JP5201022B2 - 音響信号処理装置及び端末装置 - Google Patents
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Description
このようなミキサの遠隔操作については、例えば非特許文献1に記載されている。
一方、操作可能なパラメータの種類は多岐に亘り、それに応じて選択可能な編集画面の数は多い。さらに、大規模な利用環境では、操作対象となり得る機器も複数存在する場合がある。
また、これらの問題は、パラメータの編集を行う場合だけでなく、単にパラメータの値を参照する場合にも、同様に存在するものである。
まず、図1に、この発明の音響信号処理装置の実施形態であるミキサ及びこの発明の端末装置の実施形態であるターミナルの使用状態を示す。
また、ターミナル30は、ユーザが携帯して持ち歩き、ミキサ10が信号処理に使用するパラメータの値を離れた場所から参照したり、またそのパラメータの値を編集したりするための装置である。
プリンタ60は、ミキサ10からの指示により後述するコード記号を印刷出力するための印刷装置である。ここではネットワークNに接続した状態を示しているが、ミキサ10にローカル接続したり、ミキサ10に印刷機能を設けてそれを用いたりしてもよい。
図2に示すように、ミキサ10は、CPU11,ROM12,RAM13,通信I/F14,操作検出回路15,表示制御回路16,波形I/O17,信号処理部(DSP)18を備え、これらがシステムバス19によって接続されている。また、操作検出回路15には操作子21が、表示制御回路16には表示器22がそれぞれ接続されている。
RAM13は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU11のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
通信I/F14は、ネットワークNに接続するためのインタフェースである。
図3に示すように、ターミナル30は、CPU31,ROM32,RAM33,通信I/F34,操作検出回路35,表示制御回路36,画像処理回路37を備え、これらがシステムバス38によって接続されている。また、操作検出回路35には操作子41が、表示制御回路36には表示器42が、画像処理回路37にはカメラ43がそれぞれ接続されている。
RAM33は、一時的に記憶すべきデータを記憶したり、CPU31のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
通信I/F34は、ネットワークNに接続するためのインタフェースである。
まず、第1の動作例として、ターミナル30に、ユーザが選択した画面を表示させる場合のミキサ10及びターミナル30の動作について説明する。
まず、図4に、ミキサ10及びターミナル30において使用するGUI画面の例を示す。
そして、各chストリップ110には、パンつまみ111、SELスイッチ112、ONスイッチ113、フェーダ114、レベルメータ115、ch番号表示部116を設けている。
また、chストリップ110の部分をタッチすることにより、対応するchについてより詳細な設定を行うための、ch毎に用意された画面に移行することが可能である。
また、ch毎に用意された画面への移行は、chストリップ110への2回続けてのタッチで受け付けることとしている。
この動作例において、ミキサ10は、ユーザから、ミキサ10において用いるGUI画面のうち、ターミナル30で使用したい画面の選択を受け付ける。そして、その選択に応じて、図5に示すように、選択された画面と対応するターミナル30用の画面をターミナル30に表示させるために必要な情報を含むコード記号70を、識別コードとして表示器22に表示させる。この「必要な情報」は、表示させる画面の画面IDと、その画面を持つミキサ10のネットワークN上のアドレスである。
図6に示すのがこの場合の動作例である。
この場合でも、基本的な動作は図5の場合と変わらないが、ミキサ10は、選択された複数の画面が備える表示部を全て備える新たな画面を生成して画面IDを割り当て、その画面IDを含むコード記号71を表示器22に表示させる。
また、通常は、複数の画面に備える全ての表示部を1つの画面に収めることはできないと考えられるため、生成する「新たな画面」は、図6の表示器42に示すように、選択された複数の画面をタブにより切替えることができるような構成にすることが考えられる。
図7に示すのがこの場合の動作例である。
この場合でも、基本的な動作は図5の場合と変わらないが、ミキサ10は、選択された表示部を全て備える新たな画面を生成して画面IDを割り当て、その画面IDを含むコード記号72を表示器22に表示させる。
また、新たな画面を生成する際には、表示部の選択順や、表示部が属する画面毎等、所定の順番で空白の画面に表示部を配置していけばよい。そして、1画面で配置しきれない場合には、図6に示した例と同様に、複数の画面をタブにより切替えることができるような構成とすればよい。
まず、図8に、ミキサ10のCPU11が実行するコード記号出力処理のフローチャートを示す。
ミキサ10において、図5乃至図7に示すようなコード記号の表示は、操作子を操作してパラメータを編集する通常動作モードとは異なる、登録モードの処理として行う。
そして、この時点でターミナル30に表示させる対象として、画面が1つのみ選択されている場合には(S12,S13の両方でYES)、新たな画面を作成する必要がないため、選択されている画面の画面IDと、ミキサ10自身のアドレス(例えばIPアドレス)との情報を含むコード記号を作成し(S14)、これを出力して(S15)ステップS11に戻り、処理を繰り返す。
ステップS16でNOの場合には、対象の選択がない旨を表示器22に表示させ(S19)、ステップS11に戻って処理を繰り返す。
そしてこの処理は、登録モードから抜ける指示があった場合に、中断して終了する。
また、コード記号の出力は、この第1の動作例の場合、撮影時にミキサ10との対応関係が分かりやすいよう、表示器22に表示して行うことが好ましい。しかし、ターミナル30のカメラ43で撮影可能な状態で出力できれば出力方法に制限はなく、プリンタ60を用いた印刷出力等も考えられる。
以上の処理において、CPU11は、ステップS15で出力手段として、ステップS17で画面データ作成手段として、それぞれ機能する。
ターミナル30のCPU31は、ユーザからの、コード記号を用いたミキサへのアクセス設定を行う旨の指示があると、カメラ43を起動して画像の撮影が可能な状態とすると共に、図9のフローチャートに示す処理を開始する。
そして、まずカメラ43が撮影した画像の画像データを取得し(S31)、その画像データを解析して、画像中に含まれるコード記号をデコードする(S32)。ミキサ10が図8のステップS15で出力したコード記号をカメラ43により適切に撮影できた場合、このデコードにより、画面IDとミキサ10のアドレスが得られるはずである。
そして、その取得したアドレスの装置(コード記号を出力したミキサ10のはずである)に対し、取得した画面IDを送信し(S35)、処理を終了する。
以上の処理により、ターミナル30は、コード記号を出力したミキサ10に対し、そのコード記号が示す画面の画面データを要求することができる。この処理において、CPU31は、ステップS35で送信手段として機能する。
ミキサ10のCPU11は、ターミナル30が図9のステップS35で送信してくる画面IDを受信すると、図10のフローチャートに示す処理を開始する。この処理は、ミキサ10が登録モードであるか通常動作モードであるかに関わらず実行することができる。
ターミナル30のCPU31は、ミキサ10が図10のステップS44で送信してくる端末用データを受信すると、図11のフローチャートに示す処理を開始する。
また、ターミナル30において、パラメータの値の変更を指示する操作があった場合、ターミナル30のCPU31は、その操作内容又はその操作に係るパラメータの値の変更量をミキサ10に通知して、指示に従った変更を行わせる。そしてこのことにより、ターミナル30からミキサ10を遠隔操作することができる。
次に、第2の動作例として、ターミナル30に、特定の外部装置と対応するchのパラメータに関する画面を表示させる場合のミキサ10及びターミナル30の動作について説明する。
この動作例において、ミキサ10は、ユーザから、ミキサ10に接続されている外部装置50(例えばマイクやスピーカ)の選択を受け付け、その選択に応じて、ターミナル30にその装置と対応するchのパラメータに関する画面を表示させるために必要な情報を含むコード記号73を、プリンタ60に指示して印刷出力させる。この「必要な情報」は、第1の動作例の場合と同じく、表示させる画面の画面IDと、その画面を持つミキサ10のネットワークN上のアドレスである。そして、ユーザは、そのコード記号73を、選択した外部装置50に貼付し、装置との対応関係がわかるようにしておく。
ミキサ10には、このような外部装置とchとの対応関係の情報を、予め記憶させておく。
機器情報テーブルには、まず、外部装置50の名称と、その外部装置50を接続する端子又はポートの情報を登録する。
外部装置50をケーブル(途中に無線の箇所があってもよい)によりミキサ10の入出力端子に接続する場合には、ミキサ10側ではどの端子にどのような装置が接続されるかは把握できないので、この登録はユーザが手動で行う。また、実際にミキサ10を使用する際に、登録通りに外部装置を接続する必要もある。なお、ミキサ10にアンプを介してスピーカを接続するような場合には、外部装置としてアンプを登録してもスピーカを登録しても構わない。
また、各端子やポートから入力する音響信号は、入力パッチにより、供給先の入力chが決定される。そこで、機器情報テーブルにおける使用chの項目は、接続先端子/ポートに基づいて入力パッチの設定内容を参照し、自動的に設定することができる。
また、以上と同様に、出力端子/ポートに接続される外部装置と出力chとの対応関係は、出力パッチの設定内容に応じて自動的に設定することができる。
そして、この実施形態のミキサ10においては、図4の説明で述べたように、各chについて、そのchに関するパラメータを扱うための画面が個別に用意されているので、外部装置50と対応するchに関する画面として、その画面をそのまま用いればよいので、外部装置50の選択に応じて新たな画面を作成する必要はない。
このようなコード記号の利用は、例えばステージ上に配置されたマイクやスピーカについてまとめて設定を変更したい場合に備え、それらの装置群と対応するコード記号をステージ上に貼付しておくといった場合に有効である。あるいは、配置位置毎にグループ化した外部装置群と対応するコード記号を、ホールの地図等の台紙に貼付けて持ち歩き、どこからでも所望の位置の装置に関する設定を変更できるようにする等の用途も考えられる。
図15に示すのは、この動作例においてミキサ10のCPU11が実行するコード記号出力処理のフローチャートである。
そして、この時点で外部装置が1つ選択されている場合には(S62,S63の両方でYES)、新たな画面を作成する必要がないため、機器情報テーブルを参照し、選択された外部装置と対応するchのパラメータを表示/編集するための画面を特定し(S64)、その画面の画面IDと、ミキサ10自身のアドレス(例えばIPアドレス)との情報を含むコード記号を作成し(S65)、これを出力して(S66)ステップS61に戻り、処理を繰り返す。
そしてこの処理は、登録モードから抜ける指示があった場合に、中断して終了する。
コード記号の形式は、第1の動作例の場合と同様である。また、図12では印刷出力する例について説明したが、第1の動作例と同様に、コード記号を画面に出力してその場で撮影するようにすることも可能である。
以上の処理において、CPU11は、ステップS66で出力手段として、ステップS68で画面データ作成手段として、それぞれ機能する。
また、この動作例においても、ターミナル30のカメラ43を用いてコード記号を撮影する以降の処理は、図9乃至図11を用いて第1の動作例で説明した処理と同じである。
また、ターミナル30のハードウェアとして公知の携帯型PCや携帯情報端末(PDA)を用いてもよい。これらのPCやPDAが読取手段を搭載していない場合には、これらに接続可能な外部の読取手段を利用することもできる。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
従って、この発明を適用することにより、音響信号処理装置の運用性を向上させることができる。
Claims (4)
- 当該音響信号処理装置にアクセスするための端末装置と通信可能な音響信号処理装置であって、
当該音響信号処理装置が音響信号処理に使用するパラメータに関する表示を行うための表示部を備えた複数の画面の内容を示す画面データ及びその画面の画面IDを記憶する記憶手段と、
前記複数の画面のうち1の画面の選択を受け付ける選択受付手段と、
前記選択受付手段により選択を受け付けた画面の画面ID及び当該音響信号処理装置のアドレス情報を含む識別コードを出力する出力手段と、
前記端末装置から画面IDを受信した場合に、該画面IDが示す画面の画面データと、該画面で表示を行うパラメータの現在値のデータとを前記画面IDの送信元である端末装置に送信する送信手段とを有することを特徴とする音響信号処理装置。 - 請求項1に記載の音響信号処理装置であって、
前記選択受付手段が、前記複数の画面のうち1の画面に加えて複数の画面の選択も受け付ける手段であり、
前記選択受付手段が複数の画面の選択を受け付けた場合に、選択された複数の画面が備える表示部を全て備える新たな画面を作成すると共に、該新たな画面に画面IDを割り当て、該画面ID及び該新たな画面の内容を示す画面データを前記記憶手段に記憶させる画面データ作成手段を有し、
前記出力手段が、前記選択受付手段が1の画面の選択を受け付けた場合には、該選択受付手段により選択を受け付けた画面の画面ID及び当該音響信号処理装置のアドレス情報を含む識別コードを出力し、前記選択受付手段が複数の画面の選択を受け付けた場合には、該選択に応じて前記画面データ作成手段が作成した画面の画面ID及び当該音響信号処理装置のアドレス情報を含む識別コードを出力する手段であることを特徴とする音響信号処理装置。 - 請求項1又は2に記載の音響信号処理装置であって、
前記表示部のうち、任意の数の表示部の選択を受け付ける第2の選択受付手段と、
前記第2の選択受付手段が表示部の選択を受け付けた場合に、選択された表示部を全て備える新たな画面を作成すると共に、該新たな画面に画面IDを割り当て、該画面ID及び該新たな画面の内容を示す画面データを前記記憶手段に記憶させる第2の画面データ作成手段とを有し、
前記出力手段が、前記第2の選択受付手段が表示部の選択を受け付けた場合に、該選択に応じて前記画面データ作成手段が作成した画面の画面ID及び当該音響信号処理装置のアドレス情報を含む識別コードを出力する手段を有することを特徴とする音響信号処理装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の音響信号処理装置にアクセスするための端末装置であって、
表示器と、
前記出力手段が出力した識別コードを光学的に読み取る読取手段と、
前記読取手段が読み取った識別コードから画面ID及びアドレス情報を抽出し、該抽出したアドレス情報が示す音響信号処理装置に対し、該抽出した画面IDを送信する送信手段と、
該画面IDの送信に応じて前記音響信号処理装置が送信してくる画面データ及びパラメータの現在値を受信する受信手段と、
該受信手段が受信した画面データに基づいて前記表示器に画面を表示すると共に、該受信手段が受信した現在値のデータを、該画面において表示するパラメータの値の現在値として設定し、該画面により前記音響信号処理装置が音響信号処理に使用するパラメータに関する表示を行う表示制御手段とを有することを特徴とする端末装置。
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