明した接続テンプレートにおける接続経路上で伝送される信号は、ミキシング処理されたオーディオ信号のフレームとミキシングコンソールから処理ユニットを制御するための制御信号とされている。また、接続テンプレートは上記説明した5種類に限るものではないと共に、ユーザが接続テンプレートを予め作成して記憶手段に格納しておくようにしてもよい。
なお、接続テンプレートは、「機器の結線状況」を示すものであり、機器の詳細な設定、例えば入力ユニットや出力ユニットにおいてオーディオプラグインカードを挿入するスロットの接続情報までを接続テンプレートの対象とする必要はない。
図8において、「Connection List」は接続テンプレートのリストであり、図示する場合は「Connection #1」「Connection #2」・・・の接続テンプレートの種類からなるリストとされている。「Connection List」より一つ下の階層である「Unit List」は各接続テンプレートで使用される機器ユニットのリストとされており、図示する場合において「Connection #1」の接続テンプレートではミキシングコンソール「PM5D #1」と処理ユニット「DSP5D #2」が使用され、「Connection #2」の接続テンプレートではミキシングコンソール「PM5D #1」、ケーブリングユニット「DCU5D」と処理ユニット「DSP5D #2」が使用されることが示されている。さらに、「Unit List」より一つ下の階層である「Port Setting List」は、使用されるユニットが有するポートの接続設定を示すリストとされている。
ミキシングコンソール「PM5D #1」では、カスケード接続の出力ポート(Cascade Out)の接続先がケーブリングユニット「DCU5D」のカスケード接続の入力ポート(Cascade In)と、「PM5D #1」が備えるカスケード接続の入力ポート(Cascade In)の接続先がケーブリングユニット「DCU5D」のカスケード接続の出力ポート(Cascade Out)と設定されている。ケーブリングユニット「DCU5D」では、カスケード接続の出力ポート(Cascade Out)の接続先が「PM5D #1」のカスケード接続の入力ポート(Cascade In)と、「DCU5D」が備えるカスケード接続の入力ポート(Cascade In)の接続先が「PM5D #1」のカスケード接続の出力ポート(Cascade Out)と、「DCU5D」が備えるイーサネットの出力ポート(EtherSound Out)の接続先が処理ユニット「DSP5D #2」のイーサネットの入力ポート(EtherSound In)と、「DCU5D」が備えるイーサネットの入力ポート(EtherSound In)は不使用(N/A)と設定されている。
なお、上述した接続テンプレートのデータテーブルは、機器と機器とを接続する各ポートに関する接続設定データと、機器に接続される出力ユニットや入力ユニットのポートの接続設定データとから構成されており、出力ユニットや入力ユニットのポートの接続設定データやこれらのユニットに装着するカードを挿入するスロットの接続設定データまでは含まれていない。このように、出力ユニットや入力ユニットは接続チェックの対象としていない。
ユーザが接続チェック開始の操作をしたとき、定期的に起動されるタイミングに達したとき、あるいは、マスタの機器の電源が投入された際に接続チェック開始処理が起動され、ステップS10にて接続チェックコマンドがマスタに接続されている機器ユニットに送信され、チェックコマンドを受信した各機器ユニットにおいて接続チェックの準備処理が実行される。次いで、接続テンプレート選択画面において選択された接続テンプレートの接続設定データがステップS11にてマスタに接続されているユニット機器に送信される。そして、各ユニット機器において受信された接続設定データと当該ユニット機器における各ポートの接続状況とが比較される接続チェック処理がステップS12において実行され、その接続チェック結果をマスタの表示器16に表示する接続チェック結果表示処理がステップS13にて実行されて接続チェック開始処理は終了する。
処理ユニット(DSP5D)等のスレーブ機器から接続チェック結果が返ってきた時や接続エラーが生じた時に接続結果表示処理がマスタにおいて起動され、ステップS20にて接続テンプレート選択画面において選択された接続テンプレートの接続設定データと、接続チェック結果との接続データを取得する。次いで、取得された接続設定データと現在の接続状況が表わされている接続チェック結果とがステップS21にて照らし合わされる。そして、ステップS22にて接続設定データと接続結果とを照らし合わした結果から、エラーがセットされている接続箇所が判定される。次いで、ステップS23にて判定されたエラーがセットされている接続箇所について表示器16に表示されている選択された接続テンプレートの接続図上にその旨を表示する描画処理を行うUI(User Interface)更新処理が行われ、接続結果表示処理は終了する。なお、UI更新処理ではエラーがセットされている接続箇所のポートに「×」印が表示されたり、グレーアウトして表示されたりする。この場合、当該ポートの相手先のポートにも同様の表示を行うようにしてもよい。
マスタを含む各機器において接続チェックコマンドを受け取ると、接続チェック処理が各機器において起動される。そして、接続チェック開始処理のステップS11にて送信された接続テンプレートの接続設定データがステップS30にて取得される。次いで、ステップS31にて接続のあるすべてのポートの接続状況をチェックしたか否かが判断されるが、ここでは1回目であることから未チェックのポートがあると判断されてステップS32に進む。ステップS32では、接続のある未チェックのポートについてアクティブセンスやポートIDの判別などを利用して現在接続されている接続先のポートがあるか否かが判断される。ここで、接続先のポートがあると判断された場合はステップS33に進み、図8に示す接続テンプレートのデータテーブルにおける該当する接続設定データが参照されて、あると判断されたポートが接続設定データの設定通りのポートか否かが判断される。ここで、あると判断されたポートが接続設定データのポートと一致しないと判断された場合は、ステップS34に分岐してマスターに送信するデータにエラーをセットしステップS35に進む。また、あると判断されたポートが接続設定データのポートに一致すると判断された場合はステップS35に進む。ステップS35においては、対象とするポートを次のポートに移動する処理が行われる。
さらに、イーサネットのポートにおいて受信できる(取り込める)最大チャンネル数を32チャンネル、送信できる(書き込める)最大チャンネル数を32チャンネルとしたが、これに限るものではなく64チャンネルや96チャンネル等としても良い。さらにまた、接続テンプレートは音響システムのメーカが予め作成してROM等に格納されているが、ユーザにおいてよく使用する接続テンプレートを作成して記憶手段に格納するようにしても良い。この場合、接続テンプレートは機器の結線状況を示すものであって、機器の詳細な設定まで接続テンプレートに仕込んでおく必要がないことから、ユーザは容易に接続テンプレートを作成することができる。
Claims (5)
- 通信路を介して外部機器が少なくとも1台接続されることにより音響システムが構成される音響機器であって、
音響機器と外部機器との間および外部機器と外部機器との間が第1の通信路規格の通信路、あるいは、該第1の通信路規格より接続距離を長くできる第2の通信路規格の通信路で接続されることにより構成される音響システムにおける前記機器の結線状況を示す複数の接続テンプレートの選択欄と、該接続テンプレートのうちの選択された接続テンプレートに対応する前記音響機器および前記外部機器の接続態様を示す接続図とが表示される表示手段を備え、
該表示手段に表示される前記接続図において、前記音響機器および前記外部機器は、当該機器が備える前記通信路規格に応じた表示態様で表示されており、接続される前記機器の間に接続経路が表示され、前記音響機器および前記外部機器には、当該機器を示す識別情報がそれぞれ付され、前記接続経路には、当該接続経路を流れる信号がどの前記機器で信号処理されたものであるかが前記識別情報で示されており、
さらに、選択された前記接続テンプレートにおける前記機器のポートの結線情報とされるポート接続情報と、前記音響システムを構成する前記音響機器および前記外部機器が有する各ポートが実際に接続された相手先のポートのポート情報とを照合して、照合結果を出力するチェック手段を備えることを特徴とする音響機器。 - 前記接続テンプレートにおいて、前記機器間の結線を示す通信路が、前記通信規格の種類を示す通信路で表示されていることを特徴とする請求項1記載の音響機器。
- 前記音響機器および前記外部機器が備える各ポートが、前記接続図に前記通信路規格に応じたポート種類に対応するアイコンで表示されていることを特徴とする請求項1または2記載の音響機器。
- 前記チェック手段では、前記外部機器に前記ポート接続情報を送信し、前記外部機器が有する各ポートが実際に接続された相手先のポートのポート情報と受信した前記ポート接続情報とを前記外部機器において照合した照合結果を受け取るようにしたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の音響機器。
- 前記照合結果では、前記ポート接続情報と前記ポート情報とが一致しない箇所の情報にエラーがセットされて、該エラーがセットされた前記箇所に対応する前記接続図にエラーがある旨の表示を行うようにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の音響機器。
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