JP4415508B2 - 監視画像録画装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は監視画像録画装置に係り、監視カメラからの画像をタイムラプス録画するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
入力映像信号を間欠的に録画するタイムラプス録画装置は、限られた録画媒体に長時間録画するもので、例えば、監視カメラ(以降、カメラと略す)からの画像を長時間にわたって録画し、異常があった場合に、後に録画を再生して異常を確認するような用途に用いられる。しかし、例えば、1本のビデオテープで24時間録画しようとすると、通常の録画で6時間用のビデオテープの場合、画像4フレームごとに1フレームを録画することになり、カメラが8台設置され、8台のカメラからの画像をフレームスイッチャで切換える場合、4×8=32フレームごとに1フレームの録画となり、1台のカメラに対する録画間隔は約1秒となる。従って、例えば、1本のビデオテープで一週間録画しようとすると、1台のカメラに対する録画間隔は約7秒間隔となり、事故や窃盗、スリ等の決定的瞬間が間引かれた間に発生した場合、再生されたその前後の画像からでは発生時の様子を確認できない場合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような点に鑑み、間引きされたフレーム(またはフィールド)を含めた複数フレームの平均画像または動き差分を加算した画像を生成し、タイムラプス画像と共に録画しておき、この平均画像または動き差分加算画像を再生することにより、タイムラプス録画されなかった間に発生した大まかな現象を確認できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の監視画像録画装置は、監視カメラからの画像信号をn−1フレームまたはn−1フィールド間引いてnフレームまたはnフィールドごとに録画するタイムラプス方式での監視画像録画装置であって、前記監視カメラからの画像信号を輝度信号と色信号とに分離するY/C分離部と、前記Y/C分離部からの輝度信号を1フレームまたは1フィールド記憶する第3フレームメモリまたは第3フィールドメモリと、 前記第3フレームメモリまたは第3フィールドメモリに記憶した輝度信号と、前記Y/C分離部から出力したフレームまたはフィールドの輝度信号とを画素ごとまたは所定画素単位で比較し、所定値以上の差がある場合に動き検出信号を出力する比較部と、タイムラプス画像を録画する第1録画部と、タイムラプス画像を録画する第1録画部とは別に監視カメラからの画像信号をnフレームまたはnフィールド分加算して録画する第4録画部と、前記比較部が動き検出信号を出力した場合、前記Y/C分離部から出力した色信号を記憶する第4フレームメモリまたは第4フィールドメモリを備え、前記比較部が動き検出信号を出力した場合、前記第4録画部がnフレームまたはnフィールドごとに第3フィールドメモリと第4フィールドメモリに蓄積された輝度信号と色信号を合成し、動きのあった部分がカラーになり、動きの無かった部分が白黒になる画像信号を作成し、録画することを特徴とする監視画像録画装置。
【0008】
この場合、第3制御部を設け、前記第3フレームメモリまたは第3フィールドメモリ、および前記第4フレームメモリまたは第4フィールドメモリを前記nフレーム目またはnフィールド目ごとにクリアするようにしてもよい。
【0009】
また、前記カメラおよび前記平均画像生成部、第1動き差分加算画像生成部または第2動き差分加算画像生成部を複数配置すると共に、同カメラと前記第1録画部との間に前記複数のカメラからの画像を切換える第1フレームスイッチャを、前記複数の平均画像生成部、第1動き差分加算画像生成部または第2動き差分加算画像生成部と、前記第2録画部、第3録画部または第4録画部との間に同平均画像生成部、第1動き差分加算画像生成部または第2動き差分加算画像生成部からの画像を切換える第2フレームスイッチャをそれぞれ介挿し、前記第1録画部に同第1フレームスイッチャで切換えられた画像を録画し、前記第2録画部、第3録画部または第4録画部に同第2フレームスイッチャで切換えられた画像を録画するようにしてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。
図1乃至図4は本発明による監視画像録画装置の実施例の要部ブロック図で、図1の1はカメラ、2は第1録画部、3は平均画像生成部、4は第2録画部、5は乗算部、6は加算部、7は第1スイッチ(SW)、8は第1フレームメモリ、9は第1制御部、図2の11は第1動き差分加算画像生成部、12は第3録画部、13は第1比較部、14は第2SW、15は第2フレームメモリ、16は第2制御部、図3の21は第2動き差分加算画像生成部、22は第4録画部、23はY/C分離部、24は第2比較部、25は第3SW、26は第3フレームメモリ、27は第4SW、28は第4フレームメモリ、29は第3制御部、図4の1a〜1nはカメラ、3a〜3nは平均画像生成部(符号3と同じ)、11a 〜11n 、21a 〜21n は第1、第2動き差分加算画像生成部(符号11、21とそれぞれ同じ)、31は第1フレームスイッチャ、32は第2フレームスイッチャである。
【0011】
次に、本発明による監視画像録画装置の動作を図5の画像図を参照して説明する。図1の場合、監視用に設置されたカメラ1からのタイムラプス録画用の画像は第1録画部2に入力し、n−1フレームを間引いてnフレームごとにタイムラプス録画する。図5のイ、ロは、フレーム▲1▼からフレーム▲4▼までの4フレームを間引いてフレーム▲5▼を録画する場合の説明図である。フレーム▲5▼が上記nフレームに該当する。この第1録画部2への録画と同時に、カメラ1からの画像は平均画像生成部3に入力し、乗算部5により、上記n(間引かれるフレーム数に1を加えた数)の逆数(1/5)を係数として乗算する。乗算部5からの画像は加算部6を経て第1SW7のa側に加わる。第1SW7は、第1制御部9の制御でフレーム▲1▼からフレーム▲4▼まではa側に切換わっており、フレーム▲1▼〜▲4▼は入力の都度第1フレームメモリ8に入力して書込まれ、読出され、加算部6に帰還され、その都度次に入力されるフレームに加算され、第1フレームメモリ8に書込まれ、これにより第1フレームメモリ8には1/5に減算(圧縮)したフレーム▲1▼〜▲4▼を加算したものが記憶され、これがnフレーム目(フレーム▲5▼目)に読出され、加算部6でフレーム▲5▼(1/5に減算(圧縮)されている)に加算される。このとき第1SW7はb側に切換わり、第1フレームメモリ8はクリアされる。加算部6で加算された画像は第2録画部4に入力するので、nフレーム(フレーム▲5▼)ごとに録画すれば、間引きされたフレームを含む5フレームの平均画像(図5のハ)が録画されるので、これを再生することにより、第1録画部2に録画されなかった間の大まかな現象を確認することができる。
【0012】
図2の場合、カメラ1からの画像は第1録画部2に入力し、図1と同様にタイムラプス録画され、同時に動き差分加算画像生成部11に入力し、第1比較部13と第2SW14に入力し、第1比較部13は第2フレームメモリ15から読出される画像と比較するが、フレーム▲1▼では第2フレームメモリ15から読出される画像がないため、全画素で所定以上の差があることになり、第1比較部13は信号(Hレベル)を出力し、この信号で第2SW14は全画素でa側に切換わり、フレーム▲1▼の画像が第2フレームメモリ15に書込まれる。そして、次のフレーム▲2▼の画像が入力されるタイミングで読出され、第1比較部13に入力し、フレーム▲2▼の画像と画素ごとに比較を行い、所定以上の差のない画素の間は信号を出力せず(Lレベル)、第2SW14はb側に切換わり、第2フレームメモリ15から読出された画像が再度書込まれるが、所定以上の差があった画素では第1比較部13から信号(Hレベル)を出力し、この信号にて、第2SW14はa側に切換わり、図5イのフレーム▲2▼の丸で示す部分が第2フレームメモリ15に書込まれる。これらの動作をフレーム画像の入力の都度行い、これにより、複数フレームで動き差分(変化)のあった部分が最初のフレーム(フレーム▲1▼)に加算(上書き)された画像が生成される。そして、第2SW14からの画像を第3録画部12に入力し、nフレーム(フレーム▲5▼)ごとに録画すれば、間引きされたフレームを含む動き差分加算画像(図5のニ)が累積録画されるので、これを再生することにより、第1録画部2に録画されなかった間の大まかな現象を確認することができる。
なお、第1比較部13でカメラ1からの画像と第2フレームメモリ15から読出される画像とを所定画素数単位(ブロック)で比較し、所定値以上の差がある場合に信号を出力するようにすれば、第1比較部13の容量を小さくすることができ、また、第2制御部16を設け、第2フレームメモリ15をnフレーム目ごとにクリアするようにすれば、nフレーム間(5フレーム)の動き差分加算画像が録画されるので、監視範囲に生じたnフレーム間ごとの現象を確認することができる。
【0013】
図3は画像に動きがあった部分のみを色付きで、それ以外を白黒で録画し、動き差分が目につきやすくする例である。すなわち、カメラ1からの画像は第1録画部2に入力し、図1、2と同様にタイムラプス録画され、同時に動き差分加算画像生成部21に入力し、Y/C分離部23で輝度(Y)信号と色(C)信号に分離され、Y信号は第2比較部24と第3SW25に入力し、第2比較部24は第3フレームメモリ26(Y信号用)から読出されるY信号と比較するが、フレーム▲1▼では第3フレームメモリ26から読出されるY信号がないため、全画素で所定以上の差があることになり、第2比較部24は信号(Hレベル)を出力し、この信号で第3制御部29を介し第3SW25を全画素でa側に切換え、フレーム▲1▼のY信号が第3フレームメモリ26に書込まれる。そして、次のフレーム▲2▼のY信号が入力されるタイミングで読出され、第2比較部24に入力し、フレーム▲2▼のY信号と画素ごとに(または所定画素数のブロックで)比較を行い、所定以上の差のない画素(またはブロック)の間は信号を出力せず(Lレベル)、第3制御部29を介し第3SW25をb側に切換え、第3フレームメモリ26から読出されたY信号が再度書込まれるが、所定以上の差のあった画素(またはブロック)では第2比較部24から信号(Hレベル)を出力し、この信号にて、第3制御部29を介し第3SW25をa側に切換え、図5イのフレーム▲2▼の丸で示す部分を第3フレームメモリ26に書込む。これらの動作をフレーム画像の入力の都度行い、これにより、複数フレームで動き差分(変化)のあった部分のY信号が最初のフレーム(フレーム▲1▼)のY信号に加算(上書き)されて第3フレームメモリ26に書込まれ、同時に第3SW25から第4録画部22に出力される。
【0014】
Y/C分離部23からのC信号は第4SW27のa側に入力されるが、フレーム▲1▼の入力時、第4SW27は第3制御部29によりc側に切換えられ、第4フレームメモリ28(C信号用)には書込まれない。そして、フレーム▲2▼以降、第4SW27は第3制御部29により第3SW25と同時にa側またはb側に切換わるので、Y/C分離部23からのフレームと第3フレームメモリ26から読出されるY信号とに所定以上の差のある画素(またはブロック)のとき、すなわち動きのある画素(またはブロック)のときのY/C分離部23からのC信号が第4SW27を経て第4フレームメモリ28に書込まれ(加算され)、これにより、複数フレームで動き差分(変化)のあった部分のC信号が第4フレームメモリ28に蓄積され、同時に第4SW27から第4録画部22に出力されるので、第4録画部22でnフレーム(フレーム▲5▼)ごとに録画すれば、間引きされたフレームを含む動き差分加算画像(図5のニ)が、動きのあった部分のみが色付きで、動きのない部分は白黒(Y信号のみ)で録画されるので、これを再生することにより、第1録画部2に録画されなかった間の大まかな現象を色付きで確認することができる。なお、第3制御部29により第3、第4フレームメモリ26、28をnフレーム目ごとにクリアするようにすれば、nフレーム間(5フレーム)の動き差分加算画像が録画されるので、監視範囲に生じたnフレーム間ごとの現象を確認することができる。
【0015】
図4はカメラを複数(1a〜1n)設置する場合の例で、各カメラにそれぞれ平均画像生成部3a〜3nまたは第1動き差分加算画像生成部11a 〜11n または第2動き差分加算画像生成部21a 〜21n を設ける。そして、タイムラプス録画用の画像は第1フレームスイッチャ31でフレーム単位で時分割切換えを行い、第1録画部2に録画し、平均画像生成部3a〜3nからの平均画像、または第1動き差分加算画像生成部11a 〜11n または第2動き差分加算画像生成部21a 〜21n からの動き差分加算画像は第2フレームスイッチャ32でフレーム単位で時分割切換えを行い、第2、第3または第4録画部4、12または22に入力し、nフレームごとに録画する例である。これにより、複数のカメラからのタイムラプス画像と間引かれたフレームを含む平均画像または動き差分加算画像を録画することができる。
【0016】
これらにより、監視範囲に異常が発生したが、タイムラプス録画の再生画像からは異常内容を確認しにくい場合でも、同時に再生される平均画像あるいは動き差分加算画像により、タイムラプス録画で間引きされた間に生じた大まかな内容を確認することができる。なお、上記では画像をフレーム単位で処理する場合で説明したが、フィールド単位で処理するようにしてもよい。この場合、第1〜第4フレームメモリ8、15、26、28をそれぞれ1フィールド記憶するフィールドメモリとする。また、第1〜第4録画部2、4、12、22は、VTRを用いてビデオテープに録画するか、DVD装置を用いてビデオディスクにディジタル録画するか、またはHDD装置を用いてハードディスクに記録するようにしてもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明による監視画像録画装置によれば、カメラからの画像をタイムラプス録画すると同時に、タイムラプスで間引きされたフレーム(またはフィールド)を含めた平均画像、あるいは動き差分を加算した画像を生成し、タイムラプス画像と共に録画するものであるから、平均画像あるいは動き差分加算画像の録画を再生することにより、タイムラプス録画されなかった間に発生した大まかな現象を確認することができる。これは、カメラの数が多い場合にカメラ1台当たりの録画間隔が長くなるので、このような場合になお一層効果を発揮する。なお、動き差分加算画像の録画の際、動きのない間は白黒で録画し、動きがあった部分のみをカラーで録画することにより、異常発生箇所が目につきやすくなり、探索するのに好都合である。また、第1、第2比較部で所定画素数ずつのブロック単位で比較することにより、比較部のメモリ容量を小さくしてコストの低減が可能となり、また、第2フレーム(フィールド)メモリをnフレームごとにクリアすればnフレームごとの画像の大まかな動きを確認することができ、クリアしなければカメラが動作している全時間の画像の大まかな動きを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による監視画像録画装置の一実施例の要部ブロック図である。
【図2】本発明による監視画像録画装置の他の実施例の要部ブロック図である。
【図3】本発明による監視画像録画装置の他の実施例の要部ブロック図である。
【図4】本発明による監視画像録画装置の他の実施例の要部ブロック図である。
【図5】監視カメラからの画像と録画画像との関係の説明図である。
【符号の説明】
1、1a〜1n カメラ
2 第1録画部
3、3a〜3n 平均画像生成部
4、12、22 第2、第3第4録画部
5 乗算部
6 加算部
7、14、25、27 第1、第2、第3、第4SW
8、15、26、28 第1、第2、第3、第4フレーム(フィールド)メモリ
9、16、29 第1、第2、第3制御部
11、11a 〜11n 第1動き差分加算画像生成部
21、21a 〜21n 第2動き差分加算画像生成部
13、24 第1、第2比較部
23 Y/C分離部
31、32 第1、第2フレームスイッチャ
Claims (1)
- 監視カメラからの画像信号をn−1フレームまたはn−1フィールド間引いてnフレームまたはnフィールドごとに録画するタイムラプス方式での監視画像録画装置であって、
前記監視カメラからの画像信号を輝度信号と色信号とに分離するY/C分離部と、
前記Y/C分離部からの輝度信号を1フレームまたは1フィールド記憶する第3フレームメモリまたは第3フィールドメモリと、
前記第3フレームメモリまたは第3フィールドメモリに記憶した輝度信号と、前記Y/C分離部から出力したフレームまたはフィールドの輝度信号とを画素ごとまたは所定画素単位で比較し、所定値以上の差がある場合に動き検出信号を出力する比較部と、
タイムラプス画像を録画する第1録画部と、
タイムラプス画像を録画する第1録画部とは別に監視カメラからの画像信号をnフレームまたはnフィールド分加算して録画する第4録画部と、
前記比較部が動き検出信号を出力した場合、前記Y/C分離部から出力した色信号を記憶する第4フレームメモリまたは第4フィールドメモリを備え、
前記比較部が動き検出信号を出力した場合、
前記第4録画部がnフレームまたはnフィールドごとに第3フィールドメモリと第4フィールドメモリに蓄積された輝度信号と色信号を合成し、動きのあった部分がカラーになり、動きの無かった部分が白黒になる画像信号を作成し、録画することを特徴とする監視画像録画装置。
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