JP4281814B2 - コントロール装置 - Google Patents

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Description

この発明は、信号処理装置が接続された伝送路に接続され、信号処理装置を伝送路を介して制御するコントロール装置に関する。
従来、入力された音響信号に所定の信号処理を施して出力する信号処理装置と、信号処理装置の操作を行うコントロール装置とを伝送路に接続した音響信号処理システムが提案されている。具体的な音響信号処理システムとして、ミキシングシステムが知られている。このミキシングシステムでは、ミキシング処理を行うエンジン部と、エンジン部におけるミキシング処理のミキシング操作を行うコンソール部との間を通信路で接続している。これにより、エンジン部をステージの近傍に設置できると共に、コンソール部を観客席に設置して聴衆の聴く音を確認しながらミキシングの操作を行うことができるようになる。
このように、従来の音響信号処理システムにおいては、コントロール装置により信号処理装置が有するパラメータの操作を行うようにしている。この場合、前記したミキシングシステムのように多数のパラメータを有している場合は、パラメータを操作するための操作画面において多数の操作子が表示されることになり、操作したい特定の操作子を容易に見出して操作することが困難になっていた。ユーザにとって、頻繁に操作したり重要と思うパラメータは限られている。そこで、ユーザが頻繁に操作したり重要と思うパラメータの操作子だけを表示するユーザコントロール画面をユーザが作成することにより、パラメータの操作を容易に行うようにすることが行われている。
特開2002−304173号公報 特開2005−252543号公報
前記したユーザコントロール画面においては、ユーザが独自に作成したコントロール画面であることから、表示される操作子の操作の向上を図るために操作子にパラメータ名等のコメントを付すことが考えられている。ところで、前記した音響信号処理システムにおいて、信号処理装置が接続された伝送路に複数台のコントロール装置を接続して、それぞれのコントロール装置が信号処理装置の操作を伝送路を介して行うことが考えられる。この場合、それぞれのコントロール装置にユーザコントロール画面を表示して、信号処理装置の同じパラメータの操作を行う際に操作子に付されるコメントはそれぞれのコントロール装置において独自に作成したコメントとされるため、異なるコメントが付されて表示されるようになる。
このことを、音響信号処理システムの構成の一例を図13に、ユーザコントロール画面の一例を図14に挙げて説明する。
図13示す音響信号処理システム100は、伝送路107と、第1コントロール装置(コントローラ#1)102と第2コントロール装置(コントローラ#2)103と第1信号処理装置(DSP#1)104と第2信号処理装置(DSP#2)105とAD/DA変換器106とが伝送路107に接続されて構成されたネットワークにより構成されている。この2台のコントロール装置102,103はそれぞれが2台の信号処理装置104,105の操作を行うことができるようにされている。図13には、第1コントロール装置102および第2コントロール装置103が第2信号処理装置105の同じパラメータの操作を行っていることが矢印で示されており、第1コントロール装置102および第2コントロール装置103では第2信号処理装置105のパラメータを操作するために、それぞれユーザコントロール画面が開かれている。そして、図14(a)に示すコントロール画面が第1コントロール装置102の表示手段に表示されているユーザコントロール画面(コントロール画面#1)であり、図14(b)に示すコントロール画面が第2コントロール装置103の表示手段に表示されているユーザコントロール画面(コントロール画面#2)である。
コントロール画面#1は「VocalControl」の操作画面であり、パラメータ1を操作するノブ130とパラメータ2を操作するボタン131とが表示されている。また、コントロール画面#2は、「Level Control」の操作画面でありパラメータ3を操作するノブ140と上記パラメータ2を操作するボタン141とが表示されている。このように、コントロール画面#1,#2のボタン131,141は同じパラメータ2を操作する操作子とされている。そして、コントロール画面#1において、ノブ130にはパラメータ1を「Mic Level」とするコメントが付されて表示されていると共に、ボタン131にはパラメータ2を「Main Vocal」とするコメントが付されて表示されている。また、コントロール画面#2において、ノブ140にはコメントが表示されておらず、ボタン141にはパラメータ2を「Mic1」とするコメントが付されて表示されている。これらのコメントは、それぞれのコントロール装置102,103で独立して作成されてそれぞれに保持されている。このように、同じパラメータを操作する操作子であっても操作子に付されて表示されるコメントが一致しないという問題点があった。
そこで、本発明は、操作画面に表示される同じパラメータを操作する操作子のコメントを、複数台のコントロール装置において共有することのできるコントロール装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のコントロール装置は、コメントのテキストデータを信号処理装置に格納するよう信号処理装置に転送し、表示手段は操作画面を描画する際に、操作子に付されるコメントのテキストデータを、信号処理装置から読み出し表示手段に描画するようにしたことを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、コメントのテキストデータを信号処理装置に格納するよう信号処理装置に転送し、表示手段は操作画面を描画する際に、操作子に付されるコメントのテキストデータを、信号処理装置から読み出し表示手段に描画することから、それぞれのコントロール装置が信号処理装置に格納されているテキストデータを読み出して同じコメントを操作画面に表示するようになり、コメントを共有することができるようになる。
本発明の実施例のコントロール装置を備える音響信号処理システムの概要の構成を示すブロック図を図1に示す。
図1に示す音響信号処理システム1は、伝送路7と、第1コントロール装置(コントローラ#1)2と第2コントロール装置(コントローラ#2)3と第1信号処理装置(DSP#1)4と第2信号処理装置(DSP#2)5とAD/DA変換器6とが伝送路7に接続されて構成されたネットワークにより構成されている。このように、音響信号処理システム1はネットワークとされる伝送路7に接続された2台の信号処理装置4,5と2台のコントロール装置2,3とを備え、2台のコントロール装置2,3はそれぞれが2台の信号処理装置4,5を操作することができるようにされている。第1コントロール装置2および第2コントロール装置3は同様の構成とされており、第1コントロール装置2の概要の構成のみが図1に例示されている。
第1コントロール装置2および第2コントロール装置3の構成を第1コントロール装置2の構成を説明することで説明する。第1コントロール装置2は、伝送路7との間でパケットデータとされている制御信号や音響信号を授受する通信インタフェースを含む通信回路2bと、第1コントロール装置2の全体を制御するCPUを含む制御回路2aと、液晶表示器等を備える表示部16に第1信号処理装置4および第2信号処理装置5を操作する際に操作画面を表示する表示回路17とから構成されている。また、第1信号処理装置4および第2信号処理装置5は、DSP(Digital Signal Processor)を内蔵し、第1コントロール装置2および第2コントロール装置3に設定されたパラメータの値が保持されるレジスタや後述するコメントのテキストデータが保存される記憶手段を備えている。また、AD/DA変換器6は入力されたアナログの音響信号をデジタルの音響信号に変換して伝送路7に送出することができ、信号処理装置4,5は伝送路7から受信したデジタルの音響信号をアナログの音響信号に変換して出力することができる。
音響信号処理システム1を、例えばミキシングシステムとして動作させる場合、信号処理部とされる第1信号処理装置4および第2信号処理装置5はエンジン部となり、内蔵するDSPが複数のチャンネルの音響信号を処理するようにされる。具体的には、入力信号系列としてAD/DA変換器6からのデジタルの音響信号やマイク入力などの複数の入力チャンネルを備え、入力信号系列をプログラムしてミキシングし、出力信号系列である複数の出力チャンネルに出力する信号処理を行う。また、コントロール部とされる第1コントロール装置2および第2コントロール装置3はコンソール部となり、第1信号処理装置4および第2信号処理装置5のミキシング処理に関する操作を、伝送路7に制御信号を送出することで行うことになる。
次に、第2コントロール装置3と同様の構成とされる第1コントロール装置2の詳細な構成を示すブロック図を図2に示す。
図2において、CPU(Central Processing Unit)10は第1コントロール装置2の全体の動作を制御すると共に、表示部16に操作画面等を表示する描画プログラムや第1信号処理装置4および第2信号処理装置5の信号処理部を操作する操作用プログラム等の動作ソフトウェアを実行している。RAM(Random Access Memory)11には、CPU10のワークエリアや各種データの記憶エリアが設定されており、ROM(Read Only Memory)12には、CPU10が実行する描画プログラムや制御用プログラム等の動作ソフトウェアが少なくとも格納されている。このROM12をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアを書き換え可能となり動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。
検出回路15は、パネル操作子等の操作子14を走査することによって操作子14のイベントを検出して、イベントのあった操作子14に対応するイベント出力を出力している。操作子14には、各チャンネルのイコライジング特性、ミキシングバスへの送り出しレベルやパン特性等を操作したりシーンの切換を行ったりするための多数の操作子が含まれている。表示回路17は液晶表示器(LCD)等の表示部16を備え、この表示部16に第1信号処理装置4および第2信号処理装置5に属する各チャンネルのパラメータ等を操作する際に各種設定を行える操作画面(コントロール画面)等を表示している。各種設定は、GUI(Graphical User Interface)を利用した操作画面上においてユーザが設定操作を行えるようにされている。通信インターフェース(I/F)18は、第1コントロール装置2をLAN(ローカルエリアネットワーク)やインターネット、電話回線等の通信ネットワークとされる伝送路7に接続するインターフェースであり、該通信ネットワークに接続されることにより、第1信号処理装置4および第2信号処理装置5とされる外部機器22と論理的に接続される。
第1コントロール装置2および第2コントロール装置3がこのような構成とされていることにより、伝送路7を介することで第1コントロール装置2あるいは第2コントロール装置3から外部機器22へ制御信号や音響信号のパケットを送ることができると共に、外部機器22から出力される音響信号のパケットを受信することができるようになる。音声信号入力回路19は、外部音を取り込むためのマイクなどの入力部23から音響信号を第1コントロール装置2あるいは第2コントロール装置3へ取り込んでおり、音声信号出力回路20は、第1コントロール装置2あるいは第2コントロール装置3から出力されるミキシング処理等の信号処理された音響信号を外部のスピーカ等の出力部24へ出力して放音している。これらの各部は通信バス21に接続されて、通信バス21を介してデータの授受を行っている。
また、第1信号処理装置4および第2信号処理装置5はDSPを内蔵しているが、簡易な構成とするために操作子や表示部を有しておらず、その構成は、第1コントロール装置2においてDSPを内蔵させると共に、操作子14、検出回路15、表示部16、表示回路17を除いた構成とされている。この第1信号処理装置4あるいは第2信号処理装置5を伝送路7に接続すると、内蔵する通信インタフェースおよび伝送路7を介して外部機器である第1コントロール装置2および第2コントロール装置3あるいは自機以外の信号処理装置と論理的に接続されるようになる。
上述したように、2台のコントロール装置2,3はそれぞれが2台の信号処理装置4,5の操作を行うことができるようにされている。音響信号処理システム1において、第1コントロール装置2および第2コントロール装置3が第2信号処理装置5の同じパラメータの操作を行っている構成が図3に矢印で示されており、この際に第1コントロール装置2および第2コントロール装置3では第2信号処理装置5のパラメータを操作するために、それぞれユーザコントロール画面が開かれるようになる。このユーザコントロール画面の一例が図5(a)(b)に示されている。図5(a)に示すコントロール画面は、第1コントロール装置2の表示部16に表示されるユーザコントロール画面(コントロール画面#1)であり、図5(b)に示すコントロール画面が第2コントロール装置3の表示手段に表示されるユーザコントロール画面(コントロール画面#2)である。
コントロール画面#1は「Vocal Control」パラメータの操作画面であり、例えばパラメータ1を操作するノブ30と、例えばパラメータ2を操作するボタン31とが表示されている。コントロール画面#2は「Level Control」パラメータの操作画面であり、例えばパラメータ3を操作するノブ40と、上記パラメータ2を操作するボタン41とが表示されている。このように、コントロール画面#1,#2のボタン31,41は同じパラメータ2を操作する操作子とされている。そして、コントロール画面#1において、ノブ30にはパラメータ1を「Vox1 Level」とするコメントが付されて表示されていると共に、ボタン31にはパラメータ2を「Main Vocal」とするコメントが付されて表示されている。また、コントロール画面#2において、ノブ40にはパラメータ3にかかるコメントは表示されておらず、ボタン41にはパラメータ2を「Main Vocal」とするコメントが付されて表示されている。このように、本発明にかかるコントロール装置においては、同じパラメータ2を操作する操作子であるボタン31,41に付されて表示されるコメントは共有されて一致するようになる。なお、コントロール画面内のパラメータのそれぞれに対してコメントをつけられるが、そのコメントを非表示にすることも可能とされている。
ユーザコントロール画面における操作子に付されるコメントは、コントロール装置2あるいはコントロール装置3で作成されるが、作成されたコメントのテキストデータは、コメントを付した操作子で操作されるパラメータを有する第1信号処理装置4あるいは第2信号処理装置5に送られて保持される。第1コントロール装置2において、例えばパラメータ2を操作する際にコントロール画面#1を表示部16に表示させるが、この際にパラメータ2を有する第2信号処理装置5にアクセスして、パラメータ2のプロパティにおけるコメントのテキストデータを読み出して表示部16に描画する。また、第2コントロール装置3において、同じパラメータ2を操作する際にコントロール画面#2を表示部16に表示させるが、この際にパラメータ2を有する第2信号処理装置5にアクセスして、パラメータ2のプロパティにおけるコメントのテキストデータを読み出して表示部16に描画する。このように、パラメータに付すコメントのテキストデータを、当該パラメータを有する信号処理装置に当該パラメータのプロパティとして保持させるようにしたことから、コメントを複数台のコントロール装置において共有することができるようになる。
ここで、第2信号処理装置5が有するパラメータのプロパティの一例を図4に示す。
第2信号処理装置(DSP#2)5は、パラメータ1(Param #1)、パラメータ2(Param #2)、パラメータ3(Param #3)・・・・を有しており、表示部16においてパラメータ2(Param #2)のプロパティを開いた際に表示される画面が図4に示されている。図4に示すように、パラメータ2(Param #2)のプロパティでは、パラメータの名称(Name)が「On」とされ、操作子のタイプ(Type)が「Button」とされ、パラメータ値(Value)が「0dB」とされ、コメント(Comment)が「Main Vocal」とされている。「On」はパラメータ種類がオンするパラメータであることを表しており、「Button」は操作子がボタンであることを表している。他のパラメータのプロパティも同様の構成とされている。第1コントロール装置2は、パラメータ2を操作する際に第2信号処理装置(DSP#2)5にアクセスして、パラメータ2(Param #2)のプロパティからコメントのテキストデータ「Main Vocal」を読み出して表示部16に描画する。これにより、図5(a)に示すようにコントロール画面#1のボタン31に「Main Vocal」のコメントが付されるようになる。また、第2コントロール装置3がパラメータを操作する場合も同様であり、第2信号処理装置(DSP#2)5にアクセスして、パラメータ2(Param #2)のプロパティからコメントのテキストデータ「Main Vocal」を読み出して表示部16に描画する。これにより、図5(b)に示すようにコントロール画面#2のボタン41に「Main Vocal」のコメントが付されるようになる。
次に、パラメータにコメントを追加する際にコントロール装置において実行されるコメント追加処理のフローチャートを図6に示す。
ユーザがコメントを追加する操作を行うことでコメント追加処理が起動され、ステップS10にてコメントを追加したいパラメータを有している信号処理装置をターゲットDSPとしてユーザが指定する。次いで、ステップS11にてコメントを追加したいターゲットDSPにおけるパラメータをツールバーのメニューやコンテキストメニューからユーザが指定する。そして、ステップS12にて表示部16に表示された設定メニューからユーザがコメントの追加や編集を行い、コメントの追加や編集が終了すると追加や編集がされたコメントのテキストデータがターゲットDSPに送られて、ユーザが指定したパラメータのプロパティにコメントが追加あるいはコメントが上書きされてコメント追加処理は終了する。
次に、ユーザコントロール画面にパラメータを追加する際にコントロール装置において実行されるパラメータ追加処理のフローチャートを図7に示す。
ユーザがユーザコントロール画面にパラメータを追加する操作を行うことでパラメータ追加処理が起動され、ステップS20にて追加したいパラメータを有している信号処理装置をターゲットDSPとしてユーザが指定する。次いで、ステップS21にて追加したいターゲットDSPにおけるパラメータをツールバーのメニューやコンテキストメニューからユーザが指定する。そして、ステップS22にてコントロール装置は、ターゲットDSPの識別情報や指定したパラメータのパラメータ番号をパラメータ情報として取得する。次いで、取得したパラメータ情報に基づいて信号処理装置にアクセスして指定したパラメータの操作子のタイプおよびパラメータに付すコメントのテキストデータを取得し、ステップS23にて取得した操作子のタイプに応じた操作子イメージをユーザコントロール画面に追加するよう描画する。さらに、ステップS24にて取得したテキストデータに基づいてユーザコントロール画面にコメントを追加するよう描画し、パラメータ追加処理は終了する。
次に、ユーザコントロール画面においてパラメータの操作を行った際にコントロール装置において実行されるパラメータ操作処理のフローチャートを図8に示す。
ユーザコントロール画面における操作子を操作することでパラメータ操作処理が起動され、ステップS30にてユーザが操作した操作子のパラメータの数値を取得する。次いで、ステップS31にて操作されたパラメータのパラメータ情報から、操作されたパラメータを有する操作先の信号処理装置に取得したパラメータの数値を送り、当該信号処理装置においてそのパラメータのパラメータ値を操作後のパラメータ値に変更する。そして、ステップS32にて操作されたパラメータに付されているコメントが条件付書式の設定となっているか否かが判断される。ここで、コメントが条件付書式になっていると判断された場合は、ステップS33に分岐して変更後のパラメータの値から条件に応じたコメントが信号処理装置から取得されてユーザコントロール画面に描画されて表示され、パラメータ操作処理は終了する。また、コメントが条件付書式になっていないと判断された場合は、そのままパラメータ操作処理は終了する。
ここで、条件付書式とされているコメントの一例を図9に示す。図9には、第2信号処理装置5が有するパラメータ2(Param #2)のプロパティにおけるコメント(Comment)のプロパティの一例が示されている。図示されるように、コメント(Comment)のデフォルト値(Default)は「Main Vocal」とされており、「Main Vocal」のパラメータ値が「0〜10」dBの範囲の場合のコメントはレベルが高すぎて音が割れたりひずむことから「Danger!!」とされている。また、「Main Vocal」のパラメータ値が「−10〜0」dBの範囲の場合のコメントはレベルが高く音が割れたりひずむ危険性があることから「Warning」とされている。さらに、「Main Vocal」のパラメータ値が「−60〜−10」dBの範囲の場合のコメントはレベルが適切な範囲であることから「Safety」とされている。
そこで、パラメータ操作処理において第2信号処理装置5が有するパラメータ2(Param #2)の操作が行われた際のコントロール画面#2の例を図10(a)(b)に示す。図10(a)はユーザが操作子を操作してパラメータ2(Param #2)である「Main Vocal」のパラメータ値が「0〜10」dBの範囲になった場合のコントロール画面#2であり、ボタン41に付されているコメントは「Danger!!」となる。このコメント「Danger!!」は、コントロール装置が第2信号処理装置5にアクセスしてパラメータ2(Param #2)のコメント(Comment)のプロパティから「0〜10」dBの範囲のパラメータ値に対応して読み出したコメントとされる。また、図10(b)はユーザが操作子を操作してパラメータ2(Param #2)である「Main Vocal」のパラメータ値が「−60〜−10」dBの範囲になった場合のコントロール画面#2であり、ボタン41に付されているコメントは「Safety」となる。このコメント「Safety」は、コントロール装置が第2信号処理装置5にアクセスしてパラメータ2(Param #2)のコメント(Comment)のプロパティから「−60〜−10」dBの範囲のパラメータ値に対応して読み出したコメントとされる。
次に、コントロール装置において条件付書式とされているコメントをセットアップするウィンドウの例を図11に示す。図11では、第2信号処理装置5が有するパラメータ2(Param #2)のコメントのセットアップ画面とされている。
図11に示すセットアップ画面では、コメントモード(Comment Mode)として固定(Fix)と可変(Vari)とのいずれかを選択することができる。固定(Fix)を選択するとコメントが条件付書式とされていても固定されてパラメータ値に応じて変化しないようになり、可変(Vari)を選択するとコメントはパラメータ値に応じたコメントに変化するようになる。画面上では固定(Fix)が選択されている。パラメータのデフォルト値(Default Comment)は「Main Vocal」とされており、その表示色は黒(Black)が選択されている。また、コメントのセットアップとしては優先度(Priority)、ターゲット(Target)、条件(Condition)、値(Value)、コメント(Comment)、表示色(Color)をそれぞれ設定することができる。図示する場合は、「Main Vocal」のパラメータ値が0dB以上となった際にコメント「Danger!!」が赤色で表示されることが最優先とされ、「Main Vocal」のパラメータ値が−10dB以上となった際にコメント「Warning」がピンク色で表示されることがその次に優先され、「Main Vocal」のパラメータ値が−60dB以上となった際にコメント「Safety」が青色で表示されることがその次に優先されるよう設定されている。設定内容でセットアップする場合は画面下部の「OK」をクリックし、設定内容を消去する場合は画面下部の「Cansel」をクリックする。
次に、図11に示すセットアップ画面でセットアップされたコメントを表示するコントロール装置で実行されるコメント表示処理のフローチャートを図12に示す。
コメント表示処理は、ユーザコントロール画面を表示する操作を行った際、あるいはユーザコントロール画面においてパラメータの操作を行った際に起動され、ステップS40にてユーザコントロール画面に表示されている操作子にかかるパラメータの現在あるいは変更後のパラメータ値が取得される。次いで、パラメータ値を取得したパラメータのパラメータ情報からパラメータのコメントモードが固定(Fix)か可変(Vari)かが判断される。ここで、コメントモードが固定(Fix)と判断されると、コメント内容を変更する必要がないことからコメント表示処理は終了する。また、コメントモードが可変(Vari)と判断されると、ステップS42に分岐して、現在のパラメータ値が含まれる条件を当該パラメータを有する信号処理装置にアクセスして、そのパラメータのプロパティから取得する。
条件が取得されるとステップS43にて表示するコメントの内容を変更する必要があるか否かが判断される。ここで、表示するコメントの内容が取得した条件を参照した際に現在のパラメータ値に適合するコメントと判断されると、表示するコメントの内容を変更する必要がないことからコメント表示処理は終了する。また、表示するコメントの内容が取得した条件を参照した際に現在のパラメータ値に適合していないコメントと判断されると、ステップS44に分岐して現在のパラメータ値に適合する新たに表示するコメントの内容および描画に必要な情報を当該パラメータを有する信号処理装置にアクセスして当該パラメータのプロパティから取得する。次いで、ステップS45にて取得した新たに表示するコメントの内容および描画に必要な情報に基づいてコメントを再描画する。これにより、現在のパラメータ値に適合するコメントがユーザコントロール画面に表示されるようになり、コメント表示処理は終了する。
以上説明したように、コントロール画面においてパラメータにつけるコメントを、コントローラのGUIに持たせるのではなく、コントロール装置が操作する信号処理装置側に保持させている。また、単にテキストデータのコメントを持たせるのではなく、値(条件)に応じてコメントの内容を変更することができる。このように、複数のコントロール装置で操作するパラメータであってもコメントを共有することができるため、どのコントロール装置から見ても同じようにコメントデータを扱うことができるようになる。また、値(条件)に応じてコメントの内容が変更されて表示されるため、コメントによるエマージェンシー通知などを簡単に行うことができるようになる。この場合、セキュリティレベルやユーザに応じてコメントの内容を変更することができる。
本発明の実施例のコントロール装置を備える音響信号処理システムの概要の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例にかかるコントロール装置の詳細な構成を示すブロック図である。 本発明の実施例のコントロール装置を備える音響信号処理システムにおいて、2台のコントロール装置が信号処理装置を操作していることを示す図である。 本発明の実施例にかかるコントロール装置が操作する信号処理装置のパラメータのプロパティの一例を示す図である。 本発明の実施例にかかるコントロール装置に表示されるコメントが付されたコントロール画面の例を示す図である。 本発明の実施例にかかるコントロール装置において実行されるコメント追加処理のフローチャートである。 本発明の実施例にかかるコントロール装置において実行されるパラメータ追加処理のフローチャートである。 本発明の実施例にかかるコントロール装置において実行されるパラメータ操作処理のフローチャートである。 本発明の実施例にかかるコントロール装置が操作する信号処理装置のパラメータにおける条件付書式とされるコメントのプロパティの一例を示す図である。 本発明の実施例にかかるコントロール装置に表示される条件付書式のコメントが付されるコントロール画面の例を示す図である。 本発明の実施例にかかるコントロール装置において条件付書式とされているコメントをセットアップするウィンドウの例を示す図である。 本発明の実施例にかかるコントロール装置で実行されるコメント表示処理のフローチャートである。 従来の音響信号処理システムの構成の一例を示す図である。 従来の音響信号処理システムにおけるユーザコントロール画面の一例を示す図である。
符号の説明
1 音響信号処理システム、2 第1コントロール装置(コントローラ#1)、2a 制御回路、2b 通信回路、3 第2コントロール装置(コントローラ#2)、4 第1信号処理装置(DSP#1)、5 第2信号処理装置(DSP#2)、6 AD/DA変換器、7 伝送路、10 CPU、11 RAM、12 ROM、14 操作子、15 検出回路、16 表示部、17 表示回路、18 通信インターフェース、19 音声信号入力回路、20 音声信号出力回路、21 通信バス、22 外部機器、23 入力部、24 出力部、30 ノブ、31 ボタン、40 ノブ、41 ボタン、100 音響信号処理システム、102 第1コントロール装置、103 第2コントロール装置、104 第1信号処理装置、105 第2信号処理装置、106 AD/DA変換器、107 伝送路、130 ノブ、131 ボタン、140 ノブ、141 ボタン

Claims (2)

  1. 入力された音響信号に所定の信号処理を施して出力する信号処理装置が接続されている伝送路に複数台接続されており、前記信号処理装置の操作をそれぞれが行えるコントロール装置であって、
    前記信号処理装置が有する複数のパラメータの内のユーザが選択した少なくとも一つのパラメータを操作する操作子と、該操作子に付される操作性の向上を図るコメントとが表示される操作画面を描画する表示手段と、
    該表示手段に描画される前記コメントのテキストデータを作成/編集した際に、当該テキストデータを前記信号処理装置に格納するよう前記信号処理装置に転送するコメント転送手段と、
    前記表示手段に描画された前記操作画面における前記操作子を操作する操作手段と、
    該操作手段により前記操作子を操作した際に、当該操作子に対応する前記パラメータの値を前記信号処理装置に設定するよう前記信号処理装置に転送するパラメータ転送手段とを備え、
    前記表示手段は前記操作画面を描画する際に、前記操作子に付される前記コメントのテキストデータを、前記パラメータにより特定して前記信号処理装置から読み出し前記表示手段に描画するようにしたことを特徴とするコントロール装置。
  2. 前記コメントが条件付書式とされている場合、前記表示手段は、前記操作子で操作された前記パラメータの値に対応するコメントのテキストデータを選択して前記信号処理装置から読み出し、前記表示手段に描画するようにしたことを特徴とする請求項1記載のコントロール装置。
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