JP4415695B2 - コンバイン - Google Patents

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Description

本発明は、コンバインに関する。
ンバインはクローラを構成する無限履帯の接地面積を広くし、水田など軟弱な圃場でも自由に走行して刈取作業などの農業作業を可能としている。
コンバインは動力源としてエンジンを搭載し、エンジンの発生する動力をコンバインの走行、刈取、脱穀などに使用するが、そのクローラは、エンジンの動力を走行トランスミッションにより変速して駆動する。走行トランスミッションは、静油圧式無段変速装置(以下、HSTという)、歯車列機械的変速手段、差動歯車装置、クラッチ手段、ブレーキ手段などにより構成されている。
コンバインの走行トランスミッション内の潤滑油(オイル)はポンプによって前記ミッション内の各作動機構部に送油された後、走行トランスミッションケース内に滞留することになる。
前記ミッション内の各作動機構部を循環するオイルを冷却させる必要があるが、実開平5−30601号公報には走行トランスミッションケースに連設した車軸ケースに前記潤滑油が流れる流路を設け、該流路からの潤滑油を車軸外部に設けたパイプを通して循環させることで、オイルを冷却する構成が開示されている。
実開平5−30601号公報
しかし、上記従来技術のオイル冷却構造では、車軸外部に設けたパイプにオイルを流すだけではオイルの冷却が十分には行えず、また湿田走行中に前記車軸が湿田中に沈み込むことがあるので前記パイプの破損の原因にもなり、また、走行抵抗にもなる。
本発明の課題は、走行トランスミッション内の潤滑油を十分に冷却することができるコンバインを提供することである。
本発明の上記課題は次の解決手段で達成される。
請求項1記載の発明は、走行フレーム(2)の下部側に左右一対の走行装置(3、3)を有する走行装置(4)を設け、前記走行フレーム(2)の前側に穀稈を刈り取る刈取装置(9)を設け、前記走行フレーム(2)の上方に刈取装置(9)から刈り取り搬送されてくる穀稈を脱穀する脱穀装置(10)及び該脱穀装置(10)により脱穀された穀粒を一時貯溜するグレンタンク(13)を設け、エンジンからの駆動力を走行装置(3、3)に変速して伝達する走行ミッション装置(14)を備えた走行ミッションケース(12)をオイルタンクとするコンバインにおいて、前記走行ミッションケース(12)内に、エンジンからの駆動力を変速する副変速装置(24)と、該副変速装置(24)により変速された動力を左右両側の走行装置(3、3)に伝達する左右のクラッチギア(43L、43R)を備えたサイドクラッチ装置と、リングギア(53)と左右の走行装置(3、3)を駆動するための左右のホイールシャフトギア(48L,48R)にそれぞれ噛み合う左右のサイドギア(55L,55R)とを備えた差動歯車装置(6)と、旋回時に該差動歯車装置(6)のリングギア(53)を減速させて左右のサイドギア(55L,55R)のうちの一方のサイドギアの回転数を減少させる旋回用クラッチ(82)および直進時に前記差動歯車装置(6)の左右のサイドギア(55L,55R)を等速回転させる直進用クラッチ(81)を有するクラッチ軸(70)と、前記旋回用クラッチ(82)及び直進用クラッチ(81)に副変速装置(24)からの駆動力を伝達するためのカウンタ軸(60)とを設けたギア変速装置(19)を設け、前記カウンタ軸(60)には直進用クラッチ(81)に動力伝達するための出力ギアを(61)を固着してカウンタ軸(60)における出力ギア(61)の並列位置に旋回用クラッチ(82)に動力伝達するための出力ギア(62)を設け、 前記走行ミッションケース(12)内のオイルを冷却するためのオイルクーラ(63)を鋼鉄パイプと該鋼鉄パイプに設けた複数のフィン(63a)で構成して前記鋼鉄パイプからなるオイル流路を二つの並列配置構造とし、前記オイルクーラ(63)を走行ミッション装置(14)の後方であって、走行フレーム(2)の下側、且つ左右の走行装置(3、3)間に水平に配置し、前記オイルクーラ(63)の走行ミッションケース(12)への接続側とは反対側を取付ステー(64)によりエンジンマウント用の前後に設けた走行フレーム(2)の間に配置してこの走行フレーム(2)に支持させ、前記オイルクーラ(63)への前記走行ミッションケース(12)からのオイル排出口(63b)を前記走行ミッションケース(12)内で回転するギアの接線方向であって走行ミッションケース(12)内のオイル液面(S)よりも下方に設け、前記オイルクーラ(63)から前記走行ミッションケース(12)へのオイル戻り口(63c)を前記オイル排出口(63b)の上方で、且つ前記オイル液面(S)よりも下方に設け、前記オイル排出口(63b)及びオイル戻り口(63c)をオイルクーラ(63)へのオイル供給口及びオイル排出口としコンバインである。
請求項1記載の発明によれば、走行ミッションケース(12)の水平方向外側にオイル循環用パイプからなるオイルクーラ(63)を設けたので嵩張らないでオイルの冷却が効果的に行える。また、前記オイルクーラ(63)には放熱用のフィン(63a)を設けているので、オイルの冷却効果が高い。
また、オイルクーラ(63)の前方は走行ミッションケース(12)に隠れ、エンジンマウント(図示せず)がある頑丈な前後の走行フレーム(2)の間にオイルクーラ(63)を配置するのでオイルクーラ(63)は目立たず、また大きな荷重を受けないため、小さな取付ステー(64)で走行フレーム(2)に取り付けることができる。そして、オイルクーラ(63)を機体の走行フレーム(2)に支持させたので、オイルクーラ(63)の特別な支持部材が不要となる。
更に、オイルクーラ(63)のオイル流路を二つの並列配置構造としているので、オイルの冷却効果が良く、走行ミッションケース(12)はコンパクトなまま、オイル量も増やさずにオイルの温度を下げることができる。また、前記並列構造のオイル流路は同一水平面上にあるので、オイルクーラ(63)の高さと外形形状は単一のオイル流路を備えたオイルクーラ(63)と変わらずに、冷却効果はそれより向上させることができる
オイル排出口(63b)を走行ミッションケース(12)内で回転するギアの接線方向に設けているため、走行ミッションケース(12)内のギヤの回転を利用してオイルクーラ(63)へのオイルを掻き出して排出できるため、オイル排出ポンプを新たに設ける必要がなく、外部に掻き出し専用のポンプを必要としない。また、オイルクーラ(63)を水平に配置し、オイル排出口(63b)を設けることで、走行ミッションケース(12)内のオイルの液面Sより下になり、走行ミッションケース(12)内のオイルにエアが入り難くなり、例えエアがオイルクーラ(63)でオイル中に入っても、走行ミッションケース(12)内のオイルの液面Sより下方部位にオイル排出口(63b)と戻り口(63c)が設けられているため自然に抜けるので、エア抜き装置を必要としない。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて具体的に説明する。
図1は本発明のコンバインの左側面図である。
図1に示すように、コンバインの走行フレーム2の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3を有する走行装置本体4を配設し、走行フレーム2の前端側に分草杆8を備えた刈取装置9が設けられている。刈取装置9は走行フレーム2の上方の支点を中心にして上下動する刈取装置支持フレーム7で支持されているので、コンバイン1に搭乗したオペレータが操縦席20の操向操作レバー21を前後に傾倒操作することにより、刈取装置支持フレーム7と共に上下に昇降する構成である。
走行フレーム2の上方には、刈取装置9から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送して脱穀、選別する脱穀装置10と該脱穀装置10で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク13が載置され、グレンタンク13の後部にオーガ15を連接して、グレンタンク13内の穀粒をコンバインの外部に排出する構成としている。
すなわち、コンバインはオペレータが操縦席20において主変速HSTレバー22および副変速レバー23を操作し、エンジン(図示せず)の動力を図2、図3に示す走行トランスミッションケース12内の主変速機の走行用HST18および副変速装置24の歯車変速手段を介して変速し、左右のクローラ3、3に伝動して任意の速度で走行する。
また、コンバインは、オペレータが操縦席20において操向操作レバー21を左右に傾倒操作することにより各種旋回走行することができる。すなわち、操向操作レバー21をコンバインを旋回させようとする方向に傾倒操作することにより、図2、図3に示す走行ミッションケース12内のクラッチ44、82が作動し、左右のクローラ駆動スプロケット(図示せず)に選択的に伝動されるので、左右のクローラ3、3に速度差が与えられて走行方向の変更が行われる構成としている。
本実施の形態のコンバイン1の走行ミッション装置14を展開して示す断面図を図2、図3に示し、図4に差動歯車装置のギアの回転数の関係図を示す。
走行ミッション装置14は、図2に示すa〜e軸からなる走行トランスミッション基本伝動系と図3に示すカウンタ軸60(A軸)、クラッチ軸70(B軸)及び支持軸50(C軸)を備えた走行ミッション差動伝動系(補助伝動系)を備えている。
まず、走行ミッション装置14のa軸〜e軸からなる走行トランスミッション基本伝動系を主に図2で説明する。
図示しないエンジンからの回転駆動力が走行用HST18に伝動され、正・逆転の切換えや変速回転動力が出力軸17(a軸)から出力される構成としている。そして、主変速レバー23により走行用HST18の増減速の変速と前後進(正・逆転の切換え)の切換えができる構成としている。
そして、操向操作レバー21を操作して、後述のサイドクラッチ44L、44Rの「入」・「切」と増減速の変速操作により差動歯車装置6を駆動させて旋回走行ができる構成としている。
走行ミッションケース12内には、副変速装置24とサイドクラッチ装置と差動歯車装置6とギア変速装置19が設けられ、これらの装置の伝動下手側の左右のホイールシャフト11L、11Rから図示しない駆動スプロケットを介して左右の走行クローラ3、3を駆動する構成になっている。
副変速装置24は、走行用HST18の出力軸17の広幅伝動ギア26からの動力が伝動される第一副変速軸27(b軸)上に一体に設けられた大ギア28と中ギア29と小ギア30と第二副変速軸33(c軸)上に設けられた変速大ギア34、変速中ギア35及び変速小ギア36から構成される。第一副変速軸27上に一体に設けられたギア28〜30は第一副変速軸27の軸方向に摺動自在に軸装して変速可能に構成している。そして、上記第一副変速軸27は、端部を走行ミッションケース12から外側に延長して刈取伝動プーリ31(刈取PTOプーリ)を軸着して車速に同調した回転動力を刈取装置9などの回転各部に入力できる構成としている。
そして、第二副変速軸33は、前記第一副変速軸27の伝動下手側に軸架し、変速大ギア34、変速中ギア35、変速小ギア36及び伝動ギア37をそれぞれ軸着している。第二副変速軸33の変速大ギア34は前記第一副変速軸27の小ギア30に噛合し、変速中ギア35は第一副変速軸27の中ギア29に噛合し、変速小ギア36は第一副変速軸27の大ギア28に噛合し、さらに伝動ギア37は後述のサイドクラッチ軸41(d軸)に動力を伝動するセンターギア40に常時噛合している。また伝動ギア37はカウンタ軸60の出力ギア61にも常時噛合している。
サイドクラッチ装置は、上記第二副変速軸33の伝動下手側にセンターギア40を中心として、その左右にサイドクラッチ軸41を備えている。前記センターギア40にはクラッチギア43L、43Rが係合、解放可能な内周ギアを備えている。また、クラッチギア43L、43Rはスリーブ42L、42Rとそれぞれ一体的に設けられ、さらに、スリーブ42L、42Rはサイドクラッチ軸41に遊嵌している。
爪クラッチ式に噛合したクラッチギア43L、43Rとセンタギア40の内周ギアからなる構成をそれぞれサイドクラッチ44L、44Rと呼ぶことにする。
また、サイドクラッチ軸41上にはスリーブ42L、42Rがそれぞれ遊嵌しており、スリーブ42L、42Rを介してクラッチギア43L、43Rがホイールシャフトギア48L、48Rと常時係合していて、ギア48L、48Rにそれぞれホイールシャフト11L、11R(e軸)が固定され、該ホイールシャフト11L、11Rの両端に図示しない駆動スプロケットが固定され、該駆動スプロケットにそれぞれ固定された左右の走行クローラ3、3が駆動可能になっている。
また、スリーブ42L、42Rと走行ミッションケース12との間にそれぞれスプリング49L、49Rが設けられ、このスプリング49L、49Rによりスリーブ42L、42Rは常時センターギア40側に付勢されているが、それぞれシフタ47L、47Rでスプリング49L、49Rの付勢力に打ち勝つ方向に移動可能な構成になっている。
シフタ47L、47Rは直進走行時には作動せず、サイドクラッチ44L、44Rが共に係合した状態であるので、左右のクローラ3、3が等速回転する。また所望の旋回方向に操向操作レバー21を操作することでシフタ47L又は47Rが作動して、サイドクラッチ44L又は44Rの係合と解放が選択され、エンジン動力が左又は右のクローラ3、3に伝達され、所望の方向に回転する。
また、ホイールシャフトギア48L、48Rは後述する差動歯車装置6のサイドギア55L、55Rと常時噛合している。
また、走行ミッション装置14のA軸〜C軸から成る走行トランスミッション差動(補助)伝動系を主に図3で説明する。
走行トランスミッション差動(補助)伝動系は、前記副変速装置24の後段側に設けられるクラッチ軸70(B軸)上に設けられる直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82とカウンタ軸60(A軸)を備えたギア変速装置19と支持軸50(C軸)を備えた差動歯車装置6を備えている。
ギア変速装置19のカウンタ軸60には直進用クラッチ81に動力伝達するための出力ギア61が固着されており、また該出力ギア61の並列位置に出力ギア62が設けられており、スピンターン又はブレーキターンで旋回できる構成になっている。出力ギア61には、第二副変速軸33の伝動ギア37から駆動力が伝達される。
ギア変速装置19からの駆動力が直進用クラッチ81に伝動されると、該駆動力は差動歯車装置6のリングギア53、中間ベベル歯車52を経由してサイドギア51L、51Rを同時に等速回転させて、支持軸50(C軸)及びサイドギア55L、55Rを回転させ、さらにホイールシャフトギア48L、48Rとホイールシャフト11L、11R(e軸)を経由して走行クローラ3、3を等速回転させる。
また、前記副変速装置24及びギア変速装置19からの回転伝動力が旋回用クラッチ82を経由する場合は、差動歯車装置6のサイドギア51L、51Rをそれぞれ所定の互いに異なる回転数で回転させ、左右のクローラ3、3を経由して所望の方向に所望の旋回モードでコンバインを旋回させるが、その詳細は後述する。
副変速レバー22の作動で副変速シフタステー(図示せず)を介して副変速装置24の第一変速軸27の三種類の変速ギア28、29、30と第二副変速軸33の対応するギア36、35、34のいずれかの組を噛合させることで第二副変速軸33の伝動ギア37に常時係合するカウンタ軸60(A軸)に固定された出力ギア61を回転させる。該カウンタ軸60の出力ギア61は円筒状回転体72に設けられたギア72aに常時噛合している。円筒状回転体72はクラッチ軸70に遊嵌しており、該円筒状回転体72とスプライン嵌合している円筒状回転体71との間で多板式摩擦板からなる直進用クラッチ81を構成している。なお、円筒状回転体71はクラッチ軸70とスプライン嵌合している。また、円筒状回転体72の外周には円筒状回転体74が遊嵌しており、該円筒状回転体74には伝動ギア37に常時係合するカウンタ軸60(A軸)に固定された出力ギア62とが常時係合している。また円筒状回転体74と円筒状回転体71との間で多板式摩擦板からなる旋回用クラッチ82を構成している。直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82との間には圧縮バネ75が配置され、該圧縮バネ75の付勢力は直進用クラッチ81が「入」となる油圧より強く設置されている。
また、円筒状回転体71の外周には直進用クラッチ81と圧縮バネ75と旋回用クラッチ82の間をそれぞれ仕切る円盤状プレート76a、76bを備えた円筒体76が一体化して設けられている。
油口77から圧油の導入がない場合には圧縮バネ75によって円筒状回転体71と円筒状回転体72との間で常時直進用クラッチ81が係合する「入」方向に付勢されている。直進用クラッチ81は常時「入」状態を保ち、旋回用クラッチ82は常時「切」状態を保っている。
油口77から圧油の導入があると、ピストン73と円筒体76がバネ75の付勢力に打ち勝って図3の左側(矢印A方向)にシフトし、直進用クラッチ81は解放(「切」状態)となり、旋回用クラッチ82が係合(「入」状態)になる。
直進用クラッチ81が「入」の場合はカウンター軸60の出力ギア61からの駆動力は円筒状回転体72、円筒状回転体71、クラッチ軸70を回転させ、該クラッチ軸70にスプライン嵌合している伝動ギア78と、該伝動ギア78に常時係合している差動歯車装置6のリングギア53を回転させる。このとき旋回用クラッチ82が「切」であるのでカウンター軸60の出力ギア62からの駆動力は円筒状回転体74を空回りさせる。
また、旋回用クラッチ82が「入」の場合は、直進用クラッチ81が「切」となり、カウンター軸60の出力ギア61からの駆動力は円筒状回転体72を空回りさせるが、このときカウンター軸60の出力ギア62の駆動力が円筒状回転体74のギア74aを経由して、円筒状回転体71を回転させ、該回転体71の回転でクラッチ軸70を駆動させる。この結果、クラッチ軸70に固定された伝動ギア78が回転して差動歯車装置6のリングギア53を回転させる。
差動歯車装置6には、中間ベベル歯車52の外周に設けたデフケース54と一体のリングギア53が設けられており、また、支持軸50には側部ベベル歯車51L、51Rが回転可能に支持されており、また、側部歯車51L、51Rには左右のサイドギア55L、55Rがそれぞれ固定している。これらサイドギア55L、55Rはそれぞれホイールシャフトギア48L、48Rに常時係合している。リングギア53はクラッチ軸70の伝動ギア78に常時係合している。
図3から明らかなように直進用クラッチ81と旋回用クラッチ82を同一軸であるクラッチ軸70に設けることにより両クラッチ81、82を択一的に操作できるので、構成が簡素化でき、安価になる。また両クラッチ81、82の切り替えのタイミングを機械的に調整できるので複雑な制御が不要となる。
上記構成からなる走行ミッション装置14のギア機構において、コンバインの直進時はサイドクラッチ装置の左右のサイドクラッチ44L、44Rが共に係合したままであり、エンジン動力は副変速装置24の第二副変速軸33の伝動下手側のサイドクラッチ軸41と係合しているセンターギア40から左右の走行系に動力がそれぞれ伝動される。左側の走行系ではセンターギア40から伝動される動力はクラッチギア43Lからホイールシャフトギア48L、ホイールシャフト11L及び図示しない駆動スプロケットを順次回転させて左クローラ3を駆動する。同様に右側の走行系ではセンターギア40の動力はクラッチギア43Rからホイールシャフトギア48R、ホイールシャフト11R及び図示しない駆動スプロケットを順次回転させ右クローラ3を駆動する。
副変速レバー22の作動で副変速シフタステー(図示せず)が副変速装置24の第一副変速軸27のギア28、29、30とそれぞれ対応する第二副変速軸33のギア36、35、34のいずれかの組のギア同士を噛合させて、適切な速度段で直進走行ができる。
このとき直進用クラッチ81は「入」で、旋回用クラッチ82は「切」であり、直進時の差動歯車装置6の状態は次の通りである。
(a)ホイールシャフトギア48L、48Rが共に回転しているので、ホイールシャフトギア48L、48Rがそれぞれ噛合しているサイドギア55L、55Rは同じ方向に共に等速回転する。従って、サイドギア55L、55Rとそれぞれ一体回転するサイドギア51L、51Rを介してデフケース54と該デフケース54と一体のリングギア53も同じ方向に回転する。
さらに(b)第二副変速軸33の駆動力がカウンタ軸60の出力ギア61、直進用クラッチ81の円筒状回転体72のギア72a、直進用クラッチ81、円筒状回転体71、クラッチ軸70、伝動ギア78及びリングギア53に順次動力伝達される。
このようにリングギア53は上記(a)、(b)の二系統から回動されるので上記(a)、(b)の二系統からのリングギア53への変速比を同じに設定する。従ってサイドクラッチ44L又は44Rを「切」にしたとき、上記(b)の伝動系統からの動力がリングギア53からサイドギア55L、55Rとホイールシャフトギア48L、48Rにそれぞれ伝わるので、ショックが防止される。
次に前記ギア機構の左旋回時の作動について説明する。
操向操作レバー21を左側に傾斜させることで、シフタ47Lを作動させ、サイドクラッチ44Lを図2に示すように「切」にすると、図示しない機構により油口77から圧油が導入され、ピストン73と円筒体76が図3の矢印A方向に移動する。この矢印A方向への移動により直進用クラッチ81を「切」として、旋回用クラッチ82を「入」とする。カウンタ軸60の出力ギア62を旋回用クラッチ82の円筒状回転体74の外周に設けられた対応するギア74a等を経由させてリングギア53を駆動させる。
旋回用クラッチ82は、その多板式摩擦板油圧力を旋回用クラッチ82の図示しない油圧制御装置の制御によって無段階的(連続的)に設定された旋回モードまで制御することができる。なお、この旋回用クラッチ82の摩擦板の油圧力の制御は操縦席20に設けた操向操作レバー21に付属するポテンショメータ(図示せず)で検出・出力される傾動角度の制御で行うことができる。
カウンタ軸60の出力ギア62と円筒状回転体74のギア74aの変速比の関係により、例えば旋回用クラッチ82を完全に接続させた場合にサイドギア55Lの回転はサイドクラッチ44R側のサイドギア55Rの回転数の−1/3になり、急旋回(スピンターン)状態になるように設定しているので、緩旋回からブレーキ旋回と急旋回が可能になっている。
すなわち、図4に示すように左旋回時にはサイドクラッチ44Rが「入」状態であるので、ホイールシャフトギア48Rの回転がサイドギア55Rに伝動され、サイドギア55Rの回転数は一定となるが、リングギア53の回転数が旋回用クラッチ82の摩擦力が強くなるに従い減速して行くと、それに比例してサイドギア55Lの回転数が減少していく。リングギア53の回転数がサイドギア55Rの1/2になると、サイドギア55Lはゼロ回転となり、サイドギア55Lからホイールシャフトギア48Lを経由する回転数がゼロになり、左クローラ3にブレーキが利いているのではないが左クローラ3が回転しない、いわゆるブレーキ旋回が行われる。
さらにリングギア53が減速していくと、サイドギア55Rの回転方向に対してサイドギア55Lは逆転回転をして左クローラ3が逆回転し、いわゆる急旋回が行われる。
サイドギア55Rの回転数に対してサイドギア55Lの逆転回転数は、ギア62とギア72aの変速比を図4の点Xに設定していると、サイドギア55Lがサイドギア55Rに対して−1/3スピンターンまで実行可能な逆転回転数まで設定が可能である。
また、右旋回選択時はサイドクラッチ44Rを「切」にすることで、前記左旋回と全く逆の作動が走行ミッション装置14で行われる。
上記したような副変速装置24と旋回用クラッチ82との間に比較的簡単な構成のギア変速装置19を介装し、旋回用クラッチ82の摩擦板の係合圧を調整することで、緩旋回からブレーキ旋回及び−1/3の急旋回まで実行可能な状態に切り替えられるようにした。
図5には図1のコンバインの走行ミッション部分の外観側面図を示し、図6には図5の平面図を示す。
走行ミッションケース12内のオイルを冷却するオイルクーラ63を、走行ミッション14の後方、走行フレーム2の下側、左右クローラ3、3の間に設ける。
なお、本明細書では前後方向とはコンバインの前後進方向のことをいい、左右方向とはコンバインの前進方向に向かって左右方向をいうこととする。
上記走行ミッション14内のギヤの回転により、ケース12内のオイルが掻かれる方向、すなわち回転するギヤの接線方向に位置する走行ミッションケース12にオイル排出口63bを設け、また、オイル排出口63bの上方でミッションケース12内のオイルの液面Sより下方部位の走行ミッションケース12にオイル戻り口63cを設ける。
走行ミッションケース12のオイル排出口63bとオイル戻り口63cはそれぞれオイルクーラ63へのオイル供給口とオイル排出口に相当する。オイルクーラ63は比較的平らな形状であり、このオイルクーラ63の平らな面を水平方向に配置し、走行ミッションケース12への接続側とは反対側は取付ステー64を介してエンジンマウント用の前後の走行フレーム2の間に配置して該フレーム2に支持させる。
また、オイルクーラ63の前方は走行ミッションケース12に隠れ、エンジンマウント(図示せず)がある頑丈な前後の走行フレーム2の間にオイルクーラ63を配置するのでオイルクーラ63は目立たず、また大きな荷重を受けないため、小さな取付ステー64で走行フレーム2に取り付けることができる。なお、エンジンマウント支持用のフレーム65は走行フレーム2の一部である。
また、オイルクーラ63は走行ミッションケース12の後方で、走行フレーム2の下側、左右クローラ3、3の間に設けられ、放熱に優れた鋼鉄パイプと該鋼鉄パイプに設けた複数のフィン63aで構成し、さらに取付ステー64も鋼鉄板で構成する。このようにラジエタ型でなく、頑丈な鋼鉄パイプと鋼鉄板からなる本実施例のオイルクーラ63は泥や埃に強く、目詰まりの心配がなく、さらに、コンバインの足回りの泥落とし時に、オイルクーラ63を棒で泥よけ作業を行っても変形することはない。
さらにオイルクーラ63のオイル流路を二つの並列配置構造としているので、走行ミッションケース12はコンパクトなまま、オイル量も増やさずにオイルの温度を下げることができる。また、前記並列構造のオイル流路は同一水平面上にあるので、オイルクーラ63の高さと外形形状は単一のオイル流路を備えたオイルクーラ63と変わらずに、冷却効果はそれより向上させることができる。
走行ミッションケース12からオイルクーラ63へのオイル排出口63bを図5に示す位置に設けることで、ギヤの回転を利用して掻き出すことができ、外部に掻き出し専用のポンプを必要としない。また、オイルクーラ63を水平に配置し、オイル排出口63bを設けることで、走行ミッションケース12内のオイルの液面Sより下になり、走行ミッションケース12内のオイルにエアが入り難くなり、もしエアがオイル中に入っても、走行ミッションケース12内のオイルの液面Sより下方部位にオイル排出口63bと戻り口63cが設けられているので自然に抜けるので、エア抜き装置を必要としない。
本実施例の走行ミッション装置14は差動装置(デフ)を組み込んでいるが、このような走行ミッション装置14を使用する場合には、図10の制御ブロック図に示すように旋回時に操向操作レバー21の左右への傾倒角度(パワステポジションセンサ66で検出)に応じて、まず、サイドクラッチ44を切り、その後別の油圧系統で旋回クラッチ82へのオイルの吐出量を図示しない定量ポンプと比例制御弁を用いて制御を行うと共に、ブレーキターン(旋回内側のクローラの回転をゼロ又はゼロ近くにして行うターン)時には、クローラの地面に対する接地圧が減るように専用油圧シリンダ67a、67bを昇圧させる。
図7に転輪作動用専用油圧シリンダと転輪を示す側面図を、図8にその水平断面図、図9に前記油圧シリンダを備えたクローラ部分の側面図を示す。
前記専用油圧シリンダ67a、67bは図7〜図9に示すようにクローラ3の中央部の隣接する2つの転輪68a、68bを下方に向けて移動させるものであり、2つの転輪68a、68bの揺動中心軸69cをそれぞれの揺動プレート69a、69bで共有させ、転輪68a、68bの回転軸68a1、68b1を各揺動プレート69a、69bの先端部で移動可能にしている。該揺動プレート69a、69bの一端は一対の油圧シリンダ67a、67bのピストンロッド67a1、67b1の先端に連結しているので2つの油圧シリンダ67a、67bのピストンロッド67a1、67b1が伸張すると転輪68a、68は下方に回動し、クローラ3、3の中央下部を下向きに突出させる。こうしてブレーキターン時にクローラ3、3は地面からの抵抗が比較的少なくても旋回ができる。
また、前記専用油圧シリンダ67a、67bを作動させるときには、急旋回スイッチ83(図10参照)の入力があると、前記専用油圧シリンダ67a、67bへの昇圧を解除する構成とする。
従来技術の差動歯車装置6を使用する走行トランスミッション装置14では、旋回時にサイドクラッチ44を切っても駆動力があるため、旋回内側のクローラ3が回転するので旋回半径が大きくなる欠点があったので、上記構成によりその欠点を解消させた。
上記構成により、乾田走行時又は路上行時等において旋回性を向上させるとともに操作フィーリングを向上させることができる。
本実施例のコンバインは旋回時において、操向操作レバー21の操作量(パワステポジションセンサ66で検出)に応じて旋回内側の旋回クラッチ圧力を設定し得る操舵機構を有し、操向操作レバー21の操作量が最大傾倒角度になるとブレーキ旋回が設定されるコンバインである。
このようにブレーキ旋回モード設定時に操向操作レバー21を最大傾倒角度付近まで操作するとフィードバック制御によりブレーキ旋回が行われるが、圃場や路面状況により、ブレーキ旋回が確実に得られない場合がある。
そこで、本実施例では、このような事態に対応できるように、操向操作レバー21が最大傾倒位置にある時は、内側のクローラ3の回転数が0rpmとなるようにフィードバック制御する。即ち、内側のクローラ3が滑っているときは、スピンに相当する圧力を出力して内側のクローラ3の0rpmを確保しようとするものである。こうして、圃場や路面状況が変化してもブレーキターンが確実に得られる。ブレーキターンの調整が容易となり、組立性と操作性が向上する。
上記した構成からなるコンバインにおいて、図10に示す制御装置100が刈取装置9が所定の高さまで上昇すると(刈高さポジションセンサ84で検出する)、刈取装置9の駆動を自動的に停止させる制御を行う刈取自動停止スイッチ87を備えた制御機能を有し、刈取自動停止スイッチ87が入り状態であっても、刈取装置9が動いているときは、前記急旋回スイッチ66が操作されていても急旋回しない制御機構を備えた構成にする。
これは刈取作業中の不意の誤操作を防止するためである。
従来は、刈取装置9の上下または機体旋回を単独で作動させる場合には操向操作レバー21を前後方向または左右方向にまっすぐに操作する必要があり、誤って多少でもレバー21が斜めになるとオペレータの意志に反して作動してしまっていた。
そこで、本実施例では、操向操作レバー21を前後方向に操作することで刈取装置9の上下動作を行わせ、操向操作レバー21を左右方向に操作することで機体を左右方向に旋回させる機構を備えているが、該レバー21の左右の操作量が小さい場合(本実施例では角度5度を基準にした)にはコンバインの旋回動作をさせずに刈取装置9の上下方向の動作のみを可能にした。
こうして、刈取装置9を上下させたい場合に、誤って多少レバー21を斜めに操作しても機体旋回は作動しないため、コンバインが穀稈などの植付け条を外したりすることがなくなる。
本発明は、コンバインなどの走行車両に適用できる。
本発明の実施の形態のコンバインの左側面図を示す。 図1のコンバインの走行トランスミッション装置の展開断面図の一部を示す。 図1のコンバインの走行トランスミッション装置の展開断面図の一部を示す。 図1のコンバインの走行ミッション装置の差動歯車装置のギアの回転数の関係図を示す。 図1のコンバインの走行ミッション装置取付部の側面図である。 図5の走行ミッション装置とそのオイルクーラ部分の平面図である。 転輪作動用専用油圧シリンダと転輪を示す側面図である。 図7の水平断面図である。 図7の転輪作動用専用油圧シリンダを備えたクローラ部分の側面図である。 図1のコンバインの旋回制御装置の部分制御ブロック図である。
符号の説明
走行フレーム 3 クローラ
4 走行装置本体 6 差動歯車装置
7 刈取装置支持フレーム 8 分草杆
9 刈取装置 10 脱穀装置
11L、11R ホイ−ルシャフト(e軸)
12 走行トランスミッションケース
13 グレンタンク 14 走行ミッション装置
15 オーガ 17 出力軸(a軸)
18 走行用HST 19 ギア変速装置
20 操縦席 21 操向操作レバー
22 主変速レバー 23 副変速レバー
24 副変速装置 26 広幅伝動ギア
27 第一副変速軸(b軸) 28 大ギア
29 中ギア 30 小ギア
31 刈取伝動プ−リ 33 第二副変速軸(c軸)
34 変速大ギア 35 変速中ギア
36 変速小ギア 37 伝動ギア
40 センタ−ギア 41 サイドクラッチ軸(d軸)
42L、42R スリーブ 43L、43R クラッチギア
44L、44R サイドクラッチ
47L、47R シフター
48L、48R ホイールシャフトギア
49L、49R スプリング 50 支持軸(C軸)
51L、51R 側部ベベル歯車
52 中間ベベル歯車
53 リングギア 54 デフケース
55L、55R サイドギア 60 カウンタ軸(A軸)
61、62 出力ギア 63 オイルクーラ
63a 放熱フィン 63b オイル排出口
63c オイル戻り口 64 取付ステー
65 支持フレーム 66 パワステポジションセンサ
67a、67b 油圧シリンダ
67a1、67b1 ピストンロッド
68a、68b 転輪 68a1、68b1 回転軸
69a、69b 揺動プレート
69c 揺動中心軸
70 クラッチ軸(B軸) 71、74 円筒状回転体
72 円筒状回転体 72a 円筒状回転体ギア
73 ピストン 74 円筒状回転体
74a ギア 75 圧縮バネ
76 円筒体 76a、76b 円盤状プレート
77 油口 78 伝動ギア
81 直進用クラッチ 82 旋回用クラッチ
83 急旋回スイッチ 84 刈高さポジションセンサ
87 刈取自動停止スイッチ 100 制御装置

Claims (1)

  1. 走行フレーム(2)の下部側に左右一対の走行装置(3、3)を有する走行装置(4)を設け、前記走行フレーム(2)の前側に穀稈を刈り取る刈取装置(9)を設け、前記走行フレーム(2)の上方に刈取装置(9)から刈り取り搬送されてくる穀稈を脱穀する脱穀装置(10)及び該脱穀装置(10)により脱穀された穀粒を一時貯溜するグレンタンク(13)を設け、エンジンからの駆動力を走行装置(3、3)に変速して伝達する走行ミッション装置(14)を備えた走行ミッションケース(12)をオイルタンクとするコンバインにおいて、
    前記走行ミッションケース(12)内に、エンジンからの駆動力を変速する副変速装置(24)と、該副変速装置(24)により変速された動力を左右両側の走行装置(3、3)に伝達する左右のクラッチギア(43L、43R)を備えたサイドクラッチ装置と、リングギア(53)と左右の走行装置(3、3)を駆動するための左右のホイールシャフトギア(48L,48R)にそれぞれ噛み合う左右のサイドギア(55L,55R)とを備えた差動歯車装置(6)と、旋回時に該差動歯車装置(6)のリングギア(53)を減速させて左右のサイドギア(55L,55R)のうちの一方のサイドギアの回転数を減少させる旋回用クラッチ(82)および直進時に前記差動歯車装置(6)の左右のサイドギア(55L,55R)を等速回転させる直進用クラッチ(81)を有するクラッチ軸(70)と、前記旋回用クラッチ(82)及び直進用クラッチ(81)に副変速装置(24)からの駆動力を伝達するためのカウンタ軸(60)とを設けたギア変速装置(19)を設け、
    前記カウンタ軸(60)には直進用クラッチ(81)に動力伝達するための出力ギアを(61)を固着してカウンタ軸(60)における出力ギア(61)の並列位置に旋回用クラッチ(82)に動力伝達するための出力ギア(62)を設け、 前記走行ミッションケース(12)内のオイルを冷却するためのオイルクーラ(63)を鋼鉄パイプと該鋼鉄パイプに設けた複数のフィン(63a)で構成して前記鋼鉄パイプからなるオイル流路を二つの並列配置構造とし、
    前記オイルクーラ(63)を走行ミッション装置(14)の後方であって、走行フレーム(2)の下側、且つ左右の走行装置(3、3)間に水平に配置し、
    前記オイルクーラ(63)の走行ミッションケース(12)への接続側とは反対側を取付ステー(64)によりエンジンマウント用の前後に設けた走行フレーム(2)の間に配置してこの走行フレーム(2)に支持させ、
    前記オイルクーラ(63)への前記走行ミッションケース(12)からのオイル排出口(63b)を前記走行ミッションケース(12)内で回転するギアの接線方向であって走行ミッションケース(12)内のオイル液面(S)よりも下方に設け、前記オイルクーラ(63)から前記走行ミッションケース(12)へのオイル戻り口(63c)を前記オイル排出口(63b)の上方で、且つ前記オイル液面(S)よりも下方に設け、
    前記オイル排出口(63b)及びオイル戻り口(63c)をオイルクーラ(63)へのオイル供給口及びオイル排出口としたことを特徴とするコンバイン。
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