JP4414291B2 - 貼付用のマトリックス及びそれからなる化粧料 - Google Patents
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(1)1)親水性増粘剤及び親水性ゲル化剤を合計0.5〜5質量%と、2)多価アルコールを40〜50質量%と、3)水を30〜60質量%とを含有する、貼付用のマトリックスであって、
前記親水性増粘剤がカルボキシメチルセルロース及び/又はその塩を含有し、
前記親水性ゲル化剤がカラギーナンを含有し、
前記多価アルコールが、1気圧、25℃の条件下で液体である多価アルコールを30質量%以上含有し、かつグリセリンを20質量%以上含有することを特徴とする、貼付用のマトリックス。
(2)前記親水性増粘剤と前記親水性ゲル化剤の含有比は、3:1〜1:3である、(1)に記載のマトリックス。
(3)前記親水性ゲル化剤が、さらにグルコマンナンを含有する、(1)又は(2)に記載のマトリックス。
(4)(1)〜(3)の何れかに記載のマトリックスを含む貼付剤。
(5)前記マトリックスは、適用部位に合った形状に成形されていることを特徴とする、(4)に記載の貼付剤。
(6)支持体なしにマトリックスのみで貼付するタイプの自立型貼付剤である、(4)又は(5)に記載の貼付剤。
(7)シート状パック化粧料である、(4)〜(6)の何れかに記載の貼付剤。
(8)前記マトリックスは、透明な型枠に、流動性を有するマトリックス原料を流し込み、固化させることにより成形されたものであることを特徴とする、(6)又は(7)に記載の貼付剤。
<1>本発明のマトリックスの必須成分である親水性増粘剤、及び親水性ゲル化剤
ここで、本発明でマトリックスとは、貼付剤において、有効成分の投与のために必要な構成部分であって、容易には分割できない部分をいう。例えば、支持体に薬剤を含む粘性組成物を塗工した貼付剤においては、塗工された粘性組成物層が、本発明に言うマトリックスに相当する。
る水系の製剤において、主として、ゲル化させる目的で配合される成分をいう。具体的には、カチオン化セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デンプン、イオン化デンプン誘導体、デンプンと合成高分子のブロック重合体、ヒアルロン酸、カラギーナン(カッパー、イオタ、ラムダ形)、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グァーガム、ジェランガム、タマリンドウ、グルコマンナン、キチン、キトサン、プルラン、チューベロースポリサッカライド、コラーゲン、アルキル変性されていても良いカルボキシビニルポリマー、アーネストガム、ゼラチン、ペクチン、アガロース、又はこれらの塩が好ましく例示できる。特に好ましいものは、カラギーナンである。
<2>本発明のマトリックスの必須成分である多価アルコール
<3>本発明のマトリックスの必須成分である水
この様な形態を取ることにより、粘着剤層のみからなる貼付用のマトリックスと異なり、保湿成分を皮膚へ移行させる作用に優れるとともに、長時間貼付しても貼付によるかゆみや炎症を抑えることができる。又、上記量の水分を含有しても、他の必須成分との兼ね
合いにより安定なゲルが形成されているため、マトリックスが崩れることなく形状を長期間維持することができる。
<4>本発明のマトリックス及び貼付剤
脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類; ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム、トリメチルグリシン等の保湿成分類; 表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類; 表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類; 表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類; レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類; ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類; パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類; エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類; 塩化カリウム等の粘度調整剤; メチルパラベンなどのパラベン類等の防腐剤などが好ましく例示できる。本発明のマトリックスは、上記必須成分と、任意の成分とを常法に従って処理することにより製造することが出来る。
また、目の周囲は、面積が小さく、立体的にも窪んだところであるため、通常のパック化粧料では、肌との密着性が悪い、保湿性能が劣る等の問題が生じていたが、本発明のマ
トリックスを使用すると、このような問題を解消することができる。特に、支持体を用いず本発明のマトリックスのみ適用した場合には、肌との密着性をより高めることができ適用効果を充分発揮させることができるため好ましい。
マトリックスを流し込む型としては、製造後の美観まで考慮すると、上述したように透明な素材を用いることが好ましい。また、この型は、予め貼付する箇所に適合した形状に加工しておくとよい。例えば、目の周囲に貼付する場合、目の周囲の形状に合わせ曲玉型の形状にするとよい。
(実施例1)
水 57 質量%
塩化カリウム 0.3質量%
1%トリメチルグリシン水溶液 0.5質量%
ロ)
グリセリン 30 質量%
ソルビトール 10 質量%
カラギーナン 0.8質量%
カルボキシメチルセルロース 0.7質量%
グルコマンナン 0.3質量%
1,3−ブタンジオール 0.2質量%
メチルパラベン 0.2質量%
ゲルシート状パック化粧料1と比較例1とを40℃で1ヶ月間保存し、20℃に戻した状態で形状を観察した。形状の指標としては、横幅における縮み長さを計測した。また、無作為に選択したパネラー10人にこれらのサンプルを見せ、縮みに気がついたかどうか質問した。さらに、縮みに気がついたパネラーについては、この縮みが品質上問題と思うかどうかも併せて質問した。
結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様に40℃1ヶ月の保存試験も行った。
この化粧料においても、実施例1と同様の効果が存することが判る。
水 52 質量%
塩化カリウム 0.3質量%
1%トリメチルグリシン水溶液 0.5質量%
ロ)
グリセリン 35 質量%
ソルビトール 10 質量%
カラギーナン 0.8質量%
カルボキシメチルセルロース 0.7質量%
グルコマンナン 0.3質量%
1,3−ブタンジオール 0.2質量%
メチルパラベン 0.2質量%
実施例1と同様に40℃1ヶ月の保存試験も行った。
この化粧料においても、実施例1と同様の効果が存することが判る。
水 57 質量%
塩化カリウム 0.3質量%
1%トリメチルグリシン水溶液 0.5質量%
ロ)
グリセリン 20 質量%
ソルビトール 10 質量%
カラギーナン 0.8質量%
カルボキシメチルセルロース 0.7質量%
グルコマンナン 0.3質量%
1,3−ブタンジオール 10.2質量%
メチルパラベン 0.2質量%
(実施例4)
これらについて、同様に40℃、1ヶ月の保存試験を行った。
結果を表4に示す。
また、各パネラーには実際化粧料を使用してもらったが、比較例2の化粧料は、使用の為に型より取り出す際にゲルシートからの支持体の剥がれが観察された。
Claims (8)
- 1)親水性増粘剤及び親水性ゲル化剤を合計0.5〜5質量%と、2)多価アルコールを40〜50質量%と、3)水を30〜60質量%とを含有する、貼付用のマトリックスであって、
前記親水性増粘剤がカルボキシメチルセルロース及び/又はその塩を含有し、
前記親水性ゲル化剤がカラギーナンを含有し、
前記多価アルコールが、1気圧、25℃の条件下で液体である多価アルコールを30質量%以上含有し、かつグリセリンを20質量%以上含有することを特徴とする、貼付用のマトリックス。 - 前記親水性増粘剤と前記親水性ゲル化剤の含有比は、3:1〜1:3である、請求項1に記載のマトリックス。
- 前記親水性ゲル化剤が、さらにグルコマンナンを含有する、請求項1又は2に記載のマトリックス。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載のマトリックスを含む貼付剤。
- 前記マトリックスは、適用部位に合った形状に成形されていることを特徴とする、請求項4に記載の貼付剤。
- 支持体なしにマトリックスのみで貼付するタイプの自立型貼付剤である、請求項4又は5に記載の貼付剤。
- シート状パック化粧料である、請求項4〜6の何れか1項に記載の貼付剤。
- 前記マトリックスは、透明な型枠に、流動性を有するマトリックス原料を流し込み、固化させることにより成形されたものであることを特徴とする、請求項6又は7に記載の貼
付剤。
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JP2004189484A JP4414291B2 (ja) | 2004-06-28 | 2004-06-28 | 貼付用のマトリックス及びそれからなる化粧料 |
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