JP5699184B2 - 二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物 - Google Patents
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Description
項2. 水及び増粘剤の合計量に対し、水60〜99.9重量%、増粘剤0.1〜40重量%を含有する項1に記載の組成物。
項3. 保湿剤をさらに含有する項1又は2に記載の組成物。
項4. 保湿剤の含量が0.1〜25重量%である項3に記載の組成物。
項5. 親油性物質をさらに含有する項1〜4のいずれかに記載の組成物。
項6. 親油性物質の含量が0.01〜10重量%である項5に記載の組成物。
項7. 界面活性剤をさらに含有する項1〜6のいずれかに記載の組成物。
項8. 界面活性剤の含量が0.01〜10重量%である項7に記載の組成物。
項9. 気泡状二酸化炭素を0.1容量%以上、好ましくは1容量%以上、より好ましくは2容量%以上、さらに好ましくは3容量%以上、特に好ましくは4容量%以上、最も好ましくは5容量%以上含む項1〜8のいずれかに記載の組成物。
項10. 組成物中に保持されている気泡状二酸化炭素の40容量%以上、好ましくは60容量%以上、より好ましくは80容量%以上を気泡状で5分間以上、好ましくは30分間以上、より好ましくは1時間以上、特に2時間以上保持することができる項1〜9のいずれかに記載の組成物。
項11. 表面が滑らかな長さ40cmのガラス板の端に、その1gを直径1cmの円盤状に塗り、その円盤が上に来るように水平面に対して60度の角度で立てたとき、5秒後の円盤の移動距離が30cm以内、好ましくは25cm以内、より好ましくは20cm以内、特に15cm以内である項1〜10のいずれかに記載の組成物。
項12. 水、増粘剤及び炭酸塩を含有する塩基性組成物と、塩基性組成物に含まれる炭酸塩のモル数に対して少なくとも10%以上の酸を含有する二酸化炭素発生補助剤(I)からなり、使用時にこれらを混合して得られた組成物中に発生した二酸化炭素を保持し、発泡後の最大容積時の組成物中に保持されている二酸化炭素の40容量%以上、好ましくは60容量%以上、より好ましくは80容量%以上を気泡状で5分間以上、好ましくは30分間以上、より好ましくは1時間以上、特に2時間以上保持することができる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の製造キット。
項13. 塩基性組成物が、水、増粘剤及び炭酸塩の合計量に対し、水60〜99.8重量%、増粘剤0.1〜30重量%、炭酸塩0.1〜10重量%を含有する項12記載のキット。
項14. 塩基性組成物と二酸化炭素発生補助剤(I)を混合したときの体積増加率が、塩基性組成物と二酸化炭素発生補助剤の合計容量の0.1容量%以上、好ましくは1容量%以上、より好ましくは3容量%以上、特に好ましくは5容量%以上、最も好ましくは7容量%以上である項12または13に記載のキット。
項15. 塩基性組成物に保湿剤0.1〜25重量%を含む項12〜14のいずれかに記載のキット。
項16. 塩基性組成物に界面活性剤0.01〜10重量%を含む項12〜15のいずれかに記載のキット。
項17. 塩基性組成物に親油性物質0.01〜10重量%を含む項12〜16のいずれかに記載のキット。
項18. 表面が滑らかな長さ40cmのガラス板の端に、その1gを直径1cmの円盤状に塗り、その円盤が上に来るように水平面に対して60度の角度で立てたとき、5秒後の円盤の移動距離が30cm以内、好ましくは25cm以内、より好ましくは20cm以内、特に15cm以内である項12〜17のいずれかに記載の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の製造キットから製造される組成物。
項19. 水、増粘剤及び酸を含有する酸性組成物と、酸性組成物に含まれる酸のモル数に対して少なくとも10%以上の炭酸塩を含有する二酸化炭素発生補助剤(II)からなり、使用時にこれらを混合して得られた組成物中に発生した二酸化炭素を保持し、発泡後の最大容積時の組成物中に保持されている二酸化炭素の40容量%以上、好ましくは60容量%以上、より好ましくは80容量%以上を気泡状で5分間以上、好ましくは30分間以上、より好ましくは1時間以上、特に2時間以上保持することができる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の製造キット。
項20. 酸性組成物が、水、増粘剤及び酸の合計量に対し、水60〜99.8重量%、増粘剤0.1〜30重量%、酸0.1〜10重量%を含有する項19に記載のキット。
項21. 酸性組成物と二酸化炭素発生補助剤(II)を混合したときの体積増加率が、酸性組成物と二酸化炭素発生補助剤(II)の合計容量の0.1容量%以上、好ましくは1容量%以上、より好ましくは3容量%以上、特に好ましくは5容量%以上、最も好ましくは7容量%以上である項19または20に記載のキット。
項22. 酸性組成物に保湿剤0.1〜25重量%を含む項19〜21のいずれかに記載のキット。
項23. 酸性組成物に界面活性剤0.01〜10重量%を含む項19〜22のいずれかに記載のキット。
項24. 酸性組成物に親油性物質0.01〜10重量%を含む項19〜23のいずれかに記載のキット。
項25. 表面が滑らかな長さ40cmのガラス板の端に、その1gを直径1cmの円盤状に塗り、その円盤が上に来るように水平面に対して60度の角度で立てたとき、5秒後の該組成物の円盤の移動距離が30cm以内、好ましくは25cm以内、より好ましくは20cm以内、特に15cm以内である項19〜24のいずれかに記載の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の製造キットから製造される組成物。
項26. 項1〜11のいずれかの組成物、或いは、項18または25の組成物を含む、皮膚粘膜疾患もしくは皮膚粘膜障害に伴うかゆみ;末梢循環障害に基づく皮膚潰瘍、冷感、しびれ感;歯科疾患;皮膚粘膜損傷;化膿性皮膚疾患;角化異常症;筋骨格系疾患;及び神経系疾患からなる群から選ばれるいずれかの疾患の予防ないし治療剤。
項27.項1〜11のいずれかの組成物、或いは、項18または25の組成物を含む、しみやそばかすを減少ないし目立たなくさせる作用、美白作用、肌の若返り作用、肌の引き締め作用、顔、脚、腕、腹部、脇腹、背中、首、顎などの部分肥満を改善する作用、肌質改善作用及び除毛後の再発毛抑制作用のいずれかの作用を有する化粧料。
項28. 化粧料がクリーム、パック、ジェル、ペーストまたはマスクである請求項27に記載の化粧料。
項29. 炭酸塩と酸と増粘剤と水を実質的に二酸化炭素を発生しない状態で含み、炭酸塩と酸と増粘剤と水を混合することにより気泡状の二酸化炭素を含有する二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得ることができる下記の(i)〜(iv)のいずれかのキット:
(i)水、増粘剤及び炭酸塩を含有する塩基性組成物と水、増粘剤及び酸を含有する酸性組成物を含むキット。
(ii)炭酸塩及び固体酸(顆粒、細粒、粉末)、並びに水及び増粘剤から成る粘性組成物を含むキット。
(iii)水及び増粘剤から成る粘性組成物、及び炭酸塩と酸の複合顆粒(細粒、粉末)剤を含むキット。
(iv)炭酸塩と酸と増粘剤と水を含むキット。
・ノニオン界面活性剤:ジグリセロールジオレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、モノオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、プロピレングリコールモノステアリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エステルなど。
・カチオン界面活性剤:ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルメチルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ミリスチルベンジルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、アシルグルタメート、DL-2-Pyrrolidone-5-Carboxylic Acid Salt of Ethyl N-Cocoyl-L-Arginateなど。
・アニオン界面活性剤:アシルN−メチルタウリン塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩、アルキル硫酸ナトリウム、N−アシルアミノ酸塩、高級脂肪酸石鹸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩など。
・両性界面活性剤:アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシ−N−ヒドロキシイミダゾリニウムベタインなど。
・非イオン界面活性剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体など。
・天然界面活性剤:レシチン、ラノリン、コレステロール、サポニンなど。
実施例1〜84
塩基性組成物と酸との組み合わせよりなる本発明の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を表1〜表7に示す。
〔製造方法〕
増粘剤と精製水、炭酸塩を表1〜表7のように組み合わせ、塩基性組成物をあらかじめ調製する。酸は、固形の場合はそのまま、又は粉砕して、又は適当な溶媒に溶解又は分散させて、液体の場合はそのまま、又は適当な溶媒で希釈して用いる。塩基性組成物と酸を混合し、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。
<塩基性組成物の製造>
ビーカー等の容器中で精製水に増粘剤を溶解又は膨潤させ、炭酸塩を溶解又は分散させる。このとき必要であれば精製水を加熱して増粘剤の溶解、膨潤を促進してもよいし、増粘剤を適当な溶媒に溶解又は分散させておいて用いてもよい。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。
〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕
<発泡性>
塩基性組成物50gと酸1gを直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、その体積を測定する。これを10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、攪拌混合前の体積からの増加率をパーセントで求め、評価基準1に従い発泡性を評価する。
増加率 発泡性
70%以上 +++
50%〜70% ++
30%〜50% +
30%以下 0
体積の測定は、各々の測定時点での二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の高さをカップに記し、該組成物を除去した後でそれらの高さまで水を入れ、それらの水の体積をメスシリンダーで測定する。
<気泡の持続性>
塩基性組成物50gと酸1gを直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、その2時間後の体積を測定して体積の減少率をパーセントで求め、評価基準2に従い、気泡の持続性を評価する。
減少率 気泡の持続性
20%以下 +++
20%〜40% ++
40%〜60% +
60%以上 0
体積の測定は、各々の測定時点での二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の高さをカップに記し、該組成物を除去した後でそれらの高さまで水を入れ、それらの水の体積をメスシリンダーで測定する。
酸性組成物と炭酸塩の組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を表8〜表9に示す。
〔製造方法〕
増粘剤と精製水、酸(有機酸及び/又は無機酸)を表8、表9のように組み合わせ、酸性組成物をあらかじめ調製する。炭酸塩はそのまま、又は結晶の場合は粉砕して、又は適当な溶媒に溶解又は分散させて用いることもできる。酸性組成物と炭酸塩を混合し、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。
<酸性組成物の製造>
ビーカー等の容器中で精製水に増粘剤を溶解又は膨潤させ、酸を溶解又は分散させる。このとき必要であれば精製水を加熱して増粘剤の溶解、膨潤を促進してもよいし、増粘剤を適当な溶媒に溶解又は分散させておいて用いてもよい。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。
〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕
<発泡性>
酸性組成物50gと炭酸塩1.2gを直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、その体積を測定する。これを10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、攪拌混合前の体積からの増加率をパーセントで求め、評価基準1に従い、発泡性を評価する。
体積の測定は、実施例1〜84の〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕の<発泡性>に記載の方法に従い測定する。
<気泡の持続性>
酸性組成物50gと炭酸塩1.2gを直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、その2時間後の体積を測定して体積の減少率をパーセントで求め、評価基準2に従い、気泡の持続性を評価する。体積の測定は、実施例1〜84の〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕の<気泡の持続性>に記載の方法に従い測定する。
塩基性組成物と酸の顆粒剤との組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を表10〜表12に示す。
〔製造方法〕
増粘剤と精製水、炭酸塩と酸(有機酸及び/又は無機酸)、マトリックス基剤を表10〜表12のように組み合わせ、塩基性組成物と酸の顆粒剤をあらかじめ調製する。この顆粒剤は徐放性であってもよい。塩基性組成物と酸の顆粒剤を混合し、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。本発明でいうマトリックス基剤とは、溶媒による溶解や膨潤、加熱による溶融などにより流動化し、他の化合物を包含した後、溶媒除去又は冷却等により固化し、粉砕等により顆粒を形成する化合物、もしくは他の化合物と混合、圧縮して固化し、粉砕等により顆粒を形成する化合物で水により溶解もしくは崩壊するものすべてをいう。マトリックス基剤としては、エチルセルロース、エリスリトール、カルボキシメチルスターチ及びその塩、カルボキシメチルセルロース及びその塩、含水二酸化ケイ素、キシリトール、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、ステアリルアルコール、セタノール、ソルビトール、デキストリン、澱粉、乳糖、白糖、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、プルラン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、マンノース、メチルセルロースなどがあげられ、これらの1種又は2種以上が用いられる。
<塩基性組成物の製造>
実施例1〜84に記載の塩基性組成物の製造方法に従い製造する。
<酸の顆粒剤の製造>
マトリックス基剤に低融点化合物を使用する場合は、ビーカー等の容器中で加熱により溶融させた低融点マトリックス基剤に酸を加えて十分攪拌、混合する。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。これを室温で徐々に冷やしながら更に攪拌し、固まるまで放置する。ある程度固まってきたら冷蔵庫等で急速に冷却してもよい。マトリックス基剤に低融点化合物を用いない場合は、ビーカー等の容器中でマトリックス基剤を水又はエタノールのような適当な溶媒に溶解又は分散させ、これに酸を溶解又は分散させて十分混合した後にオーブン等で加熱して溶媒を除去し、乾燥させる。完全に固まったら粉砕し顆粒とする。このとき顆粒の大きさを揃えるために篩過してもよい。
〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕
<発泡性>
塩基性組成物50gと酸1g相当量の酸の顆粒剤を直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、その体積を測定する。これを10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、攪拌混合前の体積からの増加率をパーセントで求め、評価基準1に従い、発泡性を評価する。
<気泡の持続性>
塩基性組成物50gと酸1g相当量の酸の顆粒剤を直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、その2時間後の体積を測定して体積の減少率をパーセントで求め、評価基準2に従い、気泡の持続性を評価する。
酸性組成物と炭酸塩の顆粒剤との組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を表13〜表15に示す。
〔製造方法〕
増粘剤と精製水、炭酸塩と酸(有機酸及び/又は無機酸)、マトリックス基剤を表13〜表15のように組み合わせ、酸性組成物と炭酸塩の顆粒剤をあらかじめ調製する。この顆粒剤は徐放性でもよい。酸性組成物と炭酸塩の顆粒剤を混合し、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。
<酸性組成物の製造>
実施例85〜108に記載の酸性組成物の製造方法に従い製造する。
<炭酸塩の顆粒剤の製造>
マトリックス基剤に低融点化合物を使用する場合は、ビーカー等の容器中で加熱により溶融させた低融点マトリックス基剤に炭酸塩を加えて十分攪拌、混合する。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質を加えてもよい。これを室温で徐々に冷やしながら更に攪拌し、固まるまで放置する。ある程度固まってきたら冷蔵庫等で急速に冷却してもよい。マトリックス基剤に低融点化合物を用いない場合は、ビーカー等の容器中でマトリックス基剤を水又はエタノールのような適当な溶媒に溶解又は分散させ、これに炭酸塩を溶解又は分散させて十分混合した後にオーブン等で加熱して溶媒を除去し、乾燥させる。完全に固まったら粉砕し、顆粒とする。このとき顆粒の大きさを揃えるために篩過してもよい。
〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕
<発泡性>
酸性組成物50gと炭酸塩1.2g相当量の炭酸塩の顆粒剤を直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、その体積を測定する。これを10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、攪拌混合前の体積からの増加率をパーセントで求め、評価基準1に従い、発泡性を評価する。
<気泡の持続性>
酸性組成物50gと炭酸塩1.2g相当量の炭酸塩の顆粒剤を直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、その2時間後の体積を測定して体積の減少率をパーセントで求め、評価基準2に従い、気泡の持続性を評価する。
酸性組成物と塩基性組成物の組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を表16〜表19に示す。
〔製造方法〕
増粘剤と精製水、炭酸塩と酸(有機酸及び/又は無機酸)を表16〜表19のように組み合わせ、酸性組成物と塩基性組成物を予め調製する。
酸性組成物と塩基性組成物を混合し、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。
<酸性組成物の製造>
実施例85〜108に記載の酸性組成物の製造方法に従い製造する。
<塩基性組成物の製造>
実施例1〜84に記載の塩基性組成物の製造方法に従い製造する。
〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕
<発泡性>
酸性組成物25gと塩基性組成物25gとを直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、その体積を測定する。これを10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、攪拌混合前の体積からの増加率をパーセントで求め、評価基準1に従い、発泡性を評価する。
<気泡の持続性>
酸性組成物25gと塩基性組成物25gとを直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、その2時間後の体積を測定して体積の減少率をパーセントで求め、評価基準2に従い、気泡の持続性を評価する。
炭酸塩と酸の複合顆粒剤と含水粘性組成物の組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を表20〜表21に示す。
〔製造方法〕
増粘剤と精製水、炭酸塩と酸(有機酸及び/又は無機酸)、マトリックス基剤を表20〜表21のように組み合わせ、炭酸塩と酸の複合顆粒剤と含水粘性組成物をあらかじめ調製する。炭酸塩と酸の複合顆粒剤と含水粘性組成物を混合し、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。炭酸塩と酸の複合顆粒剤は炭酸塩と酸が徐放性であってもよい。
<炭酸塩と酸の複合顆粒剤の製造>
マトリックス基剤に低融点化合物を使用する場合は、ビーカー等の容器中で加熱により溶融させた低融点マトリックス基剤に炭酸塩と酸を加えて十分攪拌、混合する。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。これを室温で徐々に冷やしながら更に攪拌し、固まるまで放置する。ある程度固まってきたら冷蔵庫等で急速に冷却してもよい。マトリックス基剤に低融点化合物を用いない場合はビーカー等の容器中でマトリックス基剤を無水エタノールのような適当な溶媒に溶解又は分散させ、炭酸塩と酸を溶解又は分散させ、十分混合した後にオーブン等で加熱して溶媒を除去し、乾燥させる。完全に固まったら粉砕し、顆粒とする。このとき顆粒の大きさを揃えるために篩過してもよい。
<含水粘性組成物の製造>
ビーカー等の容器中で増粘剤を精製水に溶解又は膨潤させる。このとき必要であれば精製水を加熱して増粘剤の溶解又は膨潤を促進してもよいし、増粘剤を適当な溶媒に溶解又は分散させておいて用いてもよい。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。
〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕
<発泡性>
含水粘性組成物50gと炭酸塩1.2g相当量の炭酸塩と酸の複合顆粒剤とを直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、その体積を測定する。含水粘性組成物と炭酸塩と酸の複合顆粒剤の混合物を10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、攪拌混合前の体積からの増加率をパーセントで求め攪拌混合前の体積からの増加率をパーセントで求め、評価基準1に従い、発泡性を評価する。
<気泡の持続性>
含水粘性組成物50gと炭酸塩1.2g相当量の炭酸塩と酸の複合顆粒剤とを直径5cm、高さ10cmのカップに入れ、10秒間に20回攪拌混合し二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。攪拌混合1分後の該組成物の体積を測定し、その2時間後の体積を測定して体積の減少率をパーセントで求め、評価基準2に従い、気泡の持続性を評価する。
塩基性組成物と酸含有シートの組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を表22〜表23に示す。
〔製造方法〕
炭酸塩と酸(有機酸及び/又は無機酸)、増粘剤、マトリックス基剤、精製水を表22〜表23のように組み合わせ、塩基性組成物と酸含有シートをあらかじめ調製する。塩基性組成物と酸含有シートを接触させ、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。
<塩基性組成物の製造>
実施例1〜84に記載の塩基性組成物の製造方法に従い製造する。
<酸含有シートの製造>
ビーカー等の容器中でマトリックス基剤を水又はエタノール等の溶媒で溶解又は分散させ、そこに酸を溶解又は分散させ、ガラス板上に均一な厚さで必要に応じて適当な大きさに広げ、オーブン等で乾燥させて酸含有シートを得る。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。また、不織布や織布、高分子フィルム等を支持体としてもよく、支持体の周囲に粘着剤を塗布して貼付材とすることも可能である。
〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕
<発泡性>
塩基性組成物50gをガラス板上に一辺10cmの均一な厚みの正方形にのばし、その上に酸1gを含有する一辺10cmの正方形の酸含有シートを乗せる。5分後に該シートと該塩基性組成物の界面に気泡の認められたものを発泡性「○」、認められなかったものを発泡性「×」と評価する。
<気泡の持続性>
塩基性組成物50gをガラス板上に一辺10cmの均一な厚みの正方形にのばし、その上に酸1gを含有する一辺10cmの正方形の酸含有シートを乗せる。5分後と2時間後の両方で該シートと該塩基性組成物の界面に気泡の認められたものを気泡の持続性「○」、5分後には気泡が認められたが、2時間後には認められなかったものを気泡の持続性「×」と評価する。
酸性組成物と炭酸塩含有シートの組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を表24〜表25に示す。
〔製造方法〕
炭酸塩と酸(有機酸及び/又は無機酸)、増粘剤、マトリックス基剤、精製水を表24〜表25のように組み合わせ、酸性組成物と炭酸塩含有シートをあらかじめ調製する。酸性組成物と炭酸塩含有シートを接触させ、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。
<酸性組成物の製造>
実施例85〜108に記載の酸性組成物の製造方法に従い製造する。
<炭酸塩含有シートの製造>
ビーカー等の容器中でマトリックス基剤を水又はエタノール等の溶媒で溶解又は分散させ、そこに炭酸塩を溶解又は分散させ、ガラス板上に均一な厚さで必要に応じて適当な大きさに広げ、オーブン等で乾燥させて炭酸塩含有シートを得る。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。また、不織布や織布、高分子フィルム等を支持体としてもよく、支持体の周囲に粘着剤を塗布して貼付材とすることも可能である。
〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕
<発泡性>
酸性組成物50gをガラス板上に一辺10cmの均一な厚みの正方形にのばし、その上に炭酸塩1.2gを含有する一辺10cmの正方形の炭酸塩含有シートを乗せる。5分後に該シートと該酸性組成物の界面に気泡の認められたものを発泡性「○」、認められなかったものを発泡性「×」と評価する。
<気泡の持続性>
酸性組成物50gをガラス板上に一辺10cmの均一な厚みの正方形にのばし、その上に炭酸塩1.2gを含有する一辺10cmの正方形の炭酸塩含有シートを乗せる。5分後と2時間後の両方で該シートと該酸性組成物の界面に気泡の認められたものを気泡の持続性「○」、5分後には気泡が認められたが、2時間後には認められなかったものを気泡の持続性「×」と評価する。
〔製造方法〕
炭酸水素ナトリウム0.24gとクエン酸0.2gを混合し、6cm×7cmのフィルムドレッシング材(商品名テガダーム、3M社製)の粘着面の端から2cmの内側に均等に広げ、その上から5cm×6cmの薄い不織布をかぶせ、該炭酸水素ナトリウムと該クエン酸の混合物がこぼれないようにこの不織布を該フィルムドレッシング材の粘着面に接着する。該不織布上に、実施例227〜249の<含水粘性組成物の製造>に記載の製造方法に従い製造したアルギン酸ナトリウム0.3g、カルボキシメチルセルロースナトリウム0.2g、精製水9.5gよりなる含水粘性組成物を不織布の端から1cm内側に均一な厚さに塗布し、閉鎖療法用二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。
実施例296(炭酸塩と酸の複合顆粒剤と含水粘性組成物の組み合わせよりなる閉鎖療法用二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物)
〔製造方法〕
セタノール5gを100mlのビーカー中で温浴により溶融し、これに炭酸水素ナトリウム24gとクエン酸20gを加えてよくかき混ぜる。これらが十分混合されたら室温で徐々に冷やしながら更にかき混ぜ、ある程度固まってきたらかき混ぜるのをやめて完全に固まるまで放置する。完全に固まったら粉砕し、炭酸塩と酸の複合顆粒剤を得る。
実施例297(塩基性組成物と酸被覆顆粒剤との組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物)
〔製造方法〕
塩基性組成物と酸被覆顆粒剤を混合攪拌し、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。これらの混合比は任意に設定できるが、炭酸塩1.2重量部相当の塩基性組成物に対し、酸1重量部相当の酸被覆顆粒を試験例では用いる。
〈塩基性組成物の製造〉
メチルパラベン2g、炭酸水素ナトリウム24g、カルボキシメチルスターチナトリウム40g、アルギン酸ナトリウム40g、カルボキシメチルセルロースナトリウム40gを2,000mlの水に溶解又は分散させ、十分攪拌して塩基性組成物を得る。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。
〈酸被覆顆粒剤の製造〉
常法に従い、クエン酸1.8kgを7%HPC−Lエタノール溶液722gに溶かした溶液をCFグラニュレーターを用いて精製白糖顆粒(商品名ノンパレル103、フロイント産業株式会社)9kgに吹き付け、乾燥後、酸被覆顆粒剤10.7kgを得た。
実施例298(炭酸塩及び植物精油含有含水粘性組成物と酸の顆粒剤との組み合わせよりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物)
〔製造方法〕
メチルパラベン1g、炭酸水素ナトリウム12g、カルボキシメチルスターチナトリウム25g、アルギン酸ナトリウム20g、カルボキシメチルセルロースナトリウム25g、グレープフルーツ油0.5ml、カユプテ油0.1ml、ローズウッド油0.1ml、ゼラニウム油0.1ml、食用緑色色素0.01g、酢酸アルファ・トコフェロール1mlを1,000mlの水に溶解又は分散させ、十分攪拌する。必要に応じてこれに適当な添加剤や薬効物質等を加えてもよい。その25gに実施例297の酸被覆顆粒剤1.2gを加えて攪拌し、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物からなるクリームを得る。
実施例299(含水粘性組成物と二酸化炭素よりなる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物)
〔製造方法〕
炭酸水素ナトリウム12g、カルボキシメチルスターチナトリウム20g、アルギン酸ナトリウム20gを1,000mlの水に溶かし、含水粘性組成物を得る。これに小型二酸化炭素ボンベ(商品名テトラCO2ボンベ、ワーナー・ランバート社製)につないだ外径6.0mm、内径3.5mm、長さ60cmのビニールチューブの先端を入れ、二酸化炭素を吹き込みながらカルボキシメチルセルロースナトリウム20gを加えて攪拌しながら溶かすことにより、二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る。
試験例1(足白癬に伴う痒みの治療試験)
41歳男性。強い痒みを伴う右足の足白癬に対し、実施例8の組成物100gを洗面器に満たして足を約20分間浸けさせたところ、本組成物による一度の治療で痒みがとれた。
試験例2(足白癬に伴う痒みの治療試験)
73歳女性。非常に強い痒みを伴う両足の足白癬に対し、実施例18の組成物300gを洗面器に満たして足を約20分間浸けさせた。外用抗真菌剤による2年間の治療が全く効果がなかったが、本組成物による一度の治療で痒みがとれた。
試験例3(口角炎治療試験)
41歳男性。実施例8の組成物1gを10分間口角炎に塗布したところ、痛みが消失し、傷口がふさがって治癒した。
試験例4(褥創治療試験)
78歳男性。肺ガンの進行により寝たきりとなり、腰部から臀部にかけて褥創が発生した。褥創の深さは約4cmで筋膜まで達していた。実施例1の組成物100gを褥創のポケットに満たし、20cm×30cmのフィルムドレッシング材(商品名テガダーム、3M社製)で20分間覆った。該組成物とフィルムドレッシング材は毎日交換した。治療開始11日目で褥創の深さは1cmに改善された。治療開始から1ヶ月後には肉芽はほぼ周囲の正常皮膚と同じ高さにまで盛り上がった。
試験例5(ズック靴皮膚炎治療試験)
8歳男性。ズック靴皮膚炎のために両足底が出血し、ステロイド外用剤(商品名リンデロンV軟膏、塩野義製薬社製)を2ヶ月間塗布したが効果がなかった。実施例20の組成物30gを1日1回10分間、毎日足底に塗布したところ、4日目に傷口が塞がり、1ヶ月で完治した。
試験例6(髪の艶に対する試験)
41歳男性。髪の艶がなくなり、老けた感じに見えるのを気にしていたため、実施例18の組成物20gを1日1回約15分間、毎日髪に塗布したところ、3日目から髪の艶がよくなった。
試験例7(アトピー性皮膚炎治療試験)
4歳女性。両膝裏のアトピー性皮膚炎に対し、実施例20の組成物5gを1日1回5分間、毎日塗布したところ、2週間で皮膚の黒ずみが消え、4週間で皮膚の乾燥が治癒した。
試験例8(顔と腹部の部分痩せ試験)
41歳男性。ふっくらした頬と太いウエストを痩せさせたいと希望し、実施例8の組成物を1日1回15分間、毎日右頬に30g、腹部に100g塗布した。2ヶ月後に右頬が5名の評価者全員により明らかに小さくなったと判断された。腹部はウエストが6cm減少した。
試験例9(肌質改善及び顔痩せ試験)
37歳女性。ふっくらした頬と荒れ肌、肌のくすみに悩み、種々の化粧品を試したが効果が得られなかった。実施例20の組成物50gを1日1回10分間、毎日顔全体に塗布したところ、1回目の塗布で肌のくすみが消えて白くなり、きめ細かい肌になった。2週間後には3名の評価者全員により、顔が小さくなったと判断された。
試験例10(頸肩腕症候群治療試験)
42歳男性。コンピュータ操作の疲れからくる頸肩腕症候群(肩こり)に対し、外用抗炎症剤(商品名タイガーバーム、龍角散社製)を塗布したが全く効果が得られなかった。実施例20の組成物40gを20分間肩に塗布したところ、頸肩腕症候群が治癒した。
試験例11(尋常性乾癬治療試験)
37歳女性。非常に強い痒みを伴う膝の尋常性乾癬に対し、実施例20の組成物3gを1日1回10分間、毎日塗布した。1回の塗布で痒みが消失した。2週間後に患部の黒ずみが改善した。
試験例12(鶏眼治療試験)
37歳女性。痛みを伴う左足小指の右側にできた鶏眼に実施例20の組成物2gを1日1回10分間、5日間塗布したところ、サリチル酸製剤のように鶏眼の周囲の正常皮膚が損傷されることなく治癒した。
試験例13(腕の部分痩せ試験)
36歳女性。二の腕の太さを気にしていたため、実施例18の組成物30gを左の二の腕に塗布し、食品包装用フィルム(商品名サランラップ、旭化成社製)をその上からまいて6時間放置したところ、二の腕の周囲長が2cm減少した。
試験例14(臀部の化膿性湿疹治療試験)
29歳男性。臀部全体にできた化膿性湿疹に対し、実施例18の組成物40gを1日1回20分間、7日間塗布したところ、化膿性湿疹が治癒した。
試験例15(虫さされの痒み治療試験)
51歳女性。ハチに腕と手指の2カ所を刺され、抗ヒスタミン剤(商品名セレスタミン錠、シェリングプラウ社製)の服用とステロイド外用剤(商品名テラコートリル軟膏、ファイザー製薬社製)の塗布により局所の腫脹、発赤は消失したが、徐々に痒みが出現し、2週後にも痒みのため不眠をきたすまでになった。実施例18の組成物5gを15分間塗布したところ、痒みが消失し、安眠を得られた。
試験例16(足白癬に伴う痒みの治療試験)
32歳女性。非常に強い痒みを伴う両足の足白癬に対し、抗真菌剤(商品名メンタックスクリーム、科研製薬社製)を2ヶ月間塗布したが、痒みがまったくおさまらなかった。実施例8の組成物100gを洗面器に満たして足を約20分間浸けさせたところ、一度の治療で痒みがとれた。その4日後に再度実施例8の組成物100mlを洗面器に満たして足を約20分間浸けさせたところ、病変の肉眼的所見も著明に改善した。
試験例17(掌蹠膿疱症治療試験)
22歳女性。強い痒みを伴う両手の掌蹠膿疱症に対し、実施例18の組成物100gを洗面器に満たして手を約15分間浸けさせたところ、直ちに痒みが消失した。
試験例18(アトピー性皮膚炎治療試験)
8歳男性。一部角化、亀裂を伴い疼痛と痒みの非常に強い手指のアトピー性皮膚炎に対し、実施例8の組成物50gをカップに満たして指先を20分間浸けさせたところ、直ちに痒みが消失した。翌日には亀裂部に上皮形成が認められ、疼痛も軽減した。
試験例19(尋常性乾癬治療試験)
37歳女性。非常に強い痒みを伴う膝の尋常性乾癬に対し、実施例296の組成物10.49gを30分間貼付した。痒みは直ちに消失し、患部上皮の角化、乾燥が著明に改善した。
試験例20(顔面の擦過傷治療試験)
10歳男性。右顔面の3cm×4cmの擦過傷に対し、実施例296の組成物10.49gを貼付した。該組成物は毎日貼付し、1日1回交換した。2日目に痂皮形成することなく上皮化が認められ、5日目に瘢痕化することなく治癒した。
試験例21(乾燥性皮膚掻痒症)
69歳男性。両下腿の乾燥性皮膚掻痒症に対し、実施例20の組成物50gを塗布し、20分間食品包装用フィルム(商品名サランラップ、旭化成社製)で覆ったところ、痒みが消失した。
試験例22(褥創治療試験)
65歳男性。脳内出血の血腫除去手術後より植物状態になり、仙骨部に15cm×15cm大の骨膜に達するIV度褥創が生じた。創面には壊死組織が付着し、深いポケットが形成され、滲出液も認められた。生理的食塩水による創面の洗浄およびポビドンヨードシュガー塗布による治療を行ったが、ほとんど効果が得られなかった。実施例297の組成物30gを1日1回、ポケット内に充填し、更に創面に盛り上げるように塗布し、その上に20cm×30cmのフィルムドレッシング材(商品名テガダーム、3M社製)を貼付した。該組成物とフィルムドレッシング材は毎日交換した。該組成物投与5日目で創面より壊死組織、滲出液が消失して急速な治癒傾向を示した。同時に、良性肉芽の増生を認めた。2ヶ月目には褥創の大きさ、深さは著明に縮小し、創面には上皮が形成され、ポケットも消失した。
試験例23(歯槽膿漏治療試験)
28歳女性。歯肉の腫脹と発赤が著しく、歯肉が歯牙の上まで達していた。歯周ポケットのスケーリングを行い、実施例297の組成物30gを2日に1回、歯周ポケット内に注入し、更に歯肉全体を覆うように20分間塗布した。1ヶ月後には歯肉の腫脹と発赤はほとんど解消した。
試験例24(口唇裂傷治療試験)
7歳女性。下口唇を上顎前歯にて咬み、歯牙の跡が残る外傷性の裂傷を受けた。実施例297の組成物5gを20分間塗布したところ、ほぼ傷跡が残らない程度に回復した。
試験例25(義歯性潰瘍治療試験)
67歳女性。義歯装着後、義歯床下粘膜に、義歯不適合による疼痛を伴う潰瘍が発生した。義歯を脱着して辺縁部を削り、義歯の適合をはかるとともに、潰瘍部に実施例297の組成物5gを塗布し、義歯を再装着した。5日後の診察では、潰瘍は消失していた。
試験例26(そばかすについての試験)
38歳女性。長年そばかすに悩み、様々な化粧品を使用するも効果がなかったため、実施例298の組成物26.2gを1日1回20分間、毎日顔全体に塗布したところ、3日目でほくろの方が目立つほどにそばかすが薄くなった。
試験例27(口内炎治療試験)
43歳男性。右口蓋部にできた疼痛を伴う口内炎に対し、実施例170の組成物3gを20分間塗布したところ、直ちに疼痛は消失した。
試験例28(膿痂疹治療試験)
4歳女性。右上腕の膿痂疹に対し、実施例297の組成物10gを1日1回20分間塗布したあと、フシジン酸ナトリウム軟膏(商品名フシジンレオ軟膏、三共株式会社製)適量を塗布する治療を毎日行ったところ、5日目に瘢痕を伴わずに治癒した。
試験例29(尋常性ざ瘡治療試験)
28歳女性。顔面全体の尋常性ざ瘡に対し、各種外用非ステロイド性抗炎症剤や内服抗生物質などを試みるも、全く無効であった。実施例297の組成物30gを1日1回30分間、毎日塗布したところ、2ヶ月で丘疹は平坦になり、わずかに発赤を残すのみとなった。
試験例30(下肢皮膚潰瘍治療試験)
63歳女性。下肢静脈瘤による直径1cmの皮膚潰瘍及び点状のびらんに対し、実施例297の組成物15gを1日1回20分間、毎日塗布したところ、びらんは1回目の塗布で消失、治癒した。10日目には皮膚潰瘍も著明に縮小したため、該組成物の投与を中止したが、翌日には痂皮を形成して治癒した。
試験例31(下肢冷感、掻痒、しびれ感治療試験)
71歳男性。末梢循環障害による両下肢の冷感、掻痒、しびれ感に対し、実施例31の組成物30gを週1回20分間下肢に塗布したところ、7回の塗布でこれらの症状が消失した。
試験例32(歯肉炎治療試験)
42歳男性。強い歯痛を併発した、腫脹と発赤が著しい歯肉炎に対し、実施例297の組成物10gを1回10分間、1日目に3回、2日目に2回塗布した。歯痛は1回目の塗布で消失し、歯肉の腫脹と発赤は著明に改善した。
試験例33(除毛後の再発毛抑制試験)
38歳女性。腋のむだ毛を週2回剃刀で剃っていたが、剃刀で剃る回数を少なくできないかと悩んでいた。実施例135の組成物30gを両腋の下に各15gずつ1日1回15分間、毎日塗布したところ、1ヶ月後以降は腋のむだ毛は1度剃るとその後の再発毛が遅れ、1週間に1回剃刀で剃るだけでよくなった。
実施例300
水200mlにヒドロキシプロピルセルロース4g、CMC−Na10g、炭酸水素ナトリウム2.4gを加え、ハンドミキサーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄黄色の非常に粘稠な塩基性組成物216.4gを得た。その25gを計り取り、クエン酸0.24gを加えて完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ薄クリーム色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.24gを得た。
実施例301
水200mlにヒドロキシプロピルメチルセルロース4g、CMC−Na6g、炭酸水素ナトリウム2.4g、カルボキシメチルスターチナトリウム5g、メチルパラベン0.2g、酢酸トコフェロール0.5g、ゼラニウム抽出液0.1g、ローズウッド抽出液0.1g、グレープフルーツ抽出液0.1gを加え、ハンドミキサーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄茶色の非常に粘稠な塩基性組成物218.4gを得た。その25gを計り取り、クエン酸0.24gを加えて完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ薄クリーム色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.24gを得た。
実施例302
水200mlにヒドロキシプロピルメチルセルロース4g、CMC−Na8g、炭酸水素ナトリウム2.4g、メチルパラベン0.2g、酢酸トコフェロール1g、ゼラニウム抽出液0.1g、ローズウッド抽出液0.1g、グレープフルーツ抽出液0.1g、銅クロロフィリンナトリウム微量を加え、ハンドミキサーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、緑色の非常に粘稠な塩基性組成物215.9gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ薄緑色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例303
水200mlにカルボキシビニルポリマー4g、CMC−Na10g、炭酸水素ナトリウム2.4g、メチルパラベン0.2g、酢酸トコフェロール0.5g、ゼラニウム抽出液0.1g、ローズウッド抽出液0.1g、グレープフルーツ抽出液0.1g、銅クロロフィリンナトリウム微量を加え、ハンドミキサーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、緑色の非常に粘稠な塩基性組成物217.4gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ薄緑色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例304
水200mlにカルボキシビニルポリマー4g、CMC−Na8g、炭酸水素ナトリウム2.4g、メチルパラベン0.2g、酢酸トコフェロール1g、シコン抽出液0.5g、ローズマリー抽出液0.1g、シソ抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1gを加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、紫色の非常に粘稠な塩基性組成物216.5gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ薄ピンク色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例305
水200mlにカルボキシビニルポリマー4g、CMC−Na8g、炭酸水素ナトリウム2.4g、メチルパラベン0.2g、酢酸トコフェロール1g、シコン抽出液0.1g、ウコン抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1g、シソ抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1gを加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、オレンジ色の非常に粘稠な塩基性組成物216.5gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ薄オレンジ色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例306
水200mlにカルボキシビニルポリマー6g炭酸水素ナトリウム2.4g、メチルパラベン0.2g、月見草油0.1g、シコン抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1g、シソ抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1g、銅クロロフィリンナトリウム微量を加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、ペールグリーンの非常に粘稠な塩基性組成物209.2gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ金属光沢のあるペールグリーンの二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例307
水10kgにヒドロキシプロピルメチルセルロース300g、CMC−Na500g、炭酸水素ナトリウム120g、月見草油5g、シソ抽出液5g、シコン抽出液5g、ニンジン抽出液5g、ローズマリー抽出液5g、ソウハクヒ抽出液5g、0.5%銅クロロフィリンナトリウム水溶液8g、天然ビタミンE油10g、フェノキシエタノール100gを加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、ダークグリーンの非常に粘稠な塩基性組成物11.063kgを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだライトグリーンの二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例308
水10.5kgにヒドロキシプロピルセルロース300g、CMC−Na500g、炭酸水素ナトリウム120g、月見草油5g、シソ抽出液5g、シコン抽出液5g、ニンジン抽出液5g、ローズマリー抽出液5g、ソウハクヒ抽出液5g、0.5%銅クロロフィリンナトリウム水溶液8g、天然ビタミンE油10g、フェノキシエタノール100gを加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、ダークグリーンの非常に粘稠な塩基性組成物11.563kgを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだライトグリーンの二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例309
水200mlに炭酸水素ナトリウム2g、アルギン酸Na6g、CMC−Na8g、1,3−ブチレングリコール2g、銅クロロフィリンナトリウム微量を加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、暗緑色の非常に粘稠な塩基性組成物218gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだペールグリーンの二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例310
水200mlに炭酸水素ナトリウム2g、カルメロースナトリウム6g、CMC−Na8g、プロピレングリコール2g、dl−α−トコフェロール1g、銅クロロフィリンナトリウム微量を加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、暗緑色の非常に粘稠な塩基性組成物219gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだペールグリーンの二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例311
水200mlに炭酸水素ナトリウム2g、カルボキシメチルスターチナトリウム8g、CMC−Na8g、1,3−ブチレングリコール2g、フェノキシエタノール2g、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム1g、dl−α−トコフェロール1g、銅クロロフィリンナトリウム微量を加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、緑色の非常に粘稠な塩基性組成物224gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだペールグリーンの二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物20.2gを得た。
実施例312
水200mlに炭酸水素ナトリウム2g、ポリビニルピロリドン6g、CMC−Na8g、フェノキシエタノール2g、オレイン酸オクチルドデシル4gを加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、クリーム色の非常に粘稠な塩基性組成物222gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだホワイトクリーム色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例313
水200mlに炭酸水素ナトリウム2g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース6g、CMC−Na8g、グリセリン3g、フェノキシエタノール2g、月見草油0.1g、シソ抽出液0.1g、シコン抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1g、天然ビタミンE油0.5g、銅クロロフィリンナトリウム微量を加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、緑色の非常に粘稠な塩基性組成物222.1gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだペールグリーンの二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例314
水399.75gに炭酸水素ナトリウム10gを加えて溶かし、別に40℃で熱溶融しておいたポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル2.5gと天然ビタミンE油1.25g、フェノキシエタノール5g、月見草油0.25gの混合物を加え、スターラーで攪拌しながら更にシソ抽出液0.25g、シコン抽出液0.25g、ニンジン抽出液0.25g、ローズマリー抽出液0.25g、ソウハクヒ抽出液0.25gを加えて攪拌した。これにあらかじめ50gの1,3−ブチレングリコールで分散させておいたヒドロキシエチルセルロース15gとCMC−Na15gの混合物を徐々に加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄褐色の非常に粘稠な塩基性組成物500gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだやや黄色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例315
水78.95gに炭酸水素ナトリウム2gを加えて溶かし、別に40℃で熱溶融しておいたポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.5gと天然ビタミンE油0.25g、フェノキシエタノール1g、月見草油0.05gの混合物を加え、スターラーで攪拌しながら更にシソ抽出液0.05g、シコン抽出液0.05g、ニンジン抽出液0.05g、ローズマリー抽出液0.05g、ソウハクヒ抽出液0.05gを加えて攪拌した。これにあらかじめ10gの1,3−ブチレングリコールで分散させておいたポリビニルアルコール4gとCMC−Na3gの混合物を徐々に加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄褐色の非常に粘稠な塩基性組成物100gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだやや黄色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例316
水79.95gに炭酸水素ナトリウム2gを加えて溶かし、別に40℃で熱溶融しておいたポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル0.5gと天然ビタミンE油0.25g、フェノキシエタノール1g、月見草油0.05gの混合物を加え、スターラーで攪拌しながら更にシソ抽出液0.05g、シコン抽出液0.05g、ニンジン抽出液0.05g、ローズマリー抽出液0.05g、ソウハクヒ抽出液0.05gを加えて攪拌した。これにあらかじめ10gの1,3−ブチレングリコールで分散させておいたアルギン酸Na4gとCMC−Na2gの混合物を徐々に加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄褐色の非常に粘稠な塩基性組成物100gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだやや黄色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例317
水79.95gに炭酸水素ナトリウム2gを加えて溶かし、別に40℃で熱溶融しておいたポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル0.5gと天然ビタミンE油0.25g、フェノキシエタノール1g、月見草油0.05gの混合物を加え、スターラーで攪拌しながら更にシソ抽出液0.05g、シコン抽出液0.05g、ニンジン抽出液0.05g、ローズマリー抽出液0.05g、ソウハクヒ抽出液0.05gを加えて攪拌した。これにあらかじめ10gの1,3−ブチレングリコールで分散させておいたアルギン酸Na6gを徐々に加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄褐色の非常に粘稠な塩基性組成物100gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだやや黄色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例318
水169.9gに炭酸水素ナトリウム2gを加えて溶かし、別に40℃で熱溶融しておいたポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル2gと天然ビタミンE油0.5g、フェノキシエタノール1g、月見草油0.1gの混合物を加え、スターラーで攪拌しながら更にシソ抽出液0.1g、シコン抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1gを加えて攪拌した。これにあらかじめ14gの1,3−ブチレングリコールで分散させておいたヒドロキシプロピルセルロース10gを徐々に加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄褐色の非常に粘稠な塩基性組成物200gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだやや黄色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例319
水171.9gに炭酸水素ナトリウム2gを加えて溶かし、これにポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル2gと天然ビタミンE油0.5g、フェノキシエタノール1g、月見草油0.1gの混合物を加え、スターラーで攪拌しながら更にシソ抽出液0.1g、シコン抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1gを加えて攪拌した。これにあらかじめ14gのプロピレングリコールで分散させておいたヒドロキシエチルセルロース10gを徐々に加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄褐色の非常に粘稠な塩基性組成物200gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだやや黄色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例320
水167gに炭酸水素ナトリウム4g、1,2−ペンタンジオール6gとフェノキシエタノール1gの混合液7gを加えて溶かした。更にシソ抽出液0.1g、シコン抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1gを加えて攪拌した。これにあらかじめ16gのプロピレングリコールで分散させておいたカルボキシビニルポリマー4gとCMC−Na5gの分散液25gを徐々に加え、スターラーで固形分が充分に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、オレンジ油0.5gを加えて更に攪拌し、白っぽいオレンジ色の非常に粘稠な塩基性組成物200gを得た。その25gを計り取り、乳酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだややオレンジ色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例321
水9165gに炭酸水素ナトリウム200gを溶かし、別に調製しておいた1,2−ペンタンジオール300gとフェノキシエタノール40g、天然ビタミンE油25gの混合液を加え、攪拌混合した。これに別に調製しておいた1,3−ブチレングリコール800gとポリビニルピロリドン200g、CMC−Na250gの分散液を徐々に加え、スターラーで固形分が充分に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、シソ抽出液5g、シコン抽出液5g、ソウハクヒ抽出液5g、ローズマリー抽出液5gを加えて更に攪拌混合し、薄茶色の非常に粘稠な塩基性組成物10kgを得た。その25gを計り取り、アスコルビン酸0.2gを加えて結晶が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ白っぽい二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例322
水163.6gに炭酸水素ナトリウム4gを溶かし、別に調製しておいたポリオキシエチレンラウリルエーテル6gとフェノキシエタノール1gの混合液を加え、攪拌混合した。これにシソ抽出液0.1g、シコン抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1gを加えて更に攪拌混合し、別に調製しておいたグリセリン16gとヒドロキシエチルセルロース4g、CMC−Na5gの分散液を徐々に加え、スターラーで固形分が充分に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、オレンジ油0.5gと銅クロロフィリンナトリウム微量を加えて更に攪拌し、ペールグリーンの非常に粘稠な塩基性組成物200gを得た。その25gを計り取り、アスコルビン酸0.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ白っぽい薄緑色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物25.2gを得た。
実施例323
500mlのビーカー中で水167.6gを4枚羽式攪拌棒の付いたスターラーで1分間に約120回の早さで回転させながら、別に調製しておいたソルビタンモノステアレート6gとフェノキシエタノール1gの混合液を加え、攪拌混合した。これにシソ抽出液0.1g、シコン抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1gを加えて更に攪拌混合した。スターラーから一旦攪拌棒をはずし、ビーカーに攪拌棒を突き破ってパラフィンフィルムをかぶせてビーカーに密着させ、ビーカーのふたつの端にパラフィンフィルムを突き通して2本のシリコンチューブを挿入し、一方のシリコンチューブに小型二酸化炭素ボンベをつないで二酸化炭素を流した。5分後に、別に調製しておいたプロピレングリコール16gとヒドロキシプロピルセルロース4g、CMC−Na5gの分散液を入れた針のない注射器の先端をビーカーにかぶせたパラフィンフィルムに差し込み、二酸化炭素を流しながら該分散液を徐々に加え、スターラーで固形分が充分に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、非常に多くの気泡を含んだ薄黄色の非常に粘稠な二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物200gを得た。
実施例324
水171.9gに炭酸水素ナトリウム2gを加えて溶かし、これにアシルグルタメート2gと酢酸dl−α−トコフェロール0.5g、フェノキシエタノール1g、月見草油0.1gの混合物を加え、スターラーで攪拌しながら更にウコン抽出液0.1g、シコン抽出液0.1g、キューカンバ抽出液0.1g、ローズウッド抽出液0.1g、ハマメリス抽出液0.1gを加えて攪拌した。これにあらかじめ14gのプロピレングリコールで分散させておいたヒドロキシプロピルセルロース10gを徐々に加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄褐色の非常に粘稠な塩基性組成物200gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだやや黄色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例325
水169.9gに乳酸2gを加えて溶かし、別に40℃で熱溶融しておいたポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル2gと天然ビタミンE油0.5g、フェノキシエタノール1g、月見草油0.1gの混合物を加え、スターラーで攪拌しながら更にシソ抽出液0.1g、シコン抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1gを加えて攪拌した。これにあらかじめ14gの1,3−ブチレングリコールで分散させておいたヒドロキシプロピルセルロース10gを徐々に加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、薄褐色の非常に粘稠な酸性組成物200gを得た。その25gを計り取り、炭酸水素ナトリウム1gを加えて粉末が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだやや黄色がかった二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26gを得た。
実施例326
水200mlに炭酸水素ナトリウム2g、アルギン酸Na6g、CMC−Na8gを加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、非常に粘稠な塩基性組成物214gを得た。その25gを計り取り、クエン酸コート白糖顆粒1.2gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ黄白色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを得た。
実施例327
水200mlに乳酸2g、アルギン酸Na10gを加え、スターラーで固形分が完全に分散、もしくは溶けるまで攪拌し、非常に粘稠な酸性組成物212gを得た。その25gを計り取り、炭酸水素ナトリウム1gを加えて顆粒が完全に溶けるまで混合攪拌し、多量の気泡を含んだ薄黄色の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26gを得た。
〈クエン酸コート白糖顆粒の製造〉
常法に従い、クエン酸1.8kgを7%HPC−Lエタノール溶液722gに溶かした溶液をCFグラニュレーターを用いて精製白糖顆粒9kgに吹き付け、乾燥後、クエン酸コート白糖顆粒10.8kgを得た。
試験例34(二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の体積増加率評価試験)
直径5.5cm、高さ7cmの透明カップに塩基性組成物25gとクエン酸コート白糖顆粒1.2g、又は酸性組成物25gと炭酸水素ナトリウム1gを入れて体積Aを測定する。1秒間に1回の早さで60回攪拌し、攪拌終了1時間後の体積Bを測定する。体積Aに対する体積Bの増加率Vを%で表し、以下の基準で組成物の体積増加率を評価する。
V>7 +++
7>V>5 ++
5>V>3 +
3>V 0
結果を以下に示す。
実施例300 +++
実施例301 +++
実施例302 +++
実施例303 +++
実施例304 +++
実施例305 +++
実施例306 +++
実施例307 ++
実施例308 ++
実施例309 +++
実施例310 +++
実施例311 ++
実施例312 +++
実施例313 +++
実施例314 ++
実施例315 ++
実施例316 ++
実施例317 ++
実施例318 ++
実施例319 ++
実施例320 ++
実施例321 +++
実施例322 ++
実施例324 ++
実施例325 ++
実施例326 +++
実施例327 +++
試験例35(組成物の流動性の評価試験)
1)塩基性もしくは酸性組成物の流動性
本発明の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の製造キットに用いる塩基性もしくは酸性組成物は、表面が滑らかな長さ40cmのガラス板の端に、その1gを直径1cmの円盤状に塗り、その円盤が上に来るように水平面に対して60度の角度で立てたときに、5秒後の該組成物の円盤の移動距離が15cm以内のものは、二酸化炭素発生補助剤と反応させて二酸化炭素経皮・経粘膜吸収組成物としたときにそのまま皮膚粘膜に塗布して使うことができる。この位置が15cm以上30cm未満のものは、二酸化炭素発生補助剤と反応させて二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物をなさしめたときにそのまま塗布しては塗布部位から流れ落ちやすいため、布やスポンジなどの吸収体に含浸させ、吸収体が該組成物で濡れた面を皮膚粘膜に当てることで既に述べた医療効果もしくは美容効果が得られる。実施例180〜266、300〜322と324の塩基性組成物及び実施例180〜266、325、327の酸性組成物はすべて本試験において、組成物の移動距離が15cm以内であり、二酸化炭素発生補助剤と反応させて二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物としたときにそのまま皮膚粘膜に塗布して使うことができるものであった。
2)二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の流動性
本発明に用いる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収組成物は、表面が滑らかな長さ40cmのガラス板の端に、その1gを直径1cmの円盤状に塗り、その円盤が上に来るように水平面に対して60度の角度で立てたときに、5秒後の該組成物の円盤の移動距離が15cm以内のものはそのまま皮膚粘膜に塗布して使うことができる。この位置が15cm以上30cm未満のものは、そのまま塗布しては塗布部位から流れ落ちやすいため、布やスポンジなどの吸収体に含浸させ、吸収体が該組成物で濡れた面を皮膚粘膜に当てることで既に述べた医療効果もしくは美容効果が得られる。
試験例36(皮膚の若返り試験)
33歳の女性の右頬に実施例302の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを1日1回、1回15分間のパックを毎日、1ヶ月間続けた。試験開始から1ヶ月目にビデオスコープに20倍の拡大レンズを装着してこの女性の両頬の拡大写真を撮影した。対照として、4歳女児の右頬の写真を同様に撮影した。皮膚科医がこれらの写真を観察し、33歳女性の右頬の写真は4歳女児の右頬の写真と非常に近い皮溝パターンを示し、かつ肌のくすみが取れて若々しい肌であると評価した。一方左頬の写真は典型的な30代女性のみずみずしさを失った皮膚パターンを示していると判断し、本発明の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物に肌の若返り効果があると評価された。
試験例37(顔の部分痩せ試験)
29歳の女性の右頬に実施例309の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを1回20分間、毎日塗布し、これを1ヶ月間続けた。本試験実施前日と終了翌日の2回正面からこの女性の顔写真を撮り、スキャナーでコンピュータに画像を読み込み、写真の縮尺率、撮影時の顔の傾きの補正を行ない、顔の横幅の変化を測定した結果、本発明の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を塗布した頬が顔の横幅の割合で10.9%減少したことが明らかとなった。また本発明の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を塗布した頬が美白効果によって白くなったことも確認された。なお、この女性は試験期間中に体重が1kg増えたと申告したが、該組成物非塗布側の頬は顔の横幅の割合で15.2%増加していた。
試験例38(手の美白効果試験)
33歳の女性の右手の甲全体に実施例307の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを塗布した。5分後に該組成物をティッシュペーパーで除去した後、水で完全に洗い流し、タオルで手を拭いて左手と比較したところ、明らかに右手が白く透明な感じの肌になった。この美白効果は翌朝も持続した。
試験例39(皮膚潰瘍治療試験)
53歳の男性の右下腿外側にできた長径4cm、短径2.5cm、深さ4mmの皮膚潰瘍に実施例327の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物10gを塗布したところ、翌日には肉芽の形成開始が認められた。同様の治療を週2回実施し、2週間で肉芽形成が終了し、3週間で上皮化が完成して皮膚潰瘍は治癒した。
試験例40(組織中酸素飽和度測定試験)
発泡1時間後に実施例1に記載の本発明組成物中に右手人差し指を入れ、5分間浸した後該組成物を完全に拭き取り、パルスオキシメーターにその人差し指を挿入して組織中酸素飽和度を測定した。
31歳男 34歳女 42歳男 57歳男 29歳女 47歳女 43歳男
試験前 97 96 96 95 97 96 98
実施例1の 99 99 99 99 99 99 99
組成物に人
差し指挿入
5分後
試験例41(手の甲の美肌・美白試験)
33歳の女性の右手の甲全体に実施例307の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを塗布し、左手の甲全体に月見草油0.1g、シコン抽出液0.1g、ローズマリー抽出液0.1g、シソ抽出液0.1g、ソウハクヒ抽出液0.1g、ニンジン抽出液0.1gの混合液を塗布した。5分後に両手の甲を水で塗布物が完全に取れるまで洗い、タオルで手を拭いて両手を比較したところ、明らかに右手の甲が白く透明な感じの肌になったのに対し、左手の甲はやや肌が滑らかになり、若干の美白効果が感じられたに過ぎず、肌の透明感が認められることはなかった。右手甲の美白効果は翌朝も持続した。この結果から、本発明の組成物はハーブエキスの塗布よりも強い美肌、美白効果を有することが示唆された。
試験例42(手の甲の美肌・美白試験)
33歳の女性の右手の甲全体に実施例307の二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物26.2gを、左手の甲全体に実施例326の組成物26.2gを塗布した。5分後に両手の甲を水で塗布物が完全に取れるまで洗い、タオルで手を拭いて両手を比較したところ、両手の甲共に試験前と比較して白く透明な感じになったが、右手の甲がより白く透明な感じの肌になった。両手甲の美白効果は翌朝も持続した。この結果及び試験例41の結果とを考え併せると、本発明の組成物は強い美肌、美白効果を有するとともに、ハーブエキスの経皮吸収効率を高め、ハーブエキスとの相乗効果をも有することが示唆された。
比較例1
水とノニオン系高分子凝集剤であるポリアクリルアミド、グリセリン、ビタミンE、二酸化炭素を含むムース状発泡性組成物(商品名スキンレスゼリー1500・オカモト、オカモト社)を実施例1〜84の〔二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の評価〕の<気泡の持続性>に準じた試験を行った。ただし、該ムース状発泡組成物は体積対重量比が非常に小さいため、試験にはその8gを供した。<評価基準2>に従った該ムース状発泡組成物の評価は0であった。またパルスオキシメーターを用いる組織中酸素飽和度測定試験を試験例40に準じて実施しようとしたが、発泡1時間後には該ムース状発泡組成物の泡はほとんど消失し、試験は実施できなかった。
Claims (9)
- 気泡状の二酸化炭素を保持して持続的に経皮・経粘膜吸収させることができる二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得るための製造キットであって、
水、増粘剤、及び炭酸塩の合計量に対し、水60〜99.8重量%、増粘剤0.1〜30重量%、及び炭酸塩0.1〜10重量%を含有する塩基性組成物と、
水、増粘剤、及び酸の合計量に対し、水60〜99.8重量%、増粘剤0.1〜30重量%、及び酸0.1〜10重量%を含有する酸性組成物とからなり、
前記塩基性組成物及び酸性組成物の流動性が、それぞれ、表面が滑らかな長さ40cmのガラス板の端に、その1gを直径1cmの円盤状に塗り、その円盤が上に来るように水平面に対して60度の角度で立てたとき、5秒後の円盤の移動距離が30cm以内であり、
前記二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物の水の含有量が85〜97重量%であり、
用時に前記塩基性組成物と前記酸性組成物とを混合する(但し、皮膚上で混合する場合を除く)ことにより前記二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得る、前記製造キット。 - 塩基性組成物に保湿剤0.1〜25重量%を含む請求項1に記載のキット。
- 塩基性組成物に界面活性剤0.01〜10重量%を含む請求項1または2に記載のキット。
- 塩基性組成物に親油性物質0.01〜10重量%を含む請求項1〜3のいずれかに記載のキット。
- 酸性組成物に保湿剤0.1〜25重量%を含む請求項1〜4のいずれかに記載のキット。
- 酸性組成物に界面活性剤0.01〜10重量%を含む請求項1〜5のいずれかに記載のキット。
- 酸性組成物に親油性物質0.01〜10重量%を含む請求項1〜6のいずれかに記載のキット。
- 化粧料として使用される二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得るためのキットである、請求項1〜7のいずれかに記載のキット。
- 部分肥満改善用化粧料として使用される二酸化炭素経皮・経粘膜吸収用組成物を得るためのキットである、請求項1〜7のいずれかに記載のキット。
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