JP4419609B2 - 車載カメラシステム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されたカメラシステムに関する。
近年、車両には様々なカメラが搭載されている。車外を撮影するためのカメラとしては、例えば、車両盗難防止用の監視システムに用いられ、車両への侵入者、盗みを働く犯人を撮影するためのカメラがある。また、車内を撮影するためのカメラとしては、例えば、運転者の顔の向きや運転者の瞬きを検知するカメラがある。
上述のような車内撮影カメラを含む車載カメラシステムにおいて、運転席に着座している運転者の顔に光を効果的に照射するには、例えばインナーミラー内部あるいはその近傍や、ダッシュボード近傍など、運転者の顔と対向する場所に光源を設置し、運転者の前方から光を照射することが望ましい。さらに、近赤外線を被写体に照射すれば、昼夜を問わずに安定して被写体を撮影することができる。
また、近赤外線などをカメラと同軸にて運転者に照射すると、運転者の顔の凹凸によって顔に影が発生し、撮影した画像に不明瞭な部分が生じる。そこで、運転者の顔に影を発生しにくくするため、近赤外線などをカメラと同軸にて照射することに加えて、非同軸で照射する車載カメラシステムが考えられる。このうち、近赤外線などをカメラと同軸にて照射する場合には、インナーミラー内部あるいはその近傍に光源を備えることが考えられる。一例を挙げると、インナーミラーのミラーケース内部におけるコールドミラーの裏面側に赤外線カメラおよび赤外線発光装置を内蔵するといった具合である。このように構成された車載カメラシステムでは、赤外線発光装置が発光した近赤外線を、コールドミラーを通して車内の被写体に照射し、その反射光を、赤外線カメラがコールドミラーを通して受光する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−316580号公報(第頁3、図1)
しかし、上述のような車載カメラシステムにおいては、ミラーケース内部におけるコールドミラーの裏面側に赤外線発光装置を内蔵するため、例えば部品配置や線の配索など、ミラーケース内部におけるコールドミラーの裏面側の構造が複雑になるといった問題があった。
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、車載カメラシステムにおいて、ミラー内部の構造を複雑にすることなく、運転者の前方から近赤外線などの光を照射する技術を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明の車載カメラシステムは、車両の室内に搭載され、車外及び車内を撮影するためのカメラユニットを有しており、照明手段により、カメラシステムによって車内を撮影する場合に、波長域が約770nm〜約2500nmである近赤外光を照射する。また、反射手段により、照明手段によって照射された近赤外光を、カメラユニットの撮影範囲へ向けて反射する。ここで、反射手段については、ミラーの内部に、照明手段とは分離して配置されている。また、照明手段については、例えば請求項2に示すように、天井に設置されたオーバーヘッドモジュールの内部あるいはその近傍に配置することが考えられる。
なお、上述の撮影範囲としては、運転席に着座した運転者の顔周辺や、フロントガラスなどの窓部、ドア部などが挙げられる。
このような本発明によれば、線の配索が不要であり、照明手段によって照射された近赤外光を当該撮影範囲へ向けて反射する反射手段をミラーの内部に配置したので、ミラー内部における部品配置や線の配索などの構造を複雑にすることなく、運転者の前方から近赤外線などの光を照射することができる。
なおこの場合、照明手段および反射手段の設置場所としては、照明手段によって照射された近赤外光の光路が遮られること無く反射手段へ到達するよう設定されることが望ましい。そこで、オーバーヘッドモジュールが有する、車内を照らすための光源を照明手段として利用することが考えられる(請求項3)。このようにすれば、照明手段によって照射された近赤外光の光路が、オーバーヘッドモジュールとミラーとの間に形成されるので、その光路が搭乗者の頭や手に遮られにくく、照明手段によって照射された近赤外光を反射手段へ到達しやすくすることができる。本照明装置をオーバーヘッドモジュールに搭載することにより、車室内照明用で使用するリフレクタなどの光学部品と一括成形することや、ケースなどの樹脂部品や電源回路など共用可能な構成部品がOHM内に既に備わっていることにより、照明手段を別途単独で備える構成とする場合に比べて部品点数を低減することができる。
但し、上述のような車内を照らすための光源から照射された光については、近赤外光が含まれているもののその多くが可視光であるため、運転中の運転者の顔に光を照射すると眩しくなり好ましくない。そこで、請求項4のように、照明手段から照射された可視光の少なくとも一部を吸収するとともに照明手段によって照射された近赤外光を透過させる可視光吸収手段を、照射手段によって照射される近赤外光が反射手段へ向かう光路上に配置することが考えられる。このようにすれば、運転中の運転者の顔に光を照射することを防ぐことができる。また、車内を照らすためのリフレクタを近赤外光のみ反射するよう構成することが考えられる。具体的には、請求項5のように、光源を覆うよう形成され、前記光源によって照射された光を集光するためのリフレクタを備えており、リフレクタは、光源によって照射された近赤外光を反射手段へ向けて反射するとともに、光源によって照射された可視光を前記反射手段へ向けては反射しないよう構成されていることが考えられる。このようにすれば、運転中の運転者の顔に光を照射することを防ぐことができる。
そして、照明手段によって照射された近赤外光については、距離の2乗に反比例してその光量が低下するため、照明手段と反射手段との間の距離が小さい方が望ましい。そこで、照明手段を、オーバーヘッドモジュール内部のうち車両前方側に配置することが考えられる(請求項6)。このようにすれば、照明手段によって照射された近赤外光の光量が低下するのを防ぐことができる。また、照明手段と反射手段との間の距離が大きい場合に比べて照明手段における消費電力を少なくすることができる。さらに、照明手段によって照射された近赤外光の光路が、照明手段がオーバーヘッドモジュール内部のうち前側以外に配置されている場合と比べて、搭乗者の頭や手に遮られにくくなる。
なお、上述のミラーとしては、インナーミラーなど、車両の室内に配置されるミラー(請求項7)や、ドアミラーやフェンダーミラーなど、車両の外側に配置されるミラー(請求項8)が考えられる。このようにミラーを車両の外側に配置すれば、反射手段も車両の外側に配置されるので、ミラーが車両の室内に配置された場合には近赤外光を照射しにくい箇所へも、近赤外光を反射して照射することができる。なおこの場合、照明手段による近赤外光の光量を制御すればより効果的である。
また、上述の反射手段が、ミラーにおける搭乗者から見える位置に配置されている場合には、ミラーのデザイン性を損なうことになる。そこで、ミラーが、可視光を反射するとともに不可視光を透過するよう構成されたコールドミラーをその内部に有しており、反射手段が、近赤外光を反射するよう構成された反射ミラーであり、ミラー内部におけるコールドミラーの裏面側に配置されていることが考えられる(請求項)。このようにすれば、反射手段が搭乗者からは見えなくなるので、ミラーのデザイン性を損なわずに済む。
この場合、(イ)コールドミラーと、コールドミラーの裏面側に配置された反射ミラーとを一体に構成してもよい(請求項)。また、(ロ)コールドミラーと反射ミラーとを別体に構成してもよい(請求項10)。ここで、上述の(イ)のようにコールドミラーと反射ミラーとを一体に構成した場合には、上述の(ロ)のようにコールドミラーと反射ミラーとを別体に構成した場合に比べて、部品点数を低減することができ、ミラーの組立て工数を低減することができる一方、例えばミラーを平板状に形成し、コールドミラーのみを湾曲させるといった設計の自由度が制約される。また、上述の(ロ)のようにコールドミラーと反射ミラーとを別体に構成した場合には、上述の(イ)のようにコールドミラーと反射ミラーとを一体に構成した場合に比べて、例えばミラーを平板状に形成し、コールドミラーのみを湾曲させるといった具合に、設計の自由度が確保される一方、部品点数が多くなり、ミラーの組立て工数が増大する。
なお、上述のように、反射ミラーをミラー内部におけるコールドミラーの裏面側に配置した場合には、ミラーが厚くなってしまうという問題がある。ミラーの厚み(前後方向の寸法)が大きくならないようにするため、ミラーの幅(左右方向の寸法)や高さ(上下方向の寸法)を大きく設定し、後写鏡以外の場所に近赤外光源の反射部を確保することも考えられるが、このようにすると運転者の視界が狭くなる問題がある。そこで、コールドミラーの少なくとも一部を、近赤外光を反射するように構成することが考えられる(請求項12)。つまり、後写鏡としての機能は全面で受け持つが、その少なくとも一部分に近赤外光源を散乱反射させるエリアを配置する構成である。そうすることにより、ミラー全体を厚くすることなく、部分的に厚くするだけで同様の効果が得られるため、意匠の自由度が向上する。その場合のコールドミラーは、少なくとも背面に反射ミラーがある部分のみ選択的に近赤外光を透過するような膜の構成にすれば十分である。なお、コールドミラーと反射ミラーとは物理的に連続していてもよいし、運転者の視界を妨げない範囲で別に設けることにより連続していなくてもよい。後者の場合は、反射ミラーの前面にコールドミラーが必ずしも必要とはならない。コールドミラーには、多層膜として全反射用薄膜(例えばアルミ膜など)をコーティングしてもよい。なお、以上のような構成にした場合、近赤外光の反射エリアが狭くなることへの対応として、近赤外光源を反射ミラー部にレンズなどの光学手段を用いて集光させることや、散乱率を上げるような反射ミラーの表面形状にすることが有効である。
また、上述の(ロ)のようにコールドミラーと反射ミラーとを別体に構成した場合には、ミラーケースおよび反射ミラーからは独立してコールドミラーのみを角度調整できるよう構成してもよい(請求項11)。
また、反射手段によって反射された近赤外光が運転者の顔に照射されるようミラーの姿勢を適切に設定した場合であっても、例えば搭乗者がミラーの姿勢を変化させた場合や、運転者が運転席の位置を変更した場合、運転者の姿勢が変化した場合などには、近赤外光が運転者の顔へ適切に照射されなくなることがある。そこで、反射手段が、近赤外光を広範囲に拡散するよう構成することが考えられる。具体的には、請求項13のように、反射手段とは反射ミラーであり、その表面を、照明手段によって照射された近赤外光を散乱反射するよう構成することが考えられる。このようにすれば、反射ミラーが近赤外光を広範囲に拡散させるので、例えば搭乗者がミラーの姿勢を変化させた場合や、運転者が運転席の位置を変更した場合、運転者の姿勢が変化した場合などであっても、運転者の顔に対して近赤外光を照射することができる。また、広範囲に近赤外光を照射することができるので、例えば駐車時などに、車両の室内を明るくして外部から見えやすくすることができる。なお、「近赤外光を散乱反射させる構成」の具体例としては、反射ミラーの表面に凹部および凸部を規則的に形成することが考えられる。
一方、例えば運転者の顔などの特定の場所に、近赤外光を集光するため、反射手段が、照明手段によって照射された近赤外光を一定方向に進行するよう反射するよう構成してもよい(請求項14)。一例を挙げると、(ハ)反射ミラーの表面に、オフセット角度を有する傾斜部を形成することや、(ニ)反射ミラーの表面に、反射ミラーに照射された近赤外光を一定方向に進行する光束に合成して透過させるマイクロレンズアレイ部を形成することが考えられる。このようにすれば、近赤外光の進行方向に指向性を持たせ、例えば運転者の顔などの特定の場所に、近赤外光を集光することができる。
上述のような照明手段と反射手段との間の距離が大きい場合には、充分な照度の近赤外光を反射手段に照射できないことがある。そこで、照明手段を、複数のLEDをアレイ状に集積配置した構成とすることが考えられる(請求項15)。このようにすれば、照明手段と反射手段との間の距離が大きくても、充分な照度の近赤外光を反射手段に照射することができる。
ところで、例えば時間帯や天候などにより周囲の明るさが変化するため、例えば雨天時や夜間などには被写体からカメラユニットへ反射される光量が不足することがある。そこで、被写体からカメラユニットへ反射された光量により、照明手段による光量を制御することが考えられる。具体的には、請求項16のように、光量計測手段が、被写体からカメラユニットに対して反射される近赤外光の光量を計測する。そして、光量制御手段が、例えばLEDの光量を調光することや、一部のLEDの光量を大きくしたり小さくしたりすること、一部のLEDを消灯すること、例えば右半分のLEDのみを点灯させることなどにより、光量計測手段によって計測された近赤外光の光量に基づいて、照明手段によって照射される近赤外光の光量を制御する。このようにすれば、周囲の環境に応じて調光することができる。
一方、ミラーの姿勢によっては、近赤外光の照射範囲や照射する方向を調整することが望ましい場合がある。そこで、ミラーの姿勢に基づき照明手段の位置/姿勢を制御することが考えられる。具体的には、請求項17のように、算出手段が、姿勢検出手段によって検出されたミラーの姿勢に基づいて、照明手段の位置を移動させる移動量または前記照明手段の姿勢を変化させる変化量の少なくとも何れかを算出する。そして、位置・姿勢制御手段が、算出手段によって算出された移動量または変化量の少なくとも何れかに基づいて、駆動手段を制御することにより、照明手段の位置または姿勢の少なくとも何れかを変化させる。一例を挙げると、(ホ)照明手段を前後に移動させることにより近赤外光の照射範囲を拡大・縮小するよう調整することや、(ヘ)照明手段を左右に移動させることにより近赤外光の照射方向を左右に調整すること、(ト)照明手段を上下に移動させることにより近赤外光の照射方向を上下に調整すること、(チ)照明手段の姿勢を変えることにより、近赤外光の照射方向を上下・左右に調整することなどである。このようにすれば、近赤外光の照射範囲や照射する方向を、状況に応じて調整することができる。
なお、姿勢検出手段として、例えば乗員検知センサや、ドライバーモニタリング監視センサなどのミラーを制御するために利用される各種センサからの出力信号を用いることが考えられる(請求項18)。このようにすれば、姿勢検出手段を設置するスペースをミラー内部に確保しなくても良く、ミラーが大きくならない。また、姿勢検出手段を上述のような各種センサとは別に備える構成とする場合に比べて、部品点数を低減することができる。
また、上述のような姿勢検出手段の代わりに、例えばカメラを利用した画像認識や、超音波センサ(ソナー)を利用した物体認識など別の手段により、ミラーの姿勢を検出するようにしてもよい。
また、上述のように近赤外光の照射範囲を調整するためには、近赤外光の焦点距離を変更することも考えられる。具体的には、請求項19のように、レンズ系を有し、そのレンズ系の少なくとも一部を移動させることによって近赤外光の焦点距離を連続的に変更可能な焦点距離変更手段を備え、当該焦点距離変更手段が、照射手段によって照射される近赤外光の光路上に配置されていることが考えられる。このようにすれば、例えば運転者からの操作などに基づいて、近赤外光の照射範囲を拡大・縮小といった具合に調整することができる。
また、上述のような近赤外光を常に照射していると、省エネおよび光源の寿命の観点で好ましくない。そこで、カメラユニットに連動して近赤外光を照射することが考えられる。具体的には、請求項20のように、作動判断手段が、カメラユニットが作動中であるか否かを判断する。ここで、作動判断手段によってカメラユニットが作動中であると判断された場合には、照射制御手段が、照射手段によって近赤外光を照射させる。このようにすれば、カメラユニットが作動中でかつ画像センサが撮像するタイミングに合わせて間欠に照射手段が近赤外光を照射するので効率的である。
ところで、例えばミラーが車両の室内に設置されたインナーミラーである場合において、照明手段によって照射された近赤外光の照射範囲が上述の反射手段よりも大きいときには、近赤外光の一部が、反射手段には照射されずにフロントガラスに照射されることとなる。そこで、(リ)照明手段によって照射され、反射手段には到達しなかった近赤外光の少なくとも一部を、当該撮影範囲へ向けて反射する補助反射手段を備えることが考えられる(請求項21)。このようにすれば、より多くの近赤外光を有効に利用することができる。また、太陽光などに含まれる近赤外光が例えばフロントガラスを透過して当該撮影範囲へ向けて進行するのを、上述の補助反射手段によって防ぐことができる。
なお、補助反射手段を配置する場所としては、車両の室内や、フロントガラスにおける車内側の表面、フロントガラスの内部、フロントガラスにおける車外側の表面などが考えられる。
また、(ヌ)照明手段によって照射され、反射手段には到達しなかった近赤外光の少なくとも一部を吸収する近赤外光吸収手段を備えることが考えられる(請求項22)。このようにすれば、反射手段には到達しなかった近赤外光が反射手段以外によって反射してカメラユニットに照射することによる撮影への悪影響を防ぐことができる。
なお、近赤外光吸収手段を配置する場所としては、上述の補助反射手段と同様に、車両の室内や、フロントガラスにおける車内側の表面、フロントガラスの内部、フロントガラスにおける車外側の表面などが考えられる。
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
図1は、インナーミラー4やオーバーヘッドモジュール(以下、単にOHMと称す。)7、カメラ、照明機器等の車両Vにおける概略配置を示す説明図である。また、図2は車両室内のフロントガラス3に取り付けたインナーミラー4を側方から見た概略図であり、図3は実施例の車載カメラシステム9の構成を示すブロック図である。なお、以降、この車両Vにおいて、車両Vの前進方向(図1で左側)を「前側」とし、同じく車両Vの後進方向(図1で右側)を「後側」とする。また、車両Vの後側から前側を見た場合における車両Vの右側、左側をそれぞれ「右側」、「左側」とする。
[車両Vの構成の説明]
車両Vは、図1に示すように、乗員室1を有している。この乗員室1における上部には天井面2が形成されている。また、天井面2の前方には開口部(図示省略)が形成されており、この開口部にはフロントガラス3が取り付けられている。さらに、乗員室1におけるフロントガラス3の上部にはインナーミラー4が取り付けられている。また、天井面2におけるインナーミラー4の後方にはOHM7が取り付けられている。また、車両Vには車載カメラシステム9(図3参照)が搭載されている。
[インナーミラー4の構成の説明]
インナーミラー4は、図2(a)に示すように、インナーミラー本体41と、インナーミラーステー42と、インナーミラー取付部43とを備えている。
このうちインナーミラー本体41は、略長方形板状の鏡面部44がミラーケース46内部の正面側に収納され、反射ミラー45(特許請求の範囲における「反射手段」に該当する)がミラーケース46内部における鏡面部44の背面側に収納されて構成されている。ここで、鏡面部44は、図2(b)に示すように、正面側から順にガラス44a、および、可視光のみを反射し、近赤外光などの不可視光を透過するコールドミラー44bの3層から構成されている。ガラス44aは、可視光および不可視光を透過させるよう構成されている。コールドミラー44bは、可視光を反射するとともに、不可視光を透過するよう構成されている。一方、反射ミラー45は、鏡面部44のコールドミラー44bとは別体に構成され、さらに、その表面がコールドミラーを透過してきた近赤外光を散乱反射するよう構成されている。具体的には、反射ミラー45の表面45aには、凹部45bおよび凸部45cが規則的に形成されている。
そして、そのミラーケース46の背面側(正面側に鏡面部44が配置されるため、その反対側)の左右方向中央付近において、インナーミラーステー42と接続している。この接続部分においてミラーケース46は、インナーミラーステー42に対して任意方向に所定角度回転可能に取り付けられている。このような構成によって、乗員(特にドライバ)は、運転席に座った状態でインナーミラー4の鏡面部44を介して車両後方を確認するのに適切な上下及び左右方向角度となるよう、ミラーケース46を手で調整することができる。
一方、インナーミラーステー42の他端側は、フロントガラス3の車内側に吊り下げ固定されたインナーミラー取付部43に固定されている。
[OHM7の構成の説明]
OHM7は、図2(a)に示すように、その内部における中央部に室内可視光光源105を、およびその内部における前部に照明手段としての室内近赤外光光源106をそれぞれ有している。
このうち、室内可視光光源105は、後述する車載カメラシステム9のカメラ102が車内を撮影する際に、可視光を照射することによりその撮影範囲を照明可能な光源であり、例えば白色LEDによって構成されている。そして、室内可視光光源105は、図示しないスイッチを操作することにより、点灯/消灯可能に構成されている。
また、室内近赤外光光源106は、室内可視光光源105とは別体に構成され、後述する車載カメラシステム9のカメラ102が車内を撮影する際に、波長域が約770nm〜約2500nmである近赤外光をインナーミラー4の反射ミラー45へ向けて照射可能な光源であり、図4(b)に示すように、複数の近赤外LEDをアレイ状に集積配置させた構成(近赤外LEDアレイ161)を有している。
[車載カメラシステム9の構成の説明]
車載カメラシステム9は、図3に示すように、車両Vの全てのドアがロックされた駐車状態にあるときに、車両周囲の状態を監視するセキュリティECU(ECU:マイクロコンピュータを中心に構成された電子制御装置の略)100を中心に構成されており、このセキュリティECU100には、無線機101、カメラ102、可視光カットフィルタ103、近赤外LED104a(又は104b)、上述の室内可視光光源105、上述の室内近赤外光光源106、IGスイッチ108、周辺感知センサ109、侵入センサ110、ドアロックECU111、音響警報装置112、光学警報装置113等が接続されている。なお、セキュリティECU100は作動判断手段および照射制御手段に該当する。
このうち無線機101は、無線アンテナ101aを介して外部のセンタ150と通信するためのものである。
カメラ102は、車両室内の例えばインナーミラー4の周辺、あるいはOHM7、ダッシュボードの上などに配置されている。このカメラ102としては、例えば全方位カメラ(360°カメラ)を利用して1台で対応しても良いし、あるいは例えば100°以上の広角カメラを複数台配置し、車両の左右(場合によっては前後)をそれぞれ撮影するようにしても良い。その際、例えばインナーミラー4周辺、あるいはOHM7などに集中して複数のカメラを配置してもよいし、分散させて配置してもよい。例えばいわゆるBピラーに設置する場合には、両側のBピラーにカメラを配置し、それぞれ反対側のドアの窓付近を撮影すれば、より適切な画像を得やすくなる。
なお、このカメラ102の撮像素子としては、例えばCCDやCMOSを採用することが考えられる。そして、この撮像素子は可視光域及び近赤外域(例えば波長が870nm程度)において感度を有するのであるが、さらに、ダイナミックレンジが広く、最低被写体照度が低いものが良い。これは、昼間から夜間に至るまで種々の状況に対応しようと考えた場合、撮影対象周囲の照度が相当変化することとなるため、それに対応可能なようにダイナミックレンジが広い方がよいからである。また、夜間に対応するためには最低被写体照度が低いものがよい。つまり、近赤外光の照度を上げれば比較的被写体照度が高い撮像素子を採用しても良いが、省エネルギおよび光源の寿命の観点から、近赤外光の照度はある程度で抑えた方が好ましく、それに対応可能なように最低被写体照度を低くした方が良い。
可視光カットフィルタ103は、可視光域の波長の光をカットするためのものであり、図示しない駆動機構によって、カメラ102の撮像素子へ入射する可視光をカットする装着位置と、カットしない除去位置とで切り替え可能になっている。
近赤外LED104a(又は104b)は、近赤外光を照射可能なLEDである。図1(a)に示すように、一方の近赤外LED104aは車両の前席ドアの窓ガラス枠上部、つまりサイドバイザが取り付けられる部分周辺に配置され、他方の近赤外LED104bは車両の前席ドアの窓ガラス枠の下端部分周辺に配置される。これらは両方必要ではなく、窓ガラス枠上部の近赤外LED104aか下部の近赤外LED104bの何れか一方だけ配置すれば十分である。もちろん、両方配置することを妨げるものではない。また、これら以外の場所であってもよい。
これらの近赤外LED104a,104bの投光エリアを図1(b)に示すが、いずれも窓ガラス付近に近赤外光を照射可能に構成されている。この近赤外LED104a(又は104b)は、図4(a)に示すように、近赤外LEDが複数個配置された近赤外LEDアレイ141に拡散板142及びスモーク樹脂カバー143を重ね、全体として長尺状に構成されている。拡散板142は、近赤外LEDからの近赤外光を図1(b)に示すエリアへ照射可能なように拡散させるものである。また、スモーク樹脂カバー143は、可視光をカットするために設けてある。これは、上述のスモーク樹脂カバー143と同様に、近赤外LEDとして例えば波長が870nm程度にピークがあるようなLEDを採用したとしても、可視光域の波長成分が全く存在しないわけではないため、肉眼で赤く見えてしまう可能性がある。そこで、可視光をカットできるスモーク樹脂カバー143を重ねることで、外観上LEDが見えないように工夫した。
IGスイッチ108は、車載バッテリから車両各部への電源供給のオン・オフを切り替えるスイッチであり、例えばキーシリンダにマスターキーが挿入されて操作されることによってオン・オフが切り替わる。なお、IGスイッチ108がオフであっても、セキュリティECU100を含め、周辺感知センサ109はドアロックECU111等には電源供給がなされており、駐車中における防犯等のための動作が可能なように構成されている。
周辺感知センサ109は、図1(a)に示すように、車両周囲の所定の検出エリア(例えば半径数メートル程度)内に、人間を含む物体に当たって反射可能な所定周波数帯(例えばGHz帯)の電波を放射し、その電波が物体に当たって反射してくる反射波を受信することにより、検出エリア内への物体の侵入(換言すれば車両への物体の接近)を検出する。もちろん、上記による方法以外にも超音波による周辺感知や傾斜センサ、車両異常振動などによる検知手段を妨げるものではない。
侵入センサ110は、車内に物体(つまり犯人)が不正侵入してきたことを検出するために、検出エリアとなる車内で超音波を送・受信し、その受信した超音波の変化から車内への犯人の不正侵入を検出する。本実施例では、図1に示すように、車内の天井の中央付近に侵入センサ110が設けられており、フロント・サイド・リアの各窓ガラス近辺までの範囲を検出範囲としている。もちろん、上記による方法以外にも電波による侵入検知やカメラによる侵入検知などの手段を妨げるものではない。
ドアロックECU111は、ドアのロック・アンロックを制御するものであり、本実施例ではいわゆるキーレスエントリ機能を有している。つまり、ユーザが携帯する電子キーからの送信電波を受信・復調して、その送信電波がキーレスエントリ用の電子キーからのものであるかを判定し、そうであれば取得した指令情報に従ってドアのロック・アンロックを制御する。
音響警報装置112は、警報発生用のブザーや内蔵電池により車両電源遮断時にも動作可能に構成されたサイレン等を鳴動させる警報装置である。また、光学警報装置113は、ハザードランプ等を点灯若しくは点滅させる警報装置である。
このような構成を有する車載カメラシステム9によれば、全ドアがロックされた車両の駐車中に、セキュリティECU100が、車両が監視モードに入ったとして周辺感知センサ109を起動し、周辺感知センサ109を介して車両周辺から車両への物体の接近を監視する。そして、周辺感知センサ109にて車両への物体の接近が検出されると、侵入センサ110への電源供給を開始することにより侵入センサ110を起動すると共に、カメラ102や近赤外LED104a(又は104b)等への電源供給を開始してこれら各部を起動して撮影を行う。そして、侵入センサ110にて車内への侵入が検知されると、室内可視光光源105及び室内近赤外光光源106へ電源供給を行って室内を照明した状態で、カメラ102による撮影を行う。
[監視処理の説明]
以下、このように車両が監視モードにあるときに、車載カメラシステム9のセキュリティECU100にて実行される制御処理(以下、監視処理という)を、図5に示すフローチャートに沿って説明する。
図5に示すように、セキュリティECU100にて実行される監視処理では、まずステップS210にて、周辺感知センサ109への電源供給を開始することにより、周辺感知センサ109を作動させ、続くS220にて、周辺感知センサ109にて車両に接近した物体(つまり車両への接近者)が感知されたかを判断することにより、車両に物体が接近してくるのを待機する。
この状態で、周辺感知センサ109の検出エリア(図1(a)参照)内に人が侵入し、S220にて、接近者が感知されたと判断されると、S225に移行して侵入センサ110への電源供給を開始することにより侵入センサ110を起動し、さらに続くS230ではカメラ102への電源供給を開始することによりカメラ102を起動する。
そして、近赤外LED104a(又は104b)によって近赤外光を照射(投光)し(S240)、可視光カットフィルタ103をカメラ102に装着する(S250)。なお、この装着は図示しないアクチュエータを制御することによって可視光カットフィルタ103の位置を移動させることで行う。そして、続くS260では、カメラ102によって車外の撮影を実行し、その撮影した画像を、無線機101を介してセンタ150へ送信し、またセキュリティECU100内に設けられた図示しないメモリに蓄える。なお、このようなセンタ150へのデータ送信やメモリへの記録の際には、撮影画像と共に、セキュリティECU100による監視状態を示す情報や、あるいは図示しないナビゲーション装置から取得した現在位置の情報等を、送信あるいは記録するようにしてもよい。
ここで、S240での近赤外LED104a(又は104b)の照射及びS260でのカメラ撮影に関して補足説明する。カメラ102を起動した直後はシャッタースピードやゲイン調整などのために照明条件を安定にしておく必要があり近赤外LED104a(又は104b)に対しては最短時間で適切な撮影条件を得るような照明とするため、例えばDC駆動とし、カメラ102の撮影状態が安定した後は、図6(a)に示すように、カメラ102のシャッタータイミングに合わせて近赤外LED104a(又は104b)をパルス駆動する。このようにすることで、省エネルギを図ることができ、また光源の寿命を延ばすことができる。
続くS270では、侵入センサ110により接近者の車室内への不正侵入が検出されたか否かを判断する。尚、このS270の判定処理は、侵入センサ110による検出結果に加えて、ドアロックECU111に接続されたドアロックセンサやドアセンサ等からの検出信号をも取り込み、これらセンサからの検出信号に基づき、接近者が実際に車内に不正侵入した場合だけでなく、ドアロックが不正操作によって強制的に解除(アンロック)された場合や、ドアが不正操作によって開いた場合にも、不正侵入があったと判断するようにしてもよい。
そして、接近者の車内への不正侵入があったと判断されると(S270:YES)、S280にて、正規の手続による解錠又はIGスイッチがオンされたのか、又はバイオメトリックス等による個人認証手段を通じて正規ユーザであるか否かを判断する。ここで肯定判断の場合には(S280:YES)、正規のユーザ等による車内への乗り込みであるため、カメラ102や近赤外LED104a(又は104b)への電源供給を停止して(S290)、本監視処理を終了する。なお、後述するS300にて音響警報装置112及び光学警報装置113によって警報を行った場合には、S290にてその警報処理も終了する。
一方、正規の手続による解錠又はIGスイッチがオンされたのではない場合には(S280:NO)、不審者の車内への侵入であるため、S300へ移行して室内可視光光源105及び室内近赤外光光源106を点灯(あるいは点滅)すると共に、音響警報装置112及び光学警報装置113によって警報を行う。具体的には警報音を連続的に発生させたり、ハザードランプ等を連続的に発生させたりして侵入警報を行う。そして、続くS310では、可視光カットフィルタ103の装着・除去を切り替えながらカメラ102による車内の撮影を実行し、その撮影した画像を、無線機101を介してセンタ150へ送信し、またセキュリティECU100内に設けられた図示しないメモリに蓄える。その後、S270へ戻る。
ここで、S310での処理について、図6(b)を参照して補足説明する。本実施例では、室内可視光光源105については点灯させ、室内近赤外光光源106については、カメラ102のシャッタータイミングのn倍の間隔、且つシャッタータイミングに合わせて定期的に点灯(つまり点滅)させる。つまり、n回シャッターを切ると、その内の1回については室内近赤外光光源106が点灯している状態で撮影できるようになっている。そして、可視光カットフィルタ103については、定期的に装着・除去状態を切り替える。具体的には、室内近赤外光光源106が点灯している期間を含む所定期間は装着状態となるようにしている。その結果、カメラ102による撮影画像は可視光を照射した室内を撮影したものに近赤外光を照射し室内を撮影したものが、nフレーム毎に1フレーム混ざる。したがって、そのような画像データ中から適宜フレームを間引くことで近赤外光に対応するフレームのみにすれば、可視光を照射した場合には識別しにくい部分(例えば不審者がサングラスをしている場合のサングラスの奥など)が識別可能となりロバスト性が高まる。上記説明では可視光による撮影と近赤外光による撮影を交互に行ったが、交互である必要はない。例えば画像認識など別の手段により不審者がサングラスなどを装着してなくて特に近赤外光での撮影の必要性が低いと判断した場合などは、近赤外光での撮影頻度をさらに間引くことが可能である。
また上記とは逆に、日中など外部が明るい状態では、車外物体の撮影を近赤外光だけで行うのではなく、可視光でも行うことにより、近赤外光撮影では得られないカラー画像を得ることができ有用である。その場合は近赤外光での撮影を適宜間引き可視光での撮影をある頻度で入れることになる。
また、S270にて否定判断、つまり車両へは接近しているが車内への侵入はなされていない場合については、S320へ移行し、周辺感知センサ109が車両への接近状態をt秒以上感知し続けているか否かを判断する。そして、t秒以上感知し続けている場合には(S320:YES)威嚇のために室内可視光光源105を点滅させる(S330)。S330の処理後は、S260へ戻る。一方、t秒以上感知し続けてはいない場合には(S320:NO)、S220へ戻る。
なお、この所定時間t秒については適宜設定すればよいが、あまりに短いと単に車両の近くを素通りするような人にまで反応してしまうため、ある程度長めの時間を設定する必要がある。もちろん、あまりに長くすると警報機能が薄れるため、それらの観点から適当な時間を設定する。
また、S330での威嚇のための点滅は、接近者に対して車両が警戒状態にあることを報知するためのものであり、上述したS300での侵入警報とは異なる。つまり、上述の侵入警報では、警報音を連続的に発生させたりハザードランプ等を連続的に発生させることにより、車室内に不正侵入した泥棒が居ることを周囲に報知するためのものであるが、威嚇警報は、接近者に車両が警戒状態にあることを知らせるだけであるため、侵入警報に比べて、警報音を小さくしたり、警報時間を短くすることで、車両の横を単に通過する人を驚かせることのないように設定される。
[効果]
このように実施例の車載カメラシステム9によれば、反射ミラー45については、インナーミラー4のミラーケース46の内部に、室内近赤外光光源106とは分離して配置されている。また、室内近赤外光光源106については、OHM7の内部に配置されている。このことにより、インナーミラー4のミラーケース46内部におけるコールドミラー44bの裏面側など、インナーミラー4の内部における部品配置や線の配索などの構造を複雑にすることなく、運転者の前方から近赤外線などの光を照射することができる。
また、実施例の車載カメラシステム9によれば、反射ミラー45がミラーケース46内部における鏡面部44の背面側に収納されているので、反射ミラー45搭乗者からは見えないので、インナーミラー4のデザイン性を損なわずに済む。
また、実施例の車載カメラシステム9によれば、インナーミラー4において、鏡面部44のコールドミラー44bと反射ミラー45とが別体に構成されているので、コールドミラー44bと反射ミラー45とを一体に構成した場合に比べて、設計の自由度が確保される。一例を挙げると、例えば反射ミラー45を平板状に形成し、コールドミラー44bのみを湾曲させるといったことや、図2(c)に例示するように反射ミラー135を湾曲させるといった具合である。ただし、このように構成したことにより、部品点数が多くなり、インナーミラー4の組立て工数が増大する。
また、実施例の車載カメラシステム9によれば、インナーミラー4において、反射ミラー45の表面が近赤外光を散乱反射するよう構成されているので、反射ミラー45が近赤外光を広範囲に拡散させ、例えば搭乗者がインナーミラー4の姿勢を変化させた場合や、運転者が運転席の位置を変更した場合、運転者の姿勢が変化した場合などであっても、運転者の顔に対して近赤外光を照射することができる。また、広範囲に近赤外光を照射することができるので、例えば駐車時などに、車両の室内を明るくして外部から見えやすくすることができる。
また、実施例の車載カメラシステム9によれば、OHM7において、室内近赤外光光源106をOHM7の内部に有しているので、室内近赤外光光源106によって照射された近赤外光の光路が、OHM7とインナーミラー4との間に形成されるので、その光路が搭乗者の頭や手に遮られにくく、室内近赤外光光源106によって照射された近赤外光を反射ミラー45へ到達しやすくすることができる。さらに、本実施例では、室内近赤外光光源106がOHM7の内部における前部に配置されているので、室内近赤外光光源106をOHM7の内部における前部以外に配置した場合に比べて、室内近赤外光光源106によって照射された近赤外光の光量が低下するのを防ぐことができる。また、室内近赤外光光源106と反射ミラー45との間の距離が大きい場合に比べて、室内近赤外光光源106における消費電力を少なくすることができる。さらに、室内近赤外光光源106によって照射された近赤外光の光路が、室内近赤外光光源106がOHM7内部における前側以外に配置されている場合と比べて、搭乗者の頭や手に遮られにくくなる。
また、実施例の車載カメラシステム9によれば、OHM7において、室内近赤外光光源106が、複数の近赤外LEDをアレイ状に集積配置させた構成を有しているので、室内近赤外光光源106と反射ミラー45との間の距離が大きくても、充分な照度の近赤外光を反射ミラー45に照射することができる。
また、実施例の車載カメラシステム9によれば、監視処理において、カメラ102が作動中である間のみ、室内近赤外光光源106が近赤外光を照射するので効率的である。
[別実施例]
(1)上記実施例では、OHM7が、室内可視光光源105をその内部における中央部に、および室内近赤外光光源106をその内部における前部にそれぞれ有しており、室内可視光光源105と室内近赤外光光源106とが別体に構成されているが、これには限られず、可視光及び近赤外光を同時に照射できる光源であれば、室内可視光光源105と室内近赤外光光源106とを一つの光源で代用してもよい。このようにすれば、室内近赤外光光源106を設置するスペースをOHM7の内部に別途確保しなくても良いので、OHM7を大きくしなくても済む。室内近赤外光光源106をOHM7に搭載することにより、車室内照明用で使用するリフレクタなどの光学部品と一括成形することや、ケースなどの樹脂部品や電源回路など共用可能な構成部品がOHM7内に既に備わっていることにより、室内近赤外光光源106を別途単独で備える構成とする場合に比べて部品点数を低減することができる。但し、車内へ侵入した者が可視光に気づいて光源を破壊する可能性もある。したがって、その点を考慮すると室内可視光光源105および室内近赤外光光源106とは別個に配置しておき、仮に室内可視光光源105が破壊されても室内近赤外光光源106による近赤外光の照射は継続できるようにすることは好ましい。
(1−1)但し、上述のような光源から照射された光については、近赤外光が含まれているもののその多くが可視光であるため、運転中の運転者の顔に光を照射すると眩しくなり好ましくない。そこで、図11に例示するように、室内近赤外光光源416から照射された可視光の少なくとも一部を吸収するとともに室内近赤外光光源416によって照射された近赤外光を透過させる可視光カットフィルタ417を、室内近赤外光光源416によって照射される近赤外光が反射ミラー45へ向かう光路上に配置することが考えられる。なお、可視光カットフィルタ417は可視光吸収手段に該当する。このようにすれば、運転中の運転者の顔に光を照射することを防ぐことができる。
(1−2)また、室内近赤外光光源416から照射された光を集光するためのリフレクタ418を近赤外光のみ反射するよう構成することが考えられる。一例を挙げると、図11に例示するように、このリフレクタ418は、室内近赤外光光源416を覆うよう形成され、室内近赤外光光源416によって照射された近赤外光を反射ミラー45へ向けて反射するとともに、室内近赤外光光源416によって照射された可視光を反射ミラー45へ向けては反射せず透過させるよう構成されていることが考えられる。なお、上述のリフレクタ418を、可視光を遮るためのシャッター機構を有するよう構成してもよい。このようにすれば、運転中の運転者の顔に光を照射することを防ぐことができる。
(2)上記実施例の室内近赤外光光源106は、複数の近赤外LEDをアレイ状に集積配置させた構成(近赤外LEDアレイ161)を有しているが、これには限られず、図4(c)に例示するように、近赤外LEDが複数個配置された近赤外LEDアレイ161に拡散板162を重ね、全体として略立方体状に構成してもよい。ここで、拡散板162は、近赤外LEDからの近赤外光を、反射ミラー45へ照射可能なように拡散させるものである。また、近赤外LEDアレイ161にスモーク樹脂カバー163を重ね、全体として略立方体状に構成してもよい。ここで、スモーク樹脂カバー163は、可視光をカットするために設けてある。さらに、近赤外LEDが複数個配置された近赤外LEDアレイ161に拡散板162およびスモーク樹脂カバー163を重ね、全体として略立方体状に構成してもよい。
(3)また、上記実施例では、OHM7が、室内近赤外光光源106をその内部における前部に有しているが、これには限られず、室内近赤外光光源106をOHM7の近傍に配置してもよい。このように構成しても上記実施例とは同様の作用効果を奏する。
また、上述の室内近赤外光光源106を、図示しないスイッチを操作することにより、点灯/消灯可能に構成してもよい。
(4)上記実施例では、インナーミラー4のインナーミラー本体41が、反射ミラー45をその内部に有しているが、これには限られず、反射ミラー45を、インナーミラー4のインナーミラーステー42またはインナーミラー取付部43の内部に配置してもよい。また、反射ミラー45を、インナーミラー4の近傍に配置してもよい。このように構成しても上記実施例とは同様の作用効果を奏する。
(5)上記実施例では、インナーミラー4において、反射ミラー45がミラーケース46内部における鏡面部44の背面側に収納されており、反射ミラー45と鏡面部44のコールドミラー44bとは別体に構成されているが、これには限られず、図7(a)に例示するように、反射ミラー144dと鏡面部144のコールドミラー144bとを一体に構成してもよい。このように構成すれば、コールドミラー44bと反射ミラー45とを別体に構成した場合に比べて、部品点数が少なくすることができ、インナーミラー4の組立て工数を低減することができる。ただし、このように構成したことにより、例えば反射ミラー144dを平板状に形成し、コールドミラー144bのみを湾曲させるといった設計の自由度が制限されることとなる。
また、上記実施例のようにコールドミラー44bと反射ミラー44cとが別体に構成されている場合には、ミラーケース46および反射ミラー45からは独立してコールドミラー44bのみを角度調整できるよう構成してもよい(図2(b)参照。)。
(6)また、上述の反射ミラーをコールドミラーの一部として構成してもよい。一例を挙げると、図7(b)に例示するように、コールドミラー154bには開口部154cが設けられており、反射ミラー154dがコールドミラー154bの開口部154cに取り付けられているようにしてもよい。このようにすれば、ミラーケース46を厚くすることなく、反射ミラー154dをインナーミラー4のミラーケース46に設置することができる。また、コールドミラーと反射ミラーとを別体に構成した場合に比べて、部品点数を低減することができ、ミラーの組立て工数を低減することができる。ただし、例えば反射ミラーを平板状に形成し、コールドミラーのみを湾曲させるといった設計の自由度が制約されることとなる。
また、図7(e)に例示するように、コールドミラー184aと反射ミラー184bとを、室内近赤外光光源106によって照射された光の進行方向に対して部分的に重畳に配置してもよい。なお、コールドミラー184aと反射ミラー184bとは物理的に連続していてもよいし、連続していなくてもよい。また、コールドミラー184aと反射ミラー184bとを、互いに左右に配置してもよいし、互いに上下に配置してもよい。一例を挙げると、図7(e)に例示するように、コールドミラー184aと反射ミラー184bとを、「く」の字形に配置するといった具合である。この場合、コールドミラー184aと反射ミラー184bとの境界部分の表面については、光を散乱するよう構成してもよい。また、コールドミラー184aの用途としては後写鏡としての利用などが挙げられる。なお、コールドミラー184aには、安価な全反射用薄膜(例えばアルミ膜など)をコーティングしてもよい。また、コールドミラー184aと反射ミラー184bの光軸とが重ならない構成ならば、反射ミラー184bについても金属製の全反射膜を配置してもよい。このようにすれば、ミラーケース46を厚くすることなく、反射ミラー184bをインナーミラー4のミラーケース46に設置することができる。
(7)上記実施例では、インナーミラー4において、反射ミラー45の表面45aに、凹部45bおよび凸部45cが規則的に形成されることにより近赤外光を散乱反射するよう構成されているが、これには限られず、反射ミラー45の表面45aを、近赤外光を一定方向に進行するよう反射するよう構成してもよい。一例を挙げると、図7(c)に例示するように、反射ミラー165の表面に、オフセット角度θを有する傾斜部165aを形成することや、図7(d)に例示するように、反射ミラー175の表面に、照射された近赤外光を一定方向に進行する光束に合成して透過させるマイクロレンズアレイ部175aを形成するといった具合である。このようにすれば、近赤外光の進行方向に指向性を持たせ、例えば運転者の顔などの特定の場所に、近赤外光を集光することができる。
(8)上記実施例では、室内近赤外光光源106によって照射された近赤外光を、反射ミラー45によって、運転席に着座した運転者の顔周辺に照射するよう構成しているが、これには限られず、フロントガラス3などの窓部やドア部など侵入者が車内に侵入する可能性がある箇所に近赤外光を照射するよう構成してもよい。
(9)また、上記実施例では、インナーミラー4が、反射ミラー45をその内部に有しているが、これには限られず、インナーミラー4以外の、車両の室内に配置されるミラーの内部に反射ミラー45を配置してもよい。
(10)また、例えばドアミラー5(図1参照)やフェンダーミラー(図示省略)など、車両の外側に配置されるミラーの内部に反射ミラーを配置してもよい。このように構成すれば、反射ミラーも車両の外側に配置されるので、車両の室内に配置された場合には近赤外光を照射しにくい箇所へも、近赤外光を反射して照射することができる。なおこの場合、室内近赤外光光源106による近赤外光の光量を制御すればより効果的である。
(11)被写体からカメラ102へ反射された光量により、室内近赤外光光源106による光量を制御するようにしてもよい。具体的には、例えば照度計など、被写体からカメラ102に対して反射される近赤外光の光量を計測する光量計測手段を、カメラ102の近傍に設置する。そして、この光量計測手段が、被写体からカメラ102に対して反射される近赤外光の光量を計測する。続いて、セキュリティECU100が、光量計測手段からの計測結果に基づいて室内近赤外光光源106によって、照射される近赤外光の光量を調整する。一例を挙げると、近赤外LEDアレイを構成するすべての近赤外LEDの光量を増減させることや、近赤外LEDアレイを構成する近赤外LEDの一部について光量を増減させたり消灯させたりするといった具合である。なお「一部」の近赤外LEDを選択する手法としては、例えば近赤外LEDアレイの右半分を選択することや、単位面積当たり所定個数の近赤外LEDを選択することなど様々な手法が考えられる。なおこの場合、セキュリティECU100は、光量制御手段に該当する。また、セキュリティECU100の代わりに通常のコンピュータなどを光量制御手段として利用してもよい。このようにすれば、周囲の環境に応じて調光することができる。
(12−1)インナーミラー4のインナーミラー本体41の姿勢に基づき、室内近赤外光光源106の位置/姿勢を制御するようにしてもよい。具体的には、図8(a)に例示するように、室内近赤外光光源106の位置/姿勢を制御する位置・姿勢制御装置400が、姿勢検出手段としての画像認識部401、算出手段としての算出部403、位置・姿勢制御手段としての制御部405、および駆動手段としての駆動部407を備える。なお、位置・姿勢制御装置400は、OHM7内部に設置されてもよいし、車両の天井内部などのOHM7の外部に設置されてもよい。このうち、画像認識部401は、カメラなどから静止画像に基づいてインナーミラー本体41の姿勢を認識するよう構成されている。また、算出部403は、通常のコンピュータで構成されている。さらに、制御部405は、算出部403と同様に、通常のコンピュータで構成されている。また、駆動部407は、図9(a)に例示するように、モータ407aの駆動力を、モータの回転軸に取り付けられた送りネジ407bを介して伝達することにより、室内近赤外光光源106を車両の前後方向に移動させるよう構成されている。
このように構成された位置・姿勢制御装置400が実行する位置・姿勢制御処理を、図8(b)のフローチャートを用いて説明する。すなわち、画像認識部401が、インナーミラー本体41の姿勢を検出する(S510)。続いて、算出部403が、画像認識部401によって検出されたインナーミラー本体41の姿勢に基づいて、室内近赤外光光源106の位置を車両の前後方向に変化させる移動量を算出する(S520)。制御部405が、算出部403によって算出された移動量に基づいて、駆動部407を制御することにより、室内近赤外光光源106の位置を車両の前後方向に変化させる(S530)。このように室内近赤外光光源106の位置を車両の前後方向に変化させることにより、近赤外光の照射範囲を拡大・縮小するよう調整することができる。
(12−2)また、室内近赤外光光源106の位置を車両の左右方向に変化させるようにしてもよい。具体的には、上述の駆動部407を、上記(12−1)のように室内近赤外光光源106を車両の前後方向に移動させるよう構成する代わりに、室内近赤外光光源106を車両の左右方向に移動させるよう構成する(図示省略)。そして、算出部403が、画像認識部401によって検出されたインナーミラー本体41の姿勢に基づいて、室内近赤外光光源106の位置を車両の左右方向に変化させる移動量を算出する。さらに、制御部405が、算出部403によって算出された移動量に基づいて、駆動部407を制御することにより、室内近赤外光光源106の位置を車両の左右方向に変化させる。
(12−3)また、室内近赤外光光源106の位置を車両の上下方向に変化させるようにしてもよい。具体的には、上述の駆動部407を、上記(12−1)のように室内近赤外光光源106を車両の前後方向に移動させるよう構成する代わりに、室内近赤外光光源106を車両の上下方向に移動させるよう構成する(図示省略)。そして、算出部403が、画像認識部401によって検出されたインナーミラー本体41の姿勢に基づいて、室内近赤外光光源106の位置を車両の上下方向に変化させる移動量を算出する。さらに、制御部405が、算出部403によって算出された移動量に基づいて、駆動部407を制御することにより、室内近赤外光光源106の位置を車両の上下方向に変化させる。
(12−4)また、室内近赤外光光源106の姿勢を変化させるようにしてもよい。具体的には、図9(b)に例示するように、室内近赤外光光源106には、回転軸117が、その軸方向が車両の左右方向に対して略平行な姿勢で取り付けられている。なお、回転軸117の両端は、OHM7に取り付けられており、室内近赤外光光源106は、回転軸117を中心にして回転可能である。また、回転軸117には、モータである駆動部407の回転軸が接続されている(図示省略)。そして、算出部403が、画像認識部401によって検出されたインナーミラー本体41の姿勢に基づいて、室内近赤外光光源106の姿勢を変化させる変化量を算出する。そして、制御部405が、算出部403によって算出された変化量に基づいて、駆動部407を制御することにより、室内近赤外光光源106を、回転軸117を中心にして回転させてその姿勢を変化させる。
なお、上述の回転軸117を、その軸方向が車両の前後方向に対して略平行な姿勢や、その軸方向が車両の上下方向に対して略平行な姿勢など、様々な姿勢で室内近赤外光光源106に取り付けてもよい。
上述の別実施例(12−1)〜(12−4)のようにすれば、近赤外光の照射範囲や照射する方向を、状況に応じて調整することができる。
なおこの場合、算出部403および制御部405を、セキュリティECU100の機能を利用して実現してもよい。また、姿勢検出手段として、画像認識部401を備える代わりに、例えば超音波センサを利用した物体認識など別の手段を備えるようにしてもよいし、また、例えば乗員検知センサや、ドライバーモニタリング監視センサなどの電動ミラーを制御するために利用される各種センサを利用するように構成してもよい。
(13)例えばズームレンズなど、近赤外光の焦点距離を連続的に変更可能な焦点距離変更装置118を室内近赤外光光源106に取り付けることにより、室内近赤外光光源106によって照射された近赤外光の光路上に配置してもよい。なお、ズームレンズなどの焦点変更装置118は焦点変更手段に該当する。このようにすれば、例えば運転者からの操作などに基づいて、近赤外光の照射範囲を拡大・縮小といった具合に調整することができる。
(14)図10(a)に例示するように、フロントガラス123の内部に、近赤外光を反射するIR反射フィルム123cを中間膜として配置することにより、反射ミラー45には到達しなかった近赤外光の一部を、このIR反射フィルムによって運転者の顔へ向けて反射するよう構成してもよい。また、近赤外光を反射するIR反射フィルム124を、フロントガラス3の室内側の表面(図10(b)参照)や車外側の表面(図10(c)参照)に貼ることにより、反射ミラー45には到達しなかった近赤外光の一部を、このIR反射フィルム124によって運転者の顔へ向けて反射するよう構成してもよい。さらに、上述のIR反射フィルムを、例えば、インナーミラー4の近傍など、車両の室内におけるフロントガラス以外の場所に配置してもよい。なお、IR反射フィルムは補助反射手段に該当する。
このようにすれば、より多くの近赤外光を有効に利用することができる。また、太陽光などに含まれる近赤外光が例えばフロントガラス3を透過して運転者の顔へ向けて進行するのを、上述のIR反射フィルムによって防ぐことができる。
(15)また、上述のような近赤外光を反射するIR反射フィルムの代わりに、近赤外光を吸収するIR反射フィルムを用いてもよい。一例を挙げると、フロントガラスの内部に、近赤外光を吸収するIR反射フィルムを中間膜として配置することにより、反射ミラー45には到達しなかった近赤外光の一部を、このIR反射フィルムによって吸収する構成することや、フロントガラスの室内側の表面や車外側の表面に、上述のIR反射フィルムを貼ることにより、反射ミラー45には到達しなかった近赤外光の一部を、このIR反射フィルムによって吸収するよう構成するといった具合である。また、上述の近赤外光を吸収するIR反射フィルムを、例えば、インナーミラー4の近傍など、車両の室内におけるフロントガラス以外の場所に配置してもよい。なお、IR反射フィルムは近赤外光吸収手段に該当する。
このようにすれば、反射ミラー45には到達しなかった近赤外光が反射ミラー45以外によって反射してカメラ102に照射することによる撮影への悪影響を防ぐことができる。
(16)上記実施例のインナーミラー4の鏡面部44におけるガラス44aとコールドミラー44bとの間に、膜状に形成されたEC層(ECはエレクトロ・クロミックの略、図示は省略)を配置してもよい。このように構成すれば、ガラス44aを透過した可視光がEC層によって吸収されるとともに、ガラス44aを透過した不可視光がEC層を透過するので、反射ミラーによって反射される可視光の光量を低減させることができる。
インナーミラーやオーバーヘッドモジュール、カメラ、照明機器等の車両Vにおける概略配置を示す説明図である。 (a)は車両室内のフロントガラスに取り付けたインナーミラーを側方から見た概略図であり、(b)は、ミラーケースの内部を示す説明図であり、(c)は反射ミラーの別実施例を示す説明図である。 実施例の車載カメラシステム全体の概略構成を示すブロック図である。 (a)は近赤外LEDの概略構成を示す説明図であり、(b)は室内近赤外光光源の概略構成を示す説明図であり、(c)は室内近赤外光光源の別実施例を示す説明図である。 車両が監視モードにあるときにセキュリティECUにて実行される制御処理(監視処理)を説明するためのフローチャートである。 近赤外光や可視光の発光タイミング、カメラユニットのシャッタータイミング、可視光カットフィルタの装着・除去の切り替えタイミングの関係を示す説明図である。 (a)は鏡面部および反射ミラーの別実施例を示す説明図(1)であり、(b)は鏡面部および反射ミラーの別実施例を示す説明図(2)であり、(c)は反射ミラーの別実施例を示す説明図(1)であり、(d)は反射ミラーの別実施例を示す説明図(2)であり、(e)は反射ミラーの別実施例を示す説明図(3)である。 (a)は位置・姿勢制御装置の概略構成を示す説明図であり、(b)は位置・姿勢制御装置が実行する位置・姿勢制御処理を説明するためのフローチャートである。 (a)はOHMの別実施例を示す説明図(1)であり、(b)はOHMの別実施例を示す説明図(2)である。 (a)はフロントガラスの別実施例を示す説明図(1)であり、(b)はフロントガラスの別実施例を示す説明図(2)であり、(c)はフロントガラスの別実施例を示す説明図(3)である。 OHMの別実施例を示す説明図(3)である。
符号の説明
V…車両、1…乗員室、2…天井面、3,123…フロントガラス、4…インナーミラー、5…ドアミラー、9…車載カメラシステム、41…インナーミラー本体、42…インナーミラーステー、43…インナーミラー取付部、44,144,154,184…鏡面部、44a,144a、154a…ガラス、44b,144b,154b,184a…コールドミラー、45,135,144d,154d,165,175,184b…反射ミラー、45a…表面、45b…凹部、45c…凸部、46…ミラーケース、100…セキュリティECU、101…無線機、101a…無線アンテナ、102…カメラ、103…可視光カットフィルタ、104a(又は104b)…近赤外LED、105…室内可視光光源、106,416…室内近赤外光光源、108…IGスイッチ、109…周辺感知センサ、110…侵入センサ、111…ドアロックECU、112…音響警報装置、113…光学警報装置、123a…フロントガラスの車外側層、123b…フロントガラスの室内側層、123c,124…IR反射フィルム、141,161…近赤外LEDアレイ、142,162…拡散板、143.163…スモーク樹脂カバー、150…センタ、154c…開口部、165a…傾斜部、175a…マイクロレンズアレイ部、400…位置・姿勢制御装置、401…画像認識部、403…算出部、405…制御部、407…駆動部、417…可視光カットフィルタ、418…リフレクタ

Claims (22)

  1. 車両の室内に搭載され、車外および車内を撮影するためのカメラユニットを有するカメラシステムにおいて、
    前記カメラシステムによって車内を撮影する場合に近赤外光を照射する照明手段と、
    前記照明手段によって照射された近赤外光を、前記撮影範囲へ向けて反射する反射手段と、を備え、
    前記反射手段については、前記車両に設置されるミラーの内部に、前記照明手段とは分離して配置し、
    さらに、
    前記ミラーは、可視光を反射するとともに不可視光を透過するよう構成されたコールドミラーをその内部に有しており、
    前記反射手段は、近赤外光を反射するよう構成された反射ミラーであり、前記ミラー内部における前記コールドミラーの裏面側に配置されていること
    を特徴とする車載カメラシステム。
  2. 請求項1に記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記照明手段については、前記車内の天井に設置されたオーバーヘッドモジュールの内部に配置したことを特徴とする車載カメラシステム。
  3. 請求項2に記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記オーバーヘッドモジュールは車内を照らすための光源を有しており、
    当該光源を前記照明手段として利用することを特徴とする車載カメラシステム。
  4. 請求項3に記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記照明手段から照射された可視光の少なくとも一部を吸収するとともに前記照明手段によって照射された近赤外光を透過させる可視光吸収手段を備え、
    前記可視光吸収手段は、前記照射手段によって照射される近赤外光が前記反射手段へ向かう光路上に配置されていること
    を特徴とする車載カメラシステム。
  5. 請求項3または請求項4に記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記光源を覆うよう形成され、前記光源によって照射された光を集光するためのリフレクタを備えており、
    前記リフレクタは、前記光源によって照射された近赤外光を前記反射手段へ向けて反射するとともに、前記光源によって照射された可視光を前記反射手段へ向けては反射しないよう構成されていること
    を特徴とする車載カメラシステム。
  6. 請求項2〜請求項5の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記照明手段は、前記オーバーヘッドモジュール内部のうち車両前方側に配置されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  7. 請求項1〜請求項6の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記ミラーは、車両の室内に配置されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  8. 請求項1〜請求項6の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記ミラーは、車両の外側に配置されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  9. 請求項1〜請求項8の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記コールドミラーと前記反射ミラーとは一体に構成されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  10. 請求項1〜請求項8の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記コールドミラーと前記反射ミラーとは別体に構成されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  11. 請求項10に記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記コールドミラーは、前記反射ミラーからは独立して角度調整可能に構成されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  12. 請求項10に記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記コールドミラーの少なくとも一部が近赤外光を反射するように構成されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  13. 請求項1〜請求項12の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記反射手段とは反射ミラーであり、当該反射ミラーの表面は、前記照明手段によって照射された近赤外光を散乱反射するよう構成されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  14. 請求項1〜請求項12の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記反射手段とは反射ミラーであり、当該反射ミラーの表面は、前記照明手段によって照射された近赤外光を一定方向に進行するよう反射するよう構成されていることを特徴とする車載カメラシステム。
  15. 請求項1〜請求項14の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記照明手段は、複数のLEDをアレイ状に集積配置した構成であることを特徴とする車載カメラシステム。
  16. 請求項1〜請求項15の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    被写体から前記カメラユニットに対して反射される近赤外光の光量を計測する光量計測手段と、
    前記光量計測手段によって計測された近赤外光の光量に基づいて、前記照明手段によって照射される近赤外光の光量を制御する光量制御手段と、
    を備えることを特徴とする車載カメラシステム。
  17. 請求項1〜請求項16の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記ミラーの姿勢を検出する姿勢検出手段と、
    前記姿勢検出手段によって検出された前記ミラーの姿勢に基づいて、前記照明手段の位置を移動させる移動量または前記照明手段の姿勢を変化させる変化量の少なくとも何れかを算出する算出手段と、
    前記照明手段の移動または姿勢変化の少なくとも何れかが可能な駆動手段と、
    前記算出手段によって算出された移動量または変化量の少なくとも何れかに基づいて、前記駆動手段を制御することにより、前記照明手段の位置または姿勢の少なくとも何れかを変化させる位置・姿勢制御手段と、
    を備えることを特徴とする車載カメラシステム。
  18. 請求項17に記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記姿勢検出手段は、前記ミラーを制御するための各種センサであることを特徴とする車載カメラシステム。
  19. 請求項1〜請求項18の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    レンズ系を有し、そのレンズ系の少なくとも一部を移動させることによって前記近赤外光の焦点距離を連続的に変更可能な焦点距離変更手段を備え、
    当該焦点距離変更手段は、前記照射手段によって照射される近赤外光の光路上に配置されていること
    を特徴とする車載カメラシステム。
  20. 請求項1〜請求項19の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記カメラユニットが作動中であるか否かを判断する作動判断手段と、
    前記作動判断手段によって前記カメラユニットが作動中であると判断された場合には、前記照射手段によって近赤外光を照射させる照射制御手段と、
    を備えることを特徴とする車載カメラシステム。
  21. 請求項1〜請求項の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記ミラーは、車両の室内に配置されたインナーミラーであり、
    前記照明手段によって照射され、前記反射手段には到達しなかった近赤外光の少なくとも一部を、当該撮影範囲へ向けて反射する補助反射手段を備えることを特徴とする車載カメラシステム。
  22. 請求項1〜請求項の何れかに記載の車載カメラシステムにおいて、
    前記ミラーは、車両の室内に配置されたインナーミラーであり、
    前記照明手段によって照射され、前記反射手段には到達しなかった近赤外光の少なくとも一部を吸収する近赤外光吸収手段を備えることを特徴とする車載カメラシステム。
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