JP4419498B2 - 水性インキ組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも水と顔料と水溶性樹脂とを含有する水性インキ組成物に関し、非浸透性である平滑表面または多孔性表面の樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、塗装板、フィルム等の筆記面に筆記することができ、その筆跡は、濡れ雑巾、ウェットティシュ、湿式黒板拭き等の濡れた拭き材で容易に消去でき、屋外で使用された時に雨にさらされても筆跡は消えない水性インキ組成物に関するものである。
従来、非吸収面に筆記した筆跡が濡れた拭き材で消去可能である水性インキ組成物は例えばロイコ染料、没色子酸及びビスフェノールSから選ばれる展色材、インキによる筆跡を親水化させる有機化合物、及びエタノールを含む混合溶剤を含有するインキ組成物、電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性顕色剤、特定エステル化合物及び高級アルコールから選ばれる化合物、HLB10以下のノニオン系界面活性剤、及び有機溶剤を含有するインキ組成物、揮発性の高い液体に、炭酸カルシウムないし焼石膏の粉末を混合ないし溶かした液体、顔料、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及び水、場合によりさらに界面活性剤を必須成分として含有することを特徴とする水性顔料インキ組成物等がある。
特開平9−302295号公報 特開平10−101982号公報 特開平7−133457号公報 特開2002−294130号公報
上記従来の水性インキ組成物は、非浸透性である筆記面での筆跡の消去は可能であるが、その反面屋外に放置した場合、雨天時に筆跡が濡れて消色したり流れ落ちてしまうという問題点を有している。
本発明は、消去しようとしたときには、濡れた拭き消し具で容易に消去可能でありながら雨にさらされても筆跡が消えてしまわない水性インキ組成物を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも水と顔料と水溶性樹脂とを含有する水性インキ組成物において、前記顔料の少なくとも一部が、アニオン性界面活性剤から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物によって表面を処理した炭酸カルシウム粒子であると共に、その粒子の配合量がインキ組成物全量に対して5重量%以上20重量%以下であり、前記水溶性樹脂の量がインキ組成物中の顔料の量に対して10重量%以上30重量%以下である水性インキ組成物を要旨とする。
以下に本発明の各成分について詳細に説明する。
顔料は着色剤として使用するものと、隠蔽性、光沢性、再分散性などの着色効果だけではない目的で添加される体質顔料をも含むものであって、主に着色剤として使用されるものには、従来公知のピグメントブラック6、同7等のカーボンブラック、ピグメントブルー27、同9、ピグメントバイオレット15、ピグメントレッド259等の金属錯塩系顔料、ピグメントホワイト6、ピグメントイエロー42、ピグメントブラック11、ピグメントレッド101等の金属酸化物系顔料、ピグメントイエロー53、ピグメントブラウン24等の複合酸化物系顔料等、ピグメントホワイト21、同22、同27、同28、同19、同24、カオリンクレー、焼成クレー、タルク、ベントナイト、マイカ、白雲母、金雲母、ネフェリンシナイト等の体質顔料、アルミニウムペースト、アルミニウムフレークパウダー、ブロンズ粉等の金属粉系顔料、ピグメントホワイト1、同14、二酸化チタン、被覆雲母等の真珠光沢顔料等の無機顔料、ピグメントレッド81、同81:1、同81:2、同81:3、同81:4、同82、同83、同84、同90、同90:1、同151、同169、同172、同173、同174、同191、同193、ピグメントオレンジ39、ピグメントイエロー18、同100、同104、同115、同117、ピグメントブルー1、同1:2、同2、同3、同8、同9、同10、同11、同12、同14、同53、同62、同63、ピグメントバイオレット1、同2、同2:2、同3、同3:1、同3:3、同4、同5、同5:1、同6:1、同7:1、同9、同12、同20、同26、同27、同39、ピグメントグリーン1、同2、同3、同4、同8、同9、同10、同12、同45、ピグメントブラウン3等のレーキ系顔料、ピグメントレッド1、同3、同21、同112、同114、同146、同170、同187、同150、同185、同38、同41、ピグメントオレンジ5、同38、同36、同16、同13、同34、ピグメントイエロー1、同3、同97、同167、同154、同12、同13、同14、同17、同55、同83、同81、同10、ピグメントブラウン25等の不溶性アゾ顔料、ピグメントレッド144、同166、同214、同242、ピグメントイエロー93、同94、同95、同166等の縮合アゾ顔料、ピグメントレッド53、同53:1、同53:3、同50、同50:1、同49、同49:1、同49:2、同49:3、同57:1、同48:1、同48:2、同48:3、同48:4、同52:1、同63:1、同63:2、同58:2、同58:4、同51、同60:1、同64:1、ピグメントオレンジ17、同18、同19、ピグメントイエロー61、同62等のアゾレーキ系顔料、ピグメントブルー15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同15:6、同16、同17:1、ピグメントグリーン7、同36、同37等のフタロシアニン系顔料、ピグメントレッド122、同202、同206、同207、同209、ピグメントオレンジ48、ピグメントバイオレット19等のキナクリドン系顔料、ピグメントレッド168、同177、ピグメントオレンジ51、ピグメントイエロー24、同108、ピグメントブルー60等のアントラキノン系顔料、ピグメントレッド123、同149、同178、同179、同190、同224、ピグメントバイオレット29、ピグメントブラック31、同32等のペリレン系顔料、ピグメントレッド194、ピグメントオレンジ43等のペリノン系顔料、ピグメントレッド88、同181、ピグメントブラウン27、ピグメントブルー66、同63等のインジゴ系顔料、ピグメントバイオレット23、同37等のジオキサジン系顔料、ピグメントイエロー138等のキノフタロン系顔料、ピグメントオレンジ61、ピグメントイエロー109、同110、同173等のイソインドリノン系顔料、ピグメントレッド260、ピグメントオレンジ66、同69、ピグメントイエロー139、同185等のイソインドリン系顔料、ピグメントイエロー150、ピグメントグリーン8、ピグメントグリーン10等のアゾ金属錯体顔料、ピグメントレッド257、ピグメントオレンジ68、ピグメントイエロー129、同153、同65等のアゾメチン金属錯体顔料、ピグメントレッド254、同255、同264、同270、同272、ピグメントオレンジ71、同73等のジケトピロロピロール系顔料、ピグメントブルー18、同19、同56、同57、同61、同56:1、同61:1等のアルカリブルー顔料、ピグメントブラック1等のアニリンブラック、ベーシックイエロー40、ベーシックレッド1、ベーシックバイオレット10、アシドイエロー7、アシドレッド92、アシドブルー9、ディスパーズイエロー121、ディスパーズブルー7、ダイレクトイエロー85、フルオロセントブライティングホワイテックスWS52、ソルベントイエロー44、ソルベントブルー5等の蛍光染料を合成樹脂中で固溶体とした蛍光顔料等の有機顔料等の中から、水性インキ組成物中に微粒子として安定に分散し得るものを1種または2種以上を適宣選択して用いることができる。またこれらの顔料を水性媒体に分散した水性インキベースを用いることは製造上有利なことである。具体的にはフジ SP カラーシリーズ(冨士色素(株)製)、リオ ファーストカラーシリーズ、EMカラーシリーズ(以上、東洋インキ(株)製)、NKWシリーズ(日本蛍光(株)製)、ビクトリアカラーシリーズ(御国色素(株)製)、エマコールシリーズ、サンダイシリーズ(以上、山陽色素(株)製)、マイクロピグモシリーズ、マイクロジェットシリーズ(以上、オリエント化学工業(株)製)、コスモカラーシリーズ(東洋ソーダ(株)製)、シンロイヒカラーシリーズ(シンロイヒ(株)製)、アクアファインカラーシリーズ、EPカラーシリーズ、AMカラーシリーズ、WAカラーシリーズ(以上、大日精化工業(株)製)、PMシリーズ、PPシリーズ、PCシリーズ、PFシリーズ(以上、住化カラー(株)製)等がある。その使用量は、顔料の種類や他のインキ成分によりことなるものの、水性インキ組成物全量に対して1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%である
体質顔料は、水性顔料分散液中において、一般に隠蔽性、光沢性、再分散性等を付与するものであり、炭酸カルシウム、カオリンクレー、焼成クレー、タルク、ベントナイト、マイカ、白雲母、金雲母、ネフェリンシナイト、硫酸バリウム、シリカ、含水ケイ酸、含水ケイ酸カルシウム、含水ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム等の体質顔料等が限定なく使用できるが、天然に産出する風化カキ殻の推積物を湿式粉砕したゴ粉、海産微生物殻の推積物を乾式粉砕した白亜、チョーク、糖晶石灰石を乾式粉砕または湿式粉砕した重質炭酸カルシウム、緻密質石灰石を化学的に精製した軽質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム等が好ましく用いられる。これら体質顔料の中から、水性インキ組成物中に安定に分散し得るものを1種または2種以上を適宣選択して用いることができる。その使用量は、体質顔料の種類や他のインキ成分により異なるものの、水性インキ組成物全量に対して1〜40重量%、好ましくは2〜30重量%である。
本発明においては、主媒体である水に対しての疎水性粒子である必要がある。疎水性粒子は、粒子そのものが疎水性表面を有しているものであってもよいが、界面活性剤と併用することにより表面を疎水性化されたものを使用することができる。この疎水性粒子をインキ組成物中に添加することによって、筆跡の耐水性を付与することができ、その配合量はインキ組成物全量に対して2重量%以上30重量%以下とする必要がある。特に、前述の耐水性と塗れた拭き消し具による消去性の両立を確実なものとするためには5重量%以上20重量%以下とされることが好ましい。
このような疎水性粒子を得るための界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、n−アシルアミノ酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド等のカルボン酸塩類、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩等のスルホン酸塩類、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩等のリン酸エステル塩類であるアニオン系界面活性剤の中から、インキ組成物中に安定に溶解し得るものを1種または2種以上適宣選択して用いることが出来る。その使用量は、顔料中の疎水性粒子の量や界面活性剤の種類や他のインキ成分により異なるものの、概ね0.01重量%以上1.0重量%以下、好ましくは0.05重量%以上0.5重量%以下である。
水溶性樹脂は、被筆記面に対する定着剤として働くものであり、また、濡れた拭き消し具での消去性を与えるものである。更には、顔料の分散性を安定化させる役目もはたすものでもある。従来水性インキ組成物に使用されている公知の水溶性樹脂が使用可能であり、水溶性アクリル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の合成樹脂、アラビアゴム、デキストリン、アルギン酸ソーダ、トラガカントガム、ガーガム、ローストビーンガム、ゼラチン、カゼイン、キサンタンガム等の天然樹脂、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成樹脂などが挙げられる。これらの中から、水性インキ組成物中に溶解し得るものを1種または2種以上適宣選択して用いることができ、その使用量は、インキ組成物中の顔料の全量に対して5重量%以上50重量%以下とする必要がある。更に、耐水性を損なわずにより高い消去性を得るためにはインキ組成物中の顔料の全量に対して10重量%以上30重量%以下とすることが好ましい。
以上、必須の成分に加えて、筆跡の乾燥性を高める乾燥促進剤、低温下でのインキの凍結を抑える凍結防止剤、インキの泡切れを促進する消泡剤として、低級アルコールを使用することも可能である。低級アルコールとしてはエチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルブチルアルコール、イソブチルアルコール等が挙げられる。この低級アルコールの使用量は1〜15重量%、好ましくは2〜10重量%である。
また、必要に応じて、顔料分散の目的でアルキル及びアルキルアリルポリオキシエチレンエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシプロピレンを親油基とするブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピルアルキルエーテル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステル、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アミンオキシド等のノニオン系界面活性剤やアクリル酸エステル共重合物、アクリル酸アルキルエステル共重合物を、pH調整の目的で水酸化ナトリウム、アンモニア水、トリエタノールアミン等を、防腐防黴の目的で1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、メチル−2−ベンズイミダゾールカルバミン酸エステル、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等を、湿潤、凍結復元促進、ペン先乾燥防止の目的でエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピイレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジエチレングリコール、へキシレングリコール、テトラリン、グリセリン等のグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピイレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等のエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン等各種溶剤及び添加剤を適宣選択して使用することができる。
本発明の水性インキ組成物の製造方法は、上記の各成分のうち顔料の一部をホモミキサー、ラボミキサー、ヘンシルミキサー等の高速撹拌機やボールミル、サンドミル、またはビーズミル等の分散機を用い水中でアニオン系界面活性剤により疎水性粒子とし、更に水溶性樹脂を混合してから、その他の成分と適宜量混合し、ホモミキサー、ラボミキサー、ヘンシルミキサー等の高速撹拌機や、ボールミル、サンドミル、またはビーズミル等の分散機にて混合・分散することにより容易に得ることができる。
本発明の水性インキ組成物によって形成された筆跡(塗布跡)は、疎水性粒子を含む水溶性樹脂の皮膜となっている。よって水溶性樹脂が硬い被膜を形成しているので単に擦過した程度では剥離が生ぜず、尚かつ疎水性粒子が筆跡表面に存在するので雨程度では筆跡は流れ落ちず、更に水溶性樹脂で形成されている塗膜であるので水で濡れた拭き材で拭くと筆跡が消去できる。
本発明の水性インキ組成物は、ペン先に繊維収束体を用いたマーキングペン等として用いたとき、非浸透性である平滑表面または多孔性表面の樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、塗装板、フィルム等の筆記面に筆記することができ、尚かつ、濡れ雑巾、ウェットティシュ、湿式黒板拭き等の濡れた拭き材容易にその筆跡を消去することが可能であり、更に、これらの筆記面に筆記された筆跡は、屋外に放置された場合、雨程度の水では容易に消えないという優れた効果を発揮する。
以下に本発明を実施例に従って更に詳細に説明する。
(実施例1)
フジ SP ブラック 8970(ピグメントブラック7を含む水性インキベース、顔料分20重量%、冨士色素(株)製) 40.0重量%
フジ SP ホワイト 1142(ピグメントホワイト6と、顔料分34重量%、水性インキベース、冨士色素(株)製) 25.0重量%
炭酸カルシウム分散液1 25.0重量%
エチレングリコール 5.0重量%
ソルミックスAP−7(アルコール性混合溶剤、日本化成品(株)製)3.0重量%
プロクセルGXL(S)(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、防腐防黴剤、アビシア(株)製) 0.2重量%
水 1.8重量%
上記各成分をホモミキサーにて1時間撹拌して、黒色インキを得た。尚、炭酸カルシウム分散液1とは、PC−700(軽質炭酸カルシウム、白石工業(株)製)40.0重量%とライポンLS−250(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、成分50重量%、ライオン(株)製)1.0重量%と水39.0重量%をヘンシルミキサーにて10分間撹拌し、更にPVP K−15(ポリビニルピロリドン、アイエスピー・ジャパン(株)製)20.0重量%を加え10分間撹拌した分散液である。
(実施例2)
フジ SP レッド 5530(ピグメントレッド170とピグメントホワイト6を含む水性インキベース、顔料分25重量%、冨士色素(株)製) 65.0重量%
炭酸カルシウム分散液2 20.0重量%
プロピレングリコール 4.0重量%
ソルミックスAP−7(前述) 4.0重量%
プロクセル GXL(S)(前述) 0.2重量%
水 6.8重量%
上記各成分をホモミキサーにて1時間撹拌して、赤色インキを得た。尚、炭酸カルシウム分散液2とは、ソフトン2200(重質炭酸カルシウム、日東粉化工業(株)製)40.0重量%とアルスコープTAP−30(ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、成分40重量%、東邦化学工業(株)製)2.0重量%と水38.0重量%をヘンシルミキサーにて10分間撹拌し、更にPVP−205(ポリビニルアルコール、クラレ(株)製)25.0重量%を加え10分間撹拌した分散液である。
(実施例3)
フジ SP ブルー 6402(ピグメントブルー15とピグメントホワイト6を含む水性インキベース、顔料分22重量%、冨士色素(株)製) 65.0重量%
炭酸カルシウム分散液3 15.0重量%
ジエチレングリコール 3.0重量%
ソルミックスAP−7(前述) 5.0重量%
プロクセル GXL(S)(前述) 0.2重量%
水 11.8重量%
上記各成分をホモミキサーにて1時間撹拌して、青色インキを得た。尚、炭酸カルシウム分散液3とは、白艶華PZ(膠質炭酸カルシウム、白石工業(株)製)40.0重量%とDLP−N(ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、日光ケミカルズ(株)製)0.5重量%と水44.5重量%をヘンシルミキサーにて10分間撹拌し、更にジュリマーAC−10NP(アクリル酸ナトリウム、日本純薬(株)製)15.0重量%を加え10分間撹拌した分散液である。
(実施例4)
フジ SP グリーン 7275(ピグメントグリーン7とピグメントイエロー12とピグメントホワイト6を含む水性インキベース、顔料分24重量%、冨士色素(株)製)
60.0重量%
炭酸カルシウム分散液4 28.0重量%
グリセリン 4.0重量%
ソルミックスAP−7(前述) 4.0重量%
プロクセル GXL(S)(前述) 0.2重量%
水 3.8重量%
上記各成分をホモミキサーにて1時間撹拌して、緑色インキを得た。尚、炭酸カルシウム分散液4とは、サンライトSL700(重質炭酸カルシウム、竹原化学工業(株)製)50.0重量%とデモールN(β−ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物のナトリウム、花王(株)製)1.0重量%と水19.0重量%をヘンシルミキサーにて10分間撹拌し、更に赤玉デキストリンNo.103(デキストリン、日澱化学(株)製)30.0重量%を加え10分間撹拌した分散液である。
(実施例5)
フジ SP オレンジ 606(ピグメントオレンジ16とピグメントホワイト6を含む水性インキベース、顔料分29重量%、冨士色素(株)製) 66.0重量%
炭酸カルシウム分散液1 10.0重量%
炭酸カルシウム分散液2 10.0重量%
グリセリン 5.0重量%
ソルミックスAP−7(前述) 3.0重量%
プロクセル GXL(S)(前述) 0.2重量%
水 5.8重量%
上記各成分をホモミキサーにて1時間撹拌して、橙色インキを得た。
(実施例6)
フジ SP イエロー 4198(ピグメントイエロー12とピグメントホワイト6を含む水性インキベース、顔料分27重量%、冨士色素(株)製) 60.0重量%
炭酸カルシウム分散液3 15.0重量%
炭酸カルシウム分散液4 10.0重量%
ジエチレングリコール 4.0重量%
ソルミックスAP−7(前述) 4.0重量%
プロクセル GXL(S)(前述) 0.2重量%
水 6.8重量%
上記各成分をホモミキサーにて1時間撹拌して、黄色インキを得た。
(実施例7)
フジ SP バイオレット 9583(ピグメントバイオレット23とピグメントホワイト6を含む水性インキベース、顔料分20重量%、冨士色素(株)製)
71.0重量%
炭酸カルシウム分散液1 7.0重量%
炭酸カルシウム分散液4 3.0重量%
プロピレングリコール 3.0重量%
ソルミックスAP−7(前述) 5.0重量%
プロクセル GXL(S)(前述) 0.2重量%
水 10.8重量%
上記各成分をホモミキサーにて1時間撹拌して、紫色インキを得た。
(実施例8)
フジ SP ホワイト 1142(前述) 60.0重量%
炭酸カルシウム分散液2 10.0重量%
炭酸カルシウム分散液3 15.0重量%
エチレングリコール 4.0重量%
ソルミックスAP−7(前述) 4.0重量%
プロクセル GXL(S)(前述) 0.2重量%
水 6.8重量%
上記各成分をホモミキサーにて1時間撹拌して、白色インキを得た。
(比較例1)
実施例1において、炭酸カルシウム分散液1のライポンLS−250を9重量%、水を31重量%で分散したものを25重量%加えた以外は実施例1と同様になして黒色インキを得た。
(比較例2)
実施例2において、炭酸カルシウム分散液2のPVA−205を40重量%、水を18重量%で分散したものを20重量%加えた以外は実施例2と同様になして赤色インキを得た。
(比較例3)
実施例8において、炭酸カルシウム分散液2及び4を除きソフトン2200を4重量%、サンライト SL700を6重量%、水を21.9重量%にした以外は実施例8と同様になして白色インキを得た。
(比較例4)
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン(ロイコ染料、電子供与性呈色剤) 3.0重量%
没食子酸(電子受容性顕色剤) 13.0重量%
フォスファノールRS−710(ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル、親水性化剤、東邦化学工業(株)製) 10.0重量%
エタノール 41.9重量%
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0重量%
乳酸メチル 10.0重量%
KF−351(ポリエーテル変性シリコンオイル、レベリング剤、花王(株)製)
0.1重量%
塩化カルシウム(色調安定化補助剤) 2.0重量%
上記各成分を2時間撹拌して黒色インキを得た。
(比較例5)
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン(前述) 2.0重量%
没食子酸(前述) 9.0重量%
マリアリムAKM−0531(ポリオキシエチレンモノアリルモノメチルエーテル・無水
マレイン酸・スチレン共重合体、電子受容性顕色剤、日本油脂(株)製)
2.0重量%
2−エチルヘキサン酸トリグセリル(再発色抑制剤) 6.0重量%
ノイゲンEA−33(ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、界面活性剤、第一
工業製薬(株)製) 6.0重量%
エタノール 53.5重量%
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0重量%
塩化カルシウム(前述) 1.0重量%
HPC−SL(ヒロドキシプロピルセルロース、水溶性樹脂、日本曹達(株)製)
0.5重量%
上記各成分を2時間撹拌して黒色インキを得た。
上記の各実施例及び比較例について、下記の試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 0004419498
定着性試験
ぺんてる(株)製ペイントマーカーに充填し、ガラス板に5×5cmの四角形の線を筆記し、1時間放置後、筆跡の上に上質紙をのせ、更にφ50mmの500g分銅をのせ往復させ、筆跡が消えるまでの回数を測定した。
耐雨性試験
ぺんてる(株)製ペイントマーカーに充填し、ガラス板に5×5cmの四角形の線を筆記し、1時間放置後、霧吹きにて最高で10回噴霧後、ガラス板からの筆跡が消えてしまうまでの回数を測定した。尚、霧吹きの噴霧量は1回当たり1ミリリットルである。
表中の「>10」は、10回噴霧しても消えなかったことを意味する。
消去性試験
ぺんてる(株)製ペイントマーカーに充填し、(1)平滑表面のメラミン化粧板、(2)多孔性表面のスチール黒板に、5×5cmの四角形の線を筆記し、1時間放置後、筆跡の上に濡れ雑巾をのせ、更にφ50mmの500g分銅をのせ往復させ、筆跡が消えるまでの回数を測定した。
再分散性試験
ぺんてる(株)製ペイントマーカーに充填し、φ4mm×25mmのステンレス製撹拌体を入れ、ペン先上向きにて室内に1ヶ月放置後、製品を上下に手で振って、撹拌体が動くまでの回数を測定した。
以上説明したように、本発明は、水性インキ組成物に関するものであり、更に詳細には、非浸透性である平滑表面または多孔性表面の樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、塗装板、フィルム等の筆記面に筆記することができ、尚かつ、濡れ雑巾、ウェットティシュ、湿式黒板拭き等の濡れた拭き材容易にその筆跡を消去することが可能であり、更に、これらの筆記面に筆記された筆跡は、屋外に放置された場合、雨程度の水では容易に消えない水性インキ組成物である。

Claims (4)

  1. 少なくとも水と顔料と水溶性樹脂とを含有する水性インキ組成物において、前記顔料の少なくとも一部が、アニオン性界面活性剤から選ばれる1種もしくは2種以上の混合物によって表面を処理した炭酸カルシウム粒子であると共に、その粒子の配合量がインキ組成物全量に対して5重量%以上20重量%以下であり、前記水溶性樹脂の量がインキ組成物中の顔料の量に対して10重量%以上30重量%以下である水性インキ組成物
  2. 前記水溶性樹脂がポリビニルピロリドンである請求項1に記載の水性インキ組成物。
  3. 非吸収面への筆記用である請求項1又は請求項2に記載の水性インキ組成物。
  4. 非吸収面に対して形成された筆跡が水や水溶性有機溶剤から選ばれる1種もしくは2種以
    上の混合物を含浸させた消去具にてふき取られることを前提とした請求項3記載の水性イ
    ンキ組成物。
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