JP4418407B2 - 強度増進特性に優れた粘結補填材と高強度コークスの製造方法 - Google Patents

強度増進特性に優れた粘結補填材と高強度コークスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、コークスの強度を増進する作用をなす粘結補填材を用いて、高強度のコークスを製造する方法に関する。
高炉操業において、還元材のコークスには、炉内の通気性を確保するため、所要の強度が求められる。高強度のコークスを製造するためには、コークス用原料炭として、良質の強粘結炭を必要とするが、良質の強粘結炭は、長期にわたり資源的に枯渇状態にある。
それ故、これまで、低品質の非微粘結炭を原料炭として高強度コークスを製造する方法が、数多く提案されている。
低品質の非微粘結炭を原料炭として用いる場合、その粘結性を補填するため、粘結補填材を添加、混合する。例えば、粘結補填材として、タール、ピッチ、石油系粘結材等を使用する(特許文献1〜3、参照)。
特許文献1には、アスファルト等の石油系重質留分を原料炭に添加し、粘結炭の配合割合を削減して、非微粘結炭の配合割合を増加させ、良質なコークスを製造する方法が開示されている。
また、特許文献2には、ブタン、ペンタン又はヘキサンを溶剤として単独で又は混合して使用し石油系重質油から得た軟化点100℃以上の脱れきアスファルトを、原料炭に、2〜10重量部添加、配合するコークスの製造方法が開示されている。
しかし、これらの製造方法では、コークス強度の指標DI150 15は、高炉用コークスに最低限必要な84.5レベル以上を確保できない。また、非微粘結炭の配合比率は、特許文献1では0%、特許文献2では9〜13%と低い。
そこで、本出願人は、高炉用の高強度コークスの製造を目指し、特許文献3で、非微粘結炭を0〜60wt%含む原料炭に、粘結補填材としてタール重質留分を添加する高炉用コークスの製造方法を提案した。
この製造方法において、タールを200〜350℃で蒸留してヘキサン可溶分(HS)を20wt%以下、ヘキサンに不溶でトルエンに可溶な成分(HITS)を40〜80wt%、トルエンに不溶な成分(TI)を0〜40wt%に調整したタール重質留分を用いると、非微粘結炭の配合比率が40〜60%という高い範囲において、DI150 15が83〜84という高い高炉用コークスの製造が可能である。
しかし、上記製造技術においても、非微粘結炭を多量に使用し、DI150 15が84.5以上のコークスを製造することはできていない。
それ故、非微粘結炭を多量に用いても、DI150 15で、84.5以上のコークス強度を充分にかつ確実に確保できるコークス製造技術が強く求められている。
非微粘結炭を多量に使用し、高強度のコークスを得る方法の一つとして、石炭をコークス炉に装入する前に乾燥し、コークス炉に装入する石炭の嵩密度を向上させる調湿炭法と呼ばれるプロセスが日本国内で広く普及している(特許文献4、参照)が、調湿炭法において、コークス強度を有効に向上させる粘結補填材、及び、該粘結補填材を用いて高強度のコークスを製造できる製造方法については知られていない。
石炭化学と工業(三共出版(株)、昭和52年版、p.315) 特開昭59−179586号公報 特開平9−241653号公報 ふぇらむ Vol.9(2004)、p.810
本発明は、上記要望に鑑み、高炉用コークスの製造において、原料炭に占める非微粘結炭の配合割合が20%を超えても、DI150 15で、84.5以上の強度を確保できる粘結補填材と、該粘結補填材を用いて高強度のコークスを製造する製造方法を提供することを課題とする。
原料炭に占める非微粘結炭の割合が増加すると、原料炭としての粘結性は当然に低下するから、高強度のコークスを製造するためには、この粘結性の低下を補填できる粘結補填材を、原料炭に対し所定の量配合する必要がある。
前述したように、タール、タール重質留分、石炭系ピッチ、石油系の重質留分(例えば、脱れきアスファルト)や、石油系ピッチは、コークスの強度を増進する粘結補填材として有効に機能する。
しかし、多量の非微粘結炭を用いる場合や、各種銘柄の非微粘結炭を多種配合して用いる場合において、粘結補填材の強度増進効果を充分に引き出すためには、原料炭の性状、及び、粘結補填材の性状を知り、原料炭の性状に合致する粘結補填材を選択して配合する必要がある。
そこで、本発明者は、粘結補填材を原料炭に配合しコークス強度の増進を図る場合において、原料炭の性状との関連で、その主要3成分(残部は不可避的残留成分)、即ち、ヘキサンに可溶な成分(以下、HS成分)、ヘキサンに不溶でトルエンに可溶な成分(以下、HITS成分)、及び、トルエンに不溶な成分(以下、TI成分)の添加量の相違によって現れる強度増進効果の相違を鋭意調査した。
その結果、本発明者は、原料炭の性状(揮発分含有量、粘結性等)に合わせ、適切な成分組成の粘結補填材を選択し、HS成分、HITS成分、及び/又は、TI成分を適正量添加すれば、最大限の強度増進効果を得ることができ、原料炭に占める非微粘結炭の配合割合を増大しても、DI150 15で、84.5以上の高強度コークスを製造できることを見いだした。なお、この知見については、後で詳述する。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
) 原料炭を乾留して高強度コークスを製造する方法において、
(i)前記原料炭を石炭性状で分別し、
該分別した原料炭に、
ii)ヘキサンに可溶な成分(HS成分):20〜84%(但し、20%を除く)、ヘキサンに不溶でトルエンに可溶な成分(HITS成分):15〜79%、及び、トルエンに不溶な成分(TI成分):1〜65%、その他、不可避的残留成分:不可避量からなる粘結補填材、又は、
iii)ヘキサンに可溶な成分(HS成分):20%未満、ヘキサンに不溶でトルエンに可溶な成分(HITS成分):15〜60%、及び、トルエンに不溶な成分(TI成分):40〜65%(但し、40%を除く)、その他、不可避的残留成分:不可避量からなる粘結補填材を
(iv)下記式(1)で定義する粘結補填材成分添加率Zが、石炭性状に応じて設定した強度増強範囲内の添加率となるような粘結補填材配合率(%)で配合する
ことを特徴とする高強度コークスの製造方法。
Z=粘結補填材配合率(%)×粘結補填材成分比率(%) ・・・(1)
)前記石炭性状が、全膨張率(又は全膨張率の加重平均)(%)、及び/又は、揮発分含有率(dry%)であることを特徴とする前記()に記載の高強度コークスの製造方法。
)前記全膨張率(又は全膨張率の加重平均)(%)を、(a)30%以下、(b)30%超70%以下、(c)70%超100%以下、及び、(d)100%超の4つに区分して原料炭を分別することを特徴とする前記(2)に記載の高強度コークスの製造方法。
)前記4つの全膨張率(又は全膨張率の加重平均)で分別した原料炭に対するHITS成分の添加率を、(a)全膨張率(又は全膨張率の加重平均)30%以下の原料炭に対しては0.4%以上とし、(b)全膨張率(又は全膨張率の加重平均)30%超70%以下の原料炭に対しては0.2%以上3.0%以下とし、(c)全膨張率(又は全膨張率の加重平均)70%超100%以下の原料炭に対しては0.1%以上2.7%以下とし、また、
(d)全膨張率(又は全膨張率の加重平均)100%超の原料炭に対しては0.05%以上2.4%以下とすることを特徴とする前記(3)に記載の高強度コークスの製造方法。
)前記揮発分含有率(dry%)を、(a)22.5%未満、(b)22.5%以上27.5%未満、及び、(c)27.5%以上の3つに区分して原料炭を分別することを特徴とする前記(2)〜(4)のいずれか1項に記載の高強度コークスの製造方法。
)前記3つの揮発分含有率で分別した原料炭に対するHS成分の添加率を、(a)揮発分含有率22.5%未満の原料炭に対しては8%以下とし、(b)揮発分含有率22.5%以上27.5% 未満の原料炭に対しては5%以下とし、また、(c)揮発分含有率27.5%以上の原料炭に対しては2%以下とすることを特徴とする前記(5)に記載の高強度コークスの製造方法。
)前記原料炭が、非微粘結炭を、20質量%を超えて含むものであることを特徴とする前記()〜()のいずれか1項に記載の高強度コークスの製造方法。
)前記粘結補填材が、タール、タール中重質留分、石炭系ピッチ、石油系重質留分、石油系ピッチであることを特徴とする前記()〜()のいずれか1項に記載の高強度コークスの製造方法。
本発明によれば、原料炭の石炭性状に併せて選択した粘結補填材を原料炭に配合して、該石炭性状に最適な粘結補填材成分を適正量添加するので、原料炭に占める非微粘結炭の割合を増大しても、DI150 15で、84.5以上の高強度コークスを製造することができる。
本発明について、詳細に説明する。
図1は、粘結補填材の主要3成分、即ち、HS成分、HITS成分、及び、TI成分の組成を各辺にとった組成図である。そして、本発明の強度増進特性に優れた粘結補填材は、その組成が、図1中、下記二つの領域のいずれかにあるものである。
(i)HS成分:20〜84%、HITS成分:15〜79%、及び、TI成分:1〜65%の領域(図1中「1−B」の領域)。
(ii)HS成分:20%未満、HITS成分:15〜60%、及び、TI成分:40〜65%の領域(図1中「1−C」の領域)。
ここで、本発明者が、粘結補填材の組成領域として、上記二つの領域(「1−B」と「1−C」)に到達した理由について説明する。
高強度を確保するうえで、コークスの気孔構造においては、(a)気孔サイズが適切であること、(b)気孔形状が丸みを帯びていること、及び、(c)コークス壁が厚いことが重要であるところ、本発明者は、一般的に、粘結補填材の各成分が次の作用をなすことを実験的に確認した。
(A)HS成分(軽質成分)は、乾留過程でガス化し、軟化溶融した石炭中の気泡の成長及び合体を促進して、気孔サイズを適切な大きさまで大きくする(気孔拡大作用)。
(B)HITS成分(中間質成分)は、乾留過程で軟化溶融した石炭の粘性を低下させ、気泡の形状を丸みのある形状とする(気孔丸状化作用)。
(C)TI成分(重質成分)は、殆ど残渣となるが、コークス壁を厚くする(壁厚増大作用)。
本発明者は、粘結補填材の上記3成分の作用を踏まえ、特許文献3に記載の二つの比較例において、強度増進作用をなす成分を所定量含有するタール重質留分(HS:56.0%、HITS:39.0%、TI:5.0%[k1組成]のタール重質留分とHS:23.0%、HITS:26.0%、TI:51.0%[k2組成]のタール重質留分)を、粘結補填材として使用しているのにもかかわらず、DI150 15で、84.5以上の強度が得られていない理由について、詳細に検討した。
その結果、揮発分を多く含んでいて、コークス歩留が低い原料炭に、k1組成やk2組成のように、気孔拡大作用をなすHS成分が多い粘結補填材を多量に添加すると、コークス中に形成される気孔のサイズが大きくなり過ぎるとともに、壁厚が薄くなり、コークス強度は向上しないとの結論に至った。
この結論を踏まえ、本発明者は、k1組成又はk2組成のような組成を有する粘結補填材でも、原料炭の性状に応じて、適宜選択して適量を添加すれば、顕著な強度増進効果が得られるのではないかと発想し、まず、揮発分が多い原料炭と、粘結性(JISで規定する膨張性)が低い原料炭において、粘結補填材添加で得られる強度増進効果について調査した。
その結果、次ぎのことが判明した。
(x)揮発分の多い原料炭に対して、壁厚増大作用をなすTI成分(重質成分)が多く、気孔拡大作用をなすHS成分(軽質成分)が少ない粘結補填材を添加すると、コークス強度が向上する。
(y)粘結性(JISで規定する膨張性)が低い原料炭に対して、気孔丸状化作用をなすHITS成分(中間質成分)が多い粘結補填材を添加すると、コークス強度が向上する。
そして、本発明者は、上記(x)を満たす粘結補填材として、HS成分:20%未満、HITS成分:15〜60%、及び、TI成分:40〜65%(図1中「1−C」の組成領域)からなる粘結補填材iiを見出した。
粘結補填材iiにおいて、気孔拡大作用をなすHS成分(軽質成分)が20%以上になると、原料炭中の揮発分と相乗して壁厚を極端に薄くして、コークス強度を低減する。
気孔丸状化作用をなすHITS成分は、該作用を得るため少なくとも15%は必要であるが、60%を超えると、その分、TI成分(重質成分)が減少し、所要の壁厚増大作用が得られない。
また、粘結補填材iiにおいて、TI成分の上限は65%とする。TI成分が65%を超えると、各成分の作用効果のバランスが崩れ、その相乗による強度増進効果が得られない。
また、本発明者は、上記(y)を満たす粘結補填材として、HS成分:20〜84%、HITS成分:15〜79%、及び、TI成分:1〜65%(図1中「1−B」の組成領域)からなる粘結補填材iを見出した。
粘結補填材iにおいて、HS成分は、気孔拡大作用による強度の増進を期待して、20〜84%と規定した。HS成分が20%未満であれば、上記作用による強度増進効果が得られず、一方、84%を超えると、気孔が大きくなりすぎ、逆に、コークス強度が低下する。好ましくは、30〜60%である。
HITS成分は、気孔丸状化作用を期待して、少なくとも15%必要であるが、一方、79%を超えると、他の成分を低減せざるを得なくなり、気孔丸状化作用も飽和して、所要の強度増進効果が得られない。
粘結補填材iにおいて、壁厚増大作用をなすTI成分(重質成分)は、少なくとも1%以上必要である。TI成分(重質成分)が1%未満であると、HS成分及び/又はHITS成分の添加量にかかわらず、壁厚増大作用が得られず、結局、所要の強度増進効果が得られない。
TI成分の上限は65%とする。65%を超えると、他の成分を低減せざるを得なくなり、所要の強度増進効果が得られない。
そして、本発明者は、さらに、上記判明事項を前提に、揮発分及び粘結性(膨張率)が異なる各種原料炭と、組成が異なる各種粘結補填材との組み合わせにおいて、得られる強度増進効果の程度を調査した。
その結果、一例として表1に示すように、気孔拡大作用をなすHS成分(軽質成分)、及び、気孔丸状化作用をなすHITS成分(中間質成分)を、配合炭の膨張率(%)と揮発分量(%)の大小に応じて添加すれば、粘結補填材添加による強度増進効果を最大化でき、DI150 15で、84.5以上の強度を確保できることを見出した。
Figure 0004418407
即ち、表中に、粘結補填材成分の添加率(%)(=粘結補填材配合率(%)×粘結補填愛成分比率(%))で示したように、粘結補填材添加による強度増進効果を最大化し、DI150 15で、84.5以上の強度を確保するためには、粘結補填材の配合量(%)を包括的に設定することに加え、原料炭の性状に合わせて、HS成分(軽質成分)及びHITS成分(中間質成分)の添加率(%)を最適化する必要があることを見出した。
表から明らかなように、気孔拡大作用をなすHS成分の添加率は、揮発分が22.5%未満の原料炭に対しては8%以下、揮発分が22.5%以上27.5%未満の原料炭に対しては5%以下、揮発分が27.5%以上の原料炭に対しては2%以下が好ましい。
また、気孔丸状化作用をなすHITS成分の添加比率は、全膨張率加重平均30%以下の原料炭に対しては0.4%以上、全膨張率加重平均30%超70%以下の原料炭に対しては0.2%以上3.0%以下、全膨張率加重平均70%超100%以下の原料炭に対しては0.1%以上2.7%以下、また、全膨張率加重平均100%超の原料炭に対しては0.05%以上2.4%以下が好ましい。
そして、本発明においては、粘結補填材i(HITS成分:15%以上、HS成分:20%以上、及び、TI成分:1%以上[図1中「1−B」])、又は、粘結補填材ii(HITS成分:15〜60%、HS成分:20%未満、及び、TI成分:40〜65%[図1中「1−C」])において、上記好ましい添加率を満たす組成の粘結補填材を選択する。
本発明は、所要の成分組成の粘結補填材を配合することにより、コークス強度の増進を図るものであるから、非微粘結炭の配合量に制限はない。
通常、非微粘結炭の配合量が20質量%以上になると、コークス強度の低下が著しいが、本発明は、非微粘結炭の配合量が20質量%以上においも、顕著な効果を発揮する。また、本発明において、原料炭の粒度分布、性状にも制限はない。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
表2に示す組成の粘結補填材を用意した。記号Nの粘結補填材は、本発明で規定する組成範囲外のものであり、記号F、FS、S、T、Yの粘結補填材は、上記組成範囲内のものである。
表3に示すような性状の配合炭に、表2に示す組成の粘結補填材を、表4に示す配合量で添加して乾留し、コークスを製造した。そして、製造したコークスのDI150 15を測定した。結果を、表4に併せて示す。
表4から、比較例では、DI150 15は84以下であるが、発明例では、DI150 15:85レベルの強度が得られていることが解かる。
Figure 0004418407
Figure 0004418407
Figure 0004418407
前述したように、本発明によれば、原料炭の石炭性状に併せて選択した粘結補填材を原料炭に配合して、該石炭性状に最適な粘結補填材成分を適正量添加するので、原料炭に占める非微粘結炭の割合を増大しても、DI150 15で、84.5以上の高強度コークスを製造することができる。
したがって、本発明は、低品質の非微粘結炭を原料炭として高強度コークスを製造することが可能なものであり、産業上の利用性の高いものである。
本発明で用いる粘結補填材の組成領域(実線で囲んだ領域)を示す図である。

Claims (8)

  1. 原料炭を乾留して高強度コークスを製造する方法において、
    (i)前記原料炭を石炭性状で分別し、

    該分別した原料炭に、
    ii)ヘキサンに可溶な成分(HS成分):20〜84%(但し、20%を除く)、ヘキサンに不溶でトルエンに可溶な成分(HITS成分):15〜79%、及び、トルエンに不溶な成分(TI成分):1〜65%、その他、不可避的残留成分:不可避量からなる粘結補填材、又は、
    iii)ヘキサンに可溶な成分(HS成分):20%未満、ヘキサンに不溶でトルエンに可溶な成分(HITS成分):15〜60%、及び、トルエンに不溶な成分(TI成分):40〜65%(但し、40%を除く)、その他、不可避的残留成分:不可避量からなる粘結補填材を
    (iv)下記式(1)で定義する粘結補填材成分添加率Zが、石炭性状に応じて設定した強度増強範囲内の添加率となるような粘結補填材配合率(%)で配合する
    ことを特徴とする高強度コークスの製造方法。
    Z=粘結補填材配合率(%)×粘結補填材成分比率(%) ・・・(1)
  2. 前記石炭性状が、全膨張率(又は全膨張率の加重平均)(%)、及び/又は、揮発分含有率(dry%)であることを特徴とする請求項に記載の高強度コークスの製造方法。
  3. 前記全膨張率(又は全膨張率の加重平均)(%)を、(a)30%以下、(b)30%超70%以下、(c)70%超100%以下、及び、(d)100%超の4つに区分して原料炭を分別することを特徴とする請求項に記載の高強度コークスの製造方法。
  4. 前記4つの全膨張率(又は全膨張率の加重平均)で分別した原料炭に対するHITS成分の添加率を、(a)全膨張率(又は全膨張率の加重平均)30%以下の原料炭に対しては0.4%以上とし、(b)全膨張率(又は全膨張率の加重平均)30%超70%以下の原料炭に対しては0.2%以上3.0%以下とし、(c)全膨張率(又は全膨張率の加重平均)70%超100%以下の原料炭に対しては0.1%以上2.7%以下とし、また、
    (d)全膨張率(又は全膨張率の加重平均)100%超の原料炭に対しては0.05%以上2.4%以下とすることを特徴とする請求項に記載の高強度コークスの製造方法。
  5. 前記揮発分含有率(dry%)を、(a)22.5%未満、(b)22.5%以上27.5%未満、及び、(c)27.5%以上の3つに区分して原料炭を分別することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の高強度コークスの製造方法。
  6. 前記3つの揮発分含有率で分別した原料炭に対するHS成分の添加率を、(a)揮発分含有率22.5%未満の原料炭に対しては8%以下とし、(b)揮発分含有率22.5%以上27.5% 未満の原料炭に対しては5%以下とし、また、(c)揮発分含有率27.5%以上の原料炭に対しては2%以下とすることを特徴とする請求項5に記載の高強度コークスの製造方法。
  7. 前記原料炭が、非微粘結炭を、20質量%を超えて含むものであることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の高強度コークスの製造方法。
  8. 前記粘結補填材が、タール、タール中重質留分、石炭系ピッチ、石油系重質留分、石油系ピッチであることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の高強度コークスの製造方法。
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